JP4083673B2 - ナノ構造体の製造方法及び該方法により製造されたナノ構造体、並びに該方法を実行するための製造装置 - Google Patents

ナノ構造体の製造方法及び該方法により製造されたナノ構造体、並びに該方法を実行するための製造装置 Download PDF

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本発明はナノ構造体の製造方法に係り、より詳細には、被加工体である樹脂への微細なパターンの転写によるナノ構造体の製造方法、該製造方法により製造されたナノ構造体及び該製造方法を実行するための製造装置に関する。
最近、波長オーダであるナノ(nm:10億分の1メートル)レベルでの特定パターンに制御された構造を有する回折光学素子が反射防止機能を有するため、反射型又は半透過反射型の液晶表示装置等の前面に装着される反射防止板として、関心を集めている(特許文献1参照)。
一方、従来から、ガラス面上に反射防止膜を蒸着させた反射防止板も知られているが、製造装置が高価であるため、最終的な反射防止板も高価なものにならざるを得ないという欠点を有している。
前出のナノレベルで制御された構造を有するナノ構造体の製造方法としては、(1)電鋳により得た型からのプレスによる製造、(2)電子ビーム描画によるドーズ量の制御と低γレジストの使用による製造、(3)フォトリソグラフィーによる製造等が知られている。特に、ナノ構造体の製造方法としては、フォトリソグラフィーによる微細パターン形成技術等の半導体加工技術による製造が周知である(非特許文献1参照)。
例えば、基板の表面に微細なパターンを形成する方法としてのフォトリソグラフィー方法では、基板表面にフォトレジストを塗布し、予め作製しておいた所定パターンのマスクを通して、フォトレジストに紫外線等を照射するものであり、これによってフォトレジストにマスク像を焼き付け、その後フォトレジストを溶媒で処理し、マスク像のパターンに加工する。そして、基板上のフォトレジストパターンに基づきエッチング加工している。
特開平10−318797号 応用物理 第68巻 第6号 第633頁〜第638頁
しかしながら、前述の半導体加工技術によるナノ構造体の製造方法は歩留まりの悪さや装置コストが高いなどに問題があるため、簡易な手法で再現性よく、ナノ構造体が製造できる手法が望まれている。
そこで、本発明はかかる事情に鑑み、本発明者が転写技術に着目して、当該転写技術を利用したナノ構造体の製造時に、精度良く管理することができ且つ低コストで高品質のナノ構造体を歩留まり良く製造可能な方法を提供することを本発明の第一の目的とする。
また、本発明の第二の目的は、本発明による製造方法により製造されたナノ構造体を提供することである。
さらに、本発明の第三の目的は、前述の製造方法を実行するための製造装置を提供することである。
さらにまた、本発明の第四の目的は、前記製造方法によりナノ構造体に形成されたパターンに変形が生じた場合、かかる変形を補正する方法を備える製造方法を提供することである。
上記第一の目的は、母型の表面に有する所定のパターンを被加工体に複数回転写することによるナノ構造体の製造方法であって、前記母型の表面がナノ構造体完成品表面の部分の製造のための母型であり、(1)前記母型に対して前記被加工体が供給された載置台を所定の位置に固定する工程と、(2)前記被加工体を前記パターンに沿って変形させるように、前記パターンの底部と前記被加工体の表面との接触を回避させて前記母型を前記被加工体に押圧する若しくは前記被加工体を前記母型に押圧する工程と、(3)前記母型を前記被加工体から離脱させる工程と、(4)前記母型と前記載置台との相対的位置を変更させるように、前記母型若しくは前記載置台を移動させる工程と、(5)前記工程(4)の後、前記工程(2)〜(4)を所定の回数繰り返す工程と、を備え、前記パターンの硬度が前記被加工体の硬度よりも高いことを特徴とする、ナノ構造体の製造方法により達成される(以下、「本発明による第一の製造方法」という。)。
また、上記第一の目的は、母型の表面に有する所定のパターンを被加工体に複数回転写することによるナノ構造体の製造方法であって、前記母型の表面がナノ構造体完成品表面の部分の製造のための母型であり、(a)前記母型に対して前記被加工体が供給された載置台を所定の位置に固定する工程と、(b)前記被加工体を前記パターンに沿って変形させるように、前記パターンの底部と前記被加工体の表面との接触を回避させて前記母型を前記被加工体に押圧する若しくは前記被加工体を前記母型に押圧する工程と、(c)前記母型を前記被加工体から離脱させる工程と、(d)前記母型と前記載置台との相対的位置を変更させるように、前記母型若しくは前記載置台を移動させる工程と、(e)前記工程(d)の後、前記工程(b)〜(d)を所定の回数繰り返す工程と、を備え、前記工程(b)を実行する際に、前記被加工体を加熱し、軟化させて押圧することを特徴とする、ナノ構造体の製造方法により達成される(以下、「本発明による第二の製造方法」という。)。
また、上記第一の目的は、母型の表面に有する所定のパターンを被加工体に複数回転写することによるナノ構造体の製造方法であって、前記母型の表面がナノ構造体完成品表面の部分の製造のための母型であり、(i)前記母型に対して前記被加工体が供給された載置台を所定の位置に固定する工程と、(ii)前記被加工体を前記パターンに沿って変形させるように、前記パターンの底部と前記被加工体の表面との接触を回避させて前記母型を前記被加工体に接触させる若しくは前記被加工体を前記母型に接触させる工程と、(iii)前記母型を前記被加工体から離脱させる工程と、(iv)前記母型と前記載置台との相対的位置を変更させるように、前記母型若しくは前記載置台を移動させる工程と、(v)前記工程(iv)の後、前記工程(ii)〜(iv)を所定の回数繰り返す工程と、を備え、前記工程(ii)を実行する際に、前記母型を加熱しながら前記被加工体と接触させて、前記被加工体を軟化及び/又は熱分解させることを特徴とする、ナノ構造体の製造方法により達成される(以下、「本発明による第三の製造方法」という。)。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による第一から第三の製造方法において、前記母型のパターンのピッチ幅が、ナノ構造体完成品表面のパターンのピッチ幅よりも大きいものであることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による第一から第三の製造方法において、前記母型はシリコンの異方性エッチングにより作成されたシリコン型、又は該シリコン型をマスターとして電鋳により製造された型であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による第一から第三の製造方法において、前記母型又は前記載置台の移動は、ピエゾアクチュエータにより実行されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、本発明による第一の製造方法において、前記被加工体は光硬化性樹脂であることを特徴とする。
また、上記第二の目的は、本発明による第一から第三の製造方法により製造されたナノ構造体により達成される。
さらに、上記第三の目的は、母型の表面に有する所定のパターンを被加工体に転写させて、ナノ構造体を製造する前記製造方法を実行する製造装置であって、前記被加工体を載置させる載置台と、前記母型を支持し、前記載置台と対向して位置する支持体と、前記載置台又は支持体をX軸方向に可動させる第一の駆動手段と、前記支持体をZ軸方向に所定の距離、可動させて前記被加工体に対して押圧又は接触を実行する、若しくは前記載置台をZ軸方向に所定の距離、可動させて前記母型に対して前記被加工体の押圧又は接触を実行する第二の駆動手段と、を備える製造装置により達成される。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記第一の駆動手段は、X軸方向とY軸方向とにそれぞれ独立に可動させる二つの駆動手段を備え、前記第二の駆動手段はZ軸方向を回転中心として前記支持体を回転させる回転手段をさらに備えることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記パターンの底部と前記被加工体の表面との接触を回避するように、前記支持体と前記被加工体との距離を検出する検出手段と、前記検出手段からの信号に応じて、前記支持体及び前記載置台の動きを制御する制御信号を前記第一及び第二の駆動手段に送る制御手段と、をさらに備えることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記載置台若しくは前記支持体を加熱する加熱手段をさらに備えることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記第一及び/又は第二の駆動手段の駆動源がピエゾアクチュエータによるものであることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記パターンの硬度は前記被加工体の硬度よりも高いことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記被加工体は光硬化性樹脂であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記母型はシリコンの異方性エッチングにより作成されたシリコン型、又は該シリコン型をマスターとして電鋳により製造された型であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記検出手段が、前記母型と前記被加工体との間の静電容量を検出することを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記検出手段は、光ヘテロダイン干渉法に基づく手段であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記製造装置において、前記検出手段が、前記支持体若しくは前記載置台のいずれかに配設されたことを特徴とする。
さらに、上記第四の目的は、本発明による第一の製造方法により製造された被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、前記工程(5)の後に、前記工程(1)〜(5)を、少なくとも一回繰り返す工程を、さらに備える製造方法により達成される。
さらに、上記第四の目的は、本発明による第二の製造方法により製造された被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、前記工程(a)〜(e)を、少なくとも一回繰り返す工程を、さらに備えることを特徴とする。
さらに、上記第四の目的は、本発明による第三の製造方法により製造された被加工体に形成されたパターンに変形を生じた場合には、前記工程(i)〜(v)を、少なくとも一回繰り返す工程を、さらに備えることを特徴とする。
さらに、上記第四の目的は、本発明による第一の製造方法により製造された被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、前記母型を前記被加工体に接触させた際の前記被加工体に形成される溝の深さを、転写する順に応じて制御しながら、前記工程(1)〜(5)を、少なくとも一回繰り返す工程を、さらに備えることを特徴とする。
さらに、上記第四の目的は、本発明による第二の製造方法により製造された被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、前記母型を前記被加工体に接触させた際の前記被加工体に形成される溝の深さを、転写する順に応じて制御しながら、前記工程(a)〜(e)を、少なくとも一回繰り返す工程を、さらに備えることを特徴とする。
さらに、上記第四の目的は、本発明による第三の製造方法により製造された被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、前記母型を前記被加工体に接触させた際の前記被加工体に形成される溝の深さを、転写する順に応じて制御しながら、前記工程(i)から(v)を、少なくとも一回繰り返す工程を、さらに備えることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記の溝の深さを制御する製造方法において、前記転写する順に応じた溝の深さは、転写する順にその深さを小さくするように制御することを特徴とする。
さらにまた、上記の第四の目的は、本発明による第三の製造方法により製造された被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、前記工程(v)の後に、前記母型を前記被加工体に接触させた際の転写する順に応じて、前記母型の温度を制御しながら、前記工程(i)から(v)を、少なくとも一回繰り返す工程を、さらに備えることを特徴とする製造方法により達成される。
なお、本発明で用いる用語「ナノ構造体」とは、ナノメータ(10億分の1メートル)レベルの微細な構造を有する構造体を意味するが、必ずしも該ナノメータレベルに限定されるものではなく、1μmレベルの微細な構造を有する構造体をも包含するものである。また、本発明で用いる用語「ナノレベル」とは、1μm以下のサイズであって、1ナノメートル以上のレベルを意味する。
本発明による製造方法によれば、微細なパターンを有する母型を、樹脂に押圧させる若しくは樹脂を微細なパターンを有する母型に接触させる際に、前記母型の底部まで前記樹脂に押圧又は接触させることを回避させることにより前記底部に樹脂が入り込まないため、簡便で、かつ、容易に母型が有するパターンを転写させることが可能となる。
また、本発明による製造方法によれば、樹脂に形成されたパターンに変形が生じた場合でも、その変形を補正することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は下記の実施態様に何ら限定されるものではない。
まず、本発明に利用される母型の製造方法について説明する。本発明にて使用される母型は、最終的には被加工体である樹脂表面に形成されるパターンの形状及びその精度を左右するものである。よって、その母型の表面が、後述するナノ構造体完成品の表面部分の形成を決定する重要な要素となる。
本発明に用いられる母型は、シリコンの異方性エッチングにより製造されるシリコン型若しくは該シリコン型をマスターとして、電鋳により製造された型であることが好ましい。
前記シリコン型は、シリコンの面方位によってアルカリ水溶液に対するエッチング速度が大きく異なる性質を利用して製造する。特に、シリコンの(111)面は、他の面と比してエッチング速度が非常に遅く、シリコンの(111)面はエッチングを実質的に停止させる性質を有するものとする。
図1は、本発明に利用される母型の製造工程を示す図である。図1に従って、シリコンの表面に、所定の微細なパターン構造を再現性・均一性よく作製するプロセスを説明する。ここでは、シリコン基板10の上に二酸化シリコン膜20と単結晶のシリコン膜30が形成されたSOI基板を利用する。また、上部シリコン膜30の表面は(100)という面方位を有する。
モノシラン(SiH4)とアンモニア(NH3)とのCVD(化学蒸着)法による気相反応により、シリコン膜30の上に窒化シリコン膜40を堆積させる。図1(a)工程に示すように、所望のパターンに窒化シリコン膜40をエッチングする。次に、図1(b)に示すように、水酸化カリウム液により露出したシリコン膜をエッチングする。その際、パターニングした窒化シリコン膜に沿って(111)面50が表出すると、その面にてエッチングが停止することになる。
次いで、図1(b)工程のエッチングにて露出した斜めの(111)面50を選択酸化法(LOCOS)により二酸化シリコン膜60を成長させる。
その後、残存する窒化シリコン膜を除去し、残りのシリコン膜が現れる。現れたシリコン膜を再び水酸化カリウム水溶液でエッチングすると、前記シリコン膜のもう一つの(111)面50が表出する。これにより、二つの(111)面で囲まれたパターンを有する微細構造が形成される。
図1では、一つのパターンの形成方法を説明したが、前記窒化シリコン膜40を、必要に応じてパターニングすることにより、所望のパターンを有する母型が製造できる。具体的には、V溝パターンを有する微細構造体が製造可能であることは、当業者には容易に理解できる。
なお、後述するピラミッド群の型の製造方法としては、シリコン基板へのイオンビーム照射とヒドラジンエッチングによる2段階の工程により製造することも可能である(特開2001−15484号公報参照)。
図2は、本発明に利用される母型の表面に、所定のパターンとしてのV溝パターンを有する一つの態様を示す。図2に示す母型は、前述の図1に示した方法により製造することが可能であり、V字形の溝が列設されている。
前述のように製造されたシリコン型を利用して、本発明に利用される別の型として、電鋳により製造される型を説明する。
図3に例示するように、前記シリコン型のシリコン表面を導電膜としてニッケル電鋳を行い、所定の厚さにし(図3の(b)工程参照)、図3の工程(c)に示すように前記シリコン基板から剥離する、あるいはシリコン基板を溶解させることにより、ニッケル電鋳に形成された型を製造することが可能である。
前述のような電鋳を利用する利点として、前記シリコン型のV字溝を構成する先端部75が尖っていない場合でも、V溝の底部が尖っていれば(図3(a)の参照番号70を参照)、先端部が尖ったV字構造を有する型(図3(c)の参照番号80に対応)で製造できる点にある。
図4は、本発明によるナノ構造体の製造方法を説明するための工程図である。樹脂120が供給された載置台130を、表面に所定のパターンを有する母型140を支持する支持体150に対して所定の位置に固定する(工程S10)。この固定する工程は、後述する駆動手段により実行される。
その後、工程S11にて前記母型140を被加工体である樹脂120に押圧又は接触させる。本工程において重要なことは、前記母型140の表面にある所定のパターンを樹脂120に転写するに際して、前記所定のパターンの底部(図2の参照番号70に相当する箇所)が前記樹脂120の表面と接触することを回避させる。そうすると、母型140の微細なパターンと、樹脂120の形成されるパターンとが1対1の対応関係にはないことになる。
この接触回避により、前記パターンの底部70の奥深くに樹脂120が入り込むことがなくなる。そのため、後述する離脱工程(工程S12)にて、樹脂120が母型140のパターンの底部に固着することなく容易に離脱可能となり、もって、樹脂120に形成されるパターンに変形を付与するおそれを解消することが可能となる。
なお、前述の工程S11では、前記母型140を前記樹脂120に押圧又は接触させる方法を説明したが、前記母型120の位置を維持させたままで、前記樹脂120を有する前記載置台130を前記母型120へ移動させて、前記樹脂120に前記母型のパターンを樹脂に転写させることもできる。
次いで、工程S12にて、前記母型140を樹脂120から離脱させて、前記母型140と前記載置台130との相対的位置を変更する(工程S13)。その際、次に母型140の所定のパターンを転写させたい領域へ、前記載置台130を移動させて、前述の工程S11〜工程S13を行う。かかる工程を所定の回数繰り返すことにより、形成させたいパターンを樹脂に転写することが可能となる。
前記したように、特に母型140の所定のパターンの底部を樹脂表面に接触させないように制御して転写させることにより、均一で再現性のあるパターン形成が容易に実現される。そのため、前述したように、母型140の有するV溝パターンのピッチ幅と、樹脂に形成されたパターンのピッチ幅とは異なることになる。すなわち、母型140の所定のパターンのピッチ幅が、樹脂120に形成されたパターンのピッチ幅よりも大きくなるように、母型140を樹脂120に押圧又は接触させる。よって、前記母型140のパターンより一層微細なパターンを、前記樹脂120に形成することが可能となる。
図5は、本発明による製造方法を模式的に説明するための概略図を示す。まず、図5(a)に示すように、図4の工程S10にて、図5にて不図示の載置台130に供給された樹脂120を、所定のパターンを有する母型140の位置に対して固定する。
そして、図5(b)に示すように、前記母型140を樹脂120に対して押圧又は接触させる。その際、樹脂120にどの程度、母型140の所定のパターンを押圧又は接触させるかにより、樹脂120に形成されるパターンの形状が影響を受けることになる。本発明に係る製造方法では、前記パターンの底部が樹脂120の表面との接触を回避するように、母型140を樹脂120に対して押圧する若しくは接触させなければならない。なお、前記樹脂120に対する母型140の動きの制御に関しては、後述する。
その後、前記母型140を前記樹脂120から離脱させ(図4の工程S12を参照)、支持体140又は載置台130を後述する駆動手段により、次にパターンを転写させたい位置へシフトさせる。次いで、図4の工程S11〜工程S13を繰り返すことにより(図5(c)〜図5(f)に対応)、樹脂120上に微細なパターンを形成することが可能となる。
本発明による製造方法により形成されるパターンの線幅は、以下のものに限定されるわけではないが、図5に示す態様では、母型140の所定のパターンのピッチ幅が1μmであるのに対し、樹脂120に形成されたパターン幅のピッチ幅が250nmであるように製造される方法を例示する。この場合、図4に示す工程S11〜S13を4回繰り返すことにより、樹脂120の表面に250nmのピッチ幅を有するナノ構造体を製造することができる(図5(g)参照)。
ここで、樹脂120にナノレベルの微細なパターンを形成するためには、母型のパターンのピッチ幅が、樹脂に形成させたパターンのピッチ幅の2〜10倍の大きさの対応関係を有するように、前記母型を樹脂に押圧又は接触させることが好ましい。
本発明に係る製造方法は、図4の工程S11にて、前記母型の前記樹脂への押圧、若しくは前記母型と前記樹脂との接触に特徴がある。以下、本発明による前記押圧若しくは接触の実施態様を詳細に説明する。なお、以下の実施態様の説明では、前記母型の有するパターンの底部と前記樹脂の表面との接触を回避させることは、各実施態様では共通する技術的特徴である。
(第一の実施態様)
本発明の第一の実施態様(本発明による第一の製造方法に対応する)では、図4の工程S11にて、前記母型を前記樹脂に押圧する際、前記母型と前記樹脂との間の硬度差を利用する。本実施態様によれば、母型の硬度が樹脂よりも大きいため、機械的圧力の付与により、所定のパターンを有する前記母型が容易に樹脂に入り込み、パターンの転写が可能となる。
したがって、前記母型にシリコン製の型又はニッケル製の型を使用する場合には、多くの樹脂が利用することができる。前記樹脂の具体例としては、ポリメチルメタクリレート(以下「PMMA」という。)、ポリカーボネート(以下「PC」という。)や、光硬化性樹脂等を挙げることができる。特に、母型のパターンの転写後の樹脂に形成されたパターンを放射線等の光により硬化させて、該パターンを永久的に保持させる観点から、本実施態様では光硬化性樹脂を利用することがより好ましい。
本発明に用いられる具体的な光硬化性樹脂としては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、グリセロールメタクリレート等のアクリル樹脂や脂環式エポキシ樹脂を挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの光硬化性樹脂を2種以上同時に用いることもできる。
光硬化性樹脂を利用する場合、図5(g)に示すパターン転写工程後に、前記載置台130からパターンが形成された樹脂を取り出し、水銀灯などの紫外線を照射させることにより光硬化させ、形成されたパターンを固定化させることが可能となる。
(第二の実施態様)
本発明の第二の実施態様(本発明による第二の製造方法に対応する)として、前記母型を前記樹脂に押圧する際、前記樹脂を熱により軟化させる。そして、機械的な圧力を熱により軟化した樹脂に付与することにより、前記母型が有する所定のパターンを、容易に樹脂へ転写可能とする。
前記樹脂に加える熱については、樹脂の性質に応じて適宜設定できる。一つの目安としては、樹脂が有するガラス転移点(Tg)以上の温度を樹脂に加えることにより、前記樹脂は容易に軟化する。
具体的には、前述のPMMA及びPCのTgは、それぞれ約72℃と約150℃であるため、かかる温度以上の熱を加えればよい。
(第三の実施態様)
本発明の第三の実施態様(本発明による第三の製造方法に対応する)として、図4の工程S11にて、型を高温度に加熱し、被加工体である樹脂に接触させて前記樹脂を軟化及び/又は熱分解させることにより、前記母型が有する所定のパターンに沿ったパターンを、前記樹脂に形成させることができる。
前記軟化は、前記樹脂の性質により適宜選択可能であり、前記樹脂のガラス転移温度の近傍の温度に、型を加熱することにより軟化可能となる。前述の本発明に係る第二の実施態様にて採用した樹脂として、PMMA及びPCの場合には、母型の温度を、それぞれ72℃と150℃付近の温度へ加熱すれば、母型と接触した樹脂を軟化させることができる。
また、前記熱分解の温度は、前記樹脂の性質により適宜選択可能である。第三の実施態様に用いられる樹脂の具体例としては、前述のPMMAやPCを挙げることができる。例えば、PMMAを用いた場合、約250℃以上に加熱することにより熱分解を誘発させ、樹脂に母型の有するパターンに沿った新たなパターンが形成される。
前記熱分解の際、前記母型のV溝の底部は完全に前記樹脂と接触しないため、前記底部と前記樹脂との間に空間が形成される。その空間が存在するため、熱分解の際に発生するであろう気体等が前記空間を通して排気され、再度前記樹脂に付着するのを防止する役目をする。
本発明による第一〜第三の実施態様に係る製造方法により、被加工体である樹脂に形成されたパターンに変形、たとえば、転写により形成される溝の形状のくずれ等が観測された場合には、後述する方法により、該変形を補正することが可能となる。
すなわち、前記第一〜第三の実施態様に係る製造方法は、母型を被加工体へ押圧することに鑑みれば、樹脂に変形が観測された直後に、図4の工程S10〜工程S13を、少なくとも一回繰り返すことにより、補正することができる。前記変形が樹脂全体または一部に観測された場合には、必要な回数を繰り返すことにより、前記変形を補正することが可能となる。
なお、前記第一の実施態様において、樹脂として光硬化性樹脂を利用した場合には、かかる変形が観測された場合には、前示の補正を実行した後に、紫外線照射することにより、良好な精度を有するパターンを樹脂に形成することが可能となる。
また、本発明による第一〜第三の実施態様に係る製造方法において、被加工体である樹脂に形成されたパターンに変形が観測された場合には、別の方法により該変形を補正することができる。
すなわち、母型を樹脂に接触させた際、樹脂に形成される溝の深さを制御することにより、前記変形を補正する。母型を樹脂に順次接触させると樹脂が軟化若しくは熱分解するが、先の形成されたパターンの形状が、次に形成されるべき、隣接するパターンの形状を形成する際に、樹脂が母型に押されることに起因してパターンに変形が生じるものと推測される。そのため、予め変形することを予測して、母型を順次転写する際に、母型が樹脂に押圧する程度を制御することにより、既に生じた樹脂の変形を補正する。具体的には、順次転写する際に形成されるパターンの溝を順次小さくするように、母型を樹脂に押圧することにより補正が可能となる。
また、本発明による第三の実施態様におけるパターンの変形の補正方法としては、母型を樹脂に転写する際に、母型の温度を制御することにより、前記樹脂に既に生じたパターンの変形を補正することも可能である。これは、母型の温度を制御することにより、母型の樹脂への接触時に、母型が樹脂に入り込む量、つまり、最終的に形成されるパターンの溝の深さを制御する点で、前述の転写時の樹脂に形成されるパターン形状の深さの制御と、軌を一にするものである。
かかる補正方法をさらに採用することにより、本発明による第三の実施態様に係る製造方法では、樹脂に変形が発生したとしても、かかる変形を解消することが可能となる。
次に、前述した本発明に係る製造方法を実施するための製造装置について説明する。
図6は、本発明によるナノ構造体の製造方法を実施するための製造装置の一つの態様を説明する図である。本発明による製造装置100は、被加工体である樹脂120を載置させる載置台130と、前記載置台130と対向するように配設され、表面に微細な所定のパターンを有する母型140を支持する支持体150と、を備える。そして、図6に例示する製造装置100では、前記載置台130はその上に供給された被加工体である樹脂120をX軸方向に可動させるための第一の駆動手段190と、前記支持体150をZ軸方向に可動させるための第二の駆動手段192と、をさらに備える。
なお、図6に例示する本発明に係る製造装置では、前述のように前記支持体150をZ軸方向に可動させるための第二の駆動手段192を備えているが、前記第二の駆動手段192は、前記支持体150ではなく、前記載置台130をZ軸方向に可動させる構成であってもよい。
前記支持体150及び載置台130を駆動させる駆動手段190、192の具体例としては、微小な動きを制御可能とするピエゾアクチュエータや減速ギア付きモータ等を挙げることできる。そして、該ピエゾアクチュエータの具体例としては、PIポリテック社製のP841.20(製品名)が好ましい。
前記支持体150のZ軸方向での動作の制御としては、予め設定された一定の距離だけ、Z軸方向に上下に可動させる制御方法がある。そうすることにより、常に、前記樹脂120に一定の深さのパターンを転写させることが可能となる。
図5で説明した本発明に係る製造方法によれば、まず、前記載置台130を前記支持台150に対して、所定の位置に固定する。その固定させる位置は、図6に示す駆動手段190により調節可能である。次いで、前記駆動手段192により、前記支持体150を前記樹脂120に対して、母型140の底部が前記樹脂120の表面との接触を回避させるように、予め設定された一定の距離だけ下降させる。その後、前記樹脂120から前記母型140を離脱させるために前記支持体150を上昇させる。その後、前記駆動手段190により載置台130をX軸方向に所定の距離だけ移動させて、次に母型を転写させるべき位置へ固定させる。
しかる後、前記駆動手段192の作用により、予め設定された距離だけ前記支持体150を前記樹脂に対して下降させ、前記母型150を前記樹脂から離脱させる。
このように、載置台130の所定の位置への固定、前記母型140の一定距離の下降、前記母型140の離脱、前記載置台130の移動、を所定の回数繰り返すことにより、本発明に係る製造方法を実施することが可能となる。
図7は、本発明によるナノ構造体の製造方法による微細パターンの転写順序の一つの態様を説明する図である。図7に示すように、領域(1)、(2)、(3)、(4)の順(X軸方向)に、前記載置台130を、駆動手段190を介して順次移動させることにより、母型の微細パターンを順次転写させることができる。この場合の駆動手段190の機能について、転写させるパターンが微細なナノレベルであるため、駆動手段190自体も非常に微細、かつ、精密な動きが要求される。前述のPIポリテック社製のピエゾアクチュエータは、走査精度が20〜30nmであるため、本発明の製造方法に利用することは可能である。
なお、以上の説明では、載置台130に被加工体である樹脂120を供給した形態で説明したが、前記載置台130に母型140を配設し、前記支持体150に樹脂を供給して、本発明によるナノ構造体を製造することも可能である。
図8は、本発明に係る製造装置の別の実施態様を示す。図8に図示する製造装置300は、前記支持体150若しくは前記母型140を、Z軸方向を中心として回転させる回転手段250と、前記載置台130をX軸及びY軸方向に可動させる駆動手段190、191と、をさらに備える。なお、前記載置台130をX軸及びY軸方向に可動させるため、部材130a、130bとから構成される。
前記回転手段250の具体例としては、電動回転ステージ等を挙げることができる。
かかる構成を採用したことより、図6に例示した製造装置100とは異なり、図8に示す製造装置300では、母型が有するパターンに限定されず、樹脂に転写させるべきパターン形状を種々選択することができる。
図9は、本発明に係る製造方法により、樹脂の表面に形成される一つの微細なパターンの形成を例示する。
図5(g)のパターン形状が樹脂表面に形成された後(図9(a)に相当する。)、図8に示す回転手段250により前記支持体150を90°回転させる。そうすることにより、樹脂120に形成されたパターンの溝と、母型140が有するパターンの溝とは垂直な関係を有することになる(図9(b)参照)。
しかる後、前記支持体150を前記樹脂120に対して下降させ、図5(b)及び図5(c)と類似の工程を経て、前記載置台130を、具体的には、部材130aを、駆動手段191を通じてY軸方向に移動させる(図5(d)に相当する工程)。そして、図5(e)及び図5(f)と同様な工程を経由させる。つまり、図5(b)〜図5(g)の工程をY軸方向に繰り返すことにより、図10(c)に例示するパターンが樹脂の表面に形成される。
以上の説明では、母型をZ軸方向に可動させる駆動手段192は、予め設定された一定の距離のみ移動させる態様を説明したが、以下では、かかる距離を制御する方法と該方法を実行させる装置類を説明する。
図10は、本発明による製造装置に利用される一つの検出部の概略断面図である。図10において、前記検出手段200は前記支持体150に配設された構成で例示されているが、前記検出手段200は前記載置台130に配設されてもよいし、別の位置に配設されてもよい。この検出手段200は、前記載置台130と前記支持体150若しくは前記母型140との距離に応じた信号を、後述する制御手段210へ送る。そして、その検出手段200は、Z軸上の前記駆動手段192の移動を制御する制御信号を、前記駆動手段192に送る制御手段210と接続している。
前記検出手段200が検出する距離は、母型140が有する微細なパターンを樹脂に転写する際に、前記パターンの底部が前記樹脂の表面と接触しないようにするために検出する。そして、母型140の微細パターンのピッチ幅と、樹脂に転写させたいパターンのピッチ幅との関係から、前記距離を監視しながら前記母型の動きを制御することができる。
図11は、本発明に係る製造装置に利用される別の検出部の概略断面図である。図11に例示する検出手段200は、静電容量を検出することに基づくものである。この静電容量は前記母型140と前記樹脂120との距離に応じて変化する。前記検出手段200は静電容量を検出して、検出された静電容量の情報を制御手段210へ送る。そして、前記制御手段210にて、前記静電容量から、その位置での前記母型140と前記樹脂120との距離を評価する。その評価結果から、さらに前記母型140を前記樹脂120へ向けて下降させるか否かの判断をし、その結果に応じた信号を駆動手段192へ送り、駆動手段190の動きを制御することが可能となる。
また、本発明に利用される検出手段200の別の具体例としては、光へテロダイン干渉計法に基づく手段を挙げることができる。この干渉法は、2つのビーム光の位相の変化を電気的に計測し処理することで、2点間の距離を高精度で計測できる方法である。
さらに、本発明に利用される検出手段200の具体例としては、超音波センサーや光センサーを挙げることができる。これらのセンサーからの音波若しくは光の反射から、前記載置台130上の樹脂120と前記支持体150又は前記母型140との距離を検出することが可能であることは、当業者には容易に理解できる。
また、本発明による製造装置100は、前記支持体150及び/又は前記載置台130に加熱手段(不図示)を、さらに備える。かかる加熱手段により、図4のS11工程にて、樹脂及び/又は母型を加熱させることが可能となる。加熱手段の具体例としては、ヒータ等を挙げることができる。本加熱手段により付与される温度の範囲は、50℃〜500℃、好ましくは100℃〜450℃、より好ましくは150℃〜400℃である。
前述のように、前記支持体150に設けられた母型140に対し、樹脂120が供給された載置台130を所定の位置に固定する(図4の工程S10参照)。次いで、図4の工程S11で説明したように、Z軸方向の駆動手段192が作動し、前記母型140を前記樹脂120に対して押圧若しくは接触させる。その際、母型140を支える支持体150が前記載置台130に向かって下降する際、前記検出手段200により、前記載置台130と前記支持体150との距離を監視しながら、前記母型140が有する微細パターンの底部と前記樹脂120の表面とが接触しないように制御する。その後、工程S12及びS13を実行し、必要に応じて図5(b)〜図5(g)に示す工程を繰り返し、樹脂にパターンを転写させることが可能となる。
以下では、本発明によるさらに別の実施態様を簡単に説明する。
図12は、本発明に利用される、別の微細なパターンを有する母型を示す図である。図12に示すような逆ピラミッド型のパターンを有する母型を利用することにより、図9(c)と同様な微細なパターンを有する構造体を、1回の転写により製造することも可能である。
上述したナノ構造体の製造方法は、表示装置を初めとする電子装置等に利用される構造体に適用可能である。
より具体的には、本発明による製造方法により得られたナノ構造体は、液晶表示装置やEL表示装置等に装着される反射防止部材や、半波長板や1/4波長板等の波長板として、有用な構造体である。特に、本発明に係るナノ構造体は、反射防止部材として機能する場合には、従前からの蒸着による薄膜と比して、波長依存性や入射角依存性が小さいという利点を有する。
また、表示装置類の装着に際しては、前記装置類の前面だけでなく、その内部に装着させて使用することも可能である。かかる装置類において、屈折率の異なる部材間の境界面に装備されることが好ましい。
以下の説明では、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであり、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。当業者は、以下に示す実施例に様々な変更を加えて本発明を実施することができ、かかる変更は本願特許請求の範囲に包含される。
シリコン基板を異方性エッチングして作製したV溝構造を、ニッケル電鋳することで、周期1.25μm、高さ0.71μmのV溝構造の母型を作製した。図13は、このようにして作製した母型のSEM写真を示す。
図14は、本発明の実施例に利用した実験装置の概略図を示す。図14に示すように、母型はセラミックヒータ300により加熱可能な構成となっている。プラスチック薄膜としては、ポリメチルメタクリレートとポリスチレン(以下、単に「PS」という。)を用い、適当な溶媒に溶解後、ガラス基板上にスピンコートした。次いで、真空オーブンにて、前記ガラス基板を乾燥させて薄膜を形成させた。乾燥後のガラス基板を、Z軸上に配設した載置台の上に載置させた。
母型の下方からZ軸上の載置台を、ステップモータアクチュエータ(移動幅:25mm、分解能:25nm;PIポリテック社製 M168)を使用して前記母型に押圧若しくは接触させた。なお、母型の水平方向(図14に示すX軸アクチュエータの移動方向)の移動には、ピエゾアクチュエータ(移動幅:30μm、分解能:0.3nm;PIポリテック社製 P841.20)を利用した。
図15は、本発明の一つの実施例において、膜厚が200nmのPS薄膜に母型温度130℃で転写した場合に得られたプラスチック表面のSEM写真を示す。かかるSEM写真から明らかなように、幅265nmの溝構造と、幅820nmの谷構造とが周期的に形成されたことが確認された。
なお、母型転写はZ軸アクチュエータの最大移動速度で行い、母型転写に要した時間は、母型の剥離まで含め、9秒であった。
図16は、母型を2回転写させた後のSEM写真を示す。2回転写の際の母型の水平方向の移動幅は450nmであった。図16から明らかなように、本発明に係る製造方法によれば、表面に微細な構造を製造することが可能となり、さらに繰り返し転写を行うことにより、表面に周期的な微細構造の製造が実現される。
なお、ポリメチルメタクリレート薄膜を用いても、同様なパターン形成は可能である。
図1は、本発明に利用される母型の製造工程を説明する図である。 図2は、本発明に利用される母型の表面に、所定のパターンとしてのV溝パターンを有する一つの態様を示す図である。 図3は、本発明に利用される電鋳による母型の製造方法を説明する図である。 図4は、本発明によるナノ構造体の製造方法の一つの態様を説明するための工程図である。 図5は、本発明によるナノ構造体の製造方法を模式的に説明するための概略図を示す。 図6は、本発明によるナノ構造体の製造方法を実施するための一つの製造装置の概略図である。 図7は、本発明に係るナノ構造体の製造方法による微細パターンの転写順序の一つの態様を説明する図である。 図8は、本発明によるナノ構造体の製造方法を実施するための別の製造装置の概略図である。 図9は、本発明に係るナノ構造体の製造方法による別の微細パターンの形成を説明する図である。 図10は、本発明による製造装置を構成する一つの検出部の概略断面図である。 図11は、本発明による製造装置を構成する別の検出部の概略断面図である。 図12は、本発明に利用される母型が有する別のパターンを示す図である。 本発明に利用される母型のV溝構造のSEM写真を示す。なお、図中のバーは、2μmの長さを示す。 本発明による一つの実施態様において、本発明に係る製造方法を実施する装置の概略図を示す。 本発明の一つの実施態様において、膜厚が200nmのPS薄膜上に形成されたパターンのSEM写真を示す。なお、図中のバーは、2μmの長さを示す。 本発明の別の実施態様において、母型を2回転写させた際に得られたパターンのSEM写真を示す。なお、図中のバーは、2μmの長さを示す。
符号の説明
10…シリコン基板、20…二酸化シリコン、30…シリコン膜、40…窒化シリコン膜、50…(111)面、60…二酸化シリコン膜、70…パターンの底部、100、300…ナノ構造体用製造装置、120…樹脂、130…載置台、140…母型、150…支持体、190、191、192…駆動手段、200…検出手段、210…制御手段、250…回転手段、300…ヒータ

Claims (14)

  1. 母型の表面に有する所定のパターンを被加工体に複数回転写することによるナノ構造体の製造方法であって、前記母型の表面がナノ構造体完成品表面の部分の製造のための母型であり、
    (1) 前記母型に対して前記被加工体が供給された載置台を所定の位置に固定する工程と、
    (2) 前記被加工体を前記パターンに沿って変形させるように、前記パターンの底部と前記被加工体の表面との接触を回避させて、前記母型を前記被加工体に押圧する若しくは前記被加工体を前記母型に押圧する工程と、
    (3) 前記母型を前記被加工体から離脱させる工程と、
    (4) 前記母型と前記載置台との相対的位置を変更させるように、前記母型若しくは前記載置台を移動させる工程と、
    (5) 前記工程(4)の後、前記工程(2)〜(4)を所定の回数繰り返す工程と、を備え、
    前記パターンの硬度が前記被加工体の硬度よりも高く、前記母型のパターンのピッチ幅が、ナノ構造体完成品表面のパターンのピッチ幅よりも大きいものであることを特徴とする、ナノ構造体の製造方法。
  2. 母型の表面に有する所定のパターンを被加工体に複数回転写することによるナノ構造体の製造方法であって、前記母型の表面がナノ構造体完成品表面の部分の製造のための母型であり、
    (a) 前記母型に対して前記被加工体が供給された載置台を所定の位置に固定する工程と、
    (b) 前記被加工体を前記パターンに沿って変形させるように、前記パターンの底部と前記被加工体の表面との接触を回避させて、前記母型を前記被加工体に押圧する若しくは前記被加工体を前記母型に押圧する工程と、
    (c) 前記母型を前記被加工体から離脱させる工程と、
    (d) 前記母型と前記載置台との相対的位置を変更させるように、前記母型若しくは前記載置台を移動させる工程と、
    (e) 前記工程(d)の後、前記工程(b)〜(d)を所定の回数繰り返す工程と、を備え、
    前記母型のパターンのピッチ幅が、ナノ構造体完成品表面のパターンのピッチ幅よりも大きく、前記工程(b)を実行する際に、前記被加工体を加熱し、軟化させて押圧することを特徴とする、ナノ構造体の製造方法。
  3. 母型の表面に有する所定のパターンを被加工体に複数回転写することによるナノ構造体の製造方法であって、前記母型の表面がナノ構造体完成品表面の部分の製造のための母型であり、
    (i) 前記母型に対して前記被加工体が供給された載置台を所定の位置に固定する工程と、
    (ii) 前記被加工体を前記パターンに沿って変形させるように、前記パターンの底部と前記被加工体の表面との接触を回避させて、前記母型を前記被加工体に接触させる若しくは前記被加工体を前記母型に接触させる工程と、
    (iii) 前記母型を前記被加工体から離脱させる工程と、
    (iv) 前記母型と前記載置台との相対的位置を変更させるように、前記母型若しくは前記載置台を移動させる工程と、
    (v) 前記工程(iv)の後、前記工程(ii)〜(iv)を所定の回数繰り返す工程と、を備え、
    前記母型のパターンのピッチ幅が、ナノ構造体完成品表面のパターンのピッチ幅よりも大きく、前記工程(ii)を実行する際に、前記母型を加熱しながら前記被加工体と接触させて、前記被加工体を軟化及び/又は熱分解させることを特徴とする、ナノ構造体の製造方法。
  4. 前記母型はシリコンの異方性エッチングにより作成されたシリコン型、又は該シリコン型をマスターとして電鋳により製造された型であることを特徴とする、請求項1乃至3のうち何れか一項に記載のナノ構造体の製造方法。
  5. 前記母型又は前記載置台の移動は、ピエゾアクチュエータにより実行されることを特徴とする、請求項1乃至3のうち何れか一項に記載のナノ構造体の製造方法。
  6. 前記被加工体は光硬化性樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  7. 前記工程(5)の後に、被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、
    前記工程(1)〜(5)を、少なくとも一回繰り返す工程を、
    さらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  8. 前記工程(e)の後に、被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、
    前記工程(a)〜(e)を、少なくとも一回繰り返す工程を、
    さらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
  9. 前記工程(v)の後に、被加工体に形成されたパターンに変形を生じた場合には、
    前記工程(i)〜(v)を、少なくとも一回繰り返す工程を、
    さらに備えることを特徴とする、請求項3に記載の製造方法。
  10. 前記工程(5)の後に、被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、
    前記母型を前記被加工体に接触させた際の前記被加工体に形成される溝の深さを、転写する順に応じて制御しながら、前記工程(1)〜(5)を、少なくとも一回繰り返す工程を、
    さらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  11. 前記工程(e)の後に、被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、
    前記母型を前記被加工体に接触させた際の前記被加工体に形成される溝の深さを、転写する順に応じて制御しながら、前記工程(a)〜(e)を、少なくとも一回繰り返す工程を、
    さらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
  12. 前記工程(v)の後に、被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、
    前記母型を前記被加工体に接触させた際の前記被加工体に形成される溝の深さを、転写する順に応じて制御しながら、前記工程(i)〜(v)を、少なくとも一回繰り返す工程を、
    さらに備えることを特徴とする、請求項3に記載の製造方法。
  13. 前記転写する順に応じた溝の深さは、転写する順にその深さを小さくするように制御することを特徴とする、請求項10ないし12のうち何れか一項に記載の製造方法。
  14. 前記工程(v)の後に、被加工体に形成されたパターンに変形が生じた場合には、
    前記母型を前記被加工体に接触させた際の転写する順に応じて、前記母型の温度を制御しながら、前記工程(i)から(v)を、少なくとも一回繰り返す工程を、
    さらに備えることを特徴とする、請求項3に記載の製造方法。
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