JP4081157B2 - ヘリコバクター・ピロリ菌用抗菌剤 - Google Patents
ヘリコバクター・ピロリ菌用抗菌剤 Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はヘリコバクター・ピロリ菌用抗菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍などの胃腸疾患の発症に、グラム陰性菌であるヘリコバクター・ピロリ菌が深く関与していることが明らかとなった(Med.J.Aust.,142,436(1985) 、Gastroenterology,102,1575(1992) 、N.Engl.J.Med.,328,308(1993) )。
【0003】
従来、これらの潰瘍性疾患の治療には、ソファルコン、プロウノトールなどの抗潰瘍剤;オメプラゾール、ランソプラゾールなどのプロトンポンプ阻害剤;ファモチジン、シメチジンなどの胃酸分泌抑制剤が使用されていた。しかし、これらの薬物はヘリコバクター・ピロリ菌に対する増殖抑制などの効果を奏し得るものでなく、別途、抗菌剤による治療が必要である。
【0004】
ところで、上記ヘリコバクター・ピロリ菌は、その生存環境が胃粘膜上皮内にあり且つその分裂時間が通常の細菌の何倍も長いことを特徴とするものである。従って、上記ヘリコバクター・ピロリ菌に有効な抗菌剤としては、酸に安定で、胃粘膜間への浸透性があり、しかも強い抗菌作用を有することが必要とされる。
in vitro(試験管内)においてヘリコバクター・ピロリ菌に対して抗菌作用を有する薬剤としては、アモキシシリン、クラリスロマイシンなどの抗生物質;メトロニダゾール、チニダゾールなどのニトロニダゾール系抗虫剤;ビスマス製剤などが知られている。しかし、これら抗菌剤はin vivo (生体内)において十分な抗菌効果を発揮できず、現状では抗生物質、抗虫剤およびビスマス製剤による3重療法が最も有効な手段とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記3重療法においても、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの患者に対しては満足ゆく治療が行えず、薬剤の投与量が通常よりも多くなり、しかも長期にわたる薬剤の投与が必要である。その結果、薬剤の副作用あるいは耐性菌の形成などが懸念されている。
【0006】
そこで本発明の目的は、上記3重療法に代わるべく、人体に緩和で且つ優れた抗菌作用を有する新規な抗菌剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ヘリコバクター・ピロリ菌に対して優れた抗菌活性を有する薬剤を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、クエン酸鉄とアンモニア水とを有効成分とする薬剤が、驚くべきことに、ヘリコバクター・ピロリ菌に対して優れた抗菌作用を有するという新たな事実を見出し本発明を完成するに到ったのである。
【0008】
すなわち、本発明のヘリコバクター・ピロリ菌用抗菌剤は、クエン酸鉄とアンモニア水とを有効成分として含有することを特徴とするものである。これらの両成分はあらかじめ混合してもよく、あるいは服用時に混合してもよい。
上記クエン酸鉄は、従来より食品の鉄強化剤として調製粉乳、小麦粉、ビスケットなどに含有する食品添加物である。またアンモニア水は、医薬品として興奮剤、制酸剤、局所刺激剤などに用いられている。ところが、クエン酸鉄とアンモニア水とを併用したときに、上記のようなヘリコバクター・ピロリ菌に対する抗菌作用を有することは知られていない。
【0009】
また、本発明ではクエン酸鉄とアンモニウム水とに代えて、クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、乳酸鉄およびピロリン酸第二鉄からなる群より選ばれる少なくとも1つを有効成分として使用しても同様の抗菌作用が得られる。これらの各成分は必要に応じて2種以上を混合して使用してもよい。
【0010】
上記クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸第一鉄ナトリウムおよび乳酸鉄はクエン酸鉄と同様に食品の鉄強化剤として、またピロリン酸第二鉄は日本薬局方記載の医薬品で従来より鉄欠乏性貧血剤として用いられているが、いずれもヘリコバクター・ピロリ菌に対する抗菌作用を有することは知られていない。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の抗菌剤における一の有効成分であるクエン酸鉄としては、クエン酸第一鉄およびクエン酸第二鉄が使用でき、これらは単独あるいは併用してもよい。なお、前記クエン酸鉄は結晶水を含んでいてもよく、そのような場合も本発明の範囲に含まれる。
【0012】
本発明の抗菌剤における他の有効成分であるアンモニア水としては、例えば市販の濃アンモニア水(28重量%)または日本薬局方医薬品アンモニア水(10重量%)などを適宜希釈して使用することができる。
クエン酸鉄に対するアンモニア水の使用量は、アンモニアに換算して少なくとも0.1〜1倍モル量、好ましくは2〜10倍モル量とするのがよい。
【0013】
本発明では、上記クエン酸鉄とアンモニア水とに代えて、またはこれらの有効成分と共にクエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、乳酸鉄およびピロリン酸第二鉄からなる群より選ばれる少なくとも1つを有効成分として使用してもよい。なお、これらの鉄塩は結晶水を含んでいてもよく、そのような場合も本発明の範囲に含まれる。
【0014】
上記クエン酸鉄アンモニウムとしては、クエン酸第一鉄アンモニウム、クエン酸第二鉄アンモニウムいずれも使用でき、これらは単独あるいは併用してもよい。
乳酸鉄としては、乳酸第一鉄、乳酸第二鉄いずれも使用でき、これらは単独あるいは併用してもよい。
【0015】
本発明の抗菌剤に前記クエン酸鉄とアンモニア水とを有効成分として使用した場合には液剤の形態に調製される。各有効成分はあらかじめ混合してもよく、あるいは服用時に混合してもよい。また、液剤の形態に成形するに際しては、安息香酸ナトリウム、p−オキシ安息香酸メチル、デヒドロ酢酸ナトリウムなどの保存剤、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムなどの溶解補助剤、着色剤、香料、風味剤、甘味剤などを必要に応じて配合し、さらに水またはエタノールなどの希釈剤を必要に応じて加えて調製してもよい。
【0016】
本発明では、クエン酸鉄とアンモニア水とに代えて上記鉄塩を有効成分として使用する場合には、通常、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、座剤、液剤、懸濁剤などの一般的な医薬製剤の形態で用いられる。これらの医薬製剤は通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤などの稀釈剤又は賦形剤を用いて調整される。
【0017】
錠剤の形態に形成するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、でんぷん、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、硅酸などの賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、でんぷん液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドンなどの結合剤、乾燥デンプンアルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖などの崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油などの崩壊抑制剤、第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウムなどの吸収促進剤、グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状硅酸などの吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコールなどの滑沢剤などがあげられる。さらに錠剤は、必要に応じて糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0018】
丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルクなどの賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノールなどの崩壊剤などがあげられる。
座剤の形態に成形するに際しては、担体として従来公知のものを広く使用でき、例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライドなどがあげられる。
【0019】
液剤の形態に成形するに際しては、安息香酸ナトリウム、p−オキシ安息香酸メチル、デヒドロ酢酸ナトリウムなどの保存剤、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムなどの溶解補助剤、さらに着色剤、香料、風味剤、甘味剤などを必要に応じて配合し、さらに水またはエタノールなどの希釈剤を必要に応じて加えて調製される。
【0020】
懸濁剤の形態に成形するに際しては、例えばアラビアゴム、トラガント、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ベントナイトマグマ、ペクチンなどの懸濁化剤を配合し、さらに着色剤、香料、風味剤、甘味剤などを必要に応じて配合し、水またはエタノールなどの希釈剤を必要に応じて加えて調製される。
【0021】
また本発明の有効成分に、クエン酸鉄とアンモニア水と共に前記鉄塩を使用した場合には、上述した液剤または懸濁剤の形態に調製される。
上記抗菌剤中に含有されるべき有効成分の量は特に限定されず広範囲に選択されるが、通常組成物中1〜90重量%、好ましくは10〜70%重量である。
投与量は特に限定されないが、用法、患者の年齢、性別、疾患の程度などの条件に応じて適宜選択すればよく、体重1kgに対して有効成分中の鉄分が0.01〜0.4mg,好ましくは0.1〜0.2mgとなる量を一日1〜4回に分けて投与される。
【0022】
また、本発明の除菌剤は、他の薬理作用を有する薬剤、例えばアモキシリン、クラリスロマイシンなどの抗生物質;チニダゾール、チアベンダゾールなどのイミダゾール系の抗原虫剤;ビスマス製剤やソファルコン、プロウノトールなどの抗潰瘍剤;オメプラゾール、ランソプラゾールなどのプロトンポンプ阻害剤などと併用してもよい。
【0023】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
実施例1
クエン酸第二鉄(和光純薬工業(株)社製,26mg)と28%アンモニア水(和光純薬工業(株)社製,26μl)とを、蒸留水(600ml)に添加し、混合することにより、鉄分0.007〜0.01mg/mlの供試薬剤を調製した。
実施例2
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えてクエン酸第二鉄(キシダ化学社製,34mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
実施例3
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えてピロリン酸第二鉄(富田製薬社製,20mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
実施例4
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えて乳酸第一鉄(武蔵野化学社製,35mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
実施例5
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えてクエン酸第一鉄ナトリウム(三生製薬社製,58mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
実施例6
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えてクエン酸第二鉄アンモニウム(キシダ化学社製,40mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
抗菌試験
(接種用ヘリコバクター・ピロリ菌液の調製)
臨床分離株ヘリコバクター・ピロリ菌C0001保存液0.1mlを、7%FBS(Gibco)添加Brucella agar(DCM社製,ブルセラ寒天培地)に塗布し、85%窒素、10%二酸化炭素、5%酸素の雰囲気下、37℃で2日間培養した。
【0024】
ついで、前記寒天培地から菌体を掻き取り、7%FBS添加Brucellabroth20mlに懸濁させた後、85%窒素、10%二酸化炭素、5%酸素の雰囲気下、37℃で1日間前培養を行った。
さらに、前培養液5mlを、7%FBS添加Brucella broth(BBL社製,ブルセラ液体培地)45mlに接種し、85%窒素、10%二酸化炭素、5%酸素の雰囲気下、37℃で1日培養することにより、接種菌液(107 cfu/ml)を調製した。
(実験方法)
被験動物として雄性ddYマウス(3週齢,日本エスエルシー(株))を大塚製薬(株)徳島研究所Hizタワー5階アイソレーター実験室に搬入し、飼育期間中は飼料(γ滅菌済CRF1固形飼料,オリエンタル酵母工業(株)社製)および飲料水(注射用蒸留水)は自由摂取とし、搬入4日目に一晩絶食させた。
【0025】
ついで、前記マウスに、接種用ヘリコバクター・ピロリ菌液0.5mlを強制的に経口投与し、ヘリコバクター・ピロリ菌を感染させた。感染後7日目から16日目までの10日間、上記マウス(各群10匹)に、実施例1〜6で得た供試薬剤を1日に体重1kg当たり0.05mlの投与量で1日2回、午前9時と午後3時とに分けて強制的に経口投与した。被験物の投与後10日目に、マウスを一晩絶食させ、屠殺し、胃を摘出した。
【0026】
上記摘出した胃をBrucella broth2ml入りの15ml遠沈管に加え、氷冷下でポリトロン(Kinematica社製,ホモジナイザー)を用いてホモジナイズした。
このうち0.2mlを、24ウェル(well)のマイクロプレートに分注したBrucella broth0.8mlに添加混合し、上記と同様の操作を2回繰り返して、50倍、250倍および1250倍希釈液を調製した。
【0027】
前記希釈液から各々0.2mlを変法スキロー寒天培地(日本水産(株)社製)に塗布し、85%窒素、10%二酸化炭素、5%酸素の雰囲気下、37℃で5日間培養した後、生育したコロニーを計数することにより胃内に生息するヘリコバクター・ピロリ菌数を測定し、各供試薬剤の抗菌効果について評価した。
なお、対照として蒸留水を用いて、上記と同様にして実験を行った。それらの結果を図1〜2に示す。
【0028】
図1はDunnet Two−tailed Testにより検定を行い、縦軸に菌数(log(cfu/胃))をとり、実施例および対照における計測結果を棒グラフで表したものである。
また、図2はFisher’s exact probability Testにより検定を行い、対照におけるヘリコバクタ・ピロリ菌の感染率を100%としたときの実施例1〜6の感染率を棒グラフで表したものである。
【0029】
図1および2の結果から明らかなように、対照に比べて、実施例の薬剤を併用するとマウス胃内のヘリコバクター・ピロリ菌数が減少することがわかった。
【0030】
【発明の効果】
本発明の抗菌剤は、ヘリコバクター・ピロリ菌に対して優れた抗菌力を有すると共に、使用する有効成分は従来より食品添加物として使用されているものであるから、安全性が高いという効果がある。
従って、本発明の抗菌剤は、ヘリコバクター・ピロリ菌が起因する慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍などの胃腸疾患の治療に好適なものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘリコバクター・ピロリ菌感染マウスに、各供試薬剤を10日間投与した後における胃内のヘリコバクター・ピロリ菌数(log(cfu/胃)を示すグラフである。
【図2】対照におけるヘリコバクタ・ピロリ菌の感染率を100%としたときの各実施例の感染率を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明はヘリコバクター・ピロリ菌用抗菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍などの胃腸疾患の発症に、グラム陰性菌であるヘリコバクター・ピロリ菌が深く関与していることが明らかとなった(Med.J.Aust.,142,436(1985) 、Gastroenterology,102,1575(1992) 、N.Engl.J.Med.,328,308(1993) )。
【0003】
従来、これらの潰瘍性疾患の治療には、ソファルコン、プロウノトールなどの抗潰瘍剤;オメプラゾール、ランソプラゾールなどのプロトンポンプ阻害剤;ファモチジン、シメチジンなどの胃酸分泌抑制剤が使用されていた。しかし、これらの薬物はヘリコバクター・ピロリ菌に対する増殖抑制などの効果を奏し得るものでなく、別途、抗菌剤による治療が必要である。
【0004】
ところで、上記ヘリコバクター・ピロリ菌は、その生存環境が胃粘膜上皮内にあり且つその分裂時間が通常の細菌の何倍も長いことを特徴とするものである。従って、上記ヘリコバクター・ピロリ菌に有効な抗菌剤としては、酸に安定で、胃粘膜間への浸透性があり、しかも強い抗菌作用を有することが必要とされる。
in vitro(試験管内)においてヘリコバクター・ピロリ菌に対して抗菌作用を有する薬剤としては、アモキシシリン、クラリスロマイシンなどの抗生物質;メトロニダゾール、チニダゾールなどのニトロニダゾール系抗虫剤;ビスマス製剤などが知られている。しかし、これら抗菌剤はin vivo (生体内)において十分な抗菌効果を発揮できず、現状では抗生物質、抗虫剤およびビスマス製剤による3重療法が最も有効な手段とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記3重療法においても、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの患者に対しては満足ゆく治療が行えず、薬剤の投与量が通常よりも多くなり、しかも長期にわたる薬剤の投与が必要である。その結果、薬剤の副作用あるいは耐性菌の形成などが懸念されている。
【0006】
そこで本発明の目的は、上記3重療法に代わるべく、人体に緩和で且つ優れた抗菌作用を有する新規な抗菌剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ヘリコバクター・ピロリ菌に対して優れた抗菌活性を有する薬剤を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、クエン酸鉄とアンモニア水とを有効成分とする薬剤が、驚くべきことに、ヘリコバクター・ピロリ菌に対して優れた抗菌作用を有するという新たな事実を見出し本発明を完成するに到ったのである。
【0008】
すなわち、本発明のヘリコバクター・ピロリ菌用抗菌剤は、クエン酸鉄とアンモニア水とを有効成分として含有することを特徴とするものである。これらの両成分はあらかじめ混合してもよく、あるいは服用時に混合してもよい。
上記クエン酸鉄は、従来より食品の鉄強化剤として調製粉乳、小麦粉、ビスケットなどに含有する食品添加物である。またアンモニア水は、医薬品として興奮剤、制酸剤、局所刺激剤などに用いられている。ところが、クエン酸鉄とアンモニア水とを併用したときに、上記のようなヘリコバクター・ピロリ菌に対する抗菌作用を有することは知られていない。
【0009】
また、本発明ではクエン酸鉄とアンモニウム水とに代えて、クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、乳酸鉄およびピロリン酸第二鉄からなる群より選ばれる少なくとも1つを有効成分として使用しても同様の抗菌作用が得られる。これらの各成分は必要に応じて2種以上を混合して使用してもよい。
【0010】
上記クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸第一鉄ナトリウムおよび乳酸鉄はクエン酸鉄と同様に食品の鉄強化剤として、またピロリン酸第二鉄は日本薬局方記載の医薬品で従来より鉄欠乏性貧血剤として用いられているが、いずれもヘリコバクター・ピロリ菌に対する抗菌作用を有することは知られていない。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の抗菌剤における一の有効成分であるクエン酸鉄としては、クエン酸第一鉄およびクエン酸第二鉄が使用でき、これらは単独あるいは併用してもよい。なお、前記クエン酸鉄は結晶水を含んでいてもよく、そのような場合も本発明の範囲に含まれる。
【0012】
本発明の抗菌剤における他の有効成分であるアンモニア水としては、例えば市販の濃アンモニア水(28重量%)または日本薬局方医薬品アンモニア水(10重量%)などを適宜希釈して使用することができる。
クエン酸鉄に対するアンモニア水の使用量は、アンモニアに換算して少なくとも0.1〜1倍モル量、好ましくは2〜10倍モル量とするのがよい。
【0013】
本発明では、上記クエン酸鉄とアンモニア水とに代えて、またはこれらの有効成分と共にクエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、乳酸鉄およびピロリン酸第二鉄からなる群より選ばれる少なくとも1つを有効成分として使用してもよい。なお、これらの鉄塩は結晶水を含んでいてもよく、そのような場合も本発明の範囲に含まれる。
【0014】
上記クエン酸鉄アンモニウムとしては、クエン酸第一鉄アンモニウム、クエン酸第二鉄アンモニウムいずれも使用でき、これらは単独あるいは併用してもよい。
乳酸鉄としては、乳酸第一鉄、乳酸第二鉄いずれも使用でき、これらは単独あるいは併用してもよい。
【0015】
本発明の抗菌剤に前記クエン酸鉄とアンモニア水とを有効成分として使用した場合には液剤の形態に調製される。各有効成分はあらかじめ混合してもよく、あるいは服用時に混合してもよい。また、液剤の形態に成形するに際しては、安息香酸ナトリウム、p−オキシ安息香酸メチル、デヒドロ酢酸ナトリウムなどの保存剤、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムなどの溶解補助剤、着色剤、香料、風味剤、甘味剤などを必要に応じて配合し、さらに水またはエタノールなどの希釈剤を必要に応じて加えて調製してもよい。
【0016】
本発明では、クエン酸鉄とアンモニア水とに代えて上記鉄塩を有効成分として使用する場合には、通常、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、座剤、液剤、懸濁剤などの一般的な医薬製剤の形態で用いられる。これらの医薬製剤は通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤などの稀釈剤又は賦形剤を用いて調整される。
【0017】
錠剤の形態に形成するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、でんぷん、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、硅酸などの賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、でんぷん液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドンなどの結合剤、乾燥デンプンアルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖などの崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油などの崩壊抑制剤、第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウムなどの吸収促進剤、グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状硅酸などの吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコールなどの滑沢剤などがあげられる。さらに錠剤は、必要に応じて糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0018】
丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルクなどの賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノールなどの崩壊剤などがあげられる。
座剤の形態に成形するに際しては、担体として従来公知のものを広く使用でき、例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライドなどがあげられる。
【0019】
液剤の形態に成形するに際しては、安息香酸ナトリウム、p−オキシ安息香酸メチル、デヒドロ酢酸ナトリウムなどの保存剤、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムなどの溶解補助剤、さらに着色剤、香料、風味剤、甘味剤などを必要に応じて配合し、さらに水またはエタノールなどの希釈剤を必要に応じて加えて調製される。
【0020】
懸濁剤の形態に成形するに際しては、例えばアラビアゴム、トラガント、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ベントナイトマグマ、ペクチンなどの懸濁化剤を配合し、さらに着色剤、香料、風味剤、甘味剤などを必要に応じて配合し、水またはエタノールなどの希釈剤を必要に応じて加えて調製される。
【0021】
また本発明の有効成分に、クエン酸鉄とアンモニア水と共に前記鉄塩を使用した場合には、上述した液剤または懸濁剤の形態に調製される。
上記抗菌剤中に含有されるべき有効成分の量は特に限定されず広範囲に選択されるが、通常組成物中1〜90重量%、好ましくは10〜70%重量である。
投与量は特に限定されないが、用法、患者の年齢、性別、疾患の程度などの条件に応じて適宜選択すればよく、体重1kgに対して有効成分中の鉄分が0.01〜0.4mg,好ましくは0.1〜0.2mgとなる量を一日1〜4回に分けて投与される。
【0022】
また、本発明の除菌剤は、他の薬理作用を有する薬剤、例えばアモキシリン、クラリスロマイシンなどの抗生物質;チニダゾール、チアベンダゾールなどのイミダゾール系の抗原虫剤;ビスマス製剤やソファルコン、プロウノトールなどの抗潰瘍剤;オメプラゾール、ランソプラゾールなどのプロトンポンプ阻害剤などと併用してもよい。
【0023】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
実施例1
クエン酸第二鉄(和光純薬工業(株)社製,26mg)と28%アンモニア水(和光純薬工業(株)社製,26μl)とを、蒸留水(600ml)に添加し、混合することにより、鉄分0.007〜0.01mg/mlの供試薬剤を調製した。
実施例2
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えてクエン酸第二鉄(キシダ化学社製,34mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
実施例3
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えてピロリン酸第二鉄(富田製薬社製,20mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
実施例4
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えて乳酸第一鉄(武蔵野化学社製,35mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
実施例5
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えてクエン酸第一鉄ナトリウム(三生製薬社製,58mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
実施例6
クエン酸第二鉄およびアンモニア水に代えてクエン酸第二鉄アンモニウム(キシダ化学社製,40mg)を使用した以外は、実施例1と同様に供試薬剤を調製した。
抗菌試験
(接種用ヘリコバクター・ピロリ菌液の調製)
臨床分離株ヘリコバクター・ピロリ菌C0001保存液0.1mlを、7%FBS(Gibco)添加Brucella agar(DCM社製,ブルセラ寒天培地)に塗布し、85%窒素、10%二酸化炭素、5%酸素の雰囲気下、37℃で2日間培養した。
【0024】
ついで、前記寒天培地から菌体を掻き取り、7%FBS添加Brucellabroth20mlに懸濁させた後、85%窒素、10%二酸化炭素、5%酸素の雰囲気下、37℃で1日間前培養を行った。
さらに、前培養液5mlを、7%FBS添加Brucella broth(BBL社製,ブルセラ液体培地)45mlに接種し、85%窒素、10%二酸化炭素、5%酸素の雰囲気下、37℃で1日培養することにより、接種菌液(107 cfu/ml)を調製した。
(実験方法)
被験動物として雄性ddYマウス(3週齢,日本エスエルシー(株))を大塚製薬(株)徳島研究所Hizタワー5階アイソレーター実験室に搬入し、飼育期間中は飼料(γ滅菌済CRF1固形飼料,オリエンタル酵母工業(株)社製)および飲料水(注射用蒸留水)は自由摂取とし、搬入4日目に一晩絶食させた。
【0025】
ついで、前記マウスに、接種用ヘリコバクター・ピロリ菌液0.5mlを強制的に経口投与し、ヘリコバクター・ピロリ菌を感染させた。感染後7日目から16日目までの10日間、上記マウス(各群10匹)に、実施例1〜6で得た供試薬剤を1日に体重1kg当たり0.05mlの投与量で1日2回、午前9時と午後3時とに分けて強制的に経口投与した。被験物の投与後10日目に、マウスを一晩絶食させ、屠殺し、胃を摘出した。
【0026】
上記摘出した胃をBrucella broth2ml入りの15ml遠沈管に加え、氷冷下でポリトロン(Kinematica社製,ホモジナイザー)を用いてホモジナイズした。
このうち0.2mlを、24ウェル(well)のマイクロプレートに分注したBrucella broth0.8mlに添加混合し、上記と同様の操作を2回繰り返して、50倍、250倍および1250倍希釈液を調製した。
【0027】
前記希釈液から各々0.2mlを変法スキロー寒天培地(日本水産(株)社製)に塗布し、85%窒素、10%二酸化炭素、5%酸素の雰囲気下、37℃で5日間培養した後、生育したコロニーを計数することにより胃内に生息するヘリコバクター・ピロリ菌数を測定し、各供試薬剤の抗菌効果について評価した。
なお、対照として蒸留水を用いて、上記と同様にして実験を行った。それらの結果を図1〜2に示す。
【0028】
図1はDunnet Two−tailed Testにより検定を行い、縦軸に菌数(log(cfu/胃))をとり、実施例および対照における計測結果を棒グラフで表したものである。
また、図2はFisher’s exact probability Testにより検定を行い、対照におけるヘリコバクタ・ピロリ菌の感染率を100%としたときの実施例1〜6の感染率を棒グラフで表したものである。
【0029】
図1および2の結果から明らかなように、対照に比べて、実施例の薬剤を併用するとマウス胃内のヘリコバクター・ピロリ菌数が減少することがわかった。
【0030】
【発明の効果】
本発明の抗菌剤は、ヘリコバクター・ピロリ菌に対して優れた抗菌力を有すると共に、使用する有効成分は従来より食品添加物として使用されているものであるから、安全性が高いという効果がある。
従って、本発明の抗菌剤は、ヘリコバクター・ピロリ菌が起因する慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍などの胃腸疾患の治療に好適なものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘリコバクター・ピロリ菌感染マウスに、各供試薬剤を10日間投与した後における胃内のヘリコバクター・ピロリ菌数(log(cfu/胃)を示すグラフである。
【図2】対照におけるヘリコバクタ・ピロリ菌の感染率を100%としたときの各実施例の感染率を示すグラフである。
Claims (2)
- クエン酸鉄とアンモニア水とを有効成分として含有するヘリコバクター・ピロリ菌用抗菌剤。
- クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、乳酸鉄およびピロリン酸第二鉄からなる群より選ばれる少なくとも1つを有効成分として含有するヘリコバクター・ピロリ菌用抗菌剤。
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