JP4082071B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解質二次電池に関する。
【0001】
【従来の技術】
非水電解質二次電池は、金属製の電池容器内部に発電要素を収納したものが広く用いられている。この電池では、発電要素の熱が容易に熱伝導度の高い金属製の電池容器を伝わるため、この電池容器の外部にサーミスタ等を取り付ければ、内部の温度を検出することができる。従って、過充電などにより発電要素の温度が上昇した場合に、電池外部のサーミスタが内部の温度を検出して充放電電流を遮断する構成とすることにより、電池の安全性を確保することが可能である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属ラミネート樹脂フィルム等からなる電池容器を用いた非水電解質二次電池では、電池容器の外部にサーミスタ等を取り付けても、樹脂の熱伝導度は金属より低いため電池内部の温度を検出することができず、充放電電流を適切に遮断等できない場合があった。
【0003】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、安全性に優れた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、可撓性を有する樹脂フィルムにより形成された電池容器に正極板及び負極板を備えた発電要素を収納し、この正極板及び負極板には正極及び負極のリード端子が接続されるとともに、これらのリード端子を前記電池容器から外部に導出してなる非水電解質二次電池において、前記電池容器は前記リード端子を導出する部分を溶着することで前記リード端子を固定する溶着部を備え、前記正極及び負極のリード端子は互いに熱伝導度の異なった材質からなり、前記リード端子のうち熱伝導度の低い材質からなるリード端子には、前記電池容器の外部であって、前記電池容器の溶着部から離れた位置に前記温度検出素子を設けたところに特徴を有する。
【0005】
【発明の作用及び効果】
電池内部での発熱はリード端子を通しても外部に伝達される。リード端子の熱伝導度は、樹脂フィルムにより形成された電池容器の熱伝導度より高く、しかも、本発明では、正極および負極のリード端子のうち熱伝導度が低い材質からなるリード端子の方に温度検出素子が設けられているから、そのリード端子からの外部への放熱が少なく電池内部の温度変化を適切に反映し、内部温度の上昇をより適切に検出することができる。これにて、電池の安全性を向上できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の非水電解質二次電池(以下、単に「電池」と略す)を具体化した一実施形態について、図1を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる電池1の外観を示した斜視図である。電池1は、電池容器2に長円巻回型の発電要素8を図示しない非水電解質とともに収納してなる。電池容器2は、可撓性を有する樹脂フィルムである金属ラミネート樹脂フィルムを溶着部4、5で熱溶着して、袋状に形成されたものである。
【0007】
可撓性を有する樹脂フィルムは、各種プラスチック材料を用いることができ、プラスチック材料としては、各種ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、結晶性ポリエステル等が挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィンなどを用いることができ、ポリエチレン系樹脂として、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等を用いることができる。
【0008】
可撓性を有する樹脂フィルムは、上記の層に加え、ガスバリヤー性、有機溶剤バリヤー性、水分バリヤー性等を改善するために、これらのプラスチック材料からなる主材層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド類、ポリアクリロニトリル及びその共重合体、ポリ塩化ビニリデン及びその共重合体、環状ポリオレフィン類、アルミニウム等の金属からなる少なくとも1層のガスバリヤー層を含む多層構造を有するものとして構成することが好ましい。
【0009】
発電要素8は正極板と負極板とをセパレータとともに巻回してなり、その巻回軸中心が電池容器2の開口面と概ね垂直になるようにして、電池容器2に収納されている。そして、電池容器2の開口部が溶着されて電池1が溶着部3で密封されるとともに、正極及び負極リード端子6、7が固定されている。
【0010】
正極板は、アルミニウムなどの金属により形成された正極集電体の両面にリチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質を含んだ正極合剤を備えており、正極集電体には、正極リード端子6として、アルミニウム片が溶着されている。なお、正極リード端子6の材質としては、アルミニウム、ニッケルまたはチタンを等の金属を用いることができる。
【0011】
正極活物質として用いられるリチウムを吸蔵放出する遷移金属酸化物は、組成式LiMO、Li、NaMO(ただし、Mは一種類以上の遷移金属、0≦x≦1、0≦y≦2)で表される複合酸化物、トンネル構造または層状構造の金属カルコゲン化物または、金属酸化物を用いることができる。その具体例としては、LiCoO、LiNiO、LiNi1/2Mn1/2、LiNi1/3Mn1/3Co1/3、LiCoNi1−x、LiMn、LiMn、MnO、FeO、V、V13、TiOまたはTiS等が挙げられる。
【0012】
正極合剤には、上記正極活物質の他に、導電剤、結着剤等を添加することができる。導電剤としては、無機化合物、有機化合物を用いることができる。無機化合物としては、カーボンブラック、グラファイトなどを用いることができ、有機化合物としては、例えばポリアニリン等の導電性ポリマーを用いることができる。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、ポリアクリロニトリルなどを単独で、あるいは混合して用いることができる。
【0013】
負極板は、銅などの金属により形成された負極集電体の両面にリチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質を含んだ負極合剤層を備えており、負極集電体には、負極リード端子7として、銅板にニッケルメッキを施したものが溶着されている。なお、負極リード端子7の材質としては、銅やニッケルなどの金属を用いることができ、銅箔にニッケルをメッキしたものが好ましい。
【0014】
負極活物質は、Al、Si、Pb、Sn、Zn、Cd等とリチウムとの合金、LiFe、WO、MoO、SiO、CuO等の金属酸化物、グラファイト、カーボン等の炭素質材料、Li(LiN)等の窒化リチウム、もしくは金属リチウム、またはこれらの混合物を用いることができる。
【0015】
また、セパレータは、織布、不織布、合成樹脂微多孔膜等を用いることができ、特に合成樹脂微多孔膜を好適に用いることができる。なかでも、ポリエチレン及びポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗等の面で好適に用いることができる。
【0016】
非水電解質は、非水電解液及び固体電解質のいずれを用いてもよく、併用することもできる。固体電解質としては、公知の固体電解質を用いることができ、例えば無機固体電解質、ポリマー固体電解質を用いることができる。さらに固体電解質をセパレータと兼ねさせることもできる。また、ゲル状の高分子固体電解質を用いる場合には、ゲルを構成する電解液と、電極板の活物質の細孔中などに含有されている電解液とが異なっていてもよい。また、合成樹脂微多孔膜と高分子固体電解質等を組み合わせて使用することもできる。
【0017】
非水電解液は非水溶媒に電解質塩を溶解してなり、非水溶媒は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、スルホラン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、メチルアセテート、ビニレンカーボネートなどの極性溶媒を単独でまたは二種以上混合して使用することができる。
【0018】
非水溶媒に溶解する電解質塩は、LiPF、LiClO、LiBF、LiAsF、LiCFCO、LiCF(CF、LiCF(C、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(COCF、LiN(COCFCF、LiPF(CFCF等の塩を単独でまたは二種以上混合して使用することができる。
【0019】
さて、正極リード端子6の電池容器2の外部に導出された部分であって、溶着部3から離れた位置には温度検出素子たるPTCサーミスタ10が設けられており、このPTCサーミスタ10は、一方の端子が正極リード端子6に接続されている。そして、PTCサーミスタ10の他方の端子を充電装置(図示しない)の正極側端子に接続し、負極リード端子7を充電装置の負極側端子に接続することにより、電池1の充電を行うようになっている。そして、PTCサーミスタ10は、その温度が上昇すると所定の温度で抵抗値が大きく上昇して充電電流を遮断するようになっている。
【0020】
以下、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態では、正極リード端子6は、アルミニウム等の金属からなり、その熱伝導度が電池容器2より大きくなっているから、電池容器2の外周面より適切に発電要素8の温度を示す。このため、正極リード端子6に設けられたPTCサーミスタ10は発電要素8の温度上昇をより適切に検出でき、電流を遮断できるから、電池1の安全性をより向上させることができる。
【0021】
また、過充電末期では、非水電解質に含まれる溶媒の酸化分解によってガスが発生するため、金属ラミネート樹脂フィルムにより形成された電池容器2がガスの圧力により膨らみ、発電要素8と電池容器2との間に発生したガスが溜まる場合がある。このようにして溜まったガスは断熱層として働くから、電池容器2と発電要素8との温度差が大きくなる。本実施形態では、電池容器2ではなく、発電要素8に接続されている正極リード端子6にPTCサーミスタ10が設けられているから、発電要素8の温度上昇をより適切に検出でき、電流を遮断できるから、電池1の安全性をより向上させることができる。
【0022】
また、本実施形態において、PTCサーミスタ10は電池容器2の外部に設けられているから、非水電解質に触れることがない。このため、PTCサーミスタ10は非水電解質の影響や電池内部の酸化還元電位による影響を受けることがないので劣化することがなく、PTCサーミスタ10を長期にわたって確実に動作させることができる。
【0023】
また、本実施形態においてPTCサーミスタ10は、負極リード端子7より熱伝導度が低い材質からなる正極リード端子6に設けられている。熱伝導度の高い材質からなる負極リード端子7は放熱しやすく電池内部の温度変化を捉えにくいが、熱伝導度が低い材質からなる正極リード端子6は放熱しにくく、電池内部の温度変化を適切に示している。従って、正極リード端子6に設けられたPTCサーミスタ10は内部温度の上昇をより適切に検出でき、電池の安全性を向上できる。また、PTCサーミスタ10を、正極リード端子6の一方にのみ設けているから、電池構造が簡易となる。
【0024】
また、本実施形態では遷移金属酸化物を正極活物質として備えた正極板に接続された正極リード端子6にPTCサーミスタ10を設けている。正極活物質として遷移金属酸化物を備えた電池は、過充電状態において、主に正極板で非水電解質の分解が起り、これにより生じた熱が伝わって正極リード端子6の温度が上昇する。このため、正極リード端子6に設けられたPTCサーミスタ10により、電池内部での温度上昇を適切に検出できるから、適切に電流の遮断ができ、電池の安全性を向上させることができる。
【0025】
また、本実施形態では、温度検出素子としてPTCサーミスタ10を用いているから、電池1を充電装置にPTCサーミスタ10を介して接続するのみで、温度上昇時に充電電流を遮断することができ、充電制御のための回路が簡易となる。
【0026】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、温度検出素子としてPTCサーミスタ10を用いた例を示したが、温度検出素子は温度により電気特性の変化するものであれば特に限定されず、NTCサーミスタ、熱電対などを用いてもよい。
【0027】
(2)上記実施形態では、PTCサーミスタ10を正極リード端子6の電池容器2の外部に導出された部分(図2の符号A)に設けた例を示したが、PTCサーミスタを、負極リード端子7の外部に導出された部分(図2の符号B)に設けることもできる。また、正極リード端子6及び負極リード端子7の両方に設けてもよい。
【0028】
(3)上記実施形態では、発電要素8の断面が長円形状である電池1について示したが、本発明によれば発電要素8の形状として、例えば、断面が円形状、だ円形状及び非円形状である巻回型、あるいは、セパレータを介してシート状電極板を折りたたんで積層する型、平板型電極板を積層するスタック型など、あらゆる形状の発電要素8を用いることができる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
<電池温度測定試験>
まず、PTCサーミスタ10を設けていない電池1(図2参照)を上記実施形態と同様にして作製し、PTCサーミスタ10を設ける部分の温度を測定して、その比較検討を行った。
【0030】
(1)電池の作製
負極板は、厚さ14μmの銅箔からなる負極集電体の両面に負極活物質としてグラファイト92重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)8重量部を混合した負極合剤を塗付、プレス、乾燥することにより負極合剤層を形成して作製した。負極集電体には、負極リード端子7として、3mm×40mm×100μmの銅片に2μmのニッケルメッキを施したものを超音波溶着した。
【0031】
正極板は、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に、リチウムイオンを吸蔵放出可能な遷移金属酸化物としてのリチウムコバルト複合酸化物を91重量部、導電剤としてアセチレンブラックを3重量部、結着剤としてPVdFを6重量部混合した正極合剤を塗付し、負極板と同様にして作製した。正極集電体には、正極リード端子6として、3mm×40mm×100μmのアルミニウム片を超音波溶着した。このように、正極リード端子6の熱伝導度は、負極リード端子7の熱伝導度より低くなるようにした。
【0032】
セパレータとして、ポリエチレン製の微多孔膜を用い、このセパレータを介して正極板と負極板とを巻回し発電要素8を作製した。この発電要素8は、巻回軸方向の長さを50mm、幅を35mm、厚みを4.8mmとした。非水電解質として、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比3:7で混合した溶媒に、LiPFを1mol/l溶解したものを用いた。
【0033】
可撓性を有する樹脂フィルムである金属ラミネート樹脂フィルムとして、厚さ12μmのポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム、厚さ9μmのアルミニウム箔、及び厚さ60μmの低密度ポリエチレン(LDPE)フィルムをドライラミネートしてシート状に形成したものを用いた。
【0034】
この金属ラミネート樹脂フィルムをLDPEフィルムが内側となるようにして図2の溶着部4と溶着部5で熱溶着し、袋状の電池容器2とした。この電池容器2に、発電要素8を収納し、非水電解質を真空注液した後、電池容器2の溶着部3で熱溶着し、密封して電池1を作製した。なお、発電要素8を密封した電池1の厚みは5mm、電池1の放電容量は540mAhとした。
【0035】
(2)過充電時の温度測定
作製した電池1を充電電流1C、充電電圧4.20Vの定電流定電圧で2.5時間の充電を行った後、放電電流1C、終止電圧2.75Vの条件で放電を行った。その後、2Cの充電電流で、12Vまで定電流充電を行い、充電時の電池電圧、正極リード端子6の電池容器2の外部に導出された部分であって、溶着部3から離れた位置(図2の符号A、以下「符号Aの部分」と略す)、負極リード端子7の電池容器2外部に導出された部分(図2の符号B、以下「符号Bの部分」と略す)、及び電池容器2の外周面(図2の符号C、以下「符号Cの部分」と略す)における温度を熱電対で測定した。なお、雰囲気温度は26℃とした。
【0036】
図3で示されるように、符号A、及び符号Bの部分の温度は、符号Cの部分の温度より高いことが確認された。これは、正極及び負極のリード端子6、7の熱伝導率が電池容器2よりも高いので、符号A、符号Bの部分において過充電による電池内部の発電要素8の温度上昇をより適切に検出できたためと考えられる。
【0037】
また、符号Aの部分の温度は、符号Bの部分の温度よりも高いことが確認された。このことから、正極リード端子6にPTCサーミスタ10を設けるとさらに温度上昇を適切に検出できることがわかった。
【0038】
<電池安全性確認試験>
次に、実際にPTCサーミスタ10を設けた電池1を作製し、PTCサーミスタ10が適切に作動するか否かについて試験を行った。
【0039】
(1)電池の作製および充電回路の構成
(実施例1)
電池温度測定試験で作製したものと同じ電池1を作製し、図2の符号Aの部分にPTCサーミスタ10を設けた(図1参照)。このPTCサーミスタ10を介して図示しない充電装置の正極側端子を正極リード端子6に接続し、充電装置の負極側端子を負極リード端子7に接続した。これにより、電池1を充電装置で充電可能とし、PTCサーミスタ10の温度が80℃以上となったときにPTCサーミスタ10により充電電流が遮断される構成とした。
【0040】
比較例1
電池温度測定試験で作製したものと同じ電池1を作製し、図2の符号Bの部分にPTCサーミスタ10を設けた。PTCサーミスタ10を介して充電装置の負極側端子を負極リード端子7に接続し、充電装置の正極側端子を正極リード端子6に接続した。この他は、実施例1と同様の構成とした。
【0041】
(比較例
符号Aの部分に代えて、符号Cの部分にPTCサーミスタ10を設けた他は、実施例1と同様にして電池を作製し、充電回路を構成した。
【0042】
(実施例
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO)を用いた電池1を作製し、その電池1を用いた他は、実施例1と同様にして充電回路の構成を行った。
【0043】
比較例3
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO)を用いた電池1を作製し、その電池1を用いた他は、比較例1と同様にして充電回路の構成を行った。
【0044】
(比較例
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNiO)を用いた電池1を作製し、その電池1を用いた他は、比較例と同様にして充電回路の構成を行った。
【0045】
(実施例
正極活物質としてマンガン酸リチウム(LiMn)を用いた電池1を作製し、その電池1を用いた他は、実施例1と同様にして充電回路の構成を行った。
【0046】
比較例5
正極活物質としてマンガン酸リチウム(LiMn)を用いた電池1を作製し、その電池1を用いた他は、比較例1と同様にして充電回路の構成を行った。
【0047】
(比較例
正極活物質としてマンガン酸リチウム(LiMn)を用いた電池1を作製し、その電池1を用いた他は、比較例と同様にして充電回路の構成を行った。
【0048】
(2)過充電試験
実施例1〜実施例及び比較例1〜比較例にかかる電池1について、2回目の充電電流を3Cとした他は電池温度測定試験と同様にして充電を行った。その試験の際における電流の遮断の有無、及び電池1の状態を観察するとともに、試験前及び試験後の電池容器2の厚みを測定した。
【0049】
電池容器2の厚みの測定結果を表1に示す。試験前における電池容器2の厚みの測定値は、全ての電池1において5.0〜5.1mmであった。
【0050】
【表1】
Figure 0004082071
【0051】
充電試験後、符号Aまたは符号Bの部分にPTCサーミスタ10を設けた実施例1〜実施例の電池1は、全てPTCサーミスタ10により電流が遮断され、破裂、電解液の漏出などは観察されなかった。また、試験後の電池容器2の厚みは、5.1〜5.2mmであり、電池容器2の膨れも生じていなかった。
【0052】
一方、符号CにPTCサーミスタ10を設けた比較例2,比較例4,比較例6の電池1は、PTCサーミスタ10により電流が遮断され、破裂、電解液の漏出などといった状態には至らなかったものの、電池容器2の厚みが7.2mm〜8.2mmとなっており、膨れが生じていることが確認された。
【0053】
実施例1〜実施例の電池1では、電池容器2の膨れ等の電池1の異常が見られなかったことから、電池1の内部では非水電解質の酸化分解などが起る前に適切に電流の遮断を行うことができたものと考えられる。
【0054】
一方、比較例2,比較例4,比較例6の電池1では、電池容器2に膨れが生じた。これは、PTCサーミスタ10が電流の遮断を行った時点では既に電池1の内部で非水電解質の酸化分解などが生じて、ガスが発生していたためと考えられる。従って、これらの電池1では、適切な電流の遮断が行われなかったものと考えられる。
【0055】
以上の結果から明らかなように、PTCサーミスタ10を正極リード端子6に設ければ、PTCサーミスタ10を適切に作動させることができ、電池1の安全性を向上させることができることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる非水電解質二次電池の斜視図
【図2】 非水電解質二次電池の温度測定を行う部分を示す斜視図
【図3】 非水電解質二次電池の測定温度を表すグラフ
【符号の説明】
1…非水電解質二次電池
2…電池容器
6…正極リード端子
8…発電要素
10…PTCサーミスタ

Claims (1)

  1. 可撓性を有する樹脂フィルムにより形成された電池容器に正極板及び負極板を備えた発電要素を収納し、この正極板及び負極板には正極及び負極のリード端子が接続されるとともに、これらのリード端子を前記電池容器から外部に導出してなる非水電解質二次電池において、前記電池容器は前記リード端子を導出する部分を溶着することで前記リード端子を固定する溶着部を備え、前記正極及び負極のリード端子は互いに熱伝導度の異なった材質からなり、前記リード端子のうち熱伝導度の低い材質からなるリード端子には、前記電池容器の外部であって、前記電池容器の溶着部から離れた位置に前記温度検出素子を設けたことを特徴とする非水電解質二次電池
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