JP4081580B2 - 表示装置の作製方法 - Google Patents

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本発明は、光触媒反応を利用した、液滴吐出(インクジェット)法による配線の作製方
法及び発光装置、又は液晶表示装置等半導体装置の作製方法に関する。またそれらを形成
する液滴吐出装置に関する。
ピエゾ方式やサーマルジェット方式に代表される液滴吐出技術、あるいは連続式の液滴
吐出技術が注目を集めている。この液滴吐出技術は活字、画像の描画に使われてきたが、
近年微細パターン形成などの半導体分野へ応用する試みが始まっている。
一方、従来光触媒反応による金属配線の形成方法は、光触媒能を有する物質が表面に形
成された基材を、アルコールを含む金属イオン含有水溶液中に浸漬し、レーザー光により
所定のパターンで基材上に描画し、基材を、錯体形成能を有する水溶液中に浸漬して吸着
金属イオンを除去することにより吸着金属原子のみから成るパターニングされた金属膜を
形成するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また光触媒材料として用いられている酸化チタン(TiO2)はN型半導体であり、紫
外領域の波長の光が照射されると、その表面で光触媒反応が起こり、表面に生成した活性
種により防臭、防カビ、防汚、抗菌等の作用があることが知られている。酸化チタンはル
チル型 (金紅石)、アナターゼ型 (鋭錐石)、ブルッカイト型 (板チタン石) と呼ばれる3
種類があり、これらは結晶構造に違いがある。この中で光触媒活性が高いのはアナターゼ
型である。
特開平9−260808号公報
上記のようなインクジェット法を用いて配線を形成する場合、配線形成表面でインクジ
ェットノズルから吐出された液滴(ドット)が広がってしまい、配線の線幅(単に幅と表
記する)を小さくすることが難しかった。その反面、半導体装置、特に半導体装置が有す
る画素部の高精細化、高開口率化が進むにつれて、より幅の小さい配線を形成することが
要求されている。
更に配線形成表面を撥液性とした場合、着弾したドットは表面を容易に転がってしまい
、凝集することにより所望の領域に連続した線を引くことが難しかった。
このように、より幅の小さい配線を形成し、且つ指定された位置に形成されるように配
線の位置制御は、インクジェット法により形成することが難しかった。
そこで本発明はインクジェット法を用いた配線形成において、より幅の小さく、位置制
御しやすい配線の形成方法を提供することを課題とする。また該配線を有する薄膜トラン
ジスタ並びに半導体装置、及びそれらの作製方法を提供することを課題とする。
上記課題を鑑み本発明は、光触媒機能を有する物質(以下、単に光触媒物質と表記する
)の光触媒活性を利用して、配線を形成することを特徴とする。具体的には、光触媒物質
上又はその両端に、塗布法等により、溶媒に混入された配線材料(配線材料(導電性材料
)を溶媒に溶解又は分散させたものを含む)を形成し、配線を形成することを特徴とする
。例えば、光触媒物質上に、インクジェット法により、溶媒に混入された導電体を吐出す
る。インクジェット法以外に、スピンコーティング法、ディップ法、その他の塗布法によ
り、光触媒物質上に、溶媒に混入された導電体を形成してもよい。
光触媒物質は、酸化チタン(TiO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、セ
レン化カドミウム(CdSe)、タンタル酸カリウム(KTaO3)、硫化カドミウム(
CdS)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化亜鉛(ZnO
)、酸化鉄(Fe23)、酸化タングステン(WO3)等が好ましい。これら光触媒物質
に紫外光領域の光(波長400nm以下、好ましくは380nm以下)を照射し、光触媒
活性を生じさせる。このとき、滴下した液滴(ドットとも表記する)の径よりも光照射領
域の幅を狭くし、微細な描画を行うことができる。
例えば、TiO2に光照射する前、親油性はあるが、親水性はない、つまり撥水性の状
態にある。光照射を行うことにより、光触媒活性が起こり、親水性にかわり、逆に親油性
がない状態、つまり撥油性となる。なお光照射時間により、親水性と親油性を共に有する
状態にもなりうる。
なお親水性とは、水に濡れやすい状態を指し、接触角が30度以下、特に接触角が5度
以下を超親水性という。一方撥水性とは、水に濡れにくい状態を指し、接触角が90度以
上のものを指す。同様に親油性とは、油に濡れやすい状態を指し、撥油性とは油に濡れに
くい状態を指す。なお接触角とは、滴下したドットのふちにおける、形成面と液滴の接線
がなす角度のことを指す。
すなわち、光照射を行った領域(以下、照射領域と表記する)は、親水性領域、又は超
親水性(合わせて単に親水性と表記する)となる。このとき、照射領域の幅を所望の配線
幅となるように光照射を行う。その後、インクジェット法により、照射領域上から又は照
射領域にむかって、水系の溶媒に導電体が混入したドットを吐出する。すると、単にイン
クジェット法により吐出されたドットの径より小さな、つまり幅の狭い配線を形成するこ
とができる。これは所望の配線幅となるように照射領域が形成されるため、吐出されたド
ットが形成表面で広がることを抑制できるからである。更に、ドットが多少ずれて吐出さ
れた場合であっても、照射領域に沿って配線を形成することができ、配線形成の正確な位
置制御が可能となる。
なお水系の溶媒を用いる場合、インクジェットのノズルからスムーズに吐出できるよう
に界面活性剤を添加すると好ましい。
また、油(アルコール)系の溶媒に混入された導電体を吐出する場合、光照射が行われ
ない領域(以下、非照射領域と表記する)に導電体を吐出し、非照射領域上から又は非照
射領域にむかってドットを吐出することにより、同様に配線を形成することができる。す
なわち、配線を形成したい領域の両端、つまり配線を形成したい領域を囲むような周囲に
光照射を行い、照射領域を形成すればよい。このとき照射領域は撥油性を有するため、油
(アルコール)系の溶媒に混入された導電体を有するドットは、選択的に非照射領域に形
成されるからである。すなわち、非照射領域の幅を所望の配線幅となるように光照射を行
う。
なお、油(アルコール)系の溶媒は、非極性溶剤又は低極性溶剤を用いることができる
。例えば、テルピネオール、ミネラルスピリット、キシレン、トルエン、エチルベンゼン
、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、シクロヘキサン、又
はシクロオクタンを用いることができる。
更に光触媒物質へ遷移金属(Pd、Pt、Cr、Ni、V、Mn、Fe、Ce、Mo、W等
)をドーピングすることにより、光触媒活性を向上させたり、可視光領域(波長400n
m〜800nm)の光により光触媒活性を起こすことができる。遷移金属は、広いバンド
ギャップを持つ活性な光触媒の禁制帯内に新しい準位を形成し、可視光領域まで光の吸収
範囲を拡大しうるからである。例えば、CrやNiのアクセプター型、VやMnのドナー
型、Fe等の両性型、その他Ce、Mo、W等をドーピングすることができる。このよう
に光の波長は光触媒物質によって決定することができるため、光照射とは光触媒物質の光
触媒活性化させる波長の光を照射することを指す。
また光触媒物質を真空中又は水素環流中で加熱し還元させると、結晶中に酸素欠陥が発
生する。このように遷移元素をドーピングしなくても、酸素欠陥は電子ドナーと同等の役
割を果たす。特に、ゾルゲル法により形成する場合、酸素欠陥が最初から存在するため、
還元しなくともよい。またN2等のガスをドープすることにより、酸素欠陥を形成するこ
とができる。
導電体として、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、
ビスマス、鉛、インジウム、錫、亜鉛、チタン、若しくはアルミニウム、これらからなる
合金、これらの分散性ナノ粒子、又はハロゲン化銀の微粒子を用いることができる。特に
低抵抗な銀、銅を用いるとよい。但し銅を用いる場合、半導体膜中等に銅が拡散すること
を防止するため、窒素を有する絶縁膜をバリア膜として形成する。また透明導電体として
、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸
化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに2〜20
%の酸化珪素(SiO2)を混合したITSO、有機インジウム、有機スズ、窒化チタン
(TiN)等を用いることもできる。
インクジェット法としてピエゾ方式を用いることができる。ピエゾ方式は、インク滴の
制御性に優れインク選択の自由度の高いことからインクジェットプリンターでも利用され
ている。なお、ピエゾ方式には、MLP(Multi Layer Piezo)タイプとMLChip(M
ulti Layer Ceramic Hyper Integrated Piezo Segments)タイプがある。また溶媒の材料
によっては、発熱体を発熱させ気泡を生じさせ溶液を押し出す、いわゆるサーマル方式を
用いたインクジェット法でもよい。
以上のように形成された配線は、光触媒物質を介して導電膜が設けられていることとな
る。
このように形成される配線は、薄膜トランジスタ(TFTとも表記する)のゲート電極
、ソース電極、ドレイン電極、及びそれら電極と接続される配線や、ソース信号、ドレイ
ン信号、またゲート信号が入力される配線として用いることができる。そしてこのような
薄膜トランジスタを有する半導体装置を形成することができる。
また導電膜下以外に形成される光触媒物質、つまり配線の形成に不要な光触媒物質は除
去してもよい。薄膜トランジスタや半導体装置形成後に、外光等からの光が照射され、T
iO2が不要に反応することを防止するためである。除去する手段として、導電膜をマス
クとしたウェットエッチング法、又はドライエッチング法を用いることができる。例えば
、HF系のエッチャントを用いたウエットエッチング法により除去することができる。
逆に、薄膜トランジスタ等を形成している途中、成膜室間の移動で薄膜トランジスタ等
に有害となる有機物が付着する場合、該有機物を除去することが可能となるため、光触媒
物質を残しておいてもよい。そのため光触媒物質を表示部の周囲(縁、端)に形成しても
よい。
本発明により、インクジェット法により形成されるドットの径より狭い、つまり幅の小
さな配線を形成することができる。更に、ドットが多少ずれて吐出された場合であっても
、光触媒活性が向上された領域に沿って配線を形成することができ、配線形成の正確な位
置制御が可能となる。また光触媒物質に対して親水性、撥油性等を制御することにより、
隣り合うドットが凝集して配線が途切れてしまうことを防止することができる。更にドッ
トは幅方向に広がることがないため、配線の膜厚を厚くすることが可能である。
以上のように本発明の光触媒反応を利用した、インクジェット法による配線の作製方法
により、大面積パターニングや高精細パターニングが容易、マスクの使用を低減でき、フ
ォトリソグラフィー工程を省略することができるため作製工程の簡略化が可能、材料の有
効利用が可能となる。更にインクジェット法を用いると、大型基板対しても低コスト、作
製工程を短縮して形成することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明する
ための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その
繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、具体的な配線の作製方法について説明する。
図1(A)に示すように、配線を形成する領域100上に光触媒物質101を形成する
。光触媒物質は、ゾルゲル法のディップコーティング法、スピンコーティング法、インク
ジェット法、イオンプレーティング法、イオンビーム法、CVD法、スパッタリング法、R
Fマグネトロンスパッタリング法、プラズマ溶射法、プラズマスプレー法、又は陽極酸化
法により形成することができる。また複数の金属を含む酸化物半導体からなる光触媒物質
の場合、構成元素の塩を混合、融解して形成することができる。ディップコーティング法
、スピンコーティング法等の塗布法により光触媒物質を形成する場合、溶媒を除去する必
要があるとき、焼成したり、乾燥すればよい。具体的には、所定の温度(例えば、300
℃以上)で加熱すればよく、好ましくは酸素を有する雰囲気で行う。例えば、導電ペース
トとしてAgを用い、酸素及び窒素を有する雰囲気で焼成を行うと、熱硬化性樹脂などの
有機物が分解されるため、有機物を含まないAgを得ることができる。その結果、Ag表
面の平坦性を高めることができる。
この加熱処理により、光触媒物質は所定の結晶構造を有することができる。例えば、ア
ナターゼ型やルチル−アナターゼ混合型を有する。低温相ではアナターゼ型が優先的に形
成される。そのため光触媒物質が所定の結晶構造を有していない場合も加熱すればよい。
また塗布法により形成する場合、所定の膜厚を得るために複数回にわたって光触媒物質を
形成することもできる。
本実施の形態では、光触媒物質としてスパッタリング法により所定の結晶構造を有する
TiO2結晶を形成する場合を説明する。ターゲットには金属チタンチューブを用い、ア
ルゴンガスと酸素を用いてスパッタリングを行う。更にHeガスを導入してもよい。光触
媒活性の高いTiO2を形成するためには、酸素を多く含む雰囲気とし、形成圧力を高め
にする。更に成膜室又は処理物が設けられた基板を加熱しながらTiO2を形成すると好
ましい。
このように形成されるTiO2は非常に薄膜(1μm 程度)であっても光触媒機能を有す
る。
その後、選択的に光照射を行って照射領域を形成するため、光学系を用いて光を集光さ
せる。例えば、レンズ103により光104を集光させる。そして、TiO2と光とを相
対的に移動させることにより、選択的に光照射を行う。例えば、矢印108の方向に、光
触媒物質101を移動させればよい。その結果、照射領域105と、非照射領域106を
形成することができる。そして照射領域105におけるTiO2は、親水性を示す。なお
光照射時間により、親水性と親油性を共に有する状態にもなりうる。
光としては、ランプ(例えば紫外線ランプ、いわゆるブラックライト)やレーザー光(
例えば、発振波長308nmのXeClエキシマレーザー、発振波長351nmのXeF
エキシマレーザー、又は発振波長248nmのKrFエキシマレーザー等)を用いること
ができる。特定の波長を発振することができるレーザー光を用いると好ましい。また光は
TiO2を光触媒活性化させる波長の光であればよく、外光を用いて選択的に光照射を行
っても構わない。
本工程は選択的に光照射を行うため、暗室、又は少なくとも光触媒活性化させる波長の
光の波長が除去若しくは低減された反応部屋で行う。少なくとも装置自体の反応室を暗室
、又は少なくとも光触媒活性化させる波長の光の波長が除去若しくは低減すればよい。
また導電体を形成する領域に、選択的にTiO2を形成することにより、全体に光を照
射することができる。例えば、インクジェット法、所望の形状のメタルマスクを配置した
スピンコーティング法等により選択的にTiO2を形成し、その後、ランプやレーザー光
等を用いて全体に光を照射すればよい。その結果、選択的に形成されたTiO2は親水性
となる。
このように選択的にTiO2を形成すると、薄膜トランジスタや半導体装置形成後に、
外光等からの光が照射され、TiO2が不要に反応することを防止することができる。す
なわち、導電膜下以外に形成されるTiO2、つまり配線の形成に不要なTiO2を除去す
るため、導電膜をマスクとしたウェットエッチング法、又はドライエッチング法を用いな
くて済む。
また全体にTiO2を形成した後、保護膜を形成し、保護膜を選択的に除去し、光照射
を行うことで、導電体を形成する所望の領域のTiO2を親水性とすることもできる。保
護膜を選択的に除去する手段としては、ドライエッチング、又はウェットエッチングを用
いることができる。また一定のパワー以上でTiO2を光触媒活性化させる波長の光の波
長を有するレーザー光を用いたレーザアブレーションを用いて、保護膜を除去してもよい
。この場合、保護膜の選択的な除去と、TiO2の光触媒活性化を同時に行うことができ
る。その後、光触媒活性化させる波長を有する光が、TiO2に照射されないようにする
ため、保護膜は一定のパワー以下であって、光触媒活性化させる波長の光を吸収、又は反
射する材料を選択する。すなわち、外光に含まれる光触媒活性化させる波長の光が照射さ
れることを考慮して保護膜を選択する。その結果、反応室の移動中や製品として使用する
間において、TiO2へ光触媒活性化させる波長の光が照射されることを防止できる。ま
た保護膜として用いる材料は、膜厚を制御することにより、光触媒活性化させる光の波長
を吸収、又は反射させることができる。更に、保護膜は複数の材料を積層して形成しても
よい。その結果、光触媒活性化させる波長の光を広範囲に渡って、吸収又は反射させるこ
とができる。
このように、TiO2を選択的に親水性とすることができる。親水性領域の幅は、所望
の配線幅とすればよく、該光学系により光の照射領域を絞ればよい。
その後図1(B)に示すように、照射領域上からドット109を吐出する。ドットを吐
出する吐出手段は、1つ又は複数の溶液注入口や、1つ又は複数のノズルを具備するヘッ
ドを有し、溶液注入口からドットの原料となる組成物を注入し、ノズルから組成物が吐出
される。このとき、組成物はドット状に吐出されたり、ドットが連なった線状に吐出され
たりするが、合わせてドットと表記する。つまりドットを吐出するとは、複数のドットが
連続して吐出されるため、ドットとして認識されず線状に滴下されることもある。
ノズルの径は、0.02μm〜100μm(好ましくは30μm以下)に設定し、該ノ
ズルから吐出される組成物の吐出量は0.001pl〜100pl(好ましくは10pl
以下)に設定するとよい。この吐出量は、ノズルの径の大きさにより制御することができ
る。 そのためノズルの径は、所望の配線幅に基づいて設計することができる。また、親
水性領域表面、つまり被処理物表面とノズルの吐出口との距離は、所望の箇所に滴下する
ため近づけるとよい。好ましくは、0.1mm〜3mm(好ましくは0.5mm〜2mm
)とする。
吐出口から吐出する組成物は、溶媒に導電体が混入したものを用いる。導電体として、
金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、鉛、イ
ンジウム、錫、亜鉛、チタン、若しくはアルミニウム、これらからなる合金、これらの分
散性ナノ粒子、又はハロゲン化銀の微粒子を用いることができる。特に低抵抗な銀、銅を
用いるとよい。但し銅を用いる場合、半導体膜中等に銅が拡散することを防止するため、
窒素を有する絶縁膜をバリア膜として形成する。また透明導電体として、インジウム錫酸
化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)
を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化珪素(Si
2)を混合したITSO、有機インジウム、有機スズ、窒化チタン(TiN)等を用い
ることもできる。
溶媒として、水系、又は油(アルコール)系の溶媒を用いることができる。水系の溶媒
を用いる場合、ノズルからスムーズに組成物が吐出するように界面活性剤を添加しておく
とよい。本実施の形態では、親水性となるように制御しているため、油(アルコール)系
の溶媒の詳細は下記実施の形態で説明する。
組成物の表面張力は、40mN/m以下が好ましい。組成物の粘度は50cp以下が好
ましい。組成物の乾燥が起こることを防止したり、吐出口から組成物を円滑に吐出できる
ようにしたりするためである。なお、用いる溶媒や、用途に合わせて、組成物の粘度等は
適宜調整するとよい。一例として、ITOや、有機インジウム、有機スズを溶媒に溶解又
は分散させた組成物の粘度は5〜50mPa・S、銀を溶媒に溶解又は分散させた組成物
の粘度は5〜20mPa・S、金を溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は10〜20
mPa・Sとする。
導電体の粒子の径は、各ノズルの径や所望のパターン幅などに依存するが、ノズルの目
詰まり防止や高精細なパターンの作製のため、小さい方が好ましい。好ましくは、導電体
の粒子の径は粒径0.1μm以下がよい。
組成物は、電解法、アトマイズ法又は湿式還元法等で形成されるものであり、その粒子
サイズは、一般的に約0.5〜10μmである。但し、ガス中蒸発法で形成すると、分散
剤で保護されたナノ分子は約7nmと微細である。またこのナノ粒子は、被覆剤を用いて
各粒子の表面を覆うと、溶媒中に凝集がなく、室温で安定に分散し、液体とほぼ同じ挙動
を示す。
組成物を吐出する工程は、減圧下で行うと好ましい。組成物を吐出して被処理物に着弾
するまでの間に、該組成物の溶媒が蒸発し、組成物の乾燥と焼成の工程を省略することが
できる。また、減圧下で行うと、導電体の表面に酸化膜などが形成されないため好ましい
組成物を吐出後、乾燥と焼成の一方又は両方の工程を行う。乾燥と焼成の工程は、両工
程とも加熱処理の工程であり、例えば、乾燥は100度で3分間、焼成は200〜350
度で15分間〜30分間で行う。乾燥と焼成の工程は、常圧下又は減圧下で、レーザー光
の照射や瞬間熱アニール、加熱炉などにより行う。
乾燥と焼成の工程を効率的に行うためには、基板を加熱しておいてもよい。そのとき基
板の温度は、基板等の材質に依存するが、一般的には100〜800度(好ましくは20
0〜350度)とする。本工程により、組成物中の溶媒や溶液の蒸発、又は化学的に分散
剤を除去するとともに、硬化収縮することで、ナノ粒子間を接触させる融合を加速するこ
とができる。
このように、光触媒反応を利用した、インクジェット法によりドットの径より狭い、つ
まり幅の小さい配線を形成することができる。更に、ドットが多少ずれて吐出された場合
であっても、光触媒活性が向上された領域に沿って配線を形成することができ、配線形成
の正確な位置制御が可能となる。
更に半導体膜や絶縁膜を、光触媒反応を利用した、インクジェット法により形成しても
よく、Cd、Znの金属硫化物、Fe、Ti、Si、Ge、Zr、Baなどの酸化物、を
滴下することができる。
また配線同士を接続するプラグを、光触媒反応を利用した、インクジェット法により形
成することもできる。プラグを形成する絶縁膜に開口部を形成し、光触媒物質を開口部側
面のみ、又は開口部付近の絶縁膜表面のみに形成し、光照射により親水性等を制御し、開
口部内に積極的にプラグ材料を滴下することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、導電体の溶媒に油(アルコール)系を用いる場合について説明する
図2(A)に示すように、実施の形態1と同様に、配線を形成する領域100上に光触
媒物質101を形成する。その後、選択的に光を照射するため、光学系を用いて光を集光
させる。例えば、レンズ103により光104を集光させ、TiO2と光とを相対的に移
動させることにより、選択的に光を照射する。例えば、矢印108の方向に、光触媒物質
101を移動させればよい。その結果、照射領域105と、非照射領域106を形成する
ことができる。そして照射領域105のTiO2は撥油性を示す。
その後図2(B)に示すように、非照射領域上からドット109を吐出する。本実施の
形態では導電体の溶媒として油(アルコール)系を用いるため、照射領域間に設けられる
非照射領域上から又は非照射領域にむかってドットを吐出する。なおドットを吐出すると
は、複数のドットが連続して吐出されるため、ドットとして認識されず線上に滴下される
ことがある。
油(アルコール)系の溶媒は、非極性溶剤又は低極性溶剤を用いることができる。例え
ば、テルピネオール、ミネラルスピリット、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、メシ
チレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、シクロヘキサン、又はシク
ロオクタンを用いることができる。本実施の形態では、溶媒にテトラデカンを用いる。ま
た導電体として、上記実施の形態と同様なものを使用できる。
その後、上記実施の形態と同様に、乾燥や焼成を行って配線を形成する。
このように、光触媒反応を利用した、インクジェット法によりドットの径より狭い、つ
まり幅の小さい配線を形成することができる。更に、ドットが多少ずれて吐出された場合
であっても、光触媒活性が向上された領域に沿って配線を形成することができ、配線形成
の正確な位置制御が可能となる。
特に配線を形成する領域を撥油性とすることにより、配線の高さを高めることができる
。すなわち、油(アルコール)系の溶媒中に導電体が混入されたドットを非照射領域間に
滴下するため、上記実施の形態と比較して配線の高さを高くすることができる。
更に半導体膜や絶縁膜を、光触媒反応を利用した、インクジェット法により形成しても
よく、Cd、Znの金属硫化物、Fe、Ti、Si、Ge、Zr、Baなどの酸化物、を滴下することがで
きる。
また配線同士を接続するプラグを、光触媒反応を利用した、インクジェット法により形
成することもできる。プラグを形成する絶縁膜に開口部を形成し、光触媒物質を開口部側
面のみ、又は開口部付近の絶縁膜表面のみに形成し、光照射により親水性等を制御し、開
口部内に積極的にプラグ材料を滴下することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態で説明した配線の作製方法を用いて薄膜トランジス
タを形成する例を説明する。なお光触媒物質としてTiO2を用いる。
まず図3(A)に示すように、絶縁表面を有する基板200上に下地膜201を形成す
る。基板200には、例えばバリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスな
どのガラス基板、石英基板、ステンレス基板等を用いることができる。また、ポリエチレ
ン-テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサ
ルフォン(PES)に代表されるプラスチックや、アクリル等の可撓性を有する合成樹脂
からなる基板は、一般的に他の基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、作製工程に
おける処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。
下地膜201は基板200中に含まれるNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が
、半導体膜中に拡散し、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。よっ
てアルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体膜への拡散を抑えることができる酸化珪素や
、窒化珪素、窒化酸化珪素などの絶縁膜を用いて形成する。なお下地膜201は積層構造
を有してもよく、本実施の形態ではプラズマCVD法を用いて、第1の下地膜として、プ
ラズマCVD法を用い、原料ガスにSiH4、N2O、NH3、H2、圧力が0.3Torr(39.
9Pa)、RFパワーが50W、RF周波数が60MHz、基板温度を400℃として形成す
る酸化窒化珪素膜を10〜200nm(好ましくは50〜200nm)、第2の下地膜として
、プラズマCVD法を用い、原料ガスにSiH4、N2O、圧力が0.3Torr(39.9P
a)、RFパワーが150W、RF周波数が60MHz、基板温度を400℃として形成
する酸化窒化珪素膜を50〜200nm(好ましくは200〜150nm)の順に積層する
ガラス基板、ステンレス基板又はプラスチック基板のように、アルカリ金属やアルカリ
土類金属が多少なりとも含まれている基板を用いる場合、不純物の拡散を防ぐという観点
から下地膜を設けることは有効であるが、石英基板など不純物の拡散がさして問題となら
ない場合は、必ずしも設ける必要はない。
下地膜上全体に光触媒物質202としてTiO2を形成する。またTiO2を下地膜とし
て用いてもよく、この場合下地膜を省略することができる。TiO2は上記実施の形態と
同様に形成すればよく、本実施の形態ではスピンコーティング法を用いてTiO2を形成
した後、焼成や乾燥を行って所定の結晶構造のTiO2を形成する。例えば、アナターゼ
型やルチル−アナターゼ混合型を有する。
次いで、所望の領域のTiO2に光触媒活性させる波長を有する光を照射し、照射領域
203を形成する。すると照射領域は親水性を示す。
インクジェット法を用いて、溶媒中に分散された導電体を有するドットを、照射領域上
から又は照射領域にむかって滴下する。本実施の形態では、水系の溶媒を用い、導電体と
してAgを用い、照射領域上にドットを滴下する。その後、150℃〜400℃に加熱し焼
成を行い、配線204を形成する。配線204は、いわゆるソース電極、又はドレイン電
極として機能する。
図3(B)に示すように、プラズマCVD法を用いて、一導電型を有する半導体膜、例
えばN型を有する半導体膜206を形成する。その後、配線間のショートを防止するため
、N型を有する半導体膜をパターニングする。
次いで、プラズマCVD法を用いて半導体膜207を形成する。半導体膜207の膜厚
は25〜200nm(好ましくは30〜60nm)とする。また非晶質半導体は珪素だけ
ではなくシリコンゲルマニウムも用いることができ、シリコンゲルマニウムを用いる場合
、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。また非晶
質半導体の中に結晶粒が分散するように存在しているセミアモルファス半導体、及び非晶
質半導体中に0.5nm〜20nmの結晶を粒観察することができる微結晶半導体から選
ばれたいずれの半導体膜を用いてもよい。0.5nm〜20nmの結晶を粒観察すること
ができる微結晶はいわゆるマイクロクリスタル(μc)とも呼ばれている。本実施の形態
では、珪素を主成分とする非晶質半導体膜(非晶質珪素膜、アモルファスシリコンとも表
記する)を用いる。
その後、フォトマスク208を形成し、該マスクを用いて半導体膜、及びN型を有する
半導体膜をパターニングする。例えば、ポリイミドやポリビニルアルコール等をインクジ
ェット法により滴下してフォトマスクを形成することができる。
図3(C)に示すように、絶縁膜、いわゆるゲート絶縁膜210を形成する。本実施の
形態では、TiO2をスピンコーティング法により塗布し、ゲート絶縁膜とする。TiO2
は高誘電率を有するためゲート絶縁膜に適する。その後所望の配線形成領域、つまりゲー
ト電極を形成する領域に光触媒活性化させる波長の光を照射し、照射領域209を形成す
る。照射領域209は、親水性を示す。
インクジェット法を用いて、照射領域上から又は照射領域にむかって溶媒中に導電体が
混入されたドットを滴下する。本実施の形態では、水系の溶媒を用い、導電体としてAgを
用い、照射領域上にドットを滴下する。その後、150℃〜400℃に加熱し、ゲート電
極211を形成する。
また油(アルコール)系の溶媒中に導電体が混入されたドットを滴下してもよい。この
場合、ゲート電極を形成する領域の両端に光触媒活性化させる波長の光を照射し、撥油性
を高めればよい。
図3(D)に示すように、必要に応じて層間絶縁膜213を形成する。層間絶縁膜には
、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光
性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベ
ンゾシクロブテン)、珪素(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基
に少なくとも水素を含む、又は置換基にフッ素、アルキル基、又は芳香族炭化水素のうち
少なくとも1種を有する材料、いわゆるシロキサン、及びそれらの積層構造を用いること
ができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いるこ
とができる。例えば、有機材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、露光処理に
より感光性有機樹脂をエッチングすると上端部に曲率を有する開口部を形成することがで
きる。本実施の形態では、原料ガスにSiH4、N2Oを用いるプラズマCVD法により形
成される酸化窒化珪素膜を600nmに形成する。
その後、層間絶縁膜213に開口部、いわゆるコンタクトホールを形成する。コンタク
トホールへ配線214を形成し、配線204と電気的に接続する。配線214は、インク
ジェット法により形成することができる。配線214は、いわゆるソース配線、又はドレ
イン配線として機能する。
なおインクジェット法により、配線214を先に積層させ、その後粘性の高い絶縁膜を
形成して層間絶縁膜を形成してもよい。またインクジェット法により、絶縁膜と配線を適
宜交互に滴下してもよい。すなわち、絶縁膜材料を滴下していき、配線を形成する領域で
は配線材料を滴下すればよい。このとき表面の平坦性が問題となる場合は、CMP(Chemica
l Mechanical Polishing、化学的・機械的ポリッシング)、エッチバック等の平坦化工程
を施すとよい。以上のように、コンタクトホールを開口するためのフォトマスク形成工程
、該マスクを用いたエッチング工程、該マスクを除去する洗浄工程を削減することもでき
る。
その後、配線214と接するように電極215を形成する。電極215は、インクジェ
ット法により形成することができる。電極215は、液晶表示装置においていわゆる画素
電極として機能し、発光装置においていわゆる発光素子の陽極又は陰極として機能する。
電極215として、水系の溶媒中に導電体が混入したドットを用いることができ、特に透
明導電体が混入されたドットを用いることにより透明導電膜を形成することができる。ま
た層間絶縁膜213の上面にTiO2を形成し、電極215を形成する所望の領域に光触
媒活性化させる波長の光を照射して、親水性としてもよい。
また油(アルコール)系の溶媒中に導電体が混入したドットを滴下してもよい。この場
合、電極215を形成する領域の両端に光触媒活性化させる波長の光を照射し、撥油性を
高めればよい。
また層間絶縁膜213を形成すると平坦性が高まるため好ましいが、一方で作製工程が
増えてしまう。そのため、層間絶縁膜213を形成せずにゲート絶縁膜210にコンタク
トホールを形成し、電極215を形成してもよい。
このように光触媒反応を利用した、インクジェット法により、ドットの径より狭い、つ
まり幅の小さい配線を有する薄膜トランジスタを形成することができる。本実施の形態の
薄膜トランジスタは、半導体膜より上方にゲート電極が設けられる、いわゆるトップゲー
ト型の薄膜トランジスタである。
また本実施の形態において、不要なTiO2を除去してもよい。不要な領域とは、配線
が形成されない領域であるため、配線をマスクとしてドライエッチング、又はウェットエ
ッチングを行ってTiO2を除去することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる方法で薄膜トランジスタを形成する例を説
明する。なお光触媒物質としてTiO2を用いる。
まず図4(A)に示すように、上記実施の形態と同様に基板200上に下地膜201を
形成する。下地膜上に光触媒物質202としてTiO2を全体に形成する。またTiO2
下地膜として用いてもよく、この場合下地膜を省略することができる。TiO2は上記実
施の形態と同様に形成すればよい。
次いで、所望の領域のTiO2に光触媒活性させる波長を有する光を照射し、照射領域
203を形成する。すると照射領域は親水性を示す。
インクジェット法を用いて、照射領域上から又は照射領域にむかって、溶媒中に導電体
が混入したドットを滴下して、配線204を形成する。そして一導電型を有する半導体膜
、例えばN型を有する半導体膜206を形成し、配線204と、N型を有する半導体膜2
06とを同時にパターニングする。
図4(B)に示すように、N型を有する半導体膜上に半導体膜207を形成し、パター
ニングする。例えば、半導体膜として非晶質半導体膜を用い、該非晶質半導体膜上にイン
クジェット法によりポリイミド又はポリビニルアルコール等からなるマスクを形成し、該
マスクを用いて非晶質半導体膜をパターニングする。このとき同時に、N型を有する半導
体膜をパターニングしてもよい。その後、半導体膜等を覆ってゲート絶縁膜210を形成
する。ゲート絶縁膜としてTiO2を用い、所望の領域に光触媒活性させる波長を有する
光を照射し、照射領域209を形成する。すると照射領域209は親水性を示す。
インクジェット法を用いて、照射領域上から又は照射領域にむかって溶媒中に導電膜が
混入されたドットを滴下し、ゲート電極211を形成する。親水性領域に選択的にドット
を滴下するため、水系の溶媒を用いる。
また油(アルコール)系の溶媒中に分散された導電体を有するドットを滴下してもよい
。この場合、ゲート電極211を形成する領域の両端に光触媒活性化させる波長の光を照
射し、撥油性を高めればよい。
図4(C)に示すように、層間絶縁膜214を形成し、所望の領域にコンタクトホール
を形成し、該コンタクトホールに配線214を形成する。配線214はインクジェット法
により形成することができる。そして配線214と接続するように電極215を形成する
。電極215はインクジェット法により形成することができる。
電極215は、液晶表示装置において画素電極として機能し、発光装置において発光素
子の陽極又は陰極として機能する。電極215として、水系の溶媒中に分散した導電体を
用いることでき、特に透明導電体を用いることにより透明導電膜を形成することができる
。また層間絶縁膜213の上面にTiO2を形成し、電極215を形成する所望の領域に
光触媒活性化させる波長の光を照射してもよい。
また油(アルコール)系の溶媒中に導電体が混入されたドットを滴下してもよい。この
場合、電極215を形成する領域の両端に光触媒活性化させる波長の光を照射し、撥油性
を高めればよい。
また層間絶縁膜213を形成すると平坦性が高まるため好ましいが、一方で作製工程が
増えてしまう。そのため、層間絶縁膜213を形成せずにゲート絶縁膜210にコンタク
トホールを形成し、電極215を形成してもよい。
このように光触媒反応を利用した、インクジェット法により、ドットの径より狭い、つ
まり幅の小さい配線を有する薄膜トランジスタを形成することができる。本実施の形態の
薄膜トランジスタは、半導体膜より上方にゲート電極が設けられる、いわゆるトップゲー
ト型の薄膜トランジスタである。
また本実施の形態において、不要なTiO2を除去してもよい。不要な領域とは、配線
が形成されない領域であるため、配線をマスクとしてドライエッチング、又はウェットエ
ッチングを行ってTiO2を除去することができる。
以上のように多様な構造を有するトップゲート型の薄膜トランジスタを形成することが
できる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる方法で薄膜トランジスタを形成する例を説
明する。なお光触媒物質としてTiO2を用いる。
まず図17(A)に示すように、上記実施の形態と同様に、基板200上に下地膜20
1を形成する。下地膜上に電極215を形成する。電極215はインクジェット法により
形成することができる。また下地膜に光触媒物質を用い、光照射を行って親水性又は撥油
性とした状態で、インクジェット法により電極215を滴下してもよい。
全体に配線204を形成し、一導電型を有する半導体膜、例えばN型を有する半導体膜
206を形成する。配線204はスパッタリング法、又はインクジェット法により形成す
ることができる。
その後、N型を有する半導体膜上に光触媒物質202としてTiO2を形成する。
TiO2の所望の領域に光照射を行い、照射領域203を形成する。照射領域は親水性を
示す。
そして、N型を有する半導体膜上にインクジェット法によりポリイミド又はポリビニル
アルコール等からなるマスク208を形成する。このとき、照射領域上にマスクを形成す
る。そのため、マスクは水系の溶媒を有するドットを滴下して形成する。その結果、ドッ
トの径より小さい幅を有するマスクを形成することができ、微細なパターニングを施すこ
とができる。さらに必要に応じてマスクを焼成するため、加熱処理を行ってもよい。
図17(B)に示すように、マスクを用いて、配線、N型を有する半導体膜、及び光触
媒物質をパターニングする。このパターニングにより電極215が現れる。その後、マス
クを除去するための洗浄を行う。さらにウェットエッチング又はドライエッチングにより
、光触媒物質を除去する。
図17(C)に示すように、半導体膜207を形成し、マスクを用いてパターニングす
る。図示しないが、該マスクは半導体膜上にインクジェット法によりポリイミド又はポリ
ビニルアルコール等を滴下して形成してもよい。半導体膜をパターニングするとき、同時
にN型を有する半導体膜をパターニングしてもよい。
そして半導体膜を覆うように、ゲート絶縁膜210として機能する絶縁膜を形成する。
このとき、電極215上には絶縁膜210を形成しない。本実施の形態では、ゲート絶縁
膜は光触媒物質であるTiO2を用いて形成する。TiO2の所望の領域に光照射を行って
、照射領域209を形成する。照射領域は親水性を示す。そして照射領域上にゲート電極
211として機能する導電膜を形成する。そのため、導電膜は水系の溶媒に導電体が混入
されたドットを滴下して形成する。その結果、ドットの径より小さい幅を有するゲート電
極を形成することができ、微細化を達成することができる。さらに必要に応じてゲート電
極を焼成するため、加熱処理を行ってもよい。
以上のように多様な構造を有するトップゲート型の薄膜トランジスタを形成することが
できる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる方法で薄膜トランジスタを形成する例を説
明する。なお光触媒物質としてTiO2を用いる。
まず図5(A)に示すように、上記実施の形態と同様に、基板200上に下地膜201
を形成する。下地膜上に光触媒物質202としてTiO2を全体に形成する。またTiO2
を下地膜として用いてもよく、この場合下地膜を省略することができる。TiO2は上記
実施の形態と同様に形成すればよい。
次いで、所望の領域のTiO2に光触媒活性させる波長を有する光を照射し、照射領域
203を形成する。すると照射領域は親水性を示す。
インクジェット法を用いて、照射領域上から、溶媒中に導電体が混入したドットを滴下
して、ゲート電極211として機能する導電膜を形成する。
図5(B)に示すように、ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜210を形成する。その後
、プラズマCVD法等により半導体膜207、一導電型を有する半導体膜、例えばN型を
有する半導体膜206を形成する。このとき、原料ガスやその流量を変化させることで半
導体膜207、N型を有する半導体膜206を連続成膜することができる。N型を有する
半導体膜上にインクジェット法によりポリイミド又はポリビニルアルコール等からなるマ
スク208を形成し、該マスクを用いて半導体膜、N型を有する半導体膜をパターニング
する。その後、マスクを除去するため洗浄する。
図5(C)に示すように、配線204を形成する。配線204は、インクジェット法に
より形成することができる。配線204は、いわゆるソース電極、又はドレイン電極とし
て機能する。
このとき、配線204を形成する領域にTiO2を形成し、光触媒活性化させる波長の
光を照射して親水性とし、水系溶媒を有するドットを滴下して配線を形成してもよい。
また、配線を形成する両端にTiO2を形成し、光触媒活性化させる波長の光を照射し
て撥油性とし、油(アルコール)系溶媒を有するドットを滴下して配線を形成しても構わ
ない。
その後、配線204をマスクとして、N型を有する半導体膜をエッチングし、配線20
4を分離する。このとき、半導体膜が多少エッチングされることがある。このとき更に好
ましくは、エッチングされた半導体膜を覆って保護膜を形成するとよい。例えば、エッチ
ングされた半導体膜の領域に、インクジェット法によりポリイミド等を滴下すればよい。
図5(D)に示すように、層間絶縁膜213を形成し、所望の領域にコンタクトホール
を形成し、コンタクトホールに配線214を形成する。配線214はインクジェット法に
より形成することができる。そして配線214と接続するように電極215を形成する。
電極215はインクジェット法により形成することができる。
電極215は、液晶表示装置において画素電極として機能し、発光装置において発光素
子の陽極又は陰極として機能する。電極215として、水系の溶媒中に導電体が混入した
ドットを用いることでき、特に透明導電体を用いることにより透明導電膜を形成すること
ができる。また層間絶縁膜213の上面にTiO2を形成し、電極215を形成する所望
の領域に光触媒活性化させる波長の光を照射してもよい。
また油(アルコール)系の溶媒中に分散された導電体を有するドットを滴下してもよい
。この場合、電極215を形成する領域の両端に光触媒活性化させる波長の光を照射し、
撥油性を高めればよい。
また層間絶縁膜213を形成すると平坦性が高まるため好ましいが、一方で作製工程が
増えてしまう。そのため、層間絶縁膜213を形成せずにゲート絶縁膜210にコンタク
トホールを形成し、電極215を形成してもよい。
このように光触媒反応を利用した、インクジェット法により、ドットの径より狭い、つ
まり幅の小さい配線を有する薄膜トランジスタを形成することができる。本実施の形態の
薄膜トランジスタは、半導体膜より下方にゲート電極が設けられる、いわゆるボトムゲー
ト型であって、チャネル領域がエッチングされたいわゆるチャネルエッチ型の薄膜トラン
ジスタである。
また本実施の形態において、不要なTiO2を除去してもよい。不要な領域とは、配線
が形成されない領域であるため、配線をマスクとしてドライエッチング、又はウェットエ
ッチングを行ってTiO2を除去することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる方法で薄膜トランジスタを形成する例を説
明する。なお光触媒物質としてTiO2を用いる。
まず図6(A)に示すように、上記実施の形態と同様に基板200上に下地膜201を
形成する。下地膜上に光触媒物質202としてTiO2を全体に形成する。またTiO2
下地膜として用いてもよく、この場合下地膜を省略することができる。TiO2は上記実
施の形態と同様に形成すればよい。
次いで、所望の領域、本実施の形態では配線を形成する領域の両端のTiO2に光触媒
活性させる波長を有する光を照射し、照射領域203を形成する。すると照射領域は撥油
性を示す。
インクジェット法を用いて、非照射領域上から又は非照射領域にむかって、溶媒中に導
電体が混入したドットを滴下して、ゲート電極211として機能する導電膜を形成する。
図6(B)に示すように、ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜210を形成する。その後
、プラズマCVD法等により半導体膜207を形成する。そしてチャネル保護膜220を
形成するため、例えば、プラズマCVD法により絶縁膜を形成し、所望の領域に、所望の
形状となるようにパターニングする。このとき、ゲート電極をマスクとして基板の裏面か
ら露光することにより、チャネル保護膜220を形成することができる。またチャネル保
護膜は、インクジェット法を用いてポリイミド又はポリビニルアルコール等を滴下しても
よい。その結果、露光工程を省略することができる。
その後、プラズマCVD法等により一導電型を有する半導体膜、例えばN型を有する半
導体膜206を形成する。
図6(C)に示すように、N型半導体膜上に、インクジェット法によりポリイミドから
なるマスク208を形成する。該マスクを用いて、半導体膜207、N型を有する半導体
膜206をパターニングする。その後、マスクを除去するため洗浄する。
図6(D)に示すように、配線204を形成する。配線204は、インクジェット法に
より形成することができる。配線204は、いわゆるソース電極、又はドレイン電極とし
て機能する。
このとき、配線204を形成する領域にTiO2を形成し、光触媒活性化させる波長の
光を照射して親水性とし、水系溶媒を有するドットを滴下して配線を形成してもよい。
また、配線を形成する両端にTiO2を形成し、光触媒活性化させる波長の光を照射し
て撥油性とし、油(アルコール)系溶媒を有するドットを滴下して配線を形成しても構わ
ない。
そして配線204と接続するように電極215を形成する。電極215はインクジェッ
ト法により形成することができる。
電極215は、液晶表示装置において画素電極として機能し、発光装置において発光素
子の陽極又は陰極として機能する。電極215として、水系の溶媒中に導電体が混入した
ドットを用いることができ、特に透明導電体を用いることにより透明導電膜を形成するこ
とができる。またゲート絶縁膜をTiO2を用いて形成したり、ゲート絶縁膜の所望の上
面にTiO2を形成し、電極215を形成する所望の領域に光触媒活性化させる波長の光
を照射してもよい。
また油(アルコール)系の溶媒中に分散された導電体を有するドットを滴下してもよい
。この場合、電極215を形成する領域の両端に光触媒活性化させる波長の光を照射し、
撥油性を高めればよい。
また上記実施の形態のように、層間絶縁膜213を形成し、層間絶縁膜にコンタクトホ
ールを形成し、コンタクトホールに配線を形成し、配線と電極215とを接続してもよい
。層間絶縁膜を形成することにより、平坦性が高まるため好ましい。
図7には、図6に示す薄膜トランジスタの上面図を示す。なお図6(D)は、図7のA
−A’における断面図に相当する。
ゲート電極211は、インクジェット法により、走査線302と同一層で形成される。
撥油性を高めるため、少なくともゲート電極及び走査線を形成する領域の両端に形成され
ているTiO2に、光触媒活性化させる波長の光を照射する照射領域203を形成する。
その後、ゲート電極上に半導体膜207等を形成する。図示しないが上述したように、
半導体膜上にチャネル保護膜を形成し、ゲート電極を用いて裏面から光を照射して露光す
る。その後、N型を有する半導体膜を形成し、インクジェット法により形成されるマスク
を用いて半導体膜とN型を有する半導体膜をパターニングしている。
N型を有する半導体膜上に配線204を形成し、配線は、インクジェット法により、ビ
デオ信号等が入力される信号線301と同一層で形成される。このとき、ゲート絶縁膜を
TiO2を用いて形成したり、ゲート絶縁膜の所望の上面にTiO2を形成し、ゲート絶縁
膜配線及び信号線を形成する領域の両端に、撥油性を高めるため、光触媒活性化させる波
長の光を照射してもよい。少なくとも、信号線を形成する領域の両端に光触媒活性化させ
る波長の光を照射するとよい。その結果、配線形成の正確な位置制御が可能となる。
そして、配線204と接続するように電極215を形成する。電極215は、インクジ
ェット法により形成することができる。また電極215は、水系溶媒を有するドット、又
は油(アルコール)系溶媒を有するドットを滴下して形成することができる。特に、電極
215の膜厚を薄くする場合、水系溶媒を有するドットを滴下して形成し、その領域に光
触媒活性化させる波長の光を照射して親水性とすればよい。一方、電極215の膜厚を厚
くする場合、油(アルコール)系溶媒を有するドットを滴下して形成し、その領域の周囲
(断面図では両端と表記)に光触媒活性化させる波長の光を照射して撥油性とすればよい
。このとき滴下するドット量に応じて電極215の膜厚を制御することができる。
このように光触媒反応を利用した、インクジェット法により、ドットの径より狭い、つ
まり幅の小さい配線を有する薄膜トランジスタを形成することができる。本実施の形態の
薄膜トランジスタは、半導体膜より下方にゲート電極が設けられる、いわゆるボトムゲー
ト型であって、チャネル保護膜が形成されたいわゆるチャネル保護型の薄膜トランジスタ
である。
また本実施の形態において、不要なTiO2を除去してもよい。不要な領域とは、配線
が形成されない領域であるため、配線をマスクとしてドライエッチング、又はウェットエ
ッチングを行ってTiO2を除去することができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、インクジェット法により薄膜トランジスタを覆うように保護膜を形
成する場合を説明する。
図8(A)には、トップゲート型の薄膜トランジスタであって、層間絶縁膜を形成する
ことなく配線204と電極215が接続されている。TiO2に対する照射領域203は
、配線204を形成する領域の両端に形成し、油(アルコール)系の溶媒を有するドット
を滴下して配線204を形成する。また電極215を形成する領域にも照射領域203を
形成してもよい。その場合、水系の溶媒を有するドットを滴下して電極215を形成すれ
ばよい。
図8(A)に示す薄膜トランジスタは、層間絶縁膜を形成しないため、該薄膜トランジ
スタは非常に薄く形成することができる。この状態で、ゲート電極211、及び電極21
5の一部を覆うように保護膜221を形成する。例えば、インクジェット法によりポリイ
ミド又はポリビニルアルコール等を滴下すればよい。このような層間絶縁膜を形成しない
場合、保護膜を形成することにより、薄膜トランジスタを外部から守ることができる。
図8(B)には、チャネルエッチ型の薄膜トランジスタであって、層間絶縁膜を形成す
ることなく配線204と電極215が接続されている。TiO2に対する照射領域203
は、ゲート電極211を形成する領域の両端に形成し、油(アルコール)系の溶媒を有す
るドットを滴下してゲート電極211を形成する。また電極215を形成する領域にも照
射領域203を形成してもよい。その場合、水系の溶媒を有するドットを滴下して電極2
15を形成すればよい。
図8(B)に示す薄膜トランジスタは、層間絶縁膜を形成しないため、該薄膜トランジ
スタは非常に薄く形成することができる。この状態で、配線204及び電極215の一部
を覆うように保護膜221を形成する。例えば、インクジェット法によりポリイミド等を
滴下すればよい。このように層間絶縁膜を形成しない場合、保護膜を形成することにより
、薄膜トランジスタを外部から守ることができる。なお保護膜は、少なくともエッチング
されたチャネル形成領域を覆って形成すればよい。
図8(C)には、チャネル保護型の薄膜トランジスタであって、層間絶縁膜を形成する
ことなく配線204と電極215が接続されている。TiO2に対する照射領域203は
、ゲート電極211を形成する領域の両端に形成し、油(アルコール)系の溶媒を有する
ドットを滴下してゲート電極211を形成する。また電極215を形成する領域にも照射
領域203を形成してもよい。その場合、水系の溶媒を有するドットを滴下して電極21
5を形成すればよい。
図8(C)に示す薄膜トランジスタは、層間絶縁膜を形成しないため、該薄膜トランジ
スタは非常に薄く形成することができる。この状態で、配線204及び電極215の一部
を覆うように保護膜221を形成する。例えば、インクジェット法によりポリイミド等を
滴下すればよい。このように層間絶縁膜を形成しない場合、保護膜を形成することにより
、薄膜トランジスタを外部から守ることができる。
このようにインクジェット法により保護膜を形成することにより、薄膜トランジスタを
外部から守ることができる。更にインクジェット法により保護膜を形成すると、フォトマ
スクの露光工程、該マスクを用いたエッチング工程、該マスクの除去工程を省略すること
ができ、好ましい。
(実施の形態9)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した薄膜トランジスタを有する発光装置につい
て説明する。
図9(A)に示すように、上記実施の形態に基づき、駆動回路部310及び画素部31
1に、トップゲート型のNチャネル型TFTを形成する。特に、画素部311に形成され
た発光素子と接続されるNチャネル型TFTは、駆動用TFT301と表記する。駆動用
TFT301が有する電極(第1の電極と表記する)215の端部を覆うように、土手や
隔壁と呼ばれる絶縁膜302を形成する。絶縁膜302には、無機材料(酸化シリコン、
窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、
アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、珪素(
Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む、又
は置換基にフッ素、アルキル基、又は芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料
、いわゆるシロキサン、及びそれらの積層構造を用いることができる。有機材料として、
ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いることができる。
第1の電極215上において、絶縁膜302に開口部を形成する。開口部には、電界発
光層303が設けられ、電界発光層及び絶縁膜302を覆うように発光素子の第2の電極
304が設けられる。
なお電界発光層が形成する分子励起子の種類としては一重項励起状態と三重項励起状態
が可能であり、基底状態は通常一重項状態であるため、一重項励起状態からの発光は蛍光
、三重項励起状態からの発光は燐光と呼ばれる。電界発光層からの発光とは、どちらの励
起状態が寄与する場合も含まれる。更には、蛍光と燐光を組み合わせて用いてもよく、各
RGBの発光特性(発光輝度や寿命等)により選択することができる。
電界発光層303は、第1の電極215側から順に、HIL(ホール注入層)、HTL
(ホール輸送層)、EML(発光層)、ETL(電子輸送層)、EIL(電子注入層)の
順に積層されている。なお電界発光層は、積層構造以外に単層構造、又は混合構造をとる
ことができる。
また、電界発光層303として、フルカラー表示とする場合、赤色(R)、緑色(G)
、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法、又はインクジェ
ット法などによって選択的に形成すればよい。インクジェット法により形成すると、マス
クを用いずとも、RGBの塗り分けを行うことができるため好ましい。もちろん、インク
ジェット法により単色の電界発光層を形成してもよい。
具体的には、HILとしてCuPcやPEDOT、HTLとしてα−NPD、ETLと
してBCPやAlq3、EILとしてBCP:LiやCaF2をそれぞれ用いる。また例え
ばEMLは、R、G、Bのそれぞれの発光色に対応したドーパント(Rの場合DCM等、
Gの場合DMQD等)をドープしたAlq3を用いればよい。なお、電界発光層は上記積
層構造の材料に限定されない。例えば、CuPcやPEDOTの代わりに酸化モリブデン
(MoOx:x=2〜3)等の酸化物とα−NPDやルブレンを共蒸着して形成し、ホー
ル注入性を向上させることもできる。このような材料は、有機材料(低分子又は高分子を
含む)、又は有機材料と無機材料の複合材料を用いることができる。
さらに各RGBの電界発光層を形成する場合、カラーフィルターを用いて、高精細な表
示を行うこともできる。
また白色の発光を示す電界発光層を形成する場合、カラーフィルター、又はカラーフィ
ルター及び色変換層などを別途設けることによってフルカラー表示を行うことができる。
カラーフィルターや色変換層は、例えば第2の基板(封止基板)に設けた後、張り合わせ
ればよい。カラーフィルターや色変換層はインクジェット法により形成することができる
。勿論、白色以外の発光を示す電界発光層を形成して単色の発光装置を形成してもよい。
また単色表示が可能なエリアカラータイプの表示装置を形成してもよい。エリアカラータ
イプは、パッシブマトリクス型の表示部が適しており、主に文字や記号を表示することが
できる。
また第1の電極215及び第2の電極304は仕事関数を考慮して材料を選択する必要
がある。但し第1の電極及び第2の電極は、画素構成によりいずれも陽極、又は陰極とな
りうる。本実施の形態では、駆動用TFTの極性がNチャネル型であるため、第1の電極
を陰極、第2の電極を陽極とすると好ましい。また駆動用TFTの極性がpチャネル型で
ある場合、第1の電極を陽極、第2の電極を陰極とするとよい。
以下に、陽極及び陰極に用いる電極材料について説明する。
陽極として用いる電極材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV)金属、合
金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体例な材料
としては、ITO(indium tin oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(Zn
O)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化珪素(
SiO2)を混合したITSO、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タング
ステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、
銅(Cu)、パラジウム(Pd)、又は金属材料の窒化物(TiN)等を用いることがで
きる。
一方、陰極として用いる電極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下
)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。具
体的な材料としては、元素周期律の1族又は2族に属する元素、すなわちLiやCs等の
アルカリ金属、及びMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、及びこれらを含む合金(M
g:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む
遷移金属を用いて形成することができる。但し、本実施の形態において第2の電極は透光
性を有するため、これら金属、又はこれら金属を含む合金を非常に薄く形成し、ITO、
IZO、ITSO又はその他の金属(合金を含む)との積層により形成することができる
これら第1の電極及び第2の電極は蒸着法、スパッタリング法、インクジェット法等に
より形成することができる。
特に第2の電極としてスパッタリング法による導電膜、ITO若しくはITSO、又は
それらの積層体を形成する場合、スパッタリング法で形成するとき電界発光層にダメージ
が入る恐れがある。スパッタリング法によるダメージを低減するため、酸化モリブデン(
MoOx:x=2〜3)等の酸化物が電界発光層の最上面に形成されると好ましい。その
ため、HIL等として機能する酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物を電
界発光層の最上面に形成し、第1の電極側から順に、EIL(電子注入層)、ETL(電
子輸送層)、EML(発光層)、HTL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第
2の電極の順に積層するとよい。このとき第1の電極は陰極として機能し、第2の電極は
陽極として機能する。
特に本実施の形態では、駆動用TFTの極性がNチャネル型であるため、電子の移動方
向を考慮すると、第1の電極を陰極、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、E
ML(発光層)、HTL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極を陽極
とすると好ましい。
その後、窒素を含むパッシベーション膜又はDLC等をスパッタリング法やCVD法に
より形成するとよい。その結果、水分や酸素の侵入を防止することができる。また第1の
電極、第2の電極、その他の電極により、表示手段の側面を覆って酸素や水分の侵入を防
ぐこともできる。次いで、封止基板を張り合わせる。封止基板により形成される空間には
、窒素を封入したり、乾燥剤を配置してもよい。また透光性を有し、吸水性の高い樹脂を
充填してもよい。
またコントラストを高めるため、偏光板又は円偏光板を設けてもよい。例えば、表示面
の一面又は両面に偏光板、若しくは円偏光板を設けることができる。
このように形成された構造を有する発光装置において、第1の電極及び第2の電極が透
光性を有する。そのため、信号線から入力されるビデオ信号に応じた輝度で電界発光層か
ら光が両矢印方向305、306に出射する。
図9(B)に示す発光装置の構造は、上記実施の形態に基づき、駆動回路部310及び
画素部311に、チャネルエッチ型のNチャネル型TFTを形成する。図9(A)と同様
に、画素部311に形成された発光素子と接続されるNチャネル型TFTは、駆動用TF
T301と表記する。第1の電極215は非透光性、好ましくは反射性の高い導電膜とし
、第2の電極304は透光性を有する導電膜とする点が図9(A)と異なる。そのため、
光の射出方向305は封止基板側のみである。
図9(B)において、第2の電極にスパッタリング法により形成される透光性を有する
導電膜を使用する場合、上述のように電界発光層にダメージが入る恐れがある。スパッタ
リング法によるダメージを低減するため、酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の
酸化物が電界発光層の最上面に形成されると好ましい。そのため、HIL等として機能す
る酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物を電界発光層の最上面に形成する
ため、第1の電極側から順に、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML(
発光層)、HTL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極の順に積層す
るとよい。特に本実施の形態では、駆動用TFTの極性がNチャネル型であるため、第1
の電極を陰極、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML(発光層)、HT
L(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極を陽極とすると好ましい。そ
の他の構成は図9(A)と同様であるため説明を省略する。
図9(C)に示す発光装置の構造は、上記実施の形態に基づき、駆動回路部310及び
画素部311に、チャネル保護型のNチャネル型TFTを形成する。図9(A)と同様に
、画素部311に形成された発光素子と接続されるNチャネル型TFTは、駆動用TFT
301と表記する。第1の電極215は透光性を有する導電膜とし、第2の電極304は
非透光性、好ましくは反射性の高い導電膜とする点が図9(A)と異なる。そのため、光
の出射方向306が基板100側のみである。
図9(C)において、第2の電極にスパッタリング法により形成される非透光性を有す
る導電膜を使用する場合、上述のように電界発光層にダメージが入る恐れがある。スパッ
タリング法によるダメージを低減するため、酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等
の酸化物が電界発光層の最上面に形成されると好ましい。そのため、HIL等として機能
する酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物を電界発光層の最上面に形成す
るため、第1の電極側から順に、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML
(発光層)、HTL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極の順に積層
するとよい。特に本実施の形態では、駆動用TFTの極性がNチャネル型であるため、第
1の電極を陰極、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML(発光層)、H
TL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極を陽極とすると好ましい。
その他の構成は図9(A)と同様であるため説明を省略する。
図9(B)(C)のように、光の出射方向とならない側に設けられた非透光性の電極に
、反射性の高い導電膜を用いることにより光を有効利用することができる。
本実施の形態において、透光性を有する導電膜を得るためには、非透光性を有する導電
膜を、透光性を有するように薄く形成し、その上に透光性を有する導電膜を積層してもよ
い。
以上、各薄膜トランジスタを用いて発光装置の構造について説明したが、薄膜トランジ
スタの構成と、発光装置の構造はどのように組み合わせてもよい。
なお、発光装置においてデジタル階調表示及びアナログ階調表示をとることができるが
、非結晶性半導体膜を用いた発光装置では、アナログ階調表示を行うとよい。
(実施の形態10)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した薄膜トランジスタを有する発光装置と異な
る発光装置について説明する。特に本実施の形態では、層間絶縁膜を形成することなく、
配線204と電極215とを接続する薄膜トランジスタであって、電極215を覆うよう
に土手や隔壁と呼ばれる絶縁膜302を形成する。
図10(A)〜(C)に示す発光装置は、上記実施の形態に基づき、画素部に、トップ
ゲート型のNチャネル型TFT(駆動用TFT301と表記する)を形成する。駆動用T
FT301に接続される電極(第1の電極と表記する)215を形成する。このとき、照
射領域203又はゲート電極211を撥油性とし、配線204を形成するドットは、油(
アルコール)系の溶媒中に導電体が混入されたものを用いる。そして、電極215を形成
するドットは水系の溶媒中に導電体が混入されたものを用いればよい。すなわち光触媒物
質は、光照射を続けると、親水性と撥油性を同時に示すことができる。このように、光触
媒物質により配線によってドットの溶媒を使い分けることができる。
その後電極215を覆うように、土手や隔壁と呼ばれる絶縁膜302を形成し、電極2
15上の絶縁膜302に開口部を形成する。
このとき、層間絶縁膜を形成することなく、絶縁膜302を形成するため、非常に薄く
て軽量な発光装置を形成することができる。また絶縁膜302は、上記実施の形態に示し
た保護膜221としての機能を有するため、ポリイミド又はポリビニルアルコール等の保
護膜を形成する工程を削減することができる。
第1の電極215上において、絶縁膜302に開口部を形成する。開口部には、電界発
光層303が設けられ、電界発光層及び絶縁膜301を覆うように発光素子の第2の電極
304が設けられる。
その後の工程は、上記実施の形態で示した図9(A)〜(C)とそれぞれ同様であるた
め説明を省略する。
以上のように本実施の形態は、非常に薄くて軽量な発光装置を形成することができる。
(実施の形態11)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した非晶質半導体膜を有する薄膜トランジスタ
を有する発光装置の等価回路図及び上面図を説明する。またTFTはゲート、ソース、ド
レインの3端子を有するが、ソース端子(ソース電極)、ドレイン端子(ドレイン電極)
に関しては、トランジスタの構造上、明確に区別が出来ない。よって、素子間の接続につ
いて説明する際は、ソース電極、ドレイン電極のうち一方を第1の電極、他方を第2の電
極と表記する。
図20(A)には、発光装置の画素部の等価回路図を示す。一画素は、スイッチング用
のTFT(スイッチ用TFT)1000、駆動用のTFT(駆動用TFT)1001、電
流制御用のTFT(電流制御用TFT)1002を有し、これらTFTはNチャネル型を
有する。スイッチング用TFT1001の一方の電極及びゲート電極は、それぞれ信号線
1003及び走査線1005に接続されている。電流制御用TFT1002の一方の電極
は第1の電源線1004に接続され、ゲート電極はスイッチング用TFTの他方の電極に
接続されている。
容量素子1008は、電流制御用TFTのゲート・ソース間の電圧を保持するように設
ければよい。本実施の形態において、例えば第1の電源線の電位を低電位とし、発光素子
を高電位とすると、電流制御用TFTはNチャネル型を有するため、ソース電極と第1の
電源線とが接続する。そのため、容量素子は電流制御用TFTのゲート電極と、ソース電
極、つまり第1の電源線との間に設けることができる。なお、スイッチング用TFT、駆
動用TFT、又は電流制御用TFTのゲート容量が大きく、各TFTからのリーク電流が
許容範囲である場合、容量素子1008は設ける必要はない。
駆動用TFT1001の一方の電極は、電流制御用TFTの他方の電極に接続され、ゲ
ート電極は第2の電源線1006に接続されている。第2の電源線1006は、固定電位
を有する。そのため、駆動用TFTのゲート電位を固定電位とすることができ、寄生容量
や配線容量によるゲート・ソース間の電圧Vgsが変化しないように動作させることがで
きる。
そして駆動用TFTの他方の電極に発光素子1007が接続されている。本実施の形態
において、例えば第1の電源線の電位を低電位とし、発光素子を高電位とすると、駆動用
TFTのドレイン電極に発光素子の陰極が接続される。そのため、上述したように、陰極
、電界発光層、陽極の順に積層すると好ましい。このとき、第2の電極形成時のスパッタ
リング法によるダメージを低減するため、酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の
酸化物が電界発光層の最上面に形成されると好ましい。そのため、HIL等として機能す
る酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物を電界発光層の最上面に形成する
とさらに好ましい。このように、非晶質半導体膜を有するTFTであって、Nチャネル型
を有する場合、TFTのドレイン電極と陰極とを接続し、EIL、ETL、EML、HT
L、HIL、陽極の順に積層すると好適である。
以下に、このような画素回路の動作について説明する。
走査線1005が選択されるとき、スイッチング用TFTがオンとなると、容量素子1
008に電荷が蓄積されはじめる。容量素子1008の電荷は、電流制御用TFTのゲー
ト・ソース間電圧と等しくなるまで蓄積される。等しくなると、電流制御用TFTがオン
となり、直列に接続された駆動用TFTがオンとなる。このとき、駆動用TFTのゲート
電位が固定電位となっているため、発光素子へ寄生容量や配線容量によらない一定のゲー
ト・ソース間電圧Vgsを印加する、つまり一定のゲート・ソース間電圧Vgs分の電流
を供給することができる。
このように、発光素子は電流駆動型の素子であるため、画素内のTFTの特性バラツキ
、特にVthバラツキが少ない場合アナログ駆動を用いることが好適である。本実施の形
態のように、非晶質半導体膜を有するTFTは、特性バラツキが低いため、アナログ駆動
を用いることができる。一方デジタル駆動でも、駆動用TFTを飽和領域(|Vgs−V
th|<|Vds|を満たす領域)で動作させることで、一定の電流値を発光素子に供給
することができる。
図20(B)には、上記等価回路を有する発光装置の上面図の一例を示す。
まずインクジェット法により、各TFTのゲート電極、走査線、及び第2の電源線を同一
層で形成する。このとき撥油性を高めるため、少なくともゲート電極及び走査線を形成す
る領域の両端に形成されているTiO2に、光触媒活性化させる波長の光を照射する照射
領域1009を形成する。
そして各TFTの半導体膜を形成する。本実施の形態ではプラズマCVD法により全面
に半導体膜を形成し、マスクを用いて各TFTの半導体膜とする。図示しないが、その後
ゲート絶縁膜を形成する。
そしてソース電極、ドレイン電極、信号線及び第1の電源線を同一層で形成する。ソー
ス電極、ドレイン電極、信号線及び第1の電源線は、インクジェット法、又はプラズマC
VD法等により形成することができる。
スイッチング用TFTの一方の配線と、電流制御用TFTのゲート電極を接続するために
、ゲート絶縁膜にコンタクトホールを形成する。
本実施の形態において、容量素子1008は、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート
配線、及びソース・ドレイン配線により形成されている。
駆動用TFTの一方の電極と接続するように発光素子1007の電極1010を形成す
る。
駆動用TFTは非晶質半導体膜を有するため、駆動用TFTのチャネル幅(W)が広く
なるように設計する。
このようにして、発光装置の画素部を形成することができる。
本実施の形態では、一画素に各TFTが設けられるアクティブマトリクス型の発光装置
について説明したが、一列毎にTFTが設けられるパッシブマトリクス型の発光装置を形
成することもできる。パッシブマトリクス型の発光装置は、各画素にTFTが設けられて
いないため、高開口率となる。そのため、光が電界発光層の両側へ射出する発光装置の場
合、パッシブマトリクス型の表示装置を用いるとよい。また画素密度が増えた場合、アク
ティブマトリクス型の発光装置は、各画素にTFTが設けられているため低電圧駆動でき
有利であると考えられている。
このように光触媒反応を利用した、インクジェット法により、ドットの径より狭い、つ
まり幅の小さい配線を有する薄膜トランジスタを形成することができる。
また本実施の形態において、不要なTiO2を除去してもよい。不要な領域とは、配線
が形成されない領域であるため、配線をマスクとしてドライエッチング、又はウェットエ
ッチングを行ってTiO2を除去することができる。
(実施の形態12)
本実施の形態では、トップゲート型の薄膜トランジスタであって、一導電型を有する半
導体膜をプラズマCVD法により形成しない構成を説明する。
図11(A)に示すように、上記実施の形態と同様に、絶縁表面を有する基板上に20
0上に、下地膜201、光触媒物質202、照射領域203、インクジェット法により形
成される配線204、半導体膜207、TiO2より形成されるゲート絶縁膜210、ゲ
ート絶縁膜に対する照射領域209、インクジェット法により形成されるゲート電極21
1を形成する。なお照射領域203、及び209に、それぞれ配線204、ゲート電極2
11をインクジェット法により形成するため、それらの溶媒として水系のものを用いる。
なお、油(アルコール)系の溶媒を有するドットを用いて形成してもよく、その場合、配
線又はゲート電極を形成する領域の両端に照射領域を形成すればよい。
その後、一導電型を有する半導体膜、例えばN型を有する半導体膜を形成する代わりに
、ゲート電極をマスクとしてN型を有する不純物元素、例えば燐(P)を添加する。その
結果、半導体膜と配線(ソース電極及びドレイン電極に相当)204との接続抵抗を低下
させることができる。また特に、配線204間に形成されるN型を有する半導体膜をパタ
ーニングする必要がなくなるため、工程を削減することができる。
図11(B)に示すように、ゲート電極211を覆って層間絶縁膜213を形成する。
層配線204上方に形成された間絶縁膜213にコンタクトホールを形成する。コンタク
トホールに配線214を形成し、配線214と接続するように電極215を形成する。電
極215はインクジェット法により形成することができる。
図11(C)に示すように、電極215を覆うように土手や隔壁と呼ばれる絶縁膜30
2を形成し、電極215上の絶縁膜302に開口部を形成する。絶縁膜の材料は上記実施
の形態と同様であるため、説明を省略する。電極215に接するように開口部に電界発光
層303を形成する。その後電界発光層を覆うように第2の電極304を形成する。電界
発光層の構成は上記実施の形態と同様であるため、説明を省略する。第1の電極215及
び第2の電極304の構成は上記実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
以上のようにN型を有する半導体膜に代えて、不純物元素を添加することにより、半導
体膜とソース配線及びドレイン配線との接続抵抗を低下させることができる。更に、N型
を有する半導体膜をパターニングする工程を省略することができる。
(実施の形態13)
本実施の形態では、結晶性半導体膜を用いた薄膜トランジスタについて説明する。
図12(A)に示すように、絶縁表面を有する基板400上に下地膜401を形成する
。下地膜401は積層構造を有してもよく、本実施の形態ではプラズマCVD法を用いて
、第1の下地膜401aとして、プラズマCVD法を用い、原料ガスにSiH4、N2O、
NH3、H2、圧力が0.3Torr(39.9Pa)、RFパワーが50W、RF周波数
が60MHz、基板温度が400℃として形成する酸化窒化珪素膜を10〜200nm(好
ましくは50〜200nm)、第2の下地膜401bとして、プラズマCVD法を用い、原
料ガスにSiH4、N2O、圧力が0.3Torr(39.9Pa)、RFパワーが150
W、RF周波数が60MHz、基板温度が400℃として形成する酸化窒化珪素膜201
bを50〜200nm(好ましくは200〜150nm)の順に積層する。
下地膜401上に非晶質半導体膜を形成する。非晶質半導体膜の膜厚は25〜100n
m(好ましくは30〜60nm)とする。また非晶質半導体は珪素だけではなくシリコン
ゲルマニウムも用いることができ、シリコンゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの
濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。本実施の形態では66nm
の珪素を主成分とする半導体膜(非晶質珪素膜、アモルファスシリコンとも表記する)を
用いる。
次いで非晶質半導体膜を結晶化し、結晶性半導体膜を形成する。結晶化する手段は、結
晶化を促進する金属元素を添加して加熱することができる。金属元素を形成することによ
り、低温で結晶化できるため好ましい。但し、金属元素を除去する工程が必要となる。金
属元素としてはNi、Fe、Co、Pd、Pt、Cu、Au、Ag、In、Snから選ば
れた一種又は複数種を用いることができる。
また非晶質半導体膜に、レーザー光を照射すればよい。連続発振型のレーザー(CWレ
ーザー)やパルス発振型のレーザー(パルスレーザー)を用いることができる。レーザー
として、Arレーザー、Krレーザー、エキシマレーザー、YAGレーザー、Y2O3レーザー、YVO
4レーザー、YLFレーザー、YalO3レーザー、ガラスレーザー、ルビーレーザー、アレキサ
ンドライドレーザー、Ti:サファイヤレーザー、銅蒸気レーザー又は金蒸気レーザーのう
ち一種又は複数種を用いることができる。
例えば、非晶質半導体膜上にスピンコーティング法やディップ法といった塗布法により
Ni溶液(水溶液や酢酸溶液を含む)を塗布する。このとき非晶質半導体膜の表面の濡れ
性を改善し、非晶質半導体膜の表面全体に溶液を行き渡らせるため、酸素雰囲気中でのU
V光の照射、熱酸化法、ヒドロキシラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等
により、酸化膜を1〜5nmに成膜することが望ましい。また、イオン注入法によりNi
イオンを非晶質半導体膜中に注入したり、Niを含有する水蒸気雰囲気中で加熱したり、
ターゲットをNi材料としてArプラズマでスパッタリングしてもよい。本実施の形態で
は、Ni酢酸塩10ppmを含有した水溶液をスピンコーティング法により塗布する。
その後、非晶質半導体を500〜550℃で2〜20時間かけて熱処理を行い、非晶質
半導体膜を結晶化し結晶性半導体膜を形成する。このとき加熱温度を徐々に変化させると
好ましい。最初の低温加熱工程により、非晶質半導体膜の水素等が出てくるため、結晶化
の際の膜荒れを低減する、いわゆる水素出しを行うことができる。また磁場をかけて、そ
の磁気エネルギーと合わせて結晶化させてもよいし、高出力マイクロ波を使用しても構わ
ない。本実施の形態では、縦型炉を用いて500℃で1時間熱処理後、550℃4時間で
熱処理を行う。
そして結晶性半導体膜をパターニングして、島状の半導体膜402を形成する。
図12(B)に示すように、島状の半導体膜402を覆うようにゲート絶縁膜404と
して機能する絶縁膜を形成する。本実施の形態では、ゲート絶縁膜に光触媒物質であるT
iO2を用いる。TiO2は上記実施の形態で示した方法により作製することができる。
そして、ゲート電極として機能する導電膜を形成する領域のTiO2に、照射領域40
5を形成する。照射領域は親水性を示す。そのため本実施の形態では、ゲート電極をイン
クジェット法により形成する場合、水系の溶媒中に導電体が混入されたドットを用いる。
導電膜は上記実施の形態で記載した材料から選択することができ、本実施の形態ではAl
を用いる。そして、照射領域上から又は照射領域にむかってドットを滴下する。その後上
記実施の形態で示したように焼成等のため加熱処理を行い、ゲート電極406を形成する
その後、ゲート電極406を用いて、自己整合的に不純物元素を添加する。例えば、N
チャネル型の薄膜トランジスタとなる半導体膜にはリン(P)を添加し、pチャネル型の
薄膜トランジスタとなる半導体膜にはボロン(B)を添加する。
図12(C)に示すように、ゲート電極406を覆って、窒素を有する絶縁膜407を
形成する。本実施の形態において、絶縁膜407はインクジェット法により形成すること
もできる。その後、絶縁膜407を設けた状態で加熱することにより、半導体膜のダング
リングボンドを低減することができる。
図12(D)に示すように、絶縁膜407を覆うように層間絶縁膜408を形成する。
層間絶縁膜として、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、
感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド
、レジスト又はベンゾシクロブテン)、珪素(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が
構成され、置換基に少なくとも水素を含む、又は置換基にフッ素、アルキル基、又は芳香
族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料、いわゆるシロキサン、及びそれらの積層
構造を用いることができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有
機樹脂を用いることができる。例えば、有機材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた
場合、露光処理により感光性有機樹脂をエッチングすると上端部に曲率を有する開口部を
形成することができる。
不純物領域上方の層間絶縁膜408にコンタクトホールを開口し、電極409を形成す
る。電極409もインクジェット法により形成することができる。
以上のようにして薄膜トランジスタを形成することができる。このような薄膜トランジ
スタを有する半導体装置としては、集積回路や半導体表示装置であって、特に液晶表示装
置、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED
(Field Emission Display)等の半導体表示装置の画素部及び駆動回路部に本実施の形態
のように形成された薄膜トランジスタを用いることもできる。
このように結晶性半導体膜を有する薄膜トランジスタの配線や電極に、光触媒反応を利
用した、インクジェット法によりドットを用いて形成し、ドットの径より狭い、つまり幅
の小さい配線を形成することができる。更に、ドットが多少ずれて吐出された場合であっ
ても、光触媒活性が向上された領域に沿って配線を形成することができ、配線形成の正確
な位置制御が可能となる。
(実施の形態14)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる方法により作製された、結晶性半導体膜を
用いた薄膜トランジスタについて説明する。
図13(A)に示すように、上記実施の形態と同様に、絶縁表面を有する基板400上
に下地膜401a、401b、島状半導体膜402、TiO2を有するゲート絶縁膜40
4、照射領域405、ゲート電極406を形成する。その後ゲート電極406をマスクと
して、TiO2を有するゲート絶縁膜404をエッチングする。エッチング手段としては
、ウェットエッチング、又はドライエッチングを用いればよい。その結果、ゲート電極が
形成された領域以外のTiO2を除去することができる。TiO2は光触媒活性化を示すた
め、除去することにより、その後の工程や外光によりTiO2が光触媒活性化されること
を抑制する。
図13(B)に示すように、島状半導体膜402を覆って金属膜410を形成する。そ
して、金属膜と、島状半導体膜が有する珪素とを反応させシリサイドを形成させる。金属
膜は、その後形成されるシリサイドが半導体に対してオーミック又はオーミックに近い低
抵抗なコンタクトを形成できるような材料であることが望まれる。具体的には、モリブテ
ン(Mo)、タングステン(W)、プラチナ(白金、Pt)、クロム(Cr)、チタン(
Ti)、コバルト(Co)が好ましい。上記金属材料のうちの少なくとも1つと珪素を反
応させてシリサイドとする。またシリサイドを形成するため、上方又は基板側からレーザ
ーを照射したり、電気炉等により加熱する。
その後金属膜410を除去し、図13(C)に示すように、ソース領域及びドレイン領
域にシリサイド411を形成することができる。このとき、ソース領域及びドレイン領域
のシリサイドとゲート電極が短絡することを防止するため、ゲート絶縁膜の膜厚やシリサ
イドの膜厚を制御する必要がある。
その後、図13(D)に示すように、上記実施の形態と同様に、絶縁膜407、層間絶
縁膜408を形成する。絶縁膜407及び層間絶縁膜408と、島状半導体膜402との
選択比がとれるようにエッチングし、シリサイド411と接続する電極(ソース配線、ド
レイン緯線とも表記する)409を形成する。電極409はインクジェット法により形成
することができる。
このようなシリサイドによって、作製工程中において、ゲート絶縁膜が除去された領域
の島状半導体膜に汚染元素が付着することを抑制することができる。更にシリサイドによ
ってソース領域及びドレイン領域の抵抗を低減することができる。
また本実施の形態のように、光触媒物質を除去することにより、不要な領域で光触媒活
性化されることを抑制することができる。
(実施の形態15)
本実施の形態では、結晶性半導体膜を用いた薄膜トランジスタを発光装置に用いる例を
説明する。
上記実施の形態のような結晶性半導体膜を用いた薄膜トランジスタは、上記実施の形態
のように発光装置に用いることができる。上記実施の形態のように、第1の電極及び第2
の電極の透光性を制御することにより、電界発光層からの光の射出方向を決めることがで
きる。
また結晶性半導体膜を用いる場合、一画素に複数の薄膜トランジスタを設けると好まし
い。各薄膜トランジスタは、ビデオ信号が入力される信号線と接続されるスイッチング用
トランジスタ、発光素子に接続される駆動用トランジスタ、駆動用トランジスタに接続さ
れる電流制御用トランジスタ、として機能する。また薄膜トランジスタの特性はエンハン
スメント型、又はディプリーション型トランジスタを用いることができる。
好ましくは、スイッチング用トランジスタをNチャネル型、駆動用トランジスタ、及び
電流制御用トランジスタをpチャネル型とする。駆動用トランジスタがpチャネル型を有
するため、発光素子は、第1の電極側から順に、HIL(ホール注入層)、HTL(ホー
ル輸送層)、EML(発光層)、ETL(電子輸送層)、EIL(電子注入層)の順に積
層されているとよい。このとき第1の電極は陽極として機能し、第2の電極は陰極として
機能する。
なお結晶性半導体膜を有する薄膜トランジスタを具備する発光装置において、第1の電
極側から順に、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML(発光層)、HT
L(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)の順に積層し、第1の電極を陰極とし、第
2の電極を陽極として機能させてもよい。
具体的な電界発光層の材料等のその他の構成は、上記実施の形態で示したので、説明を
省略する。
なお、発光装置においてデジタル階調表示及びアナログ階調表示をとることができるが
、結晶性半導体膜を用いた発光装置では、デジタル階調表示を行うとよい。
(実施の形態16)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した薄膜トランジスタを有する液晶表示装置を
形成する例を説明する。
図14(A)には、上記実施の形態で示したトップゲート型の非結晶半導体膜を有する
薄膜トランジスタをスイッチング用トランジスタ601として用いる液晶表示装置を示す
薄膜トランジスタと電気的に接続されている画素電極602を形成する。画素電極60
2に透光性を有する導電膜(例えば、ITOやITSO)を用いると透過型液晶表示装置
となり、非透過性、つまり反射性の高い導電膜(例えばAl)を用いると反射型液晶表示
装置を形成することができる。その後、画素電極602を覆って配向膜603を形成する
また対向基板608に、カラーフィルター607、対向電極606、配向膜605を形
成する。カラーフィルター、対向電極、又は配向膜はインクジェット法により形成するこ
とができる。また図示しないがブラックマトリクスもインクジェット法により形成するこ
とができる。その後対向基板608を、シール剤を用いて張り合わせ、その間に液晶60
4を注入して液晶素子を有するセルが完成する。なお液晶は、滴下して形成してもよい。
液晶をインクジェット法により滴下してもよい。
その後、異方性導電膜を用いてFPC(フレキシブルプリントサーキット:Flexible P
rinted Circuit)を接着して外部端子とすればよい。
図14(B)(C)に示す液晶表示装置は、それぞれスイッチング用トランジスタとし
て、チャネル保護膜型の非結晶性半導体膜を有する薄膜トランジスタ、結晶性半導体を有
する薄膜トランジスタを用いた場合の一例を示す。
このようにインクジェット法により形成されるドットの径より狭い、つまり幅の小さな
配線を有する液晶表示装置を形成することができる。更に、ドットが多少ずれて吐出され
た場合であっても、光触媒活性が向上された領域に沿って形成された配線を有する液晶表
示装置を形成することができる。
(実施の形態17)
本実施の形態では、上記薄膜トランジスタを形成するインクジェット装置(液滴吐出装
置)を説明する。
図15(A)に示す液滴吐出装置は、装置内に液滴吐出手段701を有し、更に窓70
6から光触媒物質を光触媒活性化させる波長の光を照射する手段(光照射手段)を有する
。光照射手段としては、ランプ(例えば紫外線ランプ、いわゆるブラックライト)やレー
ザー光(例えば、発振波長308nmのXeClエキシマレーザー、発振波長351nm
のXeFエキシマレーザー、又は発振波長248nmのKrFエキシマレーザー等)発振
器を用いることができる。
また図示していないが、液滴吐出装置には液滴吐出を行う為のノズル駆動電源とノズル
ヒータが内蔵され、また液滴吐出手段を移動させる為の移動手段を備えている。
窓(例えば石英窓)706から照射される光により親水性や撥油性を制御することがで
きる。液滴吐出手段によりドットを吐出することで、基板702に所望の配線等のパター
ンを得ることができ、好ましくは親水性や撥油性が制御された領域に所望の配線等のパタ
ーンを形成するとよい。更に、液滴吐出手段から光触媒物質を吐出し、窓706から照射
される光により光触媒活性化を行うことができる。
このような液滴吐出装置において、基板702は搬入口703から反応室704内へ搬
入される。基板702はX−Y軸方向への移動手段を備えた搬送台に設置され、X―Y平
面内の任意の箇所に移動させることができる。液滴吐出処理は、搬送台の移動により基板
702が、液滴吐出手段701の待つ所定の位置に到達すると開始する。液滴吐出処理は
、液滴吐出手段701と基板702の相対的な移動と、液滴吐出の所定のタイミングによ
って達成され、各々の移動速度と、液滴吐出手段701から液滴を吐出する周期を調節す
ることで、基板702上に所望のパターンを描画することができる。特に、液滴吐出処理
は高度な精度が要求されるため、液滴吐出時は搬送台上の基板の移動を停止させ、制御性
の高い液滴吐出手段701のみを走査させることが望ましい。また、配線の始点と終点に
ドットの固まりが形成されることを防止するため、液滴吐出手段と、搬送台上の基板とを
同時に移動させることも考えられる。
反応室704には窓706が設けられており、筐体外部に設置された光照射手段707
からの光を石英窓706から入射させる。光の光路にはシャッター708、反射ミラー7
09、シリンドリカルレンズや凸レンズなどによって構成される光学系710が設置され
る。本実施の形態の液滴吐出装置では、光学系を調整することにより、光を基板702の
斜め上方から入射させることができる。液滴吐出手段701の液滴吐出部先端と基板70
2の間隔は数ミリ程度であることから、入射させる光は基板702の法線方向に対して4
5°以上とするのが好ましい。また基板702が光を透過する材質の場合、光を基板70
2の下面から照射させることができる。この場合、窓を反応室下面へ設置する。
更に着弾した液滴の乾燥を早め、また液滴の溶媒成分を除去するために反応室704の
排気口505に減圧装置711を設けて真空排気しておくことが望ましい。しかし、大気
圧下で行うことも可能である。大気下で行う場合等、反応室や石英窓は必ずしも必要では
ない。また図示していないが、基板上のパターンへの位置合わせのためのセンサやCCD
カメラ、基板を加熱する手段、加えて温度、圧力等、種々の物性値を測定する手段を、必
要に応じて設置してもよい。またこれら手段も、反応室704外部に設置した制御手段に
よって一括制御することが可能である。更に制御手段をLANケーブル、無線LAN、光フ
ァイバ等で生産管理システム等に接続すれば、工程を外部から一律管理することが可能と
なり、生産性を向上させることにつながる。
また図示していないが、レーザー発振器707と基板702の間にマイクロレンズアレ
イなどの光学系を設置し、ビーム形状及び、ビーム進路を調整することができる。
以上の構成によって半導体レーザービームを所定のタイミングで液滴吐出手段701か
ら吐出された液滴に照射する。
図15(B)では光照射手段707を液滴吐出手段701に搭載した、つまり一体形成
した液滴吐出装置を示す。一体形成したことにより、光照射位置制御や、液滴吐出制御を
高めることができる。そのため、液滴吐出手段から光触媒物質を滴下し、一体形成された
光照射手段から、光触媒活性させる波長を有する光を照射するとよい。その他の構成は、
図15(A)と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態では液滴吐出を、圧電素子を用いたいわゆるピエゾ方式で行うが、溶液の
材料によっては、発熱体を発熱させ気泡を生じさせ溶液を押し出す、いわゆるサーマルイ
ンクジェット方式を用いてもよい。この場合、圧電素子を発熱体に置き換える構造となる
。また液滴吐出のためには、溶液と、液室流路、予備液室、流体抵抗部、加圧室、溶液吐
出口(ノズル、ヘッド)との濡れ性が重要となる。そのため材質との濡れ性を調整するた
めの炭素膜、樹脂膜等をそれぞれの流路に形成する。
上記の装置構成によって、液滴を吐出する手段を用いて被処理基板上に精度よくパター
ン形成を行うことができ、更に光触媒物質に光触媒活性させる波長を有する光を効率よく
照射することができる。また液滴吐出方式には、溶液を連続して吐出させ連続した線状の
パターンを形成するいわゆるシーケンシャル方式と、溶液をドット状に吐出するいわゆる
オンデマンド方式があるが、どちらを用いても構わない。
(実施の形態18)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した発光装置や液晶表示装置等のモジュール形
態を説明する。
図18には、コントロール回路901及び電源回路902が実装されたモジュールの外
観図を示す。基板900上には、発光素子又は液晶素子が各画素に設けられた画素部90
3が設けられている。画素部903が有する薄膜トランジスタは、上記実施の形態のよう
に光触媒反応を利用した、インクジェット法により形成することができる。画素部903
が有する画素を選択する走査線駆動回路904と、選択された画素にビデオ信号を供給す
る信号線駆動回路905とはICチップにより実装されている。また実装するICの長辺
、短辺の長さやその個数は、本実施の形態に限定されない。
またプリント基板907にはコントロール回路901、電源回路902が設けられてお
り、コントロール回路901または電源回路902から出力された各種信号及び電源電圧
は、FPC906を介して走査線駆動回路904、信号線駆動回路905に供給され、さ
らに画素部903へ供給される。
プリント基板907の電源電圧及び各種信号は、複数の入力端子が配置されたインター
フェース(I/F)部908を介して供給される。
なお、本実施の形態ではプリント基板907がFPC906を用いて実装されているが
、必ずしもこの構成に限定されない。COG(Chip on Glass)方式を用い、コントロール
回路901、電源回路902を直接基板上に実装させるようにしてもよい。また信号線駆
動回路や走査線駆動回路等のICチップの実装方法は、本実施の形態に限定されず、基板
上に形成されたICチップをワイヤボンディング法により、画素部の配線と接続してもよ
い。
また、プリント基板907において、引きまわしの配線間に形成される容量や配線自体
が有する抵抗等によって、電源電圧や信号にノイズがのったり、信号の立ち上がりが鈍っ
たりすることがある。そこで、プリント基板907にコンデンサ、バッファ等の各種素子
を設けて、電源電圧や信号にノイズがのったり、信号の立ち上がりが鈍ったりするのを防
ぐようにしてもよい。
以上のようにして、光触媒反応を利用した、インクジェット法により形成された薄膜ト
ランジスタを有するモジュールを形成することができる。
(実施の形態19)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した発光装置や液晶表示装置の封止状態を説明
する。
図19(A)は発光装置であって、図18B−B’の断面図に相当する。画素部903
は、基板(便宜上第1の基板と表記する)911上に、下地膜、光触媒物質912を介し
て、Nチャネル型を有する駆動用用TFT914が設けられている。光触媒物質は、照射
領域913を有し、上記実施の形態で示したように、光触媒反応を利用したインクジェッ
ト法により駆動用TFTが形成される。駆動用TFTが有するソース電極又はドレイン電
極として機能する配線に陽極915が接続されている。陽極上には電界発光層916、陰
極917の順に形成されている。
さらに陰極を覆って保護膜918が設けられている。保護膜は、パッタ法(DC方式や
RF方式)により得られる窒化珪素または窒化酸化珪素を主成分とする絶縁膜、または水
素を含むDLC膜(Diamond Like Carbon)を有するように形成されている。また保護膜
は、上記膜の単層構造又は積層構造を有することができる。保護膜により、水分や酸素等
による電界発光層の劣化を防止することができる。
陰極及び保護膜は、第1の接続領域920まで設けられている。接続領域920におい
て陰極は、接続配線919と接続している。
封止領域923では、シール材921を介して、第1の基板911と対向基板(便宜上
第2の基板と表記する)922とが張り合わせられている。シール材は、熱硬化樹脂又は
紫外線硬化樹脂からなり、圧力を加えながら加熱したり、紫外線を照射して第1の基板と
第2の基板とを接着、固定させる。例えば、シール材としてエポキシ系樹脂を用いること
ができる。シール材には、スペーサーが混入されており、第1の基板と第2の基板の間隔
、いわゆるギャップを保持している。スペーサーとしては、球状又は柱状の形状を有して
いるものが使用され、本実施の形態では、円柱状のスペーサーを倒して使用し、円の直径
がギャップとなる。
第2の接続領域926では、接続配線919がICチップ927により形成される信号
線駆動回路と異方性導電膜924を介して接続している。なおICチップは、FPC92
5上に設けられている。また加圧や加熱により異方性導電膜を接着するときに、フィルム
基板のフレキシブル性や加熱による軟化のため、クラックが生じないように注意する。例
えば、接着領域に硬性の高い基板を補助として配置したりすればよい。このようにして接
続されたICチップから、ビデオ信号やクロック信号を受け取る。
第2の基板922で封止すると、保護膜918との間に空間が形成される。空間には、
不活性ガス、例えば窒素ガスを充填したり、吸水性の高い材料を形成して、水分や酸素の
侵入を防止する。また透光性を有し、吸水性の高い樹脂を形成してもよい。透光性を有す
る樹脂により、発光素子からの光が第2の基板側へ出射される場合であっても、透過率を
低減することなく形成することができる。
図19(B)には、図19(A)と異なり、第2の基板を用いず封止する場合を示す。
その他の構成は同様であるため、説明を省略する。
図19(B)には、保護膜918を覆って、第2の保護膜930が設けられている。第
2の保護膜として、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、又はシリコーン樹脂等の有機材料を用
いることができる。本実施の形態では、ディスペンサを用いてエポキシ樹脂を滴下し、乾
燥させる。
水分や酸素等による電界発光層の劣化が問題とならない場合は、保護膜918を設けな
くともよい。さらに第2の保護膜上に、第2の基板を設けて封止してもよい。
このように第2の基板を用いず封止すると、表示装置の軽量化、小型化、薄膜化を向上
させることができる。
(実施の形態20)
上記実施の形態で示した表示装置を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカ
メラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステ
ム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピ
ュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機
又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc
(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)な
どが挙げられる。特に、大型画面を有する大型テレビ等に上記実施の形態で示したインク
ジェット法を用いることが望ましい。それら電子機器の具体例を図16に示す。
図16(A)は大型の表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部200
3、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。表示部2003は、画素
部及び駆動回路部を有するモジュールが設けられている。画素部は、発光素子又は液晶素
子を有し、上記実施の形態で示したインクジェット法より形成されたTFTを有する。な
お、表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示
装置が含まれる。
図16(B)は携帯端末のうちの携帯電話機であり、本体2101、筐体2102、表
示部2103、音声入力部2104、音声出力部2105、操作キー2106、アンテナ
2107等を含む。表示部2103は、画素部及び駆動回路部を有するモジュールが設け
られている。画素部は、発光素子又は液晶素子を有し、上記実施の形態で示したインクジ
ェット法より形成されたTFTを有する。またさらに表示部2103を多面取りにより形
成することにより、携帯電話機のコストを低減することができる。
図16(C)はシート型の携帯電話機であり、本体2301、表示部2303、音声入
力部2304、音声出力部2305、スイッチ2306、外部接続ポート2307等を含
む。外部接続ポート2307を介して、別途用意したイヤホン2308を接続することが
できる。表示部2303には、センサを備えたタッチパネル式の表示画面が用いられてお
り、表示部2303に表示されたタッチパネル式操作キー2309に触れることで、一連
の操作を行うことができる。表示部2303は、画素部及び駆動回路部を有するモジュー
ルが設けられている。画素部は、発光素子又は液晶素子を有し、上記実施の形態で示した
インクジェット法より形成されたTFTを有する。またさらに表示部2303を多面取り
により形成することにより、シート型の携帯電話機のコストを低減することができる。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが
可能である。また本実施例の電子機器は、上記実施の形態に示したいずれの構成を用いる
ことができる。
本発明の配線形成方法を示した図である。 本発明の配線形成方法を示した図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタを示した上面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明の液滴吐出装置を示した図である。 本発明の電子機器を示した図である。 本発明の薄膜トランジスタの作製工程を示した断面図である。 本発明のモジュールの上面図である。 本発明の表示装置の断面図である。 本発明の薄膜トランジスタを示した上面図である。

Claims (13)

  1. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを親水性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタン上に水系の溶媒に混入された導電体を吐出して配線を形成し、
    前記配線上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、
    インクジェット法により前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  2. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを親水性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタン上に水系の溶媒に混入された導電体を吐出して配線を形成し、
    前記配線上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆って酸化チタンから成るゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜に選択的に光を照射して親水性とし、
    インクジェット法により、前記光の照射領域に水系の溶媒に混入された導電体を吐出してゲート電極を形成し、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  3. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを親水性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタン上に水系の溶媒に混入された導電体を吐出してゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に半導体膜を形成し、
    インクジェット法により、前記半導体膜上にマスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記半導体膜をパターニングし、
    インクジェット法により、前記パターニングされた半導体膜上に配線を形成し、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  4. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを親水性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタン上に水系の溶媒に混入された導電体を吐出してゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に半導体膜及び一導電型を有する半導体膜を順に形成し、
    インクジェット法により、前記一導電型を有する半導体膜上にマスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記半導体膜及び前記一導電型を有する半導体膜をパターニングし、
    インクジェット法により、前記パターニングされた一導電型を有する半導体膜上に配線を形成し、
    前記配線を用いて前記一導電型を有する半導体膜をエッチングし、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  5. 請求項4において、前記半導体膜及び前記一導電型を有する半導体膜は、プラズマCVD法により連続成膜することを特徴とする表示装置の作製方法。
  6. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを親水性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタン上に水系の溶媒に混入された導電体を吐出してゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に半導体膜、保護膜を順に形成し、
    前記ゲート電極を用いた裏面露光により前記保護膜をパターニングし、
    前記パターニングされた保護膜を覆って一導電型を有する半導体膜を形成し、
    インクジェット法により、前記一導電型を有する半導体膜上にマスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記半導体膜及び前記一導電型を有する半導体膜をパターニングし、
    インクジェット法により、前記パターニングされた一導電型を有する半導体膜上に配線を形成し、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  7. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを撥油性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタンの間に油系の溶媒に混入された導電体を吐出して配線を形成し、
    前記配線上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、
    インクジェット法により前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  8. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを撥油性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタンの間に油系の溶媒に混入された導電体を吐出して配線を形成し、
    前記配線上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆って酸化チタンから成るゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜に選択的に光を照射して撥油性とし、
    インクジェット法により、前記光の非照射領域に油系の溶媒に混入された導電体を吐出してゲート電極を形成し、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  9. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを撥油性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタンの間に油系の溶媒に混入された導電体を吐出してゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に半導体膜を形成し、
    インクジェット法により、前記半導体膜上にマスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記半導体膜をパターニングし、
    インクジェット法により、前記パターニングされた半導体膜上に配線を形成し、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  10. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを撥油性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタンの間に油系の溶媒に混入された導電体を吐出してゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に半導体膜及び一導電型を有する半導体膜を順に形成し、
    インクジェット法により、前記一導電型を有する半導体膜上にマスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記半導体膜及び前記一導電型を有する半導体膜をパターニングし、
    インクジェット法により、前記パターニングされた一導電型を有する半導体膜上に配線を形成し、
    前記配線を用いて前記一導電型を有する半導体膜をエッチングし、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  11. 請求項10において、前記半導体膜及び前記一導電型を有する半導体膜は、プラズマCVD法により連続成膜することを特徴とする表示装置の作製方法。
  12. SiH 4 及びN 2 Oを用いて形成された酸化窒化珪素膜上に酸化チタンを選択的に形成し、
    前記酸化窒化珪素膜全体へ光を照射して、前記選択的に形成された酸化チタンを撥油性とし、
    インクジェット法により、前記選択的に形成された酸化チタンの間に油系の溶媒に混入された導電体を吐出してゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に半導体膜、保護膜を順に形成し、
    前記ゲート電極を用いた裏面露光により前記保護膜をパターニングし、
    前記パターニングされた保護膜を覆って一導電型を有する半導体膜を形成し、
    インクジェット法により、前記一導電型を有する半導体膜上にマスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記半導体膜及び前記一導電型を有する半導体膜をパターニングし、
    インクジェット法により、前記パターニングされた一導電型を有する半導体膜上に配線を形成し、
    前記配線に接続する電極を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一において、インクジェット法により、前記半導体膜、前記ゲート電極、及び前記電極の一部を覆う保護膜を形成することを特徴とする表示装置の作製方法。
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