JP4083374B2 - セルロースの生成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、II型セルロースの生成方法、特に超臨界状態または亜臨界状態の水を利用するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、超臨界や亜臨界の水を利用することにより、独特の反応を各種生起できることが知られている。特許第3042076号公報には、超臨界または亜臨界状態の水を溶媒として、セルロースを加水分解することが記載されている。これによって、セルロースをオリゴマーあるいはグルコースにまで分解することができる。
【0003】
ここで、セルロース分子は、図1に示すような構成を有しており、β−D−グルコース残基が互いにβ−(1,4)グリコシド結合して形成されるホモ多糖である。通常、セルロース分子は、分子内水素結合および他のセルロース分子との分子間水素結合により強固な結晶状態を形成している。
【0004】
また、セルロースの結晶構造には、その主要なものとして、I型セルロースとII型セルロースが存在する。図2にI型セルロースの構造を、図3にII型セルロースの構造を示す。なお、図中、左側が繊維面内の配列を示し右側が繊維間の配列を示している。このように、I型セルロース、II型セルロースのいずれも、その結晶構造は単斜晶系であり、繊維平面((2,0,0)面)内のセルロース分子の配列はほぼ同じである。しかし、I型セルロースは、繊維平面間のセルロース分子が順平行配列であるのに対し、II型セルロースは繊維平面間のセルロース分子が逆平行配列を形成しており、両者は異なっている。
【0005】
なお、自然界に存在するセルロースの大部分は、I型セルロース構造であり、II型セルロース構造はほとんど存在しない。II型セルロースは、数種の混合有機溶媒中において膨潤させた後、プロトン化することにより製造され、一部の合成繊維として利用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、II型セルロースは自然界にほとんど存在しておらず、特定の手法で、限定的に製造利用されているだけである。しかし、このII型セルロースについてもその重合度など各種のものが存在し、これらを容易に製造できれば、各種用途が広がると考えられる。特に、従来の製造法では、酸等を含む混合有機溶媒を利用してI型セルロースを分解するものであり、他の化学物質が混入したりし、最終的にII型セルロースを得るまでの工程が複雑になってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、純粋なII型セルロースを単純な工程で生成できる方法を提供することを目的とする。
【0008】
なお、本出願においては、II型セルロースという語におけるセルロースは、低分子量のオリゴマーも含むものとする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るセルロースの生成方法は、超臨界状態または亜臨界状態の水を溶媒として、1秒以下の時間I型セルロースを反応させ、I型セルロースの水素結合を部分的に解くことで、I型セルロースを超臨界または亜臨界状態の水中に溶解させ、その後常温常圧あるいはそれ以下の温度に戻すことで前記I型セルロースより重合度の低いII型セルロースを得ることを特徴とする。
【0010】
このように、本発明では、超臨界状態または亜臨界状態の水を溶媒としてI型セルロースの水素結合を解くことで、I型セルロースを超臨界状態または亜臨界状態の水に溶解させる。そして、常温常圧あるいはそれ以下の温度に戻すことでII型セルロースを得る。従って、他の化学物質を利用することなく、水中でI型セルロースを溶解させることができ、I型セルロースと構造の異なるII型セルロースを得ることができる。従って、純度の高いII型セルロースを単純な工程で得ることができる。
【0011】
また、別の態様において、本発明は、管状の反応管にI型セルロースを水中に分散させたスラリーと、高温高圧の水とを同時に導入し、反応管内でI型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の水とを1秒以下の時間だけ接触させることで、I型セルロースの水素結合を部分的に解いてI型セルロースを超臨界または亜臨界状態の水中に溶解させ、反応管から排出されたセルロース溶解液を冷却し常温常圧あるいはそれ以下の温度にして、前記I型セルロースより重合度の低いII型セルロースの結晶を析出させ、得られたII型セルロースを溶媒から分離するII型セルロースを得ることを特徴とする。
【0012】
このように、反応管内において、I型セルロースを超臨界または亜臨界状態の水と接触させることによって、I型セルロースの水素結合が部分的に解かれる。これによってセルロースは水に溶解する。そして、1秒以下の時間だけこの状態に維持することによって、部分的に加水分解も始まる。この溶液を常温常圧あるいはそれ以下の温度に冷却することによって、溶解していた所定の分子量のセルロースが析出するが、このときII型セルロースに再配列される。これによって、II型セルロースを得ることができる。
【0013】
また、別の態様において、本発明は、I型セルロースと1秒以下の時間だけ超臨界状態または亜臨界状態の水とを接触させることにより、I型セルロースの水素結合を部分的に解き、I型セルロースを超臨界状態または亜臨界状態の水中に溶解させ、その後常温常圧あるいはそれ以下の温度に戻すことで前記I型セルロースより重合度の低いII型セルロースを得る際に、前記I型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の水を接触させる時間と、そのときの温度および圧力を制御することで、生成するII型セルロースの重合度および/または結晶化度を制御することを特徴とする。
【0014】
このように、前記I型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の水を接触させる時間、すなわち反応時間と、そのときの温度および圧力を制御することで、生成するII型セルロースの重合度および/または結晶化度を制御することができる。従って、所望の重合度および/または結晶化度のII型セルロースを得ることができる。
【0015】
また、前記I型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の水を接触させる時間は、I型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の水とを混合することにより急速昇温し、その後冷水を混合し急速冷却することにより制御することが好適である。これによって、反応時間を正確に決定することができ、生成するII型セルロースの重合度および/または結晶化度について正確な制御が行える。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0017】
図4に実施形態の方法を実施するための装置の構成例を示す。蒸留水貯留部10内には、蒸留水が貯留されており、この蒸留水貯留部10には、脱ガスユニット12a、12bを介し、高圧フィードポンプ14a、14bの吸い込み側が接続されている。高圧フィードポンプ14a、14bは、それぞれ2つの吐出口を有しており、ここより蒸留水を高圧で吐出する。高圧フィードポンプ14aの2つの吐出口および高圧ポンプ14bの1つの吐出口は第1ヒータ16に接続されている。この第1ヒータ16は、電気炉で構成され内部の蛇行配管内を通過する蒸留水を加熱する。第1ヒータ16には、内部に直管状の配管を有し、第1ヒータ16からの蒸留水をさらに加熱する第2ヒータ18が接続されている。第2ヒータ18の出口は、合流器20の1つの入口に接続されており、第2ヒータ18によって所定の高温にまで加熱された高圧の熱水が合流器20に供給される。
【0018】
一方、合流器20の他の入口には、2つのスラリーフィードポンプ22a、22bがバルブ24a、24bを介し接続されている。このスラリーフィードポンプ22a、22bは、それぞれシリンダとピストンを有し、シリンダ内に導入されたスラリーをピストンの移動により所定圧力で押し出す。また、スラリーフィードポンプ22a、22bは交互に駆動され、駆動される方に接続されるバルブ24a、24bが開かれる。
【0019】
なお、スラリーフィードポンプ22a、22b内に導入されるセルロース・水スラリーは、蒸留水にI型セルロースを所定量混合したものであり、スラリーフィードポンプ22a、22bには、往復動タイプのマグネティックスターラ26a、26bが取り付けられており、この駆動により内部のスラリーにおけるセルロースの沈殿を防止して、混合状態を保持する。
【0020】
このように、合流器20には、第2ヒータ18からの高温高圧の熱水とスラリーフィードポンプ22a、22bからのセルロース・水スラリーが供給され、ここで合流される。合流器20の出口は、反応管28の入口に接続されており、合流器20で合流された熱水とスラリーの混合物が反応管28に流入される。
【0021】
反応管28は、所定の長さのパイプで形成されており、この内部を加熱水とスラリーの混合物が通過する際に高温高圧状態での反応が生起される。この反応管28内の反応によりセルロースが溶解され、反応液としてセルロース溶解液が得られる。
【0022】
反応管28の出口には、冷却器30が接続されている。この冷却器30は、反応管28からのセルロース溶解液が流通する配管の周囲に冷却水を循環して冷却する熱交換器で構成されており、この冷却器30を通過することで反応管28からの反応液が冷却される。さらに、この冷却器30には、高圧フィードポンプ14bの吐出口の1つが接続されており、高圧フィードポンプ14bからの常温の蒸留水(冷水)が反応管28からの反応液に混合されるようになっている。これによって、高温の反応液の迅速な温度低下が図られる。
【0023】
冷却器30の出口には、三方バルブ32を介し、2つのインラインフィルタ34a、34bが接続される。これらインラインフィルタ34a、34bのろ過処理を受けた反応液は、三方バルブ36を介し背圧調整バルブ38に供給され、背圧調整バルブ38の出口にサンプル貯留部40が設けられている。従って、冷却器30から流出する冷却された反応液は、いずれかのインラインフィルタ34a、34bに流通され、フィルタリングされた反応液がサンプル貯留部40に得られる。
【0024】
そして、背圧調整バルブ38の開度の調整によって、高圧フィードポンプ14a、14bから背圧調整バルブ38までの間は所定の高圧状態に調整される。
【0025】
また、この装置には、第1ヒータ16の入口部、スラリーポンプ22a、22bの出口部の圧力をそれぞれ計測する圧力計42、第1ヒータ16内部、第2ヒータ18の入口部・出口部、反応管28の入口部・出口部、冷却器30内部の温度をそれぞれ計測する温度計44が設けられており、これらの計測結果はマイクロコンピュータなどで形成される制御部(図示省略)に供給される。そして、制御部がこれら計測結果に応じて、ヒータ16、18、冷却器30を制御して、反応管28内部の反応液温度を制御する。なお、高圧フィードポンプ14a、14b、スラリーフィードポンプ22a、22bの流量も制御部が制御することが好ましい。
【0026】
このような装置において、セルロース・水スラリーをスラリーポンプ22a、22bの内部に導入し、マグネティックスターラ26a、26bによって十分に攪拌する。例えば、30−60分程度攪拌を行う。得られたセルロース・水スラリーをスラリーポンプ22a、22bで所定の流量(例えば6Q)で合流器20に向けて送出するとともに、高圧フィードポンプ14a、14bにより、加熱水を所定の流量(例えば12Q)で合流器20に向けて送出する。これによって、合流器20において両者が混合され流量(18Q)の加熱混合スラリーが得られる。このような混合によって、セルロース・水スラリー中のセルロースは瞬時に温度が上昇し、高温状態下に置かれることになる。
【0027】
そして、上述の流量および加熱水の温度を調整することによって、反応管28内の温度を370〜400℃に維持し、背圧調整バルブ38を調整することによって圧力は25〜33MPaに維持される。これによって、反応管28内では、水は超臨界状態または亜臨界状態に維持される。なお、反応管28の温度を熱電対温度計(TC)44で計測するのに代えて、反応管28への流入物のエンタルピー収支から温度を求めるようにしてもよい。そして、反応管28内の滞在時間は、0.02〜0.60秒程度という短時間とする。なお、この滞留時間は、最終的に得たいII型セルロースの重合度に応じて決定される。例えば、反応管28の容積を変更したり、流量を変更することによって、反応管28内の滞在時間を任意に調整することができる。
【0028】
また、反応管28の出口に接続された冷却器30において熱交換により冷却するだけでなく常温の蒸留水(冷水)が混合される。例えば、混合する蒸留水の量を10Qとする。そして、冷却器30における熱交換と合わせることで、反応器28から排出された反応液の温度は60℃程度にまで急激に低下する。特に、蒸留水の混合量に応じて確実な温度低下を図ることができる。
【0029】
このように、本実施形態の装置によれば、スラリーは熱水との混合により急速昇温され、冷水との混合により急速冷却される。従って、反応管28内の滞在時間、すなわち反応時間を所定の短時間に正確に制御することができる。
【0030】
なお、反応管28内のスラリー滞在時間τは、反応管28の容量をV、室温での質量流量をF、反応温度・反応圧力での水密度をρ(T,P)した場合に、
τ=V・ρ(T,P)/F(ρは室温での水の密度)
で計算される。
【0031】
このように、I型セルロースを含むスラリーが反応管28に導入され、このスラリーは熱水との混合によって急速に超臨界状態または亜臨界状態になる。そして、所定の反応時間この状態に維持された後、急速に冷却されて、超臨界状態または亜臨界状態から通常状態(常温常圧)に戻される。
【0032】
そして、インラインフィルタ34によって、溶解していないセルロースが分離され、セルロースが溶解されたサンプルがサンプル貯留部40に得られる。
【0033】
このようにして、インラインフィルタ34において分離された固形物と、サンプルが得られるが、このサンプルを常温のまま2時間〜2日間静置しておくと、白い沈殿物(析出固形物)が生じる。本実施形態では、この析出固形物をろ過分離して採取する。この析出固形物が、目的とするII型セルロースである。なお、サンプルを常温以下の温度に冷却することも好適である。
【0034】
このように、本実施形態では、反応管28で超臨界または亜臨界状態の水を溶媒としてセルロースを溶解し、その後反応液を常温常圧またはそれ以下の温度に戻す。これによって、溶解していたセルロースが結晶として析出してII型セルロースが得られる。
【0035】
ここで、本実施形態によるII型セルロースの生成方法について、図5に基づいて説明する。まず、I型セルロースの微結晶を適当な濃度で蒸留水に混合し、スラリーを用意する(S11)。
【0036】
このスラリーを超臨界状態または亜臨界状態におく(S12)。そして、所定時間経過したかを判定し(S13)、所定時間経過までS12の状態におく。これによって、超臨界状態または亜臨界状態の水により、セルロースの水素結合が解かれ、セルロースが水に溶解する。
【0037】
この反応時間は、生成したいII型セルロースの重合度および/または結晶化度に応じて設定する。また、この反応時間は、通常1秒以下とかなり短いため、高圧状態とした後、急速に加熱し、かつ急速に冷却する必要がある。これには、上述のような連続処理の装置が好適であるが、これに限定されることなくバッチ処理で行ってもよい。また、I型セルロースを比較的大きな粒子として反応管内に閉じ込めておき、ここに熱水を通水して、セルロースを所定量ずつ溶解させてもよい。
【0038】
次に、冷却して温度を低下させるとともに、加圧状態から解放し、常温常圧に戻す(S14)。上述のように、短時間の反応によれば、セルロースの水素結合は解かれるが、加水分解が十分進む前に反応が停止される。従って、ある程度の重合度を有し、常温常圧では溶解しないはずのセルロースが溶解した状態の溶液が得られる。
【0039】
そして、このセルロース溶解液を所定時間、常温常圧またはそれ以下の温度に維持する(S15)。これによって、白色の沈殿物が生じる。そこで、この沈殿物をろ過などにより分離する。
【0040】
この分離固形物は、分析の結果II型セルロースであることが確認された。このように、本実施形態の装置では、反応管28内において、所定の短時間セルロースが超臨界状態または亜臨界状態の水と接触される。そして、この反応処理液を常温常圧に保持することによって、II型セルロースが析出してくる。そこで、この析出してきた固形物を分離することで、II型セルロースを得ることができる。
【0041】
特に、温度、圧力を一定にした場合、反応管28内の滞在時間(反応時間)を長くすると、得られるII型セルロースの重合度が小さくなり、また結晶化度も低くなる。反応時間を短くすると、得られるII型セルロースの重合度が大きくまた結晶化度も高くなる。従って、反応時間の制御によって、任意の重合度および/または結晶化度のII型セルロースを得ることができる。また、反応の際の温度・圧力を高くするほど、I型セルロースの溶解、加水分解が進む。そこで、高温高圧で、反応時間を長くすると、セルロースが加水分解してしまい、オリゴ糖、グルコースにまで分解してしまい、II型セルロースの収率が減少する。一方、温度および圧力を比較的低くしていくと、セルロースの加水分解が進みにくくなる。
【0042】
ここで、本実施形態によるII型セルロースの生成について考察する。まず、原料であるI型セルロースを含むスラリーは反応管28内で超臨界状態または亜臨界状態の水と接触する。これによって、I型セルロースは、超臨界水または亜臨界水を溶媒として、急速に膨潤溶解する。これは、セルロースの結晶における水素結合が部分的に解かれ、水に溶解できる形に変化するものと考えられる。
【0043】
密閉式の反応室の両側をダイヤモンドで構成したダイヤモンドアンビルを用いて、昇温して超臨界状態または亜臨界状態におけるスラリーの状態を観察したところ、所定の超臨界状態または亜臨界状態の温度になったときにセルロースは瞬時に溶解することが確認されている。これからも、セルロースは、その表面から徐々に反応するのではなく、所定の状態に至った時点で水素結合が少なくとも部分的に解かれ、溶解するものであると推察される。
【0044】
そして、このようにセルロースが超臨界状態または亜臨界状態の水に溶解すると、加水分解反応が進む。そして、反応時間が長くなると、加水分解が進み、ほとんどがオリゴ糖、グルコースにまで分解してしまい、II型セルロースの固形物は得られなくなる。これは、サンプル中の液体分についてのオリゴ糖、グルコースの定量分析からも明らかである。
【0045】
ところが、反応時間が短いと、加水分解が十分進む前に、加水分解反応が停止する。そして、この反応液が常温常圧に戻されると、十分に加水分解されていないセルロースが水中で結晶化し、II型セルロースになり析出するものと考えられる。ここで、II型セルロースになるのは、II型セルロースの方がエネルギー的に安定であり、水中の反応においてI型セルロースではなく、II型セルロースが生成されるからと考えられるからである。
【0046】
また、上述のように、反応時間に応じて、加水分解の程度が決定される。そこで、反応時間が短いほど分子量が高く重合度の高いII型セルロースが得られ、反応時間が長いほど分子量が低く重合度の低いII型セルロースが得られる。従って、反応時間の制御によって、重合度を制御して任意のII型セルロースを得ることができる。また、微結晶セルロースは、結晶子と非晶質部が連なった構造をしており、その結晶子の割合が結晶化度であるが、反応時間の制御によって結晶化度を制御することができる。重合度が低くなると結晶化度は低くなる傾向にある。このようにして、各種の用途に適切なセルロースを得ることができる。
【0047】
そして、この反応においては、原料であるI型セルロースに混合するのは水のみであり酸など他の化学物質は必要としない。従って、非常に純粋な状態のII型セルロースを得ることができる。そこで、人体に害などがなく、広範な用途が考えられる。
【0048】
例えば、II型セルロースを衣料素材として利用することができる。長繊維のI型セルロースは、吸湿性、耐久性に優れており、綿繊維などとして利用されている。一方、キュプラ、レーヨンなどの短繊維は、光沢・肌触り・染色性・延伸性に優れている。本実施形態で得られるII型セルロースは、結晶性が相違し、重合度の制御も可能である。従って、種々の特性を有する衣料素材を得ることが期待できる。
【0049】
また、食物繊維としての利用も可能である。I型セルロースは、難消化性、吸湿性といった生物学的機能を利用して食品添加物、ファイバウエハースなどの食物繊維として食品に適用されている。II型セルロースも同様の用途に利用可能である。さらに、薬剤として、錠剤の充填材(消化管通過時間の確保)、整腸剤(消化管内の有害物質の排出補助)などにも利用可能である。また、キシロオリゴ糖、ダイズオリゴ糖、フラクトオリゴ糖等のオリゴ糖等が整腸作用を有していることも知られている。本実施形態で得られるII型セルロースは、結晶性が相違し、重合度の制御も可能であるため、種々の特性を有する食物繊維、薬剤として利用することができる。さらに、セルロースには、血糖上昇抑制作用、血清脂質改善作用などの可能性が報告されている。重合度および/または結晶化度を制御することで、各種の機能食品、医薬品としての利用が期待される。
【0050】
【実施例】
以下、図4の装置により、実際に処理を行った結果について、説明する。この実験では、スラリーポンプ22a、22bの容積はそれぞれ300cm3、反応管28には、SUS316ステンレスチューブ(外径1/8インチ)のものを使用し、反応管28の容積は反応管28を取り替えることによって、0.03cm3〜5.27cm3まで変更した。また、スラリーポンプ22a、22bに充填するセルロース・水スラリーの濃度は10wt%、流量は6.0g/minとした。一方、反応管28に供給する高温の熱水の流量は12.0g/minとした。反応管28内の反応温度は、370℃〜400℃、圧力は25−33Mpaとした。また、反応管28から排出された反応液については、冷却器30においてすぐに60℃まで冷却した。
【0051】
インラインフィルタ34a、34bにより分離された残留セルロース、得られたサンプルをろ過により分離した析出固体、水溶性生成物について分析した。
【0052】
インラインフィルタ34a、34bによって得られた固形物については、乾燥後、重量測定を行なうとともに、赤外吸収スペクトル(FTIR)測定およびX線回折(XRD)測定を行なった。これより、固形物がセルロースであることを確認し、セルロース消失速度を算出した。また、固形物(残存セルロース)のX線回折(XRD)測定から結晶構造の評価とともに結晶化度を決定した。さらに、粘度測定により固形物(残存セルロース)の粘度平均重合度(Viscosity average DP)を算出した。
【0053】
また、サンプルのろ液である水溶性生成物については、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定により糖分などの生成物の同定・定量を行い、pH測定により有機酸量を算出し、全炭素(TOC)測定により、水溶性生成物の選択比を算出した。
【0054】
析出固体については、重量測定、FTIR測定、XRD測定、重合度(DP)測定を行い、II型セルロースの収率などを算出した。
【0055】
「水溶性生成物」
水溶性生成物として、セルロースの加水分解物であるオリゴマー糖、グルコース、ギ酸および酢酸を主成分とする有機酸が検出された。各種条件による処理結果から、温度400℃、圧力25MPa、滞在時間0.02−0.05秒または温度380℃、圧力30Mpa、滞在時間0.16−0.29秒において、高効率で加水分解生成物が回収される。
【0056】
「残存セルロースの結晶構造」
温度320−380℃、圧力25−33MPa、滞在時間0.16−9.9秒の各反応条件での亜臨界・超臨界水処理によって回収した残存セルロースのXRD測定を行った。
【0057】
これより、低温領域(290℃および320℃)では、反応が進行しても残存セルロースの結晶構造は微結晶セルロースと同じI型セルロース構造のままほとんど変化しないことが確認された。一方、温度355−380℃、圧力25−33MPaでの実験により回収した残存セルロース中には、I型セルロースに加え、II型セルロースが存在し、II型セルロース構造由来の回折ピーク強度はセルロースの消失度が大きいほど強いことがわかった。
【0058】
「析出固体の結晶構造」
反応管における温度355−400℃(特に370−400℃)、圧力25−33MPaおよび滞在時間0.05−0.35秒の条件では、サンプル中に沈殿物が生じ、これをろ過分離し乾燥した後、FTIR測定による分子構造の評価を行った。
【0059】
図6に、原料である微結晶セルロース(A)と、温度400℃、圧力25MPa、滞在時間0.16秒という反応条件で得た析出固体(B)についてのFTIR測定の結果を示す。横軸は波数(Wave numbers)、縦軸は吸光度(Absorbance)である。これより、析出固体は微結晶セルロースと同様、セルロース分子構造を有していることがわかる。また、この析出固体を希硫酸水溶液(4.0vol%)中に入れ、温度120℃の油浴で150分間加水分解させた。その後炭酸カルシウムを添加して反応液を中和した後、HPLC測定を行った。この結果生成物はグルコースのみであった。これより、析出固体はセルロースであることが確認された。
【0060】
さらに、この析出固体のXRD測定を行い、その結晶構造を評価した。その結果を図7に示す。横軸は回折角(2θ)、縦軸は回折強度Iである。これより、析出固体のX線解析パターンは原料である微結晶セルロース(I型セルロース)とは、全く異なるパターンである。また、本実験において得られたすべての析出固体のX線回折パターンも同様であった。このX線回折パターンは、微結晶セルロース(I型セルロース)が溶解し、再配列することによって形成するII型セルロースに特有のパターンである。これは、臨界温度近傍の水中においてセルロースが溶解していることを示している。なお、析出固体の結晶化度、繊維方向((2,0,0)面)の結晶長さ(D2,0,0)および粘度平均重合度(Viscosity average DP)を調べたところ、回収した析出固体は、平均重合度40−50、結晶化度60−80%の高結晶性II型セルロースであることが確認された。
【0061】
尚、セルロースの結晶化度Cr.は、それぞれの(2,0,0)面(セルロースI型では2θ=9.98°,セルロースII型では2θ=9.00°)に対応するX線回折(XRD)のピーク強度I2,0,0および非晶質部に対応するX線回折(XRD)の強度Iam(セルロースI型では2θ=8.40°,セルロースII型では2θ=6.00°)から、
Cr.=(I2,0,0−Iam)/I2,0,0
という式を用いて決定した。
【0062】
「析出固体の生成条件」
析出固体の重量から各反応条件での析出固体収率および水溶性オリゴ糖・グルコース収率を求めた。図8(a)、(b)、(c)に析出固体収率および水溶性オリゴ糖・グルコース収率(Yield)をセルロース消失度(Conversion,X)に対してプロットした結果を示す。
【0063】
温度355℃および370℃、圧力25Mpa(図8(a))では、反応の進行とともに水溶性オリゴ糖・グルコース収率は増加するが、析出固体収率は3−5%と低かった。それに対して、図8(b)に示す臨界温度近傍で高圧の反応条件では、析出固体および水溶性オリゴ糖・グルコース収率が高かった。さらに、高温の400℃、25MPa(図8(c))でも、同様の傾向を示した。
【0064】
「滞在時間の影響」
図9に、圧力25MPa下におけるセルロース消失度(Cellulose disappearance ratio)と滞在時間(反応時間:Residence time)との関係を示す。どの温度でも滞在時間が長いほどセルロース消失度が大きくなる。また、温度が高いほど消失度が大きい。
【0065】
図10に、圧力25MPa下におけるII型セルロースの収率(回収量/原料供給量:Cellulose II yield)と滞在時間(Residence time)との関係を示す。このように、II型セルロースの収率を上げるには、温度が高く、かつ滞在時間が短いことが有利であることがわかる。例えば、400℃、0.06秒では0.5というかなり高い収率が得られる。また、385℃、0.1秒では、0.45程度というかなりの収率が得られる。400℃では、0.5秒程度の滞在時間では、収率が0になってしまうのに対し、385℃では、0.15秒でも0.33程度の収率が得られる。そこで、制御の容易性などを考えると、385℃、25Mpa、滞在時間0.1秒程度の条件が好ましいといえる。
【0066】
図11に、圧力25MPa下におけるII型セルロースの粘度平均重合度(Viscosity Average DP)と滞在時間(Residence time)の関係を示す。このように、重合度は滞在時間および温度によって大きく影響を受ける。これより、温度と滞留時間を適切に設定することで、所望の重合度のII型セルロースが得られることがわかる。
【0067】
図12に、温度355−360℃におけるII型セルロースの収率(Cellulose II yield)に与える圧力の効果を示す。なお、横軸はセルロース消失度(Cellulose disappearance ratio)である。滞在時間が長いほど、セルロース消失度が大きい。このように、この温度においては、圧力を上昇することによって、収率が増加する。
【0068】
図13に、温度380−385℃におけるII型セルロースの収率(Cellulose II yield)に与える圧力の効果を示す。なお、横軸はセルロース消失度(Cellulose disappearance ratio)である。このように、この温度においても、圧力を上昇することによって、収率が増加するが、その差は少なくなっている。これより、滞在時間、温度、圧力の3つの因子により、II型セルロースの生成を制御することができることがわかる。
【0069】
図14に、温度370−400℃におけるII型セルロースの相対結晶化度(Relative crystallinity index:Cr.)とセルロース消失度(Cellulose disappearance ratio)の関係を示す。なお、横軸はセルロース消失度、縦軸は相対結晶化度である。このように、セルロース消失度が高くなると結晶化度の低いものが得られる傾向がある。
【0070】
これらの結果より、温度350℃〜400℃、圧力25−33MPaという超臨界または亜臨界状態の水によりI型セルロースを接触させ、0.002〜1.5秒程度反応させて溶解し、その後常温常圧に戻すことによって、II型セルロースが得られることが確認された。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、I型セルロースを一旦超臨界状態または亜臨界状態の水に溶解させる。そして、常温常圧あるいはそれ以下の温度に戻すことでII型セルロースを得る。従って、酸など他の化学物質を利用することなく水中で、I型セルロースを溶解させることができ、I型セルロースと構造の異なるII型セルロースを得ることができる。従って、純度の高いII型セルロースを得ることができる。
【0072】
また、前記I型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の熱水を接触させる時間、すなわち反応時間と、そのときの温度および圧力を制御することで、生成するII型セルロースの重合度を制御することができる。従って、所望の重合度および/または結晶化度のII型セルロースを得ることができる。特に、I型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の熱水とを混合することにより急速昇温し、その後冷水を混合し急速冷却することにより、反応時間を正確に決定することができ、生成するII型セルロースの重合度および/または結晶化度について正確な制御が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 セルロースの構造を示す図である。
【図2】 I型セルロースの構造を示す図である。
【図3】 II型セルロースの構造を示す図である。
【図4】 実施形態の方法を実施するための装置の構成例を示す図である。
【図5】 実施形態の方法のフローチャートである。
【図6】 原料である微結晶セルロース(A)と、析出固体(B)についてのFTIR測定の結果を示す図である。
【図7】 析出固体のXRD測定結果を示す図である。
【図8】 析出固体収率および水溶性オリゴ糖・グルコース収率をセルロース消失度に対してプロットした結果を示す図である。
【図9】 圧力25MPa下におけるセルロース消失度と滞在時間(反応時間)との関係を示す図である。
【図10】 圧力25MPa下におけるII型セルロースの収率(回収量/原料供給量と滞在時間との関係を示す図である。
【図11】 圧力25MPa下におけるII型セルロースの粘度平均重合度と滞在時間の関係を示す図である。
【図12】 温度355−360℃におけるII型セルロースの収率とセルロース消失度の関係を示す図である。
【図13】 温度380−385℃におけるII型セルロースの収率とセルロース消失度の関係を示す図である。
【図14】 II型セルロースのセルロース消失度と相対結晶化度の関係を示す図である。
【符号の説明】
10 蒸留水貯留部、12a,12b 脱ガスユニット、14a,14b 高圧フィードポンプ、16 第1ヒータ、18 第2ヒータ、20 合流器、22a,22b スラリーフィードポンプ、24a,24b バルブ、26a,26b マグネティックスターラ、28 反応管、30 冷却器、32,36 三方バルブ、34a,34b インラインフィルタ、38 背圧調整バルブ、40 サンプル貯留部、42 圧力計、44 温度計。

Claims (4)

  1. 超臨界状態または亜臨界状態の水を溶媒として、1秒以下の時間I型セルロースを反応させ、I型セルロースの水素結合を部分的に解くことで、I型セルロースを超臨界または亜臨界状態の水中に溶解させ、その後常温常圧あるいはそれ以下の温度に戻すことで前記I型セルロースより重合度の低いII型セルロースを得るセルロースの生成方法。
  2. 管状の反応管にI型セルロースを水中に分散させたスラリーと、高温高圧の水とを同時に導入し、
    反応管内でI型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の水とを1秒以下の時間だけ接触させることで、I型セルロースの水素結合を部分的に解いてI型セルロースを超臨界または亜臨界状態の水中に溶解させ、
    反応管から排出されたセルロース溶解液を冷却し常温常圧あるいはそれ以下の温度にして、前記I型セルロースより重合度の低いII型セルロースの結晶を析出させ、
    得られたII型セルロースを溶媒から分離するII型セルロースの生成方法。
  3. I型セルロースと1秒以下の時間だけ超臨界状態または亜臨界状態の水とを接触させることにより、I型セルロースの水素結合を部分的に解き、I型セルロースを超臨界状態または亜臨界状態の水中に溶解させ、
    その後常温常圧あるいはそれ以下の温度に戻すことで前記I型セルロースより重合度の低いII型セルロースを得る際に、前記I型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の水を接触させる時間と、そのときの温度および圧力を制御することで、生成するII型セルロースの重合度および/または結晶化度を制御するセルロースの生成方法。
  4. 請求項3に記載の方法において、
    前記I型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の水を接触させる時間は、I型セルロースと超臨界状態または亜臨界状態の水とを混合することにより急速昇温し、その後冷水を混合し急速冷却することにより制御するセルロースの生成方法。
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