JP4087609B2 - プラスチック極配向磁石の成形金型およびこれを用いたプラスチック極配向磁石の製造装置並びに製造方法 - Google Patents

プラスチック極配向磁石の成形金型およびこれを用いたプラスチック極配向磁石の製造装置並びに製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック極配向磁石の成形金型およびこれを用いたプラスチック極配向磁石の製造装置並びにプラスチック極配向磁石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック極配向磁石は、フェライトあるいは希土類金属等の磁性粉を含む樹脂材を、射出成形機等により成形金型で樹脂成形して成るものであり、溶融した樹脂材を成形金型に充填して成形する際に磁性粉を所定の極方向に異方性配向させることによって所定の極数を備えた磁石として得られる。
図10は、プラスチック極配向磁石を成形する成形金型内に着磁用の永久磁石を配置した従来例を示す。図示した成形金型は8極のプラスチック極配向磁石を製造するための成形金型であり、磁性粉を含む樹脂材が充填されるキャビティの周方向に、極方向を交互に逆向きにして着磁用磁石12が8個配置されている。着磁用磁石12はきわめて強い磁場を有しており、溶融した樹脂材をキャビティに充填することにより樹脂材に含まれた磁性粉がこの着磁用磁石12の磁場の向きに配向方向が揃い、8極のプラスチック極配向磁石として得られる。
【0003】
このように、プラスチック極配向磁石は成形金型に内蔵されている着磁用磁石の磁場によって所定の極数に磁化して製造することができるのであるが、従来の成形金型を用いて製造されるプラスチック極配向磁石の特性は必ずしも満足できるものではない。図12、13は、プラスチック極配向磁石の磁束密度が磁石の周方向に対してどのように変化するかを模式的に示した図である。図12は磁束密度の波形が正弦波形として変化する磁石の例、図13は磁束密度の波形が台形波形となる磁石の例である。いずれの場合も磁束密度は破線A、Bのようになることが理想的であるが、実際の製品では磁束密度がピークとなる部分で磁束密度が低下して波打つような波形になってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、着磁用磁石を内蔵した成形金型を用いてプラスチック磁石を極配向させることによって理想的な磁束密度の波形を有するプラスチック磁石を得ることは従来は非常に困難であった。このため、従来は、着磁用磁石を内蔵した成形金型を用いてプラスチック磁石を異方性配向させた後、着磁ヨークを使用して着磁することによって極配向を修正することが行われている。しかしながら、このように後工程で着磁させて修正したとしても、実際には、必ずしも理想的な磁束密度の波形が得られるとは限らない。
【0005】
最近は、省エネルギー、省資源の見地からモータの高性能化が求められ、家電製品、自動車等において、効率の悪い交流モータにかえて直流モータが使用されるようになってきた。直流モータでは回転子に磁石を使用しているものが多く、プラスチック極配向磁石は、寸法精度が高く、特性的にも向上していることから回転子に多用されている。しかしながら、上述したように、プラスチック極配向磁石は必ずしも磁気特性(極配向の精度)が十分とはいえないため、モータの回転トルクが低い、振動が大きくノイズが発生する、センサに悪影響を与えるといった問題がある。このため、回転子に防振ゴムや樹脂を取り付けるといった対策を施す必要があり、コスト高の原因になっている。
【0006】
そこで、本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、成形金型に設置する着磁用磁石の構造を工夫することによって、ほぼ理想的な磁束密度の波形を有するプラスチック極配向磁石を得ることができ、量産も容易なプラスチック極配向磁石を製造する成型金型およびこれを用いたプラスチック極配向磁石の製造装置並びに製造方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
すなわち、着磁用磁石として複数の永久磁石が環状に配置されて組み込まれ、着磁用磁石に対向してキャビティが形成された、プラスチック極配向磁石の製造装置に使用する成形金型であって、前記着磁用磁石が、端面形状が台形状に形成された一対の永久磁石からなり、対となる永久磁石の境界面に対して磁化の配向方向が対称となる磁石ユニットを、着磁用磁石の周方向に、隣接する磁石ユニットごと極方向を交互に反対向きに配置されて形成され、前記磁石ユニットを構成する永久磁石が、異方性磁石を脱磁し、この脱磁した異方性磁石を特定の角度方向に切り出した後、着磁させることにより形成されてなることを特徴とする。
また、前記磁石ユニットを構成する永久磁石の磁化の配向方向が、着磁用磁石の中心に向く方向に対して境界面に向けて傾いて設けられていることを特徴とする
【0008】
また、前記成形金型を取り付けたプラスチック極配向磁石の製造装置であって、前記成形金型が固定プラテンおよび可動プラテンを備えるプレス装置に取り付けられ、前記成形金型のキャビティに磁性粉を含む樹脂材を充填する充填機構と、キャビティ内に充填された前記樹脂材が前記着磁用磁石により異方性配向して硬化した後、型開きして成形品を取り出す取り出し機構とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、プラスチック極配向磁石の製造方法であって、前記成形金型が取り付けられたプラスチック極配向磁石の製造装置を使用し、前記成形金型のキャビティに磁性粉を含む樹脂材を充填し、キャビティ内に充填された前記樹脂材を着磁用磁石により異方性配向させて硬化させることにより所定の極数を有するプラスチック極配向磁石を製造することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るプラスチック極配向磁石の製造装置の主要部の構成を示す説明図である。同図で20が固定プラテン、22が可動プラテンである。固定プラテン20および可動プラテン22はタイバーにより型開閉可能にプレス装置に取り付けられ、P−P線をパーティング面として型開閉するように設けられている。24は固定プラテン20に固定した固定側入れ子、26は可動プラテン22に取り付けた可動側入れ子である。可動側入れ子26は型開閉方向とは直交方向に可動に設けられている。
【0011】
30は成形金型に取り付けた着磁用磁石である。着磁用磁石30は正面形状が台形状の個片に形成した永久磁石を円弧状に連接して配置したものである。着磁用磁石30は永久磁石ケース28と下板29とにより後面と外周面とを包囲するようにして支持される。
32はリング状に形成されている着磁用磁石30の端面に対向して設けたキャビティである。キャビティ32は可動側入れ子26が下板29の端面に当接した状態で形成される。
【0012】
25はキャビティ32に連通するように固定側入れ子24に設けたゲートである。磁性粉を含む溶融樹脂はゲート25から射出スクリュ等の溶融樹脂を充填する充填機構によりキャビティ32に充填され、着磁用磁石30によって着磁され異方性配向がなされる。樹脂材には、通常ナイロン樹脂等の熱可塑性樹脂が使用される。
樹脂が硬化した後、パーティング面で型開きし、押し出しピン27等の取り出し機構により成形品(プラスチック極配向磁石)を押し出し、離型して取り出しする。こうして、型開閉操作とキャビティに溶融樹脂を充填して成形する操作を繰り返し行うことによって、プラスチック極配向磁石を順次生産することができる。
【0013】
本発明に係るプラスチック極配向磁石の製造装置において特徴的な構成は、成型金型に設置する着磁用磁石30の配置構成にある。図2に、着磁用磁石30を正面方向から見た状態を示す。図2では、説明上、着磁用磁石30を構成する各々の永久磁石40の磁化方向を矢印によって示している。
前述したように、本実施形態の着磁用磁石30は、正面形状が台形状に形成した個片の永久磁石40を周方向にならべて円形状に配置したもので、本実施形態では16個の永久磁石40を用いて着磁用磁石30を構成している。
【0014】
なお、16個の永久磁石40は隣接して配置した2個の永久磁石40を一対とし、全体としては8極の配置としている。すなわち、図で、永久磁石40a、40bが一つの極を構成する磁石ユニット42aであり、永久磁石40c、40dが他の極を構成する磁石ユニット42bである。磁石ユニット42aと磁石ユニット42bとは磁化方向が反転した向きとなるもので、着磁用磁石30は、周方向に磁石ユニット42aと磁石ユニット42bとを交互に、すなわち極方向を交互に反転させた配置として組み立てられている。
【0015】
磁石ユニット42a、42bは永久磁石40を対にして組み立てられるが、本実施形態でとくに特徴的な構成は、永久磁石40の磁化の方向が相互に平行な配置となっていないことである。
すなわち、図11は、図10に示した従来の着磁用磁石12の磁化方向を示している。図11では一つの着磁用磁石12が本実施形態で2つの永久磁石40を対として構成した磁石ユニット42a、42bに相当するが、これらの着磁用磁石12の磁化方向は平行に揃った向きとなっている。図2に示す磁石ユニット42a、42bと図11に示す着磁用磁石12の磁化方向を対比して見ると明りょうである。
【0016】
これは、本実施形態の着磁用磁石30においては永久磁石40の磁化方向を考慮しながら、一つの極を2つの永久磁石40を対にして構成したことによるものであるが、同時に、本実施形態においては通常使用される永久磁石とは異なる方法で永久磁石40を製作したことによるものである。
図14は、通常使用されている永久磁石の着磁方向を示している。図14(a)は磁石の長手方向に着磁させたもの、図14(b)は磁石の面方向に着磁させたものである。永久磁石は着磁電源装置の着磁ヨークを用いて着磁させる。この場合、永久磁石は磁石材の長手方向か面方向に着磁されることになる。着磁用として永久磁石を使用している従来のプラスチック極配向磁石の製造装置では、このような磁化方向が平行の磁石を使っていることからプラスチック極配向磁石の特性が不十分となっていたものである。
【0017】
図2に示すように、磁化の方向を調節した永久磁石40は、異方性希土類焼結磁石のような異方化された磁石を特定方向に切り出しすることによって得ることができる。図4は、異方性磁石を切り出しして個片の永久磁石40を形成する方法を示す。この異方性磁石は、脱磁した状態で切り出しする。異方性磁石の場合は脱磁して再度着磁させると、異方化された方向に磁化する性質がある。すなわち、脱磁した異方性磁石を特定方向に切り出しして得た個片の磁石を着磁させると、もとの着磁方向にN極とS極が形成された磁石として得ることができる。こうして、切り出し方向を選択することで個片となった磁石の極方向(磁化方向)を適宜選択することができる。
【0018】
図5は異方性磁石44をワイヤカット加工して個片の磁石を形成する場合の加工例を示す。44a、44bは向きを逆向きにして切り出したもの、44cは、切り出し例44a、44bよりも小形に切り出した例である。このように、異方性磁石44からの切り出し角度を変えることによって、台形の対称軸に対して一定の角度を加えるようにすることができる。そして、このように切り出しした個片に対して着磁させることにより、異方性磁石44の当初の配向方向に磁化した永久磁石を得ることができる。本実施形態では、切り出した個片44a、44bについては着磁ヨークで逆向きに着磁させることにより、N極とS極が同じ向きになるようにすることができる。異方性磁石はこのように切り出し方向を適宜選択することにより、任意の磁化の配向方向を有する永久磁石として得ることができる点で有用である。
【0019】
図2において、磁石ユニット42aを構成する永久磁石40a、40bはN極が内向きとなるように磁化してあるが、その磁化の方向は対となる永久磁石40a、40bの境界面に対して対称で、かつ、リング状に配置されている着磁用磁石30の中心に向かう方向よりも、境界面に向けて接近する向きに傾いた配置となっている。すなわち、対となっている永久磁石40a、40bの磁化の方向は互いに向かい合う方向に傾くように設定されている。
磁石ユニット42bを構成する永久磁石40c、40dについても、S極が内向きとなるように磁化している他は、磁石ユニット42aと同様に、磁化の方向が境界面に対して対称で、かつ、着磁用磁石30の中心に向かう方向よりも境界面に向けて接近する向きに傾いた配置となっている。
【0020】
このように、永久磁石40の磁化の方向を調節しているのは、着磁用磁石30を内蔵した成形金型により異方性配向させて得られるプラスチック極配向磁石の磁束密度の波形を理想的な波形に近づけるようにするためである。
平面形状が円板状のプラスチック極配向磁石を製作する場合、プラスチック極配向磁石の表面の磁束密度は、磁石の粒子が表面に対して垂直方向に磁化している状態が最大となる。すなわち、プラスチック極配向磁石を配向させる着磁用磁石30は、その中心へ向かう方向を磁化方向(磁力線の方向)として設定した場合に、プラスチック極配向磁石の表面の磁束密度が最大となる。
【0021】
このことは、着磁用磁石30を構成する永久磁石の磁化方向を着磁用磁石30の中心に向く方向に対して傾けて配置することによって、プラスチック極配向磁石の磁束密度の波形を調整することができることを意味する。
図6、7は、永久磁石の磁化方向(着磁用磁石の中心に対する傾き角度)を変えた際に磁束密度の波形が変化する様子を示す。図7に示す▲1▼、▲2▼、▲3▼の波形は、図6の磁化方向▲1▼、▲2▼、▲3▼に対応して磁束密度の波形が変化する様子を定性的に示すものである。このように、永久磁石40の磁化方向を調節することによって、プラスチック極配向磁石の磁束密度の波形を調整することが可能であり、磁化方向の異なる永久磁石40を組み合わせることによって理想的な磁束密度の波形を得ることが可能になる。
【0022】
実際に磁化方向が異なる永久磁石40を組み合わせてプラスチック極配向磁石を作成して測定したところ、永久磁石40の磁化方向を着磁用磁石30の中心向きよりも境界面方向に若干傾斜させた形態とすることによって、磁束密度の波形がほぼ理想的な正弦波形として得られた。
図8は、本発明に係るプラスチック極配向磁石の製造装置を用いて製作した8極のプラスチック極配向磁石について、磁束密度の2次元波形を測定した結果を示す。成形金型に設置した着磁用磁石30の構成は図2に示すものである。この測定結果は、磁束密度の波形がほぼ理想的な正弦波形となり、ピーク部分が波打つといった従来の問題は見られない。
一方、図9は従来の永久磁石を用いた成形金型(図10)を用いて製作したプラスチック極配向磁石について磁束密度の波形を測定した結果を示す。この従来方式の場合は、磁束のピーク部分で波形が波打つようになっている。
【0023】
図8、9の測定結果からもわかるように、本発明に係る永久磁石を着磁用磁石に使用した成形金型を使用することにより、きわめてすぐれた特性を有するプラスチック極配向磁石を得ることができる。プラスチック極配向磁石は射出成形機等の樹脂成形機を用いた樹脂成形によることから、量産が容易であり、優れた特性を有するプラスチック極配向磁石を容易に生産することができ、家電製品、自動車等の他用途に好適に利用することが可能になる。
【0024】
なお、図13に示す台形波形の磁束密度を得る場合には、図3に示すように、磁化方向を着磁用磁石30の中心方向に向けた永久磁石46a、46bをリング状に連接して配置すればよい。永久磁石46a、46bの大きさをある程度小さく設定することで、各永久磁石46a、46bの磁化方向を着磁用磁石30の中心方向に揃えることができる。永久磁石の極方向を揃えた複数個の永久磁石46a・・・、46b・・・を各々一つの磁石ユニットとし、極方向が交互に異なる磁石ユニットを周方向に配置することによって所定の極数のプラスチック極配向磁石を得ることができる。図3に示す例は、磁石ユニットを着磁用磁石30の周方向に90°範囲ごと交互に配置した例である。
【0025】
【発明の効果】
本発明に係るプラスチック極配向磁石の成形金型およびこれを用いたプラスチック極配向磁石の製造装置並びに製造方法によれば、磁束密度の波形がほぼ理想的な波形となる高品質のプラスチック極配向磁石を得ることができる。そして、本発明に係る製造装置あるいは製造方法によって得られるプラスチック極配向磁石はすぐれた磁気特性を有することから、モータの回転トルクを向上させ、振動発生あるいはノイズの発生を軽減することができ、種々の用途に好適に使用することが可能となる。また、プラスチック極配向磁石は樹脂成形によって製造することから量産が容易で、低コストで生産することができ、家電製品、自動車等に好適に使用できる製品として提供することができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラスチック極配向磁石の製造装置の主要部の構成を示す断面図である。
【図2】成形金型に配置する永久磁石の構成を示す説明図である。
【図3】成形金型に配置する永久磁石の他の構成を示す説明図である。
【図4】着磁用磁石に使用する永久磁石の製造方法を示す説明図である。
【図5】異方性磁石から永久磁石を切り出す例を示す説明図である。
【図6】着磁用磁石に用いる永久磁石の磁化の方向を示す説明図である。
【図7】永久磁石の磁化の方向によって磁束密度の波形が変化する様子を示すグラフである。
【図8】本発明に係る成形金型を用いて成形したプラスチック極配向磁石の磁束密度を測定した結果を示すグラフである。
【図9】従来の成形金型を用いて成形したプラスチック極配向磁石の磁束密度を測定した結果を示すグラフである。
【図10】従来の成形金型での着磁用磁石の配置を示す説明図である。
【図11】従来の成形金型での着磁用磁石の磁化方向を示す説明図である。
【図12】従来の成形金型を用いて成形したプラスチック極配向磁石の磁束密度の波形を示す説明図である。
【図13】従来の成形金型を用いて成形したプラスチック極配向磁石の磁束密度の波形を示す説明図である。
【図14】従来の永久磁石での磁化方向を示す説明図である。
【符号の説明】
12 着磁用磁石
20 固定プラテン
22 可動プラテン
24 固定側入れ子
25 ゲート
26 可動側入れ子
28 永久磁石ケース
30 着磁用磁石
32 キャビティ
40、40a、40b、40c、40d 永久磁石
42a、42b 磁石ユニット
44 異方性磁石
46a、46b 永久磁石

Claims (4)

  1. 着磁用磁石として複数の永久磁石が環状に配置されて組み込まれ、着磁用磁石に対向してキャビティが形成された、プラスチック極配向磁石の製造装置に使用する成形金型であって、
    前記着磁用磁石が、端面形状が台形状に形成された一対の永久磁石からなり、対となる永久磁石の境界面に対して磁化の配向方向が対称となる磁石ユニットを、着磁用磁石の周方向に、隣接する磁石ユニットごと極方向を交互に反対向きに配置されて形成され、
    前記磁石ユニットを構成する永久磁石が、異方性磁石を脱磁し、この脱磁した異方性磁石を特定の角度方向に切り出した後、着磁させることにより形成されてなることを特徴とするプラスチック極配向磁石の成形金型。
  2. 前記磁石ユニットを構成する永久磁石の磁化の配向方向が、着磁用磁石の中心に向く方向に対して境界面に向けて傾いて設けられていることを特徴とする請求項1記載のプラスチック極配向磁石の成形金型。
  3. 請求項1または2記載の成形金型が固定プラテンおよび可動プラテンを備えるプレス装置に取り付けられ、
    前記成形金型のキャビティに磁性粉を含む樹脂材を充填する充填機構と、
    キャビティ内に充填された前記樹脂材が前記着磁用磁石により異方性配向して硬化した後、型開きして成形品を取り出す取り出し機構とを備えたことを特徴とするプラスチック極配向磁石の製造装置
  4. 請求項1または2記載の成形金型が取り付けられたプラスチック極配向磁石の製造装置を使用し、
    前記成形金型のキャビティに磁性粉を含む樹脂材を充填し、
    キャビティ内に充填された前記樹脂材を着磁用磁石により異方性配向させて硬化させることにより所定の極数を有するプラスチック極配向磁石を製造することを特徴とするプラスチック極配向磁石の製造方法。
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