JP4083073B2 - オーナメントを備えたエアバッグカバー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、折り畳まれて収納されたエアバッグを覆うエアバッグカバーであって、オーナメントを備えたエアバッグカバーに関する。エアバッグカバーを備えたエアバッグ装置は、自動車のステアリングホイール・助手席前方部位・ドア・シート等に搭載されている。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアバッグカバーでは、オーナメントは、カバー本体における扉部の表面側に配設される装飾部と、装飾部から下方へ延びる複数の取付脚部と、を備えて構成されており、取付脚部を、扉部に形成される取付孔に貫通させて、取付脚部の先端側を熱カシメさせることにより、扉部に取り付けられていた。そして、従来のカバー本体では、扉部の表面側に、装飾部を収納可能な収納凹部が、形成されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−162997公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、例えば、装飾部に、表裏を貫通するような隙間を間に設けて配設される分離部を配設させて、カバー本体側から、この分離部の隙間に突出部を突出させる構成とする場合、分離部の隙間の開口幅寸法(突出部の幅寸法)が小さいと、カバー本体を成形するための成形型における突出部の部位の開口幅寸法も小さくなることから、カバー本体の成形時に、突出部の部位に溶融した材料が流れ難い場合があった。そのため、突出部の高さ寸法を十分確保できず、突出部と周囲の一般部とに段差が生じて、意匠性が良好でない虞れがあった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、オーナメントの装飾部に、表裏を貫通するような狭い隙間を有した分離部を設けても、分離部の隙間に配設される突出部を、円滑に、カバー本体における周囲の一般部の高さ付近まで突出するように設定することができて、意匠性が良好なオーナメントを備えたエアバッグカバーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るオーナメントを備えたエアバッグカバーは、カバー本体が、折り畳まれたエアバッグを覆い、かつ、エアバッグの展開膨張時に開き可能として、表面側にオーナメントを配設させる扉部を備えた合成樹脂製とし、
オーナメントが、合成樹脂製として、扉部の表面側に配設させるとともに、装飾部と、装飾部から下方へ延びる複数の取付脚部と、を備えて、取付脚部を、扉部に形成された取付孔に貫通させ、取付脚部の先端側を熱カシメさせることにより、扉部に取り付けられる構成とされ、
装飾部が、隣り合って並設される棒部の間に表裏を貫通する隙間を設けて配設される分離部を有し、
扉部が、装飾部を収納可能に扉部表面側を凹ませて形成される収納凹部と、収納凹部の周囲に配設される一般部と、収納凹部内におけるオーナメントの分離部の隙間の位置に配置されて収納凹部からオーナメントの分離部の隙間を経て一般部の高さ付近まで突出する突出部と、を備えて構成され、
分離部の隙間における最小の開口幅寸法が5mm以下としているオーナメントを備えたエアバッグカバーであって、
カバー本体が、メルトマスフローレイト(MFR)(JIS K 7210、試験条件M(温度230℃、公称荷重2.16kg))を、1g/10min≦MFR≦20g/10minの範囲内に設定される合成樹脂により形成されるとともに、
分離部の隙間における最小の開口の幅寸法をW0とし、突出部の開口周縁から突出する高さ寸法をh0とする時、W0≧h0とするように、突出部とオーナメントとが構成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のオーナメントを備えたエアバッグカバーでは、分離部の隙間における最小の開口の幅寸法W0が5mm以下に設定されていても、この最小の開口幅寸法W0が、突出部の高さ寸法h0より大きく設定されている。すなわち、突出部の最小の幅寸法が、高さ寸法h0以上に設定されることとなる。そのため、メルトマスフローレイト(MFR)を、1g/10min≦MFR≦20g/10minの範囲内に設定される合成樹脂を使用してカバー本体を構成する場合にも、カバー本体の成形時に、カバー本体を成形するための成形型における突出部の成形部位に、円滑に、溶融した合成樹脂を流入させることができる。そのため、突出部の高さ寸法を、周囲の一般部の高さ付近まで突出するように、容易に、確保することができる。
【0008】
したがって、本発明のオーナメントを備えたエアバッグカバーでは、オーナメントの装飾部に、表裏を貫通するような狭い隙間を有した分離部を設けても、分離部の隙間に配設される突出部を、円滑に、カバー本体における周囲の一般部の高さ付近まで突出するように設定することができて、エアバッグカバーの意匠性を良好とすることができる。
【0009】
また、上記構成のオーナメントを備えたエアバッグカバーにおいて、装飾部の厚さ寸法を、分離部の隙間における最小の開口の幅寸法より大きく設定した場合、
オーナメントにおける分離部の隙間の開口周縁の裏面側に、分離部の隙間から連なるように形成されるとともに、幅方向側の開口幅寸法を、分離部の隙間における最小開口幅寸法より、幅方向側にげて構成される凹溝を、形成し、
突出部におけるカバー本体側に、凹溝内に嵌合する嵌合基部を、形成して、
凹溝の最小の幅寸法をW1とし、嵌合基部と突出部との合計高さ寸法をh1とする時、W1≧h1とするように、突出部とオーナメントとを構成することが好ましい。
【0010】
オーナメントを備えたエアバッグカバーを上記構成とすれば、嵌合基部の高さ分だけ、収納凹部から突出部の先端までの高さ寸法を大きく設定することが可能となる。そのため、装飾部の厚さ寸法が分離部の隙間の最小の開口幅寸法より大きく設定されたオーナメントにおける分離部の隙間に、突出部を配設させる構成とする場合にも、突出部を、周囲の一般部の高さ付近まで突出するように、容易に、形成することが可能となる。
【0011】
さらに、上記構成のオーナメントを備えたエアバッグカバーにおいて、凹溝の最小の幅寸法W1を、1.5h1≦W1≦2.0h1の範囲内に、設定することが好ましい。
【0012】
凹溝における最小の幅寸法W1を1.5h1以上とすれば、カバー本体の成形時に、溶融した材料が、カバー本体を成形するための成形型における嵌合基部及び突起部の成形部位に、一層、円滑に流入することとなる。そして、凹溝における最小の幅寸法W1を、2.0h1より大きく設定すると、凹溝を構成する領域が大きくなって、取付脚部の配置位置を制限する虞れがあるためである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
実施形態のオーナメントを備えたエアバッグカバー12は、図1・2に示すように、3本スポークタイプのステアリングホイールWの中央のボス部Bの上部に配置されるエアバッグ装置1に使用されるものである。エアバッグ装置1は、折り畳まれて収納されるエアバッグ2と、エアバッグ2に膨脹用ガスを供給するインフレーター4と、エアバッグ2・インフレーター4・エアバッグカバー12を保持するバッグホルダ5と、支持プレート9と、を備えて構成されている。そして、エアバッグ装置1は、支持プレート9に支持される構成であり、エアバッグ装置1と支持プレート9との間には、ホーンスイッチ機構10が、配設されている。
【0015】
エアバッグ2は、下部に開口2aを備えた袋状としている。インフレーター4は、上部にガス吐出口4bを備えた略円柱状の本体4aと、本体4aの外周面から突出するフランジ部4cと、を備えて構成されている。
【0016】
バッグホルダ5は、中央にインフレーター本体4aを下方から挿入させる挿通孔6aを配置させた底壁部6と、底壁部6の外周縁から上方へ延びる側壁部7と、を備えて構成されている。この側壁部7は、スポーク部S(図2参照)が配設される部位付近の3箇所に、それぞれ、形成されている。底壁部6の前縁側には、下方へ延びて上方へ反転する連結部6bが形成され、連結部6bの先端には、下方へ反転する係止爪6cが形成されている。この連結部6bは、スポーク部Sが配置されていない部位、すなわち、ステアリングホイールWの前側と、後方側左右と、の3箇所に、それぞれ、形成されている。そして、各連結部6bは、エアバッグカバー12の側壁部25における係止溝5bを係止爪6cで係止するとともに、側壁部25をリベット35止めして、エアバッグカバー12をバッグホルダ5に取り付けている。
【0017】
バッグホルダ5の各側壁部7は、底壁部6から上方へ延びて、上端に、外方へ延びる取付部7aを備えて構成されている。各取付部7aは、ナット7bを固着させており、ナット7bに螺合されるホーンスイッチ機構10の段付きボルト10aにより、ホーンスイッチ機構10を介在させて、支持プレート9の支持部9aに連結支持されている。
【0018】
エアバッグ2とインフレーター4とのバッグホルダ5への取り付けは、エアバッグ2の開口2a周縁に配設される円環状のリテーナ3において下方に突出するように配設される図示しないボルトを、エアバッグ開口2aの周縁・バッグホルダ5の底壁部6における挿通孔6aの周縁・インフレーター4のフランジ部4cを貫通させて、ナット止めすることにより、行なわれている。
【0019】
エアバッグカバー12は、カバー本体13と、カバー本体13における後述する扉部15の表面側に配設されるオーナメント28と、を備えて構成されている。カバー本体13は、ポリオレフィン系やポリスチレン系等の熱可塑性エラストマーから形成されている。実施形態の場合、カバー本体13は、MFRを、1g/10min≦MFR≦20g/10min(望ましくは3g/10min≦MFR≦15g/10min、さらに望ましくは5g/10min≦MFR≦10g/10min)の範囲内に設定されるオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)により形成されている。実施形態の場合、MFRは、JIS K 7210の試験条件M(温度230℃、公称荷重2.16kg)に基づいて、測定されている。
【0020】
また、カバー本体13は、折り畳まれたエアバッグ2の上方を覆う天井壁部14と、天井壁部14の下面から下方へ突出する略三角筒形状の側壁部25と、を備えて構成されている。
【0021】
側壁部25の所定位置には、カバー本体13をバッグホルダ5の連結部6bにリベット35止めするための取付孔25aが、複数形成されている。
【0022】
天井壁部14は、扉部15と、扉部15の周囲に配設される破断予定部16と、扉部15の開き時のヒンジとなるヒンジ部17と、を備えて構成されている。扉部15は、図2に示すように、車両の前方側に位置する大扉部15aと、後方側の左右に位置する2つの小扉部15b・15bと、から構成されている。そして、大扉部15aの後方側中央付近には、オーナメント28が、配設されている。破断予定部16は、扉部15a・15bの周囲において、オーナメント28の後述する装飾部29を収納させる収納凹部20を迂回するようにして、配設されている。実施形態の場合、破断予定部16は、図2に示すように、上方から見て略U字形状と略逆T字形状とが車両前後方向で結合された形状とされている。そして、U字状部位16aが破断することにより、大扉部15aが前方側に開くように構成され、U字状部位16aと逆T字状部位16bとが破断することにより、小扉部15b・15bが、それぞれ、左右方向における斜め後方側に開くように構成されている。そして、実施形態の場合、各扉部15(15a・15b)の開く際のヒンジ部17は、各側壁部25の近傍部位となる(図1参照)。
【0023】
また、扉部15は、オーナメント28の装飾部29を収納可能に表面側を凹ませて形成される収納凹部20と、収納凹部20の周囲に配設される一般部19と、から構成されている。収納凹部20は、実施形態の場合、大扉部15aの後端側であって左右方向の中央付近となる位置に、配設されている。また、収納凹部20は、実施形態の場合、オーナメント28収納時に、オーナメント28の装飾部29の表面を、周囲の一般部19の表面と略面一とするように、形成されている(図4参照)。また、実施形態の場合、収納凹部20は、図2・3に示すように、装飾部29の外形形状に合わせて、上方から見て略W字形状に、形成されている。
【0024】
収納凹部20における所定位置には、オーナメント28の後述する取付脚部33を挿通可能な複数(実施形態では9個)の略円形に開口した取付孔21が、表裏を貫通するように、形成されている(図3・4参照)。また、収納凹部20内におけるオーナメント28の装飾部29に形成される後述する分離部30の隙間の位置には、収納凹部20から分離部30の隙間を経て、周囲の一般部19の高さ付近まで突出する突出部22が、形成されている。そして、突出部22のカバー本体13側(収納凹部20側)には、オーナメント28の分離部30の隙間の開口周縁の裏面側に形成される後述する凹溝31に嵌合可能な嵌合基部23が、突出部22及びカバー本体13と一体的に、形成されている。嵌合基部23は、実施形態の場合、突出部22の突出方向と直交する側の両側に向かって突出するように、形成されている。この嵌合基部23は、断面略矩形状とされている。突出部22及び嵌合基部23は、実施形態の場合、一般部19から連続的に、形成されている。また、突出部22及び嵌合基部23は、オーナメント28の装飾部29における分離部30の隙間及び凹溝31とほとんど隙間なく嵌合可能とするように、突出方向と直交する側の最小の幅寸法B0・B1を、分離部30の隙間及び凹溝31の最小の幅寸法W0・W1と略同一に設定されている。なお、図4では、分離部30の隙間及び凹溝31と突出部22及び嵌合基部23との間に、図を識別するために隙間を設けているように書かれているが、実際には、突出部22及び嵌合基部23は、分離部30の隙間及び凹溝31に、ほとんど隙間なく嵌合されている。
【0025】
突出部22の最小の幅寸法B0は、5mm未満(望ましくは3mm未満)に設定されている。この突出部22の最小の幅寸法B0は、オーナメント28の装飾部29の厚さ寸法t1より小さく設定されている。また、突出部22は、高さ寸法h0を、最小の幅寸法B0より小さくするように、設定されている。そして、嵌合基部23の最小の幅寸法B1は、突出部22の最小の幅寸法B0より大きく設定されている。また、嵌合基部23の最小の幅寸法B1は、突出部22と嵌合基部23との合計の高さ寸法h1より、大きく設定されている。実施形態の場合、嵌合基部23の最小の幅寸法B1は、突出部22と嵌合基部23との合計の高さ寸法h1に対して、1.5h1≦B1≦2.0h1(望ましくは1.6h1≦B1≦1.9h1)となるように、設定されている。嵌合基部23の最小の幅寸法B1が、高さ寸法h1の1.5倍以上であれば、カバー本体13の成形時に、溶融した材料が、カバー本体13を成形するための成形型における嵌合基部23及び突起部22の成形部位に、一層、円滑に流入するためである。また、嵌合基部23の最小の幅寸法B1が、高さ寸法h1の2.0倍より大きい場合には、凹溝を構成する領域が大きくなって、取付脚部の配置位置を制限する虞れがあるためである。
【0026】
なお、通常使用される一般的な合成樹脂、例えば、ポリプロピレン(PP)の一般的なグレードにおいては、MFRは、25g/10min≦MFR≦36g/10min(JIS K 7210、試験条件M(温度230℃、公称荷重2.16kg))である。すなわち、PP等の合成樹脂は流動性が良好であることから、仮に、カバー本体13をPPから構成する場合には、突出部22を上述のような寸法に設定する必要がなく、さらには、嵌合基部23を設けなくともよい。しかしながら、MFRが20g/10minを超えるPP等では、実施形態のカバー本体13を構成する材料であるポリオレフィン系やポリスチレン系等の熱可塑性エラストマーに比べて、耐熱劣化性や低温特性等が良好でなく、カバー本体を構成する材料として、単独で用いるのに好適ではない。
【0027】
オーナメント28は、合成樹脂製とされて、扉部15の表面側に配設される装飾部29と、装飾部29の裏面側から下方へ延びる複数の取付脚部33と、を備えて構成されている。実施形態の場合、オーナメント28はエチレン系熱可塑性エラストマーから、形成されている。装飾部29は、実施形態の場合、前後方向に沿って並設される3本の縦棒部29aの後端付近を相互に連結させたような形状とされて、上方から見て略W字形状とされている(図3参照)。すなわち、実施形態では、隣り合う縦棒部29a・29aの部位が、表裏を貫通する隙間を間に設けて配設される分離部30とされることとなる。分離部30の隙間は、カバー本体13における突出部22を嵌合可能に、開口幅寸法W0を、突出部22の幅寸法B0と略同一に設定されている。
【0028】
分離部30の隙間における開口周縁の裏面側には、分離部30の隙間から連なるように形成されるとともに、幅方向側の最小の開口幅寸法W1を、分離部30の隙間における最小の開口幅寸法W0より大きく設定されて、幅方向側に広げるように構成される凹溝31が、形成されている。凹溝31は、カバー本体13における嵌合基部23を嵌合可能に、最小の幅寸法W1を、嵌合基部23の最小の幅寸法B1と略同一に設定されている。
【0029】
なお、実施形態の場合、分離部30の隙間における最小の開口幅寸法W0(突出部22の最小の幅寸法B0)は1.9mm、凹溝31の最小の幅寸法W1(嵌合基部23の最小の幅寸法B1)は3.6mm、突出部22の高さ寸法h0は1.5mm、突出部22と嵌合基部23との合計の高さ寸法h1は2.0mm、及び、装飾部29の厚さ寸法t1は3.0mmに、それぞれ、設定されている。
【0030】
取付脚部33は、実施形態の場合、各縦棒部29aの長手方向に沿ってそれぞれ3個ずつ配設されている。各取付脚部33は、実施形態の場合、先端33a側を熱カシメされて、オーナメント28をカバー本体13に取り付けることとなる。すなわち、各取付脚部33は、カバー本体13への取り付け前には、図4の二点鎖線に示すごとく、略円筒状とされている。そして、各取付脚部33を各取付孔21に挿通させるようにして、オーナメント28の装飾部29を収納凹部20内に収納させた後、カバー本体13の裏面側に突出している各取付脚部33の先端33aを、各取付孔21からの抜けを防止するように、熱カシメして変形させれば、オーナメント28をカバー本体13に取り付けることができる。
【0031】
次に、実施形態のエアバッグカバー12におけるエアバッグ装置1の組み付けについて説明する。まず、エアバッグ2内にリテーナ3を配置させてエアバッグ2を折り畳み、挿通孔6a内に下方からインフレーター本体4aを挿入させ、リテーナ3の図示しないボルトをバッグホルダ5の底壁部6とインフレーター4のフランジ部4cとに挿通させて、ナット止めする。その後、オーナメント28を取付固定したカバー本体13を、折り畳まれたエアバッグ2に被せ、係止溝25bに係止爪6cを挿入させ、側壁部25をバッグホルダ5の底壁部6における連結部6bにリベット35止めする。そして、バッグホルダ5の側壁部7における取付部7aに配設されるナット7bに、支持プレート9を配置させたホーンスイッチ機構10の段付きボルト10aを螺合させて、支持プレート9の支持部9aを各取付部7aに連結させることにより、エアバッグ装置1の組み付けが完了する。
【0032】
上記構成のエアバッグ装置1を取付固定したステアリングホイールWを車両に搭載した後、インフレーター4のガス吐出口4bから膨張用ガスが吐出されれば、膨張するエアバッグ2が破断予定部16を破断させ、扉部15(15a・15b)を押し開き、天井壁部14から突出して、大きく膨張することとなる。
【0033】
実施形態のオーナメント28を備えたエアバッグカバー12では、分離部30の隙間における最小の開口の幅寸法W0が5mm以下に設定されていても、この最小の開口幅寸法W0が、突出部22の高さ寸法h0以上に設定されている。すなわち、突出部22の最小の幅寸法B0が、高さ寸法h0より大きく設定されることとなる。そのため、MFRを、1g/10min≦MFR≦20g/10minの範囲内に設定される合成樹脂を使用してカバー本体13を構成する場合にも、カバー本体13の成形時に、カバー本体13を成形するための成形型における突出部22の成形部位に、円滑に、溶融した合成樹脂を流入させることができる。そのため、突出部22の高さ寸法を、周囲の一般部19の高さ付近まで突出するように、容易に、確保することができる。
【0034】
したがって、実施形態のオーナメント28を備えたエアバッグカバー12では、オーナメント28の装飾部29に、表裏を貫通するような狭い隙間を有した分離部30を設けても、分離部30の隙間に配設される突出部22を、円滑に、カバー本体13における周囲の一般部19の高さ付近まで突出するように設定することができて、エアバッグカバー12の意匠性を良好とすることができる。
【0035】
また、実施形態のエアバッグカバー12では、オーナメント28の装飾部29における分離部30の隙間の開口周縁の裏面側に、分離部30の隙間から連なるようにして、分離部30の隙間における最小の開口幅寸法W0より、幅方向側に広がる幅寸法W1の凹溝31を、形成して、突出部22におけるカバー本体13側に、凹溝31内に嵌合する嵌合基部23を、形成している構成である。すなわち、嵌合基部23の高さ分だけ、収納凹部20から突出部22の先端までの高さ寸法を大きく設定することが可能となる。そのため、実施形態のごとく、オーナメント28における装飾部29の厚さ寸法t1を、分離部30の隙間における最小の開口幅寸法W0より大きく設定していても、突出部22を、周囲の一般部19の高さ付近まで突出するように、容易に、形成することが可能となる。
【0036】
勿論、オーナメント28における装飾部29の厚さ寸法t1を、分離部30の隙間における最小の開口幅寸法W0より小さく設定することも考慮できる。この場合、突出部22の高さ寸法h0も勿論、装飾部29の厚さ寸法t1より小さく設定すればよいことから、嵌合基部23を設けなくともよい。しかし、実施形態の場合、オーナメント28が合成樹脂製であり、装飾部29の裏面側に複数の取付脚部33が配設されることから、装飾部29の厚さ寸法t1を小さく設定しすぎると、装飾部29の表面にヒケ等が発生して、意匠性が低下する虞れがある。そのため、装飾部29は、ある程度の厚さ寸法を確保することが望ましく、装飾部29の厚さ寸法t1を、分離部30の隙間における最小の開口幅寸法W0より大きく設定することが好ましい。
【0037】
なお、実施形態では、嵌合基部23を、断面略矩形状としているが、例えば、図5に示す嵌合基部23Aのごとく、断面形状を、突出部22側を狭幅とした略台形状としてもよい。嵌合基部23Aにおける突出部22側の端部付近の最小の幅寸法B2は、収納凹部20側の端部付近の最小の幅寸法B3より小さく、かつ、突出部22の最小の幅寸法B0より大きくなるように、設定されている。
【0038】
また、実施形態では、ステアリングホイールW用のカバー本体13にオーナメント28が取り付けられる構成のエアバッグカバー12を例示して説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、助手席前方部位・ドア・シート・車内壁等に搭載されるエアバッグ装置のエアバッグカバーにオーナメントが取り付けられる場合、それらのエアバッグカバーに、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるオーナメントを備えたエアバッグカバーの使用態様を示す断面図であり、図2のI−I部位に対応する。
【図2】 同実施形態のオーナメントを備えたエアバッグカバーの平面図である。
【図3】 同実施形態のオーナメントを備えたエアバッグカバーにおいて、オーナメントの取付部位付近の部分拡大平面図である。
【図4】 図3のIV−IV部位の部分拡大断面図である。
【図5】 他の実施形態を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
2…エアバッグ、
12…エアバッグカバー、
13…カバー本体、
15…扉部、
19…一般部、
20…収納凹部、
21…取付孔、
22…突出部、
23…嵌合基部、
28…オーナメント、
29…装飾部、
30…分離部、
31…凹溝、
32…取付脚部、
W…ステアリングホイール。

Claims (3)

  1. カバー本体が、折り畳まれたエアバッグを覆い、かつ、該エアバッグの展開膨張時に開き可能として、表面側にオーナメントを配設させる扉部を備えた合成樹脂製とし、
    前記オーナメントが、合成樹脂製として、前記扉部の表面側に配設させるとともに、装飾部と、該装飾部から下方へ延びる複数の取付脚部と、を備えて、該取付脚部を、前記扉部に形成された取付孔に貫通させ、前記取付脚部の先端側を熱カシメさせることにより、前記扉部に取り付けられる構成とされ、
    前記装飾部が、隣り合って並設される棒部の間に表裏を貫通する隙間を設けて配設される分離部を有し、
    前記扉部が、前記装飾部を収納可能に前記扉部表面側を凹ませて形成される収納凹部と、該収納凹部の周囲に配設される一般部と、前記収納凹部内における前記オーナメントの前記分離部の隙間の位置に配置されて前記収納凹部から前記オーナメントの分離部の隙間を経て前記一般部の高さ付近まで突出する突出部と、を備えて構成され、
    前記分離部の隙間における最小の開口幅寸法が5mm以下としているオーナメントを備えたエアバッグカバーであって、
    前記カバー本体が、メルトマスフローレイト(MFR)(JIS K 7210、試験条件M(温度230℃、公称荷重2.16kg))を、1g/10min≦MFR≦20g/10minの範囲内に設定される合成樹脂により形成されるとともに、
    前記分離部の隙間における最小の開口の幅寸法をW0とし、前記突出部の前記開口周縁から突出する高さ寸法をh0とする時、W0≧h0とするように、前記突出部と前記オーナメントとが構成されていることを特徴とするオーナメントを備えたエアバッグカバー。
  2. 前記装飾部の厚さ寸法が、前記分離部の隙間における最小の開口の幅寸法より大きく設定されて、
    前記オーナメントにおける前記分離部の隙間の開口周縁の裏面側に、前記分離部の隙間から連なるように形成されるとともに、幅方向側の開口幅寸法を、前記分離部の隙間における前記最小開口幅寸法より、幅方向側にげて構成される凹溝が、形成され、
    前記突出部におけるカバー本体側に、前記凹溝内に嵌合する嵌合基部が、形成され、
    前記凹溝の最小の幅寸法をW1とし、前記嵌合基部と前記突出部との合計高さ寸法をh1とする時、W1≧h1とするように、前記突出部と前記オーナメントとが構成されていることを特徴とする請求項1に記載のオーナメントを備えたエアバッグカバー。
  3. 前記凹溝の最小の幅寸法W1が、1.5h1≦W1≦2.0h1の範囲内に、設定されていることを特徴とする請求項2に記載のオーナメントを備えたエアバッグカバー。
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