JP4084128B2 - ステータコアの巻線方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、家庭用電気製品や自動車等に使用されるブラシレスモータ用のステータコア、特にそのオープンスロットの幅が巻線するワイヤの径より小さいステータコアの巻線方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ブラシレスモータ(以下「モータ」と略称する)ではステータコア(以下「コア」と略称する)のスロット数が多いほど、回転中の磁気抵抗の変化による回転むら(コギング)が小さくなるが、生産コストが上昇するため好ましくない。したがって、通常はスロット数を所定の数に抑えオープンスロットの幅を可能な限り小さくすることによりコギングを小さくする方法がとられている。このように、オープンスロットの幅を次第に小さくして行ってその幅が巻線しようとするワイヤの径より小さくなると、ニードルやフライヤを用いたワイヤの直巻きが不可能になるため、従来はコアを複数部分に分割したりあるいは展開したりして巻線し、巻線終了後に一体化する方法がとられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のステータコアの巻線方法及びその装置にあっては、一体化したときの精度不良やコアの剛性劣化等によりモータのコギングが大きくなると共に、コア接合部の磁気損失によりモータの効率が低下するという問題があった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、巻線するワイヤの径より狭いオープンスロットを有するコアに分割や展開することなく一体のまま巻線することができるステータコアの巻線方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、オープンスロットの幅が巻線しようとするワイヤの径より小さいステータコアのスロットに巻線するステータコアの巻線方法であって、上記ステータコアの軸線方向に平行に上記スロットを挿通して上記ワイヤを巻線し、先位のスロットを挿通したワイヤを折り返した後、反対方向から後位のスロットを挿通して巻線するとともに、複数のスロットを1本のワイヤで巻線する場合、先位のスロットに巻く分だけのワイヤを引き出してから上記先位のスロットの巻線を行った後、そのワイヤを連続させたまま、後位のスロットに巻く分だけのワイヤを引き出してから上記後位のスロットの巻線を行う。
【0005】
オープンスロットの幅が巻線しようとするワイヤの径より小さいステータコアのスロットに巻線するステータコアの巻線装置であって、上記ステータコアの軸線方向に平行に上記スロットを挿通して上記ワイヤを排出するワイヤ供給手段と、上記ワイヤを把持して上記ステータコアの軸線方向に給送可能なワイヤ把持給送手段と、上記ワイヤの巻き付け位置を規制するワイヤガイド手段と、上記スロットを挿通したワイヤに所要のテンションを付与して上記ワイヤ供給手段から引き出すワイヤ付勢手段と、引き出されたワイヤを反対方向に折り返すワイヤ反転手段と、上記ステータコアをインデックス回転させるインデックス手段とを有するステータコアの巻線装置も提供する。
【0006】
そして、上記のステータコアの巻線装置において、上記ワイヤ供給手段は、上記ワイヤの排出方向を設定する旋回可能なノズルを有するようにするのがよい。上記ワイヤ把持給送手段は、上記ステータコアの軸線方向に間隔を置いて配設され上記ステータコアに近接した前方グリッパと、上記ステータコアから離間した後方グリッパとを有し、上記後方グリッパは上記前方グリッパに接離可能であるようにし、上記後方グリッパは、旋回する偏心部材とそれが係合する凹溝とからなるクランク機構により前後に反復往復運動するのが好ましい。上記前方グリッパ及び後方グリッパは、上記ステータコアの軸線方向に対して上記ステータコア側にテーパ状に拡開する一対のテーパガイドと、これらのテーパガイドにそれぞれ摺動自在に装着され前後に摺動することにより上記ワイヤを把持又は釈放可能な一対の可動グリッパとを有するようにするのがよい。
【0007】
また、上記ワイヤガイド手段は、上記ステータコアの軸線方向に直交して水平方向にそれぞれ移動可能な2組の内側ワイヤガイド及び外側ワイヤガイドと、上記内側ワイヤガイド及び外側ワイヤガイドをそれぞれ移動させるワイヤガイド駆動手段とを有し、任意の位置に移動させた上記内側ワイヤガイドに上記外側ワイヤガイドを当接させて上記内側,外側ワイヤガイド間に形成される間隙内に上記ワイヤを挿通させることにより、上記ワイヤの幅方向を規制し得るようにする。上記ワイヤ付勢手段は、上記ワイヤを巻き付けるローラと、このローラを上記ワイヤの排出方向にトルク制御しながら引っ張る駆動手段とを有するようにする。
【0008】
さらに、上記ワイヤ反転手段は、外周面に円周方向の溝を形成した回転自在なローラと、このローラの溝に対向する溝を形成した内周面が前記ローラの外周面に摺接して旋回可能な旋回部材とを有し、この旋回部材が上記ローラに摺接しながら180度旋回することにより、上記ローラ及び上記旋回部材の溝を挿通して伸長した上記ワイヤが反対方向に折り返されるようにするのが好ましい。
そして、上記ローラは、円筒状のフランジの内周面をその軸線方向に出入可能であり、上記フランジ内周面に潜入することにより、上記ローラの外周面の溝内に半周巻き付けられた上記ワイヤが上記フランジの端面に当接して上記ローラから離脱するようにすると好都合である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1はこの発明の一実施形態の全体構成を示す正面図、図2はその平面図、図3はその右側面図である。
この発明によるステータコアの巻線装置は、図1〜図3に示すように、インデックス装置10,テンション装置20,グリッパ装置30,ワイヤガイド装置40,ワイヤ供給装置50から構成されている。
【0010】
このうち、インデックス装置10を除いて他の装置は、コア1に関して左右対称に設けられているので、各部の説明はそのいずれか一方のみとし他方は省略するが、特に区別する必要がある場合には各装置の符号に左側はL、右側はRを付加して示すものとする。なお、テンション装置20,グリッパ装置30,ワイヤガイド装置40,ワイヤ供給装置50の詳細はそれぞれ図4,図5,図6,図7に示してある。
【0011】
まず、図1〜図3を参照してこの装置全体の概略構成を説明する。
インデックス手段を構成するインデックス装置10は、図1及び図3に示すように、コア1を保持してサーボモータ11によりインデックス回転可能なコア保持枠12と、このコア保持枠12をサーボモータ13に回転駆動されるボールねじ14(図1)により矢示Z方向に移動可能に支持するインデックス基台15とを有している。
【0012】
ワイヤ付勢手段を構成するテンション装置20は、図2に示すように、コア保持枠12を挟んでコア1の両側にそれぞれ固定ベース20a,20aが設けてあり、それぞれの固定ベース20aに送りねじ21がコア1の軸線Xに平行に装着され、この送りねじ21をサーボモータ21aにより回転駆動することにより、ボールねじ送り機構によりローラユニット22を軸線X方向へ移動させることができる。ローラユニット22には軸線Xを挟んで対称に一対のローラ基板22a,22aを一体に設けてあり、各ローラ基板22aには、図4の(a),(b)に示すように、ローラ23とそれと同軸の受動ギヤ24及び受動ギヤ24に噛合する同径の駆動ギヤ25がそれぞれ回転自在に装着されている。受動ギヤ24には、内周面がローラ23の外周面に摺接可能な旋回部材26が固設され、ローラ23及び旋回部材26の摺接面にはそれぞれ相対向してワイヤ2が挿通可能な溝23a,26aが形成されている。そして、上記サーボモータ21aとそれに回転駆動されるボールねじ送り機構とにより、ローラ23をワイヤ2の排出方向にトルク制御しながら引っ張る駆動手段を構成している。
【0013】
したがって、図4の(a)に示すように、ワイヤ2が溝23a及び26aを挿通して右方に延出した仮想線で示す状態から、駆動ギヤ25が図示しない駆動モータにより時計方向に180度回転すると、それに噛合する受動ギヤ24が反時計方向に180度回転し、受動ギヤ24と一体の旋回部材26が仮想線で示す状態から実線で示す状態までローラ23の回りを旋回する。これにより、ワイヤ2は仮想線で示す状態から実線で示す状態まで反対方向に折り返すワイヤ反転手段を構成している。この状態でサーボモータ21a(図2)をトルク制御しながらローラ基板22aを図4の(a)で右方に移動させることによりワイヤ2に所要のテンションをかけることが可能になる。
さらに、受動ギヤ24の内周部には、図4の(b)に示すように、フランジ27がローラ基板22aに一体に設けてあり、フランジ27の内周面27aにローラ23の外周面が摺動可能となっている。そのため、ローラ駆動用のシリンダ28が作動してローラ23をその軸線方向である矢示A方向に移動させることにより、ワイヤ2をフランジ27の端面で押圧してローラ23から離脱させることが可能になる。
【0014】
ワイヤ把持給送手段を構成するグリッパ装置30は、図1及び図2に示すように、コア1を保持するコア保持枠12の左右両側に設けてあり、それぞれコア1に近い側に前方グリッパ31、コア1から遠い側に後方グリッパ32が配設されて左右のグリッパユニット30a,30aを構成している。各グリッパユニット30aはサーボモータ33,34により回転駆動されるボールねじ機構によりコア1の軸線X方向とそれに直交するY方向にそれぞれ移動可能である。
そして、図5にその一方(左側)のグリッパユニット30aの詳細を示すように、前方グリッパ31はグリッパ基板35に固設され、後方グリッパ32はグリッパ基板35と一体のガイドレール35aに案内されて前方グリッパ31に接離する矢示B,C方向に往復移動可能である。その移動機構は、サーボモータ36に駆動されて旋回する偏心部材36aと後方グリッパ32の上部に設けた凹溝32aとによるクランク運動によるものである。
【0015】
前方グリッパ31及び後方グリッパ32には、コア保持枠12(図1)に保持されたコア1の側(図5では右側)にテーパ状に拡開した一対のテーパガイド37,37が2組と、このテーパガイド37,37にそれぞれ摺動可能な一対の楔状の可動グリッパ38,38の2組とが設けてある。可動グリッパ38,38は、各テーパガイド37,37に案内されて図5でほぼ左右方向に摺動可能なスライド部38a,38aを一体とし、図示しないシリンダにより駆動されて左右に摺動することにより楔作用により開閉可能である。
このような構成で、ワイヤ2を一対の可動グリッパ38,38に挿入するには、図5で下方の可動グリッパ38,38が示すように、テーパガイド37,37上を右方へ摺動させて両者間にワイヤ2が挿通可能な間隙部38bを形成して開放状態とする。この間隙部38bにワイヤ2を挿通し終わった状態では、同図で上部の可動グリッパ38,38が示すように、テーパガイド37,37上を左方へ摺動させて閉鎖状態とする。
【0016】
いま、図5の上部に示すように、ワイヤ2を挿通して可動グリッパ38,38が閉鎖している状態で、サーボモータ36を回転させ、偏心部材36aと凹溝32aを介して後方グリッパ32を矢示B方向に前進させると、一対の可動グリッパ38,38はワイヤ2との摩擦により相対的に矢示C方向に移動しようとし、楔作用が発生してワイヤ2を強固に把持する。一方、前方グリッパ31は、ワイヤ2が後方グリッパ32により前方に押されているため、ワイヤ2との摩擦力により可動グリッパ38,38は矢示B方向に移動しようとする力が生じて開放状態となる。これにより、ワイヤ2は後方グリッパ32が前進した分だけ矢示B方向に送られる。次に後方グリッパ32が矢示C方向に後退する場合は、その可動グリッパ38,38はワイヤ2との摩擦力により開放され、前方グリッパ31の可動グリッパ38,38は、ワイヤ2との摩擦力による楔作用によりワイヤ2を強固に挟持する。これにより、後方グリッパ32を後退させてもワイヤ2の位置は変わらない。したがって後方グリッパ32の前進,後退を繰り返すことにより、別に可動グリッパ38,38を開閉方向に駆動することなく、ワイヤ2を前進方向へ高速で送ることができる。また、ワイヤ2にテンション装置20により矢示C方向の付勢力が作用した場合でも、前方及び後方グリッパ31,32の可動グリッパ38,38に楔作用が発生してワイヤ2を滑ることなく強固に把持することができる。
【0017】
次に、ワイヤガイド手段を構成するワイヤガイド装置40は、図1に示すように、コア保持枠12の左右両側にそれぞれ配設され、それぞれのワイヤガイドユニット41(図6参照)がモータ42に駆動されるレール上をコア1の軸線X方向に移動可能になっている。ワイヤガイドユニット41は、図6の(a)にその詳細を示すように、ユニット基板41aに固定されたスライドレール41bに、対になった内側ワイヤガイド43aと外側ワイヤガイド43bがそれぞれ摺動自在に2組設けてあり、2個の内側ワイヤガイド43a,43a間には引張りばね44を係着して互いに近接する方向に付勢している。ユニット基板41aにはまた、上端にテーパ面を有し、モータ45aに駆動されて上下動するカムプレート45が設けてあり、上端のテーパ面は内側ワイヤガイド43a,43aに回転自在に設けたガイドローラ43c,43cに摺接している。そして、図示の状態からカムプレート45を上昇させることにより内側ワイヤガイド43a,43aを引張りばね44の付勢力に抗して互いに離間する方向に駆動することができる。外側ワイヤガイド43b,43bはそれぞれシリンダ46,46により駆動可能である。そして、カムプレート45、これを駆動するモータ45a及びシリンダ46等によりワイヤガイド駆動手段を構成している。
【0018】
なお、外側ワイヤガイド43bを内側ワイヤガイド43aに当接させた状態では、図6の(b)に示すように、1本のワイヤ2が挿通可能な間隙が形成されるようになっている。そして、同図に示すように、ワイヤ2を巻き付けようとするコア1の端面で、このコア1の軸線X方向にワイヤガイドユニット41を駆動するモータ42(図1)のトルクを制御して弱い力でこの内側ワイヤガイド43a及び外側ワイヤガイド43bが直前に巻いたワイヤ2aに接触する状態まで押圧し、内側ワイヤガイド43a及び外側ワイヤガイド43bと上記の直前に巻いたワイヤ2aとの間に間隙がない状態でさらにこれから巻線しようとするワイヤ2の幅方向の規制をすることにより、ワイヤ2をコア1の任意の位置に巻き付けることが可能になる。
【0019】
さらに、ワイヤ供給手段を構成するワイヤ供給装置50は、図1及び図3に示すサーボモータ51(図1)及びサーボモータ52により、コア1の軸線X方向及びそれに直交する上下Y方向にそれぞれ移動可能である。図7はワイヤ供給装置50の要部を一部断面で示す構成図であり、固定基板53に固設された一対の軸受53a,53aに回転自在に駆動軸54,54を装着し、それぞれ上部に固設したロータリアクチュエータ55,55により駆動軸54,54を所定角度回転駆動し得るようにする。各駆動軸54の下端部にノズル保持部56を一体的に固定し、ノズル保持部56の下部にノズル57を突設し、ワイヤ供給管58から供給されるワイヤ2がノズル保持部56内のワイヤ通路を通ってノズル57から水平方向に排出し得るようにする。
【0020】
次に、以上のような構成からなるステータコア巻線装置を用いてコア1の2スロットを1本のワイヤ2で巻線する場合の巻線工程を図8〜図30を参照して順次説明する。なお、これらの作動説明図は各作動部材の作用を模式的に示すものであり、例えば図9〜図17に示すワイヤのスロットへの挿通位置も視覚的に分かりやすいように、図18に示す実際の挿通位置とは異ならせてある。
図8は実際の巻き始めの第1工程を示すものであり、コア1の右側面側にワイヤ供給装置50(図7)のノズル保持部56を移動させ、ノズル57をコア1の巻線しようとするスロットに対向させるとともに右ワイヤガイドユニット41Rをワイヤ2の挿入位置から退避させる。
【0021】
この状態から、図9に示す第2工程では、ノズル57から排出したワイヤ2をコア1の所定のスロットの右方から左方に挿通して左ローラ23Lまで給送し、左ローラ23Lの外周面と旋回部材26の内周面とに設けた溝23a,26a(図4)を挿通して左方に所定長伸長させる。
図10に示す第3工程では、左旋回部材26Lを左ローラ23Lの周りに180度旋回させてワイヤ2を反対方向に折り返す。
図11に示す第4工程では、折り返したワイヤ2を左グリッパ装置30Lで把持する。
図12に示す第5工程では、左ローラ23Lを左方向に移動させてノズル57から1スロット目に巻く分のワイヤ2を引き出す。
【0022】
図13に示す第6工程では、巻線に支障とならないようにワイヤ供給用のノズル保持部56を矢示方向に旋回させて左上方に退避させ、右ローラ23Rを右グリッパ装置30Rと共に左行させてコア1に近接させ、右ワイヤガイドユニット41Rを上昇させてコア1の右側面に対向させる。
図14に示す第7工程では、左グリッパ装置30Lの後方グリッパ32Lを矢示方向に反復往復移動させてワイヤ2をコア1の巻線しようとするスロットの左から右に挿通させ、右ローラ23Rと右旋回部材26Rとの溝を挿通して右方に伸長させる。
図15に示す第8工程では、右旋回部材26Rを右ローラ23Rの周りに180度反時計方向に旋回させてワイヤ2を反対方向に折り返す。
図16に示す第9工程では、前工程で折り返されたワイヤ2の先端を右グリッパ装置30Rで把持する。
【0023】
図17に示す第10工程では、左右ローラ23L,23Rを同期して右方に移動させ、ワイヤ2を右側に巻き上げる。
図18に示す第11工程では、図17に示した左ローラ23Lからワイヤ2を離脱させ、(b)図に示すように、左ワイヤガイドユニット41Lにより所要の位置にワイヤ2が巻き付くように規制しながら、(a)図に示すように、右ローラ23Rでテンションをかけて最後まで巻き上げ半ターンの巻線を終了させる。
図19に示す第12工程では、上記と同様に右グリッパ装置30Rの後方グリッパ32Rを矢示方向に往復させてワイヤ2を右から左へ給送して巻線し1ターンの巻線を終了させる。
これをターン数の分だけ繰り返すことにより、コア1に高整列度の巻線を行うことが可能になる。
【0024】
所定のターン数の巻線が終了すると次の工程でリード線の処理を行う。
図20に示す第13工程では、コア1を所定量上昇させて右グリッパ装置30Rの後方グリッパ32Rを往復させ、ワイヤ2をコア1の内径部を挿通させ、左ローラ23Lと左旋回部材26Lの溝を通過させて左方に伸長させる。
図21に示す第14工程では、コア1を所定量下降させて通常位置に復帰させ、左旋回部材26Lを左ローラ23Lの回りに180度旋回させてワイヤ2を反対方向に折り返した後、通常巻線の場合と同様に、ワイヤ2の先端を左グリッパ装置30Lで把持する。さらに、ワイヤ2を右ローラ23R及び右グリッパ装置30Rから離脱させ、右ワイヤガイドユニット41Rにより所定の位置にワイヤ2が巻き付くように規制しながら左ローラ23Lを左行させてリード線2bを巻き上げる。
図22に示す第15工程では、巻き上げたリード線2bを別途に設けたカッタ60によりコア1の至近位置でカットし、余剰のワイヤを取り出してリード線2bの処理を終了する。
【0025】
図23に示す第16工程では、渡り線2cの処理を行う。(b)図の右側面を示す(a)図から分かるように、コア1を所定角度反時計方向に回動してインデックス装置10(図3)に突設したフック16,16にノズル57,57から供給される渡り線2c,2cを係着する。
図24に示す第17工程では、渡り線2cをフック16(図23)に係着したまま、ノズル57,右ローラ23R,右ワイヤガイドユニット41R,右グリッパ装置30Rをそれぞれ矢示の方向に移動させる。
図25に示す第18工程では、ノズル57を上昇させた後コア1に近付け、右ローラ23Rを僅かに右行させて渡り線2cを右ローラ23Rに半周分巻き付ける。
図26に示す第19工程では、ノズル57を右方に旋回させる。
図27に示す第20工程では、右ローラ23Rを右行させて2スロット目に巻線する分のワイヤ2を引き出す。
図28に示す第21工程では、ノズル57から引き出したワイヤ2を右グリッパ装置30Rで把持する。
図29に示す第22工程では、カッタ60によりノズル57から引き出されたワイヤ2をカットする。
図30に示す第23工程では、巻線の支障にならないようにノズル保持部56を180度回転させながら矢示の左上方に退避させ、右グリッパ装置30Rの後方グリッパ32Rを矢示方向に反復往復させてワイヤ2をコア1の所要のスロット内を右から左へ挿通させ、左ローラ23Lと左旋回部材26Lの溝を通過させて左方に伸長させる。その後は前述した巻線方法と同様にして2スロット目の巻線を開始する。
以上は2箇所のスロットを同時に巻線する場合について説明したが、ノズル及びグリッパの数を増やすことにより3箇所以上のスロットを同時に巻線することも可能である。
【0026】
このように、ワイヤをコアの軸線方向に平行に直接スロットに挿通させることにより、オープンスロットの幅がワイヤの径より小さいコア、あるいはオープンスロットを有しないコアに対しても、分割や展開することなく一体のまま巻線することが可能になる。これにより、モータ効率が高くコギングの少ない高性能なモータを容易に生産することができる。
また、先位のスロットの巻線を行った後に、ワイヤをつないだまま後位のスロットの巻線を行うことにより、複数のコイル間の渡り線を切断することなく巻線が可能になり、後工程でのリード線結線の簡略化が可能になる。このとき、先位のスロットに巻く分だけのワイヤを引き出してから先位のスロットの巻線を行い、次に後位のスロットに巻く分だけのワイヤを引き出してから後位のスロットの巻線を行うようにすることにより、複数スロット分のワイヤを一度に引き出す必要がなくなり、ワイヤを引き出すレールの長さを半減させることができ、巻線装置の小型化及び高速化が可能になる。
【0027】
さらに、一般に巻線するワイヤにはほぼ30kgfのテンションがかけられており、これを摩擦により保持するためには、摩擦係数を例えば0.1とすると、300kgf以上の把持力が要求される。このような把持力を出力し得る巨大なアクチュエータをグリッパ装置に取り付けたと仮定すると、通常ワイヤを1回送るたびに4回行っていたアクチュエータの開閉作業が重くて高速で動かせなくなる。
この点において、上述のグリッパ装置は、テーパガイドによる楔作用を利用したワイヤの送り機構を用いることにより、ほぼ30kgfのテンションをかけたワイヤでも滑ることなく確実に把持することができる。そのため、巨大なアクチュエータとその開閉作動が不要になり、きわめて簡単な構成によってワイヤを高速で給送することが可能になる。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によるステータコアの巻線方法及びその装置によれば、以下に記載する効果を奏する。
請求項1記載のステータコアの巻線方法によれば、オープンスロットの幅が巻線しようとするワイヤの径より小さいステータコアであっても、ステータコアを分割や展開することなく一体のまま巻線することが可能になり、モータ効率の向上とコギングの低減が可能になる。しかも、簡単な方法でワイヤを正逆両方向から所要のスロットに挿通させることができるとともに、狹少なスペースでの巻線が可能になり、後工程でのリード線の結線を簡略化することができる。
【0029】
請求項2記載のステータコアの巻線装置によれば、オープンスロットの幅が巻線しようとするワイヤの径より小さいステータコアであっても、簡単な構成で容易に高性能のモータを生産することができる。
請求項3記載のステータコアの巻線装置によれば、スーテタコアの軸線方向に正逆両方向からスロットにワイヤを容易に挿通させることが可能になる。
請求項4記載のステータコアの巻線装置によれば、後方グリッパにより把持したワイヤを開放状態に保たれた前方グリッパを通してステータコアのスロットに挿入することができる。
請求項5記載のステータコアの巻線装置によれば、簡単なクランク機構で後方グリッパを高速で往復運動をさせることができる。
請求項6記載のステータコアの巻線装置によれば、一対の可動グリッパがワイヤとの摩擦により前後してワイヤを把持又は釈放し得るようにしたので、上記可動グリッパを開閉するアクチュエータが不要になり、ワイヤ把持給送手段の小型・軽量化とワイヤ送りの高速化が可能になる。
【0030】
請求項7記載のステータコアの巻線装置によれば、内側ワイヤガイドと外側ワイヤガイドとをセンタコアの軸線に直交して水平方向に移動させることにより、上記両ワイヤガイド間を挿通するワイヤの幅方向の位置規制を行って上記ステータコアの任意の位置にワイヤを巻き付けることができ整列巻きが可能になる。
請求項8記載のステータコアの巻線装置によれば、ワイヤを巻き付けるローラと、このローラを上記ワイヤの引き出し方向に引っ張る駆動手段とを有するようにしたので、簡単な構成でワイヤに任意のテンションを付与することができる。
請求項9記載のステータコアの巻線装置によれば、旋回部材をローラの回りに180度旋回させるだけでワイヤを反対方向に容易に折り返すことが可能になる。
請求項10記載のステータコアの巻線装置によれば、ワイヤを半周巻き付けたローラをその軸線方向に移動させるだけで上記ワイヤを上記ローラから容易に離脱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の全体構成を示す正面図である。
【図2】同じくその平面図である。
【図3】同じくその右側面図である。
【図4】同じくそのテンション装置を示す構成図である。
【図5】同じくそのグリッパ装置の一部を断面で示す構成図である。
【図6】同じくそのワイヤガイド装置を示す構成図である。
【図7】同じくそのワイヤ供給装置の一部を断面で示す構成図である。
【図8】同じくその巻線作業の第1工程の作動説明図である。
【図9】同じくその第2工程の作動説明図である。
【図10】同じくその第3工程の作動説明図である。
【図11】同じくその第4工程の作動説明図である。
【図12】同じくその第5工程の作動説明図である。
【図13】同じくその第6工程の作動説明図である。
【図14】同じくその第7工程の作動説明図である。
【図15】同じくその第8工程の作動説明図である。
【図16】同じくその第9工程の作動説明図である。
【図17】同じくその第10工程の作動説明図である。
【図18】同じくその第11工程の作動説明図である。
【図19】同じくその第12工程の作動説明図である。
【図20】同じくその第13工程の作動説明図である。
【図21】同じくその第14工程の作動説明図である。
【図22】同じくその第15工程の作動説明図である。
【図23】同じくその第16工程の作動説明図である。
【図24】同じくその第17工程の作動説明図である。
【図25】同じくその第18工程の作動説明図である。
【図26】同じくその第19工程の作動説明図である。
【図27】同じくその第20工程の作動説明図である。
【図28】同じくその第21工程の作動説明図である。
【図29】同じくその第22工程の作動説明図である。
【図30】同じくその第23工程の作動説明図である。
【符号の説明】
1:ステータコア 2:ワイヤ
10:インデックス装置 20:テンション装置
23:ローラ 26:旋回部材
30:グリッパ装置 31:前方グリッパ
32:後方グリッパ 37:テーパガイド
38:可動グリッパ 40:ワイヤガイド装置
43a:内側ワイヤガイド 43b:外側ワイヤガイド
50:ワイヤ供給装置 57:ノズル
Claims (10)
- オープンスロットの幅が巻線しようとするワイヤの径より小さいステータコアのスロットに巻線するステータコアの巻線方法であって、
前記ステータコアの軸線方向に平行に前記スロットを挿通して前記ワイヤを巻線し、
先位のスロットを挿通したワイヤを折り返した後、反対方向から後位のスロットを挿通して巻線するとともに、
複数のスロットを1本のワイヤで巻線する場合、先位のスロットに巻く分だけのワイヤを引き出してから前記先位のスロットの巻線を行った後、そのワイヤを連続させたまま、後位のスロットに巻く分だけのワイヤを引き出してから前記後位のスロットの巻線を行うことを特徴とするステータコアの巻線方法。 - オープンスロットの幅が巻線しようとするワイヤの径より小さいステータコアのスロットに巻線するステータコアの巻線装置であって、
前記ステータコアの軸線方向に平行に前記スロットを挿通して前記ワイヤを排出するワイヤ供給手段と、前期ワイヤを把持して前記ステータコアの軸線方向に給送可能なワイヤ把持給送手段と、前記ワイヤの巻き付け位置を規制するワイヤガイド手段と、前記スロットを挿通したワイヤに所要のテンションを付与して前記ワイヤ供給手段から引き出すワイヤ付勢手段と、引き出されたワイヤを反対方向に折り返すワイヤ反転手段と、前記ステータコアをインデックス回転させるインデックス手段とを有することを特徴とするステータコアの巻線装置。 - 前記ワイヤ供給手段は、前記ワイヤの排出方向を設定する旋回可能なノズルを有することを特徴とする請求項2記載のステータコアの巻線装置。
- 前記ワイヤ把持給送手段は、前記ステータコアの軸線方向に間隔を置いて配設され前記ステータコアに近接した前方グリッパと、前記ステータコアから離間した後方グリッパとを有し、前記後方グリッパは前記前方グリッパに接離可能であることを特徴とする請求項2記載のステータコアの巻線装置。
- 前記後方グリッパは、旋回する偏心部材とそれが係合する凹溝とからなるクランク機構により前後に反復往復運動することを特徴とする請求項4記載のステータコアの巻線装置。
- 前記前方グリッパ及び後方グリッパは、前記ステータコアの軸線方向に対して前期ステータコア側にテーパ状に拡開する一対のテーパガイドと、該テーパガイドにそれぞれ摺動自在に装着され、前後に摺動することにより前記ワイヤを把持または釈放可能な一対の可動グリッパとを有することを特徴とする請求項4記載のステータコアの巻線装置。
- 前記ワイヤガイド手段は、前記ステータコアの軸線方向に直交して水平方向にそれぞれ移動可能な2組の内側ワイヤガイド及び外側ワイヤガイドと、前記内側ワイヤガイド及び外側ワイヤガイドをそれぞれ移動させるワイヤガイド駆動手段とを有し、任意の位置に移動させた前記内側ワイヤガイドに前記外側ワイヤガイドを当接させて前記内側,外側ワイヤガイド間に形成される間隙内に前記ワイヤを挿通させることにより、前記ワイヤの幅方向を規制し得るようにしたことを特徴とする請求項2記載のステータコアの巻線装置。
- 前記ワイヤ付勢手段は、前記ワイヤを巻き付けるローラと、該ローラを前記ワイヤの排出方向にトルク制御しながら引っ張る駆動手段とを有することを特徴とする請求項2記載のステータコアの巻線装置。
- 前記ワイヤ反転手段は、外周面に円周方向の溝を形成した回転自在なローラと、該ローラの溝に対向する溝を形成した内周面が上記ローラの外周面に摺接して旋回可能な旋回部材とを有し、該旋回部材が前記ローラに摺接しながら180度旋回することにより、前記ローラ及び前記旋回部材の溝を挿通して伸長した前記ワイヤが反対方向に折り返されるようにしたことを特徴とする請求項2記載のステータコアの巻線装置。
- 前記ローラは、円筒状のフランジの内周面をその軸線方向に出入可能であり、前記フランジの内周面に潜入することにより、前記ローラの外周面の溝内に半周巻き付けられた前記ワイヤが前記フランジの端面に当接して前記ローラから離脱するようにしたことを特徴とする請求項9記載のステータコアの巻線装置。
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