JP4083892B2 - 板材の1枚取り方法およびその装置 - Google Patents

板材の1枚取り方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、板材の1枚取り方法と、1枚取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複数枚重ねられた板材の最上位の1枚を吸着手段により上面吸着した状態で、懸吊手段により吊り上げて2枚目と分離するようになった板材の1枚取り装置が、広く実用化されている。
【0003】
例えば、板金加工ラインにおいて、パレット上に重ねられた複数枚の板金を、上面吸着して吊り上げることで1枚ずつ分離するような場合、2枚が重なったまま分離されることがあるため、従来の1枚取り装置には、分離された板材が1枚であるか否かを検出する検出器が使用されている。
【0004】
従来のこの種の検出器には、2つのタイプがある。
【0005】
一方は、図5に示す検出器81のように、吊り上げた板材Pの端縁部を、先端がローラになった検出レバー83a、83bで上下から挟み込んで、そのときの上下の検出レバー83a、83bの間隔(すなわち分離された板材の板厚)をエンコーダ85で検出するものであり、エンコーダ85のカウントパルス数を、対象となる板材Pのあらかじめ与えられた板厚データと比較して、1枚であるか否かを判断し、その結果をシーケンサへ出力するようになっている。
【0006】
そして、検出した板厚が1枚ではない場合、シーケンサは、その板材をあらためて吸着しなおすか、アラームを発生してオペレータに知らせるようになっている。
【0007】
他方は、分離された板材を搬送する適宜の搬送コンベヤの途中に、例えば渦電流式変位センサを用いた厚み測定器を設けて、板材の板厚が1枚分であるか否かを検出するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のものは、以下のような種々の課題があった。
【0009】
すなわち、前者は、板材Pの板厚を検出して、その検出値が1枚分の板厚であるか否かを判断するものであるため、対象となる板材Pの板厚に応じて、適宜のコード等の板厚データをオペレータが指定する必要がある。
【0010】
また、板材を吸着して一定高さ上昇したところで、上下の検出レバー83a、83bが板材を挟み込んで検出動作を行わなければならないため、無駄な時間がかかってタクトタイムに影響を及ぼす。
【0011】
また、各部に可動式の機構部品があるため、エンコーダ85をはじめ各部の取り付け調整を必要とするうえ、故障が発生する危険性を無視できない。
【0012】
また、例えば取り扱う板材が比較的小さくて軽いものであると、最上位のものの下面に例えば油で付着していた2枚目の板材が落下するような場合、その2枚目の板材の端面が、3枚目以下の積み重ねられた板材の揃った端面からずれた位置に落下してしまうことがある。その場合は、次回に1枚取りしようとして2枚吊り上げられた際、最上位のものの端面と2枚目のものの端面とがずれているため、最上位のものの端面だけを検出して1枚取りできたものと誤認してしまう危険がある。
【0013】
また、例えば、2枚目が分離されず1枚目とともに上昇して上下の検出レバー83a、83bが板材を挟み込んだとき、油で付着していた2枚目が重さで落下すると、下の検出レバー83bが破損してしまうことがある。
【0014】
一方、後者は、2枚取りしていた場合、そのことが後になってわかるため、ラインストップがかかってしまううえ、吸着ミスに対する再実行動作ができず、また、オペレータがその板材を所定位置に戻す必要がある。
【0015】
また、渦電流式変位センサは金属材質に影響を受けるため、種々の板材を取り扱うスケジュール運転には適用しにくい。
【0016】
また、板材の上下に一定間隔で配置してその板厚を検出するものであるため、配置用に適宜のアームが必要である。
【0017】
さらに、前者と後者を共用して、例えば、検出器の上下のレバーに渦電流式変位センサを取り付け、このセンサを板材と接触させず一定間隔を保ちながら板材の上下に位置させて検出する方法も考えられるが、その場合でもやはり、センサが金属材質の影響を受けることは変わらないし、板材を吸着して一定高さ上昇したところで、レバーに取り付けたセンサを板材の上下に位置させて検出動作を行わなければならないため、無駄な時間がかかってタクトタイムに影響を及ぼす点に変わりはない。
【0018】
この発明は上記従来のもののもつ課題を解決して、最上位の1枚を上面吸着してわずかに吊り上げたとき、2枚目と分離したか否かを、実質的に余分の時間をかけずに、かつ、板材と接触せずに確認することができ、しかも、2枚目と分離しなかった場合、一旦下ろして再度吊り上げ動作を実行することのできる板材の1枚取り方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するため、複数枚重ねられた板材の最上位の1枚を上面吸着して、吊り上げ動作により2枚目と分離する板材の1枚取り方法において、1枚目の板材がわずかに、かつ、実質的に吊り上げられるタイミングで、1枚目と2枚目との分離される境界線の領域を撮像する撮像工程と、前記撮像工程で撮像した画像データを処理して、前記境界線を特徴づける画像処理工程と、前記画像処理工程で処理した画像データに前記境界線が分離されずに残っているか否かを検出して、境界線が検出されない場合正常分離と判定し、一方、境界線が検出された場合異常と判定する境界線検出・判定工程と、を有し、前記境界線検出・判定工程で異常と判定されたとき、前記吊り上げ動作を中止して前記1枚目の板材を一旦下ろし、再び吊り上げる動作に伴う前記撮像工程、前記画像処理工程、前記境界線検出・判定工程を再実行する。
【0022】
このように、分離される境界線が分離されずに残っているか否かを画像で検出して、異常と判定された場合吊り上げ動作を再実行することで、正常分離と判定された場合はタクトタイムに全く影響を及ぼさず、また、検出動作を非接触で行うため調整や部品交換等のメンテナンスがフリーであり、さらに、異常判定時の再実行を容易に行うことができることとなる。
【0023】
またこの発明は、複数枚重ねられた板材の最上位の1枚を吸着手段により上面吸着した状態で、懸吊手段により吊り上げて2枚目と分離するようになった板材の1枚取り装置において、1枚目の板材を前記懸吊手段がわずかに、かつ、実質的に吊り上げるタイミングで、1枚目と2枚目との分離される境界線の領域を撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した画像データを処理して、前記境界線を特徴づける画像処理部と、前記画像処理部が処理した画像データに前記境界線が分離されずに残っているか否かを検出して、境界線が検出されない場合正常分離と判定し、一方、境界線が検出された場合異常と判定する境界線判定部と、前記境界線判定部が異常と判定したとき、前記吊り上げ動作を中止して前記1枚目の板材を一旦下ろし、再び吊り上げる動作に伴う前記撮像手段による撮像動作、前記画像処理部による画像処理動作、前記境界線判定部による境界線判定動作を再実行させる制御手段と、を備えている。
【0024】
このように、撮像手段で撮像した画像に、分離される境界線が分離されずに残っているか否かを画像処理手段が検出して、境界線を検出したとき制御手段が吊り上げ動作を再実行させることで、境界線を検出しないときはタクトタイムに全く影響を及ぼさず、また、検出動作を非接触で行うため調整や部品交換等のメンテナンスがフリーであり、さらに、境界線検出時の再実行を容易に行うことができることとなる。
【0025】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明による板材の1枚取り装置の一実施の形態を示す概略的構成図であり、この1枚取り装置は、複数枚重ねられた板材の最上位の1枚を上面吸着して、吊り上げ動作により2枚目と分離するものであって、装置本体1と、制御装置21とで構成されている。
【0026】
装置本体1は、図示しない本体フレームにエアシリンダ3を介して支持された支持フレーム5に、所要数の吸着パッド7、7、…が所定の配置で取り付けられたものであり、これらの吸着パッド7、7、…は、エアシリンダ3の作動により一体的に昇降するようになっている。
【0027】
吸着パッド7、7、…は、板材Pの上面に接触した状態で、適宜の吸引ポンプの作動を吸着パッド7、7、…に伝える吸引バルブ9(図2参照)が開くと、板材Pの上面に吸着するようになっている。
【0028】
そして、吸着パッド7、7、…は、吸着した板材Pを、エアシリンダ3の作動により吊り上げた状態で、適宜の位置決め用モータ11(図2参照)の作動により、例えば加工機等に板材Pを供給したのち、再び板材の積層領域上に位置決めされるようになっている。
【0029】
制御装置21は、吊り上げ時に、1枚目と2枚目との分離される境界線の領域を撮像するCCDカメラ23と、撮像した画像に境界線が分離されずに残っているか否かを検出する画像処理ユニット31と、画像処理ユニット31が境界線を検出したとき、吊り上げ動作を中止して再実行させる制御ユニット51とを備えている。
【0030】
CCDカメラ23は、装置本体1の支持フレーム5に角度調整可能に取り付けられ(取付状態は図示省略)、エアシリンダ3の作動に応じて、吸着パッド7、7、…と一体に昇降するように位置決めされている。
【0031】
そして、CCDカメラ23は、吸着パッド7、7、…に上面吸着された1枚目の板材Pを、エアシリンダ3がわずかに、かつ、実質的に吊り上げるタイミングで撮像するようになっている。
【0032】
図2に示すように、画像処理ユニット31は、CPU(中央処理装置)33、ROM/RAM(記憶装置)35およびI/O(入出力装置)37の他、CCDカメラ23で撮像して転送される画像データを記憶する画像データファイル39と、画像データファイル39の画像データを、境界線が特徴づけられた画像データに変換する画像処理部41と、変換した画像データを記憶する変換画像データファイル43と、境界線判定部45とを備えている。
【0033】
画像処理部41は、位相限定相関法を利用したものである。すなわち、位相限定相関法とは、画像をフーリエ変換して得られる振幅と位相のスペクトルのうち、位相は画像の濃淡変化、すなわち画像を構成する像の形状や輪郭に関する情報を保存しているのに対し、振幅にはそのような情報が含まれないことに着目して、相関の計算過程において振幅情報を除去し、位相情報だけを用いるものである。それにより、通常の相関と比べて、位相限定相関法の自己相関はデルタ関数となり、輪郭すなわち境界線の識別性能が大幅に向上するものである。
【0034】
境界線判定部45は、変換画像データファイル43の変換画像データに、1枚目と2枚目との分離される境界線が分離されずに残っている場合、それを検出してエラーと判定するか、または、変換画像データに、1枚目と2枚目との分離される境界線が分離されずに残っているか否かを検出して、境界線が検出されない場合正常分離と判定し、一方、境界線が検出された場合異常と判定するようになっている。
【0035】
制御ユニット51は、CPU(中央処理装置)53、ROM/RAM(記憶装置)55およびI/O(入出力装置)57の他、位置決め用モータ11を作動させる位置決め制御部59と、エアシリンダ3を作動させる昇降制御部61と、吸引バルブ9を開閉させる吸着制御部63と、画像処理ユニット31およびCCDカメラ23を制御する画像制御部65と、再実行制御部67およびカウンタ69と、表示制御部71および表示器73とを備えていて、さらに、1枚取り装置のシーケンサユニットを内包したものである。
【0036】
画像制御部65は、エアシリンダ3による吊り上げ動作の開始に連動して、すなわち、吸着パッド7、7、…に上面吸着された1枚目の板材Pを、エアシリンダ3がわずかに、かつ、実質的に吊り上げるタイミングで、画像処理ユニット31に向けて動作開始のストローブ信号を発生するものであり、このストローブ信号によって、画像処理ユニット31を介してCCDカメラ23に撮像動作を実行させるとともに、画像処理ユニット31に境界線の有無を検出・判定させるようになっている。
【0037】
そして、境界線が検出されない場合は正常分離信号が、また、境界線が検出された場合は異常(分離せず)信号が、画像処理ユニット31から制御ユニット51に伝えられるようになっている。
【0038】
再実行制御部67は、画像処理ユニット31から異常(分離せず)信号が伝えられると、昇降制御部61および画像制御部65に働きかけて、吊り上げた板材Pを一旦下ろして再び吊り上げるとともに、所定の吊り上げタイミングで撮像および境界線の検出を行わせる動作を、1枚目が分離されるまで、カウンタ69にあらかじめ設定された回数繰り返し実行させるようになっている。
【0039】
そして、この再実行動作をカウンタ69の設定回数繰り返し行っても、なお1枚目の板材Pが正常分離されない場合、表示制御部71が表示器73に警告表示をするとともに、制御ユニット51が1枚取り装置の作動を停止させるようになっている。
【0040】
次に、上記の実施の形態の作用について、図3、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0041】
初期状態で、支持フレーム5は、複数枚重ねられた板材の真上の所定位置において、吸着パッド7、7、…を板材の上面から上方へ離間させた所定高さに位置決めされている。
【0042】
まず、オペレータが適宜の入力装置を操作して、カウンタ69に再実行回数Kを設定する(ステップS1)。
【0043】
この位置から、昇降制御部61がエアシリンダ3を下向き作動させて、吸着パッド7、7、…を板材Pの上面に接触するまで下降させる(ステップS2)。
【0044】
つぎに、吸着制御部63が吸引バルブ9を開けて、吸着パッド7、7、…を板材Pの上面に吸着させる(ステップS3)。
【0045】
その状態で、図示しないエアシリンダを作動させて、端面のめくり動作を行う(ステップS4)。
【0046】
つぎに、昇降制御部61がエアシリンダ3を上向き微作動させて、吸着パッド7、7、…を微上昇させる(ステップS5)。
【0047】
そのタイミングを狙って、制御ユニット51から画像処理ユニット31へ動作開始のストローブ信号を伝える(ステップS6)。
【0048】
画像処理ユニット31はストローブ信号をCCDカメラ23に伝え、それによりCCDカメラ23は、吸着パッド7、7、…が微上昇したタイミングで1枚目と2枚目との境界領域を撮像する(ステップS7)。
【0049】
撮像して得られた画像データはCCDカメラ23から画像処理ユニット31へ転送されて、画像データファイル39に格納される。
【0050】
そこでまず、画像処理部41が、画像データファイル39の画像データを位相限定相関法を利用するなどして処理し、境界線の検出に適するよう画像データの境界線を特徴づける(ステップS8)。
【0051】
境界線の特徴づけ処理により変換された画像データは、変換画像データファイル43に格納される。
【0052】
つぎに、境界線判定部45が、変換画像データファイル43の画像データに、1枚目と2枚目との分離される境界線が分離されずに残っているか否かを検出・判定する(ステップS9)。
【0053】
そして、境界線が検出された場合異常と判定して、画像処理ユニット31から制御ユニット51へ異常(分離せず)信号を伝え(ステップS10)、一方、境界線が検出されない場合正常分離と判定して、画像処理ユニット31から制御ユニット51へ正常分離信号を伝える(ステップS20)。
【0054】
異常(分離せず)信号が伝えられると、制御ユニット51は、カウンタ69をインクリメントして(ステップS11)、そのカウント値が設定された再実行回数Kに達したか否かを判断し(ステップS12)、未だの場合は、昇降制御部61がエアシリンダ3を下向き作動させて、吸着パッド7、7、…を下降させる(ステップS13)。この場合は、端面のめくり動作から一連の動作が再実行される。
【0055】
そして、再実行を繰り返してカウンタ69のカウント値が設定された再実行回数Kに達した場合は、表示制御部71が表示器73に警告表示をするとともに、制御ユニット51が1枚取り装置の作動を停止させて(ステップS14)異常終了する。
【0056】
一方、正常分離信号が伝えられると、制御ユニット51は、昇降制御部61がエアシリンダ3を上向き作動させて、吸着パッド7、7、…を所定高さまで上昇させる(ステップS21)。
【0057】
続いて、位置決め制御部59が位置決め用モータ11を作動させて、板材Pを搬出した後、支持フレーム5を所定位置に復帰させる(ステップS22)。
【0058】
そして、あらかじめ決められた所定枚数の取り出しが終了するまで、以上の動作が繰り返され(ステップS23)、所定枚数の取り出しが終了したら、正常終了する。
【0059】
そのため、1枚目と2枚目との分離される境界線が分離されずに残っている場合、それを検出してエラーと判定することができ、エラーと判定されたとき、吊り上げ動作を中止して吸着パッド7、7、…を一旦下降させた後、再び吸着パッド7、7、…を微上昇させてCCDカメラ23で撮像し、その画像データを画像処理ユニット31で処理して境界線の有無を判定する動作を、繰り返し実行できることとなる。
【0060】
なお、上記の実施の形態では、画像処理ユニット31を、位相限定相関法を利用した画像処理によって境界線を特徴づけ、そして境界線の有無を検出・判定するように構成したが、これに限定するものでなく、他の適宜の画像処理の手法によって境界線を特徴づけ、そして境界線の有無を検出・判定するようにしてもよい。
【0061】
また、上記の実施の形態では、CCDカメラ23を装置本体1の支持フレーム5に角度調整可能に取り付けたため、板材の撮像対象箇所に切り欠き等がある場合、CCDカメラ23の向きを角度調整することで、誤動作を防止することができるが、これに限定するものでなく、用途に応じた適宜の取り付け形態を採用することが可能である。
【0062】
【発明の効果】
この発明は以上のように、複数枚重ねられた板材の最上位の1枚を上面吸着して、吊り上げ動作により2枚目と分離する板材の1枚取り方法において、1枚目の板材がわずかに、かつ、実質的に吊り上げられるタイミングで、1枚目と2枚目との分離される境界線の領域を撮像する撮像工程と、前記撮像工程で撮像した画像データを処理して、前記境界線を特徴づける画像処理工程と、前記画像処理工程で処理した画像データに前記境界線が分離されずに残っているか否かを検出して、境界線が検出されない場合正常分離と判定し、一方、境界線が検出された場合異常と判定する境界線検出・判定工程と、を有し、前記境界線検出・判定工程で異常と判定されたとき、前記吊り上げ動作を中止して前記1枚目の板材を一旦下ろし、再び吊り上げる動作に伴う前記撮像工程、前記画像処理工程、前記境界線検出・判定工程を再実行する構成としたので、分離される境界線が分離されずに残っているか否かを画像で検出して、異常と判定された場合吊り上げ動作を再実行することで、正常分離と判定された場合はタクトタイムに全く影響を及ぼすことがなく、また、検出動作を非接触で行うため調整や部品交換等のメンテナンスフリーを実現することができ、さらに、異常判定時の再実行を容易に行うことができる効果があり、また、つぎのような効果もある。
【0069】
すなわち、板材の板厚を検出して、その検出値が1枚分の板厚であるか否かを判断するものでないため、対象となる板材の板厚に応じて、適宜のコード等の板厚データをオペレータが指定する必要がない。
【0070】
また、板材を吸着して一定高さ上昇したところで、レバーが板材を挟み込んで検出動作を行うものでないため、1枚取り動作の途中で検出動作が入らず、タクトタイムに影響を及ぼさない。
【0071】
また、複雑な可動式の機構部品がないため、調整が簡単で信頼性が高い。
【0072】
また、吸着した状態からわずかに吊り上げるだけで判定できるため、例えば油で付着していた2枚目の板材が落下する場合、小さくて軽量のものであっても、その2枚目の板材の端面が、3枚目以下の積み重ねられた板材の揃った端面からずれることはなく、また、比較的重いものであっても、部品を破損してしまうことは全くない。
【0073】
さらに、2枚(あるいは3枚以上)取りが生じた場合、直ちに再実行動作を行うことができるため、例えば、2枚取りしていたことが後になってわかった場合のように、ラインストップがかかったり、オペレータがその板材を所定位置に戻したりする必要が全くない。
【0074】
またこの発明は、複数枚重ねられた板材の最上位の1枚を吸着手段により上面吸着した状態で、懸吊手段により吊り上げて2枚目と分離するようになった板材の1枚取り装置において、1枚目の板材を前記懸吊手段がわずかに、かつ、実質的に吊り上げるタイミングで、1枚目と2枚目との分離される境界線の領域を撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した画像データを処理して、前記境界線を特徴づける画像処理部と、前記画像処理部が処理した画像データに前記境界線が分離されずに残っているか否かを検出して、境界線が検出されない場合正常分離と判定し、一方、境界線が検出された場合異常と判定する境界線判定部と、前記境界線判定部が異常と判定したとき、前記吊り上げ動作を中止して前記1枚目の板材を一旦下ろし、再び吊り上げる動作に伴う前記撮像手段による撮像動作、前記画像処理部による画像処理動作、前記境界線判定部による境界線判定動作を再実行させる制御手段と、を備えている構成としたので、撮像手段で撮像した画像に、分離される境界線が分離されずに残っているか否かを画像処理手段が検出して、境界線を検出したとき制御手段が吊り上げ動作を再実行させることで、境界線を検出しないときはタクトタイムに全く影響を及ぼすことがなく、また、検出動作を非接触で行うため調整や部品交換等のメンテナンスフリーを実現することができ、さらに、境界線検出時の再実行を容易に行うことができる効果があり、また、つぎのような効果もある。
【0075】
すなわち、板材の板厚を検出して、その検出値が1枚分の板厚であるか否かを判断するものでないため、対象となる板材の板厚に応じて、適宜のコード等の板厚データをオペレータが指定する必要がない。
【0076】
また、板材を吸着して一定高さ上昇したところで、レバーが板材を挟み込んで検出動作を行うものでないため、1枚取り動作の途中で検出動作が入らず、タクトタイムに影響を及ぼさない。
【0077】
また、複雑な可動式の機構部品がないため、調整が簡単で信頼性が高い。
【0078】
また、吸着した状態からわずかに吊り上げるだけで判定できるため、例えば油で付着していた2枚目の板材が落下する場合、小さくて軽量のものであっても、その2枚目の板材の端面が、3枚目以下の積み重ねられた板材の揃った端面からずれることはなく、また、比較的重いものであっても、部品を破損してしまうことは全くない。
【0079】
さらに、2枚(あるいは3枚以上)取りが生じた場合、直ちに再実行動作を行うことができるため、例えば、2枚取りしていたことが後になってわかった場合のように、ラインストップがかかったり、オペレータがその板材を所定位置に戻したりする必要が全くない。
【図面の簡単な説明】
【図1】板材の1枚取り装置の一実施の形態を示す概略的構成図である。
【図2】制御装置のブロック図である。
【図3】図1、図2のものの動作を示すフローチャートである。
【図4】図1、図2のものの動作を示すフローチャートである。
【図5】従来の1枚取り装置用検出器の一例を示す概略的説明図である。
【符号の説明】
1 装置本体
3 エアシリンダ
5 支持フレーム
7 吸着パッド
9 吸引バルブ
11 位置決め用モータ
21 制御装置
23 CCDカメラ
31 画像処理ユニット
33 CPU(中央処理装置)
35 ROM/RAM(記憶装置)
37 I/O(入出力装置)
39 画像データファイル
41 画像処理部
43 変換画像データファイル
45 境界線判定部
51 制御ユニット
53 CPU(中央処理装置)
55 ROM/RAM(記憶装置)
57 I/O(入出力装置)
59 位置決め制御部
61 昇降制御部
63 吸着制御部
65 画像制御部
67 再実行制御部
69 カウンタ
71 表示制御部
73 表示器
81 検出器
83a 検出レバー
83b 検出レバー
85 エンコーダ

Claims (10)

  1. 複数枚重ねられた板材の最上位の1枚を上面吸着して、吊り上げ動作により2枚目と分離する板材の1枚取り方法において、
    1枚目の板材がわずかに、かつ、実質的に吊り上げられるタイミングで、1枚目と2枚目との分離される境界線の領域を撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程で撮像した画像データを処理して、前記境界線を特徴づける画像処理工程と、
    前記画像処理工程で処理した画像データに前記境界線が分離されずに残っているか否かを検出して、境界線が検出されない場合正常分離と判定し、一方、境界線が検出された場合異常と判定する境界線検出・判定工程と、を有し、
    前記境界線検出・判定工程で異常判定されたとき前記吊り上げ動作を中止して前記1枚目の板材を一旦下ろし、再び吊り上げる動作に伴う前記撮像工程、前記画像処理工程、前記境界線検出・判定工程を再実行することを特徴とする板材の1枚取り方法。
  2. 前記画像処理工程は、位相限定相関法を利用した画像処理により前記画像データの前記境界線を特徴づけることを特徴とする請求項記載の板材の1枚取り方法。
  3. 前記再実行は前記1枚目の板材2枚目と分離されるまで、前記再吊り上げ動作に伴う前記撮像工程、前記画像処理工程、前記境界線検出・判定工程を、あらかじめ決められた設定回数繰り返して実行することを特徴とする請求項1または請求項2記載の板材の1枚取り方法。
  4. 複数枚重ねられた板材の最上位の1枚を吸着手段により上面吸着した状態で、懸吊手段により吊り上げて2枚目と分離するようになった板材の1枚取り装置において、
    1枚目の板材を前記懸吊手段がわずかに、かつ、実質的に吊り上げるタイミングで、1枚目と2枚目との分離される境界線の領域を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段が撮像した画像データを処理して、前記境界線を特徴づける画像処理部と、
    前記画像処理部が処理した画像データに前記境界線が分離されずに残っているか否かを検出して、境界線が検出されない場合正常分離と判定し、一方、境界線が検出された場合異常と判定する境界線判定部と、
    前記境界線判定部が異常と判定したとき、前記吊り上げ動作を中止して前記1枚目の板材を一旦下ろし、再び吊り上げる動作に伴う前記撮像手段による撮像動作、前記画像処理部による画像処理動作、前記境界線判定部による境界線判定動作を再実行させる制御手段と、
    を備えていることを特徴とする板材の1枚取り装置。
  5. 前記撮像手段は、前記懸吊手段の作動に応じて、前記吸着手段と一体に移動するように位置決めされていることを特徴とする請求項記載の板材の1枚取り装置。
  6. 前記撮像手段はCCDカメラであることを特徴とする請求項記載の板材の1枚取り装置。
  7. 前記画像処理は、前記撮像手段が撮像た画像データを、位相限定相関法を利用して画像処理して前記境界線を特徴づけることを特徴とする請求項記載の板材の1枚取り装置。
  8. 前記制御手段は、前記懸吊手段による吊り上げ動作の開始に連動して、前記撮像手段に撮像動作を実行させる指令信号を発生することを特徴とする請求項記載の板材の1枚取り装置。
  9. 前記制御手段は、前記懸吊手段による吊り上げ動作の開始に連動して、前記画像処理部および前記境界線判定部に画像処理動作および境界線判定動作を実行させる指令信号を発生することを特徴とする請求項記載の板材の1枚取り装置。
  10. 前記制御手段は、前記1枚目の板材2枚目と分離されるまで、 記再吊り上げ動作に伴う前記撮像手段による撮像動作、前記画像処理部による画像処理動作、前記境界線判定部による境界線判定動作を、あらかじめ決められた設定回数繰り返して再実行させることを特徴とする請求項記載の板材の1枚取り装置。
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