JP4087641B2 - 負荷駆動回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、負荷駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の電源電圧を、現行の14Vから42Vに変えようとする検討がなされている。こうすることで、ラジエータファンやエアコンファンなどの大型モーターのエネルギー効率がアップし、燃費向上に貢献すると考えられているからである。
【0003】
ところが、ランプに関しては、42Vの電圧を印加して使用するランプを開発しようとすると、フィラメントの細径化または長尺化を行ってフィラメント抵抗を増大させる必要がある。しかしながら、このようにフィラメントの細径化または長尺化を行うと、振動や衝撃に対する耐久性が低下し、自動車の走行/停止に対応する加速度変化に耐えられないという懸念がある。
【0004】
そこで、ランプに関しては、現行の定格12Vランプをそのまま用い、電源電圧42VでPWM制御をしようとする動きがある。PWM制御をすれば、電源電圧の変動を読みとって、この電源電圧の変動に応じてデューティ比を変化させることでランプの明るさを一定にしたり、周囲の明るさに応じてデューティ比を変えて明るさを制御したりするなど、様々な制御を行うことが可能となる。
【0005】
このような制御のため、PWM信号はマイクロコンピュータ(以下、単に「マイコン」と略称する)で生成することが好ましい。特に、近年のマイコンは、PWM専用ボードが普及しており、このPWM専用ボードにおけるプログラムの作成も容易になってきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
マイコンからPWM信号を出力させると、PWM信号の出力開始時点から数周期のパルスにおいて、そのデューティ比が不安定に出力される場合がある。
【0007】
また、負荷(ランプ)において短絡等が発生した場合、この短絡等の回路異常を検出する何らかの検出手段を設けてマイクロコンピュータにより駆動電流の供給を停止しようとしても、PWM信号の最初の入力があってから少なくとも1周期が経過してから駆動電流の供給を停止することになる。これは、マイコンのPWM信号の出力機能が、プログラムから独立した機能であるために生じる。
【0008】
また、プログラムの一部に組み込んでいたとしても、プログラムの暴走等で、PWM信号の出力が不安定になる場合が考えられる。
【0009】
PWM信号の出力が不安定になると、12V定格ランプに42Vを印加する時間が設計値より長くなったりして、極端な場合には負荷(ランプ)の断線等の故障の原因になるおそれがある。
【0010】
そこで、この発明の課題は、不安定なPWM信号の出力による負荷の故障を防止し得る負荷駆動回路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、所定の負荷をPWM駆動する負荷駆動回路であって、前記負荷を高速にオンオフ切替えしてPWM駆動する駆動スイッチ回路と、前記駆動スイッチ回路に対してPWM信号を与える制御部と、前記制御部から前記駆動スイッチ回路に与えられる前記PWM信号を前記制御部からの所定の解除信号に基づいて解除するPWM信号解除回路とを備え、前記制御部を監視し、当該制御部が所定の異常状態のときに、当該制御部をリセットするためのローレベルのリセット信号を当該制御部に出力する監視回路をさらに備え、前記PWM信号解除回路が、前記制御部から与えられるPWM信号を、少なくとも当該制御部から与えられる前記解除信号に基づいて解除する解除スイッチと、前記監視回路と前記制御部との間の電圧がローレベルに切り替わったときに、直ちに前記解除スイッチに前記解除信号を出力するとともに、前記監視回路と前記制御部との間の電圧が前記ローレベルからハイレベルに切り替わったときに、所定の遅延時間だけ遅延させてから前記解除スイッチへの前記解除信号の出力を停止する遅延回路と
を備えるものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の負荷駆動回路であって、前記制御部が、前記PWM信号の出力開始時の直後の一定時間に亘り、前記解除信号を前記PWM信号解除回路に出力するものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の負荷駆動回路であって、前記駆動スイッチ回路と前記負荷との接続点の駆動電圧を検出する駆動電圧検出回路をさらに備え、前記制御部からPWM信号を出力しているにも拘わらず、前記駆動電圧検出回路で検出された前記駆動電圧がハイレベル及び/またはローレベルを維持している場合に、前記制御部が、前記解除信号を前記PWM信号解除回路に出力するものである。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の負荷駆動回路であって、前記遅延回路が、前記監視回路と前記制御部との接続点と所定の電源との間に接続された抵抗と、前記監視回路と前記制御部との接続点とアース端子との間に接続されたコンデンサとを備えたRC直列回路を有し、前記監視回路と前記制御部との間の電圧がローレベルに切り替わったときに、前記コンデンサからの放電により直ちに前記解除スイッチに前記解除信号を出力するとともに、前記監視回路と前記制御部との間の電圧が前記ローレベルからハイレベルに切り替わったときに、前記コンデンサの充電により所定の遅延時間だけ遅延させてから前記解除スイッチへの前記解除信号の出力を停止するものである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の負荷駆動回路であって、前記負荷の定格電圧を超えた電源電圧を高速にオンオフ切替えして前記負荷をPWM駆動するものである。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の負荷駆動回路が自動車に搭載されるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の一の実施の形態に係る負荷駆動回路を示す回路図である。この負荷駆動回路は、図1の如く、例えば定格12V(耐電圧16V)の負荷としてのランプLPについて、42V電源1からの電源電圧を用いて駆動スイッチ回路2でPWM駆動する場合に、マイクロコンピュータ(制御部:以下、単に「マイコン」と略称する)3から駆動スイッチ回路2に高周波数のパルス波形のPWM信号を与えてPWM制御するようになっており、特にPWM信号のデューティ比が不安定なときに、このPWM信号を強制的にアース端子側に逃がすことで、駆動スイッチ回路2を強制的にオフにする。
【0018】
具体的に、この負荷駆動回路は、ランプLPをPWM駆動するための駆動スイッチ回路2と、この駆動スイッチ回路2を制御するマイコン3と、このマイコン3の暴走等の監視を行う監視回路(ウオッチドッグ回路)4と、駆動スイッチ回路2とランプLPとの接続点の電圧を検出してマイコン3に伝達する駆動電圧検出回路5と、マイコン3及び監視回路4からの信号に基づいてマイコン3から駆動スイッチ回路2に与えられるPWM信号をアース端子側に逃がして解除するPWM信号解除回路6とを備える。
【0019】
駆動スイッチ回路2は、42V電源1からの駆動電流を高速にオンオフ切替する電界効果型トランジスタ(pチャンネルMOSFET)M1と、マイコン3から与えられるPWM信号に従って電界効果型トランジスタM1のゲートの高速オンオフ切替えを行う高速スイッチ(バイポーラトランジスタ)Q1とを備える。尚、駆動スイッチ回路2内の符号11,12は、高速スイッチQ1がオンのときに電界効果型トランジスタM1のゲート電圧を確保するための分圧抵抗、符号13,14はマイコン3からPWM信号が与えられたときに高速スイッチQ1のベース電圧を確保するための分圧抵抗をそれぞれ示している。
【0020】
マイコン3は、ROM、RAM及びCPUが内蔵されており、ROM内に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する機能要素である。このマイコン3の動作については後述する。
【0021】
監視回路4は、マイコン3の暴走の有無、マイコン3の電源電圧の低下、マイコン3中のグラウンドレベルへのノイズ混入等を検出し、この暴走等が発見されたときには、マイコン3のリセット端子Rsetにグラウンドレベル(ローレベル)のリセット信号を入力して再起動させるものである。
【0022】
駆動電圧検出回路5は、駆動スイッチ回路2の電界効果型トランジスタM1とランプLPとの接続点とアース端子との間に介装された分圧抵抗15,16であり、両抵抗15,16の抵抗分圧比によりランプLPに印加される駆動電圧をマイコン3のA/D入力ポートに適した電圧レベルに調整する。
【0023】
PWM信号解除回路6は、駆動スイッチ回路2の高速スイッチQ1のベースに与えられるPWM信号をアース端子側に逃がして解除するための解除スイッチQ2と、監視回路4がマイコン3の暴走を検出してリセット信号を出力した旨を出力するとともに、その後にそのリセット信号を解除した旨の信号を遅延させる遅延回路21と、マイコン3から与えられる信号(解除信号)と遅延回路21に接続された反転回路27からの信号との論理和をとる論理和回路(OR回路)22とを備える。
【0024】
解除スイッチQ2はnpn型バイポーラトランジスタが使用されており、そのベースは、論理和回路22の出力端子とアース端子との間に介装された分圧抵抗24,25の接続中間点に接続されている。そして、解除スイッチQ2のコレクタが高速スイッチQ1のベースに、解除スイッチQ2のエミッタがアース端子に接続され、論理和回路22からのハイアクティブの信号が与えられたときにオン動作して、高速スイッチQ1のベースに与えられるPWM信号をアース端子側に逃がしてこれを解除する。
【0025】
遅延回路21は、5V電源28とアース端子との間で抵抗RとコンデンサCが直列に接続されたRC直列回路であって、この抵抗RとコンデンサCとの接続点と論理和回路22との間に反転回路(NOT回路)27が設けられている。そして、監視回路4からグラウンドレベルのリセット信号が出力されたときに、遅延回路21のコンデンサCが放電してローレベルとなり、このローレベルの信号を反転回路27により反転してハイレベルの信号として論理和回路22に与える。また、その後に、監視回路4がリセット信号を解除してハイレベルの信号を出力した時点で、遅延回路21のコンデンサCの充電が開始され、RC直列回路の時定数により定まる一定の遅延時間が経過してから、反転回路27にハイレベルの信号を与え、この反転回路27で反転したローレベルの信号を論理和回路22に与える。この場合、監視回路4からマイコン3のリセット端子に与える信号がローレベルからハイレベルに復帰する場合のみ遅延がかかるようになっている。この場合の遅延時間は、マイコン3のリセットからプログラムがスタートするまでの時間を考慮し、それに応じて遅延回路21の時定数を定めておけば良い。尚、符号D1は電流の逆流防止用のダイオードを示している。
【0026】
論理和回路22は、マイコン3からの解除信号または反転回路27からのハイレベルの信号が与えられた場合に、分圧抵抗24,25にハイレベルの信号を出力して、解除スイッチQ2をオンに切り替える。
【0027】
上記構成の負荷駆動回路の動作を説明する。
【0028】
<通常駆動時>
マイコン3から出力されるPWM信号は、分圧抵抗13,14を経てアース端子側に出力される。このとき、両分圧抵抗13,14の接続点にベース接続された高速スイッチQ1は、PWM信号に従って高速オンオフ動作を繰り返し、42V電源1から分圧抵抗11,12を経由する電流を高速にオンオフ切替する。これにより、両分圧抵抗11,12の接続点にゲート接続された電界効果型トランジスタM1がPWM制御され、これにより42V電源1から与えられた駆動電流を用いてランプLPをPWM駆動する。
【0029】
ところで、この負荷駆動回路においては、PWM信号解除回路6でマイコン3からのPWM信号をアース端子側に逃がすことで、駆動スイッチ回路2でのランプLPのPWM制御をキャンセルするようになっている。このPWM信号解除回路6でマイコン3からのPWM信号をアース端子側に逃がす機会としては、マイコン3でPWM信号の出力が開始された直後と、PWM信号の出力が停止される直前と、駆動電圧検出回路5でランプLPに印加される駆動電圧が異常であるときと、監視回路4によりマイコン3がリセットされた場合の4つを設定している。これらの4つの機会についてそれぞれ説明する。
【0030】
<PWM信号の出力開始直後の動作>
マイコン3からのPWM信号の出力を開始する際、このPWM信号のデューティ比が最初の数周期の間は安定しないことを考慮し、このマイコン3から論理和回路22に対して、予め定められたPWM信号の数周期の間だけハイレベルの信号を出力する。
【0031】
この場合、論理和回路22はマイコン3からのハイレベルの信号(解除信号)に応じて解除スイッチQ2をオンに切り替える。そうすると、オン切替えした解除スイッチQ2は、駆動スイッチ回路2の高速スイッチQ1のベースをグラウンドレベルに降下させ、この高速スイッチQ1のベースに与えられるPWM信号をアース端子側に逃がしてこれを解除する。これにより、高速スイッチQ1及び電界効果型トランジスタM1はオフの状態に保持され、ランプLPの駆動が停止される。
【0032】
その後、PWM信号の数周期の時間が経過した時点で、マイコン3は論理和回路22へのハイレベルの信号(解除信号)の出力を停止する。そうすると、解除スイッチQ2がオフになり、マイコン3からのPWM信号に応じて高速スイッチQ1の高速オンオフ動作が開始される。
【0033】
このようにすることで、マイコン3から出力されるPWM信号の初期的なデューティ比の乱れが原因となって12V定格ランプに42Vを印加する時間が設計値より長くなるのを確実に防止でき、ランプの断線を防止できる。
【0034】
<PWM信号の出力停止直前の動作>
マイコン3からのPWM信号の出力を停止する際にも、このPWM信号のデューティ比が安定しないことがある。このことを考慮し、このマイコン3がPWM信号の出力を停止しようとする場合には、その直前における予め定められたPWM信号の数周期の間だけ、論理和回路22に対してハイレベルの信号(解除信号)を出力する。このときの動作は、上記した<PWM信号の出力開始直後>の場合と同様である。
【0035】
その後、マイコン3からのPWM信号の出力を停止した時点で、マイコン3は論理和回路22へのハイレベルの信号(解除信号)の出力を停止する。
【0036】
このようにすることで、マイコン3からのPWM信号の出力を停止する直前においても、そのデューティ比の乱れが原因となって12V定格ランプに42Vを印加する時間が設計値より長くなるのを確実に防止でき、ランプの断線を防止できる。
【0037】
<駆動電圧異常時の動作>
例えば、駆動スイッチ回路2の電界効果型トランジスタM1がゲート信号に拘わらず常時オンするといったショートモード故障や、電界効果型トランジスタM1と負荷としてのランプLPとの接続点がグラウンドショートすることがある。このような場合には、マイコン3がその旨を、駆動電圧検出回路5を介してマイコン3のA/D入力ポートに与えられた電圧により判断することが可能である。具体的には、駆動スイッチ回路2の電界効果型トランジスタM1とランプLPとの接続点とアース端子との間に介装された分圧抵抗15,16の抵抗分圧比により、ランプLPに印加される駆動電圧をマイコン3のA/D入力ポートに適した電圧レベルに調整して入力する。
【0038】
そして、マイコン3は、PWM信号の出力を行っているにも拘わらず、A/D入力ポートへの入力が常時ハイレベルである場合は、電界効果型トランジスタM1にショートモード故障が生じていると判断し、論理和回路22に対して直ちにハイレベルの信号を出力する。
【0039】
そうすると、論理和回路22及び抵抗24を経て解除スイッチQ2のベースにハイレベルの信号が与えられ、この解除スイッチQ2のオン切替えにより駆動スイッチ回路2の高速スイッチQ1のベースに与えられるPWM信号がアース端子側に逃げるようになる。これにより、高速スイッチQ1及び電界効果型トランジスタM1はオフの状態に保持され、ランプLPの駆動が停止される。
【0040】
尚、この際、必要に応じて所定の外部回路に診断出力(ダイアグノーシス)のための信号を出力する。
【0041】
また、マイコン3のA/D入力ポートに与えられる電圧レベルが常時グラウンドレベル(ローレベル)である場合には、電界効果型トランジスタM1とランプLPとの間の配線のどこかが、グラウンドにショートしている可能性がある。この場合において、マイコン3がPWM信号の出力をオフに切り替えることも考えられるが、PWM信号をオフにするだけでは電界効果型トランジスタM1がオフするのに時間がかかる可能性がある。そこで、この場合には、マイコン3は解除スイッチQ2をオンさせるためのハイレベルの信号(解除信号)を直ちに出力し、これにより電界効果型トランジスタM1を直ちにオフに切り替える。これにより、過電流によって電界効果型トランジスタM1が故障するのを防止できる。
【0042】
<マイコンリセット時の動作>
例えば、マイコン3のプログラム暴走、マイコン3の電源電圧の低下、またはマイコン3のグラウンドレベルに対するノイズ混入等によって、監視回路4がマイコン3のリセット端子のポート電位をハイレベルからローレベルに落とし、マイコン3にリセットがかかる。かかるリセット時は、マイコン3のポート出力が不定となり、予想外の動きをする可能性がある。これを阻止するために監視回路4のリセット出力を用いる。
【0043】
まず、監視回路4からマイコン3のリセット端子に与える信号がグラウンドレベルに落ちると、ダイオードD1のアノード側電位が直ちにローレベルに落ち、その電位が反転回路27で反転されて論理和回路22に入力される。その結果、解除スイッチQ2をオンに切り替える。この解除スイッチQ2のオン切替えにより、駆動スイッチ回路2の高速スイッチQ1のベースに与えられるPWM信号がアース端子側に逃げ、故に、高速スイッチQ1及び電界効果型トランジスタM1がオフの状態に保持され、ランプLPの駆動が停止される。
【0044】
次に、監視回路4がマイコン3のリセット端子に与えるグラウンドレベルの信号をオフにした後(即ち、ハイレベルの信号を出力した後)、マイコン3のプログラムはすぐに走らないため、しばらく、PWM信号の出力が不定または不安定な状態となる。この場合、監視回路4がリセット信号を解除してハイレベルの信号を出力した時点で、遅延回路21のコンデンサCの充電が開始され、RC直列回路の時定数により定まる一定の遅延時間が経過してから、反転回路27にハイレベルの信号を与え、この反転回路27で反転したローレベルの信号を論理和回路22に与える。これにより、論理和回路22が解除スイッチQ2のベースにローレベルの信号を与え、この解除スイッチQ2のオフ切替えにより駆動スイッチ回路2の高速スイッチQ1のベースにPWM信号が再び与えられるようになる。そうすると、高速スイッチQ1及び電界効果型トランジスタM1の高速オンオフ動作が再開され、ランプLPのPWM制御が再開される。
【0045】
したがって、マイコン3のリセットによる復帰後に、このマイコン3から出力されるPWM信号が不定または不安定になっても、遅延回路21での遅延により一定の遅延時間だけ電界効果型トランジスタM1のオンオフ動作を停止させることができ、ランプの断線を防止できる。
【0046】
尚、上記実施の形態では、負荷としてランプLPを例に挙げて説明したが、この他にモータ等のどのような負荷を適用しても差し支えない。
【0047】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、制御部のリセットによる復帰後に、この制御部から出力されるPWM信号が不定または不安定になっても、PWM信号解除回路の遅延回路での遅延により一定の遅延時間だけ駆動スイッチ回路のオンオフ動作を停止させることができ、負荷の故障を防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、所定の負荷をPWM駆動する負荷駆動回路であって、制御部から駆動スイッチ回路にPWM信号を与える際、このPWM信号を、制御部からの所定の解除信号に基づいて解除するようにし、制御部が、PWM信号の出力開始時の直後の一定時間に亘り、解除信号を出力してPWM信号を解除するので、PWM信号の初期的なデューティ比の乱れが原因となって大電圧を負荷に印加する時間が設計値より長くなるのを確実に防止でき、負荷の故障等を防止できる。
【0048】
請求項3に記載の発明によれば、制御部からPWM信号を出力しているにも拘わらず、駆動電圧検出回路で検出された駆動電圧がハイレベル及び/またはローレベルを維持している場合に、制御部が解除信号を出力するので、駆動スイッチ回路内にショートモード故障が発生し、または負荷と駆動スイッチ回路の間の配線のどこかがグラウンドにショートしているような場合には、制御部が解除信号を出力してPWM信号を解除するので、過電流によって駆動スイッチ回路が故障するのを防止できる。
【0049】
請求項4に記載の発明によれば、制御部のリセットによる復帰後に、この制御部から出力されるPWM信号が不定または不安定になっても、PWM信号解除回路の遅延回路での遅延により一定の遅延時間だけ駆動スイッチ回路のオンオフ動作を停止させることができ、負荷の故障を防止できる。
【0050】
これらの効果は、請求項5のように、負荷の定格電圧を超えた電源電圧を高速にオンオフ切替えして負荷をPWM駆動する場合に有効であり、特に、請求項6のように、負荷駆動回路が自動車に搭載される場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係る負荷駆動回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 42V電源
2 駆動スイッチ回路
3 マイコン
4 監視回路
5 駆動電圧検出回路
6 PWM信号解除回路
21 遅延回路
22 論理和回路
27 反転回路
D1 ダイオード
LP 負荷(ランプ)
M1 電界効果型トランジスタ
Q1 高速スイッチ
Q2 解除スイッチ
C コンデンサ
R 抵抗
Claims (6)
- 所定の負荷をPWM駆動する負荷駆動回路であって、
前記負荷を高速にオンオフ切替えしてPWM駆動する駆動スイッチ回路と、
前記駆動スイッチ回路に対してPWM信号を与える制御部と、
前記制御部から前記駆動スイッチ回路に与えられる前記PWM信号を前記制御部からの所定の解除信号に基づいて解除するPWM信号解除回路と
を備え、
前記制御部を監視し、当該制御部が所定の異常状態のときに、当該制御部をリセットするためのローレベルのリセット信号を当該制御部に出力する監視回路をさらに備え、
前記PWM信号解除回路が、
前記制御部から与えられるPWM信号を、少なくとも当該制御部から与えられる前記解除信号に基づいて解除する解除スイッチと、
前記監視回路と前記制御部との間の電圧がローレベルに切り替わったときに、直ちに前記解除スイッチに前記解除信号を出力するとともに、前記監視回路と前記制御部との間の電圧が前記ローレベルからハイレベルに切り替わったときに、所定の遅延時間だけ遅延させてから前記解除スイッチへの前記解除信号の出力を停止する遅延回路と
を備える負荷駆動回路。 - 請求項1に記載の負荷駆動回路であって、
前記制御部が、前記PWM信号の出力開始時の直後の一定時間に亘り、前記解除信号を前記PWM信号解除回路に出力することを特徴とする負荷駆動回路。 - 請求項1または請求項2に記載の負荷駆動回路であって、
前記駆動スイッチ回路と前記負荷との接続点の駆動電圧を検出する駆動電圧検出回路をさらに備え、
前記制御部からPWM信号を出力しているにも拘わらず、前記駆動電圧検出回路で検出された前記駆動電圧がハイレベル及び/またはローレベルを維持している場合に、前記制御部が、前記解除信号を前記PWM信号解除回路に出力することを特徴とする負荷駆動回路。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の負荷駆動回路であって、
前記遅延回路が、前記監視回路と前記制御部との接続点と所定の電源との間に接続された抵抗と、前記監視回路と前記制御部との接続点とアース端子との間に接続されたコンデンサとを備えたRC直列回路を有し、前記監視回路と前記制御部との間の電圧がローレベルに切り替わったときに、前記コンデンサからの放電により直ちに前記解除スイッチに前記解除信号を出力するとともに、前記監視回路と前記制御部との間の電圧が前記ローレベルからハイレベルに切り替わったときに、前記コンデンサの充電により所定の遅延時間だけ遅延させてから前記解除スイッチへの前記解除信号の出力を停止することを特徴とする負荷駆動回路。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の負荷駆動回路であって、
前記負荷の定格電圧を超えた電源電圧を高速にオンオフ切替えして前記負荷をPWM駆動することを特徴とする負荷駆動回路。 - 請求項5に記載の負荷駆動回路が自動車に搭載されることを特徴とする負荷駆動回路。
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