JP4085020B2 - 2成分系現像剤およびそれを用いる画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フルカラー画像用として好適な2成分系現像剤と、当該現像剤を用いて高解像度の画像形成を実現するフルカラー画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
1の静電潜像担持体(感光体)の周囲に現像剤担持体を含む現像器を複数配してなる、電子写真方式によるフルカラー画像形成装置は、通常、カラー画像を形成するモード(カラーモード)と、モノクローム画像を形成するモード(モノクロモード)とを備えている。このうち、カラーモードでの画像形成には、通常、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色にブラック(B)を加えた4色のトナーについて順次現像処理が行われることから、1枚のフルカラー画像を形成するのに4つの現像器をそれぞれ駆動することとなり、モノクロモードと比べて約4倍の駆動時間を要する。
【0003】
電子写真方式による画像形成において感光体ドラム上の静電潜像を現像するには、トナーが適度に帯電していることが必要になる。そこで、通常、現像器には撹拌手段が設けられており、現像器の駆動に合わせて現像剤を撹拌することによって、トナーに摩擦による帯電を生じさせている。しかしながら、前述のように、カラーモードとモノクロモードとでは現像器の駆動時間に顕著な差異があることから、モードの相違によってトナーの撹拌時間やそれに伴うトナーの帯電量にも顕著な差異が生じることになる。この問題は、とりわけモノクロモードでの使用が主であるブラックトナーにおいて顕著に現れる。
【0004】
また、カラーモードでの単位時間当たりのトナー消費率はモノクロモードの場合のほぼ1/4と推測されるため、ブラックトナーの帯電特性をモノクロモードで最適化すると、カラーモードでのブラックトナーの帯電量が上昇し、ブラック画像の画像濃度が低下する現象が発生する。トナーは、単位時間当たりの消費量が少ない状態で撹拌され続けると、その帯電量が上昇する傾向にある。
ところで近年、フルカラー画像形成装置にアモルファスシリコン感光体を採用する例が増加している。アモルファスシリコン感光体は表面硬度が高く、磨耗しにくいという特徴を有することから、耐久性に優れており、感光体の長寿命化を図ることができる。しかも、光感度が高いという利点もある。
【0005】
しかしながら、アモルファスシリコン感光体には、コロナ放電によって発生したイオン性物質(例えば、コロナ放電に起因して生じたオゾンと窒素酸化物との反応による硝酸アンモニウム)がその表面に付着して、感光体表面に劣化が生じるという問題がある。硝酸アンモニウムは大気中の水分を吸収して低抵抗化し、感光体表面の静電潜像電荷をリークさせて、いわゆる「像流れ」を生じさせる原因になるものの、アモルファスシリコン感光体の表面が前述のように磨耗されにくいものであることから、ブレード等による除去が困難である。この像流れの問題は、高湿下で長時間放置後のとりわけ主帯電器の直下近傍において顕著である。
【0006】
そこで、アモルファスシリコン感光体の像流れに対する対策として、研磨効果を有する微粒子を外添(外部添加)させたフルカラー画像用のトナーを使用し、当該微粒子で感光体の表面を研磨させることによって、感光体の表面に付着したイオン性物質を適時除去することが考えられる。
研磨性微粒子を外添させたトナーとしては、スチレン−アクリル樹脂をバインダ樹脂として使用し、体積固有抵抗が1×102 〜1×1010Ω・cmで平均粒度が0.1〜3.3μmである酸化チタン等の無機粉体を研磨性微粒子(外添剤)として使用したトナーが記載されている(特許文献1)。一方、フルカラーの画像形成では各色のトナーを溶融させて調色することから、ポリエステル樹脂等の透光性を有するバインダ樹脂を使用する必要がある。しかしながら、ポリエステル樹脂は極性基を有するものであって、スチレン−アクリル系樹脂に比べて帯電性が不安定であると考えられ、摩擦帯電荷の発生量と漏洩量とがいずれも高くなる。従って、トナーの撹拌時間といった外的要因によってトナーの帯電量が変動し易いという問題が生じる。
【0007】
しかも、バインダ樹脂がポリエステル樹脂であるトナーに特許文献1に記載の研磨性微粒子(外添剤)を外添すると、カラーモードとモノクロモードの両方において安定した帯電量を確保することが困難になる。例えば、特許文献1に記載の研磨性微粒子のうち、体積固有抵抗が1×102 〜1×104 Ω・cm程度である低抵抗の粒子をトナーに外添すると、トナーの撹拌時間が短いモノクロモードにおいて帯電量が低くなり、逆に撹拌時間が長いカラーモードにおいてトナーが過剰に帯電することになる。その結果、モノクロモードではかぶり、トナー飛散、画質低下等の問題を生じ、カラーモードでは画像濃度の低下という問題が生じる。一方、帯電性の安定化を図るべく、体積固有抵抗が1×107 より大きい高抵抗の研磨性微粒子を用いた場合には、リークによる感光体の放電破壊を生じるおそれがある。
【0008】
特に近年、形成画像の高解像度化を図るべく、感光体をより一層の薄膜化する試みがなされているが、このような感光体では放電破壊の問題が顕著に現れる。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−73953号公報(請求項2,段落〔0009〕)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、フルカラー画像形成装置での使用に好適で、とりわけ薄膜のアモルファスシリコン感光体を備える画像形成装置への適用に好適な2成分系現像剤と、当該2成分系現像剤を使用するのに適した画像形成装置とを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記課題を解決するための本発明の2成分系現像剤は、
ポリエステル樹脂をバインダ樹脂として用いてなる正帯電性トナーと、酸化チタン微粒子と、磁性キャリアと、を含み、
感光層の膜厚が15μm以下であるアモルファスシリコン感光体を備える画像形成装置に用いられ、
上記酸化チタン微粒子は、上記正帯電性トナーの表面に外添されてなる、体積固有抵抗が1×105〜1×107Ω・cmの微粒子であり、
上記磁性キャリアは、電界強度が6×104V/mであるときに電気抵抗が1×107〜1×109Ωとなる磁性粉体であることを特徴としている。
【0012】
本発明の2成分系現像剤によれば、酸化チタン微粒子の体積固有抵抗と、磁性キャリアの電気抵抗とが、それぞれ所定の範囲に設定されていることから、外的要因による帯電量の変動を抑制することができ、カラーモードとモノクロモードの両方において安定した帯電量を確保することができる。それゆえ、いずれのモードでの画像形成においても適切な画像濃度を得ることができ、余白部での画像汚れ(かぶり濃度の上昇)、感光体への現像剤からのリーク発生、像流れ現象の発生等を確実に防止することができる。
【0013】
しかも、酸化チタン微粒子の体積固有抵抗や磁性キャリアの電気抵抗といった上記現像剤の電気的特性については、前述のようにモード間で現像剤の帯電量の差を生じにくくするという観点のみならず、感光体が薄膜であるときにも当該現像剤の使用を可能にすべく、感光体の放電破壊を防止するという観点をも考慮して、適切な範囲となるようにバランスをとって調整されている。
それゆえ、本発明の2成分現像剤によれば、膜厚が15μm以下の薄膜アモルファスシリコン感光体を備える画像形成装置に使用したときにも当該感光体の放電破壊を生じさせることがない。また、現像剤の帯電量が安定することから、カラーモードとモノクロモードとのモードの相違にかかわらず、高品質、高解像度の画像形成を実現することができる。
【0014】
また、本発明の2成分系現像剤は、研磨クリーニング効果を有する酸化チタン微粒子を備えることから、アモルファスシリコン感光体を備える画像形成装置での使用に好適であるばかりでなく、近年使用に供されつつある、表面の硬度や耐磨耗性が高い有機感光体を備える画像形成装置での使用にも好適である。
とりわけ、本発明の2成分系現像剤は、かかる感光体の中でも絶縁耐圧の低い感光体、具体的には感光層の膜厚が15μm以下であるアモルファスシリコン感光体を備える画像形成装置への適用において特に好適である。
【0015】
本発明に係る画像形成装置は、本発明の2成分系現像剤を使用するのに適した画像形成装置であって、本発明の2成分系現像剤を静電潜像担持体の現像領域に搬送する現像剤担持体が、上記静電潜像担持体に対向させた状態で複数個設けられてなり、上記静電潜像担持体が、その表面に膜厚15μm以下のアモルファスシリコン層を備えるものであり、かつ、現像ニップ部で測定された上記静電潜像担持体の表面電位が、+300V未満であることを特徴としている。
【0016】
本発明の画像形成装置によれば、その静電潜像担持体(感光体)の表面が膜厚15μm以下と、極めて膜厚の薄いものであることから、形成画像のより一層の高解像度化を達成することができる。
また、現像剤として、電気抵抗が高くなり過ぎないように適度に調整された本発明の2成分系現像剤を使用しており、しかも静電潜像担持体(感光体)と現像剤担持体とが接触する領域(現像ニップ部)において、静電潜像担持体の表面電位を+300V未満に設定していることから、感光層が薄膜のものであるにもかかわらず、当該感光層に放電破壊が生じるのを確実に防止することができる。
【0017】
さらに、本発明の画像形成装置によれば、その感光体が表面硬度の高いアモルファスシリコンを感光層とするものであることから、感光体の長寿命化を達成することができる。しかも、使用する現像剤が研磨粒子としての酸化チタン微粒子を有するものであることから、アモルファスシリコン感光体に対しても適度な研磨効果を発揮することができ、感光体の表面に付着して形成画像の劣化の原因となる硝酸アンモニウム等のイオン性物質を研削、除去することができる。すなわち、アモルファスシリコン感光体の表面状態を長期間に亘って適切な状態で維持することができる。
【0018】
なお、本発明の画像形成装置のように、低電位での現像を行う場合には、電界強度が低い分、エッジ効果を抑制することができ、画像形成のγ特性(出力画像濃度のγ曲線)をいわゆる「寝かした」状態とすることができるという利点が得られる。
さらに付け加えるならば、アモルファスシリコン感光体の感光層は、アルミニウム管等の支持基体上に真空中にてシリコンの半導体層を成長させることによって製造されるものであるところ、従来は感光層の膜厚を厚くすることが求められていたために、その製造に長時間を要し、生産効率が低下して生産コストが上昇するという問題があった。また、感光層が厚いことにより、感光層の表面で反射する光と深部で反射する光とが干渉して画像が不鮮明になるという問題もあった。一方、本発明の画像形成装置のように、感光層の膜厚が薄い場合には、感光層に対して許容される印加電圧の大きさが小さくなるという問題がある。例えば、膜厚15μmのアモルファスシリコン感光層の場合は、帯電器直下の表面電位が400V程度で限度となる。(現在、実用に供されているアモルファスシリコン感光層の膜厚の下限は約10μmである。これは、アモルファスシリコン感光層の膜厚が10μm以下になると、帯電器直下の表面電位が330V以下であっても、10℃、20%RHといった低温低湿環境で絶縁破壊を起こす可能性があるからであって、この場合、現像ニップ部での表面電位は250V以下に設定する必要があり、画像濃度とかぶりの抑制を満足する最適な現像条件が見出せていないからである。なお、アモルファスシリコン感光体は暗減衰が大きく、現像ニップ部では数十ボルト表面電位が減衰する。)しかしながら、本発明の画像形成装置によれば、本発明に係る2成分系現像剤を使用しており、現像ニップ部での静電潜像担持体(感光体)の表面電位が所定の電圧より低くなるように設定していることから、形成画像でのかぶり、感光体での電荷のリーク、高湿環境下での像流れ現象、といった従来の諸問題を解決しつつ、静電潜像担持体(感光体)の製造コストの削減、感光層の薄膜化に伴う形成画像の高画質化等を達成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の2成分系現像剤およびそれを用いる画像形成装置について詳細に説明する。
〔酸化チタン微粒子〕
本発明の2成分系現像剤において、正帯電性トナーに外添(外部添加)される酸化チタン微粒子は、前述のように、その体積固有抵抗が1×105 〜1×107 Ω・cmの範囲にあるものである。
【0020】
トナーの外添剤である酸化チタン微粒子は、本来、感光体の表面を研磨、清浄(クリーニング)する作用を発揮するために、トナーの周囲に付着されるものである。この酸化チタン微粒子の体積固有抵抗が低すぎると、正帯電性トナーの表面抵抗が必要以上に低くなって形成画像にかぶりが発生したり、トナー飛散が発生したり、画像濃度が必要以上に高くなったりする原因となる。逆に、酸化チタン微粒子の体積固有抵抗が高すぎると、正帯電性トナーの表面抵抗が必要以上に高くなって、繰返し画像形成を行ったときに画像濃度が低下したり、感光体に絶縁破壊によるピンホールを生じて形成画像に周期的な黒点が生じたりする原因となる。
【0021】
これに対し、本発明の2成分系現像剤のように、磁性キャリアの電気抵抗を後述する範囲に設定した上で、酸化チタン微粒子の体積固有抵抗を上記の範囲に設定したときは、これを薄膜のアモルファスシリコン感光体を備える画像形成装置に適用する場合においても、感光体の表面に対するクリーニング効果を十分に発揮させつつ、形成画像でのかぶりの発生や画像形成の繰り返しに伴う画像濃度の低下、あるいは感光体の絶縁破壊といった問題が生じるのを防止することができる。
【0022】
酸化チタン微粒子の体積固有抵抗は、上記範囲の中でも特に2×105 〜8×106 Ω・cmであるのが好ましく、5×105 〜5×106 Ω・cmであるのがより好ましい。
酸化チタン微粒子の体積固有抵抗は、酸化チタン微粒子の表面に金属酸化物等からなる導電性被膜(導電性コート層)を形成して、その導電性コート層の厚みを適宜調整することによって、所望の範囲に設定することができる。
【0023】
上記導電性コートを形成するための金属酸化物としては、例えばスズ−アンチモン酸化物(SnO2 /SbO3 )、インジウム−スズ酸化物(ITO膜)等が挙げられる。
酸化チタン微粒子の表面に形成される導電性被膜(導電性コート層)の種類、その厚み等については、酸化チタン微粒子に要求される体積固有抵抗に応じて適宜設定すればよい。
【0024】
酸化チタン微粒子の粒径が全体的に小さすぎると、感光体表面のクリーニング効果が十分に発揮されなくなるおそれがあり、逆にその粒径が全体的に大きすぎると、クリーニング効果が高くなって感光体の磨耗が極度に進行したり、現像スリーブ等の現像器内の部材に傷がついて、トナーの搬送にムラが生じたりするおそれがある。
従って、本発明の2成分系現像剤に使用する酸化チタン微粒子の粒径は、これに限定されるものではないが、その平均粒径を0.05〜1.0μmに設定するのが好ましく、0.1〜0.5μmに設定するのがより好ましい。
【0025】
酸化チタン微粒子の使用量(正帯電性トナーへの外添量)が少なすぎると、前述の酸化チタン微粒子の体積固有抵抗が高すぎる場合と同様の現象が発生したり、感光体表面に付着した窒素酸化物等を十分にクリーニングすることができなくなったりするおそれがある。逆に、上記使用量(外添量)が多すぎると、前述の酸化チタンの体積固有抵抗が低すぎる場合と同様の現象が生じるおそれがある。従って、本発明の2成分系現像剤における酸化チタン微粒子の使用量(正帯電性トナーへの外添量)は、正帯電性トナー100重量部に対して、0.05〜10重量部に設定するのが好ましく、0.1〜5重量部に設定するのがより好ましい。
【0026】
〔磁性キャリア〕
本発明の2成分系現像剤に用いられる磁性キャリアは、前述のように、電界強度が6×104 V/mであるときに電気抵抗が1×107 〜1×109 Ωの範囲にあるものである。
本発明に使用される磁性キャリアの電気抵抗は、前述の酸化チタン微粒子の体積固有抵抗との兼ね合いを考慮した上で、上記の範囲に設定されている。磁性キャリアの電気抵抗を上記範囲に設定することによって、形成画像へのかぶりの発生や画像形成の繰り返しに伴う画像濃度の低下、あるいは感光体の絶縁破壊といった問題が生じるのを防止することができる。
【0027】
磁性キャリアの電気抵抗は、上記範囲の中でも特に2×107 〜7×108 Ωであるのが好ましく、5×107 〜5×108 Ωであるのがより好ましい。
本発明の2成分系現像剤において、磁性キャリアには、磁性体粒子の表面に樹脂被膜を設けてなる、いわゆるコート型キャリア、結着樹脂中に磁性粉末を分散させてなる、いわゆる磁性粉分散型キャリア等の、従来公知の種々の磁性キャリアを採用することができる。
【0028】
コート型キャリアのコアとなる磁性体粒子としては、例えば酸化二鉄(III) 鉄(II)、γ−酸化鉄(III) 、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト等の各種フェライト;酸化クロム等が挙げられる。また、コート型キャリアの被膜を構成する樹脂としては、例えばアクリル樹脂等の(メタ)アクリル酸エステル(共)重合体;ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとフッ素化ポリオレフィンとの共重合体等のフッ素系ポリマー、といった従来公知のものが挙げられる。
【0029】
コート型キャリアにおける樹脂被膜(コート層)の形成方法は特に限定されるものではなく、例えば有機溶剤中に被膜形成用の樹脂を溶解させて、この溶液中に磁性粉末を添加して被覆する、いわゆる流動コーティング法や、有機溶剤に溶解させた被膜形成用の樹脂を磁性キャリア粒子に吹き付けて、冷却、乾燥する、いわゆるスプレードライ法等の、従来公知の方法を採用することができる。
コート型キャリアにおける樹脂皮膜(コート層)の種類、コート層の厚み等については、磁性キャリアに要求される電気抵抗等に応じて適宜設定すればよい。
【0030】
磁性粉分散型キャリアにおいて、キャリアのバインダ樹脂には、トナー粒子用のバインダ樹脂として従来公知のものと同様の樹脂を採用することができる。また、磁性粉分散型キャリアに用いられる磁性粉としては、通常用いられるのと同様の、強磁性体の微粒子を採用することができる。
磁性粉分散型キャリアにおけるバインダ樹脂や磁性粉の種類、磁性粉の配合割合、キャリアの製造方法等については、磁性キャリアに要求される電気抵抗等に応じて適宜設定すればよい。
【0031】
磁性キャリアの粒径については特に限定されるものではなく、従来公知の磁性キャリアと同様の範囲に設定すればよい。
〔正帯電性トナー〕
本発明の2成分系現像剤において、正帯電性トナーは、ポリエステル樹脂を含むバインダ樹脂中に、着色剤や電荷制御剤等の種々の添加剤を配合、分散してなるものである。
【0032】
正帯電性トナーの粒径は特に限定されるものではなく、画像形成の目的、用途に応じて適宜設定すればよい。なお、トナーの粒径は、通常その平均体積径で3〜20μmであるのが好ましく、4〜10μmであるのがより好ましい。形成画像の高画質化、高解像度化を最大の目的とする場合にはトナーを小粒径化するのが好ましく、具体的にはその平均粒径を10μm以下に、より好ましくは5〜8μmの範囲に設定するのが適当である。
【0033】
正帯電性トナーの粒子形状については特に限定されるものではないが、その表面に付着する酸化チタン微粒子に、感光体のクリーニング作用を効率よく発揮させるためにも、ある程度球形化が進んだものであるのが好ましい。
(バインダ樹脂)
本発明の2成分系現像剤はフルカラーの画像形成に用いられるものであることから、トナーのバインダ樹脂には透光性を備えることが求められる。そこで、正帯電性トナーのバインダ樹脂は、前述のように、少なくともポリエステル樹脂を含むもの、好ましくはポリエステル樹脂を主成分とするものが用いられる。
【0034】
正帯電性トナーの透明性を損なわない範囲であれば、バインダ樹脂として、ポリエステル樹脂とともに、バインダ樹脂として従来用いられているスチレン−アクリル樹脂等の種々の樹脂を混合して使用してもよい。
正帯電性トナーに使用されるポリエステル樹脂としては、トナーのバインダ樹脂として用いられる従来公知の種々のポリエステル樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂の分子量は特に限定されるものではなく、定着性等の特性を良好なものにするという観点から適宜設定すればよい。これに限定されるものではないが、その重量平均分子量<Mw>は15,000程度であるのが好ましく、その数平均分子量<Mn>は4,300程度であるのが好ましい。
【0035】
(着色剤)
正帯電性トナーに配合される着色剤としては特に限定されるものではなく、ブラックトナー用およびカラートナー用のいずれについても、従来公知の種々の着色剤を使用することができる。
なお、ブラックトナー用の着色剤としては、例えばファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、ガスブラック、オイルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;アニリンブラック、ランプブラック等が挙げられる。カラートナー用の着色剤としては、従来公知の種々の有機顔料、無機顔料、染料が挙げられる。
【0036】
(電荷制御剤)
正帯電性トナーに配合される電荷制御剤としては、正電荷制御用のものであるほかは特に限定されるものではなく、従来公知の種々の電荷制御剤を使用することができる。
正電荷制御剤の具体例としては、塩基性窒素原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類等が挙げられる。
【0037】
電荷制御剤の配合量は特に限定されるものではないが、バインダ樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部に設定するのが好ましく、0.5〜8重量部に設定するのがより好ましい。
(その他の成分)
正帯電性トナーには、上記の着色剤や電荷制御剤のほか、例えばオフセット防止剤等の種々の成分を、本発明の効果を損なわない範囲において配合することができる。
【0038】
オフセット防止剤(離型剤)としては、例えば脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類またはその部分ケン化物等の、いわゆるワックス類や、シリコーンオイル等が挙げられる。なかでも、重量平均分子量が1,000〜10,000程度の低分子量脂肪族系炭化水素、具体的には低分子量ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、パラフィンワックスなどが好適である。
【0039】
(正帯電性トナーの製造方法)
正帯電性トナーの製造方法は次のとおりである。まず、前述の各成分を乾式ブレンダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等に投入して、均質に予備混合する。次いで、この混合物をバンバリーミキサー、ロールミル、または1軸/2軸の押出混練機に投入して、これを溶融混練する。さらに、混練物を冷却した後、これを粉砕し、必要により分級する。
【0040】
〔2成分系現像剤の製造方法〕
本発明に係る2成分現像剤の製造方法は次のとおりである。まず、前述の正帯電性トナーに対して、前述の酸化チタン微粒子を所定量外添(外部添加)して、ヘンシェルミキサー、乾式ブレンダー、ボールミル等で両者を十分に撹拌混合する。次いで、これと、前述の磁性キャリアとを所定の割合で混合して、再度ヘンシェルミキサー、乾式ブレンダー、ボールミル等で両者を十分に撹拌混合する。
【0041】
正帯電性トナーと酸化チタン微粒子との混合割合は、「酸化チタン微粒子の使用量(正帯電性トナーへの外添量)」として前述したとおりである。
酸化チタン微粒子を外添してなる正帯電性トナーと、磁性キャリアとの混合割合は、画像形成装置の特性(特に、現像手段の特性)に応じて適宜設定されるものである。従って、上記混合割合は特に限定されるものではないが、通常、2成分現像剤におけるトナー濃度(T/D)が1〜20重量%、好ましくは3〜10重量%となるように設定される。
【0042】
〔画像形成装置〕
本発明の画像形成装置は、前述のように、(i) 本発明に係る2成分現像剤を用いて画像形成を行うものであり、(ii)静電潜像担持体が、表面に膜厚15μm以下の薄膜のアモルファスシリコン層を備えるもの(いわゆる薄膜アモルファスシリコン感光体)であり、かつ(iii) 当該静電潜像担持体の表面電位が現像ニップ部において+300V未満であることを特徴とする。
【0043】
上記(ii)に示すような15μm以下という極めて膜厚の小さい表面層(感光層)を備える静電潜像担持体を用いる場合に、しかもトナーの外添剤である酸化チタン微粒子や磁性キャリア等が高抵抗のものである場合には、外添剤や磁性キャリアから静電潜像担持体の表面への電荷のリーク現象が生じ易く、静電潜像担持体の放電破壊を生じるおそれが高いという問題がある。
しかしながら、本発明の画像形成装置は、現像剤として、外添剤である酸化チタン微粒子や磁性キャリアの電気特性を適切な範囲に設定してなる本発明の2成分系現像剤を用いることを特徴としており、さらに上記(iii) に示すように、静電潜像担持体の表面電位が現像ニップ部において+300V未満という、低い電圧に抑えられていることから、静電潜像担持体表面への過剰な表面電位の付加に伴って当該静電潜像担持体の表面(感光層)に絶縁破壊を生じさせてしまうという事態の発生を防止することが可能になる。
【0044】
従って、たとえ静電潜像担持体(感光体)の表面層(感光層)が15μm以下という極めて薄いものであっても、放電破壊を生じるおそれがない。すなわち、放電破壊のおそれを考慮することなく、形成画像の高解像度化を図るべく感光体の薄膜化を実現することができる。
なお、本発明の画像形成装置では、静電潜像担持体の表面電位が現像ニップ部において+300V未満という低い値に設定されているものの、現像剤の電気特性が前述のように設定されていることから、形成画像の画像濃度を低下させることなく、良好な画像を形成することができる。
【0045】
本発明の画像形成装置において、現像ニップ部における静電潜像担持体の表面電位は、上記範囲の中でも特に220〜280Vであるのが好ましく250〜280Vであるのがより好ましい。
【0046】
【実施例】
次に、実施例および比較例を挙げて本発明を説明する。
〔トナー粒子の製造〕
バインダ樹脂としてビスフェノールA型のポリエステル樹脂〔三井化学(株)製、重量平均分子量<Mw>15,000、数平均分子量<Mn>4,300、<Mw>/<Mn>=3.5〕を使用し、電荷制御剤(CCR)として第4級アンモニウム塩〔藤倉化成(株)製の商品名「FCA−222P」〕を使用し、着色剤としてカーボンブラック〔デグッサ(Degussa)社製の商品名「プリンテックス−60」〕を使用し、ワックスとして低分子量ポリプロピレン〔三洋化成(株)製の商品名「ビスコール550P」〕を使用した。
【0047】
ポリエステル樹脂100重量部、第4級アンモニウム塩3重量部、カーボンブラック6重量部および低分子量ポリプロピレン3重量部を混合して、2軸押出機で溶融混練した後、冷却した。次いで、得られた固化物をジェットミル微粉砕機で粉砕し、風力分級器で粒径dが約5μm未満の微粉末を除去して、平均体積径〔(Σnd3 /Σn)1/3 ,nは粒子個数を示す。〕が8μmのトナー粒子を得た。
【0048】
〔酸化チタン微粒子の製造〕
トナー粒子の外添剤には、1次粒子径が0.25μmであるルチル型酸化チタン微粒子の表面に、スズ−アンチモン酸化物〔SnO2 /Sb2 O3 ,含有割合1:1(重量比)〕からなる導電性コート層が設けられたものを使用した。
スズ−アンチモン酸化物による導電性コート層の形成は、酸化チタン微粒子とスズ−アンチモン酸化物とをヘンシェルミキサーに投入して、槽内温度300℃で5分間撹拌することによって行った。
【0049】
導電性コート層の厚みは、主として、酸化チタン微粒子とスズ−アンチモン酸化物との混合割合によって調節し、その厚みによって酸化チタン微粒子の体積固有抵抗を調節した。
酸化チタン微粒子100重量部に対するスズ−アンチモン酸化物の使用量、導電性コート層の形成処理のうち撹拌処理についての条件、および導電性コート層形成処理後における酸化チタン微粒子の体積固有抵抗について、それらの関係を下記の表1に示す。
【0050】
酸化チタン微粒子の体積固有抵抗の測定方法は次のとおりである。エレクトロメータ(KEITHLEY社製の商品名「KEITHLEY 610C」および高圧電源(FLUKE社製の商品名「FLUKE 415B」)に接続された一対の測定治具(上部および下部極板;面積が20cm2 である鋼製の円形極板)のうち、下部側の極板上に、測定対象となる酸化チタン微粒子(サンプル)を載置した。酸化チタン微粒子は、厚さ約1〜3mmの平坦な層をなすように載置した。載置後、サンプル間の空隙をなくすために上部極板上に4kgの錘を載せ、その状態でサンプル層の厚さt(cm)を測定した。次いで、両極板間に電圧E(V)を印加し、そのときの電流値I(A)を測定して、次式に基づいて体積固有抵抗ρ(Ω・cm)を計算した。
【0051】
【数1】
【0052】
〔式中、I0 は印加電圧が0であるときの電流値(A)を示し、Sは極板の面積(cm2 )を示す。〕
【0053】
【表1】
【0054】
〔磁性キャリアの製造〕
磁性キャリアには、重量平均径〔Σnd4 /Σnd3 ,nおよびdは前記と同じである。〕が60μmであるフェライト粒子の表面に、アクリル樹脂のコート層が設けられたものを使用した。
コート層の厚みはアクリル樹脂の使用量によって調節し、その厚みによって、電界強度6×104 V/m下での磁性キャリアの電気抵抗を調節した。
【0055】
磁性キャリア100重量部に対するアクリル樹脂の使用量と、コート層形成処理後における磁性キャリアの電気抵抗との関係を下記の表2に示す。
磁性キャリアの電気抵抗の測定方法は次のとおりである。セルに磁性キャリアを充填して測定用試料を作成し、セル内の磁性キャリアと接するようにして一対の電極を配置した。次いで、この一対の電極間に電圧を印加し、電圧印加時にセル内を流れる電流を測定することによって、磁性キャリアの電気抵抗(Ω)を求めた。なお、磁性キャリアは粉末であって、セル内での磁性キャリアの充填率に変化が生じると電気抵抗にも影響が生じることから、いずれの測定用試料においても、その充填率が最大となるように注意を要する。電気抵抗測定時の条件は、測定試料と電極との接触面積が約2.3cm2 、測定試料(セル)の厚みdが1.7mm、上部電極への荷重が180g、印加電圧が100Vであった。
【0056】
【表2】
【0057】
〔2成分系現像剤の製造およびその性能評価〕
(実施例1)
(i) 2成分現像剤の製造
上記トナー粒子100重量部に、体積固有抵抗が9.5×106 Ω・cmである酸化チタン微粒子1.5重量部を添加して、ヘンシェルミキサーで撹拌し、酸化チタン微粒子を分散させることによって、トナーを得た。
【0058】
次いで、このトナー10重量部に、電界強度6×104 V/m下での電気抵抗が1.0×107 Ωである磁性キャリア100重量部を添加して、ナウターミキサーで分散、混合することによって、2成分系現像剤を得た。
(ii)2成分現像剤および画像形成装置の性能評価
上記2成分系現像剤を使用して、フルカラー画像形成装置〔京セラミタ(株)製の電子写真複写機(型番「LS−8000C」)の改造機〕でモノクローム画像とフルカラー画像の画像形成試験を行った。上記電子写真複写機は、その感光体ドラムを、膜厚12μmのアモルファスシリコンを備えるシリコンドラムに変更したものである。
【0059】
上記試験は、モノクロモードとカラーモードのそれぞれにおいて、2成分現像剤のトナー濃度(T/D)を5.0重量%に維持した状態で、10万枚の画像を形成することにより行った。感光体ドラムへの帯電は、現像ニップ部で測定した感光体ドラム(静電潜像担持体)の表面電位が+280Vとなるように設定して行った。使用した原稿は、A4サイズで、黒色画像の比率が10%のものであった。
【0060】
a)トナーの帯電量の測定
トナーの帯電量(μC/g)は、トナーの単位重量当たりの電荷量を示すものである。本発明では、現像装置の現像剤容器から採取した現像剤200mgをブローオフ帯電量測定装置〔京セラケミカル(旧東芝ケミカル)(株)製の型番TB−200〕に充填し、ブロー圧力1kgf、20秒のブロー条件にて測定した。
【0061】
なお、目開き37μmのステンレス製メッシュ(篩)を用いて現像剤を採取し、当該スクリーンの底面側に電気掃除機の吸入口を接触させて当該現像剤からトナーを視認できなくなるまで除去した上で、スクリーン上に残存したキャリアの重量を測定し、この値を基にして現像剤中のトナーの重量を算出した。
トナーの帯電量は、画像形成試験の初期と10万枚画像形成処理後とで測定した。このいずれにおいても、帯電量が12〜18μC/gの範囲にあることを、本性能評価の合格基準とした。
【0062】
b)画像濃度IDとかぶり濃度FDの測定
画像形成試験の初期と、10万枚の画像形成処理後とにおいて、形成画像の画像濃度IDと、余白部分のかぶり濃度FDとを、反射濃度計〔東京電色(株)製の品番「TC−6D」〕を用いて測定し、その平均値を求めた。
画像形成試験の初期と10万枚の画像形成処理後とのいずれにおいても、画像濃度ID(単色)が1.30以上、かぶり濃度FD(単色)が0.015以下であって、さらにドラムリークが発生していないことを、本性能評価の合格基準とした。
【0063】
(実施例2および比較例1,2)
磁性キャリアとして、電界強度6×104 V/m下での電気抵抗が8.5×106 Ω(比較例1)、9.6×108 Ω(実施例2)または1.3×109 Ω(比較例2)であるものを用いたほかは、実施例1と同様にして2成分系現像剤を得た。また、こうして得られた2成分系現像剤について、それぞれ実施例1と同様にして性能評価を行った。
【0064】
(実施例3および比較例3,4)
酸化チタン微粒子として、体積固有抵抗が7.0×104 Ω・cm(比較例3)、1.1×105 Ω・cm(実施例3)または1.5×107 Ω・cm(比較例4)であるものを用いたほかは、実施例1と同様にして2成分系現像剤を得た。また、こうして得られた2成分系現像剤について、それぞれ実施例1と同様にして性能評価を行った。
【0065】
(比較例5)
酸化チタン微粒子として、体積固有抵抗が7.0×104 Ω・cmであるものを用い、かつ磁性キャリアとして、電界強度6×104 V/m下での電気抵抗が8.5×106 Ωであるものを用いたほかは、実施例1と同様にして2成分系現像剤を得た。また、こうして得られた2成分系現像剤について、それぞれ実施例1と同様にして性能評価を行った。
【0066】
(比較例6)
酸化チタン微粒子として、体積固有抵抗が1.5×107 Ω・cmであるものを用い、かつ磁性キャリアとして、電界強度6×104 V/m下での電気抵抗が1.3×109 Ω(比較例6)であるものを用いたほかは、実施例1と同様にして2成分系現像剤を得た。また、こうして得られた2成分系現像剤について、それぞれ実施例1と同様にして性能評価を行った。
【0067】
以上の結果を表3および表4に示す。
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
表3および表4に示す実施例の結果より明らかなように、2成分系現像剤を構成する酸化チタン微粒子の体積固有抵抗と、磁性キャリアの電気抵抗とが、それぞれ本発明の範囲に設定されている場合(実施例1〜3)には、画像形成を繰り返した後においても画像濃度やかぶり濃度が適切な値に維持されており、酸化チタン微粒子や磁性キャリアからの電荷のリークによって感光体に破損(放電破壊)が生じるといった現象も観察されなかった。
【0071】
また、使用した画像形成装置は、感光体ドラム(静電潜像担持体)の表面電位が+280Vという低い電圧に抑えられていたものの、形成画像の画像濃度が低下することなく、画像形成を繰り返した後も良好な画像を形成することができた。なお、上記画像形成装置の帯電器直下での推定表面電位は+360Vであった(この値は感光体ドラムの案減衰特性から推定した)。
以上の結果およびそれらと比較例の結果との対比により、本発明の2成分系現像剤および画像形成装置は、フルカラー画像の形成、とりわけ薄膜アモルファスシリコン感光体による高画質、高解像度化されたフルカラー画像の形成に好適であることがわかった。
Claims (2)
- ポリエステル樹脂をバインダ樹脂として用いてなる正帯電性トナーと、酸化チタン微粒子と、磁性キャリアと、を含み、
感光層の膜厚が15μm以下であるアモルファスシリコン感光体を備える画像形成装置に用いられ、
上記酸化チタン微粒子は、上記正帯電性トナーの表面に外添されてなる、体積固有抵抗が1×10 5 〜1×10 7 Ω・cmの微粒子であり、
上記磁性キャリアは、電界強度が6×10 4 V/mであるときに電気抵抗が1×10 7 〜1×10 9 Ωとなる磁性粉体であることを特徴とする、2成分系現像剤。 - 請求項1記載の2成分系現像剤を静電潜像担持体の現像領域に搬送する現像剤担持体が、上記静電潜像担持体に対向させた状態で複数個設けられてなり、
上記静電潜像担持体が、その表面に膜厚15μm以下のアモルファスシリコン層を備えるものであり、かつ、
現像ニップ部で測定された上記静電潜像担持体の表面電位が、+300V未満であることを特徴とする、画像形成装置。
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