JP4085497B2 - 油脂被覆粉粒体及びその製造方法 - Google Patents

油脂被覆粉粒体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品、化粧品、浴用剤等に用いる各種粉粒体に鮮やかな着色を施した油脂被覆粉粒体に関するものである。さらには、特定の形状の粉粒体を用いて特定の油脂と特定の混合方法を限定することにより、粗大粒を形成することなく短時間で且つ斑のない上記油脂被覆粉粒体を得る製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品の表面に着色する方法として、非水溶性色素を保持した可食性粉末を表面に付着させる方法(特開昭63−304946公報)や、食用色素とセラックと常温で液体の動植物油脂を主成分とするコーティング剤を噴霧する方法(特開平3−66629公報)がある。また、芯材の油脂被覆物を得る方法には、溶融した油脂に芯材を加えて均一に混合後、冷却固化させて粉砕する方法、あるいは溶融したままスプレークーリングする方法、微粉化した油脂を物理的な手法で芯材表面に付着させる方法等が挙げられる。しかしこれらの技術では、得られる粉末に鮮やかな色彩を付与しようとした場合大きな欠点を有していた。例えば、特開昭63−304946号公報の発明では、粉末の付着力に限界があり、すぐ表面から剥がれてしまう。また特開平3−66629号公報では、常温で固体の油脂を用いることができない。一方、着色された油脂を用いて前述した方法で油脂被覆した場合、冷却後粉砕する方法では、粉砕時に粒子表面が削られるため、粒子表面が白っぽくなってしまい鮮やかな色が消えてしまう。
スプレークーリング法では、スプレーに長時間を要するため生産効率が悪い上、溶融した高温の油脂の中に色素が長時間保持され、温度による色素の退色や香料の飛散といった基本的な問題があった。更にこの方法には、油脂中に芯材を分散させることが前提となるため、芯材含量を高めることには物理的な限界があり、実際に芯材含量を50重量%以上にするのは至難の業である。これらの点については冷却固化による方法にも共通した欠点である。また、微粉化した油脂を用いて被覆する方法についても、微粉化によって油脂に着色した鮮やかな色が白色化し、被覆後も鮮やかな色をだすことができず、未だ満足のいく着色がなされた油脂被覆粉粒体は得られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、鮮やかな色彩で均一に着色され油脂で被覆された粉粒体を提供することを目的とし、さらにはこの油脂被覆粉粒体を粗大粒を形成させることなく高い生産効率で得る製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の平均粒径及び嵩比重を有する粉粒体である芯材を特定の温度範囲で撹拌混合機中で流動させながら、溶融した着色剤を含有する被覆用油脂を添加すると、粗大粒を形成させることなく短時間に鮮やかに着色された油脂被覆粉粒体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、芯材に着色剤を含有する溶融した油脂を被覆する着色油脂被覆粉粒体の製造方法であって、平均粒径が100μm以上で且つ嵩比重が0.3以上の粉粒体である芯材70〜95重量%を、油脂の融点より10〜50℃低い温度範囲下に撹拌羽根付き撹拌混合機中で流動させながら、この芯材に0.01〜10重量%の着色剤を含有する溶融した融点55〜80℃の油脂5〜30重量%を添加することを特徴とする着色油脂被覆粉粒体の製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において芯材となる粉粒体は、平均粒径100μm以上で且つ嵩比重0.3以上である必要があり、好ましくは平均粒径200μm〜3mmで且つ嵩比重0.3以上の粉粒体である。この平均粒径が100μmより小さい場合或いは、粒径が大きくても嵩比重が0.3未満の場合には、如何に粒子を高速に流動させても粒子間に働く剪断力が弱いため、油脂を添加したときに粗大粒となり、良好な油脂被覆粉粒体が得られない。なお、嵩比重とは芯材の重量を芯材の体積で除した値(g/cm3)である。
また、本発明では平均粒径が100μm未満で、嵩比重が0.3未満である芯材でも、造粒等によって平均粒径と嵩比重を上記範囲に調整すれば着色・着香が可能であり、その造粒には水溶性造粒、油脂スプレー造粒の何れの方法を用いてもよい。さらにこの予備造粒において、水溶性の色素を用いて着色された水溶性バインダーや、油溶性色素を用いて着色された油脂を用いて実施することにより、その後の着色処理の効果を更に高めることもできる。
本発明において芯材の種類について特に制限はなく、食品、化粧品、浴用剤等に通常使用される材料が全て使用可能であり、例えば、粉糖、グラニュー糖、乳糖、トレハロース、キシリトール、食塩、クエン酸、脱脂粉乳、デキストリン、デンプン、小麦粉、米粉、大豆粉等がある。
本発明の油脂被覆粉粒体における芯材の含有量は、1〜99重量%まで製造可能であるが、特に70〜95重量%以上の高含率のものが好ましい。
【0006】
本発明に用いる撹拌混合機は、粒子同士が接触し合いながら流動され、芯材同士間に掛かる剪断力が大きいタイプの混合機であり、撹拌羽根で撹拌するタイプの高速撹拌混合機が最も適している。一般的な風圧のみで粉体を流動させる流動層タイプの混合機では、芯材粒子間に働く剪断力が弱く造粒が起こってしまう場合が多いが、機内に撹拌羽根等を有しており、剪断力の掛かる撹拌機能が付与されているタイプであれば利用できる。また、機内及び芯材温度を被覆材となる油脂の融点より5〜100℃低い温度範囲、好ましくは10〜50℃低い温度範囲に調温できる混合機が適している。
芯材温度及び機内温度と添加する油脂の融点との温度差が100℃を超えると、瞬時に油脂が凝固してしまい粗大な造粒物が生成してしまう。逆に、温度差が5℃未満でも油脂被膜が軟化して粒子同士が付着して粗大な造粒物が生成してしまう。以上のことから、添加される油脂から供給される熱量と同じ量の熱量を廃熱できる混合機がより適している。この廃熱機能が高い場合には、短時間に大量の油脂を添加することが可能となるため、色素が高温に晒される時間をスプレーする場合と比べて大幅に短縮することができ、効率の高い製造が可能となる。しかし製造機に関しては、芯材が造粒を起こさないだけの剪断力と、均一コーティングに十分な粒子同士の接触が起こる混合機であれば、なんら上記混合機に限定されるものではない。
【0007】
本発明に用いる着色剤は、食品、化粧品、浴用剤等に使えるもので、溶融した油脂に均一に分散する或いは溶融するものであれば全て使用可能であり、着色剤として例えばアナトー色素、クチナシ色素、パプリカ色素、紅花色素、ウコン色素、紅コウジ色素、カラメル色素等の天然色素、βカロチン、バターイエロー、食用オレンジ色素、食用赤色色素、食用緑色色素、食用青色色素、食用黄色色素の合成色素等があり、これらを1種または2種以上混合して用いることができる。その使用量は、油脂に対して0.01〜10重量%の範囲で用途により適宜定める。
【0008】
本発明に用いる融点40℃以上の油脂は芯材に付着して被膜を形成するものであり、、例えば、天然に得られる牛脂や豚脂、魚油等といった動物性油脂、パーム油脂、ヤシ油、ナタネ油、大豆油、綿実油等の植物性油脂、およびこれらの油脂の硬化油であり、ほかに脂肪酸モノグリセライド、脂肪酸ジグリセライド、しょ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の脂溶性乳化剤、トコフェロール等の脂溶性ビタミン類、リン脂質、糖脂質等の複合脂質、脂肪酸、アルコール類、ワックス類、ステロール類、炭化水素等から1種類又は2種以上を組み合わせて用いることができる。油脂は精製や脱臭、硬化、エステル交換といった油脂加工をおこなっても差し支えないが、上記の油脂のうちで硬化油が好ましく使用できる。融点40℃未満の油脂では、常温で軟化して良好な被膜が形成されず所定の油脂被覆粉粒体が得難い。
本発明の油脂被覆粉粒体には、さらに香料を配合することが可能であり、香料として例えばレモンフレーバー、オレンジフレーバー、グレープフレーバー、グレープフルーツフレーバー、アップルフレーバー、メロンフレーバー、イチゴフレーバー、バニラフレーバー、ペパーミントフレーバー、ハーブフレーバー、カカオフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、アロエフレーバー等がある。特に香料は着色した色のイメージに合わせて、黄色に対してレモンフレーバー、緑色に対してメロンフレーバー等のようにすると、油脂被覆粉粒体の商品価値をさらに高めることができる。さらにまた、本発明の油脂被覆粉粒体には、ビタミン類、ミネラル類、天然エキス類、抗酸化剤、殺菌剤等を添加することもできる。
【0009】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。以下%は重量%を示す。
実施例1
表1に示す物性の精製塩640gに、βカロチン(30倍希釈品:デュポン製)5%、油溶性レモンフレーバー(レモンオイル:理研香料工業(株)製)5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)160gを、高速撹拌混合機(バーチカルグラニュレーター:パウレック製)を用い、回転数500rpmで、芯材及び機内温度を40℃に調温しながら、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香された精製塩の油脂被覆粉粒体795gを得た。得られた油脂被覆粉粒体の製品状態について、5人のパネラーが色むらや粗大粒の有無を肉眼で観察して評価した。
なお、嵩比重は芯材(精製塩)を容量100mlのメスシリンダーに採り、その重さを計って求めた。以上の結果を表1に示した。
【0010】
実施例2
実施例1において油溶性レモンフレーバー(レモンオイル:理研香料工業(株)製)5%を添加しない溶融菜種硬化油(融点65℃)を用いた以外は実施例1と同様にして、着色された精製塩の油脂被覆粉粒体790gを得た。
【0011】
実施例3
表1に示す物性のグラニュー糖640gに、緑色色素(OSネオグリーン:(株)アイゼン製)5%、油溶性メロンフレーバー(メロンオイル:理研香料工業(株))5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)160gを、高速撹拌混合機(バーチカルグラニュレーター:パウレック製)を用い、回転数500rpmで、芯材及び機内温度を45℃に調温しながら、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香されたグラニュー糖の油脂被覆粉粒体795gを得た。
【0012】
実施例4
表1に示す物性のクエン酸900gに、オレンジ゛色素(パプリカオレンジ:三栄源FFI(株)製)5%、油溶性オレンジフレーバー5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)100gを、高速撹拌混合機(オーエムダイザー:奈良機械(株)製)を用い、回転数1000rpmで、芯材及び機内温度を40℃に調温しながら、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香されたクエン酸の油脂被覆粉粒体990gを得た。
【0013】
実施例5
表1に示す物性の粉糖630gに、βカロチン5%、油溶性レモンフレーバー5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)70gを、高速撹拌混合機(バーチカルグラニュレーター:パウレック製)を用い、回転数500rpmで、芯材及び機内温度を50℃に調温しながら、流動している芯材に液状のままスプレーして、着色・着香された粉糖の油脂造粒物690gを得た。得られた粉糖造粒物640gに、βカロチン5%、油溶性レモンフレーバー5%添加した溶融ワックス(融点80℃)160gを、高速撹拌混合機(オーエムダイザー:奈良機械(株)製)を用いて機内温度を35℃、回転数1000rpmで処理し、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香された粉糖の油脂被覆粉粒体790gを得た。
【0014】
実施例6
表1に示す物性のデキストリン475gに、水溶性着色料(紅麹色素)5%、水溶性イチゴフレーバー5%添加した、5%プルラン水溶液50mlを、高速撹拌混合機(オーエムダイザー:奈良機械(株)製)を用い、回転数1000rpmで、芯材及び機内温度を40℃に調温しながら、流動している芯材に液状のままスプレーし、着色・着香されたデキストリンの着色・着香造粒物485gを得た。得られた造粒物440gに、油溶性着色料(レッド)5%、油溶性イチゴフレーバー5%添加した溶融牛脂硬化油(融点55℃)60gを、高速撹拌混合機(オーエムダイザー:奈良機械(株)製)を用いて機内温度を40℃、回転数1000rpmで処理し、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、水溶性及び油溶性の着色料、香料で着色・着香されたデキストリンの油脂被覆粉粒体795gを得た。
【0015】
比較例1
表1に示す物性の粉糖400gに、βカロチン5%、油溶性レモンフレーバー5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)100gを、高速撹拌混合機(バーチカルグラニュレーター:パウレック製)を用い、回転数500rpmで、芯材及び機内温度を40℃に調温しながら、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香された粉糖の油脂被覆物495gを得た。
【0016】
比較例2
表1に示す物性のパインフロー(デキストリン:松谷化学工業(株)製)160gに、βカロチン5%、油溶性レモンフレーバー5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)40gを、高速撹拌混合機(バーチカルグラニュレーター:パウレック製)を用い、回転数500rpmで、芯材及び機内温度を40℃に調温しながら、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香されたパインフローの油脂被覆物195gを得た。
【0017】
比較例3
表1に示す物性のデキストリン450gに、βカロチン5%、油溶性レモンフレーバー5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)50gを、高速撹拌混合機(バーチカルグラニュレーター:パウレック製)を用い、回転数500rpmで、芯材及び機内温度を40℃に調温しながら、、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香されたデキストリンの油脂被覆物490gを得た。
表1に実施例1〜6および比較例1〜3の結果をまとめて示した。
表1の結果から、実施例は全て良好な製品が得られるが、比較例1及び3は芯材の平均粒径が、また比較例2は嵩比重がそれぞれ本発明からはずれているので良好な製品が得られれないことがわかる。
【0018】
【表1】
Figure 0004085497
【0019】
実施例7
実施例4で用いたクエン酸400gに、βカロチン5%、油溶性レモンフレーバー5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)100gを、撹拌流動層混合機(スパイラルフロー:フロイント産業(株)製)を用い、回転数500rpmで、芯材及び機内温度を40℃に調温しながら、風量3リッター/minで流動させた芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香されたクエン酸の油脂被覆粉粒体495gを得た。
【0020】
比較例4
実施例4で用いたクエン酸400gに、βカロチン5%、油溶性レモンフレーバー5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)100gを、流動層混合機(フローコーターmini:フロイント産業(株)製)で、芯材及び機内温度を40℃に調温しながら、風量3リッター/minで流動させた芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香されたクエン酸の油脂被覆物490gを得た。
【0021】
比較例5
実施例1で用いた精製塩400gに、βカロチン5%、油溶性レモンフレーバー5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)100gを、高速撹拌混合機(オーエムダイザー:奈良機械製作所製)を用いて回転数1000rpmで処理し、芯材及び機内温度を62℃に調温しながら、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香された精製塩の油脂造粒物490gを得た。
【0022】
比較例6
実施例1で用いた精製塩400gに、βカロチン5%、油溶性レモンフレーバー5%添加した溶融フィトステロール(融点135℃)100gを、高速撹拌混合機(オーエムダイザー:奈良機械製作所製)を用いて回転数1000rpmで処理し、芯材及び機内温度を10℃に調温しながら、流動している芯材に液状のまま1分間で添加し、着色・着香された精製塩の油脂造粒物490gを得た。 表2に実施例7および比較例4〜6の結果をまとめて示した。
表2の結果から、実施例7では良好な製品が得られるが、比較例4は攪拌羽根のない流動層造粒機を使用しているので、また比較例5及び6は製造時の温度範囲がはずれているので良好な製品が得られれないことがわかる。
【0023】
【表2】
Figure 0004085497
【0024】
実施例8
実施例1及び4で得た着色された油脂被覆粉粒体について、着色状態を比色計(CM−S7W:ミノルタ(株)製;シャーレ径30mm、SCE)で測定し評価した。さらに、実施例1及び4と同じ芯材を用いて、下記比較例7〜10の方法で得た着色油脂被覆物についても同様に行った。それらの結果を表3に示した。
【0025】
比較例7
実施例1で用いた精製塩500gに、βカロチン5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)500gを加えて均一に撹拌混合した後、0℃で冷却固化させた。これを粉砕器(パワーミル:(株)ダルトン製)を用いて粉砕して、黄色に着色された精製塩の油脂被覆物990gを得た。
【0026】
比較例8
βカロチン5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)500gを均一に撹拌混合した後、0℃で冷却固化させた。これを粉砕器(パワーミル:(株)ダルトン製)を用いて粗粉砕し、更に微粉砕機(ジェットミル:日本ニューマチック(株)製)で平均粒径20μm以下に粉砕した。得られた着色油脂微粉末100gと実施例1で用いた精製塩500gを高速撹拌混合機(オーエムダイザー:奈良機械製作所製)を用いて回転数1000rpmで10分間処理することにより黄色に着色された精製塩の油脂被覆物595gを得た。
【0027】
比較例9
実施例4で用いたクエン酸500gに、オレンジ゛色素(パプリカオレンジ:三栄源FFI(株)製)5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)500gを加えて均一に撹拌混合した後、0℃で冷却固化させた。これを粉砕器(パワーミル:(株)ダルトン製)を用いて粉砕して、オレンジ色に着色されたクエン酸の油脂被覆物990gを得た。
【0028】
比較例10
オレンジ゛色素(パプリカオレンジ:三栄源FFI(株)製)5%添加した溶融菜種硬化油(融点65℃)500gを均一に撹拌混合した後、0℃で冷却固化させた。これを粉砕器(パワーミル:(株)ダルトン製)を用いて粗粉砕し、更に微粉砕機(ジェットミル:日本ニューマチック(株)製)で平均粒径20μm以下に粉砕した。得られた着色油脂微粉末100gと実施例4で用いたクエン酸500gを高速撹拌混合機(オーエムダイザー:奈良機械製作所製)を用いて回転数1000rpmで15分間処理することによりオレンジ色に着色されたクエン酸の油脂被覆物595gを得た。
【0029】
【表3】
Figure 0004085497
【0030】
表3の結果から、実施例1は比較例7、8に較べて黄色に関係するb値が大きいので鮮やかな黄色を示していることがわかる。また、実施例4は比較例9、10に較べて赤色と黄色に関係するa値とb値が共に大きいので鮮やかなオレンジ色を示していることがわかる。さらにL値については比較例のほうがいずれも数値が大きいので色が薄く白っぽいことがわかる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、鮮やかな色彩で均一に着色された油脂被覆粉粒体を得ることができ、さらにこの油脂被覆粉粒体を粗大粒を形成させることなく高い生産効率で製造方法するとができる。
本発明の着色された油脂被覆粉粒体は食品、化粧品、浴用剤等の分野に広く利用できる。

Claims (1)

  1. 芯材に着色剤を含有する溶融した油脂を被覆する着色油脂被覆粉粒体の製造方法であって、平均粒径が100μm以上で且つ嵩比重が0.3以上の粉粒体である芯材70〜95重量%を、油脂の融点より10〜50℃低い温度範囲下に撹拌羽根付き撹拌混合機中で流動させながら、この芯材に0.01〜10重量%の着色剤を含有する溶融した融点55〜80℃の油脂5〜30重量%を添加することを特徴とする着色油脂被覆粉粒体の製造方法。
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