JP4081832B2 - 刺繍データ処理装置及び記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、刺繍領域に縫目模様を繰り返し並べてタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する刺繍データ処理装置、及び刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
刺繍領域を縫目で埋める縫製技術の一例にタタミ縫いがある。このタタミ縫いは、刺繍領域の外形線上の2点を繋ぐ線分上に針落点を設け、前記2点の間を単位模様データに基づいて複数の縫目で繋ぐことにより、直線状に並んだタタミの目のような縫目を形成するものである。ここで、単位模様データは、刺繍領域の一定範囲の針落点のパターンを示すものである。
【0003】
例えば、図6に示すような単位模様データに基づいて、刺繍領域には菱形模様の縫目データが作成される。そして、刺繍領域が大きいとき、刺繍領域には、前記単位模様データに基づいて模様が繰り返し並んだ縫目データが作成される。このときの模様の並びは、図8に示すように、格子状の配置になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、刺繍領域に模様データに基づく模様を格子状に配置するだけでは、模様の並びのデザインが単調になるという問題があった。そのため、例えば、図9に示すような模様の並びを得るためには、従来は、単位模様データを大きくし、模様データ内部で模様を図10に示されるように分割して、並べたときに模様が貼合わさるようにしていた。しかし、この方法では、図11に示されるように、少しずつ模様の配置がずれるような模様を作ろうとすると、単位模様を分割して貼合わせる方法ではうまく貼合わせることができなかったり、貼合わせることができたとしても、単位模様データが大きくなってしまい、単位模様データの作成に手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、単位模様の大きさ変えることなく、模様の並びに変化をつけて模様を隙間なく刺繍領域に配置することができる刺繍データ処理装置及び刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の刺繍データ処理装置は、模様データ記憶手段に記憶された一定範囲のタタミ縫いの縫目模様のデータに基づいて刺繍領域を一定方向の縫目で埋める刺繍データを作成するものを対象として、特に、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第一の作成手段と、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第二の作成手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
従って、タタミ縫いの縫目模様を刺繍領域に並べる際、単に格子状の配置に並べるだけではなく、刺繍領域を縫目方向に見たときには周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向にずれるように並べることができる状態と、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たときには周期的な配置から縫目方向にずれるように並べることができる状態とをとり得るので、その各状態に基づいて刺繍領域内部に変化に富んだ模様の配置を得ることができる。
【0008】
また、請求項2に記載の刺繍データ処理装置は、前記第一の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向のずらし幅を0に設定するように構成され、また、前記第二の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向のずらし幅を0に設定するように構成されたことを特徴とするものである。
【0009】
従って、刺繍領域を縫目方向に見たとき、模様が周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向へ一定の割合でずれ、かつ前記縫目方向にはずれないようにして並べることができる状態と、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たとき、模様が周期的な配置から縫目方向へ一定の割合でずれ、かつ前記縫目方向と交差する方向にはずれないようにして並べることができる状態とをとり得るので、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0010】
また、請求項3に記載の刺繍データ処理装置は、前記縫目模様を前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらすずれ量を記憶する第一のずれ量記憶手段をさらに備え、前記第一の作成手段は、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第一のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタ ミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように構成したことを特徴とするものである。
【0011】
従って、刺繍領域を縫目方向に見たとき、模様が周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向へ一定の割合でずれるように並べることができるので、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0012】
また、請求項4に記載の刺繍データ処理装置は、前記縫目模様を前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらしたずれ量を記憶する第二のずれ量記憶手段をさらに備え、前記第二の作成手段は、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第二のずれ量記憶手段に記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように構成したことを特徴とするものである。
【0013】
従って、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たとき、模様が周期的な配置から縫目方向へ一定の割合でずれるように並べることができるので、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0014】
また、請求項5に記載の刺繍データ処理装置は、前記模様データ記憶手段が、前記縫目方向の線分上に針落ち点を設定した模様を前記縫目方向と交差する方向に所定本数分並べた縫目模様を記憶するように構成したことを特徴とするものである。
【0015】
従って、刺繍領域内部に模様の間の隙間や重なりがないように、縫目方向または前記縫目方向と交差する方向への周期的な並びからずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0016】
また、請求項6に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、模様データ記憶手段に記憶された一定範囲のタタミ縫いの縫目模様のデータに基づいて刺繍領域を一定方向の縫目で埋める刺繍データを作成する刺繍データ処理プログラムを刺繍データ処理装置のコンピュータによって読み取り可能なものであって、前記コンピュータを、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第一の作成手段、及び前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第二の作成手段として機能させることを特徴とするものである。
【0017】
従って、前記記録媒体をコンピュータに読み取らせて、刺繍データ処理プログラムを実行することにより、タタミ縫いの縫目模様を刺繍領域に並べる際、単に格子状の配置に並べるだけではなく、刺繍領域を縫目方向に見たときには周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向にずれるように並べることができる状態と、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たときには周期的な配置から縫目方向にずれるように並べることができる状態とをとり得るので、その各状態に基づいて刺繍領域内部に変化に富んだ模様の配置を得ることができる。
【0018】
また、請求項7に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記コンピュータを、前記第一の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向のずらし幅を0 に設定し、また、前記第二の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向のずらし幅を0に設定するように機能させることを特徴とするものである。
【0019】
従って、前記記録媒体をコンピュータに読み取らせて、刺繍データ処理プログラムを実行することにより、刺繍領域を縫目方向に見たとき、模様が周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向へ一定の割合でずれ、かつ前記縫目方向にはずれないようにして並べることができる状態と、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たとき、模様が周期的な配置から縫目方向へ一定の割合でずれ、かつ前記縫目方向と交差する方向にはずれないようにして並べることができる状態とをとり得るので、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0020】
また、請求項8に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記コンピュータを、前記縫目模様を前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらすずれ量を記憶する第一のずれ量記憶手段として機能させると共に、前記第一の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第一のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように機能させることを特徴とするものである。
【0021】
従って、前記記録媒体をコンピュータに読み取らせて、刺繍データ処理プログラムを実行することにより、刺繍領域を縫目方向に見たとき、模様が周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向へ一定の割合でずれるように並べることができるので、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0022】
さらに、請求項9に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記コンピュータを、前記縫目模様を前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらすずれ量を記憶する第二のずれ量記憶手段として機能させると共に、前記第二のずれ量記憶手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第二のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように機能させることを特徴とするとするものである。
【0023】
従って、前記記録媒体をコンピュータに読み取らせて、刺繍データ処理プログラムを実行することにより、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たとき、模様が周期的な配置から縫目方向へ一定の割合でずれるように並べることができるので、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の刺繍データ処理装置を具体化した実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
本実施の形態は、パーソナルコンピュータシステム上で、一定範囲のタタミ縫いの縫目の模様のデータと、刺繍領域の外形線データ、縫目方向データ及び糸密度データ等に基づいて、前記模様が隙間なく刺繍領域に配置されるような刺繍データを作成し、その刺繍データをフラッシュメモリカードに書き込むことによって家庭用刺繍ミシンに供給する刺繍データ処理装置に本発明を適用したものである。
【0026】
図1に示すように、刺繍データ処理装置は、基本的には、刺繍データや模様データを表示するCRTディスプレイ2と、模様データや刺繍領域の外形線や縫目方向や糸密度の入力やメニューの選択を行うためのキーボード3やマウス4と、刺繍データを保存したり呼び出したりするフロッピディスク装置5及びハードディスク装置14と、刺繍データを不揮発性のフラッシュメモリからなる着脱可能なメモリカード7に書き込むフラッシュメモリ装置6と、これらが接続された制御本体部1とから構成されている。
【0027】
また、家庭用刺繍ミシン10は、ミシンベッド上に配置され、加工布を保持する刺繍枠を、水平移動機構により装置固有のX、Y座標系で示される所定位置に移動させつつ、縫い針及び釜機構による縫い動作を行うことにより、その加工布に所定の図柄の刺繍を施すようになっている。
【0028】
この場合、前記水平移動機構や針棒等は、マイクロコンピュータ等から構成される制御装置により制御されるようになっており、従って、一針毎の加工布のX、Y方向の移動量(針落ち位置)を指示するデータが与えられることにより、制御装置は、刺繍動作を自動的に実行することが可能となるのである。また、刺繍ミシンは、フラッシュメモリ装置11が設けられ、メモリカード7により、外部から刺繍データが与えられるように構成されている。本実施の形態の刺繍データ処理装置は、このような刺繍ミシンで縫製可能な刺繍データを作成する機能を有するものである。
【0029】
次に、刺繍データ処理装置の制御系は、図2のブロック図に示すように構成されている。前記制御本体部1に制御装置CDが内蔵され、この制御装置CDの入出力インターフェース22には、 CRTディスプレイ2と、キーボード3と、マウス4と、フロッピディスク装置5と、フラッシュメモリ装置6と、ハードディスク装置14とがそれぞれ接続されている。
【0030】
制御装置CDは、CPU20と、このCPU20にデータバス等のバス23を介して接続された入出力インターフェース22と、ROM21及びRAM30から構成されている。ROM21には、後述の刺繍領域タタミ縫い展開処理及び単位模様ずらしパラメータ設定処理の制御プログラムが格納されている。このROM21が本発明の記録媒体を構成するものである。RAM30は、単位模様データメモリ31、刺繍領域データメモリ32、縫目データメモリ33、縦ずらし幅c、横ずらし数d等から構成されている。
【0031】
後述する刺繍領域タタミ縫い展開処理が行われるときは、単位模様データが予め単位模様データメモリ31に記憶されている。ここで単位模様データは、図6に示すように、繰り返す基となる設定ステッチのステッチ長(たたみ標準長)Mと、繰り返し回数(設定ステッチ数)Lと、各設定ステッチ上に設定された針落点(図6の黒丸の点)とから定義され、それらが単位模様データメモリ31に記憶されている。また、設定ステッチの並ぶ方向(設定ステッチ進行方向)は、図6の様に縫目方向に垂直になる他に、図13に示すように、縫目方向と一定の傾きもっていてもよく、その時の傾き角度Θも単位模様データメモリ31に記憶されている。
【0032】
先ず、後述する刺繍領域タタミ縫い展開処理に先立って、刺繍データ処理装置の制御装置CDで行なわれる単位模様ずらしパラメータ設定処理について、図5のフローチャートに基づいて説明する。この処理における横ずらし数dを設定記憶する処理が本発明の第一のずれ量記憶手段に、縦ずらし幅cを設定記憶する処理が本発明の第二のずれ量記憶手段として機能する。なお、図中符号Si(i=10,11,12,・・・・)は各ステップを示すものである。
【0033】
先ず、単位模様をずらしながら刺繍領域に敷き詰める際のずらしのパターンが作業者によって選択される(S50)。パターンには図7(a)に示すようなずらしのパターン(Aタイプ)と、図7(b)に示すようなずらしのパターン(Bタイプ)がある。
【0034】
Aタイプが選択された場合は、模様の並びを縫目方向に見たとき、設定ステッチが設定ステッチ進行方向(横方向)に一定本数だけずれながら並ぶことになり、その横ずらし数dが作業者によって設定される(S51)。また、このとき模様の並びを設定ステッチ進行方向に見たときの縦ずらし幅cには0が自動的に設定される(S52)。
【0035】
Bタイプが選択された場合は、模様の並びを設定ステッチ進行方向に見たとき、設定ステッチが縫目方向(縦方向)に一定幅だけずれながら並ぶことになり、その縦ずらし幅cが作業者によって設定される(S53)。また、このとき、模様の並びを縫目方向に見たときの横ずらし数dには0が自動的に設定される(S54)。
【0036】
次に、刺繍データ処理装置の制御装置CDで行なわれる刺繍領域タタミ縫い展開処理について、図3のフローチャートに基いて説明する。尚、この処理を開始する時には、タタミ縫いを行うべき刺繍領域の外形線と縫目方向と糸密度が刺繍領域データメモリ32に予め記憶されているものとする。
【0037】
キーボード3が操作されると、この制御が開始され、先ず、刺繍領域データメモリ32の刺繍領域の外形線と、縫目方向と、糸密度のデータとに基づいて、刺繍領域に入る縫目線の総数Nと、外形線上にできる縫目線の端点とが算出される(S10)。
【0038】
次に、刺繍領域データメモリ32に記憶されている縫目方向と、単位模様データメモリ31に記憶されている単位模様傾き角度Θ(縫目方向と、設定ステッチ進行方向に垂直な方向との間の角度)とに基づいて、設定ステッチ進行方向に垂直な単位ベクトル(A,B)が算出され、MpにcosΘ×Mが設定される(S11)。つまり、縫目方向のベクトルがΘ回転した方向の長さが1のベクトルが算出され、そのx座標値がA、y座標値がBに設定される。また、Mpには縫目方向の長さMのベクトルを設定ステッチ進行方向の垂直方向に射影したときの長さが設定されることになる。
【0039】
次に、縫目線カウンタiに1が設定され(S12)、iが刺繍領域に入る縫目線の総数N以下であるか否かが判定され(S13),iがN以下の場合(S13:Yes)、次に、i番目の縫目線上の針落点作成処理(S14)の制御に移行する(図4参照)。
【0040】
i番目の縫目線上の針落点作成処理では、先ず、点P1=(x1,y1)に刺繍領域のi番目の縫目線の始点が設定され、点P2=(x2,y2)に刺繍領域のi番目の縫目線の終点が設定され、パラメータEには、(c×floor(i/L))%Mpが設定される(S20)。
【0041】
ここで、i/Lの記号/は、iをLで割った商(実数)を求める演算であり、floor(i/L)の記号floorは、実数(i/L)を越えない最大の整数を求める演算であり、c×floor(i/L)の記号×は、cとfloor(i/L)の積を求める演算であり、そして、(c×floor(i/L))%Mpの記号%は、c×floor(i/L)をMpで割った時の剰余を求める演算である。また、パラメータEは、設定ステッチ進行方向に伸びる直線の式A×x +B×y+ E+ Mp×J =0(以下数式1と言う)の係数である。縦ずらし幅cが0でない場合、縫目線カウンタiがL増加する毎にEが変化し、式(1)で表される直線はベクトル(A,B)の方向にEの変化分だけ平行移動する。
【0042】
次に、sに−(A×x1+B×y1+E)/Mp が設定され、eに−(A×x2+B×y2+E)/Mpが設定される(S21)。ここで、s,eは実数であり、図12に示すように、sは、式(1)で示される直線のうちの点P1を通る直線のJの値であり、eは、式(1)で示される直線のうちの点P2を通る直線のJの値である。Jが整数の場合、式(1)で表される直線は、縫目方向に間隔Mだけ離れて並ぶことになる。
【0043】
次に、s≦eであるか否かが判定され(S22)、S22がYesの場合は、jにfloor(s)が設定されると共に、jeにceiling(e)が設定される(S23)。S22がNoの場合は、jにceiling(s)が設定されると共に、jeにfloor(e)が設定される(S24)。ここで、floor(s)は、実数sを越えない最大の整数を求める演算であり、ceiling(e)は、実数eより小さくない最小の整数を求める演算である。S22乃至S24のステップは、式(1)におけるJの値が整数である直線の内、線分P1P2と交わらない点P1の一番近くを通る直線のJの値をjに設定し、線分P1P2と交わらない点P2の一番近くを通る直線のJの値をjeに設定することを意味している。
【0044】
次に、直線:A×x +B×y+ E+ Mp×j =0 と、直線P1P2との交点が算出され、点Q1にその交点が設定される(S25)。その後、点R1に点P1が設定され、点P1が縫目データメモリ33に記憶される(S26)。
【0045】
次に、s≦eであるか否かが判定され(S27)、S27がYesの場合は、次にjが一つ増やされ(S28)、S27がNoの場合は、次にjが一つ減らされる(S29)。S27乃至S29は、 Jの値が整数である式(1)の直線の中から隣の直線のjを求めることを意味している。
【0046】
次に、直線:A×x +B×y+ E+ Mp×j =0 と、直線P1P2との交点が算出され、点Q2にその交点が設定される(S30)。その後、点R2に点Q2が設定される(S31)。
【0047】
次に、変数kに(i+d×j)%Lが設定される(S32)。ここでは、変数kは、単位模様データの設定ステッチのインデックスを示すものである。これによって、横ずらし数dが0の場合は、同じ縫目線ではどのjに対しても同じ設定ステッチのインデックスi%Lがkに設定される。横ずらし数dが0でない場合は、同じ縫目線でもjが一つ変化することに、d%Lだけずれた設定ステッチのインデックスがkに設定される。
【0048】
次に、s≦eであるか否かが判定され(S33)、S33がYesの場合は、次にj<jeであるか否かが判定される(S34)。また、S33がNoの場合は、次にj>jeであるか否かが判定される(S35)。S33乃至S35のステップは、直線:A×x +B×y+ E+ Mp×j =0 が、線分P1P2と交わるか(S34がYesまたはS35がYesの場合)否か(S34がNoまたはS35がNoの場合)を判定することを意味している。
【0049】
S34がYesまたはS35がYesの場合、線分Q1Q2に挟まれた線分R1R2上に、単位刺繍データのk本めの設定ステッチで針落点が算出され、その点が縫目データメモリ33に記憶される(S36)。ここでは、k本目の設定ステッチの両端がQ1とQ2に相当し、k本目の設定ステッチの針落点に相当する点が線分Q1Q2上に求められ、それらの内、線分R1R2上に入るものが縫目データメモリ33に記憶されるのである。
【0050】
次に、点R1に点Q2、点Q1に点Q2が設定され(S37)、制御がS33に戻る。S34がYesまたはS35がYesの間、S27乃至S37のステップが繰り返される。
【0051】
S34がNoまたはS35がNoの場合、点R2に点P2が設定され(S38)、次に線分Q1Q2に挟まれた線分R1R2上に、単位刺繍データのk本めの設定ステッチで針落点が算出され、算出点が縫目データメモリ33に記憶され(S39)、次に、点P2が縫目データメモリ33に記憶される(S40)。以上の処理の後、図3のS14の後に制御が戻される。
【0052】
S14の処理が終了すると、iが一つ増やされ(S15)、S13に処理が戻る。S13がYesの間、S13乃至S15の処理が繰り返され、S13がNoの場合、刺繍領域タタミ縫い展開処理を終了する。
【0053】
図14に、横ずらし数d=0の場合(横ずらしがない場合)に、線分P1P2で表される縫目線上に、図6の単位模様データに従って針落点が作られる手順を示す。先ず、図14(a)に示すように、S26によって点P1が縫目データメモリ33に記憶され、その後1回目のS36の呼び出しによって、線分Q1ーQ2に挟まれた線分R1ーR2上に単位模様データの1本目の設定ステッチに従って点T1が求められ、縫目データメモリ33に記憶される。次に、図14(b)に示す様に、2回目のS36の呼び出しによって、線分Q1ーQ2に挟まれた線分R1ーR2上に単位模様データの1本目の設定ステッチに従って点T2が求められ、縫目データメモリ33に記憶される。その後、図14(c)に示す様に、S39によって、線分Q1ーQ2に挟まれた線分R1ーR2上に単位模様データの1本目の設定ステッチに従って点T3が求められ、縫目データメモリ33に記憶され、次に、S40によって点P2が縫目データメモリ33に記憶される。
【0054】
図15に、横ずらし数d=0、縦ずらし幅c=M/2の場合に、i番目の縫目線(線分P1P2)上の針落点作成処理を、i=1,2,3,4,・・・,13,・・・,20,・・・と繰り返すことよって縫目データメモリ33に記憶される針落点の例を示す。
【0055】
図16に、横ずらし数d=1の場合(横ずらしがある場合)に、線分P1ーP2で表される縫目線上に、図6の単位模様データに従って針落点を作られる手順を示す。先ず、図16(a)に示す様に、S26によって点P1が縫目データメモリ33に記憶され、その後1回目のS36の呼び出しによって、線分Q1ーQ2に挟まれた線分R1ーR2上に単位模様データの1本目の設定ステッチに従って点T4が求められ、縫目データメモリ33に記憶される。次に、図16(b)に示すように、2回目のS36の呼び出しによって、線分Q1ーQ2に挟まれた線分R1ーR2上に単位模様データの2本目の設定ステッチに従って点T5、T6が求められ、縫目データメモリ33に記憶される。その後、図16(c)に示す様に、S39によって、線分Q1ーQ2に挟まれた線分R1ーR2上に単位模様データの3本目の設定ステッチに従って点T7、T8が求められ、縫目データメモリ33に記憶され、次に、S40によって点P2が縫目データメモリ33に記憶される。
【0056】
図17に、横ずらし数d=1、縦ずらし幅=0の場合に、i番目の縫目線(線分P1P2)上の針落点作成処理を、i=1,2,3,4,・・・,13,・・・,20,・・・と繰り返すことよって縫目データメモリ33に記憶される針落点の例を示す。
【0057】
ここで、前記実施の形態においては、模様データメモリ31が本発明の模様データ記憶手段を構成するものであり、また、横ずらし数dを0以外の値、縦ずらし幅cを0としたときの刺繍領域タタミ縫い展開処理が本発明の第一の作成手段もしくは第一の作成プログラムとして機能し、さらに、横ずらし数dを0、縦ずらし幅cを0以外の値としたときの刺繍領域タタミ縫い展開処理が本発明の第二の作成手段もしくは第二の作成プログラムとして機能する。
【0058】
尚、本発明は以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0059】
例えば、S20において、Eに(c×floor(i/L))%Mpを設定する代わりに、変数Iにfloor(i/L)を設定し、Eに{変数Iの多項式}%Mpを設定すれば、iがL増える毎の縫目方向へのパターンのずれ幅を、単調に変化させるだけではなく、様々に変化させることができる。
【0060】
また、S32において、kに(i+d×j)%Lを設定する代わりに、kに(i+{jの多項式})%Lを設定するようにすれば、jが増える毎の設定ステッチ進行方向へのパターンのずれ数を、単調に変化させるだけではなく、様々に変化させることができる。
【0061】
尚、本実施の形態の刺繍データ処理装置は、刺繍領域タタミ縫い展開処理及び単位模様ずらしパラメータ設定処理の制御プログラムがROM21に予め格納されたものであるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、これらのプログラムをフロッピーディスクやCDーROM等の記録媒体に格納したものを読み取り装置により読み取ることによって作動させることもできる。また、有線もしくは無線回線を使用して外部情報処理装置からプログラムを読み込んで作動させることもできる。この場合、前記フロッピーディスクやCDーROM、あるいは外部情報処理装置の当該プログラムを格納したメモリが本発明の記録媒体を構成することになる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したことから明かなように、本発明の請求項1に記載の刺繍データ処理装置によれば、特に、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第一の作成手段と、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第二の作成手段とを備えたものであるから、タタミ縫いの縫目模様を刺繍領域に並べる際、単に格子状の配置に並べるだけではなく、刺繍領域を縫目方向に見たときには周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向にずれるように並べることができる状態と、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たときには周期的な配置から縫目方向にずれるように並べることができる状態とをとることができ、この各状態に基づいて刺繍領域内部に変化に富んだ模様の配置を得ることができる。
【0063】
また、請求項2に記載の刺繍データ処理装置によれば、前記第一の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向のずらし幅を0に設定するように構成され、また、前記第二の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向のずらし幅を0に設定するように構成されたものであるから、刺繍領域を縫目方向に見たとき、模様が周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向へ一定の割合でずれ、かつ前記縫目方向にはずれないようにして並べることができる状態と、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たとき、模様が周期的な配置から縫目方向へ一定の割合でずれ、かつ前記縫目方向と交差する方向にはずれないようにして並べることができる状態とをとることができ、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0064】
また、請求項3に記載の刺繍データ処理装置によれば、前記縫目模様を前記縫目方向に 隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらすずれ量を記憶する第一のずれ量記憶手段をさらに備え、前記第一の作成手段は、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第一のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように構成したので、刺繍領域を縫目方向に見たとき、模様が周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向へ一定の割合でずれるように並べることができ、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0065】
また、請求項4に記載の刺繍データ処理装置によれば、前記縫目模様を前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらしたずれ量を記憶する第二のずれ量記憶手段をさらに備え、前記第二の作成手段は、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第二のずれ量記憶手段に記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように構成したので、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たとき、模様が周期的な配置から縫目方向へ一定の割合でずれるように並べることができ、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0066】
また、請求項5に記載の刺繍データ処理装置によれば、前記模様データ記憶手段が、前記縫目方向の線分上に針落ち点を設定した模様を前記縫目方向と交差する方向に所定本数分並べた縫目模様を記憶するように構成されているので、刺繍領域内部に模様の間の隙間や重なりがないように、縫目方向または前記縫目方向と交差する方向への周期的な並びからずれを持った模様の配置を得ることができる。
【0067】
また、請求項6に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、特に、コンピュータを、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第一の作成手段、及び前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第二の作成手段として機能させるようにしたので、前記記録媒体をコンピュータに読み取らせて、刺繍データ処理プログラムを実行することにより、タタミ縫いの縫目模様を刺繍領域に並べる際、単に格子状の配置に並べるだけではなく、刺繍領域を縫目方向に見たときには周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向にずれるように並べることができる状態と、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たときには周期的な配置から縫目方向にずれるように並べることができる状態とをとることができ、この各状態に基づいて刺繍領域内部に変化に富んだ模様の配置を得ることができる。また、前記刺繍データ処理プログラムをフロッピーディスクやCDーROM等の様々な媒体の中から刺繍データ処理装置に適した記録媒体に記録して提供することができる。
【0068】
また、請求項7に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体よれば、前記コンピュータを、前記第一の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向のずらし幅を0に設定し、また、前記第二の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向のずらし幅を0に設定するように機能させるようにしたので、前記記録媒体をコンピュータ に読み取らせて、刺繍データ処理プログラムを実行することにより、刺繍領域を縫目方向に見たとき、模様が周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向へ一定の割合でずれ、かつ前記縫目方向にはずれないようにして並べることができる状態と、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たとき、模様が周期的な配置から縫目方向へ一定の割合でずれ、かつ前記縫目方向と交差する方向にはずれないようにして並べることができる状態とをとることができ、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。また、前記刺繍データ処理プログラムをフロッピーディスクやCDーROM等の様々な媒体の中から刺繍データ処理装置に適した記録媒体に記録して提供することができる。
【0069】
また、請求項8に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、前記コンピュータを、前記縫目模様を前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらすずれ量を記憶する第一のずれ量記憶手段として機能させると共に、前記第一の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第一のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように機能させるようにしたので、前記記録媒体をコンピュータに読み取らせて、刺繍データ処理プログラムを実行することにより、刺繍領域を縫目方向に見たとき、模様が周期的な配置から前記縫目方向と交差する方向へ一定の割合でずれるように並べることができるので、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。また、前記プログラムをフロッピーディスクやCDーROM等の様々な媒体の中から刺繍データ処理装置に適した記録媒体に記録して提供することができる。
【0070】
さらに、請求項9に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、前記コンピュータを、前記縫目模様を前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらすずれ量を記憶する第二のずれ量記憶手段として機能させると共に、前記第二のずれ量記憶手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第二のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように機能させるようにしたので、前記記録媒体をコンピュータに読み取らせて、刺繍データ処理プログラムを実行することにより、刺繍領域を前記縫目方向と交差する方向に見たとき、模様が周期的な配置から縫目方向へ一定の割合でずれるように並べることができ、刺繍領域内部に規則的な並びのずれを持った模様の配置を得ることができる。また、前記プログラムをフロッピーディスクやCDーROM等の様々な媒体の中から刺繍データ処理装置に適した記録媒体に記録して提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の刺繍データ処理装置及び刺繍ミシンの外観構成を示す斜視図である。
【図2】 刺繍データ処理装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】 刺繍領域タタミ縫い展開処理を示すフローチャートである。
【図4】 i番目の縫目線上の針落点作成処理を示すフローチャートである。
【図5】 単位模様ずらしパラメータ設定処理を示すフローチャートである。
【図6】 単位模様データの一例を示す図である。
【図7】 単位模様のずらしパターンとずらしパラメータを示す図である。
【図8】 単位模様を刺繍領域に格子状に敷き詰めてできる縫目データの一例を示す図である。
【図9】 単位模様を刺繍領域に敷き詰めてできる縫目データの一例を示す図である。
【図10】 単位模様データの一例を示す図である。
【図11】 単位模様を刺繍領域に敷き詰めてできる縫目データの一例を示す図である。
【図12】 式(1)に含まれる直線と線分P1ーP2との位置関係を示す図である。
【図13】 縫目方向と設定ステッチ進行方向と設定ステッチ進行方向に垂直な単位ベクトル(A,B)の関係を示す図である。
【図14】 横ずらし数d=0の場合に、線分P1ーP2で表される縫目線上に、図6の単位模様データに従って針落点を作成する手順を示す図である。
【図15】 横ずらし数d=0、縦ずらし幅c=M/2の場合に、i番目の縫目線(線分P1P2)上の針落点作成処理を、i=1,2,3,4,・・・,13,・・・,20,・・・と繰り返すことよって作成される針落点を示す図である。
【図16】 横ずらし数d=1の場合に、線分P1ーP2で表される縫目線上に、図6の単位模様データに従って針落点を作成する手順を示す図である。
【図17】 横ずらし数d=1、縦ずらし幅c=0の場合に、i番目の縫目線(線分P1P2)上の針落点作成処理を、i=1,2,3,4,・・・,13,・・・,20,・・・と繰り返すことよって作成される針落点を示す図である。
【符号の説明】
1 刺繍データ処理装置
2 CRTディスプレイ
3 キーボード
4 マウス
5 フロッピディスク装置
6 フラッシュメモリ装置
10 刺繍ミシン
14 ハードディスク装置

Claims (9)

  1. 模様データ記憶手段に記憶された一定範囲のタタミ縫いの縫目模様のデータに基づいて刺繍領域を一定方向の縫目で埋める刺繍データを作成する刺繍データ処理装置において、
    前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第一の作成手段と、
    前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第二の作成手段と
    を備えたことを特徴とする刺繍データ処理装置。
  2. 前記第一の作成手段は、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向のずらし幅を0に設定するように構成され、また、前記第二の作成手段は、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向のずらし幅を0に設定するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の刺繍データ処理装置。
  3. 前記縫目模様を前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらすずれ量を記憶する第一のずれ量記憶手段をさらに備え、
    前記第一の作成手段は、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第一のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の刺繍データ処理装置。
  4. 前記縫目模様を前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらすずれ量を記憶する第二のずれ量記憶手段をさらに備え、
    前記第二の作成手段は、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第二のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように構成したことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の刺繍データ処理装置。
  5. 前記模様データ記憶手段は、前記縫目方向の線分上に針落ち点を設定した模様を前記縫目方向と交差する方向に所定本数分並べた縫目模様を記憶するように構成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の刺繍データ処理装置。
  6. 模様データ記憶手段に記憶された一定範囲のタタミ縫いの縫目模様のデータに基づいて刺繍領域を一定方向の縫目で埋める刺繍データを作成する刺繍データ処理プログラムを刺繍データ処理装置のコンピュータによって読み取り可能な記録媒体であって、
    前記コンピュータを、
    前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第一の作成手段、及び
    前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にず らして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成する第二の作成手段として機能させることを特徴とする刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  7. 前記コンピュータを、前記第一の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向のずらし幅を0に設定し、また、前記第二の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向のずらし幅を0に設定するように機能させることを特徴とする請求項6に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 前記コンピュータを、
    前記縫目模様を前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向と交差する方向にずらすずれ量を記憶する第一のずれ量記憶手段として機能させると共に、前記第一の作成手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向と交差する方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第一のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向と交差する方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように機能させることを特徴とする請求項6又は7に記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  9. 前記コンピュータを、
    前記縫目模様を前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記縫目方向にずらすずれ量を記憶する第二のずれ量記憶手段として機能させると共に、前記第二のずれ量記憶手段が、前記縫目模様を刺繍領域に並べる際に、その縫目模様を、縫目方向に周期的な配置で並べ、かつ前記縫目方向と交差する方向に隣接する他の縫目模様に対して前記第二のずれ量記憶手段により記憶された前記ずれ量だけ前記縫目方向にずらして並べるように、各縫目模様を敷き詰めたタタミ縫いの縫目の刺繍データを作成するように機能させることを特徴とする請求項6乃至のいずれかに記載の刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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