JP2018031281A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Atsuo Tejima
淳夫 手島
芳夫 小和田
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芳夫 小和田
宏 本田
Hiroshi Honda
宏 本田
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Yoshinobu Maemura
好信 前村
美早子 冠城
Misako KABURAGI
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Abstract

【課題】背圧室内圧力が比較的高くなる圧縮運転状態でも、背圧室内圧力を、可動スクロールと固定スクロールとの間に生じる摩擦力が過大とならない圧力レベルに抑制する。
【解決手段】流体の吸入室H1及び吐出室H2を有するハウジング10と、固定スクロール2と噛み合わされる可動スクロール3が公転旋回運動を行うことで、吸入室H1を介して両スクロール2,3間の密閉空間に流入した流体を圧縮して吐出室H2を介して吐出するスクロールユニット1と、可動スクロール3の固定スクロール2とは反対側の端面とハウジング10との間に形成される背圧室H3と、吐出室H2及び背圧室H3を連通する圧力供給通路L3と、背圧室H3及び吸入室H1を連通する放圧通路L4と、を備えたスクロール型圧縮機100において、放圧通路L4の途上に設けられて放圧通路L4の流路面積を絞るオリフィス50の絞り面積が、背圧室H3の圧力に応じて自律的に変化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定スクロールと可動スクロールとを有するスクロール型圧縮機に関する。
スクロール型圧縮機として、例えば、特許文献1に記載されるように、固定スクロール及び可動スクロールを互いに噛み合わせて、可動スクロールを固定スクロールの軸心周りに公転旋回運動させることにより、両スクロール間の密閉空間の容積を徐々に減少させ、吸入室を介して流入される冷媒を密閉空間内で圧縮し、圧縮冷媒を、吐出室を介して吐出するように構成されたものが知られている。
このようなスクロール型圧縮機では、圧縮運転中において可動スクロールが固定スクロールから軸方向に離れて圧縮不良が発生することを防止すべく、可動スクロールの背面側端面と可動スクロールを回転可能に支持するハウジングとの間に形成される背圧室に対して圧力を供給する圧力供給通路が吐出室と背圧室とを連通して形成され、吐出室の圧縮冷媒から分離された潤滑油を、圧力供給通路を介して背圧室へ導入して、可動スクロールを固定スクロールへ軸方向に押し付けるようにしている。一方、圧縮運転中において可動スクロールと固定スクロールとの間に生じる摩擦力が過大となることを防止すべく、背圧室の内圧(背圧室内圧力)を逃がすための放圧通路が背圧室と吸入室とを連通して形成され、放圧通路を介した潤滑油の流出によって背圧室内圧力が過度に低下することを抑制するために、放圧通路の途上に、潤滑油の流出流量を制限するオリフィス(絞り)が備えられている。
特開2010−14108号公報
しかしながら、本発明の発明者は、潤滑油の流出流量を制限するオリフィスの絞り面積が固定の場合、例えば過負荷状態の冷房時等、背圧室内圧力が比較的高くなる圧縮運転状態では、背圧室内圧力を上記摩擦力が過大とならない圧力レベルに抑制することが困難であるという問題を発見した。
そこで、本発明は以上のような問題点に鑑み、背圧室内圧力が比較的高くなる圧縮運転状態でも、背圧室内圧力を、可動スクロールと固定スクロールとの間に生じる摩擦力が過大とならない圧力レベルに抑制可能なスクロール型圧縮機を提供することを目的とする。
このため、本発明に係るスクロール型圧縮機は、流体の吸入室及び吐出室を有するハウジングと、互いに噛み合わされる固定スクロール及び可動スクロールを有し、可動スクロールが固定スクロールの軸心周りに公転旋回運動されることにより、両スクロール間の密閉空間の容積を徐々に減少させ、吸入室を介して流入される流体を密閉空間内で圧縮し、この圧縮流体を、吐出室を介して吐出するスクロールユニットと、可動スクロールの固定スクロールとは反対側の端面とハウジングとの間に形成される背圧室と、吐出室と背圧室との間を連通する圧力供給通路と、背圧室と吸入室との間を連通する放圧通路と、放圧通路の途上に設けられて放圧通路の流路面積を絞るオリフィスと、を備え、オリフィスは、背圧室の内圧に応じて絞り面積が自律的に変化するように構成される。
本発明に係るスクロール型圧縮機によれば、背圧室と吸入室とを連通する放圧通路の途上に設けられたオリフィスは、背圧室内圧力に応じて絞り面積が自律的に変化するように構成されているので、背圧室内圧力が比較的高くなる圧縮運転状態でも、背圧室内圧力を、可動スクロールと固定スクロールとの間に生じる摩擦力が過大とならない圧力レベルに抑制することができる。
本発明の実施形態に係るスクロール型圧縮機の一例を示す断面図である。 同スクロール型圧縮機の部分拡大断面図である。 同スクロール型圧縮機における冷媒流れを示すブロック図である。 同スクロール型圧縮機における背圧室の設定圧力を示す線図である。 同スクロール型圧縮機で用いる背圧調整弁の概略断面図である。 同スクロール型圧縮機における実際の背圧室内圧力を示す線図である。 同スクロール型圧縮機を示す図1のA部拡大断面図である。 同スクロール型圧縮機のオリフィスの変形を示す説明図であり、(a)開口が傾斜面を有していない場合と(b)開口が傾斜面を有する場合とで比較したものである。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るスクロール型圧縮機の一例を示す概略断面図である。
本実施形態によるスクロール型圧縮機100は、例えば車両用空調装置の冷媒回路に組み込まれ、冷媒回路の低圧側から吸入した冷媒(流体)を圧縮して吐出するものであり、スクロールユニット1と、冷媒の吸入室H1及び吐出室H2を有するハウジング10と、スクロールユニット1を駆動させる駆動部としての電動モータ20と、電動モータ20の駆動制御用のインバータ30と、を備えている。尚、本実施形態においては、上記車両用空調装置の冷媒回路は、車室内の冷房だけでなく暖房についても冷媒との熱交換により実行可能に構成されたヒートポンプ式冷媒回路である。また、スクロール型圧縮機100は、いわゆるインバータ一体型の場合を一例に挙げて説明する。
スクロールユニット1は、互いに噛み合わされる固定スクロール2及び可動スクロール3を有する。固定スクロール2は、底板2a上に渦巻きラップ2bが一体形成されてなる。可動スクロール3は、同様に、底板3a上に渦巻きラップ3bが一体形成されてなる。
両スクロール2,3は、その両渦巻きラップ2b,3bを噛み合わせるように配置される。詳しくは、両スクロール2,3は、固定スクロール2の渦巻きラップ2bの突出側の端縁が可動スクロール3の底板3aに接触し、可動スクロール3の渦巻きラップ3bの突出側の端縁が固定スクロール2の底板2aに接触するように配設される。尚、両渦巻きラップ2b,3bの突出側の端縁にはチップシールが設けられている。
また、両スクロール2,3は、両渦巻きラップ2b,3bの周方向の角度が互いにずれた状態で、両渦巻きラップ2b,3bの側壁が互いに部分的に接触するように配設される。これにより、両渦巻きラップ2b,3b間に三日月状の密閉空間が形成される。
可動スクロール3は、その自転が阻止された状態で、後述するクランク機構を介して、固定スクロール2の軸心周りに公転旋回運動可能に構成されている。これにより、スクロールユニット1は、両渦巻きラップ2b,3b間に形成される上記密閉空間を中央部に移動させ、その容積を徐々に減少させる。その結果、スクロールユニット1は、渦巻きラップ2b,3bの外端部側から密閉空間内に流入される冷媒を密閉空間内で圧縮する。
ハウジング10は、図1に示すように、電動モータ20及びインバータ30をその内側に収容するフロントハウジング11と、スクロールユニット1をその内側に収容するセンターハウジング12と、リアハウジング13と、インバータカバー14と、を有する。そして、これら(11,12,13,14)がボルトなどの締結手段(図示省略)によって一体的に締結されてスクロール型圧縮機100のハウジング10が構成される。
フロントハウジング11は、概略環状の周壁部11aと仕切壁部11bとを有する。フロントハウジング11は、その内部空間が、仕切壁部11bにより電動モータ20を収容するための空間とインバータ30を収容するための空間とに仕切られる。周壁部11aの一端側(図1では、左側)の開口はインバータカバー14によって閉止される。また、周壁部11aの他端側(図1では、右側)の開口はセンターハウジング12によって閉止される。仕切壁部11bには、その径方向中央部に後述する駆動軸23の一端部を支持するための筒状の支持部11b1が、周壁部11aの他端側に向って突設されている。
また、フロントハウジング11の周壁部11a及び仕切壁部11bと、センターハウジング12とにより、冷媒の吸入室H1が区画される。吸入室H1内には、周壁部11aに形成される冷媒の吸入ポートPinを介して冷媒回路の低圧側からの冷媒が吸入される。尚、吸入室H1内で、冷媒が電動モータ20の周囲等を流通して電動モータ20を冷却可能に構成されており、電動モータ20の上側の空間と電動モータ20の下側の空間は連通して、一つの吸入室H1が構成されている。また、吸入室H1内には、回転駆動される駆動軸23等の摺動部位の潤滑のため、適量の潤滑油が貯留されている。そのため、吸入室H1において、冷媒は潤滑油との混合流体として流れている。
センターハウジング12は、フロントハウジング11との締結側とは反対側が開口された一端開口の筒状に形成されており、その内部にスクロールユニット1を収容可能に形成されている。センターハウジング12は、円筒部12aとその一端側の底壁部12bとを有する。この円筒部12aと底壁部12bとによって区画される空間内にスクロールユニット1が収容される。円筒部12aの他端側には、固定スクロール2が嵌合される嵌合部12a1が形成される。したがって、センターハウジング12の開口は、固定スクロール2によって閉止される。また、底壁部12bは、その径方向中央部が電動モータ20側に向って膨出するように形成される。底壁部12bのこの膨出部12b1の径方向中央部には、駆動軸23の他端部を挿通させるための貫通孔が開口されている。そして、膨出部12b1のスクロールユニット1側には、この駆動軸23の他端側を支持するベアリング15を嵌合させる嵌合部が形成される。
センターハウジング12の底壁部12bと可動スクロール3の底板3aとの間には、環状のスラストプレート16が配置される。底壁部12bは、その外周部に、スラストプレート16を介して可動スクロール3からのスラスト力を受ける。底壁部12b及び底板3aのスラストプレート16と当接する部位には、それぞれ図示省略のシール部材が埋設される。
また、底板3aの電動モータ20側端面と底壁部12bとの間(つまり、可動スクロール3の固定スクロール2とは反対側の端面とセンターハウジング12との間)には背圧室H3が形成されている。センターハウジング12には、吸入室H1からスクロールユニット1の両渦巻きラップ2b,3bの外端部付近の連通空間H4へ冷媒(詳しくは冷媒と潤滑油との混合流体)を導入するための冷媒導入通路L1が形成される。冷媒導入通路L1は、連通空間H4と吸入室H1との間を連通するため、連通空間H4の内圧は吸入室H1の内圧(吸入室内圧力Ps)と等しい。
リアハウジング13は、円筒部12aの嵌合部12a1側端部にボルト等により締結される。これにより、固定スクロール2は、その底板2aが嵌合部12a1とリアハウジング13との間に挟持されて固定されている。また、リアハウジング13は、センターハウジング12との締結側が開口した一端開口の筒状に形成されており、円筒部13aとその一端側の底壁部13bとを有する。
リアハウジング13の円筒部13a及び底壁部13bと、固定スクロール2の底板2aとにより、冷媒の吐出室H2が区画される。底板2aの中心部には、圧縮冷媒の吐出通路(吐出孔)L2が形成され、吐出通路L2には一方向弁(吐出室H2からスクロールユニット1側への流れを規制する逆止弁)17が付設される。吐出室H2内には、両渦巻きラップ2b,3b間に形成される密閉空間で圧縮された冷媒が吐出通路L2及び一方向弁17を介して吐出される。吐出室H2内の圧縮冷媒は、底壁部13bに形成される吐出ポートPoutを介して冷媒回路の高圧側に吐出される。
尚、図示を省略するが、リアハウジング13には、吐出室H2内の圧縮冷媒から潤滑油を分離するための適宜の分離手段が設けられる。この分離手段により潤滑油が分離された冷媒(微量の潤滑油が残存する冷媒を含む)が吐出ポートPoutを介して冷媒回路の高圧側に吐出される。一方、分離手段により分離された潤滑油は、後述する圧力供給通路L3へ導かれる。図1では、潤滑油混合前又は潤滑油分離後の冷媒の流れは斜線付き矢印で示され、潤滑油と混合された冷媒(混合流体)の流れは太線矢印で示され、冷媒から分離された潤滑油の流れは白抜き矢印で示されている。
電動モータ20は、ロータ21と、ロータ21の径方向外側に配置されるステータコアユニット22とを含んで構成され、例えば、三相交流モータが適用される。例えば車両のバッテリー(図示省略)からの直流電流が、インバータ30により交流電流に変換され、電動モータ20へ給電される。
ロータ21は、その径方向中心に形成された軸孔に嵌合(焼嵌め)される駆動軸23を介して、ステータコアユニット22の径方向内側で回転可能に支持される。駆動軸23の一端部は、支持部11b1に回転可能に支持される。駆動軸23の他端部は、センターハウジング12に形成された貫通孔を挿通して、ベアリング15によって回転可能に支持される。インバータ30からの給電によりステータコアユニット22に磁界が発生すると、ロータ21に回転力が作用して駆動軸23が回転駆動される。駆動軸23の他端部は、クランク機構を介して可動スクロール3に連結されている。
本実施形態では、上記クランク機構は、このクランク機構を含む要部拡大図である図2に示すように、底板3aの背圧室H3側端面に突出形成された円筒状のボス部24と、駆動軸23の他端部に設けたクランク25に偏心状態で取付けられた偏心ブッシュ26と、を含んで構成される。偏心ブッシュ26はボス部24内に回転可能に支持される。尚、駆動軸23の他端部(クランク25側端部)には、可動スクロール3の動作時の遠心力に対向するバランサウエイト27が取付けられる。また、図示を省略したが、可動スクロール3の自転を阻止する自転阻止機構が適宜に備えられる。これにより、可動スクロール3は、その自転が阻止された状態で、上記クランク機構を介して固定スクロール2の軸心周りに公転旋回運動可能に構成される。
図3は、スクロール型圧縮機100における冷媒流れを説明するためのブロック図である。
図1及び図3に示すように、冷媒回路の低圧側からの冷媒は、吸入ポートPinを介して吸入室H1に導入され、その後、冷媒導入通路L1を介してスクロールユニット1の外端部付近の連通空間H4に導かれる。そして、連通空間H4内の冷媒は、両渦巻きラップ2b,3b間の密閉空間内に取り込まれ、この密閉空間内で圧縮される。圧縮された冷媒は、吐出通路L2及び一方向弁17を経由して吐出室H2に吐出され、その後、吐出室H2から吐出ポートPoutを介して冷媒回路の高圧側に吐出される。このようにして、吸入室H1を介して流入される冷媒を密閉空間内で圧縮し、この圧縮冷媒を、吐出室H2を介して吐出するスクロールユニット1が構成される。
さらに、スクロール型圧縮機100は、図1及び図3に示すように、冷媒導入通路L1及び吐出通路L2に加えて、背圧室H3へ圧力を供給するための圧力供給通路L3、背圧室H3から圧力を逃がすための放圧通路L4、及び背圧調整弁40による圧力調整に用いるPs感知用通路L5を備える。
圧力供給通路L3は、吐出室H2と背圧室H3との間を連通する、背圧室H3の入口側(上流側)の通路である。上記分離手段(図示省略)により吐出室H2内の圧縮冷媒から分離された潤滑油は、圧力供給通路L3を介して背圧室H3内へ導かれて、各摺動部位の潤滑に供される。潤滑油が圧力供給通路L3を介して背圧室H3内に導入されることにより、背圧室内圧力Pmが上昇する。
本実施形態では、圧力供給通路L3は、図1に具体的に示すように、吐出室H2と収容室13cとを連通する通路と、一端が収容室13cに開口すると共に他端が円筒部13aのセンターハウジング12と当接する端面部分に開口する通路と、この通路に接続されると共に円筒部12a及び底壁部12bとを貫通して背圧室H3に開口する通路と、を含んで構成される。
図3に加えて図1を参照すると、本実施形態のスクロール型圧縮機では、圧力供給通路L3の途上において、背圧室H3の内圧(背圧室内圧力)Pmを調整するための背圧調整弁40が、圧力供給通路L3の一部を構成するように設けられ、具体的には、リアハウジング13の底壁部13bに形成される収容室13c内に収容される。この背圧調整弁40は、吸入室内圧力Ps及び吐出室内圧力Pdをそれぞれ感知すると共に各感知圧力の変動に連動して作動し、背圧室内圧力Pmが各感知圧力に基づいて定まる所定圧力(以下において、「設定圧力」という)Pcとなるように、弁開度を自律的に調整するものである。弁開度の調整によって、背圧室H3の入口側(上流側)に接続される圧力供給通路L3の開度が調整されて、吐出室H2内の圧縮冷媒から分離された潤滑油が背圧室H3へ流入する潤滑油流入量が調整され、その結果、背圧室内圧力Pmが調整される。
放圧通路L4は、背圧室H3と吸入室H1との間を連通する、背圧室H3の出口側(下流側)の通路であり、背圧室H3内の潤滑油を吸入室H1へ流出させて背圧室内圧力Pmを逃がすためのものである。放圧通路L4は、図1に具体的に示すように、駆動軸23を貫通して形成され、駆動軸23の中心軸に沿うように延びている。放圧通路L4の途上には、放圧通路L4を介した潤滑油の流出によって背圧室内圧力Pmが過度に低下することを抑制するために、放圧通路L4の流路面積を絞って、背圧室H3からの潤滑油の流出量を制限するオリフィス50が設けられる。オリフィス50は、例えば、駆動軸23の吸入室H1側(図1では、支持部11b1側)端部に設けられる。背圧室H3内の潤滑油は、放圧通路L4を通って、オリフィス50により適宜に減圧されて吸入室H1に戻される。オリフィス50の詳細については後述する。
Ps感知用通路L5は、背圧調整弁40にて吸入室内圧力Psを感知するための通路である。本実施形態では、Ps感知用通路L5は、図1に示すように、一端が収容室13cに開口し他端が円筒部13aの固定スクロール2と当接する端面部分に開口する通路と、この通路と接続されると共に底板2aの外周部を貫通して連通空間H4に開口する通路とからなる。また、本実施形態では、図3に示すように、Ps感知用通路L5の所定部位から分岐して収容室13cの底側に開口するPs感知用分岐通路L5aが設けられる。尚、図1では図の簡略化のためPs感知用分岐通路L5aは図示を省略されている。また、Ps感知用通路L5は連通空間H4に開口する場合を一例に挙げて説明するが、吸入室H1に直接的に開口させてもよい。
次に、背圧調整弁40で背圧室内圧力Pmを調整する必要性について説明する。
背圧室内圧力Pmは、可動スクロール3を固定スクロール2側に向けて押圧する押圧力として作用する。スクロールユニット1による圧縮動作中において、底板3aの背圧室H3側端面に作用する背圧室内圧力Pmによる押圧力が、吸入室内圧力Ps及び吐出室内圧力Pdの大きさに応じて底板3aの密閉空間側端面に作用する圧縮反力より小さくなる(つまり、背圧不足状態になる)と、渦巻きラップ3bの突出側の端縁と底板2aとの間に隙間が生じると共に、底板3aと渦巻きラップ2bの突出側の端縁との間に隙間が生じて、圧縮機の体積効率が低下するおそれがある。一方、背圧室内圧力Pmによる上記押圧力が上記圧縮反力よりも大きくなる(つまり、背圧過剰状態になる)と、両スクロール2,3間の摩擦力が大きくなるため圧縮機の機械効率が低下する。
このため、図4に示すように、吸入室内圧力Ps及び吐出室内圧力Pdの各値において、背圧室内圧力Pmによる押圧力が底板3aの密閉空間側端面に作用する圧縮反力と一致するときの背圧室内圧力Pmを設定圧力Pcとし、背圧不足状態を回避すべく、背圧調整弁40によって、背圧室内圧力Pmが設定圧力Pcまで上昇するように調整される。一方、背圧室内圧力Pmが設定圧力Pcを超えた場合には、背圧過剰状態を回避すべく、背圧調整弁40によって、背圧室内圧力Pmが設定圧力Pcまで低下するように調整される。
図4において、吸入室内圧力PsがPs1、Ps2及びPs3(Ps1>Ps2>Ps3)のときにおける設定圧力PcをそれぞれPc1、Pc2及びPc3で示すと、設定圧力Pcは、吐出室内圧力Pd及び吸入室内圧力Psとともに上昇するが、その上昇には、吐出室内圧力Pd及び吸入室内圧力Psのうち特に吸入室内圧力Psの上昇が支配的な影響を及ぼすことがわかる。
車両用空調装置において、一般的に、冷房運転の際の吐出室内圧力Pd(例えばPd2)は暖房運転の際の吐出室内圧力Pd(例えばPd3)よりも若干低く、冷房運転の際の吸入室内圧力Ps(例えばPs2)は暖房運転の際の吸入室内圧力Ps(例えばPs3)より高くなる。したがって、上記のように、設定圧力Pcの上昇には特に吸入室内圧力Psの上昇が支配的な影響を及ぼすことから、冷房運転の際に背圧不足状態を回避するのに必要な背圧室内圧力Pm(例えばPm2)は、暖房運転の際に背圧不足状態を回避するのに必要な背圧室内圧力Pm(例えばPm3)よりも高くなるため、冷房運転の際の設定圧力Pc(例えばPc2)は暖房運転の際の設定圧力Pc(例えばPc3)よりも高くなる傾向にある。特に、過負荷状態の冷房運転の際には、より高い設定圧力Pc(例えばPc1)が求められる。
次に、本実施形態における背圧調整弁40の構造の一例を図1及び図5を参照して詳述する。図5は、背圧調整弁40の概念図(概略断面図)である。
背圧調整弁40は、そのハウジング41の外周に配置されたOリング42と収容室13cの内面との当接によって、収容室13cを、吸入室内圧力Psが作用する第1領域、吐出室内圧力Pdが作用する第2領域、背圧室内圧力Pmが作用する第3領域、及び吸入室内圧力Psが作用する第4領域に区画する。背圧調整弁40のハウジング41内には、第2領域として、吐出室H2側の圧力供給通路L3により吐出室H2と連通するPd導入室H5が形成され、第3領域として、Pd導入室H5と連通すると共に背圧室H3側の圧力供給通路L3により背圧室H3と連通する第1感圧室(弁室)H6が形成され、第4領域として、Ps感知用通路L5により吸入室H1(詳しくは空間H4)と連通する第2感圧室H7が形成される。
背圧調整弁40は、第1ロッド43aと、第2ロッド43bと、圧力供給通路L3を開閉するための弁体43cと、を有して構成される弁ユニット43を備えている。第1ロッド43a及び第2ロッド43bは、円柱状に形成されるとともに、一端どうしが弁体43cを挟んで連結されて、Pd導入室H5から第1感圧室H6を通って第2感圧室H7まで延びる。第1ロッド43aの先端部がPd導入室H5内に位置する共に第2ロッド43bの先端部が第2感圧室H7へ位置し、第1ロッド43aがPd導入室H5と第1感圧室H6とを連通する連通孔41aに挿通され、第2ロッド43bが第1感圧室H6と第2感圧室H7とを連通する連通孔41bに挿通される。弁体43cは第1感圧室H6に配設される。この弁体43cの一端面が連通孔41aの周縁を弁座41cとして接離することにより、連通孔(弁孔)41aが開閉され、Pd導入室H5、連通孔41a及び第1感圧室H6を経由してなる通路で一部が構成される圧力供給通路L3を開閉する。なお、第1感圧室H6から第2感圧室H7へ第2ロッド43bの外周面に沿って潤滑油が漏出しないように、連通孔41bと第2ロッド43bとの間には図示省略のシール部材が介在している。
第2感圧室H7には、真空にされた内部に第1バネ44が配設されると共に吸入室H1(=H4)の内圧(吸入室内圧力Ps)を受圧するベローズ組立体45が備えられる。ベローズ組立体45は、受圧する力が第1バネ44による弾性力より小さくなる場合は伸びる方向に変形し、その逆の場合は縮まる方向に変形する。ベローズ組立体45の一端部を構成する支持部45aはハウジング41に固定される。また、ベローズ組立体45は、その他端部に第2ロッド43bの先端部を受容可能に形成された凹部を有し、ベローズ組立体45の他端部が第2ロッド43bの先端部に対して接離可能に構成される。
背圧調整弁40のハウジング41内では、上記の第1領域として、第1ロッド43aの先端部に対して、Ps感知用分岐通路L5a及び貫通孔41dを介して、吸入室内圧力Psが弁背圧として作用するように構成されている。また、ハウジング41内において、ハウジング41と第1ロッド43aの先端部との間には、第1ロッド43aを介して弁体43cを開弁方向(図4参照)に弾性付勢する第2バネ46が配置される。一方、第1バネ44を含むベローズ組立体45は、その他端部を第2ロッド43bの先端部に当接した状態で伸びると、第2ロッド43bを介して弁体43cを閉弁方向に付勢する。
次に、スクロール型圧縮機100における上記構成の背圧調整弁40による背圧室内圧力Pmの調整動作について概略説明する。
まず、背圧調整弁40において、スクロールユニット1の圧縮動作中に弁体43cに作用する力の釣り合いから、下記の式(1)が成立する。
Pm−Ps=(Sv−Sa1)/(Sv−Sa2)×Pd
+(Sb+Sa1−Sv)/(Sv−Sa2)×Ps
+(Fc−Fa±f)/(Sv−Sa2) ・・・(1)
但し、Sa1は第1ロッド43aの断面積、Sbはベローズ組立体45のベローズ有効面積、Sa2は第2ロッド43bの断面積、Svは弁体43cの圧力受圧方向の断面積である。また、Faは第1バネ44の付勢力、Fcは第2バネ46の付勢力、fは第2ロッド43bの摺動部位等の摩擦力である。また、上記各パラメータは、Sv>Sa2、Sv>Sa1、Sb+Sa1>Sv、Fc>Fa±fの関係を満足している。
弁ユニット43とベローズ組立体45とで構成される感圧ユニット60は、吐出室内圧力Pdを、弁体43cの面積(Sv−Sa)を有する有効受圧部分により感圧し、背圧室内圧力Pmを、弁体43cの面積(Sv−Sr)を有する有効受圧部分により感圧し、吸入室内圧力Psを、ベローズ組立体45の面積(Sb−Sr)を有する有効受圧部分(他端部)と面積Saを有するロッド52aの一端部により感圧する。図4において説明したように、背圧調整弁40の設定圧力Pcは、一定の値に固定されるものではなく、暖房や冷房の運転中における吸入室内圧力Ps及び吐出室内圧力Pdに応じて変動するものである。上記の式(1)において、Pm以外の変数は、PdとPsだけであるため、Pmを制御対象圧力とした場合、その設定圧力Pcは、PdとPsの各感知圧力に基づいて定まる。
感圧ユニット60は、背圧室内圧力PmがPdとPsの各感知圧力に基づいて定まる設定圧力Pcより大きくなると、ベローズ組立体45を伸長させることにより弁体43cを閉弁方向に移動させて圧力供給通路L3の弁体43cによる開度(弁開度)を小さくし、その結果、背圧室内圧力Pmが設定圧力Pcに向けて低下するように、前記弁開度を自律的に調整(制御)する。また、感圧ユニット60は、背圧室内圧力Pmが設定圧力Pcより小さくなると、ベローズ組立体45を収縮させることにより弁体43cを開弁方向に移動させて弁開度を大きくし、その結果、背圧室内圧力Pmが設定圧力Pcに向けて上昇するように、弁開度を自律的に調整する。
このように背圧調整弁40は、弁開度調整機構としての感圧ユニット60により、吸入室内圧力Ps及び吐出室内圧力Pdをそれぞれ感知すると共に各感知圧力に連動して作動し、背圧室内圧力Pmが各感知圧力Pd,Psに基づいて定まる設定圧力Pcとなるように、弁開度を自律的に調整する構成を備えている。したがって、背圧調整弁40による弁開度の調整で得られる実際の背圧室内圧力Pmaが、例えば図6において、吸入室内圧力PsがPs1のときにPma1で示され、Ps2のときにPa2で示され、Ps3のときにPa3で示されるとすると、実際の背圧室内圧力Pma1〜Pma3は、それぞれ、可動スクロール3と固定スクロール2との間に生じる摩擦力が過大とならない圧力レベルに調整されるはずである。すなわち、設定圧力Pc1、Pc2及びPc3について、上記摩擦力が過大となるときの背圧室内圧力Pmを、それぞれ、Plim1、Plim2及びPlim3とすると、Pma1はPlim1以下となり、Pma2はPlim2以下となり、Pma3はPlim3以下となるはずである。
しかしながら、本発明の発明者は、例えば過負荷状態の冷房時等、背圧室内圧力Pmが比較的高くなる圧縮運転状態(例えば設定圧力Pc1のとき)において、放圧通路L4の途上に設けられたオリフィス50の絞り面積が固定されている場合には、図6の破線で示すように、実際の背圧室内圧力Pma1´を、可動スクロール3と固定スクロール2との間に生じる摩擦力が過大とならない圧力レベルに抑制することが困難である、すなわち、実際の背圧室内圧力Pma1´がPlim1を超えてしまうという問題を発見した。これは、放圧通路L4を介して背圧室H3から吸入室H1へ流出する潤滑油の流出流量が、オリフィス50による流量制限のために、背圧室内圧力Pmを上記摩擦力が過大とならない圧力レベルに抑制できる程度に達していないことを意味する。このため、本発明の発明者は、以下で具体的に説明するように、オリフィス50の構成として、絞り面積が背圧室内圧力Pmに応じて自律的に変化する構成を採用した。
図7は、図1のA部を拡大してオリフィス50の詳細を示す断面拡大図である。
オリフィス50は、一端側の開口部51aが背圧室H3に向けて開口すると共に他端側の開口部51bが吸入室H1に向けて開口する筒状の弾性体(樹脂等)であり、背圧室H3から放圧通路L4を介して吸入室H1へ流出する潤滑油がオリフィス50を通過するとき、背圧室内圧力Pmに応じて開口部51a,51bを含む開口全体が弾性的に変形して開口面積(絞り面積)が自律的に変化するように構成される。これにより、背圧室内応力Pmが上昇するに従ってオリフィス50の開口部51a,51bが弾性的に拡大変形するので、背圧室H3から放圧通路L4を介して吸入室H1へ流出する潤滑油の流出流量を増大させることができる。
ここで、オリフィス50は、一端側の開口部51aが吸入室H1から背圧室H3に向かう方向で徐々に拡開して形成される傾斜面を有していることが好ましい。その理由を、オリフィス50の変形に関するシミュレーション解析の結果を示した図8を参照して説明する。すなわち、図8(a)に示すように、一端側の開口部51aが傾斜面を有していない場合、変形前における一端側の開口部51a(破線参照)は、背圧室H3から流出した潤滑油が一端側の端面51cに作用する(白抜き矢印参照)ことで縮小変形して、変形後の開口部51a’のように開口面積が小さくなる傾向にある。しかし、図8(b)に示すように、一端側の開口部51aが傾斜面を有している場合には、変形前における一端側の開口部51a(破線参照)は、背圧室H3から流出した潤滑油が傾斜面に作用する(白抜き矢印参照)ことで拡大変形して、変形後の開口部51a’’のように開口面積が大きくなる傾向にある。このため、オリフィス50が上記の傾斜面を有していると、背圧室内応力Pmが上昇するに従って放圧通路L4を介した潤滑油の流出流量を増大させやすくなるからである。したがって、一端側の端面51cを最小限にすべく、一端側の開口部51aにおいて、傾斜面が一端側の外縁52まで延びるようにしてもよい。
より具体的には、オリフィス50は円筒状に形成されて、一端側の開口部51aにおける傾斜面が一端側における外縁52まで延びた構成とし、この傾斜面が、軸線AXとのなす角度θを45°以下とする円錐面を形成することが好ましい。これにより、潤滑油によってオリフィス50に加わる力が、一端側の開口部51aの開口面積を小さくする方向に働くことを抑制できる。
このようなスクロール型圧縮機100によれば、背圧室H3と吸入室H1とを連通する放圧通路L4の途上に設けられたオリフィス50が、背圧室内圧力Pmに応じて絞り面積が自律的に変化するように構成されているので、背圧室内圧力Pmが比較的高くなる圧縮運転状態でも、背圧室内圧力Pmを、可動スクロール3と固定スクロール2との間に生じる摩擦力が過大とならない圧力レベルに抑制することが可能となる。
なお、上記の実施形態において、背圧室H3の入口側に背圧調整弁40を設けるとともに背圧室H3の出口側にオリフィス50を設ける構成としたが、他の実施形態では背圧調整弁40を省略した構成としてもよい。すなわち、背圧室H3の出口側に設けられたオリフィス50によって、背圧室内圧力Pmを、スクロール型圧縮機100の圧縮運転状態に応じた圧力に調整するようにしてもよい。このように構成した場合においても、オリフィス50は、背圧室内圧力Pmに応じて絞り面積が自律的に変化するので、背圧室内圧力Pmが比較的高くなる圧縮運転状態でも、背圧室内圧力Pmを、可動スクロール3と固定スクロール2との間に生じる摩擦力が過大とならない圧力レベルに抑制することができる。
また、他の実施形態では、背圧室H3の出口側に、背圧調整弁40に代えて、圧力供給通路L3の流路面積を絞る別のオリフィスを設けた構成として、オリフィス50と別のオリフィスとで協働して背圧室内圧力Pmの調整を行ってもよい。別のオリフィスはオリフィス50と同様に絞り面積が可変となるように構成してもよい。このように構成したスクロール型圧縮機100においても、上記の実施形態と同様に、背圧室内圧力Pmを、可動スクロール3と固定スクロール2との間に生じる摩擦力が過大とならない圧力レベルに抑制することができる。
上記の実施形態において、オリフィス50を弾性体としたが、これに代えて、オリフィス50を弾性部材と剛性部材との組み合せによって構成することもできる。すなわち、オリフィス50は、開口部51a,51b等、放圧通路L4を流れる潤滑油と接触する部分に剛性部材を配置し、剛性部材の外側にスプリング等の弾性部材を配置して、剛性部材が背圧室内圧力Pmに応じて駆動軸23(放圧通路L4)の径方向に移動できるように構成されてもよい。このように構成されたオリフィス50によっても、背圧室内圧力Pmに応じて絞り面積を自律的に変化させることができる。
以上、本発明者にとってなされた発明を上記の実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることはいうまでもない。例えば、スクロール型圧縮機100は車両用空調装置に限らず定置式の空調装置等にも適用され得るが、スクロール型圧縮機100が車両用空調装置に適用される場合には、駆動源を電動モータ20からエンジンに代えた構成として、エンジンの回転力を、プーリを介して駆動軸23に伝達するようにしてもよい。また、背圧調整弁40は、吸入室内圧力Ps及び吐出室内圧力Pdをそれぞれ感知すると共に各感知圧力の変動に連動して作動し、背圧室内圧力Pmが各感知圧力に基づいて定まる設定圧力Pcとなるように、弁開度を自律的に調整するものであれば、いかなる構成であってもよく、また、その収容場所をリアハウジング13に限るものではない。さらに、放圧通路L4は、駆動軸23を貫通して形成された構成に限らず、これに代えて、底壁部12b、円筒部12a、周壁部11aの内部を通って、背圧室H3と吸入室H1との間を連通する連通孔として構成されてもよい。
1 スクロールユニット
2 固定スクロール
3 可動スクロール
10 ハウジング
40 背圧調整弁
50 オリフィス
51a 一端側の開口部
51b 他端側の開口部
52 一端側の外縁
100 スクロール型圧縮機
Ps 吸入室内圧力
Pd 吐出室内圧力
Pm 背圧室内圧力
L3 圧力供給通路
L4 放圧通路
H1 吸入室
H2 吐出室
H3 背圧室

Claims (7)

  1. 流体の吸入室及び吐出室を有するハウジングと、
    互いに噛み合わされる固定スクロール及び可動スクロールを有し、前記可動スクロールが前記固定スクロールの軸心周りに公転旋回運動されることにより、両スクロール間の密閉空間の容積を徐々に減少させ、前記吸入室を介して流入される流体を前記密閉空間内で圧縮し、この圧縮流体を、前記吐出室を介して吐出するスクロールユニットと、
    前記可動スクロールの前記固定スクロールとは反対側の端面と前記ハウジングとの間に形成される背圧室と、
    前記吐出室と前記背圧室との間を連通する圧力供給通路と
    前記背圧室と前記吸入室との間を連通する放圧通路と、
    前記放圧通路の途上に設けられて前記放圧通路の流路面積を絞るオリフィスと、
    を備え、
    前記オリフィスは、前記背圧室の内圧に応じて絞り面積が自律的に変化するように構成された、スクロール型圧縮機。
  2. 前記オリフィスは弾性体である、請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  3. 前記オリフィスは、一端側の開口部が前記背圧室に向けて開口し他端側の開口部が前記吸入室に向けて開口する筒状に形成され、前記一端側の開口部が前記背圧室に向けて徐々に拡開して形成される傾斜面を有している、請求項1又は請求項2に記載のスクロール型圧縮機。
  4. 前記傾斜面は前記一端側の外縁まで延びている、請求項3に記載のスクロール型圧縮機。
  5. 前記オリフィスは円筒状に形成され、前記傾斜面と軸線とのなす角度が45°以下である円錐面を形成する、請求項4に記載のスクロール型圧縮機。
  6. 前記圧力供給通路の途上には、前記吸入室の内圧及び前記吐出室の内圧を感知して、これらの感知圧力に応じて弁開度を自律的に調整する背圧調整弁が設けられた、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のスクロール型圧縮機。
  7. 前記圧力供給通路の途上には、前記圧力供給通路の流路面積を絞る別のオリフィスが設けられた、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のスクロール型圧縮機。
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