JP4087981B2 - 田植機の分割苗載台支持構造 - Google Patents

田植機の分割苗載台支持構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用田植機機の苗載台の左右一側を取り外して収納し、左右幅を狭めて格納したり、搬送したりできるようにした田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、8条植え以上の多条植え型田植機においては、搬送や移動や格納する場合には、苗載台が左右横方向にはみ出し、苗載台が邪魔になることがあるので、苗載台やガイドレールを折り畳めるように構成した技術が公知となっている。例えば、特開平10−127121号の技術である。この技術の苗載台は、左右両側の2条分の苗載台を、平行移動しながら中央の苗載台上に載置するように折り畳み、左右のガイドレールやバンパーは上方または前方へ折り畳むように構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の苗載台の折り畳み機構はリンク機構により平行移動する構成としていたので、機構が複雑となり、また、左右の苗載台を中央の苗載台側に折り畳み、それぞれをロックする構成としていたので、操作手順が多くなり、面倒な作業となっていたのである。さらに、折り畳んだだけでは、折り畳んだ苗載台が振動したりぐらつくので、ロックして固定する必要があり、操作が多く面倒であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、苗載台(16)の左右幅方向の長さを縮小可能とした田植機において、左右一側の1条または複数条の苗載台を着脱可能とした分割苗載台(16D)とし、残りを主苗載台(16M)とし、該分割苗載台(16D)の左右端部に構成した前後方向のリブ(16a・16a)の裏側の上下中途部に、2本の嵌合ピン(41L・41R)を下方に向かって突出し、前記主苗載台(16M)の前後方向のリブ(16a・16a)の上に、支持パイプ(43L・43R)を固定し、該支持パイプ(43L・43R)に前記嵌合ピン(41L・41R)を挿入して、外した分割苗載台(16D)を主苗載台(16M)に載置固定可能とし、前記分割苗載台(16D)の左右方向の中央のリブ(16a)の裏側上部であって、左右方向に横架した上ガイドレール(19)の中央部に、係合孔(42)を開口し、前記主苗載台(16M)のリブ(16a)上に係合ピン(44)を設け、該係合ピン(44)を前記係合孔(42)に係合し、該分割苗載台(16D)の上部の裏側を、主苗載台(16M)の上部に固定可能とし、該主苗載台(16M)の苗載面側と、分割苗載台(16D)の背面側にそれぞれ対応して、上1点と下2点の3点支持部を設け、前記支持パイプ(43L・43R)に嵌合ピン(41L・41R)を挿入した下2点で、分割苗載台(16D)の荷重を受け、前記係合孔(42)に係合ピン(44)を係合した上1点で、該分割苗載台(16D)の回転方向を規制するようにしたものである。
【0005】
請求項2においては、請求項1記載の田植機の分割苗載台支持構造において、前記支持パイプ(43L・43R)の上端の高さを同じとし、前記嵌合ピン(41L・41R)は左右で長さを異なるように構成し、一方の嵌合ピン(41L)を長くして、他方の嵌合ピン(41R)を短く構成し、前記分割苗載台(16D)を外して、主苗載台(16M)上に載置するときに、一方の嵌合ピン(41L)の一部を支持パイプ(43L)に差し込んで、該嵌合ピン(41L)を中心に分割苗載台(16D)を回動して、他方の嵌合ピン(41R)を支持パイプ(43R)の上方に位置させた後に、該支持パイプ(43R)に挿入可能としたものである。
【0006】
請求項3においては、請求項1記載の田植機の分割苗載台支持構造において、前記支持パイプ(43L・43R)の上端の高さを同じとし、該支持パイプ(43L・43R)の挿入部(43c・43c)の上下方向の長さは、一方の支持パイプ(43L)の挿入部(43c)の長さを(L1)とし、他方の支持パイプ(43R)の挿入部(43c)の長さを(L2)とすると、(L1>L2)として、左右の支持パイプ(43L・43R)の挿入部(43c・43c)の長さを異なるように配置したものである。
請求項4においては、請求項1記載の田植機の分割苗載台支持構造において、前記主苗載台(16M)と分割苗載台(16D)の下2点の支持部において、一方は嵌合ピン(41L)と支持パイプ(43L)の差し込み式の支持構成とし、他方を支持パイプ(43R )の後面の上部を開口し、該開口部の両側には後方へ伸びる平面視ハ字状のガイド部(43e・43e)を設けて平面視凹状とし、前記嵌合ピン(41R)を後方から嵌入後に抜け止めピン(67)を挿入するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。図1は左右方向の長さを縮小できる苗載台を備えた田植機の全体側面図、図2は分割苗載台を主苗載台上に載せて収納した状態を示す後面図、図3は本発明の苗載台の後面図、図4は分割苗載台の後面図、図5は苗載台の側面図、図6は分割苗載台の背面図、図7は左側の支持パイプの側面図、図8は右側の支持パイプの側面図である。
【0008】
まず、8条の乗用田植機について図1より全体構成から説明する。乗用田植機Aは走行部1の後部に昇降リンク機構27を介して植付部4が配置され、該走行部1は車体フレーム3前部上方にエンジン2を搭載し、前下部にフロントアクスルケースを介して前輪6を支持させると共に、後部にリヤアクスルケース7を介して後輪8を支持している。そして、前記エンジン2はボンネット9に覆われ、該ボンネット9の両側に予備苗載台10・10を配設し、該ボンネット9後部のダッシュボード5上に操向ハンドル14を配置し、該ボンネット9両側とその後部の車体フレーム3上を車体カバー12で覆い、操向ハンドル14後方位置に座席13を配置し、ボンネット9の両側と座席13前部と、座席13左右両側及び座席13後方をステップとしている。
【0009】
そして、前記運転席13の側部には走行変速レバー30や植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー31や植付感度調節レバーが配置され、ダッシュボード下部のステップ上には主クラッチペダル32や左右ブレーキペダルが配設され、前記座席13後方には8条用の施肥機33が配設されている。
【0010】
また、前記植付部4は苗載台16や植付爪17やセンターフロート34やサイドフロート35等から構成されており、前記苗載台16は前高後低に配設して、苗載台16の下部は下ガイドレール18、前面の上部は上ガイドレール19によって左右往復摺動自在に支持し、該下ガイドレール18及び上ガイドレール19は植付センターケース20よりフレーム等を介して支持されている。そして、植付センターケース20より連結パイプを介してチェーンケース21を平行に後方へ突出して、該チェーンケース21の後部に一方向に回転させるロータリーケース22を配置し、該ロータリーケース22の両側に一対の植付爪17・17を配置している。こうして、前進走行とともに苗載台16を左右に往復摺動して、この往復動に同期させて植付爪17を駆動して一株分の苗を切り出し、連続的に植え付け作業を行うように構成している。
【0011】
また、前記植付センターケース20の前部にローリング支点軸を介して前記昇降リンク機構27と連結され、該昇降リンク機構27はトップリンク25やロワーリンク26等より構成され、座席13下方に配置した昇降シリンダ28によって植付部4を昇降できるようにしている。
【0012】
次に、本発明の苗載台16の構成を説明する。前記苗載台16は、図2〜図6に示すように、進行方向右外側の二条分の苗載台を分割して分割苗載台16Dとし、機体中央側の固定された六条分の苗載台を主苗載台16Mとしており、前記分割苗載台16Dを着脱可能に構成して、該分割苗載台16Dを取り外して主苗載台16Mの苗載面側の上に載置係合して収納可能に構成している。なお、外側へ延長した下ガイドレールは前方へ回動して収納できるようにしており、サイドバンパーは内方向へ摺動して収納できるようにしている。
【0013】
前記苗載台16は上面に各条毎に左右両側に前後方向にリブ16a・16a・・・を設けて、苗マットをリブ16a・16a・・・でガイドできるようにしており、前記分割苗載台16Dの左右両側のリブ16a・16a上の上下中途部には図4に示すように、把持部であるハンドル40L・40Rが設けられ、ハンドル40Lは後上方へ突出され、ハンドル40Rは側方へ突出して配置されている。該ハンドル40L・40Rの苗載台16の上下方向に対する配設位置は高さが異なり、外側(本実施例では右側40R)を高くし、内側を低く配置している。
【0014】
また、図3、図4、図5において、主苗載台16M及び分割苗載台16Dには、それぞれ左右のリブ16a・16a間に苗マット押さえ46と苗ストッパー47が配置されている。前記苗マット押さえ46は図4、図5に示すように、縦押さえ棒46aと横支持棒46bと支持シャフト46cからなり、縦押さえ棒46aは側面視略逆V字状に構成して、その下側基部は支持シャフト46cに固設され、該支持シャフト46cの両側は、主苗載台16Mにおいては、左から1条目の左側リブ16aと3条目の右側リブ16aと6条目の右側リブ16a上に固設したストッパーステー50・50・50に回転自在に枢支されている。分割苗載台16Dにおいては、支持シャフト46cの両側は両側のリブ16a上に固設したストッパーステー50・50に回転自在に枢支されている。
【0015】
前記縦押さえ棒46aの上端は横支持棒46bに固設され、該横支持棒46bは平面視略U字状に構成して、その両端を前記ストッパーステー50を固設したリブ16aの上方位置に配置した高さ調節ステー51に係合可能としている。また、苗ストッパー47の基部が前記縦押さえ棒46aの基部より突出した枢支ピン46dに枢支され、苗ストッパー47の後面が前記支持シャフト46cに係合可能としている。よって、苗ストッパー47の解除時は支持シャフト46cに係合させ、苗マットを受け止めるときには条毎に下方へ回動して先端を苗載台16の上面に当接させるようにしている。
【0016】
そして、前記分割苗載台16Dの背面(前面)側の左右両側の上下中途部には、図6に示すように、嵌合ピン41L・41Rが下方に向かって突出され、主苗載台16M上に設けた支持パイプ43L・43Rに挿入して載置固定できるようにしている。前記嵌合ピン41L・41Rは右側の嵌合ピン41Rが左側の嵌合ピン41Lより長く構成して、かつ、下方に位置させている。そして、取付構成は嵌合ピン41Lを例に説明すると、図9に示すように、リブ16a上に補強プレート36を固設して、該補強プレート36上に取付プレート37を固定し、該取付プレート37に嵌合ピン41Lの上端を固定している。前記補強プレート36は中途部に凸部を設けて脚部を構成して嵌合ピン41Lとリブ16a面との間に空間ができるようにしている。そして、嵌合ピン41Lの上部には縁部41aを設けて支持パイプ43に挿入する深さを規定し、また、側面には固定するためのピン孔41bを開口している。
【0017】
一方、前記支持パイプ43L・43Rは図7、図8に示すように、鋼管等を側面視「へ」字状に折り曲げて、それぞれの基部が平面視コ字状に構成した取付プレート52に固設され、該取付プレート52は裏面に固定軸52a・52aを突設して、該固定軸52a・52aをリブ16aに挿入して取付プレート52を嵌合して、裏側からボルトで固定する構成としている。この取付位置は図3に示すように、前記支持パイプ43Lは主苗載台16Mの左から4条目の左側のリブ16a上に固定され、支持パイプ43Rは左から5条目の右側のリブ16a上に固定される。
【0018】
該支持パイプ43L・43Rの斜辺部の下面と前記取付プレート52の上面には補強プレート43aが上下方向(支持パイプの半径方向)に溶接等によって固設され、剛性をアップしている。そして、支持パイプ43L・43Rの中途部において対向する側面には取付ステー43b・43bが側方に突設され、両取付ステー43b・43bの間に図3に示すように、連結杆49が横架されて連結され、支持パイプ43L・43Rの左右方向の強度アップが図られている。そして、左側の支持パイプ43Lは前記ストッパーステー50と共に固定されて、取付工数を減少できるようにしている。
【0019】
また、支持パイプ43L・43Rの上端は前記嵌合ピン41L・41Rを挿入する挿入部43c・43cとしており、該挿入部43c・43cは漏斗状に構成して嵌合ピン41L・41Rを挿入し易くしている。そして、該挿入部43c・43cは前記取付プレート52と略平行、即ち、苗載台16と略平行として、その上下方向の長さは、左側の支持パイプ43Lの挿入部43cの長さL1、右側の挿入部の長さをL2とすると、L1>L2として、支持パイプ43Lの上端の高さを支持パイプ43Rの上端よりも高くなるように構成している。そして、挿入部43c・43cの側面にはそれぞれピン孔43d・43dを設けて、前記嵌合ピン41L・41Rのピン孔41b・41bと一致させてピンを挿入して固定できるようにしている。
【0020】
一方、図6に示すように、分割苗載台16Dの前上部、即ち、中央のリブの裏側(背面側)の上部に設けた前記上ガイドレール19の左右中央部の上面には係合孔42が開口されて、主苗載台16M上に設けた係合ピン44を係合して固定できるようにしている。該係合ピン44は図3に示すように、主苗載台16Mの左から4条目の右側のリブ16aの上部に前記係合ピン44が回動可能に配置されており、図10、図11に示すように、該係合ピン44は側面視L字状に構成されて、先端は尖状に構成して係合孔42に係合し易くし、先端の側面にはピン孔44aを開口して、係合孔42と係合してピンを差し込むことによって抜け止めとしている。
【0021】
また、係合ピン44の基部は円状に曲げて枢支軸65に枢支できるようにしている。該枢支軸65は取付プレート66上に立設した支持プレート66aより突設され、該取付プレート66の下面には固定軸66b・66bが突設されて、前記リブ16aに固定するように構成している。
【0022】
このような構成において、分割苗載台16Dを外して主苗載台16Mに載せて固定する場合、まず、左側の高い側の支持パイプ43Lに嵌合ピン41Lを差し込み、次に右側の支持パイプ43Rに嵌合ピン41Rを差し込む。こうして分割苗載台16Dの重量を支持パイプ43L・43Rで受けるのである。次に、係合ピン44を回動して分割苗載台16Dの裏側の係合孔42に係合してピンで固定する。こうして分割苗載台16Dの前後方向及び左右方向の回動を規制して、上下3点で支持するようにしているのである。
【0023】
また、分割苗載台16Dの支持構成の他の実施例として、図12に示すように、支持パイプ43L・43Rの上端の高さを同じとして、嵌合ピン41L・41Rは左右で長さを異なるようにしている。つまり、一方を他方より短く構成して、本実施例では左の嵌合ピン41Lを長くして、分割苗載台16Dを外して主苗載台16Mに載置するとき、まず、嵌合ピン41Lの一部を支持パイプ43Lに差し込んで、該嵌合ピン41Lを中心に回動して、もう一方の嵌合ピン41Rを支持パイプ43Rの上方に位置させて、そのまま嵌合させて嵌合ピン41Rを容易に支持パイプ43Rに挿入できるようにしている。つまり、嵌合ピン41Lと支持パイプ43Lをガイドとするのである。
【0024】
また、図13、図14に示すように、一方はピンと支持パイプの差し込み式の支持構成とし、他方をピンを凹部に嵌め込む構成とすることもできる。即ち、嵌合ピン41L・41Rの長さ、及び、支持パイプ43L・43Rの上端の高さを同じとして、左右の支持パイプ43L・43Rの一方(本実施例では右側)の後面(苗載台と反対側)の上部を開口し、その開口部の両側には後方へ伸びるガイド部43e・43eを設けて、平面視凹状とする。該ガイド部43e・43eは平面視ハ字状に構成して、嵌入し易く構成している。そして、嵌入後に抜けないように支持パイプ43の軸心と直角方向に、抜け止めピン67をガイド部43e・43eに挿入できるようにしている。但し、抜け止めピン67は前記ピン孔43dとピン孔41bに挿入する構成とすることも可能である。
【0025】
このようにして、分割苗載台16Dを外して主苗載台16M上に載置する場合には、まず嵌合ピン41Lを支持パイプ43Lに挿入し、その状態のま分割苗載台16Dを主苗載台16Mと平行となるように回動するだけで、嵌合ピン41Rはガイド部43e・43eでガイドされながらその間に入り、支持パイプ43R内に挿入される。そして、抜け止めピン67によって固定されるのである。こうして嵌合ピン41L・41Rと支持パイプ43L・43Rを嵌合して分割苗載台16Dの荷重を受け、その後、係合ピン44を回動して係合孔42に挿入し、固定して、分割苗載台16Dの回動を防止するのである。
【0026】
なお、分割苗載台16Dと主苗載台16Mを連結した作業状態では、図示しないロック装置によって固定されており、該ロック装置は下ガイドレール18と上ガイドレール19と平行にパイプを横設して、該パイプ内にロックロッドを挿入し、該ロックロッドの一端にハンドルを設け、他端にロックカムを設けて、連結時にハンドルを回動してロックカムがパイプより抜けない構成としている。
【0027】
また、分割苗載台16Dを外して主苗載台16M上に載せる構成として、図15、図16に示すように、ローラー70を用いて容易に載置できるように構成することもできる。即ち、分割苗載台Dの背面に載置面と垂直方向の軸心を有するローラー70・70を回転自在に配置し、一方、主苗載台16Mの苗載面上方にレール71を左右水平方向に配置する。該レール71は主苗載台16Mの中央部から分割苗載台16D方向に延設し、分割苗載台16Dが位置する部分は折り畳みレール71aとして、一端を枢支し、外す時に伸ばし、作業時には折り畳めるように構成する。
【0028】
このように構成することによって、苗載台16の幅を狭めるときには、まず、ロックを解除して、分割苗載台Dの上部を後方へ回動し、折り畳みレール71aを伸ばす。そして、分割苗載台Dを少し持ち上げて、ローラー70・70をレール71上に載置し、分割苗載台Dの下部を浮かせながら主苗載台16M方向へ移動させるのである。このとき分割苗載台Dの荷重はローラー70・70を介してレール71上にかかっているので、容易に、かつ、軽く移動できるのである。そして、図示しないロック装着によってロックすれば、分割苗載台Dを主苗載台16M上に載置固定できるのである。
【0029】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1の如く、苗載台(16)の左右幅方向の長さを縮小可能とした田植機において、左右一側の1条または複数条の苗載台を着脱可能とした分割苗載台(16D)とし、残りを主苗載台(16M)とし、該分割苗載台(16D)の左右端部に構成した前後方向のリブ(16a・16a)の裏側の上下中途部に、2本の嵌合ピン(41L・41R)を下方に向かって突出し、前記主苗載台(16M)の前後方向のリブ(16a・16a)の上に、支持パイプ(43L・43R)を固定し、該支持パイプ(43L・43R)に前記嵌合ピン(41L・41R)を挿入して、外した分割苗載台(16D)を主苗載台(16M)に載置固定可能とし、前記分割苗載台(16D)の左右方向の中央のリブ(16a)の裏側上部であって、左右方向に横架した上ガイドレール(19)の中央部に、係合孔(42)を開口し、前記主苗載台(16M)のリブ(16a)上に係合ピン(44)を設け、該係合ピン(44)を前記係合孔(42)に係合し、該分割苗載台(16D)の上部の裏側を、主苗載台(16M)の上部に固定可能とし、該主苗載台(16M)の苗載面側と、分割苗載台(16D)の背面側にそれぞれ対応して、上1点と下2点の3点支持部を設け、前記支持パイプ(43L・43R)に嵌合ピン(41L・41R)を挿入した下2点で 、分割苗載台(16D)の荷重を受け、前記係合孔(42)に係合ピン(44)を係合した上1点で、該分割苗載台(16D)の回転方向を規制するようにしたので、3点支持となって幅を狭くするための収納作業が簡単に行えるようになり、支持部の構成が簡単なため軽量化を図ることができて、収納も容易にできる。
【0030】
また、前記下2点で分割苗載台の荷重を受け、上1点で分割苗載台の回転方向を規制するようにしたので、荷重の支持構成が簡単となり、上1点は回転方向の規制だけなので、構造が簡単で、軽量な構成とすることができ、それを配置するためのスペースも小さくて済む。
【0031】
請求項2の如く、前記支持パイプ(43L・43R)の上端の高さを同じとし、前記嵌合ピン(41L・41R)は左右で長さを異なるように構成し、一方の嵌合ピン(41L)を長くして、他方の嵌合ピン(41R)を短く構成し、前記分割苗載台(16D)を外して、主苗載台(16M)上に載置するときに、一方の嵌合ピン(41L)の一部を支持パイプ(43L)に差し込んで、該嵌合ピン(41L)を中心に分割苗載台(16D)を回動して、他方の嵌合ピン(41R)を支持パイプ(43R)の上方に位置させた後に、該支持パイプ(43R)に挿入可能としたので、左右一方の長い側のピンを嵌合してから、他方のピンを嵌合すれば、一方のピンが位置決め及びガイドの役目を果たし、収納作業が簡単、かつ、容易にできるのである。
【0032】
請求項3の如く、前記支持パイプ(43L・43R)の上端の高さを同じとし、該支持パイプ(43L・43R)の挿入部(43c・43c)の上下方向の長さは、一方の支持パイプ(43L)の挿入部(43c)の長さを(L1)とし、他方の支持パイプ(43R)の挿入部(43c)の長さを(L2)とすると、(L1>L2)として、左右の支持パイプ(43L・43R)の挿入部(43c・43c)の長さを異なるように配置したので、一方のピンを長い方の支持パイプに差し込んでから、他方のピンを差し込むようにすれば、一方のピンが位置決めとガイドとなり、簡単に収納操作ができるようになる。
【0033】
請求項4の如く、前記主苗載台(16M)と分割苗載台(16D)の下2点の支持部において、一方は嵌合ピン(41L)と支持パイプ(43L)の差し込み式の支持構成とし、他方を支持パイプ(43R)の後面の上部を開口し、該開口部の両側には後方へ伸びる平面視ハ字状のガイド部(43e・43e)を設けて平面視凹状とし、前記嵌合ピン(41R)を後方から嵌入後に抜け止めピン(67)を挿入するので、一方のピンを支持パイプに差し込んで、分割苗載台を回動するだけで、他方のピンを凹部に嵌合でき、収納操作が簡単に行え、支持構成も簡単にでき、コスト低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 左右方向の長さを縮小できる苗載台を備えた田植機の全体側面図である。
【図2】 分割苗載台を主苗載台上に載せて収納した状態を示す後面図である。
【図3】 本発明の苗載台の後面図である。
【図4】 分割苗載台の後面図である。
【図5】 苗載台の側面図である。
【図6】 分割苗載台の背面図である。
【図7】 左側の支持パイプの側面図である。
【図8】 右側の支持パイプの側面図である。
【図9】 嵌合ピン取付部の側面図である。
【図10】 係合ピン取付部の側面図である。
【図11】 係合ピン取付部の正面図である。
【図12】 左右の嵌合ピンの長さを異なるようにした実施例の後面図である。
【図13】 一方はピンと支持パイプ、他方はピンを凹部に嵌合するようにした実施例の後面図である。
【図14】 図13におけるX−X矢視断面図である。
【図15】 主苗載台上にレールを設け、分割苗載台にローラーを設けた実施例の後面図である。
【図16】 同じくレールとローラー部分の側面図である。
【符号の説明】
16 苗載台
16D 分割苗載台
16M 主苗載台
41L・41R 嵌合ピン
43L・43R 支持パイプ

Claims (4)

  1. 苗載台(16)の左右幅方向の長さを縮小可能とした田植機において、左右一側の1条または複数条の苗載台を着脱可能とした分割苗載台(16D)とし、残りを主苗載台(16M)とし、該分割苗載台(16D)の左右端部に構成した前後方向のリブ(16a・16a)の裏側の上下中途部に、2本の嵌合ピン(41L・41R)を下方に向かって突出し、前記主苗載台(16M)の前後方向のリブ(16a・16a)の上に、支持パイプ(43L・43R)を固定し、該支持パイプ(43L・43R)に前記嵌合ピン(41L・41R)を挿入して、外した分割苗載台(16D)を主苗載台(16M)に載置固定可能とし、前記分割苗載台(16D)の左右方向の中央のリブ(16a)の裏側上部であって、左右方向に横架した上ガイドレール(19)の中央部に、係合孔(42)を開口し、前記主苗載台(16M)のリブ(16a)上に係合ピン(44)を設け、該係合ピン(44)を前記係合孔(42)に係合し、該分割苗載台(16D)の上部の裏側を、主苗載台(16M)の上部に固定可能とし、該主苗載台(16M)の苗載面側と、分割苗載台(16D)の背面側にそれぞれ対応して、上1点と下2点の3点支持部を設け、前記支持パイプ(43L・43R)に嵌合ピン(41L・41R)を挿入した下2点で、分割苗載台(16D)の荷重を受け、前記係合孔(42)に係合ピン(44)を係合した上1点で、該分割苗載台(16D)の回転方向を規制するようにしたことを特徴とする田植機の分割苗載台支持構造。
  2. 請求項1記載の田植機の分割苗載台支持構造において、前記支持パイプ(43L・43R)の上端の高さを同じとし、前記嵌合ピン(41L・41R)は左右で長さを異なるように構成し、一方の嵌合ピン(41L)を長くして、他方の嵌合ピン(41R)を短く構成し、前記分割苗載台(16D)を外して、主苗載台(16M)上に載置するときに、一方の嵌合ピン(41L)の一部を支持パイプ(43L)に差し込んで、該嵌合ピン(41L)を中心に分割苗載台(16D)を回動して、他方の嵌合ピン(41R)を支持パイプ(43R)の上方に位置させた後に、該支持パイプ(43R)に挿入可能としたことを特徴とする田植機の分割苗載台支持構造。
  3. 請求項1記載の田植機の分割苗載台支持構造において、前記支持パイプ(43L・43R)の上端の高さを同じとし、該支持パイプ(43L・43R)の挿入部(43c・43c)の上下方向の長さは、一方の支持パイプ(43L)の挿入部(43c)の長さを(L1)とし、他方の支持パイプ(43R)の挿入部(43c)の長さを(L2)とすると、(L1>L2)として、左右の支持パイプ(43L・43R)の挿入部(43c・43c)の長さを異なるように配置したことを特徴とする田植機の分割苗載台支持構造。
  4. 請求項1記載の田植機の分割苗載台支持構造において、前記主苗載台(16M)と分割苗載台(16D)の下2点の支持部において、一方は嵌合ピン(41L)と支持パイプ(43L)の差し込み式の支持構成とし、他方を支持パイプ(43R)の後面の上部を開口し、該開口部の両側には後方へ伸びる平面視ハ字状のガイド部(43e・43e)を設けて平面視凹状とし、前記嵌合ピン(41R)を後方から嵌入後に抜け止めピン(67)を挿入することを特徴とする田植機の分割苗載台支持構造。
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