JP4083012B2 - 液圧ばね - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、特に鉄道車両において使用するための一次ばねとしての、液圧ばねに関し、この液圧ばねは、同様に、ドイツ連邦共和国特許第４４ ４６ ８００号明細書から、「液圧的に緩衝する弾性的な支承部」の名称のもとで公知である。
【０００２】
この特許明細書の、この中に図示されている図１ａに基づいて説明されている支承部は、「ばね要素（１）」を有しており、このばね要素が、一方では、接続部材（１１）と、他方では、円筒形のハウジング（３）と、強固に結合、特に互いに加硫により附着されている。このハウジング（３）の上に、相互的な接続部材（１２）がねじ止めされており、この接続部材と、コップ形状の、空気調整穿孔（１３．１）を有する支承部蓋（１３）が、１つの部材から成るように結合されている。この支承部の液圧的な緩衝システムは、作動室（６）、および、外方へ高可撓性の、弾性的な調整膜体（２）によって閉鎖された調整室（７）、並びに、分離壁（５）内に成形された接続流路（４）から成り、この接続流路を通って、収納された液圧液体が絞られた状態で、両方の室の間で両方向に流動可能である。
【０００３】
調整膜体（２）の外側の縁部において、３つの異なる部材、即ち、ハウジング（３）、分離壁（５）、および支承部蓋（１３）が、互いに当接している。特に、相対峙する面において、作動室（６）と、一方では調整室（７）との、および他方では外部空間との封隙性を保証するために、これら３つの部材は、極度の精密さでもって、仕上げられねばならない。実際的な継続作動状態において、ここで、封隙性は改善が必要であることが明らかとなった。
【０００４】
請求項１でもって基本的に解決される、本発明による課題は、冒頭に記載した様式の構造を改善することにあり、特に、膜体縁部の領域における起こり得る漏洩が、信頼性高く回避されるべきである。
【０００５】
本発明による構造の利点は、改善された封隙性においてと並んで、比較的に簡単な組み付け、および比較的に大きな許容差の許可の点にある。
【０００６】
外側リングと蓋との間で、調整膜体は、簡単な方法で、信頼性高く封隙的に挟み込まれている。有利には、相対峙するこの外側リングと蓋の表面は、平坦に形成されている。比較的に大きな許容差の場合には、これら封隙面は、容易に後処理され得る。
【０００７】
本発明による液圧ばねの更なる構成では、外側リングの封隙面に、環状の溝部を、および調整膜体に、この溝部対して適合する縁部肉厚部を備えることが行われる。このことによって、調節状態は組み付けの際に緩和され、且つ、保持が、締め込み状態において改善される。
【０００８】
外縁部の少なくとも１つの縁部肉厚部を、この縁部肉厚部が、締め込み領域の外側、及び／または内側に位置することになるように形成することは、同様に可能である。同様に、この様式の構成は、膜体１０の安定した姿勢、および座りの良さも向上する。
【０００９】
要するに、環状に密な膜体の成形部が、締め込み領域において設けられている。これによって、封隙性は、同様に締め込み力の不均等な分布状態においても、更に改善される。
【００１０】
次に、本発明による液圧ばねを、実施例を参照して詳しく説明する。
【００１１】
図１において図示された液圧ばね２の液圧容積部４ａ、４ｂは、「下」に向かって、外側リング８内に加硫により附着されているばね要素６によって閉鎖されている。「上」に向かって、この容積部４ａ、４ｂは、膜体１０によって区画されている。
【００１２】
膜体１０は、蓋１２によって、外側リング８において、圧力封隙的に固定されている。この目的のために、外側リング８と同様に、この蓋１２も、それぞれ１つの平坦な封隙面１４、もしくは１６を有している（図２もしくは図３）。これら平坦な封隙面１４と１６との間に、この膜体１０の外縁部１８が、延在している（図４）。この蓋１２と外側リング８を互いに結合するねじ２０は、この外側リング８における、この蓋１２の圧力封隙的な固定をもたらす。
【００１３】
平坦な封隙面１４と１６との間に設けられた外縁部１８の固定は、膜体１０が、この外縁部１８において、環状の肉厚部２２を有しており（図４、図４ａ）、この肉厚部が、相応して、外側リング８の封隙面１４内に埋め込まれた溝部２４（図２）に係合することによって改善される。
【００１４】
ばね特性の緩衝の目的で、両方の部分容積部４ａ、４ｂ（作動室４ａ、調整室４ｂ）との間の分離板２６は、調整通路２８を備えている。
【図面の簡単な説明】
【図１】 縦断面における、液圧ばねの図である。
【図２】 この液圧ばねの個別部品、しかも縦断面における外側リングの図である。
【図２ａ】 この液圧ばねの個別部品、しかもこの外側リングの部分Ｘの図である。
【図３ａ】 この液圧ばねの個別部品、しかも縦断面における蓋の図である。
【図３ｂ】 この液圧ばねの個別部品、しかも上から見ての外側リングの図である。
【図４】 この液圧ばねの個別部品、しかも縦断面における膜体の図である。
【図４ａ】 この液圧ばねの個別部品、しかもこの膜体の部分Ｘの図である。
【符号の説明】
２ 液圧ばね
４ａ、 ４ｂ 液圧容積部、 容積部、 室
４ａ 作動室
４ｂ 調整室
６ ばね要素
８ 外側リング
１０ 膜体、 調整膜体
１２ 蓋、 支承部蓋
１４ 外側リングの封隙面、 締め込み領域
１６ 蓋の封隙面、 締め込み領域
１８ 膜体の外縁部
２０ ねじ
２２ 外縁部の環状の肉厚部
２４ 外側リング８の封隙面１４内に埋め込まれた溝部
２６ 分離板、 分離壁
２８ 結合通路

Claims (2)

1. 鉄道車両において使用するための一次ばねとしての、液圧ばね（２）であって、
   この液圧ばねの液圧ハウジングが、一方ではゴム弾性的なばね要素（６）によって、および他方では高可撓性の、弾性的な調整膜体（１０）によって閉鎖されており、
   且つ、この液圧ハウジングが、少なくとも１つの結合通路（２８）を有する分離壁（２６）によって、ばね要素（６）に隣接した作動室（４ａ）、および調整膜体（１０）に隣接する調整室４ｂであるところの、液圧液体でもって完全に充填され且つ交互に容積可変の２つの室（４ａ、４ｂ）に分割されており、その際、
   ばね要素（６）が、側面で加硫により附着された外側リング（８）を有しており、この外側リングに、調整膜体（１０）が、蓋（１２）によって、圧力封隙的に固定されており、およびその際、
   外側リング（８）および蓋（１２）が、それぞれに、平坦に形成された、向かい合って整向されている縁部（１４、１６）を有しており、これら縁部の間で、調整膜体（１０）の外縁部（１８）が、強固に挟み込まれている様式の上記液圧ばねにおいて、
   調整膜体（１０）の外縁部（１８）が、肉厚部（２２）を有しており、この肉厚部が、外側リング（８）内に埋め込まれた環状の、同じ半径の溝部（２４）を充填するように構成されていること、および、
   膜体（１０）が、外側リング（８）と蓋（１２）との間に存在する封隙面（締め込み領域）（１４、１６）の延在部の内側及び／または外側で、環状に肉厚にされていること、
   を特徴とする液圧ばね。
2. 膜体（１０）は、外側リング（８）と蓋（１２）との間に延在する締め込み領域（１４、１６）において、環状に閉鎖された輪郭を有していることを特徴とする請求項１に記載の液圧ばね。

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