JP4086548B2 - 駆動装置とこれを有するシート処理装置及び該装置を具備する画像形成装置 - Google Patents

駆動装置とこれを有するシート処理装置及び該装置を具備する画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置などから排出されるシートの仕分け、綴じ、積載などを行う、シート処理装置に関し、詳細には駆動装置とこれを有するシート処理装置及び該装置を具備する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置より排紙される画像形成済みの用紙に、仕分け、綴じ、積載、などの後処理を施すシート処理装置が知られている。
【0003】
これらのシート処理装置においてシステム構成上、シート処理装置が複数の異なる処理能力を持った画像形成装置に接続される。
【0004】
シート処理装置としては、画像形成装置と組み合わせて、複数のパターンのプリンテリングシステムを構築するが、処理速度の最も速い画像形成装置または、将来装着されるかもしれない、より処理速度の速い画像形成装置に合わせてモータや、モータドライバ、モータの駆動電流値を設定している。それ故、プリンテリングシステムとしては、処理能力の低い画像形成装置と組み合わせた場合、シート処理装置の方が処理速度が高くなることになる。その場合、シート処理装置が最大処理能力で動作することはなく、シート処理装置は必要以上に処理能力を使用しないよう、エネルギーの節約や静音のために、組み合わされる画像形成装置の処理能力に合わせて、駆動電流値やモータ回転速度を落として画像形成装置の処理能力にあわせた動作を行うようにいている。
【0005】
また、画像形成装置及びそれに接続されるシート処理装置で使用されているステッピングモータに関しては、特開平7−264893号公報のように、負荷の変動に応じて電流値を増やし、モータのトルクをアップさせる方法が知られている。また、ソレノイドに関しても特開平9−190916号公報のように、負荷の変動に応じて電流値を増やし、モータのトルクをアップさせる方法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各駆動系が個別に負荷変動に応じて電流値を上げると、システムトータルとしての電力が不用意に上昇してしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上述の事情に鑑みて成されたもので、動作異常を検出した駆動系に対応するシステムにおいて、異常検知した駆動部の性能を維持するために必要な電力と、他の駆動部の速度を上げるのに必要な電力と、を比較して、生産性を維持する上で電力の少ない方を選択するようにし、異常時に発生する電力上昇を最小限に抑え、またシステムの停止を防ぐモードでシステムが稼動していることを遠隔管理オペレータやサービスマンが即座に把握できる駆動装置とこれを有するシート処理装置及び該装置を具備する画像形成装置並びに制御システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記構成を備えることにより上記課題を解決できるものである。
【0009】
(1)複数の駆動手段と、
各駆動手段に対応した複数の動作異常検出手段と、
各駆動手段に流れる電流を設定する複数の電流設定手段と、
前記駆動手段、前記動作異常検出手段、前記電流設定手段を制御する制御手段と、を有する駆動装置であって、
前記制御手段は、前記動作異常検出手段により前記駆動手段の動作異常が検出された場合、動作異常が検出された駆動手段の許容最大電流値以下の範囲かつ前記複数の駆動手段のトータル電流値以下の範囲で、動作異常した駆動手段の電流値を高く設定する第1の異常対処モードと、動作異常が検出された駆動手段の電流値を増加させずに、動作異常が検出された駆動手段以外で各駆動手段に付された優先順位により選択される他の駆動手段の速度をアップする第2の異常対処モードとを選択可能で、第1の異常対処モードで必要な電流値増加分と、前記第2の異常対処モードで必要な電流値増加分とを比較し、電流値増加分の少ない方の異常対処モードを選択する駆動装置。
(2)前項(1)記載の駆動装置を有するシート処理装置であって、
画像形成装置の出力紙を受けとり搬送する搬送手段と、
出力紙を整合する整合手段と、
整合された整合束にステープルするステープラと、
前記ステープラを所定の位置に移動させる移動手段と、
整合束を排出する束排出手段と、
整合束を積載する昇降可能なスタック手段と、を具備して成るシート処理装置。
(3)前項(2)記載のシート処理装置を具備する画像形成装置。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る駆動装置とこれを有するシート処理装置及び該装置を具備する画像形成装置並びに制御システムについて説明する。
【0022】
(実施例1)
以下、本発明に係る駆動装置及びこれを有するシート処理装置と、このシート処理装置を備えた画像形成装置の一例としての複写機について、図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施形態のシート処理装置103を装備した複写機本体102の概略正面断面図である。なお、シート処理装置は、複写機の本体のみならず、ファクシミリ、プリンタ、およびこれらの複合機器等の画像形成装置の本体にも装備することができるようになっている。
【0026】
複写機本体102の上部には読み取り給送装置101が装備されている。読み取り給送装置101は、原稿トレイ67にセットされた原稿Pを原稿台ガラス78上の原稿読み取り位置に搬送し、その後、原稿排出位置まで搬送する自動原稿給送部51と、原稿読み取り位置に搬送された原稿Pに光を照射するランプ79と、原稿Pの画像を検出するCCDラインセンサ76と、原稿Pからの光をCCDラインセンサ76に導く3枚の反射ミラー72,73,74と、原稿Pの画像をCCDラインセンサ76上に結ぶレンズ75などから構成されている。
【0027】
複写機本体102の下部には、シートS(S1、S2)を積載した複数のシート格納部53,54と、シートSを供給するシート供給部55,56などが装備されている。供給されたシートSは、シート搬送路57を介してシート搬送路60へ搬送されるようになっている。レーザースキャナ61は、前述したランプ79、CCDラインセンサ76、3枚の反射ミラー72,73,74、レンズ75などの光学系52により読み取られた画像情報に基づいてレーザー光を走査して画像形成部(画像形成手段)62の感光体ドラム66上に潜像(トナー像)を形成するようになっている。
【0028】
画像形成部62は、感光体ドラム66上に形成されたトナー画像をシートSに転写することもできるようになっている。画像形成部62によってトナー像が転写されたシートSは、搬送ベルト63、シートS上のトナー像を軟化溶融してシートSに定着させる定着ローラ64を経て、搬送ローラ対65により、シート処理装置103の搬送路へと搬送されるようになっている。
【0029】
操作部301は、複写機本体102内の各装置やシート処理装置103の動作設定や設定内容を確認できるようになっている。また操作部301は、図7に示すように、設定内容を確認するための表示部306(例として図8のような表示)は、表示部上に重ねて配置され、画像形成動作の詳細設定やシート分類装置の動作設定等を行うためのタッチパネルキーを備えている。画像形成部数等の数値を設定するためのテンキー303、画像形成動作を停止するためのストップキー305、初期設定に戻すためのリセットキー304、画像形成動作を開始するためのスタートキー302を有している。またユーザが個別の動作の詳細を設定するためのユーザモードキー307を有している。
【0030】
シート処理装置103は、複写機本体102から搬送されてきたシートSを入り口の搬送ローラ対(シート搬送手段)1で受け入れるようになっている。前記搬送ローラ対(シート搬送手段)1と搬送ローラ対(シート搬送手段)2と搬送ローラ対(シート搬送手段)3はステッピングモータで構成されている入り口搬送モータ50によって駆動されて、シートSを搬送するようになっている。シート検知センサ(シート検知手段)31は、搬送されるシートSの通過を検知するようになっている。
【0031】
図1において、搬送途上に配置された比較的大径のバッファローラ(シート搬送手段)5は、ステッピングモータで構成されているバッファモータ59を駆動することによって回転し、その外側周囲に配された各押し付けころ12,13,14によってシートSをロール面に押圧しながら搬送するようになっている。
【0032】
第1の切り替えフラッパ11はフラッパ1ソレノイド34によって駆動され、ノンソートパス4とソートパス8とを選択的に切り替えるようになっている。第2の切り替えフラッパ10はフラッパ2ソレノイド35によって駆動され、シートSを一時的に貯えるためのバッファパス23とソートパス8とを切り替えるようになっている。
【0033】
シート検知センサ33は、ノンソートパス4内のシートSを検知するようになっている。シート検知センサ32はソートパス8内のシートを検知するようになっている。
【0034】
搬送ローラ対6は、ソートパス8の経路に設けられている。第1の排紙ローラ対7はソートパス8に配設されて、シートSを処理トレイ130上に排出するようになっている。第2の排紙ローラ対9はノンソートパス4に配されシートSをサンプルトレイ85上に排出するようになっている。前記搬送ローラ対6と第1の排紙ローラ対7、第2の排紙ローラ対9はステッピングモータで構成されている排紙モータ49によって駆動される。前記第1の排紙ローラ対7の下方側のローラにはシート幅方向に所定間隔で複数のローレットベルト190が配置されており、ローレットソレノイド192によって駆動される。
【0035】
次に、ローレットベルト190について図2(a)、(b)を用いて説明する。
【0036】
ローレットベルト190は、外周全面に滑り止め用のローレット190aが形成されて所要の径に形成されている。ローレットベルト190は、径方向に変形可能な弾性を有し、通常はほぼ真円になっている。ローレットベルト190は、第1排紙ローラ対7間で処理トレイ130側の排紙ローラ7aに巻き掛けられて回転可能に支持されている。ローレットベルト190の下方内周面には、遊動回転する遊動ころ191が接触している。遊動ころ191は幅整合装置140の幅整合操作の動作を開始する前に、牽引用ローレットソレノイド192によって牽引されるようになっている。ローレットベルト190は、遊動ころ191によって下流側に引き寄せられて図2(a)で示すように変形し、シートSの突き当てを妨害しないようになっている。
【0037】
図2において、ローレットベルト190はローレットソレノイド192によって牽引されていないとき、ローレットベルト190の下部が、処理トレイ130の上面に近接した近接位置(突出位置)にある。なおここでは、ローレットベルト190と処理トレイ130との間は、図を明瞭にするため、広げてあるが、実際はもっと狭くなっている。
【0038】
また、図2(a)、(b)に示すように、ローレットベルト190はローレットソレノイド192によって牽引されると、処理トレイ130上のシートSに接触しない退避位置に変形するようになっている。
【0039】
第1排紙ローラ対7から排出されたシートSは、シートSの自重と、ローレットベルト190の回転とによって、シートSの後端縁が下方側へ案内されて、処理トレイ130上に落下する。
【0040】
処理トレイ130に排出されたシートSは、幅整合装置140により搬送直交方向に整合される(幅整合される)。シートSの幅整合を行うときローレットベルト190が負荷にならないように、ローレットソレノイド192により所定量だけローレットベルト190を図2(a)に示すように右側に牽引して、ローレットベルト190と処理トレイ130に積載されているシート束の上面が接触しない状態にするため、処理トレイ130から退避させる。これによって、幅整合装置140は、シートSの幅整合を確実に行うことができる。
【0041】
処理トレイユニットは、シート束の排出方向に対して下流側(図1左側)を上方にし、上流側(図1右側)を下方にして、傾斜した状態に配置されており、中間トレイ(以下、「処理トレイ」という)130、幅整合装置140、ステープルユニット80を有している。
【0042】
処理トレイ130は、シートSを一時的に集積し、集積されたシートSを幅整合装置140によってシートSの左右両側に対応する位置で、シート幅(シート搬送方向と直交する方向)を整合する、ステープルユニット80によってステープル処理を行うために設けられている。
【0043】
次に、幅整合装置140について図4を用いて説明する。
【0044】
図4において、幅整合装置140は、処理トレイ130の両側に対向して配設された1対の第1、第2整合部材141,142を備えている。第1、第2整合部材141,142は、それぞれ、シートSの両側を押圧して幅整合するための、処理トレイ130の上面に対して垂直な整合面141a,142aと、シートS裏面を支持するためのラック141b,142bとを有している。各ラック141b,142bは、処理トレイ130にシートSの幅方向に延びて形成された1対のガイド孔130b,130cを通して下面側に突出している。
【0045】
即ち、処理トレイ130の上面側で各整合面141a,142aは対向している。処理トレイ130の下面側には、各ラック141b,142bがシートの幅方向(シートの整合方向)に移動できるように組み付けられている。
【0046】
そして、ラック141b,142bには、処理トレイ130の下部に設けられたピニオン143,144が噛合している。ピニオン143,144は、駆動モータM141,M142によって正逆回転するようになっている。ピニオン143,144が、駆動モータM141,M142によって正逆回転すると、第1、第2の整合部材141,142は、それぞれに整合方向へ移動することになる。第1、第2の整合部材141,142に対しては、それぞれのホームポジションを検知するHP位置センサ145,146が配置されている。通常、第1の整合部材141と第2の整合部材142は、図4に示すように、互いに最も離れた位置のホームポジションに待機している。
【0047】
次に、ステープルユニット80について図5、図6を用いて説明する。
【0048】
ステープラ(綴じ手段)1010は、ホルダ102を介して移動台1030上に固定されている。移動台1030は、処理トレイ130上に積載されるシートSの後端縁に対して平行に固定された1組のスタッド軸104を有し、各スタッド軸104には、それぞれに転動コロ106,107が回動自在に組み付けられており、該各転動コロ106,107は、固定台108に対して同様に平行状態で穿設形成された一連の穴状ガイドレール108a,108b,108c内に移動可能に係合してある。各転動コロ106,107は、共に一連の穴状ガイドレール108a,108b,108cの穴幅よりも大径のフランジ106a,107aを有し、一方、ステープラ1010を保持する移動台1030の下面側には、3ヵ所に支持コロ109が設けらており、該移動台1030は、一連の穴状ガイドレール108a,108b,108cに沿って固定台108上を移動する。ここで、前記一連の穴状ガイドレール108a,108b,108cは、図6から明らかなように、主ガイドレール穴部分(108a)と、該部分の左端部側から分岐して平行する左端ガイドレール穴部分(108b)及び右端部側から分岐して平行する右端ガイドレール穴部分(108c)とからなる形状に形成されている。従って、該各部のレール形状のために、ステープラ1010が左方端部側に位置するときには、転動コロ106がレール穴部分108bの左端部内に、転動コロ107がレール穴部分108aの左端部内にそれぞれ移動されて、右方側に所定角度だけ傾斜された状態の右傾姿勢に維持され、また、中間部に位置するときには、各転動コロ106,107が共にレール穴部分108a内にあって非傾斜状態の平行姿勢に維持され、さらに、右方端部側に位置するときには、転動コロ107がレール穴部分108cの右端部内に、転動コロ106がレール穴部分108aの右端部内に、それぞれ移動されて、左方側に所定角度だけ傾斜された状態の左傾姿勢に維持されることになり、これらの姿勢変更の作用は不図示の作動カムによって行われる。
【0049】
なお、ステープルユニット100には、ステープラ1010のホームポジションを検知するHP位置センサ111が設けられており、移動台1030上に形成されているフラグを検知するこことでホームポジション位置を検出する。通常の場合、ステープラ1010は、左方端側のホームポジションで待機している。
【0050】
前記移動台1030の一方の転動コロ106には、フランジの下方でピニオンギア106bが一体に形成され、かつ上方にベルトプーリ106cが一体化して設けられている。ピニオンギア106bは、台面上のステープル移動モータM100の出力プーリとベルトプーリ106cとの間に張架した駆動ベルトを介して連繋されると共に、前記レール穴に添わせて固定台108に固定したラックギア110に噛合させてあり、移動台1030は、ステープル移動M100の正逆回転に対応してステープラ1010と共々にシート幅方向へ移動可能である。
【0051】
また、移動台1030の下面から下方へ伸びるスタッド軸111には、ストッパ倒しコロ112が設けられており、該ストッパ倒しコロ112は、前記処理トレイ130の後端ストッパとステープラ1010との衝突・接触を避けるための役割りを担っている。
【0052】
処理トレイ130の排出端側には、束排紙ローラ対83を構成する一方の排紙ローラ、ここでは、固定側としての下排紙ローラ83bが配設されている。
【0053】
上排紙ローラ83aは揺動ガイド81に支持され、この揺動ガイド81が閉じ位置に傾動したとき、下排紙ローラ83bに加圧される。そして、上排紙ローラ83a、下排紙ローラ83bはステッピングモータで構成されている束排紙モータ85によって駆動されることで、処理トレイ130上のシートSをスタックトレイ86上に束排出するようになっている。
【0054】
揺動ガイド81は、ステッピングモータで構成された揺動モータ82によってここでは図示しないカムの回転によって揺動するようになっている。また、揺動ガイド81が閉じ位置にいる、即ち上排紙ローラ83aと下排紙ローラ83bが当接している位置がホームポジション(HP)となっており、揺動ガイド81がHPに位置しているかどうかは不図示の揺動HPセンサによって検知するようになっている。同様に、揺動ガイド81が開いている位置にいるかどうかは不図示の揺動OPEN位置センサによって検知するようになっている。
【0055】
束積載ガイド16は、スタックトレイ86、サンプルトレイ85上に積載されるシート束の後端縁(束排出方向に対しての後端縁)を突き当てられて受け止めるようになっており、シート処理装置103の外装を兼ねている。
【0056】
また、スタックトレイ86は、ここでは図示しなステッピングモータで構成されたスタックトレイモータによって上下方向にスタックトレイ86を移動させる。サンプルトレイ85は固定トレイである。
【0057】
以上説明したように、ユーザが、読み取り給送装置101の自動原稿給送部51に原稿Pをセットし、操作部301に所望の設定を行い、動作開始を指定することで、複写機本体102は、画像形成動作を開始する。複写機本体102は、読み取り給送装置101で原稿Pの読み取りを行うと同時に、シートサイズに応じて選択されたシート格納部53、54からシートSの供給を開始し、シート搬送路を介して画像形成部62へシートSを搬送する。読み取り給送装置101で読み取った画像情報に基づいて感光体ドラム66に形成されたトナー像は、供給されたシートSに転写される。そのトナー像は、シートSが定着ローラ64を通過するとき、シート上に定着される。そして、シート処理装置103は、トナー像が定着されたシートSに、シートの分類、ステープル等の製本処理を行った後、それらのシートSを排出する。
【0058】
次に、各駆動系の動作中における、各駆動部材の異常状態(負荷重)の検知方法について説明する。
【0059】
ステッピングモータで構成されている、入り口搬送モータ50、バッファモータ59、排紙モータ49、束排紙モータ87、スタックトレイモータにはそれぞれ回転数を検知するための不図示のエンコーダが配置されている。所定回転数で回転中に、所定回転数以下になっていることを検知することで、各モータの異常状態を検知することができる。
【0060】
また、同様にステッピングモータで構成されている整合モータM141,M142においては、各整合位置からHPへ動作させる時、所定パルス移動させても、整合板141,142に形成されているHP検知フラグ(図4に示す141b,142b)が、各整合HPセンサ(整合部材位置検知センサ)145,146によって検知できないことによって、各モータの異常状態を検知することができる。
【0061】
同様に、ステッピングモータで構成されているステープル移動モータ(ステープルスライドモータ)M100においては、各ステープル位置からHPへ動作させる時、所定パルス移動させても、移動台1030に形成されているHP検知フラグ(図6の112)をステープルHPセンサ111によって検知できないことによってモータの異常状態を検知することができる。
【0062】
同様に、ステッピングモータで構成されている揺動モータ82においては、閉じ状態から開状態へ動作をする時は、所定パルス移動させても、揺動OPEN位置センサ(不図示)によって開状態を検知できないことによってモータの異常状態を検知する。開状態から閉じ状態へ動作をする時は、所定パルス移動させても、揺動HPセンサ(不図示)によって閉じ状態を検知できないことによってモータの異常状態を検知することができる。
【0063】
また、ソレノイドで構成されている、ローレットソレノイド192、フラッパ1ソレノイド34、フラッパ2ソレノイド35においては、各ソレノイドの位置検知センサ(図2の193、図3の36、37)によって、ソレノイド駆動開始後、所定時間内に、各位置検知センサによって所定位置への移動完了が検知できなかったことによって、ソレノイドの異常状態を検知する。
【0064】
図10は、各駆動系が想定している性能を発揮できなかった場合の影響を及ぼす範囲、即ち機能別影響範囲に対応する優先順位(ランク)の一例を示した説明図である。ここでは、優先順位(以下ランク)の高いものをA、低いものを順にB,C,Dとしている。Aは1枚毎のシートの搬送性能、即ち、シート1枚毎の搬送速度に影響を及ぼす駆動系である。Aランクの駆動系の性能が低下する時は、シート毎の搬送時間及びシート毎の搬送間隔が延びることになる。Bは1枚毎のシートの処理性能に影響を及ぼす駆動系である。Bランクの駆動系の性能が低下する時は、シート毎の搬送間隔が延びることになる。Cは1束毎のシートの処理性能に影響を及ぼす駆動系である。Cランクの駆動系の性能が低下する時は、束の最終紙と次の束の先頭紙との搬送間隔が延びることになる。Dは影響を及ぼすものが特に発生しない駆動系である。
【0065】
図11は、図10のランクに基づいて、各駆動系のランク付けを行った表である。
【0066】
入り口搬送モータ50、バッファモータ59、排紙モータ49はシート1枚毎の搬送性能に影響を及ぼすので、ランクAに設定している。
【0067】
整合モータM141,M142、ローレットソレノイド192は、シート1枚毎の生産性に影響を及ぼすのでランクBに設定している。
【0068】
整合モータM141,M142、束排紙モータ87、ステープル移動モータ(ステープルスライドモータ)M100、揺動モータ82は、1束毎の生産性に影響を及ぼすのでランクCに設定している。
【0069】
スタックトレイモータは、特に影響を及ぼすものがないのでランクDに設定している。
【0070】
整合モータM141,M142が、ランクBとランクC両方に位置しているのは、用紙1枚毎を移動させるのに必要なトルクと、用紙束を移動させるのに必要なトルクには大きな差があるため、通常移動させる対象が用紙か束かで、駆動速度、駆動電流を変えているからである。
【0071】
図12は、シート(後)処理装置103と画像形成装置(複写機本体)102が接続され、システムAを構成する場合の各駆動部の標準速度と、標準電流値、及び駆動系としてトルクアップを行うことのできる最大電流値、駆動系として速度アップできる最大速度、駆動系として速度ダウンできる最低速度を一覧にしたものである。
【0072】
例えばステープル移動(スライド)モータM100の場合、システム初期状態では、電流値35、速度450で動作するように設定されている。しかし、経時変化や環境の変化によって負荷が重くなり、異常を検知した場合、電流値を所定量(例えば5づつ)上げていくことで、ステープル移動モータM100の速度性能を維持することができる。電流値を50まで上げたところで、ステープル移動モータM100の電流はこれ以上、上げることはできなくなる。その場合、ステープル移動モータM100の速度を所定量(例えば50づつ)下げていくことで、ステープル移動モータM100の速度性能は低下することになるが、動作可能な状態を維持することができる。
【0073】
図13は、システムAと同じシート(後)処理装置103にシステムAとは異なる画像形成装置(複写機本体)102が接続され、システムAよりも生産能力の低いシステムBを構成する場合の各駆動部の標準速度と、標準電流値を一覧にしたものである。シート(後)処理装置103の駆動系としては、最大電流値、最大速度、最低速度はシステムA,Bに関係なく同じ値であるので、図12と同じである。
【0074】
システムAの標準電流値の合計は365である。また、システムBの標準電流値の合計は235である。この場合、システムBはシステムとしての電流余裕がシステムAに比べて、365−235=130あるということになる。
【0075】
次に、駆動系の異常状態検知時の電流設定方法及び速度設定方法について説明する。
【0076】
図16は、用紙を処理トレイ130に排出する時の、整合処理を行う用紙の後端と、その次の用紙の先端、ローレットソレノイド192、整合モータM141またはM142の動作のタイミングチャートを示したものである。
【0077】
図16(a)は、標準設定値で動作している場合のタイミングチャートである。ここではローレットソレノイド192の駆動時間はt0、整合モータM141またはM142の駆動時間はt2である。
【0078】
ここで、ランクAのモータ、例えばバッファモータ59の異常を検知したとする。このとき、システムトータルとしての電流値に余裕があれば、バッファモータ59の駆動電流を所定量上げて対応できるが、システムトータルとしての電流値に余裕がない場合、バッファモータ59の駆動電流を上げることができない。
【0079】
そこで、整合モータM141またはM142の駆動速度を下げ、それに伴い整合モータM141またはM142の駆動電流を下げる。図16(b)では、整合モータM141またはM142の駆動速度と駆動電流を下げ、整合モータM141またはM142の駆動時間はt2からt3に延びることになるが、整合モータM141またはM142の駆動電流を下げた分、バッファモータ59の駆動電流を上げることができる。
【0080】
また、システムとしての処理能力(生産性)を低下させない方法について説明する。
【0081】
図16(c)は、標準設定値で動作している場合のタイミングチャートである。ここではローレットソレノイド192の駆動時間はt0である。
【0082】
図16(d)は、ローレットソレノイド192に、動作の異常が発生したことを示したものである。ローレットソレノイド192の駆動時間はt1時間所要しており、正常な状態である図16(a)と比べて、t1−t0駆動時間が延びている。
【0083】
ここで、ローレットソレノイド192の電流値を上げることで、ローレットソレノイド192の駆動時間を、t1からt0に復帰させる。
【0084】
しかしながら、ローレットソレノイド192の設定電流値が、ローレットソレノイド192に設定できる最大電流値(図12)に達している場合は、ローレットソレノイド192の設定電流値を上げることは出来ない。その場合、ローレットソレノイドはランクBであるので、シート1枚毎の生産性に影響を及ぼすこととなり、シート1枚毎の紙間時間が延びることで動作を継続することになる。
【0085】
ここで、ローレットソレノイド192の電流設定値を上げることは出来ないが、整合モータM141またはM142の駆動速度と駆動電流を上げることで、シート1枚毎の生産性に影響を及ぼすことなく、シート1枚毎の紙間時間が延びることを防ぐことができる。
【0086】
図16(d)のように整合モータM141または142の駆動速度と駆動電流を上げ、整合モータM141またはM142の駆動時間をt2からt3に短縮することで、図16(c)と(d)とでは、シート1枚毎の生産性は変らない。
【0087】
ただし、整合モータM141またはM142の駆動速度と駆動電流とも設定可能な最大駆動速度、最大電流値に達していなければ、整合モータM141またはM142の駆動速度アップはできるが、整合モータM141またはM142の駆動速度と駆動電流のどちらかが設定可能な最大駆動速度、最大電流値に達していれば、整合モータM141またはM142の駆動速度アップは不可能となり、シート1枚毎の生産性に影響を及ぼすこととなり、シート1枚毎の紙間時間が延びることで動作を継続することになる。
【0088】
また、図16(d)のようにローレットソレノイド192に、動作の異常が発生した場合、ローレットソレノイド192の駆動時間を、t1からt0に復帰させるために必要な電流値と、シート1枚毎の生産性に影響を及ぼさないような整合モータM141またはM142の整合速度をt2からt3に上げるために必要な電流値とを比較し、新たに必要とする電流値が少ない方を選択する。
【0089】
ここでは整合モータM141またはM142の駆動電流を下げた場合、また処理能力を低下させないために異常が発生した駆動部以外の駆動部の速度を上げる場合について説明したが、各駆動部の異常を検知した時、システムトータルとしての電流値に余裕がない場合、異常を検知した駆動部よりもランクの低い駆動系順(D→C→B)に、駆動速度、駆動電流値を下げるように制御する。
【0090】
各駆動部の異常を検知した時、ランクの高い順(A>B>C>D)に電流値をアップするように制御する。具体的には、ランクAの駆動系において、異常が検知された場合、システムとして、異常を検知した駆動部の電流値をアップできない場合は、異常を検知した駆動部の速度をダウンさせて対応することになる。
【0091】
しかしながら、ランクAの駆動系において、異常が検知された場合、ランクCの駆動系の中で、既に速度を標準値よりアップさせている駆動系があれば、既に速度を標準値よりアップさせているランクCの駆動系の速度アップをキャンセルし(標準速度へ戻し)、かつランクCの駆動系の速度を下げた分その駆動系の電流値を下げ(標準電流値へ戻し)、ランクAの異常を検知した駆動系の電流値をアップさせる。その場合、シート1束毎の生産性に影響を及ぼすこととなり、シート1束毎の紙間時間が延びることで動作を継続することになる。
【0092】
同様にランクBの駆動系の中で、既に速度を標準値よりアップさせている駆動部があれば、既に速度を標準値よりアップさせているランクBの駆動部の速度アップをキャンセルし(標準速度へ戻し)、かつランクBの駆動部の速度を下げた分その駆動部の電流値を下げ(標準電流値へ戻し)、ランクAの異常を検知した駆動部の電流値をアップさせる。その場合、シート1枚毎の生産性に影響を及ぼすこととなり、シート1枚毎の紙間時間が延びることで動作を継続することになる。
【0093】
また、システムとして電流を上げられないと判断した場合、ランクCの駆動系の中で速度を標準値より下げることが可能な駆動部があれば、速度を標準値より下げることが可能なランクCの駆動部の速度を標準値より下げると共に、その速度に対応して電流値も下げて、前記ランクCの駆動部で下げた電流値分、ランクAの駆動部の電流値をアップさせる。その場合、シート1束毎の生産性に影響を及ぼすこととなり、シート1束毎の紙間時間が延びることで動作を継続することになる。
【0094】
また、ランクCの駆動系の中で速度を標準値より下げることが可能な駆動部の中でも、既に標準値より電流値を下げている駆動部よりも、電流値が標準値に近い、または等しい駆動部を優先して下げ、前記ランクCの駆動部で下げた電流値分、ランクAの駆動部の電流値をアップさせることで、ランクCの各駆動部を均一的に下げていくことができる。
【0095】
また、ランクCの駆動系の中で速度を標準値より下げることが可能な駆動部の中でも、生産性に影響度の低い(駆動時間の短い)駆動部の速度を優先して下げ、前記ランクCの駆動部で下げた電流値分、ランクAの駆動部の電流値をアップさせる。その場合、ランクCの特定の駆動部を一義的に下げていくこととなるが、生産性への影響を少なくすることができる。
【0096】
同様に、ランクBの駆動系の中で速度を標準値より下げることが可能な駆動部があれば、速度を標準値より下げることが可能なランクBの駆動部の速度を標準値より下げると共に、その速度に対応して電流値も下げて、前記ランクBの駆動部で下げた電流値分、ランクAの駆動部の電流値をアップさせる。その場合、シート1枚毎の生産性に影響を及ぼすこととなり、シート1枚毎の紙間時間が延びることで動作を継続することになる。
【0097】
また、ランクBの駆動系の中で速度を標準値より下げることが可能な駆動部の中でも、既に標準値より電流値を下げている駆動部よりも、電流値が標準値に近いまたは等しい駆動部を優先して下げ、前記ランクBの駆動部で下げた電流値分、ランクAの駆動部の電流値をアップさせる。そうすることで、ランクBの各駆動系を均一的に下げていくことができる。
【0098】
また、ランクBの駆動系の中で速度を標準値より下げることが可能な駆動部の中でも、生産性に影響度の低い(駆動時間の短い)駆動部の速度を優先して下げ、前記ランクBの駆動部で下げた電流値分、ランクAの駆動部の電流値をアップさせる。その場合、ランクBの特定の駆動部を一義的に下げていくこととなるが、生産性への影響を少なくすることができる。
【0099】
また、ランクCの駆動系において異常を検知した場合で、異常を検知した駆動部として電流をあげられないと判断した場合、異常を検知した駆動部の速度を落として対応することになる。その場合、ランクCの駆動系の中で速度を現在値より上げることが可能な駆動部があれば、前記駆動部の駆動速度を上げることによって、システムとしての処理能力の低下を防ぐことができる場合がある。その場合、ランクCの駆動部の速度を現在値より上げると共に、その速度に対応して電流値も上げて、前記異常を検知したランクCの駆動部で下げた処理能力分、処理能力をアップさせる。その場合、シート1束毎の生産性に影響を及ぼすことはなく、異常を検知する前と同等の処理能力で動作を継続することになる。
【0100】
また、ランクCの駆動系の中で速度を標準値より上げることが可能な駆動部の中でも、既に標準値より速度を上げている駆動部よりも、速度が標準値に近いまたは等しい駆動部を優先して上げることで、ランクCの各駆動系を均一的に上げていくことができる。
【0101】
また、ランクCの駆動系の中で速度を標準値より上げることが可能な駆動部の中でも、生産性に影響度の高い(駆動時間の長い)駆動部の速度を優先して上げていくことによって、異常検知したランクCの駆動部で下げた処理能力分を、効果的にカバーすることが可能である。その場合、ランクCの特定の駆動部を一義的に上げていくこととなるが、生産性への影響をより効果的に少なくすることができる。
【0102】
また、ランクBの駆動系において異常を検知した場合で、異常を検知した駆動部として電流を上げられないと判断した場合、異常を検知した駆動部の速度を落として対応することになる。その場合、ランクBの駆動系の中で速度を現在値より上げることが可能な駆動部があれば、前記駆動部の駆動速度を上げることによって、システムとしての処理能力の低下を防ぐことができる場合がある。その場合、ランクBの駆動部の速度を現在値より上げると共に、その速度に対応して電流値も上げて、前記異常を検知したランクBの駆動部で下げた処理能力分、処理能力をアップさせる。その場合、シート1束毎の生産性に影響を及ぼすことはなく、異常を検知する前と同等の処理能力で動作を継続することになる。
【0103】
また、ランクBの駆動系の中で速度を標準値より上げることが可能な駆動部の中でも、既に標準値より速度を上げている駆動部よりも、速度が標準値に近い、または等しい駆動部を優先して上げることで、ランクBの各駆動系を均一的に上げていくことができる。
【0104】
また、ランクBの駆動系の中で速度を標準値より上げることが可能な駆動部の中でも、生産性に影響度の高い(駆動時間の長い)駆動部の速度を優先して上げていくことによって、異常検知したランクBの駆動部で下げた処理能力分を、効果的にカバーすることが可能である。その場合、ランクBの特定の駆動部を一義的に上げていくこととなるが、生産性への影響をより効果的に少なくすることができる。
【0105】
また、ランクCの駆動系において異常を検知した場合、異常を検知した駆動部として電流値をアップできる判断した場合においても、異常を検知した駆動部の駆動電流を上げて、現在の処理能力を維持する方法と、異常を検知した駆動部以外の駆動の速度を速くして処理能力を維持する方法がある。この場合、システムとして新たに必要とする電流値が低いほうが好ましく、必要とする電流値の低い方を選択することによって異常状態に対応する。
【0106】
また同様に、ランクBの駆動系において異常を検知した場合、異常を検知した駆動部の電流値をアップできると判断した場合においても、異常を検知した駆動部の駆動電流を上げて、現在の処理能力を維持する方法と、異常を検知した駆動部以外の駆動部の速度を速くして、処理能力を維持する方法がある。この場合、システムとして新たに必要する電流値が低い方が好ましく、必要とする電流値の低い方を選択することによって異常状態に対応する。
【0107】
図9は、複写機本体102の制御部の構成を示すブロック図である。コントローラ回路部200は、中央処理演算部(以下、CPU)1002、メモリ1001、I/O制御部1003等を有している。CPU1002は所定のプログラムに従って演算し、かつ複写機本体102とシート処理装置103との全体を制御するようになっている。メモリ1001はプログラムや所定のデータを格納するRAMやROM1004、書換え可能な不揮発性ROM、フラッシュROM、ICカード、フロッピー(R)ディスク等を含み、プログラムやデータの読み書きを行うようになっている。I/O制御部1003は入出力信号の伝送や制御を行うようになっている。
【0108】
I/O制御部1003には、操作部制御部201、記録紙給紙制御部202、読み取り給紙装置制御部203、画像形成制御部204、シート処理装置制御部205が接続されている。
【0109】
また、メモリ1001およびI/O制御部1003は、CPU1002からの制御信号により制御される。さらに、コントローラ回路部200は、I/O制御部1003を介して、操作部制御部201、記録紙給紙制御部202、読み取り給紙装置制御部203、画像形成制御部204、シート処理装置制御部205を動作させるようになっている。
【0110】
上記構成を有する複写機本体102は、ユーザが読み取り給送装置101の自動原稿給送部51上に原稿Pをセットし、操作部301で動作モードの設定および複写開始を指定すると、自動原稿給送部51が原稿Pを1枚づつ原稿台ガラス78上の読み取り位置に給送し、光学系52で原稿Pの読み取りを行うようになっている。
【0111】
光学系52は、CCDラインセンサ76で露光された原稿画像を光電変換し、画像信号として読み取る。読み取られた画像信号に対し、操作部301からのユーザ設定に応じて各種画像処理を施した後、画像信号は感光体ドラム66を露光するための光信号に変換される。
【0112】
そして、通常の電子写真プロセスの帯電、露光、潜像、現像、転写、分離、定着工程を経てシートS上に画像が形成される。画像が形成されたシートSは搬送ベルト63および搬送ローラ対65により、入り口の搬送ローラ対1を介してシート処理装置103の搬送路へと搬送される。シート処理装置103は、操作部301からの設定に応じて、コントローラ回路部200により制御される。
【0113】
コントローラ回路部200は、シート処理装置制御部205によって、フラッパ1ソレノイドを駆動させ、第1の切り替えフラッパ11を作動させて搬送経路を切り替える。サンプルトレイ85にシートSを積載する場合、シートSは第2の排紙ローラ対9を経由して排出される。スタックトレイ86にシートSを積載する場合、シートSは搬送ローラ対6を経由して、第1の排紙ローラ対7から排出され、処理トレイ130に積載される。
【0114】
また、操作部301でステープル動作が選択されているとき、コントローラ回路部200はシート処理装置制御部205によって、ステープルユニット80を作動させる。ステープルユニット80は処理トレイ130に積載したシート束にステープル処理を行う。また、コントローラ回路部200はシート処理装置制御部205によって、幅整合装置140を作動させる。幅整合装置140は、積載されたシート束を整えると共に、スタックトレイ86上に積載する束の仕分け方向を制御する。
【0115】
さらに、コントローラ回路部200はシート処理装置制御部205によって、揺動モータ82を駆動させ、揺動ガイド81を閉じたさせた後、束排紙ローラ対83(上排紙ローラ83a、下排紙ローラ83b)を駆動させる。束排紙ローラ対83a,83bは、処理トレイ130内のシート束を、スタックトレイ86に排出して積載する。
【0116】
次に、シート処理装置制御部205に配置され、各ソレノイド、各ステッピングモータを駆動するための駆動制御部について説明する。
【0117】
ソレノイドの駆動制御部は、図14に示すように、コントローラ回路部200によって設定されるデータをアナログデータに変換するD/Aコンバータ2051と、ソレノイド2053に流す電流値を前記基準電圧端子に供給されている電圧に従って制御することでソレノイド2053を駆動するソレノイドドライバ2052と、ソレノイド2053によって構成されている。
【0118】
本実施例では、ローレットソレノイド192、フラッパ1ソレノイド34、フラッパ2ソレノイド35を駆動するために、ソレノイドの駆動制御部が3つ配置されている。
【0119】
ステッピングモータ駆動制御部は、図15に示すように、コントローラ回路部200によって設定されるデータをアナログデータに変換するD/Aコンバータ2055と、ステッピングモータ2057に流す電流値を前記基準電圧端子に供給されている電圧に従って制御すると共に、動作クロック端子に供給されたクロックに応じたパルス電流を供給することでステッピングモータ2057を駆動するステッピングモータドライバ2056と、ステッピングモータ2057によって構成されている。本実施例では入り口搬送モータ50、バッファモータ59、排紙モータ49、束排紙モータ87、スタックトレイモータ、整合モータM141,M142、ステープル移動モータM100、揺動モータ82を駆動するために、ステッピングモータ駆動制御部が9つ配置されている。
【0120】
図17,18,19,は各駆動部の異常状態を検知する異常検知処理ルーチンであり、電源がONされると実行される処理である図26の異常処理管理処理ルーチンによって管理されている。また図20,21,22,23,24,25は、各駆動部の異常状態を検知した時、その異常状態に対応した処理手順に関するフローチャートである。また、図27はシステム状態の表示を管理する表示管理ルーチンであり、電源がONされると実行される処理である。
【0121】
以上の処理プログラムは、メモリ1001内のROM2004に格納されて、CPU1002によって実行されるようになっている。
【0122】
図17は、ソレノイドの異常を検知する処理ルーチンであり、ローレットソレノイド192、フラッパ1ソレノイド34、フラッパ2ソレノイド35それぞれに対して個別に異常検知を行っている。図17において、CPU1002は、ソレノイドが駆動中かどうか判断する(ステップS1701)。ステップS1701において、ソレノイドが駆動中でないと判断した場合、CPU1002は再びステップS1701を実行する。ステップS1701において、ソレノイドが駆動中であると判断した場合、CPU1002は所定時間内に位置検知センサがONするかどうか監視する(ステップS1702)。ステップS1702において、位置検知センサがONとなり、所定時間内にソレノイドの駆動を終了した場合、CPU1002はステップS1701を実行する。ステップS1702において、位置検知センサが所定時間内にONにならず、所定時間内にソレノイドの駆動を終了できなかった場合、CPU1002はステップS1703を実行する。ステップS1703において、CPU1002は異常を検知したソレノイドの異常状態をセットする。そして、ステップS1703において異常状態をセットしたソレノイドの異常状態がクリアされるのを待つ(ステップS1704)。ステップS1704において異常状態がクリアされたと判断した場合、CPU1002はステップS1701を実行する。
【0123】
図18は、ステッピングモータの異常検知処理ルーチンであり、整合モータM141,M142ステープル移動モータM100、揺動モータ82それぞれに対して個別に異常検知を行っている。図18において、CPU1002は、ステッピングモータが駆動中かどうか判断する(ステップS1801)。ステップS1801において、ステッピングモータが駆動中でないと判断した場合、CPU1002は再びステップS1801を実行する。ステップS1801において、ステッピングモータが駆動中であると判断した場合、CPU1002は所定時間内に位置検知センサがONするかどうか監視する(ステップS1802)。ステップS1802において、位置検知センサがONとなり、所定時間内にステッピングモータの駆動を終了した場合、CPU1002はステップS1801を実行する。ステップS1802において、位置検知センサが所定時間内にONにならず、所定時間内にステッピングモータの駆動を終了できなかった場合、CPU1002はステップS1803を実行する。ステップS1803において、CPU1002は異常を検知したステッピングモータの異常状態をセットする。そして、ステップS1803において異常状態をセットしたステッピングモータの異常状態がクリアされるのを待つ(ステップS1804)。ステップS1804において異常状態がクリアされたと判断した場合、CPU1002はステップS1801を実行する。
【0124】
図19は、エンコーダによって検知する回転数によって、ステッピングモータの異常を検知するルーチンであり、入り口搬送モータ50、バッファモータ59、排紙モータ49、束排紙モータ87、スタックトレイモータそれぞれに対して個別に異常検知を行っている。図19において、CPU1002は、ステッピングモータの異常状態検知動作が禁止されているかどうか判断する(ステップS1901)。ステップS1901において、異常状態検知動作が禁止されていると判断した場合、CPU1002は再びステップS1901を実行する。ステップS1901において、異常状態検知動作が禁止されていないと判断した場合、CPU1002はステップS1902を実行する。CPU1002は、ステッピングモータが駆動中かどうか判断する(ステップS1902)。ステップS1902において、ステッピングモータが駆動中でないと判断した場合、CPU1002は再びステップS1901を実行する。ステップS1902において、ステッピングモータが駆動中であると判断した場合、CPU1002は駆動設定回転数とエンコーダから検知した回転数を比較し、エンコーダの回転数が、駆動回転数より遅くなっているかどうか監視する(ステップS1903)。ステップS1903において、エンコーダの回転数が、駆動回転数より遅くなっていないと判断した場合、CPU1002はステップS1901を実行する。ステップS1903において、エンコーダの回転数が、駆動回転数より遅くなっていると判断した場合、CPU1002はステップS1904を実行する。ステップS1904において、CPU1002はステッピングモータが加速駆動中かどうか判断する。ステップS1904において、加速駆動中であると判断した場合、CPU1002は異常を検知したステッピングモータの異常状態を加速駆動中の異常にセットする(ステップS1905)。ステップS1904において、加速駆動中でないと判断した場合、CPU1002はステッピングモータが自起動速度で駆動中かどうか判断する(ステップS1907)。ステップS1907において、自起動速度で駆動中であると判断した場合、CPU1002は異常を検知したステッピングモータの異常状態を自起動速度で駆動中の異常にセットする(ステップS1908)。ステップS1907において、自起動速度で駆動中でないと判断した場合、CPU1002は異常を検知したステッピングモータの異常状態を一定速駆動中の異常にセットする(ステップS1909)。そして、CPU1002は異常状態をセットしたステッピングモータの異常状態がクリアされるのを待つ(ステップS1906)。ステップS1906において異常状態がクリアされたと判断した場合、CPU1002はステップS1901を実行する。
【0125】
図26は、図17のソレノイドの異常を検知する処理ルーチン、図18のステッピングモータの異常検知ルーチン、図19の回転数によって、ステッピングモータの異常を検知するルーチンをコントロールする処理ルーチンである。
【0126】
図26において、CPU1002は、ソレノイドの異常を検知する処理ルーチンを起動する(ステップS2601)。そして、CPU1002はシート搬送に関係しないステッピングモータの異常検知ルーチンを起動する(ステップS2602)。次に、CPU1002はシート搬送に関係するステッピングモータの異常検知ルーチンを起動する(ステップS2602)。CPU1002はシート搬送に関係する各ステッピングモータそれぞれについて、シート搬送中かどうか判断する(ステップS2604)。ステップS2604において、シート搬送に関係するステッピングモータのなかで、シート搬送中であるステッピングモータの異常処理監視ルーチンの異常検知動作を禁止する(ステップS2606)。ステップS2604において、シート搬送に関係するステッピングモータのなかで、シート搬送中でないステッピングモータの異常処理監視ルーチンの異常検知動作を許可する(ステップS2605)。
【0127】
図27は、システム状態の表示を管理する表示管理ルーチンである。図27において、CPU1002は、システムが停止状態であるかどうか判断する(ステップS2701)。ステップS2701においてCPU1002は、システムが停止状態であると判断した場合、システム停止(図8(c))を操作部301に表示する(ステップS2702)。ステップS2701においてCPU1002は、システムが停止状態でないと判断した場合、CPU1002はシステムが処理能力を低下させて運転中であるシステムダウン状態かどうか判断する(ステップS2703)。
【0128】
ステップS2703においてCPU1002は、システムがダウン状態であると判断した場合、システムダウン(図8(b))を操作部301に表示する(ステップS2705)。ステップS2703においてCPU1002は、システムがダウン状態でないと判断した場合、正常状態(図8(a))を操作部301に表示する(ステップS2704)。
【0129】
図20は、駆動系の異常状態の発生を監視する処理ルーチンである。ここでは、図11に示すように各駆動部をランク分けしている。そのランクごとに、異常の発生を監視している。図20において、CPU1002は、ランクAの駆動系のなかで異常状態が発生しているかどうか判断する(ステップ゜S2001)。ステップ゜S2001において、ランクAの駆動系のなかで異常状態が発生していると判断した場合、CPU1002は異常処理Aを実行する(ステップ゜S2002)。異常処理Aは具体的には、異常処理A処理ルーチン図21を実行する。ステップ゜S2001において、ランクAの駆動系のなかで異常状態が発生していないと判断した場合、ランクBの駆動系のなかで異常状態が発生しているかどうか判断する(ステップ゜S2002)。ステップ゜S2002において、ランクBの駆動系のなかで異常状態が発生していると判断した場合、CPU1002は異常処理Bを実行する(ステップ゜S2004)。異常処理Bは具体的には、異常処理B処理ルーチン図22を実行する。ステップ゜S2003において、ランクBの駆動系のなかで異常状態が発生していないと判断した場合、ランクCの駆動系のなかで異常状態が発生しているかどうか判断する(ステップ゜S2005)。ステップS2005において、ランクCの駆動系のなかで異常状態が発生していると判断した場合、CPU1002は異常処理Cを実行する(ステップ゜S2006)。異常処理Cは具体的には、異常処理C処理ルーチン図23を実行する。ステップS2005において、ランクCの駆動系のなかで異常状態が発生していないと判断した場合、CPU1002は再びステップS2001を実行する。
【0130】
図21は、ランクAの駆動系において、異常処理を検知した時に実行する処理ルーチンである。図21において、CPU1002は、異常状態を検知した駆動部の予め決められている最大設定可能電流値と、現在駆動するのに設定されている、異常状態を検知した駆動部の動作電流値とを比較して、現在設定されている異常状態を検知した駆動部の動作電流値が、予め決められている最大設定可能電流値に達していないかどうか、即ち、異常状態を検知した駆動部の電流アップが可能かどうかを判断する(ステップS2101)。また、ステップS2101において、異常状態を検知した駆動部の動作電流値アップが不可能であると判断した場合、CPU1002はステップS2109を実行する。ステップS2101において、異常状態を検知した駆動部の動作電流値アップが可能であると判断した場合、CPU1002は、予め決められているシステムトータルの最大電流値と、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計とを比較して、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計が予め決められているシステムトータルの最大電流値に達していないかどうか、即ちシステムとして、駆動系の電流アップが可能かどうかを判断する(ステップS2102)。ステップS2102において、システムとして駆動系の電流アップが可能であると判断した場合、CPU1002は異常状態を検知した駆動部の電流値を所定量アップさせる(ステップS2103)。そして、異常状態を検知した駆動部の異常状態をクリアする(ステップS2104)。そしてCPU1002は、異常処理Aの処理を終了する。また、ステップS2102において、システムとして駆動系の電流アップが可能でないと判断した場合、CPU1002は異常処理C1を実行する(ステップS2105)。異常処理C1は具体的には、異常処理C1処理ルーチン図25を実行する。異常処理C1処理ルーチ終了後、CPU1002は、予め決められているシステムトータルの最大電流値と、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計とを比較して、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計が予め決められているシステムトータルの最大電流値に達していないかどうか、即ちシステムとして、駆動系の電流アップが可能かどうかを判断する(ステップS2106)。ステップS2106において、システムとして駆動系の電流アップが可能であると判断した場合、ステップS2103を実行する。また、ステップS2106において、システムとして駆動系の電流アップが可能でないと判断した場合、CPU1002は異常処理B1を実行する(ステップS2107)。異常処理B1は具体的には、異常処理B1処理ルーチン図24を実行する。異常処理B1処理ルーチ終了後、CPU1002は、予め決められているシステムトータルの最大電流値と、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計とを比較して、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計が予め決められているシステムトータルの最大電流値に達していないかどうか、即ちシステムとして、駆動系の電流アップが可能かどうかを判断する(ステップS2108)。ステップS2108において、システムとして駆動系の電流アップが可能でないと判断した場合、ステップS2103を実行する。また、ステップS2108において、システムとして駆動系の電流アップが可能でないと判断した場合、CPU1002は異常状態を検知した駆動部の現在設定されている駆動速度と異常状態を検知した駆動部の最低駆動速度とを比較し、異常状態を検知した駆動部の現在設定されている駆動速度が予め決められている最低駆動速度よりも速いとかどうか、即ち異常状態を検知した駆動部の駆動速度をダウンできるかどうか判断する。(ステップS2109)。ステップS2109において、異常状態を検知した駆動部の駆動速度をダウンできると判断した場合、CPU1002は異常状態を検知した駆動部の現在設定されている駆動速度を所定量低く(遅く)設定する(ステップS2110)。そしてCPU1002は、異常状態を検知した駆動部の異常状態をクリアする(ステップS2111)。そしてCPU1002は、システムの状態を処理能力低下(生産性低下)状態であるシステムダウンに設定し(ステップS2112)、異常処理Aの処理を終了する。また、ステップS2109において、異常状態を検知した駆動部の駆動速度をダウンできないと判断した場合、CPU1002はシステムの状態を処理不能状態であるシステム停止に設定し(ステップS2113)、異常処理Aの処理を終了する。
【0131】
図22は、ランクBの駆動系において、異常処理を検知した時に実行する処理ルーチンである。図22において、CPU1002は、異常状態を検知した駆動部の予め決められている最大設定可能電流値と、現在駆動するのに設定されている、異常状態を検知した駆動部の動作電流値とを比較して、現在設定されている異常状態を検知した駆動部の動作電流値が、予め決められている最大設定可能電流値に達していないかどうか、即ち、異常状態を検知した駆動部の電流アップが可能かどうかを判断する(ステップS2201)。ステップS2201において、異常状態を検知した駆動部の動作電流値アップが可能であると判断した場合、CPU1002はステップS2202を実行する。また、ステップS2201において、異常状態を検知した駆動部の動作電流値アップが不可能であると判断した場合、CPU1002はステップS2216を実行する。
【0132】
ステップS2202においてCPU1002は、予め決められているシステムトータルの最大電流値と、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計とを比較して、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計が、予め決められているシステムトータルの最大電流値に達していないかどうか、即ちシステムとして、駆動系の電流アップが可能かどうかを判断する(ステップS2202)。
【0133】
ステップS2226においてCPU1002は、異常状態を検知した駆動部において、現在の駆動部の動作を変えない(処理性能の低下を招かない)のに必要な電流値と、システムとしての処理能力(生産性)が変らないようにするために必要な、異常状態を検知した駆動部の動作は現状のままで、異常状態を検知した駆動部以外の少なくとも1つの駆動部の駆動速度をアップして、異常状態を検知した駆動部の処理能力の低下分を補うために必要な駆動部(例えば、ランクBの他の駆動部)と、その駆動部に新たに設定する駆動動作速度、その駆動速度アップにともなって新たに必要となる電流値を求める。
【0134】
CPU1002はステップS2226で求めた、異常状態を検知した駆動部の現状の性能を維持するために必要な電流量と、システムとしての処理能力を低下させないために、異常状態を検知した駆動部以外の駆動部の駆動速度をアップするのに必要な電流値を比較して、システムとして新たに必要な電流量が少ない方を選択する(ステップS2227)。
【0135】
ステップS2227においてCPU1002は、異常状態を検知した駆動部の電流値を所定量アップすると判断した場合、異常状態を検知した駆動部の電流値を所定量アップさせる(ステップS2209)。そしてCPU1002は、異常状態を検知した駆動部の異常状態をクリアする(ステップS2204)。
【0136】
ステップS2227において、システムとしての処理能力を低下させないために、異常状態を検知した駆動部以外の少なくとも1つの駆動部の駆動速度をアップすると判断した場合、CPU1002はシステムとしての処理能力を低下させないために、異常状態を検知した駆動部以外の少なくとも1つの駆動部の駆動速度をアップする(ステップS2228)。そしてCPU1002は、各駆動部に対して速度アップしたそれぞれの速度に応じ、動作電流値を所定量アップさせる(ステップS2229)。そして、CPU1002は異常状態を検知した駆動部の異常判断基準を変更し、異常状態を検知した駆動部の処理能力が低下しても、異常状態であると判断しないようにする(ステップS2230)。そしてCPU1002は、異常状態を検知した駆動部の異常状態をクリアする(ステップS2204)。
【0137】
また、ステップS2202において、システムとして駆動系の電流アップが可能でないと判断した場合、CPU1002は異常処理C1を実行する(ステップS2205)。異常処理C1は具体的には、異常処理C1処理ルーチン図25を実行する。異常処理C1処理ルーチ終了後、CPU1002は、予め決められているシステムトータルの最大電流値と、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計とを比較して、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計が予め決められているシステムトータルの最大電流値に達していないかどうか、即ち、システムとして、駆動系の電流アップが可能かどうかを判断する(ステップS2206)。
【0138】
ステップS2206において、システムとして駆動系の電流アップが可能であると判断した場合、ステップS2203を実行する。
【0139】
また、ステップS2206において、システムとして駆動系の電流アップが不可能であると判断した場合、CPU1002はランクBに属する駆動系の中で、システムとしての処理能力を低下させないために標準速度より駆動速度をアップしている駆動部があるかどうか判断する(ステップS2218)。ステップS2218において、ランクBに属する駆動系の中に標準速度より駆動速度をアップしている駆動部がないと判断した場合、CPU1002はステップS2211を実行する。
【0140】
ステップS2218においてCPU1002は、ランクBに属する駆動系の中に標準速度より駆動速度をアップしている駆動部があると判断した場合、CPU1002はランクBに属する駆動系の中に標準速度より速度をアップしている駆動部の速度を標準駆動速度に戻す(ステップS2219)。そして、CPU1002は前記駆動速度を標準駆動速度に戻した駆動部の電流設定値を、駆動速度を下げるのに伴い、前記駆動部の電流設定値を下げて設定する(ステップS2220)。
【0141】
そしてCPU1002は、システムの状態を処理能力低下(生産性低下)状態であるシステムダウン状態に移行し(ステップS2221)、異常状態を検知した駆動部の電流値を所定量アップさせる(ステップS2209)。
【0142】
ステップS2211においてCPU1002は、ランクBの異常状態を検知した駆動部以外の駆動部において、現在設定されている駆動速度と各駆動部の予め決められた各駆動部ごとの最低駆動速度とを比較し、駆動部の現在設定されている駆動速度が、予め決められている最低駆動速度よりも速いかどうか、即ち駆動部の駆動速度をダウンできるかどうか判断する。ステップS2211において駆動速度をダウンできると判断した駆動部の中から、現在設定されている駆動速度をダウンする駆動部を選択・決定する(ステップS2212)。ここでは、現在設定されている駆動速度が予め決められている駆動速度の標準値に近い速度のものを優先的に選択する。しかしながら、ランクBの各駆動部において生産性に影響度の低い(駆動時間の短い)駆動部を判断し、その結果に基づいて駆動部を選択する方法もある。また、予めランクBの各駆動部において、詳細なランク付けを定義しておくことによって、その詳細なランク付けに基づいて駆動速度をダウンする駆動部を選択することも可能である。そしてCPU1002は、ステップS2212で選択した駆動部の現在設定されている駆動速度を所定量低く(遅く)設定する(ステップS2213)。
【0143】
そしてCPU1002は、ステップS2213で設定した駆動速度に応じて、ステップS2212で選択した駆動部の動作設定電流を現在の値よりも所定量ダウンさせて設定する(ステップS2214)。そしてCPU1002は、システムの状態を処理能力低下(生産性低下)状態であるシステムダウン状態に移行し(ステップS2215)、異常状態を検知した駆動部の電流値を所定量アップさせる(ステップS2209)。
【0144】
ステップS2216において、CPU1002は異常状態を検知した駆動部の現在設定されている駆動速度と異常状態を検知した駆動部の最低駆動速度とを比較し、異常状態を検知した駆動部の現在設定されている駆動速度が予め決められている最低駆動速度よりも速いかどうか、即ち異常状態を検知した駆動部の駆動速度をダウンできるかどうか判断する。ステップS2216において、異常状態を検知した駆動部の駆動速度をダウンできると判断した場合、CPU1002は異常状態を検知した駆動部の現在設定されている駆動速度を所定量低く(遅く)設定する(ステップS2207)。
【0145】
そして、CPU1002はシステムとしての処理能力(生産性)は変らないようにするために、異常状態を検知した駆動部以外の駆動部の駆動速度をアップして、異常状態を検知した駆動部の処理能力の低下分を補うことが可能かどうか判断する(ステップS2222)。ステップS2222において、CPU1002は異常状態を検知した駆動部以外の駆動部の駆動速度アップによって処理能力の低下を補うことが可能であると判断した場合、処理能力の低下を補うため、速度アップを行う駆動部を選択する(ステップS2223)。ここでは、現在設定されている駆動速度が予め決められている駆動速度の標準値に近い、または等しい速度のものを優先的に選択する。しかしながら、ランクBの各駆動系において生産性に影響度の高い(駆動時間の長い)駆動部を判断し、その結果に基づいて駆動部を選択する方法もある。
【0146】
また、予めランクBの各駆動部において、生産性に影響度の高い詳細なランク付けを定義しておくことによって、その詳細なランク付けに基づいて駆動速度をアップする駆動部を選択することも可能である。そしてCPU1002は、ステップS2212で選択した駆動部の現在設定されている駆動速度を所定量高く(速く)設定する(ステップS2224)。そしてCPU1002は、ステップS2224で設定した駆動速度に応じて、ステップS2223で選択した駆動部の動作設定電流を現在の値よりも所定量アップさせて設定する(ステップS2225)。またCPU1002は、ステップS2222において、CPU1002は異常状態を検知した駆動部以外の駆動部の駆動速度アップによって処理能力の低下を補うことが不可能であると判断した場合、システムの状態を処理能力低下(生産性低下)状態であるシステムダウン状態に移行し(ステップS2208)、ステップS2204を実行する。また、ステップS2216において、異常状態を検知した駆動部の駆動速度をダウンできないと判断した場合、CPU1002はシステムの状態を処理不能状態であるシステム停止状態に移行し(ステップS2210)、異常処理Bの処理を終了する。
【0147】
図23は、ランクCの駆動系において、異常処理を検知した時に実行する処理ルーチンである。図23において、CPU1002は、異常状態を検知した駆動部の予め決められている最大設定可能電流値と、現在駆動するのに設定されている、異常状態を検知した駆動部の動作電流値とを比較して、現在設定されている異常状態を検知した駆動部の動作電流値が、予め決められている最大設定可能電流値に達していないかどうか、即ち、異常状態を検知した駆動部の電流アップが可能かどうかを判断する(ステップS2301)。ステップS2301において、異常状態を検知した駆動部の動作電流値アップが可能であると判断した場合、CPU1002はステップS2302を実行する。また、ステップS2301において、異常状態を検知した駆動部の動作電流値アップが不可能であると判断した場合、CPU1002はステップS2310を実行する。ステップS2302においてCPU1002は、予め決められているシステムトータルの最大電流値と、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計とを比較して、現在設定されている各駆動部の動作電流値の合計が予め決められているシステムトータルの最大電流値に達していないかどうか、即ち、システムとして、駆動系の電流アップが可能かどうかを判断する(ステップS2302)。ステップS2302において、システムとして駆動系の電流アップが可能であると判断した場合、ステップS2326においてCPU1002は、異常状態を検知した駆動部において、現在の駆動部の動作を変えない(処理性能の低下を招かない)のに必要な電流値と、システムとしての処理能力(生産性)が変らないようにするために必要な、異常状態を検知した駆動部の動作は現状のままで、異常状態を検知した駆動部以外の少なくとも1つの駆動部の駆動速度をアップして、異常状態を検知した駆動部の処理能力の低下分を補うために必要な駆動部(例えば、ランクBの他の駆動部)と、その駆動部に新たに設定する駆動動作速度、その駆動速度アップに伴って新たに必要となる電流値を求める。
【0148】
CPU1002はステップS2326で求めた、異常状態を検知した駆動部の現状の性能を維持するために必要な電流量と、システムとしての処理能力を低下させないために、異常状態を検知した駆動部以外の駆動部(例えば、ランクCの他の駆動部)の駆動速度をアップするのに必要な電流値を比較して、システムとして新たに必要な電流量が少ないほうを選択する(ステップS2327)。
【0149】
ステップS2327においてCPU1002は、異常状態を検知した駆動部の電流値を所定量アップすると判断した場合、異常状態を検知した駆動部の電流値を所定量アップさせる(ステップS2309)。そしてCPU1002は、異常状態を検知した駆動部の異常状態をクリアする(ステップS2304)。
【0150】
ステップS2327において、システムとしての処理能力を低下させないために、異常状態を検知した駆動部以外の少なくとも1つの駆動部の駆動速度をアップすると判断した場合、CPU1002はシステムとしての処理能力を低下させないために、異常状態を検知した駆動部以外の少なくとも1つの駆動部の駆動速度をアップする(ステップS2328)。そしてCPU1002は、各駆動部に対して速度アップしたそれぞれの速度に応じ、動作電流値を所定量アップさせる(ステップS2329)。そして、CPU1002は異常状態を検知した駆動部の異常判断基準を変更し、異常状態を検知した駆動部の処理能力が低下しても、異常状態であると判断しないようにする(ステップS2330)。そしてCPU1002は、異常状態を検知した駆動部の異常状態をクリアする(ステップS2304)。
【0151】
また、ステップS2302において、システムとして駆動系の電流アップが不可能であると判断した場合、CPU1002はランクCに属する駆動系の中で、システムとしての処理能力を低下させないために標準速度より駆動速度をアップしている駆動部があるかどうか判断する(ステップS2317)。ステップS2317において、ランクCに属する駆動系の中に標準速度より駆動速度をアップしている駆動部がないと判断した場合、CPU1002はステップS2311を実行する。
【0152】
ステップS2317においてCPU1002は、ランクCに属する駆動系の中に標準速度より駆動速度をアップしている駆動部があると判断した場合、CPU1002はランクCに属する駆動系の中に標準速度より速度をアップしている駆動部の速度を標準駆動速度に戻す(ステップS2318)。そして、CPU1002は前記駆動速度を標準駆動速度に戻した駆動部の電流設定値を、駆動速度を下げるのに伴い、前記駆動部の電流設定値を下げて設定する(ステップS2319)。
【0153】
そしてCPU1002は、システムの状態を処理能力低下(生産性低下)状態であるシステムダウン状態に移行し(ステップS2320)異常状態を検知した駆動部の電流値を所定量アップさせる(ステップS2309)。
【0154】
ステップS2317においてCPU1002は、ランクCの異常状態を検知した駆動部以外の駆動部において、現在設定されている駆動速度と各駆動部の予め決められた各駆動部ごとの最低駆動速度とを比較し、駆動部の現在設定されている駆動速度が予め決められている最低駆動速度よりも速いかどうか、即ち、駆動部の駆動速度をダウンできるかどうか判断する(ステップS2311)。ステップS2311においてCPU1002は、駆動速度をダウンできると判断した駆動部の中から、現在設定されている駆動速度をダウンする駆動部を選択・決定する(ステップS2312)。ここでは、現在設定されている駆動速度が予め決められている駆動速度の標準値に近い速度のものを優先的に選択する。しかしながら、ランクCの各駆動系において生産性に影響度の低い(駆動時間の短い)駆動部を判断し、その結果に基づいて駆動部を選択する方法もある。また、予めランクCの各駆動系において、詳細なランク付けを定義しておくことによって、その詳細なランク付けに基づいて駆動速度をダウンする駆動部を選択することも可能である。そしてCPU1002は、ステップS2312で選択した駆動部の現在設定されている駆動速度を所定量低く(遅く)設定する(ステップS2313)。そしてCPU1002は、ステップS2213で設定した駆動速度に応じて、ステップS2312で選択した駆動部の動作設定電流を現在の値よりも所定量ダウンさせて設定する(ステップS2314)。そしてCPU1002は、システムの状態を処理能力低下(生産性低下)状態であるシステムダウン状態に移行し(ステップS2315)、異常状態を検知した駆動部の電流値を所定量アップさせる(ステップS2309)。
【0155】
ステップS2310において、CPU1002は異常状態を検知した駆動部の現在設定されている駆動速度と異常状態を検知した駆動部の最低駆動速度とを比較し、異常状態を検知した駆動部の現在設定されている駆動速度が予め決められている最低駆動速度よりも速いかどうか、即ち異常状態を検知した駆動部の駆動速度をダウンできるかどうか判断する。ステップS2310において、異常状態を検知した駆動部の駆動速度をダウンできると判断した場合、CPU1002は異常状態を検知した駆動部の現在設定されている駆動速度を所定量低く(遅く)設定する(ステップS2307)。
【0156】
そして、CPU1002はシステムとしての処理能力(生産性)は変らないようにするために、異常状態を検知した駆動部以外の駆動部の駆動速度をアップして、異常状態を検知した駆動部の処理能力の低下分を補うことが可能かどうか判断する(ステップS2321)。ステップS2321において、CPU1002は異常状態を検知した駆動部以外の駆動部の駆動速度アップによって処理能力の低下を補うことが可能であると判断した場合、処理能力の低下を補うため、速度アップを行う駆動部を選択する(ステップS2322)。ここでは、現在設定されている駆動速度が予め決められている駆動速度の標準値に近い、または等しい速度のものを優先的に選択する。しかしながら、ランクCの各駆動系において生産性に影響度の高い(駆動時間の長い)駆動部を判断し、その結果に基づいて駆動部を選択する方法もある。また、予めランクCの各駆動系において、生産性に影響度の高い詳細なランク付けを定義しておくことによって、その詳細なランク付けに基づいて駆動速度をアップする駆動部を選択することも可能である。そしてCPU1002は、ステップS2322で選択した駆動部の現在設定されている駆動速度を所定量高く(速く)設定する(ステップS2323)。そしてCPU1002は、ステップS2323で設定した駆動速度に応じて、ステップS2222で選択した駆動部の動作設定電流を現在の値よりも所定量アップさせて設定する(ステップS2324)。またCPU1002は、ステップS2321において、CPU1002は異常状態を検知した駆動部以外の駆動部の駆動速度アップによって処理能力の低下を補うことが不可能であると判断した場合、システムの状態を処理能力低下(生産性低下)状態であるシステムダウン状態に移行し(ステップS2308)、ステップS2304を実行する。
【0157】
また、ステップS2310において、異常状態を検知した駆動部の駆動速度をダウンできないと判断した場合、CPU1002はシステムの状態を処理不能状態であるシステム停止状態に移行し(ステップS2305)、異常処理Cの処理を終了する。
【0158】
図24は、ランクAの駆動系において、異常処理を検知した時に実行する異常処理A処理ルーチンから実行される異常処理B1処理ルーチンである。
【0159】
図24において、CPU1002はランクBに属する駆動系の中で、システムとしての処理能力を低下させないために標準速度より駆動速度をアップしている駆動部があるかどうか判断する(ステップS2401)。ステップS2401において、ランクBに属する駆動系の中に標準速度より駆動速度をアップしている駆動部がないと判断した場合、CPU1002はステップS2402を実行する。
【0160】
ステップS2401においてCPU1002は、ランクBに属する駆動系の中に標準速度より駆動速度をアップしている駆動部があると判断した場合、CPU1002はランクBに属する駆動系の中に標準速度より速度をアップしている駆動部の速度を標準駆動速度に戻す(ステップS2406)。そして、CPU1002は前記駆動速度を標準駆動速度に戻した駆動部の電流設定値を、駆動速度を下げるのに伴い、前記駆動部の電流設定値を下げて設定する(ステップS2407)。
【0161】
そしてCPU1002は、システムの状態を処理能力低下(生産性低下)状態であるシステムダウンに設定する(ステップS2408)。
【0162】
ステップS2402においてCPU1002は、ランクBの駆動系において、現在設定されている駆動速度と各駆動部の予め決められた各駆動部ごとの最低駆動速度とを比較し、駆動部の現在設定されている駆動速度が予め決められている最低駆動速度よりも速いかどうか、即ち駆動部の駆動速度をダウンできるかどうか判断する。ステップS2402において駆動速度をダウンできないと判断した場合、CPU1002は、異常処理B1ルーチンを終了し、異常処理A処理ルーチンに戻る。
【0163】
ステップS2402において駆動速度をダウンできると判断した駆動部の中から、現在設定されている駆動速度をダウンする駆動部を選択する(ステップS2403)。ここでは、現在設定されている駆動速度が予め決められている駆動速度の標準値に近い速度のものを優先的に選択する。しかしながら、ランクBの各駆動系において生産性に影響度の低い(駆動時間の短い)駆動部を判断し、その結果に基づいて駆動部を選択する方法もある。また、予めランクBの各駆動系において、詳細なランク付けを定義しておくことによって、その詳細なランク付けに基づいて駆動速度をダウンする駆動部を選択することも可能である。そしてCPU1002は、ステップS2403で選択した駆動部の現在設定されている駆動速度を所定量低く(遅く)設定する(ステップS2404)。そしてCPU1002は、ステップS2404で設定した駆動速度に応じて、ステップS2403で選択した駆動部の動作設定電流を現在の値よりも所定量ダウンさせて設定する(ステップS2405)。そしてCPU1002は、システムの状態を処理能力低下(生産性低下)状態であるシステムダウンに設定する(ステップS2408)。CPU1002は異常処理B1ルーチンを終了し、異常処理A処理ルーチンに戻る。
【0164】
図25は、ランクAの駆動系において、異常処理を検知した時に実行する異常処理A処理ルーチンから実行される異常処理C1処理ルーチンである。
【0165】
図25において、CPU1002は、ランクCの異常状態を検知した駆動部以外の駆動部において、現在設定されている駆動速度と各駆動部の予め決められた各駆動部ごとの最低駆動速度とを比較し、駆動部の現在設定されている駆動速度が予め決められている最低駆動速度よりも速いかどうか、即ち駆動部の駆動速度をダウンできるかどうか判断する(ステップS2501)。ステップS2501において駆動速度をダウンできると判断した場合、CPU1002は、異常処理C1ルーチンを終了し、異常処理A処理ルーチンに戻る。
【0166】
ステップS2501において、駆動速度をダウンできると判断した駆動部の中から、現在設定されている駆動速度をダウンする駆動部を選択する(ステップS2512)。ここでは、現在設定されている駆動速度が予め決められている駆動速度の標準値に近い速度のものを優先的に選択する。しかしながら、ランクCの各駆動系において生産性に影響度の低い(駆動時間の短い)駆動部を判断し、その結果に基づいて駆動部を選択する方法もある。また、予めランクCの各駆動系において、詳細なランク付けを定義しておくことによって、その詳細なランク付けに基づいて駆動速度をダウンする駆動部を選択することも可能である。そしてCPU1002は、ステップS2512で選択した駆動部の現在設定されている駆動速度を所定量低く(遅く)設定する(ステップS2513)。そしてCPU1002は、ステップS2513で設定した駆動速度に応じて、ステップS2512で選択した駆動部の動作設定電流を現在の値よりも所定量ダウンさせて設定する(ステップS2514)。そしてCPU1002は異常処理B1ルーチンを終了し、異常処理A処理ルーチンに戻る。
【0167】
(実施例2)
実施例2について、以下図面を参照して説明する。尚、前述の実施例1と同様の部分については省略する。
【0170】
図28は、画像形成装置の例としての複写機本体102の制御部の構成を示すブロック図であり、実施例1と異なるのは、通信制御部206を介してネットワークに接続され、遠隔管理システムを構成していることである。
【0171】
また、コントローラ回路部200は、画像形成ごとに用紙サイズ別、モード別、紙種別、カラー別のカウントを行っていると共に、バックアップメモリ1005に格納する。
【0172】
同様にして、ジャム、エラー、アラーム、縮退モード、生産性ダウンモード、などのステータス情報や各駆動部の駆動電流値、駆動速度それぞれの現在値データが所定のデータフォーマットでバックアップメモリ1005に格納される。
【0173】
さらに、画像形成装置内の各部ごとに構成部品の交換寿命と、使用度数を表したカウンタ(以下、部品カウンタとする)を持っており、動作に応じてカウントされた結果がバックアップメモリ1005に格納される。
【0174】
コントローラ回路部200は、画像形成装置内の異常(ジャム、エラー、アラーム、縮退状態、生産性ダウン状態、システム停止状態)を検知するか、予め設定されたデバイスのステータス変化を検知すると、デバイス管理装置に対してイベントを通知する。
【0175】
図30は、システム状態の表示を管理する表示管理ルーチンである。
【0176】
図30において、CPU1002は、システムが停止状態であるかどうか判断する(ステップS3001)。ステップS3001においてCPU1002は、システムが停止状態であると判断した場合、システム停止(図8(c))を操作部301に表示する(ステップS3002)。
【0177】
そしてCPU1002はシステムが停止状態であることをデバイス管理装置に通知する(ステップS3006)。
【0178】
ステップS3001においてCPU1002は、システムが停止状態であると判断した場合、CPU1002はシステムが処理能力を低下させて運転中であるシステムダウン状態かどうか判断する(ステップS3003)。
【0179】
ステップS3003においてCPU1002は、システムがダウン状態であると判断した場合、システムダウン(図8(b))を操作部301に表示する(ステップS3005)。そしてCPU1002は、システムがダウン状態および縮退状態であることをデバイス管理装置に通知する(ステップS3007)。そしてCPU1002は、システムが縮退状態であることをバックアップROMに格納する(ステップS3012)。
【0180】
ステップS3003において、CPU1002は、システムがダウン状態でないと判断した場合、CPU1002は現在の各駆動系の駆動電流値または駆動速度が、各駆動系の個々に予め決められた標準速度と異なるかどうか判断する(ステップS3008)。
【0181】
ステップS3008において、CPU1002は、現在の各駆動系の駆動電流値または駆動速度が標準速度と異なると判断した場合、CPU1002は縮退状態であることをデバイス管理装置に通知する(ステップS3011)。そしてCPU1002は、システムが縮退状態であることをバックアップROMに格納する(ステップS3012)。
【0182】
また、ステップS3008において、CPU1002は、現在の各駆動系の駆動電流値または駆動速度が標準速度と異ならないと判断した場合、正常状態(図8(a))を操作部301に表示する(ステップS3004)。そして、CPU1002はシステムが縮退状態でないことをデバイス管理装置に通知する(ステップS3009)。そしてCPU1002は、システムが縮退状態でないことをバックアップROMに格納する(ステップS3010)。そして再びステップS3001を実行する。
【0183】
図29は、駆動系の異常状態の発生を監視する処理ルーチンである。ここでは、図11に示すように各駆動系をランク分けしている。そのランクごとに、異常の発生を監視している。CPU1002は、ランクAの駆動系のなかで異常状態が発生しているかどうか判断する(ステップS2901)。ステップS2901において、ランクAの駆動系のなかで異常状態が発生していると判断した場合、CPU1002は異常処理Aを実行する(ステップS2902)。異常処理Aは具体的には、異常処理A処理ルーチン図21を実行する。そして、ステップS2907を実行する。
【0184】
ステップS2901において、ランクAの駆動系のなかで異常状態が発生していないと判断した場合、ランクBの駆動系のなかで異常状態が発生しているかどうか判断する(ステップS2903)。ステップS2903において、ランクBの駆動系のなかで異常状態が発生していると判断した場合、CPU1002は異常処理Bを実行する(ステップS2904)。異常処理Bは具体的には、異常処理B処理ルーチン図22を実行する。そして、ステップS2907を実行する。ステップS2903において、ランクBの駆動系のなかで異常状態が発生していないと判断した場合、ランクCの駆動系のなかで異常状態が発生しているかどうか判断する(ステップS2905)。ステップS2905において、ランクCの駆動系のなかで異常状態が発生していると判断した場合、CPU1002は異常処理Cを実行する(ステップS2906)。異常処理Cは具体的には、異常処理C処理ルーチン図23を実行する。そしてステップS2907を実行する。ステップS2905において、ランクCの駆動系のなかで異常状態が発生していないと判断した場合、CPU1002は再びステップ2901を実行する。ステップS2907においてCPU1002は、各駆動系の駆動速度または駆動電流値が変更された場合、バックアップROMに新しい駆動速度または駆動電流値を現在値として格納し、再びステップS2901を実行する。
【0185】
続いて、本発明に係る実施形態のネットワークデバイス管理装置について、添付図面を参照して説明する。
【0186】
<ネットワークによる遠隔管理システム構成>
図31は、実施例1における画像形成装置やプリンタをネットワークに接続するためのネットワークボードNEB A−030を、開放型アーキテクチャを持つプリンタA−031へつなげた場合を示す図である。NEB A−030はローカルエリアネットワークLAN A−000へ、同軸コネクタを持つEthernet(R)インターフェース10Base−2やRJ−45を持つ10Base−T、100Base−TなどのLANインターフェースを介して接続されている。
【0187】
PC A−011などの複数のパーソナルコンピュータ(PC)もまた、LAN A−000に接続されており、ネットワークオペレーティングシステムの制御の下、PC A−011はNEB A−030と通信することができる。この状態で、PCの1つをネットワーク管理部として指定することが可能である。
【0188】
また、LAN A−000上には本実施例2のデバイス管理用PC A−010が接続されている。
【0189】
更に、デバイス管理用PCのデータベースを管理する図示しないデータベース管理サーバが接続されている。データベース管理サーバは、デバイス管理用サーバA−010に包含されていてもよい。
【0190】
デバイス管理用PCは、MIBで定義された独自のデータと、TCP/IP上の階層で独自のプロトコルを使用することにより、デバイスのデータを収集している。
【0191】
A−001は複数のLANを接続するインターネットで、A−020は各LAN上に接続されたデバイス管理用PCからのデータを収集するホスト装置である。
【0192】
<ネットワーク上でのデバイス管理プロトコル>
ネットワーク上でデバイスを管理するための方法としては、これまでにいくつかの試みが数多くの標準機関でなされている。国際標準化機構(ISO)は開放型システム間相互接続(Open System Interconnect:OSI)モデルと呼ばれる汎用基準フレームワークを提供した。ネットワーク管理プロトコルのOSIモデルは、共通管理情報プロトコル(common Management Information Protocol:CMIP)と呼ばれる。CMIPはヨーロッパの共通ネットワーク管理プロトコルである。
【0193】
また米国においては、より共通性の高いネットワーク管理プロトコルとして、簡易ネットワーク管理プロトコル(Simple Network Management Protcol:SNMP)と呼ばれるCMIPに関するプロトコルがある。
【0194】
このSNMPネットワーク管理技術によれば、ネットワーク管理システムには、少なくとも1つのネットワーク管理ステーション、各々がエージェントを含むいくつかの管理対象ノード、および管理ステーションやエージェントが管理情報を交換するために使用するネットワーク管理プロトコルが含まれる。
【0195】
また、エージェントは自分の状態に関するデータをデータベースの形式で保持している。このデータベースのことをMIB(Management Information Base)と呼ぶ。
【0196】
MIBは木構造(ツリー構造)のデータ構造をしており、RFC 1155 Structure and Identification of Management Information for TCP/IP−based Internetsで規定されている。
【0197】
このMIB中には、プライベートMIBと呼ばれるノードがあり、企業や団体が独自のMIBを定義することが可能である。
【0198】
<ユーザモードの縮退選択>
ユーザモードによる縮退選択を、図38に示すユーザモードによる縮退選択フローチャートに基づいて説明する。
【0199】
画像形成装置およびシート(後)処理装置の電源投入後(ステップS3801)、図示しない画像形成装置のユーザモードボタンが押されたかどうかを確認する(ステップS3802)。ユーザモードが選択されると、シート(後)処理装置に自動縮退モードを設定するかどうかの選択が可能となる(ステップS3803)、(ステップS3804)。自動縮退モードを選択すると、画像形成装置内の縮退情報記憶手段(バックアップメモリ)に自動縮退モードであることが記憶される(ステップS3805)。
【0200】
ステップS3804にて自動縮退モードが設定されなければ、ユーザモード画面に戻る。
【0201】
<縮退通知シーケンスについて>
縮退情報がクリアされたことを通知するシーケンスについて、図39の縮退通知フローチャートに基づいて説明する。
【0202】
図39において、画像形成装置およびシート(後)処理装置の電源がONされると(ステップS3901)、画像形成痕置はバックアップメモリ内の縮退に関する情報を参照し(ステップS3902)、その結果、自動縮退モードに選択されていなければ、モータ電流値とモータの設定速度のデフォルト値がシート(後)処理装置に対して設定される(ステップS3903)。この後、初期化動作を行い(ステップS3804)、異常がない状態と判断されれば(ステップS3905)、前回縮退動作に入ったかどうか画像形成装置にバックアップされた情報を参照する(ステップS3906)。
【0203】
この結果、縮退動作に入っていた場合は、バックアップされていた縮退情報をクリアする(ステップS3907)。その後、画像形成装置は、縮退情報がクリアされたことをデバイス管理装置に対して通知し(ステップS3908)、画像形成ジョブが終了するまで待機する(ステップS3909)。
【0204】
またステップS3902にて、画像形成装置の自動縮退モードが選択されていれば、バックアップメモリ内を参照し、システムが縮退状態であったかどうかを判断する(ステップS3910)。その結果、縮退状態に入っていたならば、モータ電流値とモータ速度のバックアップされていた値をシート(後)処理装置に対して設定し(ステップS3911)、縮退情報をデバイス管理装置へ通知する(ステップS3912)。
【0205】
<デバイス管理装置>
図33は、デバイス管理装置A−300内の通信制御手段の構成である。
【0206】
図33において、A−301は全体を制御するCPU、A−302はCPUが動作するために必要なワーキングエリアであるRAM、A−303はCPUの動作を指示するプログラムを記憶しているHard Disk(A−303)、A−304は各種コピーカウンタ値やジャム、エラー、アラーム情報などのステータス情報、部品カウンタ、およびMIB情報を記憶しておくためのデータベースである。このA−303、A304は同一のHard Diskである。A−305はユーザがデバイス管理UIを閲覧するためのディスプレイで、A−306はモデムとの通信を行うためのシリアルポート、A−307はネットワーク(LAN)との通信を行うためのインターフェースボードである。
【0207】
以下、図34のデバイス管理装置のシーケンスを示すフローチャートに基づいて説明する。
【0208】
図34において、デバイス管理装置は、通常待機の状態(ステップS3402)にある。画像形成装置からのイベント待ちをしており、イベントを受信すると(ステップS3403)、デバイスの有無を判断し(ステップS3406)、有れば、そのイベントに対応するデータ(たとえばジャムイベントなら、ジャムデータ)を画像形成装置に要求する(ステップS3407)。画像形成装置は、デバイス管理装置からのデータ要求に応じて、データを送出する。画像形成装置からのデータを取得すると、デバイス管理装置はデータベース内の該データを蓄積する。
【0209】
なおエラーデータなどホストヘ緊急通知する必要のあるデータが有れば、直ちにホストに対して送信する(ステップS3408)。
【0210】
同様にしてデバイス管理装置は、ホストからのイベント待ち(ステップS3402)もしており、カウンタ値や部品カウンタの要求がある(ステップS3406)と、デバイス管理装置の管理データベースから要求に応じたデータをホストヘ送信する(ステップS3409)。
【0211】
また、デバイス管理装置はデバイスの定期監視を行っており、ある所定の時刻になると(ステップS3404)、監視下にあるデバイスの各種カウンタ値を収集する(ステップS3405)。デバイス管理装置にて収集されたデータは、データベース内に図示しない所定のフォーマットで蓄積される。
【0212】
<デバイス管理装置〜ホスト装置間のデータ通信シーケンス>
デバイス管理装置とホスト装置のデータ送受信には3つの方法がある。
【0213】
E−mail、モデム、TCP/IPの3方法があるが、基本的にデータ送受信シーケンスは同じなので、E−mailの場合で、図35に基づいて説明する。
【0214】
まず送信(ここではデバイス管理装置、ホスト装置のどちらでもよい)のシーケンスを説明する。
【0215】
図35において、送信側が発呼の条件を満たすと(ステップS3501)、転送すべきデータをE−mailに添付し送信する(ステップS3502)。送信データに対して応答待ちを行い(ステップS3503)、規定時間内に応答メールがあるかどうか確認する(ステップS3504)。応答があった場合、応答先のメールアドレスが予め登録されたものと一致するかどうか確認し(ステップS3505)、一致した場合通信結果をデータベース上に記録し(ステップS3506)、シーケンスを終了する(ステップS3507)。
【0216】
送信データに対する応答待ちで(ステップS3503)、規定時間内に応答が無かった場合(ステップS3504)、再送要求を行う(ステップS3508)。再送回数が規定回数内であれば、(ステップS3502)にてデータを再送する。再送回数が規定回数を越えていた場合、管理者(送信側がデバイス管理装置の場合、ユーザ側の管理者、送信側がホストの場合、オペレータになる。)へ警告メールを通知し(ステップS3509)、通信結果(エラー)をデータベース上に記録(ステップS3506)して終了する(ステップS3507)。
【0217】
続いて、受信のシーケンスを説明する。
【0218】
受信側はデータの受信待ちを行い(ステップS3511)、受信した場合(ステップS3512)、データをデータベース上に記録し(ステップS3513)、通信結果をデータベース上に記録して(ステップS3514)終了する(ステップS3515)。
【0219】
<ホストコンピュータの制御>
図36は、ホストコンピュータの構成図である。図36において、A−801はCPUであり全体を制御している。A−802はCPUがデータ処理を行うために必要なプログラムやデータを格納しておくRAMである。A−803は受信したデータを保存しておくためのHard Diskであり、デバイス管理データは全てここに保存されている。A−804はオペレータが指示を与えるためのキーボードである。A−805はホストコンピュータが情報を出力するためのディスプレイ装置である。A−806はモデムとデータ送受信するためのシリアルポートである。A−807はLANと接続されたI/Fボードで、A−808はデバイス管理装置とE−mailによるデータのやりとりをするメールサーバーである。
【0220】
図37は、ホストコンピュータの処理を示すフローチヤー卜である。図37において、E−mailによるデータ送受信の場合のみ説明する。通常ホストコンビュータはデバイス管理装置からのE−mailを待っている(ステップS3702)。着信があればパスワードチェックを行い(ステップS3703、ステップS3704)、カウンタ値や部品カウンタを受信する(ステップS3704)。正しくメールが受信できた場合、デバイス管理装置にOKメールを返信し(ステップS3705)、正しく受け取れなかった場合、エラーメールを送信する(ステップS3710)。暗号化されたメールの添付情報を復号化し(ステップS3706)、ハードディスクにカウンタ値や部品カウンタを格納する(ステップS3707)。このときデバイス側の診断結果が警告レベルに達していれば(ステップS3708)、ディスプレイに警告を表示し(ステップS3709)、オペレータに通知する。
【0221】
(実施例3)
実施例3について、以下図面を参照して説明する。尚、前述の実施例1及び2と同様の部分については省略する。
【0223】
図40は、システム状態の表示を管理する表示管理ルーチンである。
【0224】
図40において、CPU1002は、システムが停止状態であるかどうか判断する(ステップS4001)。ステップS4001においてCPU1002は、システムが停止状態であると判断した場合、システム停止(図8(c))を操作部301に表示する(ステップS4002)。そしてCPU1002は、システムが停止状態であることをデバイス管理装置に通知する(ステップS4006)。
【0225】
ステップS4001において、システムが停止状態でないと判断した場合、CPU1002はシステムが処理能力を低下させて運転中であるシステムダウン状態かどうか判断する(ステップS4003)。
【0226】
ステップS4003においてCPU1002は、システムがダウン状態であると判断した場合、生産性のダウン(図8(b))を操作部301に表示する(ステップS4005)。そしてCPU1002は、生産性のダウン状態および縮退状態であることをデバイス管理装置に通知する(ステップS4007)。
【0227】
ステップS4003において、CPU1002は、システムがダウン状態でないと判断した場合、CPU1002は現在の各駆動部の駆動電流値または駆動速度が、各駆動部の個々に予め決められた標準値と異なるかどうか判断する(ステップS4008)。
【0228】
ステップS4008において、CPU1002は、現在の各駆動部の駆動電流値または駆動速度が標準速度と異なると判断した場合、CPU1002は縮退状態であることをデバイス管理装置に通知する(ステップS40010)。
【0229】
また、ステップS4008においてCPU1002は、現在の各駆動部の駆動電流値または駆動速度が標準速度と異ならないと判断した場合、正常状態(図8(a))を操作部301に表示する(ステップS4004)。そして、CPU1002は、システムが縮退状態でないことをデバイス管理装置に通知する(ステップS4009)。そして再びステップS4001を実行する。
【0230】
<縮退クリア通知シーケンスについて>
縮退情報がクリアされたことを通知するシーケンスについて、図41の縮退クリア通知フローチャートに基づいて説明する。
【0231】
図41において、画像形成装置および後処理装置の電源がONされると(ステップS4101)、モータ電流値とモータの設定速度のデフォルト値が後処理装置に対して設定される(ステップS4102)。この後、初期化動作を行い(ステップS4103)、異常がない状態であると判断されれば(ステップS4104)、前回縮退動作に入ったかどうか画像形成装置にバックアップされた情報を参照する(ステップS4105)。この結果、縮退動作に入っていた場合は、バックアップされていた縮退情報をクリアする(ステップS4106)。その後画像形成装置は、縮退情報がクリアされたことをデバイス管理装置に通知して(ステップS4107)、縮退クリア通知シーケンスを終了する(ステップS4108)。
【0232】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、動作異常を検出した駆動部に対応するシステムにおいて、異常検知した駆動部の性能を維持するために必要な電力と、他の駆動部の速度を上げるのに必要な電力と、を比較して、生産性を維持する上で電力の少ない方を選択するようにしたので、異常時に発生する電力上昇を最小限に抑えることができる。
【0233】
また、システムの停止を防ぐモードでシステムが稼動していることを、遠隔管理オペレータやサービスマンが即座に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る駆動装置とこれを有するシート処理装置及び該装置を具備する画像形成装置の例としての複写機の要部構成を示す縦断正面模式図
【図2】 シート処理装置内のローレットベルトの構成を示す概略説明図、(a)平面模式図、(b)立面模式図
【図3】 シート処理装置内のシート搬送路を切り替えるフラッパの概略正面断面図
【図4】 シート処理装置内の処理トレイの幅整合装置の概略平面断面図
【図5】 シート処理装置内の処理トレイのステープルユニットの概略正面断面図(その1)
【図6】 シート処理装置内の処理トレイのステープルユニットの概略正面断面図(その2)
【図7】 読み取り給送装置の操作部の概略正面説明図
【図8】 (a)、(b)、(c)操作部の表示例を示す説明図
【図9】 実施例1における複写機制御部の要部構成を示すブロック図
【図10】 本発明に係るシート処理装置における各駆動部の機能別影響範囲に対応する優先順位(ランク)の表の一例を示す説明図
【図11】 本発明に係るシート処理装置における各駆動部について図10の表に基づいて優先順位(ランク)付けした表の一例を示す説明図
【図12】 本発明に係るシート処理装置における各駆動部について画像形成装置と接続され、システムAを構成する場合の各駆動部の夫々の設定値一覧表の例を示す説明図
【図13】 本発明に係るシート処理装置における各駆動部について画像形成装置と接続され、システムBを構成する場合の各駆動部の標準速度、標準電流値設定値一覧表の例を示す説明図
【図14】 本発明に係るシート処理装置におけるソレノイドの駆動制御部の要部構成を示すブロック図
【図15】 本発明に係るシート処理装置におけるステッピングモータの駆動制御部の要部構成を示すブロック図
【図16】 (a)、(b)、(c)、(d)本発明に係るシート処理装置におけるシートを処理トレイに排出する時の、シート、ローレットソレノイド、整合モータの動作のタイミングチャートを示す説明図
【図17】 本発明に係るシート処理装置におけるソレノイドの異常を検知する処理を示すフローチャート
【図18】 本発明に係るシート処理装置におけるステッピングモータの異常を検知する処理を示すフローチャート
【図19】 本発明に係るシート処理装置におけるエンコーダによって検知する回転数によってステッピングモータの異常を検知する処理を示すフローチャート
【図20】 本発明に係るシート処理装置における駆動系の異常状態の発生を監視する処理を示すフローチャート
【図21】 本発明に係るシート処理装置におけるランクAの駆動系において異常処理を検知した時に実行する処理を示すフローチャート(異常処理Aの処理ルーチン)
【図22】 本発明に係るシート処理装置におけるランクBの駆動系において異常処理を検知した時に実行する処理を示すフローチャート(異常処理Bの処理ルーチン)
【図23】 本発明に係るシート処理装置におけるランクCの駆動系において異常処理を検知した時に実行する処理を示すフローチャート(異常処理Cの処理ルーチン)
【図24】 本発明に係るシート処理装置におけるランクAの駆動系において異常処理を検知した時に実行される異常処理Aの処理ルーチンから実行される異常処理B1を示すフローチャート
【図25】 本発明に係るシート処理装置におけるランクAの駆動系において異常処理を検知した時に実行される異常処理Aの処理ルーチンから実行される異常処理C1を示すフローチャート
【図26】 本発明に係るシート処理装置における各駆動部の異常状態を検知する異常検知処理を管理する異常処理管理の態様を示すフローチャート
【図27】 本発明に係るシート処理装置におけるシステム状態の表示を管理する表示管理の態様を示すフローチャート
【図28】 実施例2及び3における複写機制御部の構成例を示すブロック図
【図29】 実施例2におけるシート処理装置の駆動部の異常状態の発生を監視する処理を示すフローチャート
【図30】 実施例2におけるシート処理装置のシステム状態の表示を管理する表示管理処理を示すフローチャート
【図31】 実施例2及び3におけるネットワークシステムの構成例を示すブロック図
【図32】 実施例2及び3におけるデータの種類と情報の送り先の一例を示す表
【図33】 実施例2及び3におけるデバイス管理装置の構成例を示すブロック図
【図34】 実施例2及び3におけるデバイス管理装置のシーケンスを示すフローチャート
【図35】 実施例2及び3におけるデバイス管理装置とホスト間のE−Mailを使用した場合の通信処理を示すフローチャート
【図36】 実施例2及び3におけるホストコンピュータの構成例を示すブロック図
【図37】 実施例2及び3におけるホストコンピュータの処理手順を示すフローチャート
【図38】 実施例2及び3におけるユーザモードによる縮退選択フローチャート
【図39】 実施例2におけるシート処理装置の縮退状態の解除をホストに通知する処理を示す縮退通知フローチャート
【図40】 実施例3におけるシステム状態の表示を管理する表示管理処理を示すフローチャート
【図41】 実施例3における縮退情報がクリアされたことを通知するシーケンスである縮退クリア通知フローチャート
【符号の説明】
P 原稿
S シート
1、2、3、6 搬送ローラ対(シート搬送手段)
5 バッファローラ(シート搬送手段)
7,9 排紙ローラ対(シート搬送手段)
16 束積載ガイド
31,32,33 シート検知センサ(シート検知手段)
34 フラッパ1ソレノイド
35 フラッパ2ソレノイド
49 排紙モータ
50 入り口搬送モータ
51 自動原稿給送部
52 光学系
53,54 シート格納部
55,56 シート供給部
57,60 シート搬送路
59 バッファモータ
61 レーザースキャナ
62 画像形成部(画像形成手段)
63 搬送ベルト
64 定着ローラ対
65 搬送ローラ対
66 感光体ドラム
72,73,74 反射ミラー
75 レンズ
76 CCDラインセンサ
78 原稿台ガラス
79 ランプ
80 ステープルユニット
81 揺動ガイド
82 揺動モータ
83 束排紙ローラ対(束、シート搬送手段)
85 サンプルトレイ
86 スタックトレイ
87 束排紙モータ
101 読み取り給送装置
102 複写機本体(画像形成装置)
103 シート(後)処理装置
108 固定台
109 支持コロ
111 ステープルHPセンサ
130 処理トレイ
140 幅整合装置
141,142 整合部材
145,146 整合HPセンサ(整合部材位置検知センサ)
190 ローレットベルト
192 ローレットソレノイド
200 コントローラ回路部(作動制御手段)
201 操作部制御部
202 記録紙給紙制御部
203 読み取り給紙装置制御部
204 画像形成制御部
205 シート処理装置制御部(作動制御手段)
206 通信制御部
301 操作部
1001 メモリ
1002 CPU
1003 I/O制御部
1004 ROM
1005 バックアップROM
1010 ステープラ
M100 ステープル移動モータ(ステープルスライドモータ)
M141,M142 整合モータ

Claims (3)

  1. 複数の駆動手段と、
    各駆動手段に対応した複数の動作異常検出手段と、
    各駆動手段に流れる電流を設定する複数の電流設定手段と、
    前記駆動手段、前記動作異常検出手段、前記電流設定手段を制御する制御手段と、を有する駆動装置であって、
    前記制御手段は、前記動作異常検出手段により前記駆動手段の動作異常が検出された場合、動作異常が検出された駆動手段の許容最大電流値以下の範囲かつ前記複数の駆動手段のトータル電流値以下の範囲で、動作異常した駆動手段の電流値を高く設定する第1の異常対処モードと、動作異常が検出された駆動手段の電流値を増加させずに、動作異常が検出された駆動手段以外で各駆動手段に付された優先順位により選択される他の駆動手段の速度をアップする第2の異常対処モードとを選択可能で、第1の異常対処モードで必要な電流値増加分と、前記第2の異常対処モードで必要な電流値増加分とを比較し、電流値増加分の少ない方の異常対処モードを選択することを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1記載の駆動装置を有するシート処理装置であって、
    画像形成装置の出力紙を受けとり搬送する搬送手段と、
    出力紙を整合する整合手段と、
    整合された整合束にステープルするステープラと、
    前記ステープラを所定の位置に移動させる移動手段と、
    整合束を排出する束排出手段と、
    整合束を積載する昇降可能なスタック手段と、を具備して成ることを特徴とするシート処理装置。
  3. 請求項2記載のシート処理装置を具備することを特徴とする画像形成装置。
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