JP4087469B2 - 超電導装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は超電導装置に関し、特に、複数の超電導素線を撚線した超電導導体を用い該超電導導体間の電気接続部を有する超電導装置に関する。
【0002】
この種の従来の超電導装置として、例えば特公平7−48420公報に示された従来の超電導装置における電気接続部の構成を図23に示す。図23を参照すると、超電導素線1a、1bを撚線して超電導導体2a、2bが形成されており、符号3は超電導導体間の導体接続部を示している。
【0003】
図24は、図23に示した超電導素線間の単位の接続部を示し、3aは導体接続部の一部である超電導素線接続部、4は超電導素線1aと1bを接続するハンダ、5は接続部を包むさやをそれぞれ示している。導体接続部において、超電導素線接続部3aは互いに他と接触することなく配置されている。
【0004】
次にこの従来技術の動作について説明する。超電導導体2を用いた超電導装置に通電される電流または超電導装置に発生する磁界が高速変動すると、導体接続部3には渦電流が誘起される。しかし、この従来技術においては、図23及び図24に示したように、導体接続部3は、超電導素線毎に対応して設けられる超電導素線接続部3aに分割されているため、誘起される渦電流を低く抑制できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術に係る超電導装置においては、このように構成されているので、導体1本あたり数百〜数千本の超電導素線1をもつ超電導導体2間を接続するには、超電導素線を1本あるいは複数本ずつ接合することが必要とされている。このため、超電導装置を組み立てる際に作業時間が大となり、製造費用が上昇するという問題点を有している。
【0006】
また、例えばNb3Snを用いた超電導導体では、線材にひずみが加わって超電導特性が劣化するという問題点を有している。その理由は以下の通りである。
【0007】
図25に、刊行物(「超電導・低温工学ハンドブック」、低温工学協会編、オーム社刊、1993年)に記載された、あるNb3Sn線材の臨界電流−歪特性の磁界依存性を示す。図25を参照すると、この線材においては、歪が0.32%のとき、臨界電流が最大となる。そして、これ以上の歪を加えていくと、臨界電流は低下し続け、約0.8%の歪を加えると、線材の臨界電流は永久劣化している。
【0008】
このため、このような線材を用いて超電導導体を構成した場合、上記した従来技術に係る導体接続の方法では、素線1本ごと、あるいは複数本ごとに超電導素線を曲げて接続するため、超電導素線に繰り返し、曲げ歪みが加わり、その結果、超電導素線の超電導特性が劣化もしくは永久劣化してしまうことになる。
【0009】
したがって、本発明は、上記した問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、超電導導体間の接続部で生じる渦電流を抑制した導体間接続を実現した超電導装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、超電導装置の組立時に作業性の良い簡便な導体接続法を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、超電導導体間の接続時に超電導素線に歪みを加えない導体接続法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本願請求項1記載の発明に係る超電導装置は、
複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体を備え該超電導導体間の電気接続部を有する超電導装置において、
一の超電導導体の超電導素線と、他の超電導導体の超電導素線とを、1又は複数本対毎に電気的に接続する接続用導電部材と、
前記接続用導電部材相互間を電気的に絶縁する絶縁部材と、
を一体化してなる接続部材を備え、
前記超電導導体間を前記接続部材を介して電気的に接続したことを特徴としたものである。
【0013】
本願請求項2記載の発明に係る超電導装置は、
前記超電導素線を1本又は複数本対毎に電気的に接続をする、表面に高抵抗金属を被覆してなる複数の接続用導体を一体化してなる接続部材にて前記超電導導体間を電気接続したことを特徴とする。
【0014】
また本発明は、好ましくは以下の実施の形態に説明される特徴を備えている。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を以下に説明する。本発明に係る超電導装置は、その好ましい実施の形態において、超電導素線(図1の1a、1b)を1本あるいは複数本対毎に電気的に接続する接続用導体及び前記接続用導体相互間を電気的に絶縁する絶縁体(図1の10)を一体化してなる接続部材(図1の6)を備え、この接続部材により電導導体(図1の2a、2b)間を電気的に接続したものである。このように、本発明の実施の形態においては、超電導導体間を一体化した接続部材(図1の6)で接続する構成としたことにより、接続作業が簡便になるという作用効果を奏する。
【0016】
また本発明は、別の好ましい実施の形態において、表面に高抵抗金属をメッキしてなる導体で構成される接続部材を用いて、複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体の超電導素線を1本あるいは複数本毎に電気接続するようにしたものである。
【0017】
また本発明の実施の形態において、複数の超電導素線(図1の1a、1b)を撚線してなる超電導導体(図1の2a、2b)間を電気接続する一体化した接続部材(図1の6)における導体は、好ましくはパイプ型形状(図1の8)として構成され、一側の超電導素線(図1の1a)端部と、他側の超電導素線(図1の1b)端部とは、パイプ導体(図1の8)の両端開口側から対向して挿入される。このように、本発明の実施の形態においては、組立時、超電導導体の複数の超電導素線を、一体化した接続部材のパイプ導体(図1の8)に挿入して接続すればよく、接続作業が簡便化され、作業時間を短縮するという作用効果を奏する。
【0018】
本発明の実施の形態においては、複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体間を電気接続する一体化した接続部材(図1の6)における接続導体は、常電導導体で構成してもよい。この場合、接続部材の体積(寸法)が小さくなるという利点を有する。
【0019】
あるいは、本発明は、別の実施の形態において、複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体間を電気接続する一体化した接続部材(図1の6)における接続導体を超電導導体で構成してもよい。この場合、通電時に、接続部材で生じる損失が減少する。
【0020】
そして、本発明は、さらに別の実施の形態として、互いに電気的に接続される前記超電導導体(図8の2a,2b)の接続端部同士が並設され、接続部材(図8の6)は、超電導導体の接続端部の導入口が、超電導導体の接続端部に対向するような折り返し構造とされる。すなわち、複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体(図8の2a、2b)の接続される端部同士は並列に配置され、超電導導体間を、曲げ加工された一体化した接続部材(図8の8)で電気的に接続するように構成され、導体接続時に超電導導体を折り曲げることは不要とされる。
【0021】
本発明の実施の形態においては、複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体間を電気的に接続する一体化した接続部材の接続導体は、好ましくは、一定の抵抗値とされ、これにより、超電導素線の電流が均一化される。
【0022】
本発明の実施の形態においては、複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体の端部から引き出した超電導素線を、好ましくは、電気的良導体(図14の38)で保護するようにしてもよい。このような構成とすることにより、超電導素線の破損を回避している。
【0023】
本発明の実施の形態において、複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体の端部から超電導素線を引き出し、引き出した超電導素線を電気的良電導で保護し、この電気的良導体の一部に切り欠き(図16、図17の38)を設け、超電導素線の一部を露出するようにしてもよい。これにより、この実施の形態においては、導体接続において、超電導素線同士を直接対向させて接続することができる。
【0024】
また、本発明の実施の形態においては、超電導素線と接続する一体化した接続部材の接続部に予めハンダメッキを施しておくようにしてもよい。これにより、導体間の接続作業がより簡便となる。
【0025】
さらに、本発明の実施の形態においては、複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体間を接続する一体化した接続部材に可撓性を持たせている(図19参照)。このため、本発明の実施の形態においては、導体間の接続のために超電導導体の端部の位置を正確に決定する必要がない。
【0026】
さらにまた、本発明の実施の形態においては、複数の超電導素線を撚線した方形コンジット導体から超電導素線を階段状に引き出し、電気接続部に超電導素線を支持する溝付きスペーサ(図20の44)を設置して、超電導素線を1本あるいは複数本対毎に電気接続する。これにより、超電導素線を破損することなく、超電導素線間の接続が容易になるという作用効果を奏する。
【0027】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例を図面を参照して以下に説明する。
【0028】
[実施例1]
図1は、本発明の第1の実施例の構成を示す側断面図である。図1において、符号1a、1bは超電導素線、符号2a、2bは複数の超電導素線を撚線して形成された超電導導体をそれぞれ示している。また符号6は超電導導体2a、2bを接続する一体化された接続部材を示しており、符号8は超電導素線1a、1bを電気的に接続する接続導体として作用するパイプ導体を示し、さらに符号10はパイプ導体8間を電気的に絶縁するための絶縁部材を示している。図1を参照して、接続部材6は、複数のパイプ導体8、絶縁部材10、及びパイプ導体8と絶縁体10の外周を被覆するさや12と、から構成されている。パイプ導体8は、例えば、銅等の良導体で構成されている。
【0029】
次に第1の実施例の接続動作について説明する。図1を参照して、本実施例においては、一体化した接続部材6で、超電導導体2a、2b間を接続している。一体化した接続部材6のパイプ導体8内部に、超電導導体2a、2bの超電導素線1a、1bを挿入した後、パイプ導体8にハンダ付け等により接合することで、超電導導体2a、2b間における超電導素線1a、1b毎の電気的接続を得ることができる。
【0030】
本実施例においては、従来方式のように作業者が一本ずつ超電導素線同士を接合することは不要とされており、簡便に、超電導素線1a、1b毎の電気的接続を得ることができる。このため、超電導装置の組立て工数を縮減し、作業時間の短縮、ひいては製造コストの低減を達成するものである。
【0031】
また、図1に示した本実施例においては、超電導素線1a、1b毎にパイプ導体8に挿入されて電気的に接続され、パイプ導体8同士はいずれも絶縁部材10で電気的に絶縁されているので、超電導導体2a、2bを用いた超電導装置に通電される電流または超電導装置に発生する磁界が高速に変動した場合でも、誘起される渦電流を低く抑制することができる。
【0032】
本実施例においては、図1に示すように、「コンジット導体」と呼ばれる構成の超電導導体を例に説明したが、本発明は、複数本の素線を撚線してなる、他の種類の導体に適用した場合にも、上記と同様の作用効果が得られることは勿論である。
【0033】
[実施例2]
図2、及び図3は、上記した第1の実施例の簡便な超電導導体接続を得るための超電導素線の成型方法を示す図である。上記第1の実施例で説明した超電導導体接続法を得るためには、超電導素線1a、1bを、接続部材6のパイプ導体8の配列と同じ配列にして、超電導導体2a、2bを製作する必要がある。
【0034】
このため、図2に示すような、成型部材14を用いる。図2を参照して、成型部材14には、接続部材6におけるパイプ導体8と同じ配置(接続部材6の横断面におけるパイプ導体8の配置と同じ配置)で、配置穴16が設けられている。
【0035】
超電導導体2の製作時に、超電導導体2の端部を剥き出しにして、超電導素線1を引き出す。超電導導体2を最終処理する時に、超電導素線1を、図3に示すように、成型部材14の配置穴16に挿入しておく。このようにして最終処理を行うと、超電導導体2を接続部材6を用いて接続するとき、接続部材6のパイプ導体8中に超電導導体2の超電導素線1が正確に挿入することができるようになり、超電導導体2間の接続を、容易に且つ正確に、超電導素線毎に接続することができる。
【0036】
特に、超電導導体2の超電導素線1が、最終焼成後に歪が加わると超電導特性が劣化するNb3Snのような導体である場合、最終焼成前に、超電導素線1を成型部材14に差し込んで最終焼成を行うことにより、焼成後、超電導導体2間を一体化した接続部材6で接続する時、この接続部材6のパイプ導体8中に超電導導体2の超電導素線1を正確に挿入することができるので、超電導素線1は位置ずれに起因する変形が加わらない。
【0037】
したがって、超電導素線1に歪を加えること無く、超電導導体2を一体化した接続部材6に接続することができ、超電導導体の特性を維持した接続部を得ることができる。このため、超電導導体2の性能を十分に活用できる。また接続作業も楽になって、作業性が向上する。
【0038】
ところで、酸化物超電導体も歪みが加わると超電導特性が劣化するので、最終焼成前に、超電導素線1を成型部材14に差し込んで最終焼成を行えば、焼成後、歪を加えること無く、超電導導体2を一体化した接続部材6によって接続することができる。このようにして、超電導導体の特性を維持した接続部を得ることができる。酸化物超電導導体の焼成温度は、約700℃から約900℃とされ、高温となることから、上記成型部材14は例えばセラミック等の耐熱材料で構成される。
【0039】
なお図3では、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0040】
[実施例3]
図4は、本発明の第3の実施例の構成を示す図である。超電導装置には、超電導導体中に超臨界ヘリウムを流して、導体を強制冷却するものがある。この導体を強制冷却する超電導装置では、超電導導体中の超電導素線の束の間に、空隙を設け、この空隙中に超臨界ヘリウムを流し、導体を強制冷却する。
【0041】
図4は、図1の示した接続構造において、超電導導体2を接続する一体化した接続部材6に空隙を設けた場合の接続部材6の横断面を示したものである。図4を参照して、符号18は一体化した接続部材6中に設けられた空隙を示している。導体中を流れてきた超臨界ヘリウムを一体化した接続部材6中の空隙に流すことにより、導体接続部における冷却効率が向上する。
【0042】
図4では、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があるということはいうまでもない。
【0043】
[実施例4]
図5は、本発明の第4の実施例を示す図である。上記第1の実施例では、超電導素線1を1本毎に接続したが、本実施例では、図5に示すように、複数本の超電導素線22毎に接続しても良い。さらに、複数本の超電導素線22毎に接続するので、構造が簡単になる。
【0044】
このように複数本の超電導素線22毎に接続しても、導体接続部において生じる渦電流による損失を低減する効果がある。
【0045】
なお本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0046】
[実施例5]
上記第1〜第4の実施例1では、パイプ導体8間を絶縁部材10にて電気的に絶縁したが、パイプ導体6間を絶縁するかわりに、本実施例においては、図6に示すように、パイプ導体6の表面に高抵抗金属28をメッキ処理を施すことにより、同様な効果が得られる。
【0047】
なお本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0048】
[実施例6]
上記第1〜第5の実施例では、本発明においては、別の実施例として、素線毎の接続をパイプ導体8を用いて行ったが、素線の接続を銅線等の常電導導体線を用いても良い。
【0049】
[実施例7]
図7は、本発明の第7の実施例の構成を示す側断面図である。本実施例においては、上記各実施例で示した一体化した接続部材6のパイプ導体8や常電導導体線を、超電導部材で構成したものである。図7を参照して、接続部材6におけるパイプ導体は、パイプ超電導導体29を用いて構成されている。このように接続部材6の導体部を超電導体化することで、接続部材6の導体部が常電導体であったときの発熱、及び損失を低減でき、低損失の超電導導体間接続が実現できる。
【0050】
なお本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0051】
[実施例8]
図8は、本発明の第8実施例の構成を示す側断面図である。図8を参照すると、本実施例では、複数の超電導素線1a、1bを撚線した超電導導体2a、2bの接続される端部同士を平行に配置されており、超電導導体2a、2bは、コの字型に折り曲げてある、一体化した接続部材6にて電気的に接続されている。
【0052】
上記各実施例では、例えば、図1に示したように、超電導導体2a−接続部材6−超電導導体2bと、直線上に導体を挿入して接続する。
【0053】
この場合、まず、超電導導体2aを接続部材6に挿入する。その際、接続部材6側を移動させて超電導導体2aと接続部材6を接続する。
【0054】
次に、超電導導体2bを、超電導導体2aと接続部材6の未接続の端部に挿入する。その際、接続部材6のパイプ導体8の位置と超電導導体2bの超電導素線1bの位置が一致するように、超電導導体2bまたは接続部材6の位置を調節しながら挿入する必要がある。この方法は、例えば、直径100mm程度の小型のコイルを形成する導体を接続する場合には、簡便に、且つ超電導素線1a、1bに歪を加えることなく、素線毎の接続を得ることができる。
【0055】
しかしながら、直径1m以上、数mにもおよぶ大型コイルの導体を接続しようとした場合、大型コイルを動かすことが困難であるので、導体を曲げて接続する必要があり、超電導素線1a、1bに繰り返し曲げ応力が加わることになる。
【0056】
そこで、本実施例では、大型コイルの導体間を接続する場合には、図8に示すような、接続構造とする。図8を参照して、超電導導体2a、2bの端部を、同一方向を向くように曲げ加工して設置してある。そして接続部材6をコの字型に折り返す。このような構成をとることによって、超電導導体2a、2bを動かすことなく接続部材6を差し込むだけで、簡便に接続部を得ることができる。また超電導導体2a、2bを予め設置し、後で、接続部材6で接続するだけで良いので、超電導導体2a、2bには、上述したくり返し曲げ応力が加わることはない。このため、超電導導体2a、2bの劣化を回避することが出来る。
【0057】
本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0058】
[実施例9]
上記実施例では、接続部材6の導体をパイプ導体8で構成したが、超電導素線と直接接続する部分以外の導体を、図9に示すように、常電導導体線30を用いて構成しても良い。図9において、符号32は超電導素線1a、1bと常電導導体線30の接続を簡便にする接続パイプである。
【0059】
一体化した接続部材6の導体部を常電導導体線30で構成した場合、パイプ導体8で導体部を構成したものよりも、接続部の体積が小さくなる。したがって、超電導導体2a、2bを接続する部位の空間に余裕のないときは、図9に示すように、導体の接続部の一体化した接続部材6の導体部を常電導導体線30で構成すると、導体接続部3の占める容積を低減できる。このように本実施例は、超電導導体2a、2bの接続部の空間が狭くても、一体化した接続部材6で超電導導体2a、2bを接続できるようにしたものである。
【0060】
本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0061】
[実施例10]
上記第8、第9の実施例8では、一体化した接続部材6の導体が常電導体である例を示したが、導体は超電導体でも良い。
【0062】
図10は、常電導体であるパイプ導体8中に接続部材用超電導導体34を配置した構成例を示している。このような構成をすることによって、超電導素線1a、1b間を接続部材用超電導導体34で接続することができることになり、超電導素線1a、1b間の抵抗が低減できる。したがって、上記第8の実施例における、接続部材6のパイプ導体8の常電導体部の抵抗による、発熱、損失を抑制できる。
【0063】
また、図11に示すように、上記第9の実施例における、常電導導体である常電導導体線30のかわりに、接続部材用超電導導体34で一体化した接続部材6の導体部を構成することで、接続部の常電導体部を低減できるので、常電導体部の抵抗による発熱、損失を低減できる。図11を参照して、素線が挿入されるパイプ導体同士を接続する接続部材用超電導導体34は撚線としてコの字型に曲げられている。
【0064】
本実施例における図10、図11では、いわゆるコンジット導体と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0065】
[実施例11]
図12は、本発明の実施例の超電導導体接続構造を等価回路で示したものである。図12において、符号1c、1d、1e、1fは超電導素線を示し、符号35a、35bはそれぞれ超電導素線1c、1dおよび1e、1fの接続部の抵抗を示している。また符号36は超電導導体に接続した電源である。
【0066】
上記第8、及び第9の実施例で、図8のパイプ導体8や図9の常電導導体線30の常電導体部の抵抗値が、接続部材6内で不均一となった時、超電導導体2中の超電導素線1毎に接続部の寄与する抵抗値が異なることになる。すなわち、図12において、電源36側からみた素線毎の超電導素線接続部の抵抗35a、35bの各抵抗値が異なることになる。
【0067】
図12に示すように、超電導素線1が電源36に並列接続され、超電導素線1毎に超電導素線接続部の抵抗35が異なることになるので、超電導素線1毎に流れる電流量が異なる。たとえば、図12において、超電導素線接続部の抵抗35aの抵抗値が1Ω、超電導素線接続部の抵抗35bの抵抗値が2Ωで、電源36の供給する電圧が2Vであるとき、超電導素線1の抵抗は0Ωであるので、電流は超電導素線1c,1eには2A、超電導素線1d、1fには1A流れることになる。したがって、ある超電導素線では臨界電流程度の大きな電流が流れ、またある超電導素線には臨界電流よりも小さい電流が流れるといった現象が生じるので、安定して超電導導体に電流を通電できない。
【0068】
そこでパイプ導体8や常電導導体30の太さ、長さ等を調節することによって、超電導素線1毎に接続されるパイプ導体8や常電導導体線34といった常電導体部の抵抗値を一定にする。超電導素線に接続されたパイプ導体8や常電導導体線30の抵抗が一定になるので、電源側からみた超電導素線1毎の抵抗が一定となり、超電導素線毎に接続された上記常電導体部の抵抗値が異なることによって生じる、偏流を抑制できる。
【0069】
図13は、本発明の第11の実施例として、常電導導体線30の抵抗を均一化し、撚線することによって、常電導体部の抵抗を一定化した構成を示している。
【0070】
本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0071】
[実施例12]
図14は、本発明の第12の実施例の構成を示す側断面図である。図14を参照して、超電導素線1を撚線して超電導導体2が形成されている。図14において、符号37は超電導導体2を接続する一体化した接続部材6の端部、符号38は超電導素線1の端部を被覆する超電導素線保護導体を示している。また符号40は超電導素線保護導体38間を電気的に絶縁する絶縁体である。超電導素線保護導体38は対応するもの同士が対向面に係合用突起(凸部)、係合用溝(凹部)を、備えている。
【0072】
図14に示すように、本実施例においては、超電導導体2の端部の超電導素線1を超電導素線保護導体38にて被覆している。このため、超電導素線1に直接外力が加わって破損する恐れが無い。また、超電導素線保護導体38は、銅、銀などの電気的良導体で構成されるので、一体化した接続部材6と超電導導体1を電気的に良好に接続することができる。超電導導体を接続する作業者は超電導素線1の破損の心配をせずに導体間を接続することができるので、作業性が向上し、作業時間の短縮につながる。
【0073】
さらに、超電導素線1が、Nb3Snや酸化物超電導体等の歪みによって超電導特性が変化する材料である場合、最終焼成前に超電導素線1を超電導素線保護導体38で保護し、最終焼成をおこなう。焼成後、超電導導体2間を一体化した接続部材6で接続する時、超電導素線1は外力に起因する変形が加わらない。したがって、超電導素線1に歪を加えること無く、超電導導体2を一体化した接続部材6によって接続することができる。超電導導体の特性を維持した接続部を得ることができる。このため、超電導導体2の性能を十分に活用できる。また、接続作業も楽になって、作業性が向上する。
【0074】
図14に示した例では、超電導素線保護導体38間を絶縁体40で電気的に絶縁したが、超電導素線保護導体38が相互に接触する部分に高抵抗金属メッキ処理を施しても良い。
【0075】
なお本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0076】
[実施例13]
上記第12の実施例では、一体化した接続部材6の導体部が常電導体である場合を示したが、導体部を接続部材用超電導導体34とした場合には、接続部材用超電導導体34を保護するため、図15に示すような構成とする。接続部材用超電導導体34の端部を超電導素線保護導体38で被覆したことにより、上記第12の実施例と同様に、一体化した接続部材6の接続部材用超電導導体34を保護することができ、作業上の向上、作業時間の短縮といった効果を得ることができる。なお、図15に示すように、超電導素線保護導体38は対応するもの同士が対向面に係合用突起(凸部)、係合用溝(凹部)を、備えている。
【0077】
なお本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0078】
[実施例14]
上記実施例13では超電導体を完全に被覆して、超電導導体2と一体化した接続部材6を接続したが、被覆材料が常電導体の場合、接続部に抵抗が生じて、発熱や損失が発生する。そこで、本実施例では、図16に示すように、超電導素線の一部を露出した構造としている。図17は、図16に示した超電導導体2の端部の超電導素線1の接続部を拡大して示した斜視図である。
【0079】
図17に示すように、超電導素線保護導体38の一部に切り欠きを設け、超電導素線1を露出する。超電導素線保護導体38の切り欠きの形状は、接続する相手の超電導保護導体38と合致するようになっている。すなわち、略円柱形状の超電導保護導体38端部において、その横断面の中心線から半分の領域が長手方向に所定長さ分切り欠き部とされ、超電導保護導体38開口を挿通する超電導素線1を案内する溝部と相手側の超電導素線1を案内する溝部とが切り欠き部端面に形成されている。この結果、露出した超電導素線1や接続部材用超電導導体34同士を直接、対向させて接続することができる。このため、発熱や損失の少ない接続部を得ることができる。
【0080】
本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0081】
[実施例15]
図18は、本発明の第15の実施例の構成を示す側断面図である。図18において、符号4は予めパイプ導体8中にメッキされているハンダを示している。
【0082】
超電導導体2a、2bを一体化した接続部材6で接続後、加熱することにより、パイプ導体8中にメッキされたハンダ4が溶融し、ハンダ接続が簡単にできる。
【0083】
本実施例においては、いわゆる「コンジット導体」と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0084】
[実施例16]
図19は、本発明の第19の実施例の構成を示す側断面図である。図19において、符号42は一体化した接続部材6のさや12の一部を構成するベローである。一体化した接続部材6は、ベロー42部にてフレキシブル(可撓的)に動かすことができる。このため、超電導導体2a、2bの端部の位置を正確に決める必要がなくなる。超電導導体2a、2bの端部の位置が設計位置よりも若干ずれても、ベロー42部が可動であるので、一体化した接続部材6で位置ずれの影響を吸収できる。
【0085】
また、一体化した接続部材6はベロー42で密封されており、内部導体部は適度に空隙を設けているので、導体を強制冷却する超臨界ヘリウムを一体化した接続部材6内部に流すことができる。
【0086】
本実施例における図19では、いわゆるコンジット導体と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0087】
[実施例17]
図20は、本発明の第17実施例の構成を示す側断面図である。図20において、符号44は超電導素線接続用スペーサである。図21は、方形コンジット超電導導体の横断面図を示すものである。図21において、符号1は超電導素線、符号2は超電導導体を示している。図22は超電導素線接続用スペーサ44の断面を示す図であり、図中46は超電導素線1を配置する溝である。
【0088】
図21に示す断面を持つ方形コンジット超電導導体において、超電導素線1a、1bを、図20に示すように、階段状に超電導導体より引き出す。超電導素線1a、1bは超電導素線接続用スペーサ44によって支持されており破損することがない。
【0089】
図21に示した方形コンジットの超電導導体を接続する場合、図20のように超電導素線を階段状に形成することによって、接続が容易になる。
【0090】
接続の手順について説明する。第一番目に最下段の超電導素線を接続する。最下段の超電導素線の下に超電導素線接続用スペーサ44を差し込み、最下段の超電導素線1を超電導素線接続用スペーサ44の溝46に設置し支持する。この超電導素線をはんだ等の接合剤で接合する。このとき、超電導素線1は、図20で示すように階段状に形成されているので、上段の超電導素線が最下段の超電導素線の接合を妨げることなく、さらに、超電導素線接続用スペーサ44で超電導素線1を支持しているので接合が容易になる。
【0091】
次に、上記最下段の超電導素線1の上の段の超電導素線1の下に超電導素線接続用スペーサ44を差し込み同様に超電導素線1を接合する。この接合を繰り返すことにより、超電導導体2を簡便に超電導素線1同士で接合できる。
【0092】
図20、図21では、いわゆる方形コンジット導体と呼ばれる構成の導体を示したが、本発明は複数本の素線を撚線した他の種類の方形導体にも同様の効果があることはいうまでもない。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば下記記載の効果を奏する。
【0094】
請求項1記載の発明によれば、複数の超電導素線を撚線した超電導導体間を1本あるいは複数本毎の超電導素線毎に接続するときに、一体化した接続部材を用いて接続するので、接続作業が簡便になる効果がある。
【0095】
請求項2記載の発明によれば、複数の超電導素線を撚線した超電導導体間を1本あるいは複数本毎の超電導素線毎に接続するときに、一体化した接続部材を用いて接続するので、接続作業が簡便になる効果がある。
【0096】
請求項3記載の発明によれば、超電導導体の複数の超電導素線を一体化した接続部材のパイプ導体に挿入して接続するので、接続作業を簡便にできる効果がある。
【0097】
請求項4記載の発明によれば、超電導導体間を電気接続する一体化した接続部材の複数の導体を常電導導体線で構成するので、接続部材の体積を小さくする効果がある。
【0098】
請求項5記載の発明によれば、超電導導体間を電気接続する一体化した接続部材の導体を超電導導体で構成するので、接続部材の導体の抵抗が低減でき、通電時に接続部材で生じる損失を低減する効果がある。
【0099】
請求項6記載の発明によれば、端部同士を平行に配置した超電導導体を、折り曲げた一体化した接続部材で電気接続するので、導体接続時に超電導導体に歪みを加えない効果がある。
【0100】
請求項7記載の発明によれば、複数の超電導素線を撚線した超電導導体間を電気接続する一体化した接続部材の導体の抵抗を一定にするので、超電導素線に流れる電流を均一にする効果がある。
【0101】
請求項8記載の発明によれば、超電導導体の端部から引き出した超電導素線を電気的良導体で保護するので、超電導素線を破損せず、超電導導体の臨界電流の劣化を防止する効果がある。
【0102】
請求項9記載の発明によれば、超電導導体の端部から引き出した超電導素線を保護する電気的良導体の一部を切り欠いて、上記超電導素線の一部を露出するので、導体接続において超電導素線を直接対抗させて接続することができ、損失の少ない導体接続ができる効果がある。
【0103】
請求項10記載の発明によれば、超電導素線と接続する一体化した接続部材の接続部にあらかじめハンダメッキをするので、簡便に導体間を接続できる効果がある。
【0104】
請求項11記載の発明によれば、複数の超電導素線を撚線した超電導導体間を接続する一体化した接続部材に可撓性を持たせたので、超電導導体の端部の位置が正規の位置よりずれることがあっても、超電導素線を破損することなく、超電導導体間を接続できる効果がある。
【0105】
請求項12記載の発明によれば、方形コンジット導体から超電導素線を階段状に引き出し、電気接続部に超電導素線を支持する溝付きスペーサを設置して超電導素線を1本あるいは複数本対毎に電気接続するので、超電導素線を破損することなく、超電導素線間の接続を容易に行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施例2に係る超電導装置の超電導素線の成型部材を示す図である。
【図3】本発明の実施例2に係る超電導装置の超電導素線の成型方法を示す図である。
【図4】本発明の実施例3に係る超電導導体の導体接続部を示す横断面図である。
【図5】本発明の実施例4に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図6】本発明の実施例5に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図7】本発明の実施例7に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図8】本発明の実施例8に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図9】本発明の実施例9に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図10】本発明の実施例10に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図11】本発明の実施例10に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図12】本発明の実施例11に係る超電導装置の導体接続の等価回路を示す図である。
【図13】本発明の実施例11に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図14】本発明の実施例12に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図15】本発明の実施例13に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図16】本発明の実施例14に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図17】本発明の実施例14に係る超電導装置の導体接続部の要部斜視図である。
【図18】本発明の実施例15に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図19】本発明の実施例16に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図20】本発明の実施例17に係る超電導装置の導体接続部を示す側断面図である。
【図21】本発明の実施例17に係る超電導装置の導体断面を示す図である。
【図22】本発明の実施例17に係る超電導装置の導体接続部品を示す図である。
【図23】従来の超電導装置の導体接続部を示す図である。
【図24】従来の超電導装置の導体接続部の要部斜視図である。
【図25】Nb3Sn線材の臨界電流−歪み特性を示す図である。
【符号の説明】
1、1a、1b 超電導素線
2、2a、2b 超電導導体
3 導体接続部
3a 超電導素線接続部
4 ハンダ
6 一体化した接続部材
8 パイプ導体
10 絶縁体
12 さや
14 成型部材
16 配置穴
18 空隙
22 複数本の超電導素線
28 高抵抗金属
29 パイプ超電導導体
30 常電導導体線
32 接続パイプ
34 接続部材用超電導導体
35、35a、35b 超電導素線接続部の抵抗
36 電源
37 一体化した接続部材6の端部
38 超電導素線保護導体
40 絶縁体
42 ベロー
44 超電導素線接続用スペーサ
46 溝

Claims (13)

  1. 複数の超電導素線を撚線してなる超電導導体を備え該超電導導体間の電気接続部を有する超電導装置において、
    第1の超電導導体の端部の超電導素線の撚りをばらして1又は複数本毎に拡開させ、第2の超電導導体の端部の超電導素線の撚りをばらして1又は複数本毎に拡開させ、拡開された前記第1及び第2の超電導導体端部の超電導素線を1又は複数本対毎にそれぞれ収容し、前記撚りをばらした1又は複数本対の超電導素線の端部同士を互いに電気的に接続する接続用導電部材と、
    前記接続用導電部材相互間を電気的に絶縁する絶縁部材と、
    を一体化してなる接続部材を介して前記超電導導体間を電気的に接続したことを特徴とする超電導装置。
  2. 前記超電導素線を1本又は複数本対毎に電気的に接続をする、表面に高抵抗金属を被覆してなる複数の接続用導体を一体化してなる接続部材にて前記超電導導体間を電気接続したことを特徴とする請求項1記載の超電導装置。
  3. 前記接続部材の接続用導体が、パイプ型形状として構成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の超電導装置。
  4. 前記接続部材の接続用導体が、常電導導体線からなることを特徴とする請求項1又は2記載の超電導装置。
  5. 前記接続部材の接続用導体が、超電導導体からなることを特徴とする請求項1又は2記載の超電導装置。
  6. 互いに電気的に接続される前記第1及び第2の超電導導体の接続端部同士が並設され、前記接続部材が、前記第1及び第2の超電導導体の接続端部の導入口が前記第1及び第2の超電導導体の接続端部に対向するような折り返し構造とされ、前記第2の超電導導体は、前記第1の超電導導体を180度折り返したものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載の超電導装置。
  7. 前記接続部材の前記接続用導体の電気抵抗値をほぼ同じ値としたことを特徴とする請求項3又は4記載の超電導装置。
  8. 前記超電導導体端部から引き出された前記超電導素線端部を電気的良導体で機械的に保護したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一に記載の超電導装置。
  9. 前記電気的良導体が相手の電気的良導体と係合する手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の超電導装置。
  10. 前記超電導導体の端部から引き出された前記超電導素線を保護する電気的良導体の一部を切り欠き、前記超電導素線の一部が露出されたことを特徴とする請求項8記載の超電導装置。
  11. 前記接続部材の接続用導体において、前記超電導素線との接続部に予めハンダメッキあるいは低融点金属メッキを備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一に記載の超電導装置。
  12. 前記接続部材が可撓性を備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一に記載の超電導装置。
  13. 超電導導体が方形コンジット導体として構成され、
    第1及び第2の超電導導体間の端部の超電導素線の撚りをばらし1又は複数本毎に拡開させ、拡開された前記第1及び第2の超電導導体の超電導素線を、1本又は複数本対毎に電気的に接続する接続部材が、前記超電導素線を、1本又は複数本対毎に、階段状に引き出し、電気接続部に、前記階段状に引き出された超電導素線を支持する溝付きスペーサを備えたことを特徴とする超電導装置。
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