JP4086973B2 - バックカットアンカー - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明はバックカットアンカーに関するものであり、特に、前端に打込み方向に向けて拡大するヘッド部を有し、後端に荷重負荷手段を有するアンカーロッドと、該アンカーロッドを包囲する略円筒形状のスリーブとを具え、該スリーブは、前記ヘッド部に対向する拡開領域に、軸線方向スリットにより互いに分離された拡開フラップが設けられ、これら拡開フラップは、塑性継手からヘッド部に向けて延在し、かつ、ヘッド部とスリーブの間の軸線方向における相対変位により半径方向外方に展開可能とされているバックカットアンカーに係るものである。
【0002】
【背景技術】
固定技術の各種応用分野では、基盤に対して拡開圧力が作用しない固定手段が要望される場合がある。特に、縁部及び軸線方向寸法が小さい基盤に従来の拡開アンカーを適用すると、基盤に亀裂や割れを生じる惧れがある。このような臨界的条件下で固定を行うため、特殊形状とした固定素子を受孔内に形状結合させて係止する固定システムが既知である。この場合には、先ず単純円筒形状に形成された受孔の所定深度にバックカットを施す。受孔内に打込まれる固定素子は、先端にテーパ状に拡大する頭部を有するアンカーロッドと、軸線方向スリットにより互いに分離された拡開フラップを有するスリーブとを含んでいる。これらの拡開フラップは、スリーブとアンカーロッドとの間の相対変位により頭部に沿って摺動する際にバックカット領域内で半径方向に展開可能とされている。
【0003】
受孔内にバックカットを施すために特殊なバックカット工具が使用される場合があり、その特殊工具はカッターを受孔内で偏心回転させ、受孔内の所定深度で内壁面から材料を切削除去して受孔内部を拡大させるものである。受孔内への打込みと同時にバックカットが自動的に施される構成とした、いわゆるバックカットアンカーも既知である。そのために、半径方向に展開可能とした拡開フラップにカッターが設けられ、これらのカッターは、アンカーの軸線方向への打込み工程に際してのチゼル作用により、又はスリーブの軸線方向変位時の回転運動によるフライス作用によりバックカットを行うものである。このような構成を有するものとして、例えば、米国特許第4702654号明細書に開示された既知のバックカットアンカーは、前端頭部を有するアンカーロッドと、アンカーロッドに対して軸線方向に変位可能とされ、かつ、半径方向に展開可能な拡開フラップとを具えている。拡開フラップは、塑性変形可能な継手、いわゆる塑性継手からアンカーロッド前端の頭部に向けて延在するものであり、外面にカッターが設けられている。この既知のバックカットアンカーの打込み時に、アンカーロッドは受孔底部に当接させる、スリーブを回転させながらアンカーロッドの前端頭部上に押込む。その際に拡開フラップが半径方向に展開されてカッターが受孔内壁に切削作用を及ぼして材料を除去する。
【0004】
上述した米国特許明細書に開示されている既知のバックカットアンカーにおいて、半径方向に展開可能な拡開フラップを具えるスリーブは、側面から見てほぼ矩形の輪郭形状を有している。打込み作業の完了後に、半径方向に展開された拡開フラップは、基盤中におけるバックカット面の一部しかカバーしない。このことは、拡開フラップの先端がほぼ矩形状に延在し、バックカットの円形輪郭の大部分が軸線方向で実質的にカバーされない構成において特に顕著である。拡開フラップにおける、展開半径と直角な方向に延在する先端領域は、その角部においてバックカットの外径輪郭を形成する。拡開フラップの先端領域は、その角部の相互間でバックカットの円形輪郭から弦のように半径方向内方に引っ込んでいる。その結果、バックカット面の比較的大部分が、バックカットアンカーの荷重負荷性能、いわゆる係止値には寄与しない。また、塑性継手に隣接する拡開フラップの端部領域において、拡開フラップの半径方向への展開時に拡開フラップの表面とバックカット孔のバックカット面との間でアンバランスが生じる。言うまでもなく、バックカット面を全面的に活用できないため、満足すべき荷重負荷性能を達成することができない。
【0005】
【発明の課題】
したがって、本発明の課題は、上述した従来技術の欠点を解消し、バックカット孔内におけるバックカット面をより高い効率で活用することにより満足すべき荷重負荷性能を容易に達成できるバックカットアンカーを提案することにある。
【0006】
【課題の解決手段】
この課題を解決するため、本発明は、前端に打込み方向に向けて拡大するヘッド部を有し、後端に荷重負荷手段を有するアンカーロッドと、該アンカーロッドを包囲する略円筒形状のスリーブとを具え、該スリーブは、前記ヘッド部に対向する拡開領域に、軸線方向スリットにより互いに分離された拡開フラップが設けられている。これら拡開フラップは、塑性継手からヘッド部に向けて延在し、かつ、ヘッド部とスリーブの間の軸線方向における相対変位により半径方向外方に展開可能とされている。本発明においては、拡開フラップの先端部をヘッド部に向けて凸状の湾曲形状とし、該先端部により、拡開フラップの完全展開状態で、円周を限定する。本発明によれば、拡開フラップの先端領域がバックカットの円形輪郭に対する弦として半径方向内方に引っ込んだものでなく、その円形輪郭に沿って延在するものである。その結果、拡開フラップがバックカット領域内に従来以上に入り込み、バックカット面をより効果的に活用して高い荷重負荷性能を達成することが可能となるものである。
【0007】
本発明によるバックカットアンカーにおいて、完全展開状態の拡開フラップの先端部が限定する円周を、バックカット孔の外周輪郭形状に対応させるのが有利である。この場合には、拡開フラップの形態を効果的にバックカット孔の形態に適合させることが可能である。拡開フラップは、バックカット面から軸線方向に延在する境界壁にかけての移行領域まで達して半径方向でも支持される。その結果、システム全体としての剛性が高まり、動的負荷に対しても十分な係止性能を発揮するものである。
【0008】
拡開フラップの形態を一層効果的にバックカット孔の形態に適合させるため、拡開フラップの先端部の湾曲形状は、前記スリーブ(5;16)の軸線を原点とし、この原点と各先端部(10;19)の中心を結ぶ直線を長軸座標軸、前記原点からこの長軸座標軸に直交する直線を短軸座標軸とし、次の楕円方程式:X2 /a2 +Y2 /b2 =1を満足する楕円形状の一部をなすものとすることができ、ここにa=r、b=r・sin(α)であり、rはバックカット孔のバックカット面から軸線方向に延在する境界壁にかけての移行領域でのバックカット半径、αはアンカーロッドにおける前端頭部の平均拡大角の1/2である。前端頭部の拡大形状は、単純な円錐形状のみならず、打込み方向に向けて徐々に変化する形状、例えばトランペット状の漸増形状とすることもできる。単純円錐形状を有する頭部の場合には、平均拡大角はいわゆる「テーパ角」である。
【0009】
拡開フラップを塑性継手との接続領域で展開状態の形態と適合させて拡開フラップ全体の形態を更に効果的にバックカット孔の形態に適合させるのが望ましい。そのために、塑性継手を、スリーブの外面に設けた環状溝により形成し、拡開フラップの後端部を形成する環状溝の境界線は、拡開フラップの完全展開状態で円弧を形成するように湾曲させるのが有利である。
【0010】
拡開フラップの完全展開状態でその後端部が形成する円弧の半径tは、h≦t≦1.25h、好適にはh≦t≦1.15hを満足するものとし、ここにhはスリーブの半径とする構成を採択するのが有利である。この場合には、塑性継手が溝によりスリーブ外周に形成されるので、基盤の移行領域における脆弱な縁部が溝の形成するフリースペース内に位置することになる。その結果、バックカットアンカーが基盤の脆弱領域に圧力を及ぼさないので、基盤が効果的に保護される。
【0011】
基盤中に形成されるバックカット面をより効果的に活用し、かつ、基盤に荷重を負荷したときに応力をより均一に分散させるため、互いに隣接する拡開フラップを未拡開の初期状態で少なくとも全長の一部に亙って重ならせ、その長手方向縁部における重なり量を、塑性継手から拡開フラップの先端部に向けて増大させると共に、拡開フラップの半径方向における展開時に減少可能とするのが好適である。未拡開の初期状態における拡開フラップの重なり量を適切に設定することにより、拡開フラップは、その完全展開状態で、バックカット面の大部分に亙って延在させることが可能となる。バックカット面をより大面積に亙って活用可能としたため、より高い値の荷重が負荷されるまで許容最高面圧には達しない。互いに隣接する拡開フラップの長手方向縁部における重なり量が塑性継手から先端部に向けて増大する構成は、アンカーロッドの頭部の曲率半径が前端に向けて増加する構成に対応している。互いに隣接する拡開フラップの長手方向縁部の間隔は、半径方向への展開時に塑性継手からの距離に応じて増大する。本発明において先端部に向けて重なり量を増加させることにより、拡開セグメントの全長に亙る間隔の変化を補償することが可能となる。
【0012】
拡開フラップはその完全展開状態で隙間を生じないように互いに隣接させ、隣接する拡開フラップ間の重なりを解消する構成を採択するのが特に好適である。このような拡開フラップの形態において、隣接する拡開フラップ間のスリットの幅は実質的に零である。展開状態の拡開フラップは、バックカット面を完全にカバーする。その結果、所要の荷重負荷性能を達成するためにバックカット面を全面的に活用することが可能である。
【0013】
本発明によるバックカットアンカーにおいて、スリーブを特に容易に製造可能とするため、スリーブは板材の打ち抜き加工により形成するのが有利である。この場合、拡開フラップおよび塑性継手の所要形状は製造技術的に比較的簡単に実現することが可能である。すなわち、拡開フラップの形状は、例えば打ち抜き加工により任意に実現可能である。拡開フラップを側方に拡大させるべき場合には、付加的に圧延可能等を施すことができる。また、塑性継手は、例えばエンボス加工により任意の輪郭形状に成形することが可能である。
【0014】
本発明による拡開フラップの形態は、既にバックカット加工が施されている受孔内にバックカットアンカーを係止するにも適している。しかし、打込み時に自動的にバックカット加工を行う自己切削形式のバックカットアンカーとして構成するのが特に有利である。この場合、拡開フラップはカッターを設けた構成とする。その場合、拡開フラップを半径方向に展開させる際に、その形態に適合するバックカット加工が施され、バックカット面の大部分を活用して高い荷重負荷性能を達成することが可能となる。
【0015】
【最良の実施形態】
以下、本発明を図示の好適な実施形態について更に詳述する。
【0016】
図1〜図4は、本発明の第1 実施例によるバックカットアンカーを示すものである。参照数字1で全体を表したバックカットアンカーはアンカーロッド2を具え、アンカーロッド2の頭部3は打込み方向Sに向けて拡大するテーパ形状に形成されている。アンカーロッド2の後端部には荷重負荷手段4として、例えば外ねじが設けられている。アンカーロッド2上には略円筒形状のスリーブ5が軸線方向に変位可能に配置されている。スリーブ5は、アンカーロッド2の頭部3に対向する領域が拡開領域7とされており、この拡開領域は軸線方向に延在するスリット8により互いに分離された拡開フラップ9により構成されるものである。拡開フラップ9は、スリーブ5の外面6における環状溝により形成される塑性継手から、アンカーロッド2の頭部3に向けて延在する。拡開フラップ9は半径方向外方に向けて展開可能とされており、その際にはスリーブ5が頭部3上で打込み方向Sに向けて押込まれる。バックカットアンカー1が打込み時にバックカット孔を自動的に穿設する自己切削式のものである場合には、拡開フラップ9の先端部10及び/又は長手方向縁部14にカッター15を配設することができる。このようなカッター15は、例えば拡開領域7における拡開フラップ9の外面6に埋設した硬質金属製のインサートで構成することが可能である。また、カッター15は拡開フラップ9の外面6に被着した硬化層または硬化処理を施した切削歯等により構成することもできる。これまでに記述した構成自体は、従来技術において既知である。
【0017】
本発明によれば、拡開フラップ9が、アンカーロッド2の頭部3 に向けて凸状に湾曲した先端部10を有する。図4からも明らかなように、拡開フラップ9の先端部10の湾曲形状は、拡開フラップ9の完全展開状態で先端部10の輪郭形状が円周Rを限定する形状とされている。なお、展開状態における拡開フラップ9の先端部10が限定する円周Rの半径rは、受孔内におけるバックカット面から軸線方向に延在する境界壁にかけての移行領域での円形輪郭の半径に対応するものである。
【0018】
図2は、好適には板材の打ち抜き加工で形成されるスリーブ5の展開図であり、軸線方向スリット8により互いに分離される拡開フラップ9における、上述した先端部10の湾曲形状を明示するものである。この先端部10の所要の湾曲形状は、前記スリーブ5の軸線を原点とし、この原点と各先端部10の中心を結ぶ直線を長軸座標軸、前記原点からこの長軸座標軸に直交する直線を短軸座標軸とし、次の楕円方程式:X2 /a2 +Y2 /b2 =1を満足する楕円形状の一部をなすものとすることもでき、ここにa=r、b=r・sin(α)であり、rはバックカット孔のバックカット面から軸線方向に延在する境界壁にかけての移行領域でのバックカット半径、αは頭部3の平均拡大角の1/2(すなわち、テーパ角)である。
【0019】
図3は、スリーブ5を拡開フラップ9の展開状態で示す側面図である。図中の表示を明瞭とするため、テーパ形状を有する頭部3は図示が省略されている。拡開スリーブ9の完全展開状態で、凸状に湾曲させた先端部10は側面図において直線状を呈し、しかもスリーブ5の長手方向軸線に対してほぼ直角に延在する輪郭形状を有する。
【0020】
図1〜図4から更に明らかなとおり、拡開フラップ9は、塑性継手11との結合領域でも、拡開フラップ9の完全展開状態でその後端境界線13が円弧T( 図4参照) を形成する形状とされている。すなわち、塑性継手11を形成するためにスリーブ5の外面6に設けた環状溝における、拡開フラップ9を限定する境界線13が、拡開フラップ9の長手方向に向けて湾曲形状とされている。拡開フラップ9の後端境界線13が形成する円弧Tの半径tは、h≦t≦1.25h、好適にはh≦t≦1.15hを満足し、ここにhは拡開フラップ9の未展開状態におけるスリーブ5の半径である。塑性継手11を形成する環状溝の輪郭形状は、打ち抜き加工板材からなるスリーブ5の場合には、例えば板材のエンボス加工で実現することが可能である。環状溝における境界線13と対向する第2の境界線12は、図2に示すように、直線状とされている。
【0021】
図5及び図6は、本発明の第2実施例によるバックカットアンカーを示す側面図である。前述した第1実施例と同様の構成要素は、図1〜図4におけると同一の参照数字で表されている。本実施例によるバックカットアンカー20は、第1実施例と対比して、スリーブ17の拡開領域17における拡開フラップ18の形態及び配置が相違している。図5に示すように、互いに隣接する拡開フラップ18は、長手方向縁部24に沿って重なっている。拡開フラップ18の裏側に位置する部分は、図5において破線で示されている。拡開フラップ18の重なり量は、塑性継手21から拡開フラップ18の先端部19に向けて増加する。これは、頭部3の曲率半径が前端に向けて増加するため、スリーブ16を頭部3上で押込む際に長手方向縁部24が長手方向に沿って異なる量だけ互いに離間変位するのを考慮した結果である。すなわち、長手方向縁部24の相対変位量の変化を補償するために、互いに隣接する拡開フラップ18の長手方向縁部24における重なり量を、先端部19に向けて増加させるものである。図6から明らかなように、互いに隣接する拡開フラップ18の重なり量を適切に設定することにより、拡開フラップ18の半径方向への完全展開状態で閉鎖した外皮構造が形成され、長手方向縁部24は隙間のない密接状態で互いに突合わされる。スリーブ16の初期状態でそれぞれ凸状に湾曲している拡開フラップ18の先端部19及び後部境界線22は、拡開フラップ18の展開状態での側面図において、スリーブ16の中心軸線に対してほぼ直角の直線形態を呈する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1 は、本発明の一実施例によるバックカットアンカーを未拡開状態で示す側面図である。
【図2】図2は、図1 のバックカットアンカーにおけるスリーブの展開図である。
【図3】図3は、図1 のバックカットアンカーにおけるスリーブを、拡開フラップの展開状態で示す側面図である。
【図4】図4は、図3の矢印IV方向から見たスリーブの平面図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施例によるバックカットアンカーを未拡開状態で示す側面図である。
【図6】図6は、図5のバックカットアンカーにおけるスリーブを、拡開フラップの展開状態で示す側面図である。
【符号の説明】
1,20 バックカットアンカー
2 アンカーロッド
3 ヘッド部
4 荷重負荷手段
5,16 スリーブ
7,17 拡開領域
8 軸線方向スリット
9,18 拡開フラップ
10,19 先端部
11,21 塑性継手
Claims (10)
- 前端に打込み方向に向けて拡大するヘッド部(3)を有し、後端に荷重負荷手段(4)を有するアンカーロッド(2)と、該アンカーロッドを包囲する略円筒形状のスリーブ(5;16)とを具え、該スリーブは、前記ヘッド部(3)に対向する拡開領域(7;17)に、軸線方向スリット(8)により互いに分離された拡開フラップ(9;18)が設けられ、これら拡開フラップは、塑性継手(11;21)からヘッド部(3)に向けて延在し、かつ、ヘッド部(3)とスリーブ(5;16)の間の軸線方向における相対変位により半径方向外方に展開可能とされているバックカットアンカーにおいて、拡開フラップ(9;18)の先端部(10;19)をヘッド部(3)に向けて凸状の湾曲形状とし、該先端部(10;19)により、拡開フラップ(9;18)の完全展開状態で、円周(R)を限定することを特徴とするバックカットアンカー。
- 請求項1記載のバックカットアンカーにおいて、完全展開状態の拡開フラップ(9;18)の先端部(10;19)が限定する円周(R)を、バックカット孔の外周輪郭形状に対応させることを特徴とするバックカットアンカー。
- 請求項2記載のバックカットアンカーにおいて、拡開フラップ(9;18)の先端部(10;19)の湾曲形状は、前記スリーブ(5;16)の軸線を原点とし、この原点と各先端部(10;19)の中心を結ぶ直線を長軸座標軸、前記原点からこの長軸座標軸に直交する直線を短軸座標軸とし、次の楕円方程式:X2 /a2 +Y2 /b2 =1を満足する楕円形状の一部をなすものとし、ここにa=r、b=r・sin(α)であり、rはバックカット孔のバックカット面から軸線方向に延在する境界壁にかけての移行領域でのバックカット半径、αは頭部(3)の平均拡大角の1/2であることを特徴とするバックカットアンカー。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載のバックカットアンカーにおいて、前記塑性継手(11;21)を、スリーブ(5;16)の外面(6)に設けた環状溝により形成し、拡開フラップ(9;18)の後端部を形成する環状溝の境界線(13;22)は、拡開フラップ(9;18)の完全展開状態で円弧(T)を形成するように湾曲させたことを特徴とするバックカットアンカー。
- 請求項4記載のバックカットアンカーにおいて、拡開フラップ(9;18)の完全展開状態でその後端部(13;22)が形成する円弧(T)の半径(t)は、h≦t≦1.25hを満足するものとし、ここにhは拡開フラップ(9;18)の未展開状態におけるスリーブ(5;16)の半径であることを特徴とするバックカットアンカー。
- 請求項5記載のバックカットアンカーにおいて、拡開フラップ(9;18)の完全展開状態でその後端部(13;22)が形成する円弧(T)の半径(t)は、h≦t≦1.15hを満足することを特徴とするバックカットアンカー。
- 請求項1〜6の何れか一項に記載のバックカットアンカーにおいて、互いに隣接する拡開フラップ(18)を未拡開の初期状態で少なくとも全長の一部に亙って重ならせ、その長手方向縁部(24)における重なり量を、塑性継手(21)から拡開フラップ(18)の先端部(10;19)に向けて増大させると共に、拡開フラップ(18)の半径方向における展開時に減少可能としたことを特徴とするバックカットアンカー。
- 請求項7記載のバックカットアンカーにおいて、拡開フラップ(18)はその完全展開状態で隙間を生じないように互いに隣接させ、隣接する拡開フラップ(18)間の重なりを解消することを特徴とするバックカットアンカー。
- 請求項1〜8の何れか一項に記載のバックカットアンカーにおいて、スリーブ(5;16)を板材の打ち抜き加工により形成したことを特徴とするバックカットアンカー。
- 請求項1〜9の何れか一項に記載のバックカットアンカーにおいて、拡開フラップ(9;18)にカッター(15)を設けたことを特徴とするバックカットアンカー。
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