JP4081435B2 - 二本鎖核酸の効率的検出方法 - Google Patents

二本鎖核酸の効率的検出方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、インターカレーターによる二本鎖核酸の検出をより高感度に行うことを可能とする核酸検出方法に関する。
背景技術
PCR(Polymerase Chain Reaction)法等の核酸増幅反応によって得られた増幅産物を検出する最も一般的な方法は、増幅反応後の溶液をアガロースゲル電気泳動にかけ、エチジウムブロマイド等の蛍光インターカレーターを結合させて特異的な蛍光を観察するというものである。他のDNAが混在するおそれがなく、増幅産物の有無のみを知りたい場合には、電気泳動を省略して増幅反応後の溶液に蛍光インターカレーターを加えて蛍光を観察することも可能であるが、蛍光インターカレーターはプライマー等の一本鎖DNAにも結合し蛍光を発してしまうため、検出された蛍光シグナル中にはかなりの割合でバックグラウンドノイズが含まれていると考えられる。
ところで、最近、本発明者らは、PCR法で不可欠とされる複雑な温度制御を必要としない新しい核酸増幅法である、LAMP法(Loop−mediated isothermal amplification)の開発に成功した[Notomi,T et al.:Nucleic Acids Res.28(12):e63(2000);WO 00/28082]。LAMP法は、鋳型ポリヌクレオチド自身の3’末端をアニールさせて相補鎖合成の起点とするとともに、このとき形成されるループにアニールするプライマーを組合わせることによって等温での増幅反応を可能とした方法であり、この方法により核酸増幅反応の簡易性は飛躍的に向上した。
また、蛍光インターカレーターを用いた核酸増幅産物のリアルタイムモニタリングにおいて、PCR法は温度サイクルに伴って核酸増幅産物が熱変性による解離と再会合を繰り返すため蛍光強度が大きく変動するが、LAMP法は等温で反応が進行するため蛍光強度の変動がなく、核酸増幅産物のリアルタイムモニタリングにより適している。しかし、LAMP法はPCR法に比べ、約10倍量のプライマーを使用するため、LAMP法によって得られた核酸増幅産物を蛍光インターカレーターを用いて検出しようとした場合、混在する一本鎖プライマーによるバックグランドノイズが高く、増幅された二本鎖核酸のみを高感度に検出することは困難である。
本発明は、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減させることにより、インターカレーターによる二本鎖核酸の検出をより高感度行うことができる核酸検出方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、インターカレーターが結合した、二本鎖核酸と一本鎖核酸とを含む混合物において、二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物、又は一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物を添加することによって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減化させることに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、インターカレーター(例えば、エチジウムブロマイド、アクリジンオレンジ、TO−PRO−1、YO−PRO−1)が結合した、二本鎖核酸と一本鎖核酸とを含む混合物において、二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物を、該混合物に添加することによって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減させることを特徴とする、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルの低減化方法である。ここで、二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物としては、酸化剤(例えば、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過マンガン酸カリウム)及び還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウム)が挙げられる。
さらに、本発明は、インターカレーター(例えば、エチジウムブロマイド、アクリジンオレンジ、TO−PRO−1、YO−PRO−1)が結合した、二本鎖核酸と一本鎖核酸とを含む混合物において、一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物を、該混合物に添加することによって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減させることを特徴とする、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルの低減化方法である。ここで、一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物としては、該インターカレーターとは異なる第2のインターカレーター(例えば、メチレンブルー、アクチノマイシンD、SYBRグリーン2、OliGreen)が挙げられる。
さらに、本発明は、以下の工程:
(a)核酸増幅反応によって核酸を増幅する工程、
(b)核酸増幅反応後の反応液にインターカレーターを添加する工程、
(c)前記のいずれかの方法によって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減化する工程、
(d)反応液の蛍光強度を測定する工程
を包含する核酸増幅産物の検出方法である。
さらに、本発明は、以下の工程:
(a)インターカレーターの存在下、核酸増幅反応によって核酸を増幅する工程、
(b)前記のいずれかの方法によって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減化する工程、
(c)反応液の蛍光強度を測定する工程
を包含する核酸増幅産物の検出方法である。
さらに、本発明は、以下の工程:
(a)インターカレーター、及び一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物の存在下、核酸増幅反応によって核酸を増幅する工程、
(b)反応液の蛍光強度を測定する工程
を包含する核酸増幅産物の検出方法である。
前記核酸増幅反応は、以下の工程:
(a)ポリヌクレオチド鎖上の標的領域の3’末端から当該ポリヌクレオチド鎖の3’末端方向に向かって順に第1の任意配列F1c、第2の任意配列F2c及び第3の任意配列F3cをそれぞれ選択し、標的領域の5’末端から当該ヌクレオチド鎖の5’末端方向に向かって順に第4の任意配列R1、第5の任意配列R2及び第6の任意配列R3をそれぞれ選択する工程、
(b)前記F2cに対し相補的な配列F2及び該F2の5’側に前記F1cと同一の配列を含むプライマー、前記F3cに対し相補的な配列F3を含むプライマー、前記R2と同一の配列及び該配列の5’側に前記R1に対し相補的な配列R1cを含むプライマー、並びに前記R3と同一の配列を含むプライマーをそれぞれ調製する工程、
(c)前記ヌクレオチド鎖を鋳型として、鎖置換型ポリメラーゼ及び前記プライマーの存在下でDNA合成反応を行う工程、
を包含するものであり得る。
さらに、前記核酸増幅反応は、以下の工程:
(a)ポリヌクレオチド鎖上の標的領域の3’末端から当該ポリヌクレオチド鎖の3’末端方向に向かって順に第1の任意配列F1c及び第2の任意配列F2cをそれぞれ選択し、標的領域の5’末端から当該ヌクレオチド鎖の5’末端方向に向かって順に第3の任意配列R1及び第4の任意配列R2をそれぞれ選択する工程、
(b)前記F2cに対し相補的な配列F2及び該F2の5’側に前記F1cと同一の配列を含むプライマー、並びに前記R2と同一の配列及び該配列の5’側に前記R1に対し相補的な配列R1cを含むプライマーをそれぞれ調製する工程、
(c)前記ヌクレオチド鎖を増幅用鋳型として、鎖置換型ポリメラーゼ、前記プライマー及び融解温度調整剤(例えば、ベタイン、トリメチルアミンN−オキシド)の存在下でDNA合成反応を行う工程、
を包含するものであり得る。
さらに、本発明は、インターカレーター(例えば、エチジウムブロマイド、アクリジンオレンジ、TO−PRO−1、YO−PRO−1)、並びに二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物及び/又は一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物を構成要素として含む二本鎖核酸検出用キットである。ここで、二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物としては、酸化剤(例えば、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過マンガン酸カリウム)及び還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウム)が挙げられる。また、一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物としては、該インターカレーターとは異なる第2のインターカレーター(例えば、メチレンブルー、アクチノマイシンD、SYBRグリーン2、OliGreen)が挙げられる。
発明の開示
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、インターカレーターが結合した、二本鎖核酸と一本鎖核酸とを含む混合物において、二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物、又は一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物を添加することによって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルの低減化を図り、二本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルをより高感度に検出することに基づく二本鎖核酸の検出方法である。
従って、この方法は、一本鎖核酸であるプライマーを利用する核酸増幅反応において、増幅反応中又は反応後に、当該反応系中に増幅された二本鎖核酸以外に著量のプライマーが残存している場合に、増幅産物を選択的に検出する場合に特に有用である。
本発明において、「インターカレーター」とは、DNA塩基対のなす平面と平面の間に挿入(インターカレーション)する性質のある化合物、インターカレート剤を意味する。また、「シグナル」とは、核酸に結合したインターカレーターに由来する蛍光のように、特定の物質や特定の状態の目印となるものを意味する。
1. 核酸増幅反応
具体的には、本発明は一本鎖核酸であるプライマーを利用する核酸増幅反応、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のほか、LAMP法、SDA(Strand Displacement Amplification)法(特公平7−114718号公報等)、NASBA(Nucleic Acid Sequence Based Amplification)法(特許第2650159号)等により得られる増幅産物(二本鎖核酸)を検出する場合に有用である。特に、LAMP法においては、PCR法よりも多量のプライマーを使用するため、増幅反応後に残存する一本鎖プライマーも多く、LAMP法による増幅産物を検出する場合、本発明の二本鎖核酸検出方法は極めて有用である。
LAMP法は増幅対象となる塩基配列の末端にループ構造を形成し、そこを起点としてポリメラーゼによる伸長反応が起きると同時に、ループ内の領域にハイブリダイズしたプライマーが、鎖置換反応により核酸鎖を伸長しながら先の伸長反応の産物を一本鎖に解離させていくというものである。生成した一本鎖核酸はその末端に自己相補性領域を持つため、末端にループを形成し新たな伸長反応が始まる。実際のLAMP法では等温で進行するため、上に述べた反応は同時に並行して起こる。LAMP法の特徴としては、等温で進行する鎖置換型の反応であることのほかに、増幅産物の量が非常に多いことが挙げられる。これは、ポリメラーゼが失活する原因である熱変性の操作が含まれていないことも一因である。以下、LAMP法について説明する。
(1)LAMP法
以下、LAMP法の概要について説明する(図1及び図2)。LAMP法においては、まず増幅の対象となる鋳型ポリヌクレオチドを調製する。鋳型ポリヌクレオチド(DNA又はRNA)の調製は、化学合成により、あるいは組織又は細胞等の生物学的材料から公知の方法を用いて行うことができる。この場合、増幅の標的領域の両側(標的領域の5’側及び3’側)には、適当な長さの配列(両側配列という)が存在するように鋳型ポリヌクレオチドを調製する(図1A)。両側配列とは、当該標的領域の5’末端からポリヌクレオチド鎖の5’末端までの領域の配列、及び当該標的領域の3’末端からポリヌクレオチド鎖の3’末端までの領域の配列を意味する(図1Aの両矢印(←→)部分)。両側配列の長さは、標的領域の5’側及び3’側のいずれの領域も、10〜1000塩基、好ましくは30〜500塩基である。
標的領域及び両側配列を含む鋳型ポリヌクレオチド鎖(図1A)において、両側配列の中から任意に所定の領域を選択する。すなわち、標的領域の3’末端から当該ポリヌクレオチド鎖の3’末端方向に向かって、順に第1の任意配列F1c、第2の任意配列F2c、及び第3の任意配列F3cをそれぞれ選択する(図1B)。同様に、標的領域の5’末端から当該ポリヌクレオチド鎖の5’末端方向に向かって、順に第4の任意配列R1、第5の任意配列R2、及び第6の任意配列R3をそれぞれ選択する(図1B)。ここで、前記任意配列F1cと前記任意配列R1の選択に当たっては、F1cとR1との間の距離を0塩基、すなわち、隣接するように選択することや、F1cとR1とが一部重複するように選択することも可能である。上記第1〜第6の領域は、それぞれ、調製されたポリヌクレオチド鎖の配列に応じて任意に選択される。選択する個々の領域は、それぞれ、5〜100塩基が好ましく、10〜50塩基がさらに好ましい。この塩基の長さを選択することにより、後述のプライマーがアニールしやすくなる。
また、各任意配列は、LAMP法により得られる増幅産物が分子間アニールではなく、図2LのようにF1c配列とF1配列との間及びR1配列とR1c配列との間で分子内アニールを優先的に生じ、末端ループ構造を形成するように選択することが好ましい。例えば、分子内アニールを優先的に生じさせるためには、任意配列の選択にあたって、F1c配列とF2c配列との間の距離及びR1配列とR1c配列との間の距離を考慮することが重要である。具体的には、両者各配列が、0〜500塩基、好ましくは0〜100塩基、最も好ましくは10〜70塩基の距離を介して存在するように選択することが好ましい。ここで、数値はそれぞれ、F1c配列及びF2c配列自身並びにR1配列及びR2配列自身を含まない塩基数を示している。
次に、FAプライマーと呼ばれるプライマーを設計及び合成しておいて、これをF2cにアニールさせる。「FAプライマー」とは、F2c領域に相補的な配列であるF2配列と、F1cと同一の配列(便宜上F1cともいう)とを含むものであって、例えば、F2の5’側に、F1c配列の3’末端が連結した構造を有するものが挙げられる(図1C)。また、「アニール」とは、ヌクレオチド鎖が、ワトソン−クリックのモデルに基づく塩基対結合によって二本鎖構造を形成することをいう。FAプライマーを鋳型ポリヌクレオチド鎖上のF2c配列にアニールさせた後は、FAプライマー中のF2を起点として、DNA鎖合成を開始させる(図1D)。続いて、F3cに相補的な配列F3を含むプライマー(以下、F3プライマーともいう)を鋳型ポリヌクレオチド鎖のF3c配列にアニールさせる(図1D)。そして、アニールさせたF3プライマーを起点として、鎖置換型DNA合成を行わせる(図1E)。「鎖置換型DNA合成」とは、プライマーを合成起点とする相補鎖合成反応の鋳型に他のポリヌクレオチドがすでにハイブリダイズして2本鎖構造となっているときに、そのポリヌクレオチドを鋳型から分離しながら相補鎖合成が進行する反応をいう。具体的には、FAプライマーによって合成された鎖を、F3プライマーによって合成された鎖が置換するように合成が進む反応が挙げられる。これは、換言すれば、FAプライマーによって合成された、鋳型ポリヌクレオチド鎖の相補鎖は、F3プライマーを起点として伸長した鎖によって剥離されるように置換することともいえる。
以上の合成反応によって、以下の(i)及び(ii)の2種類のヌクレオチド鎖を得ることができる。
(i)鋳型ポリヌクレオチド鎖中の配列「(3’)F3c−F2c−F1c−標的領域−R1−R2−R3(5’)」に対して相補的な配列「(5’)F3−F2−F1−標的領域−R1c−R2c−R3c(3’)」を含むヌクレオチド鎖(図1F)
(ii)置換されて一本鎖となった(剥離された)ヌクレオチド鎖、すなわちその5’末端側にF1cと同一の配列を有する「(5’)F1c−F2−F1−標的領域−R1c−R2c−R3c(3’)」を含むヌクレオチド鎖(図1G)
ここで、上記(ii)のヌクレオチド鎖において、F1とF1cとは互いに相補的であるため、F1とF1cとの間の鎖内水素結合によって両者はハイブリダイズし、ヘアピンループが形成される(図1G)。そして、ヘアピンループ中にF2が含まれる。
次に、上記(ii)のヌクレオチド鎖のR2c配列に、「RAプライマー」と呼ばれるプライマーをアニールさせる。RAプライマーは、R2配列の5’側に、R1配列に対して相補的な配列R1cの3’側が連結されている。そして、RAプライマーを合成起点としてDNA鎖合成を開始させる(図1H)。RAプライマーを合成起点として合成された伸長DNAがF1とF1cとの間で形成される相補鎖部分に達すると、図1Eに示す置換反応と同様にしてF1cの配列が当該伸長DNAによって置換される(図1I)。続いて鋳型ポリヌクレオチド鎖のR3cに、該配列に相補的な配列R3を含むプライマー(以下、R3プライマーともいう)をアニールさせる(図1I)。アニールさせたR3プライマーを起点として、鎖置換型のDNA合成を行わせる(図2J)。以上の合成反応によって、以下の(iii)及び(iv)の2種類のヌクレオチド鎖が合成される。
(iii)配列「(5’)F1c−F2−F1−標的領域−R1c−R2c−R3c(3’)」に対して相補的なヌクレオチド鎖「(3’)F1−F2c−F1c−標的領域−R1−R2−R3(5’)」(図2K)
(iv)最も3’末端側にF1を、最も5’末端側にR1cを有するヌクレオチド鎖「(3’)F1−F2c−F1−標的領域−R1−R2−R1c(3’)」(図2L)
なお、上記(iv)の配列は、3’側に存在する配列F1とF1cとの間及び5’側に存在する配列R1とR1cとの間の鎖内水素結合によってヘアピンループを形成する(図2L)。
次に、前記(iv)ヌクレオチド鎖のうち3’側のヘアピンループ部分のF2cにFAプライマーのF2領域をアニールさせる(図2M)。また、鎖内水素結合によりアニールしているF1を合成起点としてDNA鎖合成を開始させる。図1Mにおいて、F1を起点として合成される伸長鎖は、R1−R2−R1cで形成されるヘアピンループを開いて5’末端まで到達する。一方、F2を起点として反応が進むと、「F1c−標的領域−R1−R2−R1c」で構成される鎖に対する相補鎖が合成される。このとき、F1、及びF1を起点として合成された鎖「F1−標的領域−R1c−R2c−R1」は、上記F2を起点とする合成によって置換される。これによって、一本鎖突出構造「−標的配列−R1c−R2c−R1」を有する二本鎖DNAが得られる。かかる一本鎖突出構造部は、一本鎖突出構造部分(「R1c−R2c−R1」)のR1cとR1との間で鎖内水素結合を形成することによってヘアピンループを形成する(図2N)。この構造物は、鎖内水素結合によりアニールしているR1を合成起点としてDNA鎖合成を開始させる(図2N)。以上の合成反応によって、以下の(v)及び(vi)の2種類のヌクレオチド鎖を得る。
(v)配列「(3’)R1−R2−R1c−標的領域−F1−F2−F1c−標的領域−R1−R2c−R1c−標的領域−F1−F2c−F1c−標的領域−R1−R2−R1c(5’)」(図2O)
(vi)最も3’末端側にF1cを、最も5’末端側にR1を有する配列「(3’)F1c−F2−F1−標的領域−R1c−R2c−R1(3’)」(図2P)
上記(v)及び(vi)のヌクレオチド鎖は、いずれも鎖内水素結合によって、(v)についてはR2c、並びに(vi)についてはF2及びR2cをループ部分とするヘアピンループを形成する。上記(v)及び(vi)の2つの配列においてヘアピンループを形成しているR2c部分にはRAプライマーがアニールし、該プライマーを起点とするDNA合成が開始し、標的配列を含むヌクレオチド鎖((vi)の配列に対する相補鎖)の合成が進む。この相補鎖は図2Lに示す配列と同一であるので、以下、図2L〜Pの反応が繰り返される。一方、図1Aからの反応も進行し得るので、これらの一連の合成反応が繰り返されて、ポリヌクレオチド鎖の増幅が進行する。
上記の増幅反応においては、FAプライマー、RAプライマー、F3プライマー及びR3プライマーの4種類のプライマーを用いて増幅反応を行うものであるが、F3プライマー及びR3プライマーを使用せずに、FAプライマー及びRAプライマーの2種のプライマーのみを使用することによっても、等温下での増幅反応を起こさせることが可能である。なお、その場合には、反応系中にベタイン、トリメチルアミンN−オキシド(TMANO)等の融解温度(Tm)調整剤を共存させることが必要である。
(2)反応条件
LAMP法における反応は、鋳型となる1本鎖の核酸に対して、以下の成分を加え、FA及びRAを構成する塩基配列が相補的な塩基配列に対して安定な塩基対結合を形成することができ、かつ酵素活性を維持しうる温度でインキュベートすることにより進行する。インキュベート温度は50〜75℃、好ましくは55〜70℃であり、インキュベート時間は1分〜10時間、好ましくは5分〜4時間である。
(i) 4種類のオリゴヌクレオチド(FA、RA、アウタープライマーF3及びアウタープライマーR3)
(ii) 鎖置換型の相補鎖合成を行うDNAポリメラーゼ
(iii)DNAポリメラーゼの基質となるヌクレオチド
なお、上記2つの態様のLAMP法において使用するFAプライマー及びRAプライマーをインナープライマー、F3プライマー及びR3プライマーをアウタープライマーともいう。
アウタープライマーからのヌクレオチド鎖合成は、インナープライマーからのヌクレオチド鎖合成よりも後に開始される必要がある。これを達成する方法として、インナープライマーの濃度をアウタープライマーの濃度よりも高く設定する方法などが挙げられる。具体的には、インナープライマーの濃度をアウタープライマーの濃度よりも、2〜50倍、好ましくは4〜25倍高く設定することにより実施することができる。
また、上記鎖置換型の相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼ(鎖置換型ポリメラーゼともいう)としては、Bst DNAポリメラーゼ、Bca(exo−)DNAポリメラーゼ、E.coli DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメント、Vent DNAポリメラーゼ、Vent(Exo−)DNAポリメラーゼ(Vent DNAポリメラーゼからエクソヌクレアーゼ活性を除いたもの)、DeepVent DNAポリメラーゼ、DeepVent(Exo−)DNAポリメラーゼ(DeepVent DNAポリメラーゼからエクソヌクレアーゼ活性を除いたもの)、Φ29ファージDNAポリメラーゼ、MS−2ファージDNAポリメラーゼ、Z−Taq DNAポリメラーゼ(宝酒造)、KOD DNAポリメラーゼ(東洋紡績)などが挙げられる。
この反応は、酵素反応に好適なpHを与える緩衝剤、酵素の触媒活性の維持やアニールのために必要な塩類、酵素の保護剤、更には必要に応じて融解温度(Tm)の調整剤等の共存下で行う。緩衝剤としては、Tris−HCl等の中性から弱アルカリ性に緩衝作用を持つものが用いられる。pHは使用するDNAポリメラーゼに応じて調整する。塩類としてはMgCl、KCl、NaCl、(NHSO等が挙げられ、酵素の活性維持と核酸の融解温度(Tm)調整のために適宜添加される。酵素の保護剤としては、ウシ血清アルブミンや糖類が利用される。更に融解温度(Tm)の調整剤には、ベタイン(N,N,N,−トリメチルグリシン)、トリメチルアミンN−オキシド(TMANO)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ホルムアミドが利用される。融解温度(Tm)の調整剤を利用することによって、前記オリゴヌクレオチドのアニールを限られた温度条件の下で調整することができる。特に、ベタイン及びトリメチルアミンN−オキシド(TMANO)は、そのisostabilize作用によって鎖置換効率の向上にも有効である。ベタインは、反応液中0.2〜3.0M、好ましくは0.5〜1.5M程度の添加により、本発明の核酸増幅反応の促進作用を期待できる。これらの融解温度の調整剤は、融解温度を下げる方向に作用するので、塩濃度や反応温度等のその他の反応条件を考慮して、適切なストリンジェンシーと反応性を与える条件を経験的に設定する。
2. 一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減化する方法
インターカレーターが結合した、二本鎖核酸と一本鎖核酸とを含む混合物において、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減化する方法として、以下のような方法がある。
(1)二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物を添加する方法
(1)−1 酸化剤又は還元剤の利用
二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物を、インターカレーターが結合した、二本鎖核酸と一本鎖核酸とを含む混合物に添加することによって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減化することが可能である。二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物としては、酸化剤又は還元剤が挙げられる。すなわち、インターカレーターを添加することによって染色した、二本鎖核酸と一本鎖核酸の混合溶液に、さらに酸化剤又は還元剤を添加し、適当な温度下で適当な時間保持する。これにより一本鎖核酸に結合したインターカレーターは、二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも、優先的に酸化又は還元され、一本鎖に結合したインターカレーター由来の蛍光強度が低減する。ここで、インターカレーターとしては、エチジウムブロマイド、アクリジンオレンジ、TO−PRO−1、YO−PRO−1等が挙げられる。酸化剤としては、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)、過酸化水素(H)、過マンガン酸カリウム(KMnO)等が挙げられる。還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、シアン化水素化ホウ素ナトリウム(NaBHCN)等が挙げられる。
この方法により、核酸増幅産物を検出する場合には、核酸増幅反応後に反応液にインターカレーターを添加し、さらに酸化剤又は還元剤を添加して蛍光強度を測定する方法が一般的であるが、核酸増幅反応前に予め反応液中にインターカレーターを添加し、該インターカレーター存在下で増幅反応を行い、反応後に酸化剤又は還元剤を添加して蛍光強度を測定することも可能である。
(1)−2 錯体形成化合物の利用
二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物として、インターカレーターと錯体形成する化合物を利用することもできる。すなわち、インターカレーターと前記錯体形成化合物を、二本鎖核酸と一本鎖核酸の混合溶液に添加し、適当な温度下で適当な時間保持する。すると、結合が弱い一本鎖核酸とインターカレーターとの結合は、二本鎖核酸とインターカレーターとの結合よりも、錯体形成反応によって優先的に阻害され、一本鎖に結合したインターカレーター由来の蛍光強度が低減する。ここで、インターカレーターと錯体形成化合物の組合せとしては、例えば、メチレンブルー(インターカレーター)とアシッドオレンジ7(錯体形成化合物)の組合せ等を挙げることができる。
この方法により、核酸増幅産物を検出する場合には、核酸増幅反応後に反応液にインターカレーターと錯体形成化合物を、同時にあるいは順に添加して、蛍光強度を測定する方法が一般的であるが、核酸増幅反応前に予め反応液中にインターカレーターを添加し、該インターカレーター存在下で増幅反応を行い、反応後に錯体形成化合物を添加して蛍光強度を測定することも可能である。
また、錯体形成による吸収スペクトルの違いを利用して、蛍光強度の代わりに吸光度を測定してもよい。つまり、インターカレーターとその錯体では吸収スペクトルが異なるため、錯体を形成していないインターカレーターのみを定量的に測定することができる。
(2)一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物を添加する方法
一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物を、インターカレーターが結合した、二本鎖核酸と一本鎖核酸とを含む混合物に添加することによって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減化することが可能である。一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物としては、該インターカレーター(以下、「第1のインターカレーター」という。)とは異なる第2のインターカレーターが挙げられる。すなわち、第1のインターカレーターを添加することによって染色した、二本鎖核酸と一本鎖核酸の混合溶液に、さらに一本鎖核酸に対する結合力は第1のインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力は第1のインターカレーターよりも弱い、第1のインターカレーターとは異なる第2のインターカレーターを添加し、適当な温度下で適当な時間保持する。これにより一本鎖核酸に結合した第1のインターカレーターは、二本鎖核酸に結合した第1のインターカレーターよりも、優先的に第2のインターカレーターによって置換され、一本鎖に結合した第1のインターカレーター由来の蛍光強度が低減する。ここで、二本鎖核酸と一本鎖核酸とを含む混合物に、最初に添加する第1のインターカレーターとしては、エチジウムブロマイド、アクリジンオレンジ、TO−PRO−1、YO−PRO−1等が挙げられる。また、一本鎖核酸に結合した第1のインターカレーターとの優先的置換のために添加される、第1のインターカレーターとは異なる第2のインターカレーターとしては、メチレンブルー、アクチノマイシンD、SYBRグリーン2、OliGreen等が挙げられる。
この方法により、核酸増幅産物を検出する場合には、核酸増幅反応後に反応液にインターカレーターを添加し、さらに該インターカレーターとは異なる第2のインターカレーターを添加して蛍光強度を測定する方法が一般的であるが、核酸増幅反応前に予め反応液中にインターカレーターを添加し、該インターカレーター存在下で増幅反応を行い、反応後に該インターカレーターとは異なる第2のインターカレーターを添加して蛍光強度を測定することも可能である。その他、核酸増幅反応前に予め反応液中に前記2種のインターカレーターを添加し、該2種のインターカレーター存在下で増幅反応を行い、反応後の蛍光強度を測定することも可能である。
3. 二本鎖核酸の検出
本発明においては、上記2の処理を施した後に、核酸に結合したインターカレーターから発せられる蛍光を蛍光光度計を用いて測定することにより二本鎖核酸を検出する。例えば、上記1の増幅反応により得られる増幅産物を検出する場合には、鋳型DNAを入れずに増幅反応を行った反応系(対照系▲1▼)、あるいはDNAポリメラーゼを入れない反応系(対照系▲2▼)を対照として設定する。そして、前記対照系と、鋳型DNA及びDNAポリメラーゼを入れ、通常通り増幅反応を行った系(試験系)について、上記2の処理を施した後、対照系と試験系との間の蛍光強度の差を調べることによって、増幅反応により反応液中に生成された増幅産物の有無を確認することができる。すなわち、試験系の蛍光強度が、対照系▲1▼の蛍光強度又は対照系▲2▼の蛍光強度より大きいとき、試験系中には増幅産物が検出されたと評価することができる。
蛍光強度の測定に使用可能な蛍光光度計としては、PE Applied Biosystems社製ABI PRISM 7700 sequence detection system等が挙げられる。蛍光強度の測定に際して、励起波長及び測定波長は核酸の染色に使用したインターカレーターの種類に応じて適宜設定される。なお、本発明においては、増幅反応開始後の反応液に対して上記2の処理を施した後の蛍光強度を、経時的に測定することによって、反応時間により反応産物がどのように推移したか、そのモニタリングをすることができる。
4. 二本鎖核酸の検出用又はモニタリング用キット
上記3の核酸増幅産物の検出又はモニタリング方法は、実施に必要な試薬類を、パッケージングし、キットとして供給することが可能である。より具体的には、以下の構成要素を含むものが挙げられる。
〔キットの構成要素〕
(1)インターカレーター〔例えば、エチジウムブロマイド、アクリジンオレンジ、TO−PRO−1、YO−PRO−1〕
(2)二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物〔例えば、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)、過酸化水素(H)、過マンガン酸カリウム(KMnO)等の酸化剤、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤〕
(3)一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物〔例えば、二本鎖核酸と一本鎖核酸の混合溶液に最初に添加したインターカレーターとは異なる第2のインターカレーター(例えば、メチレンブルー、アクチノマイシンD、SYBRグリーン2、OliGreen)〕
上記キットを、以下の構成要素を加えることによって、LAMP法に基づいた標的核酸増幅・検出用キットとすることも可能である。
〔追加可能な構成要素〕
(a)検出すべき核酸を構成するポリヌクレオチド鎖上の標的領域の3’末端から該ポリヌクレオチド鎖の3’末端方向に向かって順に第1の任意配列F1c、第2の任意配列F2c、及び第3の任意配列F3cをそれぞれ選択し、標的領域の5’末端からポリ該ヌクレオチド鎖の5’末端方向に向かって順に第4の任意配列R1、第5の任意配列R2、及び第6の任意配列R3をそれぞれ選択した場合、前記F2cに対し相補的な配列F2及び該F2の5’側に前記F1cと同一の配列を含むプライマー、前記F3cに対し相補的な配列F3を含むプライマー、前記R2と同一の配列及び該配列の5’側に前記R1に対し相補的な配列R1cを含むプライマー並びに前記R3と同一の配列を含むプライマー
(b)鎖置換型の相補鎖合成反応を触媒するポリメラーゼ
(c)相補鎖合成反応の基質となるヌクレオチド
上記構成要素は、使用するLAMP法の態様に応じて変化し得る。すなわち、必要に応じて、上記構成要素から、任意配列F3cに対し相補的な配列F3を含むプライマー及び任意配列R3と同一の配列を含むプライマーを省略することが可能である。その場合、融解温度調整剤(例えば、ベタイン、トリメチルアミンN−オキシド等)を加えることが好ましい。また、必要に応じて、酵素反応に好適な条件を与える緩衝液、合成反応生成物の検出のために必要な試薬類を加えてもよい。さらに、本発明の好ましい態様においては、1回の反応に必要な試薬を反応容器に分注した状態で供給することも可能である。
本明細書は、本願の優先権の基礎である特願2001−183716号の明細書に記載された内容を包含する。
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範囲が限定されるものではない。
〔実施例1〕 エチジウムブロマイドによるLAMP反応産物の検出に及ぼす酸化剤又は還元剤の効果
(1)LAMP反応による核酸の増幅
Figure 0004081435
上記反応液に、LAMP反応の鋳型としてPSA(前立腺特異抗原)DNAを6×10−20mol、さらに増幅産物検出のためにエチジウムブロマイド(EtBr)を0.5μg/mlの濃度になるように添加して、65℃で30分間増幅反応を行った。なお、前記のように鋳型DNAを添加した反応液をポジティブ反応液、鋳型DNAを添加しなかった反応液をネガティブ反応液とした。本増幅反応においては、鋳型中に含まれる以下の配列(配列番号1)を目的ポリヌクレオチドとした。
Figure 0004081435
また、上記反応液中のインナープライマー(FAプライマー及びRAプライマー)並びにアウタープライマー(F3プライマー及びR3プライマー)は、配列番号1に示す塩基配列に基づいて以下のように設計した。
〔インナープライマー〕
・FAプライマー
Figure 0004081435
・RAプライマー
Figure 0004081435
〔アウタープライマー〕
・F3プライマー
Figure 0004081435
・R3プライマー
Figure 0004081435
(2)酸化反応又は還元反応
増幅反応後の上記ポジティブ反応液及びネガティブ反応液に対して、以下のようにして酸化反応又は還元反応を行った。すなわち、酸化反応は、上記両反応液に次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を2.8%の濃度になるように添加し、室温に2時間保持することにより行った。一方、還元反応は、両反応液に水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)を4mMの濃度に、水酸化ナトリウム(NaOH)を0.4mMの濃度になるように添加し、氷上に10分間保持することにより行った。上記反応後、各反応液の蛍光強度を、PE Applied Biosystems社製ABI PRISM 7700 sequence detection systemを用い、励起波長488nm、測定波長605nmの条件下で測定した。
測定結果を図3に示した。酸化反応も還元反応も行わなかった反応液(図3中、EtBr)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が3012、ネガティブ反応液の蛍光強度が2695と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は317であった。これに対して、次亜塩素酸ナトリウムによる酸化反応を行った反応液(図3中、EtBr+NaClO)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が1784、ネガティブ反応液の蛍光強度が648と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は1136に達した。また、水素化ホウ素ナトリウムによる還元反応を行った反応液(図3中、EtBr+NaBH)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が1051、ネガティブ反応液の蛍光強度が218と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は833に達した。
以上より、エチジウムブロマイド染色した増幅産物を酸化又は還元することによって、エチジウムブロマイドによる二本鎖核酸増幅産物の検出感度を向上させることが可能なことが判明した。
〔実施例2〕 アクリジンオレンジによるLAMP反応産物の検出に及ぼす酸化剤又は還元剤の効果
実施例1に記載の核酸増幅反応において、エチジウムブロマイドの代わりにアクリジンオレンジを添加し、且つ測定波長を575nmとした以外、実施例1と同一の実験条件で、LAMP反応産物の検出効率に及ぼす酸化剤又は還元剤の効果を調べた。測定結果を図4に示した。酸化反応も還元反応も行わなかった反応液(図4中、AO)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が7053、ネガティブ反応液の蛍光強度が6155と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は898であった。これに対して、次亜塩素酸ナトリウムによる酸化反応を行った反応液(図4中、AO+NaClO)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が5521、ネガティブ反応液の蛍光強度が201と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は5320に達した。また、水素化ホウ素ナトリウムによる還元反応を行った反応液(図4中、AO+NaBH)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が6214、ネガティブ反応液の蛍光強度が596と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は5618に達した。
以上より、アクリジンオレンジ染色した増幅産物を酸化又は還元することによって、アクリジンオレンジによる二本鎖核酸増幅産物の検出感度を向上させることが可能なことが判明した。
〔実施例3〕 エチジウムブロマイドによるLAMP反応産物の検出に及ぼすその他のインターカレーターの効果
実施例1に記載の核酸増幅反応において、エチジウムブロマイド以外に、第2のインターカレーターとして、メチレンブルーを20μM、アクチノマイシンDを1μg/ml、又はSYBRグリーン2(Molecular Probes社製)を100,000倍の希釈濃度になるように加え、それ以外は実施例1と同一の反応条件でLAMP反応を行い、LAMP反応産物の検出効率に及ぼす前記各第2のインターカレーターの効果を調べた。測定結果を図5に示した。エチジウムブロマイド以外に第2のインターカレーターを添加しなかった反応液(図5中、EtBr)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が3085、ネガティブ反応液の蛍光強度が2701と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は384であった。これに対して、メチレンブルーを添加した反応液(図5中、EtBr+MB)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が860、ネガティブ反応液の蛍光強度が116と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は744に達した。また、アクチノノマイシンDを添加した反応液(図5中、EtBr+AD)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が3158、ネガティブ反応液の蛍光強度が2322と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は836に達した。さらに、SYBRグリーン2を添加した反応液(図5中、EtBr+SYBR−G)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が2822、ネガティブ反応液の蛍光強度が2268と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は554に達した。
以上より、エチジウムブロマイド以外に第2のインターカレーターを共存させて、LAMP反応を行うことによって、エチジウムブロマイドによる二本鎖核酸増幅産物の検出感度を向上させることが可能なことが判明した。
〔実施例4〕 アクリジンオレンンジによるLAMP反応産物の検出に及ぼすその他のインターカレーターの効果
実施例1に記載の核酸増幅反応において、実施例1に記載のエチジウムブロマイドの代わりにアクリジンオレンジを添加し、アクリジンオレンジ以外に、第2のインターカレーターとして、メチレンブルーを20μM、アクチノマイシンDを1μg/ml、又はSYBRグリーン2(Molecular Probes社製)を100,000倍の希釈濃度になるように加え、且つ測定波長を575nmとし、それ以外は実施例1と同一の反応条件でLAMP反応を行い、LAMP反応産物の検出効率に及ぼす前記各インターカレーターの効果を調べた。測定結果を図6に示した。アクリジンオレンジ以外に第2のインターカレーターを添加しなかった反応液(図6中、AO)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が7121、ネガティブ反応液の蛍光強度が6195と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は926であった。これに対して、メチレンブルーを添加した反応液(図6中、AO+MB)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が3500、ネガティブ反応液の蛍光強度が350と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は3150に達した。また、アクチノノマイシンDを添加した反応液(図6中、AO+AD)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が7368、ネガティブ反応液の蛍光強度が4762と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は2606に達した。さらに、SYBRグリーン2を添加した反応液(図6中、AO+SYBR−G)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が9435、ネガティブ反応液の蛍光強度が4721と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は4714に達した。
以上より、アクリジンオレンジ以外に第2のインターカレーターを共存させて、LAMP反応を行うことによって、アクリジンオレンジによる二本鎖核酸増幅産物の検出感度を向上させることが可能なことが判明した。
〔実施例5〕 YO−PRO−1によるLAMP反応産物の検出に及ぼすメチレンブルーの効果
実施例3に記載の核酸増幅反応において、エチジウムブロマイドの代わりにYO−PRO−1を1μg/ml、第2のインターカレーターとしてメチレンブルーを10μMの濃度になるように添加し、それ以外は実施例3と同一の反応条件でLAMP反応を行い、YO−PRO−1によるLAMP反応産物の検出効率に及ぼすメチレンブルーの効果を調べた。蛍光強度は、増幅反応後の反応液20μlを用いて、プレートリーダー(TECAN社製POLARION)により、励起波長485nm、蛍光強度535nm、温度25℃の条件下で測定した。測定結果を図7に示した。
メチレンブルーを添加しなかった反応液(図7中、YO−PRO−1)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が39194、ネガティブ反応液の蛍光強度が34047と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は5147であった。これに対して、メチレンブルーを添加した反応液(図7中、YO−PRO−1+MB)では、ポジティブ反応液の蛍光強度が33596、ネガティブ反応液の蛍光強度が13592と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する蛍光強度の差は20004に達した。
以上より、YO−PRO−1に第2のインターカレーターとしてメチレンブルーを共存させてLAMP反応を行うことにより、YO−PRO−1による二本鎖核酸増幅産物の検出感度を向上できることが判明した。
〔実施例6〕 メチレンブルーによるLAMP反応産物の検出に及ぼす錯体形成化合物の効果
メチレンブルーとアシッドオレンジ7を水溶液中で混合すると錯体を形成する。錯体を形成するとメチレンブルー及びアシッドオレンジ7(AdO)の吸収スペクトルはどちらも変化するため、錯体形成の有無は吸収スペクトルの測定から知ることができる。
そこで、メチレンブルー500μM、又はメチレンブルーとAdO各500μMの混合液(メチレンブルーとAdOは錯体を形成)をそれぞれLAMP反応液に添加し、実施例1と同様に核酸増幅反応を行った。増幅反応後の反応液は、島津 UV−2200 spectrophtometer(10mmセル使用)を用いて、測定波長680nmにて吸光度を測定した。測定結果を図8に示した。AdOを添加しなかった反応液(図8中、MB)では、ポジティブ反応液の吸光度が0.75、ネガティブ反応液の吸光度が0.71と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する吸光度の差は0.04であった。これに対して、AdOを添加した反応液(図8中、MB+AdO)では、ポジティブ反応液の吸光度が0.46、ネガティブ反応液の吸光度が0.38と、二本鎖核酸増幅産物の有無に起因する吸光度の差は0.08であった。
これは、メチレンブルーのDNAへの挿入反応をAdOが制御した結果であるといえる。つまり、一本鎖DNAへのメチレンブルーの挿入は弱いのでAdOによって阻害されるが、二本鎖DNAへのメチレンブルーの挿入は強いので、AdOでは阻害できず、メチレンブルーが錯体から遊離したものと思われる。
このことから、酸化反応や還元反応だけではなく、錯体形成反応によっても一本鎖核酸へのインターカレーターの結合を優先的に阻害し、二本鎖核酸増幅産物の検出感度を向上しうることが示唆された。
本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書中にとり入れるものとする。
産業上の利用の可能性
本発明により、二本鎖核酸増幅産物の効率的な検出方法が提供される。特に本発明をLAMP法による核酸増幅産物の検出に適用した場合には、PCRに比べて多量のプライマーを使用することに起因する一本鎖核酸由来のバックグラウンドノイズを効果的に低減することができる。
配列表フリーテキスト
配列番号1:合成DNA
配列番号2:合成DNA
配列番号3:合成DNA
配列番号4:合成DNA
配列番号5:合成DNA
【配列表】
Figure 0004081435
Figure 0004081435
Figure 0004081435

【図面の簡単な説明】
図1は、LAMP法による増幅方法の概要を示す図である。
図2は、LAMP法による増幅方法の概要を示す図である。
図3は、エチジウムブロマイド存在下でLAMP反応を行い、その後還元剤又は酸化剤を添加した場合の各反応液の蛍光強度を示した図である。
図4は、アクリジンオレンジ存在下でLAMP反応を行い、その後還元剤又は酸化剤を添加した場合の各反応液の蛍光強度を示した図である。
図5は、エチジウムブロマイド以外に、もう1種類の第2のインターカレーターを添加してLAMP反応を行った場合の各反応液の蛍光強度を示した図である。
図6は、アクリジンオレンジ以外に、もう1種類の第2のインターカレーターを添加してLAMP反応を行った場合の各反応液の蛍光強度を示した図である。
図7は、YO−PRO−1に、第2のインターカレーターとしてメチレンブルーを添加してLAMP反応を行った場合の各反応液の蛍光強度を示した図である。
図8は、メチレンブルーとアシッドオレンジ7を添加してLAMP反応を行った場合の各反応液の吸光度を示した図である。

Claims (14)

  1. インターカレーターが結合した、二本鎖核酸と一本鎖核酸とを含む混合物において、二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物、又は一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物を、該混合物に添加することによって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減させることを特徴とする、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルの低減化方法:ただし、
    1)前記インターカレーターはエチジウムブロマイド又はアクリジンオレンジで、前記化合物は次亜塩素酸ナトリウム又は水素化ホウ素ナトリウムであるか、
    2)前記インターカレーターはエチジウムブロマイド又はアクリジンオレンジで、前記化合物はメチレンブルー、アクチノマイシンD、又はSYBRグリーン2であるか、
    3)前記インターカレーターはYO−PRO−1で、前記化合物はメチレンブルーであるか、あるいは
    4)前記インターカレーターはメチレンブルーで、前記化合物はアシッドオレンジ7である。
  2. 以下の工程:
    (a)核酸増幅反応によって核酸を増幅する工程、
    (b)核酸増幅反応後の反応液にインターカレーターを添加する工程、
    (c)請求項1に記載の方法によって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減化する工程、
    (d)反応液の蛍光強度を測定する工程、
    を包含する核酸増幅産物の検出方法:ただし、(b)のインターカレーターは(c)のシグナル低減化工程で用いられるインターカレーターと同一のものである。
  3. 以下の工程:
    (a)インターカレーターの存在下、核酸増幅反応によって核酸を増幅する工程、
    (b)請求項1に記載の方法によって、一本鎖核酸に結合したインターカレーター由来のシグナルを低減化する工程、
    (c)反応液の蛍光強度を測定する工程
    を包含する、核酸増幅産物の検出方法:ただし、(a)のインターカレーターは(b)のシグナル低減化工程で用いられるインターカレーターと同一のものである。
  4. 以下の工程:
    (a)インターカレーター、及び一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物、又は一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物の存在下、核酸増幅反応によって核酸を増幅する工程、
    (b)反応液の蛍光強度を測定する工程
    を包含する、核酸増幅産物の検出方法:ただし、
    1)前記インターカレーターはエチジウムブロマイド又はアクリジンオレンジで、前記化合物は次亜塩素酸ナトリウム又は水素化ホウ素ナトリウムであるか、
    2)前記インターカレーターはエチジウムブロマイド又はアクリジンオレンジで、前記化合物はメチレンブルー、アクチノマイシンD、又はSYBRグリーン2であるか、
    3)前記インターカレーターはYO−PRO−1で、前記化合物はメチレンブルーであるか、あるいは
    4)前記インターカレーターはメチレンブルーで、前記化合物はアシッドオレンジ7である。
  5. 核酸増幅反応が、以下の工程:
    (a)ポリヌクレオチド鎖上の標的領域の3'末端から当該ポリヌクレオチド鎖の3'末端方向に向かって順に第1の任意配列F1c、第2の任意配列F2c及び第3の任意配列F3cをそれぞれ選択し、標的領域の5'末端から当該ヌクレオチド鎖の5'末端方向に向かって順に第4の任意配列R1、第5の任意配列R2及び第6の任意配列R3をそれぞれ選択する工程、
    (b)前記F2cに対し相補的な配列F2及び該F2の5'側に前記F1cと同一の配列を含むプライマー、前記F3cに対し相補的な配列F3を含むプライマー、前記R2と同一の配列及び該配列の5'側に前記R1に対し相補的な配列R1cを含むプライマー、並びに前記R3と同一の配列を含むプライマーをそれぞれ調製する工程、
    (c)前記ヌクレオチド鎖を鋳型として、鎖置換型ポリメラーゼ及び前記プライマーの存在下でDNA合成反応を行う工程、
    を包含する、請求項に記載の検出方法。
  6. 核酸増幅反応が、以下の工程:
    (a)ポリヌクレオチド鎖上の標的領域の3'末端から当該ポリヌクレオチド鎖の3'末端方向に向かって順に第1の任意配列F1c及び第2の任意配列F2cをそれぞれ選択し、標的領域の5'末端から当該ヌクレオチド鎖の5'末端方向に向かって順に第3の任意配列R1及び第4の任意配列R2をそれぞれ選択する工程、
    (b)前記F2cに対し相補的な配列F2及び該F2の5'側に前記F1cと同一の配列を含むプライマー、並びに前記R2と同一の配列及び該配列の5'側に前記R1に対し相補的な配列R1cを含むプライマーをそれぞれ調製する工程、
    (c)前記ヌクレオチド鎖を増幅用鋳型として、鎖置換型ポリメラーゼ、前記プライマー及び融解温度調整剤の存在下でDNA合成反応を行う工程、
    を包含する、請求項に記載の検出方法。
  7. 融解温度調整剤が、ベタイン又はトリメチルアミンN-オキシドである、請求項6に記載の検出方法。
  8. 核酸増幅反応が、以下の工程:
    a )ポリヌクレオチド鎖上の標的領域の 3' 末端から当該ポリヌクレオチド鎖の 3' 末端方向に向かって順に第1の任意配列 F1c 、第 2 の任意配列 F2c 及び第 3 の任意配列 F3c をそれぞれ選択し、標的領域の 5' 末端から当該ヌクレオチド鎖の 5' 末端方向に向かって順に第 4 の任意配列 R1 、第 5 の任意配列 R2 及び第 6 の任意配列 R3 をそれぞれ選択する工程、
    b )前記 F2c に対し相補的な配列 F2 及び該 F2 5' 側に前記 F1c と同一の配列を含むプライマー、前記 F3c に対し相補的な配列 F3 を含むプライマー、前記 R2 と同一の配列及び該配列の 5' 側に前記 R1 に対し相補的な配列 R1c を含むプライマー、並びに前記 R3 と同一の配列を含むプライマーをそれぞれ調製する工程、
    c )前記ヌクレオチド鎖を鋳型として、鎖置換型ポリメラーゼ及び前記プライマーの存在下で DNA 合成反応を行う工程、
    を包含する、請求項3に記載の検出方法。
  9. 核酸増幅反応が、以下の工程:
    a )ポリヌクレオチド鎖上の標的領域の 3' 末端から当該ポリヌクレオチド鎖の 3' 末端方向に向かって順に第1の任意配列 F1c 及び第 2 の任意配列 F2c をそれぞれ選択し、標的領域の 5' 末端から当該ヌクレオチド鎖の 5' 末端方向に向かって順に第 3 の任意配列 R1 及び第 4 の任意配列 R2 をそれぞれ選択する工程、
    b )前記 F2c に対し相補的な配列 F2 及び該 F2 5' 側に前記 F1c と同一の配列を含むプライマー、並びに前記 R2 と同一の配列及び該配列の 5' 側に前記 R1 に対し相補的な配列 R1c を含むプライマーをそれぞれ調製する工程、
    c )前記ヌクレオチド鎖を増幅用鋳型として、鎖置換型ポリメラーゼ、前記プライマー及び融解温度調整剤の存在下で DNA 合成反応を行う工程、
    を包含する、請求項3に記載の検出方法。
  10. 融解温度調整剤が、ベタイン又はトリメチルアミン N- オキシドである、請求項9に記載の検出方法。
  11. 核酸増幅反応が、以下の工程:
    a )ポリヌクレオチド鎖上の標的領域の 3' 末端から当該ポリヌクレオチド鎖の 3' 末端方向に向かって順に第1の任意配列 F1c 、第 2 の任意配列 F2c 及び第 3 の任意配列 F3c をそれぞれ選択し、標的領域の 5' 末端から当該ヌクレオチド鎖の 5' 末端方向に向かって順に第 4 の任意配列 R1 、第 5 の任意配列 R2 及び第 6 の任意配列 R3 をそれぞれ選択する工程、
    b )前記 F2c に対し相補的な配列 F2 及び該 F2 5' 側に前記 F1c と同一の配列を含むプライマー、前記 F3c に対し相補的な配列 F3 を含むプライマー、前記 R2 と同一の配列及び該配列の 5' 側に前記 R1 に対し相補的な配列 R1c を含むプライマー、並びに前記 R3 と同一の配列を含むプライマーをそれぞれ調製する工程、
    c )前記ヌクレオチド鎖を鋳型として、鎖置換型ポリメラーゼ及び前記プライマーの存在下で DNA 合成反応を行う工程、
    を包含する、請求項4に記載の検出方法。
  12. 核酸増幅反応が、以下の工程:
    a )ポリヌクレオチド鎖上の標的領域の 3' 末端から当該ポリヌクレオチド鎖の 3' 末端方向に向かって順に第1の任意配列 F1c 及び第 2 の任意配列 F2c をそれぞれ選択し、標的領域の 5' 末端から当該ヌクレオチド鎖の 5' 末端方向に向かって順に第 3 の任意配列 R1 及び第 4 の任意配列 R2 をそれぞれ選択する工程、
    b )前記 F2c に対し相補的な配列 F2 及び該 F2 5' 側に前記 F1c と同一の配列を含むプライマー、並びに前記 R2 と同一の配列及び該配列の 5' 側に前記 R1 に対し相補的な配列 R1c を含むプライマーをそれぞれ調製する工程、
    c )前記ヌクレオチド鎖を増幅用鋳型として、鎖置換型ポリメラーゼ、前記プライマー及び融解温度調整剤の存在下で DNA 合成反応を行う工程、
    を包含する、請求項4に記載の検出方法。
  13. 融解温度調整剤が、ベタイン又はトリメチルアミン N- オキシドである、請求項12に記載の検出方法。
  14. インターカレーター、並びに二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物及び/又は一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物を構成要素として含む、二本鎖核酸検出用キット:ただし、
    前記インターカレーターはエチジウムブロマイド、アクリジンオレンジ、メチレンブルー、及びYO−PRO−1から選ばれ、
    前記二本鎖核酸に結合したインターカレーターよりも一本鎖核酸に結合したインターカレーターと優先的に反応する化合物及び/又は一本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも強く、二本鎖核酸に対する結合力はインターカレーターよりも弱い化合物は、次亜塩素酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、メチレンブルー、アクチノマイシンD、SYBRグリーン2、及びアシッドオレンジ7から選ばれる。
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