JP4090629B2 - ゴマージュ化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はゴマージュ化粧料に関し、さらに詳しくは、汚れ等に対する優れた洗浄効果を持ち、使用性が良く、水の離しょうを抑制し、擦り落とし時の刺激を緩和したゴマージュ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
主に肌の洗浄や保湿を目的とした代表的なパック化粧料としてクレイ状パック化粧料が知られている。クレイ状パックは肌上の汚れや毛穴に詰まった汚れを取り除いて肌を清潔にする目的でカオリン、ベントナイト、タルク、無水ケイ酸等の吸着成分が配合されている。また、このクレイ状パック化粧料は、外気との一時的な遮蔽効果及びエモリエント成分や保湿成分の効果により水分を保持して肌を柔軟に仕上げる等の働きを持つ。これらのエモリエント成分や保湿成分として、油分、多価アルコール、アミノ酸、ヒアルロン酸等が、一般に配合されている。
【0003】
しかしながら、従来のクレイ状パック化粧料の洗浄効果は、用いられる吸着成分の汚れに対する吸着力によってもたらされるものである。これらの吸着力によって肌上の汚れは除かれるが、毛穴の奧に詰まった汚れや、古い角質層を取り除く効果が十分ではなかった。そのために、清浄効果の十分なクレイ状パック化粧料が求められている。
【0004】
また、クレイ状パック化粧料は、水の離しょうを起こしやすく安定性に問題がある。そこで水の離しょうを抑制してこれを安定化する方法について、特開昭61−17506号公報で提案されている、カオリン、微粒子粉体、水溶性高分子、水を配合する方法のような、水溶性高分子や粉体を用いた増粘による安定化が試みられたが、その効果は今一歩である。特許第2805228号公報で提案されている水膨潤性粘土鉱物と合成樹脂エマルジョンを用いる方法では、比較的安定性が向上されているものの、毛穴の奧に詰まった汚れや、古い角質層を除く効果は不十分であった。
【0005】
一方、肌上の汚れや毛穴の奧に詰まった汚れ、さらに古い角質層(以下、肌上の汚れや毛穴の奧に詰まった汚れ、または古い角質層を肌の汚れという)を取り除く事を目的とするゴマージュ化粧料がある。
【0006】
ゴマージュ化粧料とは、適量を肌上へ塗布し、指などによってゴマージュする、つまり擦ることにより汚れ等をからめ取り、消しゴムのカスの様に除去することを目的とした化粧料である。ゴマージュ化粧料には、例えば特許第1461615号公報で提案されているポリビニルアルコール水溶液に可塑剤を添加したものがある。このような水溶性高分子の粘着力により汚れを擦り落とす溶液状のタイプは、擦り落とし時に強い力が必要であるので、余分な痛みを伴ったり、使用時に不快なべたつきを感じさせる問題がある。そこで粘土鉱物、セルロースなどの粉体を配合してそれらの持つ吸着効果を利用するタイプのゴマージュ化粧料が検討されている。例えば特開昭59−210009号公報では、結晶セルロースと水溶性高分子とを配合することを特徴とする皮膚手入れ用化粧料が提案されている。これらによって、擦り落とし時の余分な痛みは緩和させることができるが、消しゴムのカス状になって落ちる塊の粘着性や柔軟性が劣るので、汚れのからめ取り性が不十分になって肌の汚れを除去する効果が未だ不十分であった。
【0007】
そこで、汚れ等を化粧料にからめ取る効果を向上させることを目的に、固形油分を配合させることが検討されている。例えば特開平10−287542号公報請求項2には、固形油分とシリコーン油と、さらに粉末とを含有することを特徴とするゴマージュ化粧料が提案されている。
【0008】
しかしながらこのようなクリーム、乳液状の従来のタイプは乳化型になるので、含有する固形油分を肌上に擦り付けることになる。そうすると、固形油分を除去するために他の化粧料を用いる必要がある。また、このようなゴマージュ化粧料は、液状油成分を配合しているので、ゴマージュ剤が皮膚上を滑りやすくなって清浄効果が減少するという欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決するため鋭意検討した結果、なされたものである。すなわち、本発明は、肌の汚れを除く効果が高く、擦り落とし時の痛みを和らげ、不快なべたつきがなく、洗い流し性が良い等の使用性に優れ、水の離しょうを抑制し、安定化したゴマージュ化粧料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
(A)水膨潤性粘土鉱物2−10重量%
(B)ポリビニルアルコール0.1−5重量%
(C)高級脂肪酸を水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムにより85%以上中和して得られる高級脂肪酸中和生成物0.5−5.0重量%
を含有することを特徴とするゴマージュ化粧料であり、
さらに本発明は、ゴマージュ剤を5〜30重量%を含有するゴマージュ化粧料であり、
さらに本発明は、ゴマージュ剤がカオリン及び/又はセルロースであるゴマージュ化粧料であり、
さらに本発明は、スメクタイトとポリビニルアルコールとの重量配合比が、2:1〜7:1であるゴマージュ化粧料であり、
さらに本発明は、固形油分の含有量が2重量%未満であるゴマージュ化粧料である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のゴマージュ化粧料は、外気との一時的な遮蔽効果を利用し、水分を保持し、肌を柔軟にした後にゴマージュする事により洗浄効果を高め、擦り落とし時の刺激を緩和させるタイプの化粧料で、肌に塗布し、一定時間経過後パック化粧料を指などで擦ることで、過度な刺激を伴うことなく古い角質層や肌の汚れ等をからめ取り、消しゴムのカスの様に落とす事を目的とし、さらに擦り落とし時において垢状となって落ちる塊は適度な柔軟性、粘着性を有しているため、擦り落とし時の痛みを改善し、汚れ等に対する優れた洗浄効果を持ち、使用性が良く、水の離しょう性を改善した化粧料である
本発明のゴマージュ化粧料は、(A)水膨潤性粘土鉱物、(B)ポリビニルアルコール、及び(C)高級脂肪酸を塩基性物質により85%以上中和して得られる高級脂肪酸中和生成物の3成分を含有する。
【0012】
本発明に使用される(A)成分である水膨潤性粘土鉱物は、このゴマージュ化粧料の安定性の向上、洗浄効果の向上、擦り落とし易さの向上を図ることを目的に配合される。水膨潤性粘土鉱物を配合する代わりにカオリン等のカオリン鉱物を配合するのでは、前記各種の特性向上を一挙に達成することは困難である。したがって、この水膨潤性粘土鉱物特にスメクタイト族鉱物の配合は、従来の技術からは予測することのできないことである。
【0013】
この水膨潤性粘土鉱物の好適例として、スメクタイト族鉱物を挙げることができる。このスメクタイト族鉱物は、層状ケイ酸塩であり、層間に各種の交換性陽イオンを含む。このスメクタイト族鉱物として、モンモリロナイト、バイデライト、及びノントロナイト等のdi亜群、並びに、サポナイト、鉄サポナイト、及びヘクトライト等のtri亜群を挙げることができる。また、本発明における水膨潤性粘度鉱物の市販品として、クニピア(クニミネ工業株式会社製)、ベンゲル(豊順洋行株式会社製)、スメクトン(クニミネ工業株式会社製)、ラポナイト(ラポート株式会社製)等が挙げられる。
【0014】
この発明においては膨潤力が、通常5〜80ml/2gであり、特に20〜40ml/2gである水膨潤性粘土鉱物が好ましい。この水膨潤性粘土鉱物の膨潤力が前記範囲にあると、擦り落とし易さが優れるという利点が特に強調される。
【0015】
前記水膨潤性粘土鉱物は、本発明のゴマージュ化粧料に対して2〜10重量%配合され、3〜8重量%配合されることが特に好適である。つまり2重量%未満であると、ゲル化能が不十分であり、安定性に劣ることがある。また10重量%より多いと、粘度が高くなり、肌へ塗布しにくい,あるいは製造しにくい等の問題を生じる。
【0016】
本発明に使用される(B)成分のポリビニルアルコールは、水溶性高分子物質である。クレイ状パックの離しょう性の改善法として水溶性高分子を加えることが知られている。また、水溶性高分子には各種の高分子が存在することも知られている。しかも、水溶性高分子の種類によって、離しょう性の改善効果、肌の汚れに対する洗浄効果が大きく変化する。本発明においては、水溶性高分子の中でも特にポリビニルアルコールを選択し、このポリビニルアルコールと水膨潤性粘土鉱物特にスメクタイト族鉱物とを組み合わせると、離しょう安定性の向上、洗浄効果の向上、擦り落とし易さの向上、痛みの緩和を一挙に達成することができる。
【0017】
前記ポリビニルアルコールのけん化度としては、特に制限はないが、85〜90%のものが水溶性に優れるために通常用いられる。
【0018】
前記ポリビニルアルコールの粘度としては、特に制限はないが、好ましいのは、20℃、4%水溶液粘度が、24〜50mPa・s(ヘプラー粘度計)のグレードのポリビニルアルコールである。つまり前記水溶液粘度がこの範囲内にあるグレードのポリビニルアルコールを用いると、離しょう性改善効果が特に大きい。また本成分を化粧料中に均一に溶解させるために、別途本成分の水溶液を調整する事が好ましいが、この水溶液を他成分に混和するときに、その水溶液の粘度が高すぎる場合には、低粘度調整のために多量の水を添加することが必要となり、このために前記水溶液を他成分に混和した際に、他成分が分散不良となる等の不都合を生じることがある。このときに前記グレードのポリビニルアルコールを用いると、化粧料中に溶解するのに好適な粘度を有する水溶液を容易に得ることができるので、前記の不都合を生じることがない。
【0019】
前記ポリビニルアルコールの市販品としては、クラレポバール(株式会社クラレ製)、ゴーセノール(日本合成化学工業株式会社製)等が挙げられる。
【0020】
本発明において(B)成分は0.1〜5重量%配合され、1〜2重量%配合されることが特に好ましい。0.1重量%未満であると、肌の汚れの洗浄効果、離しょう改善効果が不十分な場合がある。また5重量%を超えると、不快なべたつきを感じる場合やゴマージュ時に強い力が必要で、痛みを伴う場合がある。
【0021】
本発明においては(A)成分に対する(B)成分の配合重量比が2:1〜7:1であると、肌の汚れに対する洗浄効果に優れる点や、不快なべたつきを感じない点において特に好ましい。
【0022】
本発明に使用される(C)成分の高級脂肪酸中和生成物は、高級脂肪酸と塩基性物質とを中和させることにより得られる反応生成物である。
【0023】
前記高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸等が挙げられ、これらの中の一種を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。好適な高級脂肪酸としては、炭素数が12〜22、特に14〜18であるアルキル脂肪酸を挙げることができる。
【0024】
前記塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の無機物、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール等の有機物等があげられ、これらの中の一種を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
【0025】
前記高級脂肪酸中和生成物としては、高級脂肪酸を塩基性物質により85%以上中和して得られる生成物が好ましい。ここで、「高級脂肪酸を塩基性物質によりX%中和する」とは、「高級脂肪酸が有する酸性基の当量数のX%に相当する当量数の塩基性基を有する塩基性物質を、前記高級脂肪酸に反応させる」ことを意味し、高級脂肪酸を塩基性物質により中和した割合(すなわち前記のX%)を以下「中和度」と呼ぶ。中和度が85%未満であると離しょう改善効果が不十分な場合がある。ここで、高級脂肪酸中和生成物は、中和度が100%である場合を含む。本発明においては、未反応の高級脂肪酸を含有していてもよい中和生成物を配合する点においても特異的である。
【0026】
また高級脂肪酸塩を得るための、高級脂肪酸と塩基性物質との好適な組み合わせとしては、例えばステアリン酸を主成分とする高級脂肪酸と水酸化ナトリウムとの組み合わせ等を挙げることができる。そして、高級脂肪酸塩としては、炭素数が12〜22、特に14〜18である高級脂肪酸を塩基性化合物特に水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムにより90%以上中和させることにより得られる高級脂肪酸中和生成物が特に好適である。
【0027】
前記高級脂肪酸中和生成物の配合量としては、0.5〜5重量%であり、好ましくは0.7〜1.5重量%である。つまり0.5重量%未満であると、離しょう改善効果と、ゴマージュ時の痛みを緩和する効果において不十分な場合がある。5重量%を越えると、粘度が高くなり肌へ塗布しにくい、あるいは製造しにくい等の問題が起こる場合がある。
【0028】
ここで用いられる(C)成分の高級脂肪酸中和生成物は、単に油性成分の乳化剤、あるいは粉体成分の分散剤として用いられている訳でなく、また単に洗い流し時の洗浄効果のために用いている訳ではない。つまり本発明の他の必須成分と併用することにより、離しょう安定性を改善し、擦り落とし時に垢状となって落ちる塊に柔軟性を与えることにより擦り落としの刺激を緩和する効果において相乗的な効果を奏する。
【0029】
パック化粧料において高級脂肪酸塩が用いられている例としては、特開平7−138127号公報で高級脂肪酸カリウム塩を配合することを特徴とする洗い流し型パック化粧料の提案がある。
【0030】
しかしながら、該公報における高級脂肪酸塩すなわち石鹸は脱脂効果と肌表面の洗浄効果とを得る目的、及び起泡力を付与する目的で使用されているものの、比較的容易に洗い流すことが可能な肌表面の汚れを洗浄することは可能であるが、毛穴に詰まった汚れや古い角質層を取り除く効果は十分でない。
【0031】
すなわち、本発明における高級脂肪酸中和生成物の使用と、前記公報における高級脂肪酸塩の使用とでは、その目的及び効果がまったく異なることに注意するべきである。
【0032】
前記(A)、(B)及び(C)の必須成分をゴマージュ化粧料に配合させることにより得られた効果を、本発明におけるゴマージュ化粧料の一連の使用動作と併せて以下1〜4に詳述する。
1. 本発明のゴマージュ化粧料を肌に塗布し、擦り落としが可能になるまで乾燥させる。その間、肌は外気との遮蔽効果により柔軟になる。
2. つぎに化粧料を指などで軽くゴマージュすると、そのゴマージュした化粧料は、肌の汚れを吸着し、からめ取り、消しゴムのカスの様に落ちてゆく。このとき消しゴムのカス状となる塊が適度な柔軟性と粘着性を持つことにより、ゴマージュ時に痛みを伴わなず、肌の汚れの洗浄効果が高められる。
3. 次に、場合によっては洗い流す。その際、水で容易に洗い流すことができる。
4. さらに保管時においては、水の離しょう安定性を改善する。
【0033】
本発明のゴマージュ化粧料においては、前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外に、本発明の目的を阻害しない限りにおいて、ゴマージュ剤を配合することができる。ゴマージュ剤を、前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有するゴマージュ化粧料に配合すると、ゴマージュ化粧料の洗浄効果をさらに向上させることができるという点で好ましい。
【0034】
本発明に使用されるゴマージュ剤としては、一般に吸油及び汚れなどに対して吸着効果が高い粉体であるカオリン等の粘土鉱物、セルロース粉末、無水ケイ酸、シリコーンゴム、またはその他多孔質粉体等を挙げることができ、これらの中の一種を単独で、あるいは二種以上を混合して利用できる。
【0035】
さらに、これらのゴマージュ剤の中ではカオリン及び/又はセルロースが特に好ましい。これらはいずれも汚れなどに対する吸着効果が優れている。カオリンとセルロースとを比較すると、セルロースの方がカオリンよりも汚れなどに対する吸着効果が優れている。一方、カオリンの方がセルロースよりも安価である。したがって、セルロースの優れた前記吸着効果が実用的レベルに維持される限り、セルロースの使用量を減らし、減量した分量に相当する量のカオリンを併用するのがよい。
【0036】
ゴマージュ剤の配合量としては、5〜30重量%が好ましく、10〜20重量%であることが特に好ましい。5重量%未満であると、肌に塗布してから擦り落とせる状態となるまでの時間が長くなり、また汚れなどに対する洗浄効率が低下する。30重量%を越えると粘度が高くなり、肌へ塗布しにくい、あるいは製造しにくい等の問題が起こる場合がある。
【0037】
さらに、本発明においては固形油分を2重量%以上配合しないことが特に好ましい。本発明において先に述べたように、容易な洗い流し性を可能にするために固形油分を配合しないことが最も好ましいが、2重量%未満の少量であれば本発明の効果を損なうことがないので、固形油分の配合が可能である。
【0038】
前記固形油分としては、常温で固形状態の油分であれば特に制限はなく、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、サラシミツロウ、カウナバロウ、高級アルコール等を挙げることができる。
【0039】
また本発明において、上記配合成分以外に通常化粧品に使用される成分、たとえば、界面活性剤、保湿剤、紫外線吸収剤、アルコール類、キレート剤、防腐剤、増粘剤、色素、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲内で配合することができる。ゴマージュ化粧料では保湿剤が配合されることが多く、その保湿剤としてはプロピレングリコール、ブチレングリコールあるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0040】
本発明のゴマージュ化粧料は、たとえば以下のようにして製造することができる。所定量の水膨潤性粘土鉱物、特にスメクタイト族鉱物と、高級脂肪酸及び塩基性物質と、水とを混合し、80℃で2分間加熱し、各成分を均一の状態にする。このとき、高級脂肪酸の中和度が所定の値になるように高級脂肪酸と塩基性物質とが反応して、所定の高級脂肪酸塩が生成する。この混合物を冷却させる。前記界面活性剤、油分、保湿剤等の物質を配合する場合には、これらの物質を前記混合物に添加し、均一に混合する。所定量のポリビニルアルコールを水に完全に溶解させる。この溶液を前記混合物に均一に混合する。これを脱泡した後、容器に充填する。
【0041】
また、ゴマージュ剤を配合したゴマージュ化粧料は、前記の製造方法において、界面活性剤、油分、保湿剤等の物質と共にゴマージュ剤を前記混合物に添加し、均一に混合することにより製造することができる。さらに、固形油分を配合する場合には、前記製造方法において、固形油分をスメクタイト、高級脂肪酸、塩基性物質及び水と共に混合することにより、配合することができる。
【0042】
【実施例】
以下に実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される物ではない。なお配合量は重量%で示す。
【0043】
表1に示す処方でゴマージュ化粧料を製造した。
製法:(イ)成分を80℃に、2分間加熱し、成分を均一に混合後冷却する。(ロ)成分を均一に溶解させ、(ハ)成分と共に(イ)成分に加え均一に混合させ、完全溶解した(ニ)成分を加えて均一に混合する。
【0044】
なお表中成分のスメクタイトとしては、ベンゲル(豊順洋行株式会社製)を用い、ステアリン酸としては、高級脂肪酸の混合物であるMCステアリン酸(川研ファインケミカル株式会社製)を用いた。
【0045】
このようにして得られた実施例1〜6及び比較例1〜10のゴマージュ化粧料について、離しょう安定性及び洗浄・使用性について評価した。
【0046】
(1)離しょう安定性の評価:本発明を40℃定温試験、昇降温度試験(−5℃で8時間保存後4時間で徐々に40℃に昇温し8時間保存、その後4時間で徐々に−5℃に戻す一連のサイクル試験)を行いながら一ヶ月間保存した後、離しょうなどの温度安定性を評価した。評価結果を表2に示した。
(2)洗浄・使用性: 評価パネル10名を用い、肌の汚れの洗浄効果、洗い流し性、 擦り落とし易さ、擦り落とし時痛みを伴わないかについて評価した。結果は表2に示した。
【0047】
【表1】
(その1)
【0048】
【表1】
(その2)
【0049】
【表1】
(その3)
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】
以上に詳述したように本発明のゴマージュ化粧料により、より刺激が少なく、優れた汚れ等に対する洗浄効果を持ち、使用性が良く、水の離しょう性を改善し、さらに外気との一時的な遮蔽効果を利用し、水分を保持し、肌を柔軟にした後にゴマージュする事により洗浄効果を高め、擦り落とし時の刺激を緩和できる。
Claims (5)
- (A)水膨潤性粘土鉱物2〜10重量%
(B)ポリビニルアルコール0.1〜5重量%
(C)高級脂肪酸を水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムにより85%以上中和して得られる高級脂肪酸中和生成物0.5〜5.0重量%
を含有することを特徴とするゴマージュ化粧料。 - ゴマージュ剤を5〜30重量%含有する請求項1に記載のゴマージュ化粧料。
- ゴマージュ剤はカオリン及び/又はセルロースである請求項2に記載のゴマージュ化粧料。
- (A)水膨潤性粘土鉱物と(B)ポリビニルアルコールとの重量配合比が、2:1〜7:1である請求項1から3のいずれか一項に記載のゴマージュ化粧料。
- 固形油分の含有量が2重量%未満である請求項1から4のいずれか一項に記載のゴマージュ化粧料。
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