JP4086346B2 - スクロール流体機械 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒、空気及びその他の圧縮性ガスを取扱うスクロール流体機械に係り、特に、非旋回スクロール部材の一部に配設したシリンダ内を軸線方向に滑動するピストンの一端に吸込圧力及びバネ力を、もしくは、吸込圧力、吐出圧力及びバネ力を作用させ、他端に両スクロール部材の少なくとも一方の一部に作用させた両スクロール部材を密着させるための流体圧力を作用させ、吸込圧力及びバネ力と流体圧力とによる力のバランスで、もしくは、吸込圧力、吐出圧力及びバネ力と、流体圧力とによる力のバランスでピストンを移動せしめることにより、前記流体圧力が目標制御値範囲内となるようにしたことを特徴とし、広い運転範囲に渡り高い全断熱効率と高い信頼性の確保を図るに好適なスクロール流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクロール流体機械は、冷凍・空調機器用の圧縮機として様々な分野で広く活用されており、他形態の圧縮機に比べて、高効率、高信頼性及び静音などの優位性を備えた流体機械として、開発・研究が盛んである。
【0003】
図12を用いてスクロール流体機械の一構成を概略説明する。圧縮部の基本要素は、固定スクロール29と旋回スクロール3とフレーム46との三要素であり、フレーム46は、密閉容器1に固定してある。固定スクロール29の基本構成部分は、ラップ29a、鏡板29b、ラップ歯底29c、ラップ歯先29d及び吐出ポート29eで構成され、旋回スクロール3の基本構成部分は、ラップ3a、鏡板3b、ラップ歯底3c及びラップ歯先3dで構成されている。
【0004】
旋回スクロール3を旋回駆動する駆動部の基本要素は、電動機であるステータ12、ロータ13、クランク軸11、旋回スクロール3の自転防止機構の主要部品であるオルダムリング9、フレーム46とクランク軸11とを回転自在に係合するクランク軸の支持部材18及び旋回スクロール3とクランク軸11の偏心ピン部11aとを回転軸方向であるスラスト方向に移動可能にかつ回転自在に係合する旋回スクロール3の支持部材17で構成されており、オルダムリング9は、旋回スクロール3と共に、フレーム46と固定スクロール29とにより構成した空間内に配設される。
【0005】
また、給油系として、密閉容器1 下部に留めた潤滑油10を、クランク軸11に固定した給油パイプ14とクランク軸11内に設けた給油穴を経由させて、圧縮部や各支持部17、18へと供給する。
【0006】
ここで、基本要素の動作について説明する。ロータ13は、ステータ12が発生する回転磁界により回転力を与えられ、ロータ13に固定されたクランク軸11はロータ13の回転に伴い回転動作を行う。旋回スクロール3は、スラスト方向に移動可能に、かつ回転自在にクランク軸11の偏心ピン部11aと係合しており、クランク軸11の回転運動は、オルダムリング9などの自転防止機構により、旋回スクロール3の旋回運動へと変換される。固定スクロール29と旋回スクロール3を噛合せて構成した圧縮室4 の容積は、旋回スクロール3が旋回運動することにより減少する。
【0007】
続いて、図13を用いてスクロール流体機械の圧縮動作を簡単に説明する。図13は、固定スクロール29と旋回スクロール3を噛合わせることにより形成した圧縮室4の断面図である。圧縮室4a、4bは、圧縮過程にある圧縮室を示し、旋回スクロール3が旋回運動することで容積を減少させる圧縮動作の様相を示している。圧縮動作では、旋回スクロール3の旋回運動に伴って、作動流体が吸込口5、吸込空間15を経由して圧縮室4へ吸込まれる。吸込まれた作動流体は、圧縮室4a、4bのように順次容積を減少させられて、固定スクロール吐出ポート29eとの導通位置に圧縮室が達した時点で吐出空間16、吐出口6を経由して吐出される。
【0008】
固定スクロール29と旋回スクロール3を噛合わせて旋回運動させる際は、吸込空間15−圧縮室4a間、圧縮室4a−4b間、吐出ポート29e−圧縮室4b間に作動流体の漏れが極力生じない十分な気密性の確保が必要となる。すなわち、圧縮された作動流体の圧力により固定スクロール29と旋回スクロール3を引離す力が発生することから、適正な圧縮動作を実行するためには前述の引離力に打勝って固定スクロール29と旋回スクロール3を密着させる方向の押付力の作用手段が必要となる。
【0009】
適正に両スクロールを押付けて圧縮動作を実行するための押付力の作用手段が多く提案されている。図12に示す例では、固定スクロール29がフレーム46と共に密閉容器1 に固定されていることから、固定スクロール29へ旋回スクロール3を押付けることにより、前記押付力の作用手段を構成できる。以下、説明簡素化のために固定スクロール29へ旋回スクロール3を押付ける力を発生させるための流体圧力を背圧、背圧の作用する圧力空間を背圧室8と呼ぶ。
【0010】
図12に示した背圧制御弁170、180の構成は、特開昭61−118580号公報記載による押付力の作用手段を示す構成であり、背圧室8と吸込空間15、背圧室8と吐出空間16を各々別々に導通する通路をリリース弁構造により構成し、背圧を設計制御範囲内に維持することによって、固定スクロール29へ旋回スクロール3を適正に押しつける作用を発揮する。
【0011】
また、図14に示した背圧制御弁190の構成は特開平 8−303371号公報記載による押付力の作用手段を示す構成であり、背圧が設計制御範囲に達していない場合に限り背圧を昇圧する作用を発揮する。背圧不足時に、偏心ピン部11aの圧縮室側空間19と背圧室8を導通させる制御弁構成であり、固定スクロール48へ旋回スクロール49を適正に押付ける作用を発揮する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記した押付力の作用手段には、広い運転範囲において高い全断熱効率と高信頼性を確保する上でいくつかの課題がある。
【0013】
図12に示した特開昭61−118580号公報記載の2つの独立した制御弁170、180を用いた押付力の作用手段では、背圧制御において、背圧が吸込圧力と一定圧力の和より大きくなった場合に背圧室8と吸込空間15を導通して背圧を減圧する減圧制御弁170と、また背圧が吐出圧力から一定圧力をひいた値より小さくなった場合に背圧室8と吐出空間16を導通させて背圧を昇圧する昇圧制御弁180を構成して、適正な背圧を維持するように動作する。
【0014】
減圧制御弁170、昇圧制御弁180は、ボール171、181とバネ172、182からなるリリーフ弁である。これら制御弁170、180は独立に動作しており、背圧をPb、吸込圧力をPs、吐出圧力をPd、減圧制御弁170に用いたバネ172により作用する力の圧力換算値をk1、昇圧制御弁180に用いたバネ182により作用する力の圧力換算値をk2で表せば、減圧制御弁170は
Pb>Ps+k1 …(1)
の関係にあるとき動作し、昇圧制御弁180は
Pb<Pd−k2、Pd>k2 …(2)
の関係にあるとき動作する。この構成では
Ps+k1>Pd−k2 …(3)
の関係にないと減圧制御弁170と昇圧制御弁180が同時に動作し、吸込空間15と吐出空間16が導通する吹抜けの状態が発生する。吹抜けは背圧の適正な制御を阻み、また給油の阻害も合わせて引起こし、全断熱効率、信頼性の低下を引起こす。例えば、運転条件として、吸込圧力Ps=0.631 MPa、吐出圧力Pd=2.141 MPa、設計背圧Pb=0.886 MPa、制御範囲として設計背圧Pb±0.098 MPaの背圧制御弁170、180を構成した場合、k1=0.353 MPa、k2=1.353MPaとなる。この時、吐出圧力Pdは
Pd<Ps+k1+k2、Pd>k2 …(4)
の制約があるために、1.353 MPa以上2.337 MPa以下である必要がある。吐出圧力が2.337 MPa以上であれば吹抜けが生じ、1.353 MPa以下であれば昇圧制御弁180は機能しない。
【0015】
前記設計の制御弁170、180では、吸込圧力Ps=0.101 MPaであれば制御可能な吐出圧力範囲は1.353 MPa〜1.808 MPaに、Ps=0.788 MPaであれば制御可能な吐出圧力範囲は1.353 MPa〜2.494 MPaに制限され、全体として吸込圧力、吐出圧力の制御範囲に制限のあることが分かる。よって、背圧制御弁170、180では、広範囲に渡る背圧制御が不可能である。また、制御弁170、180の弁開閉時にはボール171、181とフレーム46が衝突を繰返すことにより、制御弁170、180から騒音が発生すると共に、衝突による弁の信頼性低下を引起こす。
【0016】
また、図14に示した特開平 8−303371号公報記載の押付力の作用手段では、プランジャ191とバネ192から構成する制御弁190を用いる。背圧制御において、プランジャ191に作用する吸込圧力による力と偏心ピン部11aの圧縮室側空間19の圧力による力の和からバネ192により作用する力を引いた力が、背圧によりプランジャ191に作用する力より大きな場合に背圧室8と偏心ピン部11aの圧縮室側空間19の圧力空間を導通させて背圧を昇圧する昇圧制御弁190を構成して、適正な背圧を維持しようと動作するようになっている。図14に示す制御弁190は昇圧作用を発揮するのみであり、背圧が過剰となった場合には、制御弁190は減圧作用を発揮することができないために旋回スクロール49は固定スクロール48へ過剰に押付けられ、摺動損失の増大による全断熱効率の低下と過剰押付けによる信頼性の低下を招く。また、制御弁190は、旋回スクロール鏡板49b内に設けた構成であるために旋回スクロール49の旋回運動に伴う遠心力の影響を受ける。よって、モータ回転数に依存した制御弁特性となり、制御上好ましくない。
【0017】
本発明は、前記した従来技術によるスクロール流体機械における問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、両スクロール部材を密着させるためのいわゆる背圧と呼ばれる流体圧力を目標制御値範囲内に制御することにより、広い運転範囲に渡り高い全断熱効率と高い信頼性を図るに好適なスクロール流体機械を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明によるスクロール流体機械は、各請求項に記載されたところを特徴とするものであり、特に、独立項としての請求項1及び5に記載の発明によるスクロール流体機械は、鏡板及び該鏡板に立設する渦巻状のスクロールラップを有し該スクロールラップの立設する方向である軸線方向に垂直な面内を自転せずに旋回運動する旋回スクロール部材と、鏡板及び該鏡板に立設する渦巻状のスクロールラップを有し少なくとも該軸線方向に垂直な面内方向における運動が概略規制される非旋回スクロール部材と、該旋回スクロール部材と該非旋回スクロール部材とを噛合わせ両スクロール部材の間に概略閉塞して容積が縮小する圧縮室と、該圧縮室内の流体の圧力による両スクロール部材の鏡板を引離す向きの引離力に対抗して両スクロール部材同士を密着させる向きの押付力を両スクロール部材に作用させる手段と、流体を前記圧縮室に導入する吸込経路と、前記圧縮室内で加圧した流体を外部へ導出する吐出経路と、前記旋回スクロール部材を旋回駆動する駆動手段と、を備えたスクロール流体機械であることを前提として、請求項1に係る発明では、前記非旋回スクロール部材の一部に配設したシリンダ内を軸線方向に滑動するピストンの一端に吸込圧力及びバネ力を作用させ、他端に前記両スクロール部材の少なくとも一方の一部に作用させた両スクロール部材を密着させるための流体圧力を作用させ、前記吸込圧力及びバネ力と前記流体圧力とによる力のバランスで前記ピストンを移動せしめることにより、前記流体圧力が目標制御値範囲内となるようにすると共に、前記ピストンが前記流体圧力の作用するピストン端部方向に移動した時に、前記流体圧力の作用空間と前記吐出圧力の作用空間とを導通する構造であることを特徴とするものであり、請求項5に係る発明では、同じくシリンダ内を軸線方向に滑動するピストンの一端に吸込圧力、吐出圧力及びバネ力を作用させ、他端に該両スクロール部材の少なくとも一方の一部に作用させた両スクロール部材を密着させるための流体圧力を作用させ、前記吸込圧力、吐出圧力及びバネ力と前記流体圧力とによる力のバランスで前記ピストンを移動せしめることにより、前記流体圧力が目標制御値範囲内となるようにしたことを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態について、図1〜3を用いて説明する。以下、説明簡素化のために、固定スクロール2へ旋回スクロール3を押付ける力を発生させるための流体圧力を背圧、背圧の作用する空間を背圧室と呼ぶ。図1は、高圧密閉容器方式のスクロール流体機械を示し、密閉容器1内から固定スクロール2とフレーム7による構成空間を除いた吐出空間16に圧縮室4からの高圧吐出作動流体を吐出する構成である。
【0020】
圧縮部の基本要素は、固定スクロール2と旋回スクロール3とフレーム7との三要素であり、フレーム7は密閉容器1と固定してある。固定スクロール2の基本構成部分は、ラップ2a、鏡板2b、ラップ歯底2c、ラップ歯先2d及び吐出ポート2eで構成され、旋回スクロール3の基本構成部分は、ラップ3a、鏡板3b、ラップ歯底3c及びラップ歯先3dで構成されている。
【0021】
旋回スクロール3を旋回駆動する駆動部の基本要素は、電動機であるステータ12、ロータ13、クランク軸11、旋回スクロール2の自転防止機構の主要構成部品であるオルダムリング9、フレーム7とクランク軸11とを回転自在に係合するクランク軸の支持部材18及び旋回スクロール3とクランク軸11の偏心ピン部11aとを回転軸方向であるスラスト方向に移動可能にかつ回転自在に係合する旋回スクロール3の支持部材17で構成されており、オルダムリング9は、旋回スクロール3と共に、フレーム7と固定スクロール2とにより構成した空間内に配設される。
【0022】
また、給油系として、密閉容器1下部に留めた潤滑油10をクランク軸11に固定した給油パイプ14とクランク軸11内に設けた給油穴を経由させて、圧縮部と各支持部17、18へと供給する。図1に示す給油方法は、吐出空間16と偏心ピン部11aの圧縮室側空間19あるいは背圧室8の圧力との差圧を利用するものであるが、別の給油手段を用いたとしても構わない。
【0023】
ここで、基本要素の動作について説明する。ロータ13はステータ12が発生する回転磁界により回転力を与えられ、ロータ13に固定されたクランク軸11はロータ13の回転に伴い回転動作を行う。旋回スクロール3はスラスト方向に移動可能にかつ回転自在にクランク軸11の偏心ピン部11aと係合しており、クランク軸11の回転運動はオルダムリング9などの旋回スクロールの自転防止機構により旋回スクロール3の旋回運動へと変換される。
【0024】
圧縮動作では、旋回スクロール3の旋回運動に伴って、作動流体が吸込口5、吸込空間15を経由して圧縮室4へ吸込まれる。旋回スクロール3が旋回運動することで圧縮室4の容積が減少するので、吸込まれた作動流体は圧縮されて固定スクロール吐出ポート2eとの導通位置に圧縮室が達した時点で吐出空間16、吐出口6を経由して吐出される。この時、圧縮された作動流体の圧力により固定スクロール2と旋回スクロール3を引離す力が発生することから、適正な圧縮動作を実行するためには前記の引離力に打勝って固定スクロール2と旋回スクロール3を密着させる方向の押付力の作用手段が必要となる。
【0025】
第1の実施の形態では、固定スクロール2へ旋回スクロール3を適正に押付ける押付力の作用手段を実現するために、両スクロール同士を密着させる向きの押付力を発生させる流体圧力である背圧を制御する手段として図2に示す制御弁30を用いている。
【0026】
図2に示すように、制御弁30の基本要素は、固定スクロール2の一部に配設したシリンダ31と、バネ32と、ピストン33と、キャップ34と、吸込空間15及び背圧室8とシリンダ31とをそれぞれに結ぶ2つの主連絡孔35及び36と、吐出空間16、吸込空間15及び背圧室8とシリンダ31とをそれぞれに結ぶ3つの副連絡孔37、38及び39と、である。ピストン33は、シリンダ31との当接面の一部をピストン中央部へ掘込んだ形状とし、掘込んだ部分をピストン掘込部40と呼ぶ。シリンダ31内にピストン33を配設し、ピストン可動方向の一端は吸込空間−シリンダ間主連絡孔35とバネ32を配設し、同じく他端には背圧室−シリンダ間主連絡孔36を配設する。両主連絡孔35、36は、常に各空間と導通させ、キャップ34はシリンダ31の吐出空間16側を塞ぐように配設する。
【0027】
図2では、吐出空間−シリンダ間副連絡孔37及び吸込空間−シリンダ間副連絡孔38は、ピストン33によりシリンダ31側の開口部を塞がれているが、ピストン33が動くことによって別々にピストン掘込部40を経由して背圧室−シリンダ間副連絡孔39と導通する。背圧室−シリンダ間副連絡孔39は、ピストン掘込部40に対応するシリンダ部に通じており、ピストン33が移動しても常にピストン掘込部40と導通する構成である。そのために、図2に示す背圧側ストッパ41と吸込圧側ストッパ42を用いてもよい。背圧側ストッパ41は、背圧室−シリンダ間主連絡孔36を経由した背圧をピストン33の背圧側端面に常に作用させる効果も合わせ発揮する。
【0028】
制御弁30の作用を図3を用いて説明する。図3(a)は、背圧が目標制御値範囲内にある場合を示しており、各主連絡孔35、36を経由して吸込圧力Psと背圧Pbがシリンダ31に導入され、吸込圧力Ps及びバネ32により作用する力の和と背圧Pbにより作用する力との釣合いが保たれている釣合状態にあることを示す。
【0029】
図3(b)は、背圧Pbが目標制御値範囲に達していない背圧不足状態にあることを示す。これは吸込圧力Psを昇圧した場合のほか、暖房運転から除霜運転への切替時や、モータ回転数を低下させた直後などに発生する状態である。この時、吸込圧力Psとバネ32による力の和が背圧Pbによる力より大きくなるためにピストン33が背圧室−シリンダ間主連絡孔36側に移動する。ピストン33の移動により、吐出空間−シリンダ間副連絡孔37がピストン掘込部40と導通し、さらに背圧室−シリンダ間副連絡孔39とピストン掘込部40とは常に導通していることから、吐出空間16と背圧室8がピストン掘込部40を経由して導通することになる。したがって、高圧な吐出圧力が背圧室8へ流入し目標制御値範囲より低かった背圧Pbを昇圧する。やがて、背圧Pbが目標制御値範囲まで昇圧されれば、ピストン33が吸込空間−シリンダ間主連絡孔35側に移動して吐出空間−シリンダ間副連絡孔37のシリンダ側開口部を塞ぎ、高圧な作動流体の背圧室8への流入を終了させて制御を完了し、図3(a)のごとく釣合い状態へと復帰する。
【0030】
図3(c)は、背圧Pbが目標制御値範囲を超えて過剰となった背圧過剰状態にあることを示す。吸込圧力Psを減圧した場合のほか、モータ回転数を上昇させた直後などに発生する状態である。この時、背圧Pbによる力が吸込圧力Psとバネ32による力より大きくなるために、ピストン33は吸込空間−シリンダ間主連絡孔35側に移動する。ピストン33の移動により、吸込空間−シリンダ間副連絡孔38がピストン掘込部40と導通し、さらに背圧室−シリンダ間副連絡孔39とピストン掘込部40とは常に導通していることから、吸込空間15と背圧室8がピストン掘込部を経由して導通することになる。したがって、目標制御値範囲より高圧な背圧を吸込空間15へと逃がすことで背圧Pbを減圧する。やがて、背圧Pbが目標制御値範囲まで減圧されれば、ピストン33が背圧室−シリンダ間主連絡孔36側に移動して吸込空間−シリンダ間副連絡孔38のシリンダ側開口部を塞ぎ、背圧Pbの吸込空間15への流入を終了させて制御を完了し、図3(a)のごとく釣合い状態へと復帰する。
【0031】
上記作用により、背圧をPb、吸込圧力をPs、バネ32により作用する力の圧力換算値をk、特に吐出空間−シリンダ間副連絡孔37が開口し始める時のバネ32により作用する力の圧力換算値をk1、吸込空間−シリンダ間副連絡孔38が開口し始める時のバネ32により作用する力の圧力換算値をk2とすると、制御弁30は、
Pb=Ps+k …(5)
の制御則に従って
k1≦k≦k2 …(6)
の目標制御値範囲に背圧Pbを確実に制御することができる。また、制御弁30は固定スクロール2へ配設していることから、モータ回転数の影響を受けることはない。なお、図1には制御弁30を1つのみ示しているが、複数個設けた構成としても構わない。以上より、制御弁30は、モータ回転数の影響を受けることなく、広範囲な運転範囲に適応し、確実な背圧の制御を可能とする。
【0032】
本発明の第2の実施の形態について、図4を用いて説明する。図4は、両スクロール同士を密着させる向きの押付力を発生させる流体圧力である背圧を制御する手段である制御弁50の構成を示す。制御弁50は、固定スクロール63へ旋回スクロール3を押付ける作用を発揮させる点では、第1の実施の形態における制御弁30と同じである。
【0033】
図4に示す制御弁50の基本要素は、固定スクロール63の一部に配設したシリンダ51とバネ52と、ピストン53と、キャップ54と、吸込空間15及び背圧室8とシリンダ51とをそれぞれ結ぶ2つの主連絡孔55及び56と、2つの副連絡孔58及び59と、である。ピストン53は、シリンダ51との当接面の一部をピストン中央部へ掘込んだ形状とし、掘込んだ部分をピストン掘込部60と呼ぶ。シリンダ51内にピストン53を、ピストン可動方向の一端に吸込空間−シリンダ間主連絡孔55及びバネ52を配設し、他端には背圧室−シリンダ間主連絡孔56を配設する。各主連絡孔55及び56は、常に前記各空間のそれぞれと導通させ、キャップ54はシリンダ51の吐出空間16側を塞ぐように配設する。
【0034】
図4では、吸込空間−シリンダ間副連絡孔58は、ピストン53によりシリンダ51側の開口部を塞がれているが、ピストン53が動くことによってピストン掘込部60を経由して背圧室−シリンダ間副連絡孔59と導通する。背圧室−シリンダ間副連絡孔59は、ピストン掘込部60に対応するシリンダ部と通じており、ピストン53が移動しても常にピストン掘込部60と導通する構成である。そのために、図4に示す背圧側ストッパ61と吸込圧側ストッパ62を用いてもよい。背圧側ストッパ61は、背圧室−シリンダ間主連絡孔56を経由した背圧をピストン53の背圧側端面に常に作用させる効果も合わせ発揮する。
【0035】
制御弁50の作用を説明する。背圧をPb、吸込圧力をPs、バネ52により作用する力の圧力換算値をk 、特に吸込空間−シリンダ間副連絡孔58が開口し始める時のバネ52により作用する力の圧力換算値をk2とする。背圧Pbを昇圧する機能を有さない点を除き、制御弁50の詳細な動作は、図1における制御弁30と同様であることから、制御弁50の制御則は、第1の実施の形態における制御則である式(5)と同じであり、目標制御値範囲は
k≦k2 …(7)
となる。よって、制御弁50は背圧Pbを式(7)に示す目標制御値範囲に確実に制御することが可能となる。また、制御弁50は固定スクロール63の一部へ配設していることから、モータ回転数の影響を受けることはない。
【0036】
なお、制御弁50のスクロール流体機械への配置は1つのみに限定せず複数個設けた構成としても構わない。なお、制御弁50は、第1の実施の形態による制御弁30とは異なり、背圧Pbが不足する場合に吐出圧力Pdを用いて昇圧する機能を有さない。しかし、図1に示すように、背圧室8が旋回スクロールの支持部材17を経由し給油する潤滑油10の経路を兼ねる場合、運転時のほとんどにおいて、潤滑油10の給油に伴い背圧は昇圧作用を受ける。よって、制御弁50のように、減圧作用のみを有する制御弁構造であっても、背圧の制御は十分可能である。以上より、制御弁50により、モータ回転数の影響を受けることなく、広範囲な運転範囲に適応し、確実な背圧の制御が可能となる。
【0037】
ただし、起動時の運転仕様や急激な吸込圧力、吐出圧力の上昇時などを伴う運転仕様によっては、背圧が不足して制御弁50だけでは対応しきれない可能性がある。そこで、背圧不足により固定スクロール63と旋回スクロール3が離脱しても、非駆動時の固定スクロール63と旋回スクロール3の歯先歯底間隙間を狭小化しておくことにより圧縮動作をある程度実行できるような構成とすることもできる。これによれば、給油差圧を発生させて背圧の昇圧作用を確実に確保できる。第2の実施の形態では、固定スクロール歯底63cと旋回スクロール歯先3d間、固定スクロール歯先63dと旋回スクロール歯底3c間の隙間を15μm 以下に管理することにより実現する。以上より、狭小化した両スクロールの歯先歯底間隙間を構成したスクロール流体機械を用いれば、モータ回転数の影響を受けることなく、広範囲な運転範囲に適応し、さらに確実な背圧の制御が可能となる。
【0038】
本発明の第3の実施の形態について、図5を用いて説明する。図5は、両スクロール同士を密着させる向きの押付力を発生させる流体圧力である背圧を制御する手段である制御弁70の構成を示す。制御弁70は、固定スクロール86へ旋回スクロール3を押付ける作用を発揮させる点では、第1、2の実施の形態における制御弁30、50と同じである。
【0039】
図5に示す制御弁70の基本要素は、固定スクロール86の一部に配設したシリンダ71と、バネ72と、ピストン73と、キャップ74と、吸込空間15、背圧室8及び吐出空間16とシリンダ71とをそれぞれ結ぶ3つの主連絡孔75、76及び77と、3つの副連絡孔79、80及び78と、である。ピストン73は、シリンダ71との当接面の一部をピストン中央部へ掘込んだ形状とし、掘込んだ部分をピストン掘込部81と呼ぶ。また、シリンダ71とピストン73のピストン可動方向の一端には、吸込圧力の作用空間82と吐出圧力の作用空間83を構成できる形状とし、かつ、ピストン73の移動により吸込圧力の作用空間82と吐出圧力の作用空間83とが導通しない構成とした。
【0040】
シリンダ71内にピストン73を、ピストン可動方向の一端に吐出空間−シリンダ間主連絡孔77と吸込空間−シリンダ間主連絡孔75とバネ72を,他端には背圧室−シリンダ間主連絡孔76を配設する。図5では、バネ72を吸込圧力の作用空間82内に配設しているが、吸込圧力の作用空間82あるいは吐出圧力の作用空間83のどちらか一方、あるいは両方に配設しても構わない。各主連絡孔75、76及び77は常に前記各空間のそれぞれと導通させ、キャップ74はシリンダ71の吐出空間16側を塞ぐように配設する。
【0041】
図5では、吐出空間−シリンダ間副連絡孔78及び吸込空間−シリンダ間副連絡孔79は、ピストン73によりシリンダ71側の開口部を塞がれているが、ピストン73が動くことによって別々にピストン掘込部81を経由して背圧室−シリンダ間副連絡孔80と導通する。背圧室−シリンダ間副連絡孔80は、ピストン掘込部81に対応するシリンダ部と通じており、ピストン73が移動しても常にピストン掘込部81と導通する構成である。そのために、図5に示す背圧側ストッパ84と吸込圧側ストッパ85を用いてもよい。背圧側ストッパ84は、背圧室−シリンダ間主連絡孔76を経由した背圧をピストン73の背圧側端面に常に作用させる効果も合わせ発揮する。
【0042】
図5に示す制御弁70の作用を説明する。ピストン73に作用する力として吐出圧力による作用力が加わった点を除き、制御弁70の詳細な動作は、図3に示した第1の実施の形態である制御弁30と同様である。よって、背圧をPb、吸込圧力をPs、吐出圧力をPd、バネ72により作用する力の圧力換算値をkとすると、制御弁70は、
Pb=x×Ps+(1−x)×Pd+k …(8)
の制御則に従って、式(6)に示す目標制御値範囲に背圧Pbを確実に制御することが可能となる。ここで、xは、吸込圧力の作用空間82に対応するピストン73の受圧面積と吐出圧力の作用空間83に対応するピストン73の受圧面積の和に対する吸込圧力の作用空間82に対応するピストン73の受圧面積の比であり、0〜1の正数である。また、制御弁70は固定スクロール86の一部へ配設していることから、モータ回転数の影響を受けることはない。
【0043】
なお、制御弁70のスクロール流体機械への配置は1つのみに限定せず複数個設けた構成としても構わない。以上より、制御弁70は、モータ回転数の影響を受けることなく、広範囲な運転範囲に適応し、確実な背圧の制御を可能とする。特に、第1の実施の形態において数5に示した吸込圧力のみに関係した背圧制御値では不十分な場合、第3の実施の形態において式(8)に示した吸込圧力と吐出圧力に関係した背圧制御値によりさらに適正であり確実な背圧制御を行うことが可能となる。
【0044】
本発明の第4の実施の形態について、図6を用いて説明する。図6は、両スクロール同士を密着させる向きの押付力を発生させる流体圧力である背圧を制御する手段である制御弁90の構成を示す。制御弁90は、第3の実施の形態における制御弁70と作用は同じであるが、ピストン93端面における吸込圧力の作用空間102と吐出圧力の作用空間103の受圧位置を逆にした構成である。第3の実施の形態に比べて作りやすく、低コストで製作することができる。
【0045】
本発明の第5の実施の形態について、図7を用いて説明する。図7は、両スクロール同士を密着させる向きの押付力を発生させる流体圧力である背圧を制御する手段である制御弁110の構成を示す。制御弁110は、固定スクロール125へ旋回スクロール3を押付ける作用を発揮させる点では、第1〜4の実施の形態における制御弁30、50、70、90と同じである。
【0046】
図7に示す制御弁110の基本要素は、固定スクロール125の一部に配設したシリンダ111と、バネ112と、ピストン113と、キャップ114と、吸込空間15、背圧室8及び吐出空間16とシリンダ111とをそれぞれ結ぶ3つの主連絡孔115、116及び117と、吸込空間15及び背圧室8とシリンダ111とをそれぞれ結ぶ2つの副連絡孔118及び119と、である。ピストン113は、シリンダ111との当接面の一部をピストン中央部へ掘込んだ形状とし、掘込んだ部分をピストン掘込部120と呼ぶ。また、シリンダ111とピストン113のピストン可動方向の一端には、吸込圧力の作用空間121と吐出圧力の作用空間122を構成できる形状とし、かつ、ピストン113の移動により吸込圧力の作用空間121と吐出圧力の作用空間122が導通しない構成とした。
【0047】
シリンダ111内にピストン113を、ピストン可動方向の一端に吐出空間−シリンダ間主連絡孔117と吸込空間−シリンダ間主連絡孔115とバネ112を、他端には背圧室−シリンダ間主連絡孔116を配設する。図7では、バネ112を吸込圧力の作用空間121内に配設しているが、吸込圧力の作用空間121あるいは吐出圧力の作用空間122のどちらか一方、あるいは両方に配設しても構わない。各主連絡孔115、116及び117は、常に前記各空間と導通させ、キャップ114はシリンダ111の吐出空間16側を塞ぐように配設する。図7では、吸込空間−シリンダ間副連絡孔118は、ピストン113によりシリンダ111側の開口部を塞がれているが、ピストン113が動くことによってピストン掘込部120を経由して背圧室−シリンダ間副連絡孔119と導通する。背圧室−シリンダ間副連絡孔119は、ピストン掘込部120に対応するシリンダ部と通じており、ピストン113が移動しても常にピストン掘込部120と導通する構成である。そのために、図7に示す背圧側ストッパ123と吸込圧側ストッパ124を用いてもよい。背圧側ストッパ123は、背圧室−シリンダ間主連絡孔116を経由した背圧をピストン113の背圧側端面に常に作用させる効果も合わせ発揮する。
【0048】
図7に示す制御弁110の作用を説明する。背圧Pbを昇圧する機能を有さない点を除き、制御弁110の詳細な動作は、図5の制御弁70と同様であることから、制御弁110は、第3、4の実施の形態に示した制御則である数8に基づき、第2の実施の形態に示した目標制御値範囲である数7にしたがって、確実に背圧を制御することができる。ここで、xの定義は第3、4の実施の形態と同様であり、背圧をPb、吸込圧力をPs、吐出圧力をPd、バネ112により作用する力の圧力換算値をk、特に吸込空間−シリンダ間副連絡孔118が開口し始める時のバネ112により作用する力の圧力換算値をk2と表す。また、制御弁110は固定スクロール125の一部へ配設していることから、モータ回転数の影響を受けることはない。
【0049】
なお、制御弁110のスクロール流体機械への配置は1つのみに限定せず複数個設けた構成としても構わない。なお、制御弁110は、第1、3、4の実施の形態による制御弁30、70、90とは異なり、第2の実施の形態による制御弁50と同様に背圧Pbが不足する場合に吐出圧力Pdを用いて昇圧する機能を有さない。よって、昇圧機能を有さないことによる効果は第2の実施の形態と同様である。
【0050】
以上より、制御弁110により、モータ回転数の影響を受けることなく、広範囲な運転範囲に適応し、確実な背圧の制御が可能であり、さらに狭小化した両スクロールの歯先歯底間隙間を構成したスクロール流体機械を用いれば、一層確実な背圧の制御が可能となる。
【0051】
本発明の第6の実施の形態について、図8を用いて説明する。図8は、両スクロール同士を密着させる向きの押付力を発生させる流体圧力である背圧を制御する手段である制御弁130の構成を示す。制御弁130は、固定スクロール140へ旋回スクロール3を押付ける作用を発揮させる点では、第1〜5の実施の形態における制御弁30、50、70、90、110と同じである。
【0052】
図8に示す制御弁130の基本要素は、固定スクロール140の一部に配設したシリンダ131と、バネ132と、ピストン133と、キャップ134と、吸込空間15及び背圧室8とシリンダ131とをそれぞれ結ぶ主連絡孔135及び136と、吐出空間16とピストン133の吐出空間側端面とを連絡する主連絡孔137と、である。シリンダ131とピストン133のピストン可動方向の一端には、吸込圧力の作用空間138と、吐出圧力の作用空間139とを構成できる形状とし、かつ、ピストン133が移動しても吸込圧力の作用空間138と吐出圧力の作用空間139とが導通しない構成とした。
【0053】
シリンダ131内にピストン133を、ピストン可動方向の一端に吐出空間主連絡孔137と、吸込空間−シリンダ間主連絡孔135及びバネ132とを、他端には背圧室−シリンダ間主連絡孔136を配設する。図8では、バネ132を吸込圧力の作用空間138内に配設しているが、吸込圧力の作用空間138あるいは吐出圧力の作用空間139のどちらか一方、あるいは両方に配設しても構わない。なお、吐出圧力の作用空間139内に配設する場合は、ストッパを別途設ける。キャップ134は吐出圧力の作用空間139を内部に構成するが、ピストン133が吐出圧力の作用空間139の反吐出空間側を常に塞ぎ、かつ、吸込圧力の作用空間138と隔離する構成である。
【0054】
図8に示す制御弁130の作用については、ピストン133とシリンダ131の当接面を用いた制御構造ではないが、第5の実施の形態と同様である。第6の実施の形態は、第5の実施の形態に比べて作りやすく、低コストで製作することができる。
【0055】
本発明の第7の実施の形態について、図9を用いて説明する。図9は、両スクロール同士を密着させる向きの押付力を発生させる流体圧力である背圧を制御する手段である制御弁200の構成を示す。制御弁200は、固定スクロール213へ旋回スクロール3を押付ける作用を発揮させる点では、第1〜6の実施の形態における制御弁30、50、70、90、110、130と同じである。
【0056】
図9に示す制御弁200の構成は、吸込空間−シリンダ間副連絡孔の代わりに圧縮室−シリンダ間副連絡孔208を用いている点を除けば、第1の実施の形態と基本構成は同じである。制御弁200の基本要素は、固定スクロール213の一部に配設したシリンダ201と、バネ202と、ピストン203と、キャップ204と、吸込空間15及び背圧室8とシリンダ201とをそれぞれ結ぶ2つの主連絡孔205及び206と、吐出空間16、圧縮室214及び背圧室8とシリンダ201とをそれぞれ結ぶ3つの副連絡孔207、208及び209と、である。
【0057】
ピストン203は、シリンダ201との当接面の一部をピストン中央部へ掘込んだ形状とし、掘込んだ部分をピストン掘込部210と呼ぶ。シリンダ201内にピストン203を、ピストン可動方向の一端に吸込空間−シリンダ間主連絡孔205及びバネ202を、他端には背圧室−シリンダ間主連絡孔206を配設する。各主連絡孔205、206は常に各空間と導通させ、キャップ204はシリンダ201の吐出空間16側を塞ぐように配設する。図9において吐出空間−シリンダ間副連絡孔207と圧縮室−シリンダ間副連絡孔208は、ピストン203によりシリンダ201側の開口部を塞がれているが、ピストン203が動くことによってピストン掘込部210を経由して別々に背圧室−シリンダ間副連絡孔209と導通する。
【0058】
背圧室−シリンダ間副連絡孔209は、ピストン掘込部210に対応するシリンダ部と通じており、ピストン203が移動しても常にピストン掘込部210と導通する構成である。そのために、図9に示す背圧側ストッパ211と吸込圧側ストッパ212を用いてもよい。背圧側ストッパ211は、背圧室−シリンダ間主連絡孔216を経由した背圧をピストン203の背圧側端面に常に作用させる効果も合わせ発揮する。
【0059】
圧縮室−シリンダ間副連絡孔208は、連絡配管215を介して圧縮室と導通する構成であるが、この導通経路上に圧縮室から圧縮室−シリンダ間副連絡孔208へ向かっては導通しない逆止弁216を配設する。第7の実施の形態では連絡配管215を用いたが、固定スクロール213内に連絡孔として導通経路を形成してもよい。
【0060】
図9に示す制御弁200の作用を説明する。背圧をPb、吸込圧力をPs、バネ202により作用する力の圧力換算値をk、特に吐出空間−シリンダ間副連絡孔207が開口し始める時のバネ202により作用する力の圧力換算値をk1、圧縮室−シリンダ間副連絡孔208が開口し始める時のバネ202により作用する力の圧力換算値をk2とする。制御弁200の詳細な動作は制御弁30と同様であることから、制御弁200の制御則、目標制御値範囲は、第1の実施の形態に示す制御則である数5、数6と同じであり、背圧Pbを確実に制御することが可能となる。
【0061】
さらに、背圧を減圧する時に圧縮室へと直接排出することから、比較的高圧・高温な背圧を吸込空間15へ排出する第1の実施の形態とは異なり、吸込空間15内における不必要な作動流体の増加や吸込まれた作動流体の加熱を無くすことができ、体積効率や全断熱効率の向上を一層図ることができる。なお、圧縮室214内の圧力は旋回運動に伴って変動しており、減圧すべき背圧値の時に圧縮室の圧力が高ければ圧縮室から背圧室へと逆流を引起こす可能性がある。そこで、運転仕様によっては、逆止弁216を配設する必要性もある。以上より、図9に示す制御弁200により、モータ回転数の影響を受けることなく、広範囲な運転範囲に適応し、確実な背圧の制御が可能となる。
【0062】
本発明の第8の実施の形態について、図10、11を用いて説明する。図10に示す低圧密閉容器式のスクロール流体機械は、密閉容器27と固定スクロール支持部材22から構成する高圧の吐出空間16を一部に備える以外は、圧縮室4などを除いて密閉容器27内部のほとんどを低圧の吸込空間15として構成する。第8の実施の形態においては、第1〜7の実施の形態にて示した高圧密閉容器方式のスクロール流体機械とは、固定スクロール25と旋回スクロール3を密閉させる向きの押付力の作用手段や給油系などが大きく異なる。
【0063】
押付力の作用手段として、第8の実施の形態では、密閉容器27がほとんど低圧であることから、第1〜7の実施の形態とは逆に固定スクロール25を旋回スクロール3へ押付ける手段を用いている。給油系には、低圧な吸込空間15内に潤滑油10を留めていることから強制的に潤滑油10を循環させる液ポンプなどの手段24が必要となる。
【0064】
第8の実施の形態における構成として、第1〜7の実施の形態と異なる点のみを説明する。説明簡素化のために、固定スクロール25を旋回スクロール3へ押付ける力を発生させるための圧力を背圧、背圧の作用する空間を背圧室と呼ぶ。基本要素として、吸込圧力−背圧シール部材20と背圧−吐出圧力シール部材21と固定スクロール支持部材22と潤滑油の強制循環手段24とその支持部材23が別途必要となる。固定スクロール25は、旋回スクロール3の旋回運動面に対して概略垂直な方向に移動自在に配設し、固定スクロール支持部材22の反吐出空間側に拘束される。
【0065】
固定スクロール支持部材22は、吐出空間16と他の密閉容器27内を完全に隔離する。また、固定スクロール支持部材22の反吐出空間側には、背圧室28と吸込圧力−背圧シール部材20と背圧−吐出圧力シール部材21を配設し、各シール部材により吸込空間15−背圧室28、背圧室28−吐出空間16間の漏れを極力抑える構成とする。
【0066】
圧縮動作において、圧縮された作動流体の圧力により固定スクロール25と旋回スクロール3を引離す力が発生する点は、第1〜7の実施の形態と同様であり、適正な圧縮動作を実行するためには前述の引離力に打勝って固定スクロール25と旋回スクロール3を密着させる方向の押付力の作用手段が必要である。第8の実施の形態では、固定スクロール25を旋回スクロール3へ適正に押付ける押付力の作用手段を実現するために、両スクロール同士を密着させる向きの押付力を発生させる流体圧力である背圧を制御する手段として制御弁150を用いる。制御弁150の構成を図11を用いて説明する。基本構成は、第1の実施の形態と同様である。制御弁150の基本要素は、固定スクロール25の一部に配設したシリンダ151と、バネ152と、ピストン153と、キャップ154と吸込空間15及び背圧室28とシリンダ151とをそれぞれ結ぶ2つの主連絡孔155及び156と、吐出空間16、吸込空間15及び背圧室28とシリンダ151とをそれぞれ結ぶ3つの副連絡孔157、158及び159と、である。ピストン153はシリンダ151との当接面の一部をピストン中央部へ掘込んだ形状とし、掘込んだ部分をピストン掘込部160と呼ぶ。シリンダ151内にピストン153を、ピストン可動方向の一端に吸込空間−シリンダ間主連絡孔155とバネ152を,他端には背圧室−シリンダ間主連絡孔156を配設する。
【0067】
図11において、両主連絡孔155、156は常に各空間と導通させ、また、第8の実施の形態において、キャップ154はシリンダ151の背圧室28側に配設し、内部に背圧室−シリンダ間主連絡孔156を構成する。図11では、吐出空間−シリンダ間副連絡孔157、吸込空間−シリンダ間副連絡孔158は、ピストン153によりシリンダ151側の開口部を塞がれているが、ピストン153が動くことによって別々にピストン掘込部160を経由して背圧室−シリンダ間副連絡孔159と導通する。
【0068】
背圧室−シリンダ間副連絡孔159は、ピストン掘込部160に対応するシリンダ部に通じており、ピストン153が移動しても常にピストン掘込部160と導通する構成である。なお、第8の実施の形態による構成では、背圧室−シリンダ間副連絡孔159を構成する途中の工程で加工した突抜穴の開口部を密閉するために閉止栓161を用いた。
【0069】
図11に示す制御弁150の基本構成は第1の実施の形態と同じであるから、作用も同様である。よって、制御弁150は、数5による制御則に従って数6による目標制御値範囲に背圧Pbを確実に制御することができる。なお、図11には制御弁150を1つのみ示しているが、複数個設けた構成としても構わない。以上より、制御弁150は、モータ回転数の影響を受けることなく、広範囲な運転範囲に適応し、確実な背圧の制御を可能とする。
【0070】
また、第1の実施の形態による制御弁30が第8の実施の形態による制御弁150と同じ作用を示すことからも理解できるように、第2〜7の実施の形態にて示した制御弁50、70、90、110、130、200も、高圧密閉容器式のスクロール流体機械に限らず、低圧密閉容器式のスクロール流体機械にも適用できる。また、従来の低圧密閉容器式のスクロール流体機械は、背圧の昇圧手段を必要とするが、制御弁150が昇圧機能を有することから背圧の昇圧手段を別途設ける必要は無い。これは低圧密閉容器式のスクロール流体機械に昇圧機能を有する制御弁を適用した場合の特有な効果となる。
【0071】
【発明の効果】
本発明により、広い運転範囲に渡り高い全断熱効率と高い信頼性を確保できるスクロール流体機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるスクロール流体機械の全体図。
【図2】第1の実施の形態における制御弁の構成図。
【図3】第1の実施の形態における制御弁の作用説明図。
【図4】第2の実施の形態における制御弁の構成図。
【図5】第3の実施の形態における制御弁の構成図。
【図6】第4の実施の形態における制御弁の構成図。
【図7】第5の実施の形態における制御弁の構成図。
【図8】第6の実施の形態における制御弁の構成図。
【図9】第7の実施の形態における制御弁の構成図。
【図10】第8の実施の形態におけるスクロール流体機械の全体図。
【図11】第8の実施の形態における制御弁の構成図。
【図12】従来の技術におけるスクロール流体機械の全体図。
【図13】圧縮室の概略断面図。
【図14】従来の技術における制御弁の構成図。
【符号の説明】
2,49…旋回スクロール
3,25,29,48,63,86,106,125,140,213…固定スクロール
4…圧縮室
7,26,46,47…フレーム
8,28…背圧室
9…オルダムリング
15…吸込空間
16…吐出空間
22…固定スクロール支持部材
30,50,70,90,110,130,150,170,180,190,200…背圧制御弁

Claims (12)

  1. 鏡板及び該鏡板に立設する渦巻状のスクロールラップを有し該スクロールラップの立設する方向である軸線方向に垂直な面内を自転せずに旋回運動する旋回スクロール部材と、鏡板及び該鏡板に立設する渦巻状のスクロールラップを有し少なくとも該軸線方向に垂直な面内方向における運動が概略規制される非旋回スクロール部材と、該旋回スクロール部材と該非旋回スクロール部材とを噛合わせ両スクロール部材の間に概略閉塞して容積が縮小する圧縮室と、該圧縮室内の流体の圧力による両スクロール部材の鏡板を引離す向きの引離力に対抗して両スクロール部材同士を密着させる向きの押付力を両スクロール部材に作用させる手段と、流体を前記圧縮室に導入する吸込経路と、前記圧縮室内で加圧した流体を外部へ導出する吐出経路と、前記旋回スクロール部材を旋回駆動する駆動手段と、を備えたスクロール流体機械において、
    前記非旋回スクロール部材の一部に配設したシリンダ内を軸線方向に滑動するピストンの一端に吸込圧力及びバネ力を作用させ、他端に前記両スクロール部材の少なくとも一方の一部に作用させた両スクロール部材を密着させるための流体圧力を作用させ、前記吸込圧力及びバネ力と前記流体圧力とによる力のバランスで前記ピストンを移動せしめることにより、前記流体圧力が目標制御値範囲内となるようにすると共に、前記ピストンが前記流体圧力の作用するピストン端部方向に移動した時に、前記流体圧力の作用空間と前記吐出圧力の作用空間とを導通する構造であることを特徴とするスクロール流体機械。
  2. 請求項1記載のスクロール流体機械において、前記ピストンが前記吸込圧力及びバネ力の作用するピストン端部方向に移動した時に、前記流体圧力の作用空間と前記吸込圧力の作用空間とを導通する構造であることを特徴とするスクロール流体機械。
  3. 請求項1記載のスクロール流体機械において、前記ピストンが前記吸込圧力及びバネ力の作用するピストン端部方向に移動した時に、前記流体圧力の作用空間と前記圧縮室を導通する構造であることを特徴とするスクロール流体機械。
  4. 請求項2又は3に記載のスクロール流体機械において、前記流体圧力の作用空間と前記吸込圧力の作用空間とを導通する構造及び前記流体圧力の作用空間と前記吐出圧力の作用空間とを導通する構造として、もしくは前記流体圧力の作用空間と前記圧縮室とを導通する構造及び前記流体圧力の作用空間と前記吐出圧力の作用空間とを導通する構造として、前記ピストンと前記シリンダの当接面を用いて構成することを特徴とするスクロール流体機械。
  5. 鏡板及び該鏡板に立設する渦巻状のスクロールラップを有し該スクロールラップの立設する方向である軸線方向に垂直な面内を自転せずに旋回運動する旋回スクロール部材と、鏡板及び該鏡板に立設する渦巻状のスクロールラップを有し少なくとも該軸線方向に垂直な面内方向における運動が概略規制される非旋回スクロール部材と、該旋回スクロール部材と該非旋回スクロール部材とを噛合わせ両スクロール部材の間に概略閉塞して容積が縮小する圧縮室と、該圧縮室内の流体の圧力による両スクロール部材の鏡板を引離す向きの引離力に対抗して両スクロール部材同士を密着させる向きの押付力を両スクロール部材に作用させる手段と、流体を前記圧縮室に導入する吸込経路と、前記圧縮室内で加圧した流体を外部へ導出する吐出経路と、前記旋回スクロール部材を旋回駆動する駆動手段を備えたスクロール流体機械において、
    前記非旋回スクロール部材の一部に配設したシリンダ内を軸線方向に滑動するピストンの一端に吸込圧力、吐出圧力及びバネ力を作用させ、他端に該両スクロール部材の少なくとも一方の一部に作用させた両スクロール部材を密着させるための流体圧力を作用させ、前記吸込圧力、吐出圧力及びバネ力と前記流体圧力とによる力のバランスで前記ピストンを移動せしめることにより、前記流体圧力が目標制御値範囲内となるようにしたことを特徴とするスクロール流体機械。
  6. 請求項5記載のスクロール流体機械において、前記ピストンが前記吸込圧力、吐出圧力及びバネ力の作用するピストン端部方向に移動した時に、前記流体圧力の作用空間と前記吸込圧力の作用空間とを導通する構造であることを特徴とするスクロール流体機械。
  7. 請求項5記載のスクロール流体機械において、前記ピストンが前記吸込圧力、吐出圧力及びバネ力の作用するピストン端部方向に移動した時に、前記流体圧力の作用空間と前記圧縮室を導通する構造であることを特徴とするスクロール流体機械。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載のスクロール流体機械において、前記ピストンが前記流体圧力の作用するピストン端部方向に移動した時に、前記流体圧力の作用空間と前記吐出圧力の作用空間を導通する構造であることを特徴とするスクロール流体機械。
  9. 請求項6〜8のいずれかに記載のスクロール流体機械において、前記流体圧力の作用空間と前記吸込圧力の作用空間を導通する構造及び前記流体圧力の作用空間と前記吐出圧力の作用空間を導通する構造として、もしくは前記流体圧力の作用空間と前記圧縮室を導通する構造及び前記流体圧力の作用空間と前記吐出圧力の作用空間とを導通する構造として、前記ピストンと前記シリンダの当接面を用いて構成することを特徴とするスクロール流体機械。
  10. 請求項1〜9記載のスクロール流体機械において、前記旋回スクロール部材の非旋回時における前記両スクロール部材のラップ歯先歯底間の隙間を目標値15μm以下に狭小化したことを特徴とするスクロール流体機械。
  11. 請求項1〜4、9及び10のいずれかに記載のスクロール流体機械において、前記両スクロール部材の少なくとも一方の一部に作用させた該両スクロール部材を密着させるための流体圧力を、前記吸込圧力より一定量だけ大きな圧力近傍に制御するようにしたことを特徴とするスクロール流体機械。
  12. 請求項5〜10のいずれかに記載のスクロール流体機械において、前記両スクロール部材の少なくとも一方の一部に作用させた両スクロール部材を密着させるための流体圧力を、xを0〜1の範囲の正数として、吸込圧力のx倍の圧力と吐出圧力の1−x倍の圧力の和、あるいは吸込圧力のx倍の圧力と吐出圧力の1−x倍の圧力と一定量の大きさを持つ圧力との総和近傍に制御するようにしたことを特徴とするスクロール流体機械。
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