JP4084284B2 - 転炉ダストの利用装置及び利用方法 - Google Patents

転炉ダストの利用装置及び利用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4084284B2
JP4084284B2 JP2003386500A JP2003386500A JP4084284B2 JP 4084284 B2 JP4084284 B2 JP 4084284B2 JP 2003386500 A JP2003386500 A JP 2003386500A JP 2003386500 A JP2003386500 A JP 2003386500A JP 4084284 B2 JP4084284 B2 JP 4084284B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dust
converter
small piece
cooler
collected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003386500A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005146360A (ja
Inventor
芳宜 奥山
信幸 藤倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JP Steel Plantech Co
Original Assignee
JP Steel Plantech Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JP Steel Plantech Co filed Critical JP Steel Plantech Co
Priority to JP2003386500A priority Critical patent/JP4084284B2/ja
Publication of JP2005146360A publication Critical patent/JP2005146360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4084284B2 publication Critical patent/JP4084284B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • Y02W30/54

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)

Description

本発明は、転炉操業において発生する転炉ダストを回収して再利用する装置及び方法に関するものである。
転炉操業では大量のダストが発生するが、特に最近は、スラグレス吹錬によりスラグ量が低下し、発生するダスト量が増加している。
湿式集塵器を用いる転炉排ガス処理装置では、集塵器で捕集したダストを乾燥した後、吹錬原料として利用しリサイクルしているが、乾燥に必要な特別な設備や燃料が必要となり処理コストはかなりの金額となる。また、ダスト量の増加により、既設の設備では処理能力が不足し処理コストも増加する方向にあり、増加する転炉ダストを安価に処理する方法が渇望されている。
転炉操業において発生するダストを再利用することについては、特公平5−86457号公報に開示されている。ここに開示されている再利用方法は、移転炉排ガス処理装置の冷却器の下流に乾式集塵器を設置してダストを捕集し、この捕集したダストを不活性雰囲気で搬送して吹錬中の転炉に直接投入するものである。このように、転炉内からの発生ガスにより飛散され捕集されたダストを、何の処理もしないで再び転炉内に投入しても、再び発生ガス中に飛散(再飛散)する量が多くてダストのリサイクル効率が低く、充分な効果は得られなかった。
また、特開平6−108133号公報及び特開平7−300609号公報には、乾式集塵器で捕集したダストを吹込みランスを用いて転炉内に投入する技術が開示されている。これらの方法では吹錬のための酸素吹込みランスの他にもう一本のランスが必要となり、フードに酸素吹込みランス用孔、ダスト吹込み用孔、サブランス用孔、副原料投入用孔(通常2個)と多数の開口部が必要となり、冷却器水管の配列が複雑になる。更に、フード部は炉口部に直面しているため、熱負荷が特に高く水管の過熱・破損等の事故が発生し易くなる。
そして、ダストを炉内の溶銑に確実に到達させるために、インジェクションランスは極力溶銑の近くに設置するため熱による損傷が多くなる。更に、ダスト吹込みのための不活性ガス量も多いため、回収ガスの品位が低下する等の不都合があった。したがって、このような再利用方法を既設設備で採用するためには、大幅な設備改造が必要になり、改造コストが高いこと、工場によっては設備レイアウトの制約があり採用できないこと、等の問題があった。
特公平5−86457号公報 特開平6−108133号公報 特開平7−300609号公報
そこで、本発明は、既設設備の大幅な改造をすることなく、ダストのリサイクル効率を向上させて、上記問題点を解決するために、捕集したダストを磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに担持させて吹錬中の転炉内に投入することにより、転炉内に投入した際のダストの再飛散率を減少させて、捕集したダストの利用効率を向上させることである。
〔解決手段1〕(請求項1に対応)
上記課題を解決するために講じた解決手段1は、転炉ガスに含まれる転炉ダストを捕集するダスト捕集手段と、前記ダスト捕集手段により捕集された転炉ダストを吹錬中の転炉に投入するダスト投入手段とを備えてなり、転炉排ガス処理装置に設けられる転炉ダストの利用装置を前提として、
前記ダスト捕集手段とダスト投入手段との間に、前記転炉ダストを磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに担持させる転炉ダスト−小片スクラップ混合槽を設けたことである。
〔作 用〕
転炉ガスに含まれる転炉ダストを捕集手段により捕集し、この捕集した転炉ダストを転炉ダスト−小片スクラップ混合槽に払い出して、そこで磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに前記転炉ダストを担持させて、これを吹錬中の転炉に投入する。
〔実施態様1〕(請求項2に対応)
実施態様1は、上記解決手段1において、ダスト捕集手段及び転炉ダスト−小片スクラップ混合槽が、転炉ダストを無酸化状態で冷却する手段を備えていることである。
〔作 用〕
ダスト捕集手段と転炉ダスト−小片スクラップ混合槽は、その中の転炉ダストを無酸化状態で冷却するので、前記転炉ダストを酸化度の低い良質の吹錬原料として転炉に投入することができる。
〔実施態様2〕(請求項3に対応)
実施態様2は、上記解決手段1又は実施態様1において、ダスト捕集手段が、転炉排ガス処理装置の冷却器の下流に設置された乾式集塵器であることである。
〔作 用〕
冷却器の下流に設置された乾式集塵器により捕集されるので、転炉ダストは乾いたダスト(乾ダスト)として捕集することができ、そのダストの粒径は比較的小さいが、鉄分の割合が多く不純物の少ない転炉ダストを捕集することができる。
〔実施態様3〕(請求項4に対応)
実施態様3は、上記解決手段1又は実施態様1において、ダスト捕集手段が、転炉排ガス処理装置の冷却器の垂直部下部に設置された冷却器垂直部下部ダストホッパーであることである。
〔作 用〕
転炉ダストが冷却器垂直部下部ダストホッパーにより捕集されるので、ダストの粒径が比較的(実施態様2のものより)大きく、捕集できるダスト量も比較的多くなる。
〔実施態様4〕(請求項5に対応)
実施態様4は、上記解決手段1又は実施態様1において、ダスト捕集手段が、転炉排ガス処理装置の冷却器の傾斜部に設置された冷却器傾斜部ダストホッパーであることである。
〔作 用〕
転炉ダストが冷却器傾斜部ダストホッパーにより捕集されるので、ダストの粒径が更に大きくなり、捕集できるダスト量も更に多くなる。
〔解決手段2〕(請求項6に対応)
上記課題を解決するために講じた解決手段2は、転炉排ガス処理装置において、転炉ガスに含まれる転炉ダストを捕集し、前記捕集した転炉ダストを吹錬中の転炉に投入することにより該転炉ダストを利用する方法を前提として、
磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに前記貯留した転炉ダストを担持させて、吹錬中の転炉に直接投入することである。
〔作 用〕
転炉ガスに含まれる転炉ダストを捕集し、この捕集した転炉ダストを磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに担持させて、これを吹錬中の転炉に投入する。
〔実施態様5〕(請求項7に対応)
実施態様5は、上記解決手段2において、転炉ダストを無酸化状態で冷却した後、磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに前記転炉ダストを担持させることである。
〔作 用〕
転炉ダストを無酸化状態で冷却するので、前記転炉ダストを酸化度の低い良質の吹錬原料として転炉に投入することができる。
〔実施態様6〕(請求項8に対応)
実施態様6は、上記解決手段2又は実施態様5において、転炉排ガス処理装置の冷却器の下流に設置した乾式集塵器によって、転炉ダストを捕集することである。
〔作 用〕
冷却器の下流に設置された乾式集塵器により捕集されるので、転炉ダストは乾いたダスト(乾ダスト)として捕集することができ、そのダストの粒径は比較的小さいが、鉄分の割合が多く不純物の少ない転炉ダストを捕集することができる。
〔実施態様7〕(請求項9に対応)
実施態様7は、上記解決手段2又は実施態様5において、転炉排ガス処理装置の冷却器の垂直部下部に設置した冷却器垂直部下部ダストホッパーによって、転炉ダストを捕集することである。
〔作 用〕
転炉ダストが冷却器垂直部下部ダストホッパーにより捕集されるので、ダストの粒径が比較的(実施態様6のものより)大きく、捕集できるダスト量も比較的多くなる。
〔実施態様8〕(請求項10に対応)
実施態様8は、上記解決手段2又は実施態様5において、転炉排ガス処理装置の冷却器の傾斜部に設置した冷却器傾斜部ダストホッパーによって、転炉ダストを捕集することである。
〔作 用〕
転炉ダストが冷却器傾斜部ダストホッパーにより捕集されるので、ダストの粒径が更に大きくなり、捕集できるダスト量も更に多くなる。
本発明の効果を主な請求項毎に整理すれば、次のとおりである。
(1) 請求項1及び請求項6に係る発明の効果
転炉ガスから捕集した転炉ダスト(転炉乾ダスト)を転炉に投入するとき、前記転炉ダストを磁性を帯びた小片スクラップに担持させて投入するので、十分な重量を有しており、転炉ガスの上昇流に充分に打勝って前記転炉ダストを確実に炉内に投入することができるため、前記転炉ダストの再飛散量を低減することができて、利用効率を向上することができる。
また、転炉ダストは、搬送気流を用いることなく、自重により投入することができるため、回収ガスの品位を低下させることがない。さらに、投入口は、既設の副原料投入孔を利用することができるため、既存設備の改造は僅かであり、熱による破損の恐れのある部分がないため、改造費用、メンテナンス費用が低コストで実現できる。
(2) 請求項2及び請求項7に係る発明の効果
転炉ガスから捕集した転炉ダストを無酸化状態で冷却して、この転炉ダストを磁性を帯びた小片スクラップに担持させることにより、捕集した転炉ダストを酸化度の低い良質の吹錬原料として転炉に投入することができる。
(3) 請求項3及び請求項8に係る発明の効果
転炉ダストを捕集する個所が、転炉排ガス処理装置の冷却器の下流に位置するので、捕集する転炉ダストの粒径は比較的小さいが、鉄分の割合が多く不純物の少ない転炉ダストを捕集することができる。
(4) 請求項4及び請求項9に係る発明の効果
転炉ダストを捕集する個所が、転炉排ガス処理装置の冷却器の垂直部下部に位置するので、捕集できる転炉ダストの粒径が比較的大きく、多くの転炉ダストを捕集することができる。
(5) 請求項5及び請求項10に係る発明の効果
転炉ダストを捕集する個所が、転炉排ガス処理装置の冷却器の傾斜部に位置するので、捕集できる転炉ダストの粒径が更に大きくなり、更に多くの転炉ダストを捕集することができる。
本発明を実施するための最良の形態は、転炉ガスに含まれる転炉ダストを捕集して吹錬中の転炉に投入するとき、該転炉ダストを無酸化状態で冷却した後、磁性を帯びた小片スクラップに担持させて投入することである。
実施例1について説明する前に、本発明の転炉ダストの利用装置及び利用方法の前提となる非燃焼式転炉排ガス処理装置について、その概要を図1を参照しながら説明する。
転炉1の上方部には、冷却器傾斜部3を有する冷却器4が設置されており、前記冷却器傾斜部3の下端部にはスカート2が取り付けられている。前記冷却器4の下流には1次集塵器5及び2次集塵器6が設置され、更にその下流には排ガス流量計7及び誘引送風機8が設けられている。そして、この誘引送風機8の出口は、三方弁9を介してガス回収ダクト10及び放散筒11に接続されている。
転炉1に装入された溶銑(銑鉄)は、それに吹込まれる純酸素と反応して大量のCOガスを発生する。この発生したCOガスは、誘引送風機8の吸引作用により、スカート2及び冷却器傾斜部3を通って冷却器4に到達し、ここで約1000℃に冷却される。この冷却されたCOガスは、1次集塵器5及び2次集塵器6により除塵され、さらに排ガス流量計7及び誘引送風機8を通り三方弁9に到達する。この三方弁9は、転炉1が吹錬最盛期にあるときは、前記COガスを図示しないガスホルダに有価ガスとして回収するように、誘引送風機8の出口をガス回収ダクト10に連通し、また、転炉1が吹錬初期又は末期のCO濃度の低いときには、前記COガスを煙突から無害なCOガスとして大気へ放出するように、前記誘引送風機8の出口を放散筒11に連通するように切替え動作をする。
次に、本発明の転炉ダストの利用装置及び利用方法に係る実施例1について、図2を参照しながら説明する。
上記非燃焼式転炉排ガス処理装置の冷却器4の下流に(冷却器4と1次集塵器5の間に)、高温サイクロン型の乾式集塵器12を設置し、転炉ダストを乾燥状態で捕集する。この乾式集塵器12にはダストホッパー23が設けられており、このダストホッパー23には、シールダンパー13を介してダスト貯層24が設けられており、さらに、このダスト貯層24には、ダスト排出ダンパー20を介して転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15が設けられている。また、この転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15には、小片スクラップ搬送装置14が接続されている。そして、前記転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15には、シールダンパー16を介して転炉ダスト−小片スクラップ排出管17の一端部が連結され、その他端部は、スカート2の近くにおいて冷却器傾斜部3に連結されている。
前記ダストホッパー23、ダスト貯層24、転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15、及び小片スクラップ搬送装置14には、それぞれ不活性ガス、例えばNを吹込むための吹込ノズルが設けられている(図2に「N→」として示す)。また、ダスト貯層24、及び転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15は水冷ジャケット構造であるため、捕集されたダストはここで自然冷却される。したがって、乾式集塵器12によって捕集された転炉ダストは、ダストホッパー23からダスト貯層24、転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15へ送られるうちに、無酸化状態で冷却される。
次に、上記実施例1に関する作動について説明する。
吹錬開始時の転炉排ガス処理装置には空気が充満しているため、吹錬の開始と同時に発生するCOガスを含む転炉ガスをそのまま冷却器に吸引すると、空気中のOとCOの予混合ガスが発生して装置内で爆発する等の危険が生じる。このため吹錬初期には、転炉1の炉口とスカート2の間から空気を吸い込んで、発生する転炉ガスを積極的に燃焼させることにより、生成されるCO+Nの不活性ガスによって装置内の空気と置換する。このとき、乾式集塵器12のダストホッパー23の部分は、デッドスペースとなり置換することができないため、吹込ノズルにより不活性ガス、例えばNを吹込み、ダストホッパー23の部分の空気をNと置換する。また、ダスト貯層24、転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15、及び小片スクラップ搬送装置14内にも、前記吹込ノズルにより不活性ガス、例えばNを吹込み封入する。これにより、装置内には不活性ガスが充満することになり、爆発の危険性がなくなる。
吹錬中は、ダストホッパー23の下部のシールダンパー13を閉じて転炉ダストをダストホッパー23内に貯留する。
吹錬終了時は、転炉発生ガスを積極的に燃焼し、吹錬開始とは逆に装置内のCOガスをCO+Nの不活性ガスにより置換して安全を確保するが、この期間にシールダンパー13を開として、ダストホッパー23内に貯留した捕集ダストをダスト貯槽24に払い出して前記シールダンパー13を閉とする。
そして、次回の吹錬が開始されると、ダスト貯槽24下部のダスト排出ダンパー20を開とし、転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15にダストを払い出すと共に、小片スクラップ搬送装置14により転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15に磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップを搬送する。この転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15では、磁化された小片スクラップ又は磁性小片スクラップに転炉ダスト(転炉乾ダスト)を担持させて、これを吹錬中の転炉1内に転炉ダスト−小片スクラップ排出管17を通して投入する。
なお、前記転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15に払い出されたダストは、既に記述したとおり、無酸化状態で冷却されている。
さらに、本発明の実施例1の具体例について説明すれば、平均的に転炉容量250T/Ch、処理ガス量140000mN/h、吹錬時間16分で運転される非燃焼式転炉排ガス処理装置であって、冷却器4の下流に高温サイクロン型の乾式集塵器12を設置して、転炉ダストを乾燥状態で捕集する。この16分間の吹錬によって乾式集塵器12で捕集したダスト量は、2650kgである。このときのダスト発生原単位(吹錬時、鋼1トン当りに発生するダスト量)は15kg/T−steelであり、乾式集塵器12のダスト捕集効率は70.7%である。
前記乾式集塵器12により捕集した転炉ダストの成分分析結果は、次の表1に示すとおりであり、また前記転炉ダストの粒径分布は、次の表2に示すとおりである。
Figure 0004084284
Figure 0004084284
そして、磁性小片スクラップに担持された転炉ダスト(乾ダスト)は、捕集したダストの約42%で1100kgであった。捕集した転炉ダストのうち、前記磁性小片スクラップに担持されなかったものは、磁性小片スクラップと共にそのまま転炉内に投入した。この場合に使用した磁性小片スクラップは、長さ500mm、幅500mm、厚み9mmの板であって、7.9トンであった。
前記転炉ダスト(乾ダスト)を粉体のまま(磁性小片スクラップに担持させないで)直接転炉に投入した場合の再飛散率は、45〜50%であったが、本発明による投入方法では再飛散率が25〜30%に低減した。
次に、本発明の転炉ダストの利用装置及び利用方法に係る実施例2について、図3を参照しながら説明する。
この実施例2においては、上記非燃焼式転炉排ガス処理装置の冷却器4の垂直部の下方部分に転炉ダストを溜める冷却器垂直部下部ダストホッパー18が設置される。この冷却器垂直部下部ダストホッパー18の下部には、上段のシールダンパー13aを介してダスト貯留ホッパー19が設置され、更にこのダスト貯留ホッパー19の下部には、下段のシールダンパー13bを介してダスト貯槽24が設置される。また、このダスト貯槽24の下部には、ダスト排出ダンパー20を介してダスト搬送装置21が設けられており、前記ダスト貯槽24から払い出されるダストを転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15に搬送する。さらに、この転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15には、磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップを搬送する小片スクラップ搬送装置14が設けられており、この転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15では、前記磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップが転炉ダストを担持する。そして、転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15は、シールダンパー16を介して転炉ダスト−小片スクラップ排出管17の一端部に連結されており、その他端部は、転炉ダストを担持した磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップを転炉1内に投入できるように、冷却器傾斜部3に連結されている。
前記ダスト貯留ホッパー19、ダスト貯層24、転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15、及び小片スクラップ搬送装置14には、それぞれ不活性ガス、例えばNを吹き込むための吹込ノズルが設けられている(図3に「N→」として示す)。また、ダスト貯留ホッパー19、ダスト貯層24、及び転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15は水冷ジャケット構造であるため、捕集されたダストはここで自然冷却される。したがって、冷却器垂直部下部ダストホッパー18に溜まった転炉ダストは、ダスト貯留ホッパー19、ダスト貯層24、及び転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15へ送られるうちに、無酸化状態で冷却される。
次に、上記実施例2の利用装置に関する作動について説明するが、転炉から発生する転炉ダストを捕集して、その転炉ダストを磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに担持させて転炉1内へ投入するという基本的な作動は、上記実施例1の装置と同じである。
吹錬初期において、転炉排ガス処理装置に充満している空気をCO+Nの不活性ガスによって置換することは、上記実施例1の場合と同じであるが、このとき、ダスト貯留ホッパー19、ダスト貯層24、小片スクラップ搬送装置14、及び転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15内にも、吹込ノズルにより不活性ガス、例えばNを吹き込み封入する。これにより、装置内には不活性ガスが充満するので爆発の危険性がなくなる。
吹錬開始時には、上段のシールダンパー13aを閉とし、吹錬開始後一定時間が経過した後、上段のシールダンパー13aを開として冷却器垂直部下部ダストホッパー18に溜まったダストをダスト貯留ホッパー19に払い出し、上段のシールダンパー13aを閉とする。次に、下段のシールダンパー13b、ダスト排出ダンパー20を開としてダストを転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15に払い出す。
吹錬中はこの操作を繰返すが(例えば、3〜5分間隔)、そのサイクルはダスト貯留ホッパー19、ダスト貯槽24の容量と冷却器垂直部下部ダストホッパー18に溜まるダスト量により決定される。
吹錬終了時は、実施例1の場合と同様に、装置内のCOガスをCO+Nの不活性ガスにより置換して安全を確保する。
そして、次回の吹錬が開始されると、小片スクラップ搬送装置14により転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15に磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップを搬送する。この転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15では、前記磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに転炉ダスト(転炉乾ダスト)を担持させて、これを吹錬中の転炉1内に転炉ダスト−小片スクラップ排出管17を通して投入する。
なお、前記転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15に払い出されたダストは、既に記述したように、無酸化状態で冷却されている。
次に、本発明の転炉ダストの利用装置及び利用方法に係る実施例3について、図4を参照しながら説明する。
この実施例3においては、上記非燃焼式転炉排ガス処理装置の冷却器4の傾斜部に、転炉ダストを溜める冷却器傾斜部ダストホッパー22が設置されている。この冷却器傾斜部ダストホッパー22は、上記実施例2における冷却器垂直部下部ダストホッパー18に替わるものであり、これの下部に設置されている各要素や部品、即ち、上段のシールダンパー13a、ダスト貯留ホッパー19、下段のシールダンパー13b、ダスト貯槽24、ダスト排出ダンパー20、ダスト搬送装置21、転炉ダスト−小片スクラップ混合槽15、小片スクラップ搬送装置14、シールダンパー16、及び転炉ダスト−小片スクラップ排出管17に関する構成及び機能は、全て上記実施例2のものと同じであるため、これらの説明は省略する。
また、この実施例3の利用装置全体の作動についても、上記実施例2のものと同様であるので、この説明も省略する。
ここで、上記実施例1〜3の違い、主に転炉ダストを捕集する位置の違いにより生じる技術的事項について説明する。転炉1内で発生した転炉ダストは、排ガスの流れに乗って冷却器4に流入するが、この冷却器4内では排気ガスが冷却されるためガス流速が遅くなり、粒径の大きいダストは途中で落下することになる。その結果、捕集されるダストの粒径は、実施例1、実施例2、実施例3の順に大きくなる。
転炉排ガス処理装置の概念図である。 本発明の実施例1を示す概念図である。 本発明の実施例2を示す概念図である。 本発明の実施例3を示す概念図である。
符号の説明
1 転炉
2 スカート
3 冷却器傾斜部
4 冷却器垂直部
5 1次集塵器
6 2次集塵器
7 排ガス流量計
8 誘引送風機
9 三方弁
10 ガス回収ダクト
11 放散筒
12 乾式集塵器
13 シールダンパー
13a 上段のシールダンパー
13b 下段のシールダンパー
14 小片スクラップ搬送装置
15 転炉ダスト−小片スクラップ混合槽
16 シールダンパー
17 転炉ダスト−小片スクラップ排出管
18 冷却器垂直部下部ダストホッパー
19 ダスト貯留ホッパー
20 ダスト排出ダンパー
21 ダスト搬送装置
22 冷却器傾斜部ダストホッパー
23 ダストホッパー
24 ダスト貯層

Claims (10)

  1. 転炉ガスに含まれる転炉ダストを捕集するダスト捕集手段と、
    前記ダスト捕集手段により捕集された転炉ダストを吹錬中の転炉に投入するダスト投入手段とを備えて成り、
    転炉排ガス処理装置に設けられる転炉ダストの利用装置であって、
    前記ダスト捕集手段とダスト投入手段との間に、前記転炉ダストを磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに担持させる転炉ダスト−小片スクラップ混合槽を設けたことを特徴とする転炉ダストの利用装置。
  2. 上記ダスト捕集手段、及び上記転炉ダスト−小片スクラップ混合槽は、上記転炉ダストを無酸化状態で冷却する手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の転炉ダストの利用装置。
  3. 上記ダスト捕集手段が、転炉排ガス処理装置の冷却器の下流に設置された乾式集塵器であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の転炉ダストの利用装置。
  4. 上記ダスト捕集手段が、転炉排ガス処理装置の冷却器の垂直部下部に設置された冷却器垂直部下部ダストホッパーであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の転炉ダストの利用装置。
  5. 上記ダスト捕集手段が、転炉排ガス処理装置の冷却器の傾斜部に設置された冷却器傾斜部ダストホッパーであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の転炉ダストの利用装置。
  6. 転炉排ガス処理装置において、
    転炉ガスに含まれる転炉ダストを捕集し、
    前記捕集した転炉ダストを吹錬中の転炉に投入することにより該転炉ダストを利用する方法であって、
    磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに前記捕集した転炉ダストを担持させて、吹錬中の転炉に直接投入することを特徴とする転炉ダストの利用方法。
  7. 上記転炉ダストを無酸化状態で冷却した後、磁性小片スクラップ又は磁化した小片スクラップに前記転炉ダストを担持させることを特徴とする請求項6記載の転炉ダストの利用方法。
  8. 上記転炉排ガス処理装置の冷却器の下流に設置した乾式集塵器によって、転炉ダストを捕集することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の転炉ダストの利用方法。
  9. 上記転炉排ガス処理装置の冷却器の垂直部下部に設置した冷却器垂直部下部ダストホッパーによって、転炉ダストを捕集することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の転炉ダストの利用方法。
  10. 上記転炉排ガス処理装置の冷却器の傾斜部に設置した冷却器傾斜部ダストホッパーによって、転炉ダストを捕集することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の転炉ダストの利用方法。
JP2003386500A 2003-11-17 2003-11-17 転炉ダストの利用装置及び利用方法 Expired - Fee Related JP4084284B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003386500A JP4084284B2 (ja) 2003-11-17 2003-11-17 転炉ダストの利用装置及び利用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003386500A JP4084284B2 (ja) 2003-11-17 2003-11-17 転炉ダストの利用装置及び利用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005146360A JP2005146360A (ja) 2005-06-09
JP4084284B2 true JP4084284B2 (ja) 2008-04-30

Family

ID=34694169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003386500A Expired - Fee Related JP4084284B2 (ja) 2003-11-17 2003-11-17 転炉ダストの利用装置及び利用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4084284B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4884739B2 (ja) * 2005-09-27 2012-02-29 新日本製鐵株式会社 水素製造用鉄粒子の製造方法及び水素ガス製造方法
CN103789536A (zh) * 2014-01-28 2014-05-14 酒泉钢铁(集团)有限责任公司 一种铁矿石磁化焙烧产品无氧冷却与余热回收方法
JP6252534B2 (ja) * 2015-03-30 2017-12-27 Jfeスチール株式会社 溶銑処理中の冷鉄源使用方法および溶銑処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005146360A (ja) 2005-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6239779B2 (ja) 焼結煙道ガスの廃熱を分類して回収利用による汚染物質排出削減プロセスおよびそのシステム
CN109097588A (zh) 一种含铁含锌固废资源化利用的装置及方法
CN209039549U (zh) 一种含铁含锌固废资源化利用的装置
CN105441687A (zh) 钢铁厂粉尘回收利用工艺以及系统
CN108220610A (zh) 一种含重金属除尘灰的处理方法
JP2010019525A (ja) 排ガス処理設備および排ガス処理設備によるダスト回収方法
JPH0835783A (ja) 廃棄物焼却設備から出る溶融用塵埃及び塊状の焙焼スラグの同時的溶融方法
CN207330966U (zh) 一种铬铁冶炼废渣回收再利用设备
JP4084284B2 (ja) 転炉ダストの利用装置及び利用方法
CN105753344A (zh) 将垃圾飞灰处置为水泥原料的装置和方法
CN201565226U (zh) 一种炉外法冶炼烟气除尘系统
CN206449656U (zh) 一种工业危险废弃物等离子熔融固化处理装置
CN205627475U (zh) Aod炉炼钢钢渣处理除尘系统
JPS63241125A (ja) 溶融還元炉からの吸引排ガスを用いた粉鉱石の予備還元方法及び装置
CN208541962U (zh) 一种炼钢炉的在线除尘系统
CN106610023A (zh) 一种工业危险废弃物等离子熔融固化处理装置
CN206438155U (zh) 一种废旧电路板资源化处理装置
CN219260141U (zh) 一种含锌电炉烟尘的收尘与有色金属回收系统
JP3877443B2 (ja) 溶解装置
JP2001221418A (ja) 廃電池の処理炉
JP2001021123A (ja) 廃棄物溶融炉への可燃性ダスト吹き込み方法
US20030110891A1 (en) Iron ore reduction method and installation therefor
JPS59123707A (ja) 溶融還元炉反応生成ガスの利用方法
CN220018222U (zh) 一种硼铁冶炼炉底部隔离装置
KR100205468B1 (ko) 배기가스 순환식 철광석 소결장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061011

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080214

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130222

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees