JP4082273B2 - 位置情報報知装置およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自走式駐車場における駐車可能な駐車枠など、施設における利用可能な場所の位置を利用希望者に知らせる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自走式駐車場においては、運転者が車両を走行させながら駐車可能な駐車枠を探し、発見した駐車可能な駐車枠に車両を駐車する。
しかし、このような自走式駐車場においては、駐車場が混雑して駐車可能な駐車枠が残り少ない場合など、駐車可能な駐車枠を見つけることが運転者にとって困難な場合がある。このようなことは駐車場の規模が大きくなるほど顕著であった。なお、駐車場内に誘導員を配することも考えられるが、車両の出入りが多い場合には、駐車可能な駐車枠の位置を誘導員が常に把握することは困難であることが多い。
【0003】
そこで、上述のような問題を解決するために、駐車場の入り口などに設置された表示装置に駐車可能な駐車枠の位置を表示することにより、駐車可能な駐車枠を利用希望者に知らせる駐車場車両誘導システムが知られている。また、このような駐車場車両誘導システムの中には、駐車場内の全ての通路にレーンマークなどの誘導表示装置を埋設し、駐車場入り口から駐車可能な駐車枠までの経路上にある誘導表示装置を点灯させることにより車両を駐車可能な駐車枠まで誘導するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−285391号公報(第3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような駐車場車両誘導システムにおいては、駐車場の入り口などに表示装置を設置したりレーンマークなどの誘導表示装置を駐車場内の全て通路に設置したりする必要があるため、設備コストがかかるという問題があった。
【0006】
なお、このような問題は、上述のような駐車場における駐車可能な駐車枠の位置を利用希望者に知らせる場合に限られず、例えば、駐輪場における二輪車を駐輪可能な駐輪枠の位置を利用希望者に知らせる場合や、競技場における予約されていない座席の位置を利用希望者に知らせる場合など、施設における利用可能な場所の位置を利用希望者に知らせる場合にも同様の問題が生じると考えられる。
【0007】
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、例えば駐車場の入り口などに表示装置を設置したりレーンマークなどの誘導表示装置を駐車場内の全て通路に設置したりするといった設備コストをかけることなく、施設における利用可能な場所の位置を利用希望者に知らせることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するためになされた請求項1に係る位置情報報知装置は、施設における利用可能な場所の利用を希望する利用希望者とともに移動可能に構成されており、利用可能な場所の位置を示す情報を情報センタから取得して利用希望者に報知することを特徴とする。
【0009】
具体的には、情報センタ(200:この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて実施の形態中で用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)から送信された「利用可能な場所の位置情報」を受信手段(101)が受信すると、制御手段(105)が、受信手段が受信した「利用可能な場所の位置情報」を報知手段(103)に報知させる。なお、施設における利用可能な場所の具体例としては、自動車や自動二輪車を駐車するための駐車場における駐車可能な駐車枠(請求項2)や、駐輪場における二輪車を駐輪可能な駐輪枠、飲食店における利用可能なテーブル・座席、カラオケ店における利用可能な部屋、競技場における予約されていない座席などが挙げられる。また、上述の「位置情報」には、(イ)その位置情報のみによってその位置情報が示す位置を認識する可能性が高いものと、(ロ)その位置情報のみではその位置情報が示す位置を認識する可能性が低いものとが考えられる。前者(イ)の具体例としては、利用可能な場所に付された番号や、利用可能な場所が属するブロックに付された番号、施設の地図上における利用可能な場所の位置を示すマークなどが挙げられ、後者(ロ)の具体例としては、緯度経度やマップコード(登録商標)などが挙げられる。
【0010】
また、この位置情報報知装置は、(ハ)例えば車載用ナビゲーション装置(100)や他の車載ECUなど利用希望者が搭乗する移動体に搭載されるものや、(ニ)例えば車両に着脱可能なナビゲーション装置やPDAなど利用希望者が搭乗する移動体に設置可能なもの、(ホ)例えば携帯電話やPDAなど利用者が携帯可能なもの、などの通信機能や表示機能を利用することにより利用希望者とともに移動可能に構成されている。
【0011】
このようにすれば、例えば駐車場の入り口などに表示装置を設置したりレーンマークなどの誘導表示装置を駐車場内の全て通路に設置したりするといった設備コストをかけることなく、施設における利用可能な場所の位置を利用希望者に知らせることができる。
【0012】
また、施設における利用可能な場所の位置が複数報知された場合には、利用希望者が、それら複数の利用可能な場所の中から利用する場所を選択できるので、利用希望者の利便性を向上させることができる。
ところで、情報センタから送信された「利用可能な場所の位置情報」が、(ロ)その位置情報のみではその位置情報が示す位置を認識する可能性が低いものであった場合には、その位置情報を知った利用希望者が、利用可能な場所の位置を認識できないおそれがある。
【0013】
そこで、制御手段が、受信手段が受信した利用可能な場所の位置情報、および地図情報記憶手段(107)が記憶する地図情報に基づいて、その位置情報が示す場所を含む施設内部の地図を報知手段に報知させることが考えられる。なお、地図情報記憶手段が記憶する地図情報にその施設内部の地図が含まれていない場合には、受信手段が受信した利用可能な場所の位置情報、および地図情報記憶手段が記憶する地図情報に基づいて、例えば標準的な寸法の利用可能な場所や標準的な幅の通路などをその施設内部に配することにより、その施設内部の地図を作成するようにしてもよい(請求項5)。このようにすれば、受信手段が受信した「利用可能な場所の位置情報」が、その位置情報のみではその位置情報が示す位置を認識する可能性が低いものであり、且つ情報センタには「施設内部の地図」が用意されていない場合でも、位置情報を知った利用希望者が、その利用可能な場所の位置を認識する可能性を高めることができる。
【0014】
また、上述のように、利用可能な場所の位置情報を受信した場合には、現在位置からその利用可能な場所の位置までの経路を算出して利用希望者に知らせることが考えられる。具体的には、請求項3のように、制御手段が、「利用可能な場所の位置情報」、「施設内部の地図」、および現在位置特定手段によって特定された「現在位置を示す情報」に基づいて、現在位置から利用可能な場所の位置までの経路を算出し、その算出した「経路」を、施設内部の地図とともに報知手段に報知させることが考えられる。このように現在位置から利用可能な場所までの経路を利用希望者に報知することにより、利用希望者の利便性を向上させることができる。
【0015】
ところで、例えば上述の施設が駐車場である場合において、各駐車枠に車両を検出するセンサを設置し、駐車可能な駐車枠に駐車された車両をそのセンサが検出するようにした駐車場車両誘導システムが知られている。しかし、このような駐車場車両誘導システムにおいては、各駐車枠に車両を検出するセンサを設置する必要があるため、設備コストがかかるという問題があった。
【0016】
このような問題を解決するために、現在位置を特定する現在位置特定手段(111)を備え、制御手段が、現在位置特定手段によって特定された現在位置を示す情報を、送信手段(101)を介して前記情報センタに送信することが考えられる(請求項4)。このことにより、送信手段によって送信された現在位置を受信した情報センタが、現在位置と一致する利用可能な場所の位置が存在するか否かを判定することにより、その現在位置を送信した位置情報報知装置が利用可能な場所に位置するか否かを判定する。一例を挙げると、上述の施設が駐車場である場合において、現在位置と一致する駐車可能な駐車枠が存在するときには、現在位置を送信した位置情報報知装置を搭載する車両がその駐車可能な駐車枠に駐車されたと判定するといった具合である。また、車両が駐車可能な駐車枠に駐車されたと判定した後に、車両の現在位置がその駐車可能な駐車枠の位置とは一致しなくなったときには、車両が発進してその駐車可能な駐車枠から離れたと判定するといった具合である。このようにすれば、例えば車両検出センサなどの車両検出装置を駐車枠ごとに設置するといった設備コストをかけることなく、利用可能な場所に位置情報報知装置が到達したことを情報センタに知らせることができる。
【0017】
また、上述のような問題を解決するために、利用可能な場所に利用希望者が到達した場合にその旨を情報センタに知らせることが考えられる。具体的には、請求項5のように、制御手段が、受信手段が受信した利用可能な場所の位置情報、および現在位置特定手段によって特定された現在位置を示す情報に基づいて、現在位置と一致する利用可能な場所の位置が存在するか否かを判定する。ここで、現在位置と一致する利用可能な場所の位置が存在するときには、制御手段が、利用可能な場所に到着した旨を、現在位置と一致する前記利用可能な場所の位置情報とともに、送信手段を介して情報センタに送信することが考えられる。このようにすれば、例えば車両検出センサなどの車両検出装置を駐車枠ごとに設置するといった設備コストをかけることなく、利用可能な場所に位置情報報知装置が到達したことを情報センタに知らせることができる。また、利用可能な場所に利用希望者が到着した旨を受信した情報センタが、利用可能な場所のリストからその場所を削除するなど利用可能な場所のリストを最新の状態に更新することができる。
【0018】
また、同様に上述の施設が駐車場である場合において、例えば、利用可能な駐車枠に車両を駐車して用事を済ませた利用者が車両を駐車枠から発進させた場合など、利用可能な場所に到着したのちにその場所から離れたときには、その旨を情報センタに知らせることが考えられる。具体的には、請求項6のように、制御手段が、現在位置と一致する前記利用可能な場所の位置が存在すると判定したのちに、現在位置と一致する前記利用可能な場所の位置が存在しないと判定したときには、利用可能な場所から離れた旨を、送信手段を介して情報センタに送信することが考えられる。このようにすれば、利用可能な場所から位置情報報知装置が離れた旨を受信した情報センタが、利用可能な場所のリストにその場所を再び追加するなど利用可能な場所のリストを最新の状態に更新することができる。
【0019】
ところで、例えばデパートにおける催し物情報や周辺道路の交通情報などその施設の利用者に提供される提供情報を情報センタから取得した場合には、その提供情報を利用希望者に知らせることが考えられる。具体的には、請求項7のように、情報センタから送信された「施設の利用者に提供される提供情報」を受信手段が受信した場合には、制御手段が、その提供情報を報知手段に報知させることが考えられる。このようにすれば、例えばデパートにおける催し物情報や周辺道路の交通情報などその施設の利用者に提供される提供情報を利用希望者がいち早く知ることができる。
【0020】
なお、請求項8に示すように、請求項1〜7の何れかに記載の位置情報報知装置における制御手段は、コンピュータを機能させるプログラムとして実現できる。したがって、本発明は、プログラムの発明として実現できる。また、このようなプログラムの場合、例えば、FD、MO、DVD−ROM、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として本プログラムを記録しておき、ROMあるいはバックアップRAMをコンピュータに組み込んで用いても良い。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうることは言うまでもない。
【0022】
図1は、実施例のナビゲーション装置、情報センタおよび情報提供センタの各構成を示すブロック図である。また、図3は、実施例の情報センタ200が設置された駐車場にナビゲーション装置100を搭載した車両が入場する状況を示す説明図である。
【0023】
[ナビゲーション装置100の構成の説明]
図1に示すナビゲーション装置100は、後述する情報センタ200との間で通信を行うためのナビゲーション側通信部101、表示部103、マイコン105、メモリ107、地図データ入力器109、位置検出器111を備える。
【0024】
ナビゲーション側通信部101は、通常の通信方式に対応するほか、近距離無線通信に適したブルートゥース( Bluetooth:登録商標)に対応するよう構成されている。なお、ナビゲーション側通信部101は、受信手段および送信手段に該当する。
【0025】
[位置検出器111の構成の説明]
位置検出器111は、GPS用の人工衛星からの送信電波を、GPSアンテナを介して受信し、車両の位置、方位、速度等を検出するGPS受信機と、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープと、車両の走行速度を検出するための車速センサと、地磁気に基づいて絶対方位を検出するための地磁気センサとを備えている。そして、これら各センサ等は、各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては、上述したセンサ等の中の一部のみを用いて構成してもよく、また、左右操舵輪の回転差などから得られる車両のステアリング角を累積して方向を求めるセンサや各転動輪の車輪センサ等を用いてもよい。なお、位置検出器111は現在位置特定手段に該当する。
【0026】
[地図データ入力器109の構成の説明]
地図データ入力器109は、位置特定の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路データ、地図データ(地図情報に相当する。)、その他の付加データを含む各種データを入力するための装置である。これら各種データは、地図情報記憶手段としてのCD−ROMやDVDなどに記録されており、CD−ROMなどを地図データ入力器109にセットして読み出すよう構成されている。なお、各種データを記録する媒体としては、ハードディスクなどの磁気記憶装置やメモリカード等でもよい。このうち道路データは、交差点等の複数のノード間をリンクにより接続して地図を構成したものであって、それぞれのリンクに対し、リンクを特定する固有番号(リンクID)、リンクの長さを示すリンク長、リンクの始端と終端との座標、リンクの道路幅、道路種別(有料道路等の道路情報を示すもの)のデータからなるリンク情報からなる。また、地図データ中には、地名情報、交通情報、施設情報がその座標とともに記憶されている。
【0027】
[マイコン105の構成の説明]
マイコン105は、CPU,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、位置検出器111の車速センサおよびジャイロスコープ、あるいはGPS受信機からの検出信号に基づき車両の現在位置を所定時間毎に算出する位置演算処理、マップマッチング処理、地図データ入力器109が記録している現在位置付近の地図等を表示画面上に表示する地図表示処理や、地図データ入力器109に格納された地点データに基づき、図示しない操作スイッチ群やリモコンの操作に従って目的地となる施設を選択する目的地選択処理、現在位置から目的地までの最適な経路を自動的に選択し、この選択された経路に従って案内を行う経路案内処理、後述する利用状況情報取得処理、および後述する利用終了通知処理を実行する。なお、このように自動的に最適な経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。なお、マイコン105は、制御手段に該当する。
【0028】
[メモリ107の構成の説明]
メモリ107は、マイコン105によって実行されるナビゲーションプログラムや、各種処理によるデータの記憶を行うROM及びRAMで構成される。このメモリ107は、位置演算処理によって決定した車両の現在位置を順次蓄積することにより所定距離分の車両の走行軌跡を更新しながら記憶する。
【0029】
[表示部103の構成の説明]
表示部103は、地図表示画面やTV画面等の各種表示を行うための表示装置やスピーカを備えている。表示部103の表示装置は、カラー表示装置であり、その表示画面には位置検出器111にて特定した車両の現在地を示すマークと、地図データ入力器109より入力された道路データと、地図上に表示する案内経路、名称、目印、各種施設のマーク等の付加データとを重ねて表示することができる。また、表示部103のスピーカは、地図データ入力器109より入力された施設のガイドや各種案内の音声を出力する。なお、表示部103は、報知手段に該当する。
【0030】
[その他の構成の説明]
また、ナビゲーション装置100は、利用者からの各種指示を入力するための操作スイッチ群、操作スイッチ群と同様に各種指示を入力可能なリモートコントロール端末(以下、リモコンと称す。)、およびリモコンからの信号を入力するリモコンセンサ(何れも図示省略)を備える。操作スイッチ群は、表示部103の表示装置と一体に構成され表示画面上に設置されるタッチスイッチ及び表示装置の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ等が用いられる。タッチスイッチは、表示装置の画面上に縦横無尽に配置された赤外線センサより構成されており、例えば指やタッチペンなどでその赤外線を遮断すると、その遮断した位置が2次元座標値(X,Y)として検出される。これによって、表示画面を直接タッチすることで、所定の指示を入力できるようにされている。
【0031】
以上のように構成されたナビゲーション装置100は、図示しないアクセサリ電源がオンとなり電源供給された場合に、マイコン105が、上述の位置演算処理、マップマッチング処理、地図表示処理、目的地選択処理、経路案内処理、後述する利用状況情報取得処理、および後述する利用終了通知処理などを実行する。なお、地図表示処理や目的地選択処理、経路案内処理については公知であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0032】
[情報センタ200の構成]
ところで、図1に示す情報センタ200は、ナビゲーション装置100や後述する情報提供センタ300との間で通信を行うための情報センタ側通信部201、表示部203、マイコン205、メモリ207を備える。このうち、情報センタ側通信部201は、通常の通信方式に対応するほか、近距離無線通信に適したブルートゥース( Bluetooth:登録商標)に対応するよう構成されている。また、表示部203は、カラー表示装置であり、駐車場の管理者に対して、各種情報を表示することができる。さらに、マイコン205は、通常のコンピュータなどであり、複数のナビゲーション装置100それぞれと情報センタ側通信部201を介して通信しながら、利用状況情報提供処理や利用終了受付処理(共に後述)を並行して実行するよう構成されている。また、マイコン205は、図示しない入力装置の操作ボタンやリモコンを介した駐車場の管理者の指示に基づいて、駐車場の管理者に対して、各種情報を表示部203に表示するよう構成されている。また、メモリ207は、マイコン205によって実行される各種プログラムや、各種処理によるデータの記憶を行うROM及びRAMで構成されている。また、メモリ207は、図3に例示するような駐車場内の地図データを記憶している。この駐車場内の地図データは、出入り口や通路、車両を駐車可能な複数の駐車枠、表示装置などを駐車場の敷地内に配置したものである。さらに、メモリ207は、駐車場の利用状況を示すデータベースを記憶している。このデータベースは、駐車枠を特定するマップコード(登録商標)、駐車枠に付された番号、駐車場における駐車枠の位置座標、更新日時、例えば「駐車中」や「駐車可能」といった駐車枠が利用中か利用可能かを区別する文字列を、駐車枠ごとと関連付けたものである。
【0033】
[情報提供センタ300の構成]
ところで、図1に示す情報提供センタ300は、情報センタ200との間で通信を行うための情報提供センタ側通信部301、表示部303、マイコン305、メモリ307を備える。このうち、情報提供センタ側通信部301は、通常の通信方式に対応するほか、近距離無線通信に適したブルートゥース( Bluetooth:登録商標)に対応するよう構成されている。また、表示部303は、カラー表示装置であり、駐車場の管理者に対して、各種情報を表示することができる。さらに、マイコン305は、通常のコンピュータなどであり、図示しない入力装置の操作ボタンやリモコンを介した情報提供センタ300の管理者の指示に基づいて、情報提供センタ300の管理者に対して、各種情報を表示部303に表示するよう構成されている。また、メモリ307は、マイコン305によって実行される各種プログラムや、各種処理によるデータの記憶を行うROM及びRAMで構成されており、例えばデパートにおける催し物情報や周辺道路の交通情報などその施設の利用者に提供される「提供情報」を記憶している。
【0034】
[利用状況情報取得処理・利用状況情報提供処理の説明および効果]
次に、ナビゲーション装置100のマイコン105が実行する利用状況情報取得処理、および情報センタ200のマイコン205が実行する利用状況情報提供処理を、図2のフローチャートおよび図3を参照して説明する。なお、図3は、実施例の情報センタ200が設置された駐車場に、ナビゲーション装置100を搭載した車両が入場する場合において、利用状況情報取得処理および利用状況情報提供処理を説明する説明図である。
【0035】
本処理は、図示しないアクセサリ電源がオンとなりナビゲーション装置100に電源供給された場合に、地図表示処理や目的地選択処理、経路案内処理などからは独立して実行される。なお、本処理のうち、ステップ(以下、単に「S」と記す。)410のナビゲーション装置100側の処理、S420、S440、S450、S460、S470は、ナビゲーション装置100のマイコン105が実行する利用状況情報取得処理に該当し、S410の情報センタ200側の処理、S430、S480は、情報センタ200のマイコン205が実行する利用状況情報提供処理に該当する。
【0036】
図3に例示するように、実施例のナビゲーション装置100を搭載した車両が、実施例の情報センタ200を設置した駐車場に入場する際には、ナビゲーション装置100が情報センタ200と通信を開始する(S410)。具体的には、まず、ナビゲーション装置100において、車両が駐車場に入場する旨の信号を、ナビゲーション装置側通信部101を介して情報センタ200に送信し、情報センタ200から応答があるまで待機する。一方、情報センタ200では、ナビゲーション装置100からの信号を情報センタ側通信部201が受信すると、情報センタ200が通信可能である旨の信号を、その信号を送信したナビゲーション装置100に情報センタ側通信部201を介して送信する。そして、車両が駐車場に入場する旨の信号を情報センタ200に送信して待機していたナビゲーション装置100では、情報センタ200からの信号をナビゲーション装置側通信部101が受信すると、S420に移行する。
【0037】
S420では、ナビゲーション装置100が、駐車可能な駐車枠を知らせるよう情報センタ200に要求する。具体的には、駐車可能な駐車枠を知らせるよう要求する旨の信号を、ナビゲーション装置側通信部101を介して情報センタ200に送信し、情報センタ200から応答があるまで待機する。
【0038】
続くS430では、情報センタ200が、駐車可能な駐車枠の位置情報をナビゲーション装置100に送信する。具体的には、情報センタ200では、先のS420にてナビゲーション装置100が送信した信号を情報センタ側通信部201が受信すると、駐車可能な駐車枠をメモリ207のデータベースから検索し、該当する「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」をメモリ207から読み出す。そして、読み出した「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」を、情報センタ側通信部201を介してナビゲーション装置100に送信する。なお、これら読み出した「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」を、送信すると同時に、駐車場の出入口付近に設置された表示装置(図3を参照。)に表示させてもよい。そして、ナビゲーション装置100から応答があるまで待機する。
【0039】
この場合、提供情報が存在するときには、「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」とともに、催し物情報などの「提供情報」をナビゲーション装置100に送信するようにしてもよい。具体的には、情報センタ200において、提供情報が存在するか否かを問い合わせる旨の信号を、情報センタ側通信部201を介して情報提供センタ300に送信する。一方、情報提供センタ300では、情報センタ200が送信した信号を情報提供センタ側通信部301が受信すると、マイコン305が、メモリ307に提供情報が存在するか否かを確認する。ここで、存在する場合には、その提供情報をメモリ307から読み出し、その読み出した提供情報を、情報提供センタ側通信部301を介して情報センタ200に送信する。一方、存在しない場合には、提供情報が存在しない旨の信号を、情報提供センタ側通信部301を介して情報センタ200に送信する。そして、情報センタ200では、情報提供センタ300が送信した提供情報を情報センタ側通信部201が受信した場合には、その受信した提供情報を、「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」とともに、情報センタ側通信部201を介してナビゲーション装置100に送信する。また、情報提供センタ300が送信した、提供情報が存在しない旨の信号を情報センタ側通信部201が受信した場合には、「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」のみを、情報センタ側通信部201を介してナビゲーション装置100に送信する。
【0040】
続くS440では、ナビゲーション装置100が、「駐車可能な駐車枠の位置情報」を表示部103に表示する。具体的には、ナビゲーション装置100において、位置検出器111のGPS受信機からの検出信号に基づき現在位置を所定時間毎に算出しており(位置演算処理)、先のS430にて情報センタ200が送信した「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」をナビゲーション装置側通信部101が受信すると、「駐車枠の位置情報」、「駐車場内の地図データ」、および現在位置に基づいて、現在位置から「駐車枠の位置情報」が示す駐車枠までの経路を算出する。この場合、「駐車枠の位置情報」が複数存在する場合には、各駐車枠について現在位置からの経路を算出する。なお、操作スイッチ群やリモコンを介する利用者の指示により、複数の駐車枠から一つを選択し、現在位置からその選択された駐車枠までの経路を算出してもよい。そして、算出した「経路」を、「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」とともに表示部103に表示させる。なお、算出した経路が複数存在する場合には、それら複数の経路を同時に表示させてもよいし、操作スイッチ群やリモコンを介する利用者の指示に従って順に表示させてもよい。
【0041】
S450では、提供情報を受信した場合には、その提供情報を表示部103に表示する。具体的には、ナビゲーション装置100において、ナビゲーション装置側通信部101が提供情報を受信したときには、その提供情報を、先のS440にて算出した経路を含む地図の上に重ね合わせて表示部103に表示させる。なお、その提供情報を、経路を含む地図と並べて表示部103に表示させてもよい。また、提供情報を表示部103に表示させず、操作スイッチ群やリモコンを介する利用者の指示に従って、その提供情報を表示部103に表示させるようにしてもよい。
【0042】
S460では、ナビゲーション装置100を搭載した車両が、駐車可能な駐車枠に駐車されたか否かを判断する。具体的には、ナビゲーション装置100において、位置検出器111のGPS受信機からの検出信号に基づき現在位置を所定時間毎に算出しており(位置演算処理)、「駐車枠の位置情報」が示す位置のうち現在位置と一致するものが存在するか否かを判断する。ここで、存在しないときには、車両が駐車可能な駐車枠の何れにも駐車されていないと判断して本ステップを繰り返し実行する。一方、存在するときには、車両が駐車可能な駐車枠の何れかに駐車されたと判断し、その旨を示す情報を表示部103に表示させる。そして、S470に移行する。
【0043】
S470では、車両が駐車可能な駐車枠に駐車された旨を情報センタ200に知らせる。具体的には、ナビゲーション装置100において、先のS460にて現在位置と一致すると判断された「駐車枠の位置情報」をメモリ107に記憶させるとともに、その「駐車枠の位置情報」、および車両が駐車枠に駐車された旨の信号を、ナビゲーション装置側通信部101を介して情報センタ200に送信し、本処理におけるナビゲーション装置100側の処理を終了する。なお、メモリ107に記憶させた「駐車枠の位置情報」は、後述する利用終了通知処理において利用する。
【0044】
S480では、情報センタ200が、駐車場の利用状況を示すデータベースを更新する。具体的には、情報センタ200において、先のS470にてナビゲーション装置100が送信した「駐車枠の位置情報」および車両が駐車枠に駐車された旨の信号を情報センタ側通信部201が受信すると、メモリ207が記憶する駐車場の利用状況を示すデータベースのうち、「駐車枠の位置情報」が示す駐車枠について、「駐車可能」から「駐車中」へ更新する。そして、本処理における情報センタ200側の処理を終了する。
【0045】
このように実施例のナビゲーション装置100によれば、ナビゲーション装置100が駐車可能な駐車枠を知らせるよう要求し、その要求に対して送信された駐車可能な「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」に基づいて、現在位置からその駐車枠までの経路を算出し、その算出した経路を含む地図を表示部103に表示させる。このことにより、例えば駐車場の入り口などに表示装置を設置したりレーンマークなどの誘導表示装置を駐車場内の全て通路に設置したりするといった設備コストをかけることなく、駐車場における駐車可能な駐車枠の位置を利用者に知らせることができる。
【0046】
また、ナビゲーション装置100を搭載する車両が駐車可能な駐車枠に到着した旨をナビゲーション装置100が情報センタ200に知らせるので、例えば車両検出センサなどの車両検出装置を駐車枠ごとに設置するといった設備コストをかけることなく、その情報を受信した情報センタ200が、駐車場の利用状況を示すデータベースを最新の状態にすることができる。
【0047】
[利用終了通知処理・利用終了受付処理の説明および効果]
次に、ナビゲーション装置100のマイコン105が実行する利用終了通知処理、および情報センタ200のマイコン205が実行する利用終了受付処理を、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0048】
本処理は、先の利用状況情報取得処理・利用状況情報提供処理が終了したのちに、ナビゲーション装置100を搭載した車両が駐車場から退場するために発進したときに、地図表示処理や目的地選択処理、経路案内処理などからは独立して実行される。なお、本処理のうちS510、S520、S530は、ナビゲーション装置100のマイコン105が実行する利用終了通知処理に該当し、S540は、情報センタ200のマイコン205が実行する利用終了受付処理に該当する。
【0049】
ナビゲーション装置100を搭載した車両が駐車場から退場するために発進したことを、車速センサからの出力信号などにより検出した場合には(S510)、S520に移行する。
S520では、車両が駐車中の駐車枠から離れたか否かを判断する。具体的には、ナビゲーション装置100において、「駐車枠の位置情報」をメモリ107から読み出す。また、位置検出器111のGPS受信機からの検出信号に基づき現在位置を所定時間毎に算出しており(位置演算処理)、その現在位置と、読み出した「駐車枠の位置情報」が示す位置とが一致するか否かを判断する。ここで、一致するときには、車両が駐車枠から離れていないと判断して本ステップを繰り返し実行する。一方、一致しないときには、車両が駐車枠から離れたと判断し、その旨を示す情報を表示部103に表示させる。そしてS530に移行する。
【0050】
S530では、車両が駐車中の駐車枠から離れた旨を情報センタ200に知らせる。具体的には、ナビゲーション装置100において、「駐車枠の位置情報」および車両が駐車枠から離れた旨を示す信号を、ナビゲーション装置側通信部101を介して情報センタ200に送信する。そして、メモリ107から「駐車枠の位置情報」を消去し、本処理におけるナビゲーション装置100側の処理を終了する。
【0051】
続くS540では、情報センタ200が、駐車場の利用状況を示すデータベースを更新する。具体的には、情報センタ200において、先のS530にてナビゲーション装置100が送信した「駐車枠の位置情報」、および車両が駐車枠から離れた旨を示す信号を、情報センタ側通信部201が受信すると、メモリ207が記憶する駐車場の利用状況を示すデータベースのうち、「駐車枠の位置情報」が示す駐車枠について、「駐車中」から「駐車可能」へ更新する。そして、本処理における情報センタ200側の処理を終了する。
【0052】
このように実施例のナビゲーション装置100によれば、ナビゲーション装置100を搭載する車両が駐車中の駐車枠から離れた旨を情報センタ200に知らせるので、車両検出センサなどの車両検出装置を駐車枠ごとに設置するといった設備コストをかけることなく、その情報を受信した情報センタ200が、駐車場の利用状況を示すデータベースを最新の状態にすることができる。
【0053】
[別実施例]
(1)上記実施例では、駐車場における駐車可能な駐車枠の位置を利用希望者に知らせる場合に本発明を適用したが、これには限られず、施設における利用可能な場所の位置を利用希望者に知らせる場合にも適用することができる。適用例を挙げると、駐輪場における二輪車を駐輪可能な駐輪枠、飲食店における利用可能なテーブル・座席、カラオケ店における利用可能な部屋、競技場における予約されていない座席などが挙げられる。また、施設以外のもの(例えば鉄道車両における予約されていない座席)に適用することも考えられる。
【0054】
また、上記実施例では、車両に搭載されるナビゲーション装置に本発明を適用したが、これには限られず、通信機能や表示機能を備え、利用希望者とともに移動可能に構成された装置であれば本発明を適用してもよい。一例を挙げると、(イ)例えば他の車載ECUなど利用希望者が搭乗する移動体に搭載されるものに本発明を適用してもよい。(ロ)また、例えば車両に着脱可能なナビゲーション装置やPDAなど利用希望者が搭乗する移動体に設置可能なものに本発明を適用してもよい。(ハ)さらに、例えば携帯電話やPDAなど利用希望者が携帯可能なものに本発明を適用してもよい。
【0055】
(2)上記実施例では、ナビゲーション装置100から「駐車可能な駐車枠を知らせるよう要求する旨の信号を受信した場合には、情報センタ200が、催し物情報などの「提供情報」が存在するか否かを情報提供センタ300に問い合わせているが、これには限られず、例えば、提供情報が情報提供センタ300に存在する場合には、予めその提供情報を情報センタ200が情報提供センタ300から取得しておき、ナビゲーション装置100が送信した「駐車可能な駐車枠を知らせるよう要求する旨の信号」を受信した場合には、情報センタ200が、予め取得しておいた「提供情報」をナビゲーション装置100に送信するようにしてもよい。このように情報センタ200が予め提供情報を取得しておけば、駐車場を多数の車両が訪れる場合に提供情報を情報提供センタ300からその都度取得する必要が無いので、提供情報をその都度取得する場合に比べて情報センタ200および情報提供センタ300の負担を軽減することができる。
【0056】
(3)上記実施例では、現在位置から駐車可能な駐車枠までの経路を算出し、その算出した経路を、「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」とともに表示部103に表示させているが、これには限られず、利用希望者がその駐車可能な駐車枠の位置を認識するのに十分な情報を表示部103に表示させればよい。例えば、上述のような現在位置から駐車可能な駐車枠までの経路を算出せずに、「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」を表示部103に表示させてもよいし、また、「駐車枠の位置情報」および「駐車場内の地図データ」を、「現在位置」とともに表示部103に表示させてもよい。このように構成しても上記実施例と同様の作用効果を奏する。
【0057】
(4)また、駐車枠の位置情報が、その駐車枠に付された番号や、例えばブロック5などその駐車枠が属するブロックに付された番号などである場合にも、利用希望者がその駐車可能な駐車枠の位置を認識するのに十分な情報であれば、表示部103に表示させればよい。
【0058】
(5)さらに、駐車枠の位置情報を音声で報知した場合に利用希望者が駐車可能な駐車枠の位置を認識する可能性が高いときには、その駐車可能な駐車枠の位置情報をスピーカなどから音声で報知してもよい。一例をあげると、駐車枠の位置情報が、例えば番号「3」などその駐車枠に付された番号や、例えばブロック「D」などその駐車枠が属するブロックに付された記号、例えば記号「D−3」などその駐車枠に付された番号とその駐車枠が属するブロックに付された記号とを組み合わせたものなどである場合には、その駐車枠の位置情報をスピーカなどから音声で報知するといった具合である。このように構成しても上記実施例と同様の作用効果を奏する。
【0059】
(6)また、情報センタ200が駐車場内の地図データを用意していない場合には、ナビゲーション装置100において、駐車場内の地図データを地図データ入力器109から入力し、緯度経度やマップコードが示す位置をその地図データ上に示すようにしてもよい。また、例えば駐車場内の地図データが存在しない場合など地図データ入力器109から駐車場内の地図データを入力できない場合には、簡易的な駐車場内の地図でも、駐車可能な駐車枠の位置を認識できると考えられるので、例えば次のステップ(一)〜(五)からなる地図作成処理により、図3に例示する駐車場内の地図データを作成して利用してもよい。
【0060】
(一)駐車場の形状を設定する。具体的には、まず、駐車場周辺の地図データを読み出し、その読み出した地図データに基づいて、その駐車場の形状を、2組の向かい合う内壁(A,B,C,D)に囲まれた略矩形に設定する。
(二)駐車場への出入り口を設定する。具体的には、ナビゲーション装置100が実行する位置演算処理によって「現在位置」を算出し、駐車場の内壁における現在位置付近に駐車場への出入り口(E)を設定する。なお、図3では、内壁(A)に出入り口(E)を設定している。
【0061】
(三)駐車枠の位置情報から一つを選択し、その選択した駐車枠の位置情報が示す位置に駐車枠を設定する。具体的には、まず、先に出入り口(E)を設定した内壁(A)に沿って通路(F)を設定する。次に、駐車可能な駐車枠(G)を、駐車枠の位置情報が示す位置に、その駐車枠(G)の長手方向が通路(F)の延長方向と平行になるよう設定する。
【0062】
(四)駐車可能な駐車枠を含む駐車枠の列を設定する。具体的には、複数の駐車枠を、駐車枠(G)と通路(F)との間に各駐車枠の長手方向が駐車枠(G)の長手方向と同じ方向となるよう並べて設定する。また同様に、複数の駐車枠を、駐車枠(G)と内壁(C)との間に各駐車枠の長手方向が駐車枠(G)の長手方向と同じ方向となるよう並べて設定する。ここで、駐車枠(G)および駐車枠(G)に並べて設定した複数の駐車枠は、駐車枠の列(H)を形成する。
【0063】
(五)駐車可能な駐車枠に到達可能な通路を設定する。具体的には、通路(I)を、駐車枠の列(H)における内壁(D)側に、その通路(I)が通路(F)と直交するように設定する。また同様に、通路(図示省略)を、駐車枠の列(H)における内壁(B)側に、その通路が通路(F)と直交するように設定する。
【0064】
(六)また、駐車枠の位置情報が複数存在する場合には、各駐車枠について上述のステップ(一)〜(五)を繰り返し実行することにより、各駐車枠の位置情報について駐車場内の地図を作成する。なお、ステップ(四)において設定した駐車枠の列が、先に作成した駐車場内の地図の何れかにおける「駐車枠の列」と同一である場合には、その駐車場内の地図における駐車枠の位置情報が示す位置に駐車可能な駐車枠を追加設定してもよい。
【0065】
以上のように作成した駐車場内の地図を表示部103に表示する。なお、駐車場内の地図が複数存在する場合には、それら地図を順に表示するようにしてもよい。また、複数の地図を並べたり重ねたりして同時に表示してもよい。さらに、複数の地図から利用希望者が選択した地図を表示するようにしてもよい。
【0066】
なお、上述した地図作成処理によって作成した駐車場内の地図は、実際の駐車場内の状況とは異なることもあるが、駐車場の出入り口と駐車可能な駐車枠との位置関係や出入り口からその駐車枠まで車両を走行させる際に利用可能な通路などを利用希望者が認識することができれば実用上問題ないと考えられるので、このような地図でも利用価値がある。
【0067】
なお、上述した地図作成処理は一例であり、実際の駐車場内の状況とは異なっても、駐車場の出入り口と駐車可能な駐車枠との位置関係や出入り口からその駐車枠まで車両を走行させる際に利用可能な通路などを利用希望者が認識できる程度に駐車場内の地図を作成するものであれば、他の地図作成処理により駐車場内の地図データを作成して利用してもよい。また、駐車場の規模や形状に基づいて、複数の地図作成処理手法から一つを選択するようにしてもよい。さらに、複数の地図作成手法から利用希望者が選択するようにしてもよい。
【0068】
このようにすれば、情報センタ200が駐車場内の地図データを用意していない場合でも、簡易的な駐車場内の地図データを作成して報知することにより、駐車枠の位置情報が示す位置を利用希望者が認識することができる。
(7)上記実施例では、位置検出器111にて検出されるデータに基づき、マイコン105が現在位置の誤差を補間しながら現在位置を特定した。しかし、現在位置を特定するためには、必ずしも位置検出器111が必要なわけではない。例えば、図示しない外部情報入出力装置を介して路側ビーコンなどから位置情報を取得し、それに基づいて現在位置を特定するようにしてもよい。また、携帯電話やPHS等をナビゲーション装置に接続し、その携帯電話やPHS等が持つ位置特定機能によって現在位置を特定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のナビゲーション装置、情報センタおよび情報提供センタの各構成を示すブロック図である。
【図2】実施例のナビゲーション装置のマイコンが実行する利用状況情報取得処理、および実施例の情報センタのマイコンが実行する利用状況情報提供処理を示すフローチャートである。
【図3】実施例の情報センタが設置された駐車場にナビゲーション装置を搭載した車両が入場する状況を示す説明図である。
【図4】実施例のナビゲーション装置のマイコンが実行する利用終了通知処理、および実施例の情報センタのマイコンが実行する利用終了受付処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100…ナビゲーション装置、101…ナビゲーション側通信部、103…(ナビゲーション装置100の)表示部、105…(ナビゲーション装置100の)マイコン、107…(ナビゲーション装置100の)メモリ、109…地図データ入力器、111…位置検出器、200…情報センタ、201…情報センタ側通信部、203…(情報センタ200の)表示部、205…(情報センタ200の)マイコン、207…(情報センタ200の)メモリ、300…情報提供センタ、301…情報提供センタ側通信部、303…(情報提供センタ300の)表示部、305…(情報提供センタ300の)マイコン、307…(情報提供センタ300の)メモリ
Claims (8)
- 情報センタから送信された、施設における利用可能な場所の位置を示す情報を受信するための受信手段と、
地図情報を記憶する地図情報記憶手段を備え、
前記利用可能な場所の位置情報を報知するための報知手段と、
前記受信手段が受信した利用可能な場所の位置情報、および前記地図情報記憶手段が記憶する地図情報に基づいて、前記位置情報が示す場所を含む前記施設内部の地図を前記報知手段に報知させる制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記地図情報記憶手段が記憶する前記地図情報に前記施設内部の地図が含まれていない場合には、前記受信手段が受信した利用可能な場所の位置情報、および前記地図情報記憶手段が記憶する地図情報に基づいて前記施設内部の地図を作成し、
前記利用可能な場所の利用を希望する利用希望者とともに移動可能に構成されていることを特徴とする位置情報報知装置。 - 請求項1記載の位置情報報知装置において、
前記施設における利用可能な場所は、駐車場における駐車可能な駐車枠であることを特徴とする位置情報報知装置。 - 請求項1または2記載の位置情報報知装置において、
現在位置を特定する現在位置特定手段を備え、
前記制御手段は、前記利用可能な場所の位置情報、前記施設内部の地図、および前記現在位置特定手段によって特定された現在位置を示す情報に基づいて、前記現在位置から前記利用可能な場所の位置までの経路を算出し、その算出した経路を、前記施設内部の地図とともに前記報知手段に報知させること
を特徴とする位置情報報知装置。 - 請求項1〜3の何れかに記載の位置情報報知装置において、
現在位置を特定する現在位置特定手段を備え、
前記制御手段は、前記現在位置特定手段によって特定された現在位置を示す情報を、送信手段を介して前記情報センタに送信すること
を特徴とする位置情報報知装置。 - 請求項4に記載の位置情報報知装置において、
前記制御手段は、前記受信手段が受信した前記利用可能な場所の位置情報、および前記現在位置特定手段によって特定された現在位置を示す情報に基づいて、前記現在位置と一致する前記利用可能な場所の位置が存在するか否かを判定し、存在するときには、利用可能な場所に到着した旨を、前記現在位置と一致する前記利用可能な場所の位置情報とともに、送信手段を介して前記情報センタに送信することを特徴とする位置情報報知装置。 - 請求項5記載の位置情報報知装置において、
前記制御手段は、前記現在位置と一致する前記利用可能な場所の位置が存在すると判定したのちに、前記現在位置と一致する前記利用可能な場所の位置が存在しないと判定したときには、利用可能な場所から離れた旨を、前記送信手段を介して前記情報センタに送信すること
を特徴とする位置情報報知装置。 - 請求項1〜6の何れかに記載の位置情報報知装置において、
前記制御手段は、前記情報センタから送信された、前記施設の利用者に提供される提供情報を前記受信手段が受信した場合には、前記提供情報を前記報知手段に報知させることを特徴とする位置情報報知装置。 - 請求項1〜7の何れかに記載の位置情報報知装置における制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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