JP4080696B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部電源の切断後に速やかに初期電位に戻らない特定ノードを、外部電源の投入直後に初期電位に強制的に戻すための電位初期化回路に関し、特に、内部電源生成回路に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路においては、外部電源が投入された後は、消費電流の分散や、各ノードの電位の確定がスムーズに行われることが望ましい。ここで、外部電源を遮断した後に半導体集積回路内の各ノードが初期電位(例えば、接地電位VGND)に速やかに戻れば、この後、再び、外部電源が投入されたときに、各ノードの電位を安定的に確定することができる。
【0003】
しかし、半導体集積回路内の特定ノードについては、外部電源を遮断した後においても、直ちに初期電位に戻ることがなく、長時間、初期電位以外の電位(残留電荷)を保持する。この状態において、この後、再び、外部電源を投入すると、その残留電荷は、特定ノードの電位の確定に悪影響を及ぼす。
【0004】
また、例えば、内部電源生成回路においては、内部電源電位の値を安定化させるために、内部電源ノードに容量素子(例えば、MOSキャパシタ、トレンチキャパシタなど)を接続する場合がある。
【0005】
また、チップ内に形成される容量素子の耐圧を考慮し、内部電源電位が高い場合には、内部電源生成回路の内部電源ノードには、直列接続された複数の容量素子を接続する。また、複数の容量素子の接続点(中間ノード)には、中間電位生成回路を接続し、その接続点の電位(中間電位)を安定化させる。
【0006】
ここで、内部電源ノード及び中間ノードは、それぞれ、外部電源の切断後に速やかに初期電位に戻らない特定ノードと言うことができる。また、内部電源ノードのリーク強度と中間ノードのリーク強度に差があると、外部電源を遮断した後の両ノードの電位関係が崩れてしまう。
【0007】
このため、この後、再び、外部電源を投入する際に、内部電源ノードの初期電位と中間ノードの初期電位との間にミスマッチが生じ、内部電源電位の確定に支障がでる。
【0008】
以下、具体例について説明する。
【0009】
メモリテストでは、外部電源電位VCCの立ち下げから立ち上げまでの期間が1ms程度の非常に短い間隔でのテストが行われる場合がある。このような非常に短いテスト間隔では、内部電源生成回路により生成される内部電源電位VINTは、外部電源電位VCCの立ち下げ時から立ち上げ時までの間に、十分に、接地電位VGNDまで低下することができず、外部電源電位VCCの立ち上げ時点において、正のレベルを維持している場合がある。
【0010】
この状態で、再び、外部電源電位VCCの立ち上げを行うと、内部電源電位VINTの初期電位のミスマッチ(実際の値と理想値(接地電位)とのミスマッチ)に起因して、例えば、基準電位VREFと内部電源電位VINTに基づいて生成される他の内部電源電位(VBBなど)が、設定値を大きく超えてしまい、さらに、しばらくの間、内部電源電位(VBBなど)は、この設定値を超えたレベルを維持してしまうという問題が生じる。
【0011】
外部電源電位VCCの立ち上げ時点から実際にメモリ動作を開始するまでの期間は、200μs程度であるが、内部電源電位(VBBなど)が設定値に安定するまでには、この200μsの期間では、不十分である。つまり、従来のメモリテストにおいては、メモリ動作の開始からしばらくの間は、設定値を超えた内部電源電位(VBBなど)を使用していたため、メモリ動作を安定化させるために、大きなマージンを確保しなければならないという問題があった。
【0012】
なお、外部電源電位VCCの立ち下げ時に、内部電源電位VINTを強制的に接地電位VGNDに初期化することができれば、このような問題は生じないのであるが、内部電源生成回路における内部電源電位VINTの立ち下がり速度(波形の傾き)は、内部電源生成回路の種類
(構成)によりまちまちであり、これらに共通の電荷引き抜き回路を設けることは、非常に困難である。
【0013】
ところで、外部電源電位VCCの立ち下げ後の内部電源電位VINTの電位変動は、外部電源電位VCCの立ち下がり速度(波形の傾き)と、内部電源生成回路の内部電源ノードの電流リーク量(リーク強度)とに依存する。
【0014】
例えば、外部電源電位VCCの立ち下がり波形を、例えば、1V/数ms程度の傾きを有する緩やかな波形と仮定すると、内部電源電位VINTは、外部電源電位VCCの変化に追従して変化する。しかし、外部電源電位VCCの立ち下がり波形の傾きを緩やかにすることは、テスト間隔を長くすることを意味し、テスト時間を長くして、テストコストを増大させる原因となる。
【0015】
これに対し、外部電源電位VCCの立ち下がり波形を、例えば、1V/数μs程度の傾きを有する急峻な波形と仮定すると、テスト間隔を短くすることができるため、テストコストを低下させることができる。しかし、内部電源電位VINTは、外部電源電位VCCの急激な変化に追従して変化することができなくなるため、内部電源ノードの電流リーク量に依存して変化することになる。
【0016】
ここで、リーク電流は、スタンバイ時の消費電流の増加の原因となるため、通常、半導体集積回路においては、リーク電流を極力減らすように、例えば、リーク電流を数μA以下に抑えるように設計され、低消費電力化を実現している。つまり、外部電源電位VCCの立ち下がり波形が急峻な傾きを有する場合、外部電源電位VCCの立ち下げ後における内部電源電位VINTは、内部電源ノードに生じる微小なリークと、外部電源電位VCCの立ち下げ時だけに生じるいわゆる電流引き抜きパスによるリークと基づいて変動する。
【0017】
外部電源電位VCCの立ち下げ時だけに生じる電流引き抜きパス(リークパス)としては、例えば、図12に示すように、ソース及びゲートが外部電源ノードに接続され、ドレインが内部電源ノードに接続されたPチャネルMOSトランジスタP1を挙げることができる。
【0018】
このPチャネルMOSトランジスタP1は、外部電源電位VCCの立ち下げ後における内部電源ノードの電荷引き抜き用トランジスタとして、意図的に挿入される場合もあるし、また、図13に示すように、外部電源電位VCCをソース電位とするPチャネルフィードバック型内部電源生成回路Fのドライバサイズを大きくするためのオプション用トランジスタとして挿入される場合もある。
【0019】
内部電源ノードF1のリーク量は、PチャネルMOSトランジスタP1のサイズにより変化するが、通常、このトランジスタP1には、mAオーダーの電流を流すことができるので、図14に示すように、μsオーダーの期間内では、PチャネルMOSトランジスタP1の閾値Vtpレベルまで、内部電源電位VINT1を下げることができる。
【0020】
また、図13に示すように、外部電源電位VCCが立ち下がった後に、速やかに接地電位VGNDに初期化される内部電源電位VINT1をソース電位とするPチャネルフィードバック型内部電源生成回路Rにおいて、PチャネルMOSトランジスタP1’は、内部電源生成回路Rのドライバサイズを大きくするためのオプション用トランジスタとして採用されている。
【0021】
この場合においても、内部電源ノードR1のリーク量は、PチャネルMOSトランジスタP1’のサイズにより変化するが、通常、このトランジスタP1’には、mAオーダーの電流を流すことができるので、図15に示すように、μsオーダーの期間内では、PチャネルMOSトランジスタP1’の閾値Vtpの2倍のレベルまで、内部電源電位VINT2を下げることができる。
【0022】
PチャネルMOSトランジスタP1,P1’の閾値レベルまで低下した内部電源電位VINT1,VINT2は、それ以降は、内部電源ノードF1,R1が有する数n〜μAの微小なリーク電流により、緩やかに低下する。
【0023】
例えば、内部電源ノードF1に5nFの容量を持つ容量素子が接続され、1μAの電流により内部電源ノードF1の電荷が引き抜かれるとすると、計算上、内部電源電位VINT1の波形は、0.2V/msの傾きで、緩やかに低下する。実際には、内部電源電位VINT1のレベルが低下するに従い、内部電源ノードF1から引き抜かれる電荷量(リーク量)も減少していくため、内部電源電位VINT1の降下速度も、次第に遅くなる(図14参照)。
【0024】
このように、外部電源電位VCCの立ち下げ時に生じる特別なリークパスを有する内部電源ノードについては、外部電源電位VCCを立ち下げた後、速やかに、所定電位まで低下するが、その後は、内部電源ノードが有する微小なリーク電流により、所定電位から緩やかに低下する。
【0025】
従って、次の外部電源電位VCCの立ち上げ時点における内部電源電位VINT3の初期値は、接地電位VGNDではないことが多く、次の外部電源電位VCCの立ち上げ後、内部電源電位VINT3を、速やかに、設定値に安定させることが難しくなる。
【0026】
一方、外部電源電位VCCの立ち下げ時に生じる特別なリークパスを有しない内部電源ノードについては、例えば、図16に示すように、外部電源電位VCCを立ち下げた後、内部電源ノードが有する微小なリーク電流(数n〜μA)のみによって、内部電源電位VINT3が設定値から緩やかに低下する。
【0027】
この場合、内部電源ノードに5nFの容量を持つ容量素子が接続され、1μAの電流により内部電源ノードの電荷が引き抜かれるとすると、計算上、内部電源電位VINT1は、0.2V/msの降下速度で、緩やかに低下する。
【0028】
ここで、内部電源電位VINT3の設定値が3.5Vであり、外部電源電位VCCの立ち下げから立ち上げまでの間隔(テスト間隔)が1msであるとすると、その間隔では、内部電源電位VINT3は、0.2Vしか低下しないため、外部電源電位VCCの立ち上げ時点では、内部電源電位VINT3は、既に、3.3Vを有していることになる。
【0029】
つまり、次の外部電源電位VCCの立ち上げ時点における内部電源電位VINT3の初期値は、接地電位VGNDではなく、3.3Vとなるため、次の外部電源電位VCCの立ち上げ後、内部電源電位VINT3は、速やかに、設定値(3.5V)に到達する。
【0030】
ここで、基準電位VREFと内部電源電位VINT3を用いて内部電源電位(VBBなど)を生成する場合を考えると、内部電源電位VINT3が設定値に到達したときに、基準電位VREFは、いまだ設定値に到達せず、0V又はその近傍にある場合がある。
【0031】
即ち、基準電位VREFが0V又はその近傍であっても、内部電源電位VINT3を電源とする他の内部電源生成回路(VBB生成回路など)は、動作状態となり、内部電源電位(VBBなど)を設定値に速やかに安定させることが困難となる。
【0032】
また、基準電位VREFが0V又はその近傍であるうちに、内部電源電位VINT3を電源とする他の内部電源生成回路が動作状態となるため、消費電流の分散がうまくいかない問題も生じる。
【0033】
図17は、内部電源電位VINTを生成するVINT生成回路及び基準電位VREFと内部電源電位VINTを使って負の内部電源電位VBBを生成するVBB生成回路を示している。
【0034】
VINT生成回路11Aは、フィードバック型内部電源生成回路である。内部電源電位(約1.8V)VINTは、差動アンプ22’を用い、入力信号が基準電位(約1.3V)VREFに等しくなるように制御することで生成される。入力信号は、内部電源電位VINTを抵抗R1’,R2’により抵抗分割することにより得られる。
【0035】
差動アンプ22’の出力信号は、PチャネルMOSトランジスタQPのゲートに入力される。PチャネルMOSトランジスタQPのソースには、外部電源電位VCCが供給され、内部電源電位VINTは、PチャネルMOSトランジスタQPのドレインから出力される。
【0036】
VBB生成回路11Bは、VBBポンプ回路21、差動アンプ22及び抵抗R1,R2から構成される。抵抗R1,R2は、内部電源VINTノードとVBBノードとの間に直列接続される。抵抗R1,R2の接続点の電位は、差動アンプ22に入力され、基準電位VREFと比較される。
【0037】
差動アンプ22の出力信号(VBBリミッタ信号)は、VBBポンプ回路21に入力される。VBBポンプ回路21は、VBBリミッタ信号に基づいて、内部電源電位(約−0.5V)VBBを生成する。
【0038】
内部電源電位VBBは、図17に示すように、VBB生成回路11Bにおいて基準電位VREFを参照して作ることが多い。ここで、外部電源が投入されてから基準電位VREFの値が確定するまでの期間は、基準電位VREFの値は、上昇過程にある。このため、この期間においては、安定状態にない基準電位VREFを参照して内部電源電位VBBが生成されることになる。
【0039】
また、テスト時など、内部電源電位VINTの立ち上げと立ち下げが繰り返して行われる場合、内部電源電位VINTの立ち下げ後に、内部電源ノードNのリークパスに起因し、内部電源電位VINTの値が零(接地電位VGND)にならない場合がある。この場合、次に内部電源電位VINTを立ち上げる際に、内部電源電位VINTの初期値が零(接地電位VGND)でないために、いくつか不具合が生じている。
【0040】
第一に、本例では、基準電位VREFと、基準電位VREFを参照して作られる内部電源電位VINTとの2つを参照して、負の内部電源電位VBBを生成している。この場合、図18及び図19に示すように、外部電源電位VCCの立ち下げ後に、内部電源電位VINTの値が零(接地電位VGND)になっていないと、次に外部電源電位VCCを立ち上げたときに、基準電位VREFの上昇過程において、基準電位VREFと内部電源電位VINTの電位関係が崩れることに起因し、VBB(例えば、基板電位)の値が負方向に大きくなり過ぎてしまう。
【0041】
さらに、VBBノード(×で示す)にリークパスがないような場合には、外部電源が遮断された後も、VBBノードは、このような大きな負の電位VBBを、しばらく間、保っている。当然に、次に外部電源を投入する際に、VBBノードに電荷が残っている場合には、負の内部電源電位VBBの生成に悪影響を与える。
【0042】
従って、他の内部電源電位の設定(本例では、内部電源電位VBBの設定)に使用される内部電源電位VINTについては、特に、外部電源を投入した直後に、接地電位VGNDに初期化されていることが望ましい。
【0043】
第二に、内部電源電位VINTの生成に関しては、図20に示すように、内部電源電位VPPの値を安定化させるために、内部電源生成回路11Cの内部電源ノードに容量素子を接続することがある。
【0044】
ここで、近年の半導体集積回路では、素子が微細化され、容量素子(MOSキャパシタ、トレンチキャパシタなど)に関しても、キャパシタ絶縁膜は薄くなり、容量素子の耐圧も小さくなってきている。そこで、内部電源電位VPPに十分に耐えられるように、内部電源生成回路11Cの内部電源ノードには、複数の容量素子C1,C2が直列接続される。
【0045】
このように、直列接続した複数の容量素子C1,C2の両端に高電圧が印加されるようにし、1つの容量素子にかかる電圧を下げて、容量素子の信頼性を確保している。
【0046】
図20の例においては、容量素子C1,C2の容量値が等しく、また、容量素子C1,C2の接続点の電位(中間電位)VHALFが内部電源電位VPPの1/2に設定される。また、容量素子C1,C2の接続点の電位(中間電位)VHALFを安定させるため、その接続点には、中間電位生成回路15から中間電位VHALFが供給される。
【0047】
▲1▼ VCC,VPP,VHALFをGNDから立ち上げたときの挙動
図21に示すように、外部電源の投入時、外部電源電位VCC、内部電源電位VPP及び中間電位VHALFが、それぞれ接地電位VGNDから設定値に上昇する場合、容量素子C1,C2によるカップリング現象により、中間電位VHALFは、中間電位生成回路15なしでも、ほぼ、内部電源電位VPPの半分の値に安定する。
【0048】
▲2▼ VCCを立ち下げた後のVPP,VHALHの挙動
外部電源電位VCCを立ち下げた後の内部電源電位VPP及び中間電位VHALFの挙動は、以下の四種類が考えられる。
【0049】
a. VPP及びVHALFのリークが共に少ない場合
例えば、外部電源電位VCCを立ち下げてから再び立ち上げるまでの期間が1ms程度の場合、この期間内では、内部電源電位VPP及び中間電位VHALFのレベルは、ほとんど変化せず、設定値よりも少し低くなる程度である。このため、外部電源電位VCCを立ち上げると、直ちに、内部電源電位VPP及び中間電位VHALFのレベルは、設定値に到達する。
【0050】
これは、外部電源電位VCCを立ち下げてから再び立ち上げるまでの期間の長短に応じて、外部電源電位VCCを立ち上げてから内部電源電位VPPが確定するまでの時間が変化することを意味している。つまり、外部電源電位VCCを立ち下げてから再び立ち上げるまでの期間がまちまちの場合には、外部電源電位VCCを立ち上げてから一定期間内に、内部電源電位VPPを安定的に生成することができない。
【0051】
b. VPPのリークが多く、VHALFのリークがほとんどない場合
図22に示すように、外部電源電位VCCを立ち下げると、直列接続された容量素子C1,C2によるカップリング現象により、中間電位VHALFは、内部電源電位VPPの半分の値を維持しつつ、次第に接地電位VGNDまで低下する。
【0052】
即ち、外部電源電位VCCが立ち下げられ、内部電源電位VPPがリークにより接地電位VGNDに向かって低下すると、中間電位VHALFも、カップリングにより、“内部電源電位VPPの半分”という条件を満たしつつ、接地電位VGNDに向かって低下する。
【0053】
この場合、外部電源電位VCCを立ち下げてから再び立ち上げるまでの期間が十分に長い場合には、外部電源電位VCCを立ち上げる際には、内部電源電位VPP及び中間電位VHALFは、共に、接地電位VGNDとなっているため、外部電源電位VCCを立ち上げた後には、図21に示すように、内部電源電位VPPは、設定値まで正確に上昇する。
【0054】
しかし、a.で説明したと同様に、外部電源電位VCCを立ち下げてから再び立ち上げるまでの期間が短く、かつ、まちまちの場合には、外部電源電位VCCを立ち上げてから内部電源電位VPPが確定するまでの時間もばらばらとなり、安定的に内部電源電位VPPを生成することができない。
【0055】
c. VPPのリークがほとんどなく、VHALFのリークが多い場合
図23に示すように、外部電源電位VCCを立ち下げると、中間電位VHALFは、速く低下し、内部電源電位VPPは、遅く低下する。このため、中間電位VHALFが内部電源電位VPPの半分の値である、という条件を満たすことができなくなる。その結果、中間電位VHALFは、接地電位VGNDまで低下するが、内部電源電位VPPは、接地電位VGNDまで十分に低下しない。
【0056】
この状態で、再び、外部電源電位VCCを立ち上げると、以下の問題が生じる。
図24に示すように、外部電源電位VCCが安定状態となり、中間電位生成回路15が動作状態となって、中間電位VHALFが中間電位生成回路15から容量素子C1,C2の接続点に供給されると、この中間電位VHALFの値が上昇するに従い、カップリングによって内部電源電位VPPの値も上昇する。
【0057】
内部電源電位VPPは、上述のように、接地電位VGNDではなく、初期状態において接地電位VGNDよりも高いレベルを有しているため、中間電位VHALFが設定値(VPPの設定値の半分の値)まで上昇すると、内部電源電位VPPは、その設定値よりも高い値まで上昇してしまう。また、VPPのリークが少ないため、内部電源電位VPPは、しばらくの間、その設定値を超えた電位を保持してしまう。
【0058】
d. VPP及びVHALFのリークが共に多い場合
中間電位VHALFにリークがなく、内部電源電位VPPにのみリークがある場合には、図22に示すように、中間電位VHALFが内部電源電位VPPの半分の値である、という条件を満たしつつ、中間電位VHALF及び内部電源電位VPPは、共に、接地電位VGNDまで低下する。
【0059】
しかし、図25に示すように、中間電位VHALFにもリークがあると、内部電源電位VPPの低下に伴って、中間電位VHALFが負のレベルまで低下してしまうことがある。
【0060】
この状態で電源投入を行った場合、図26に示すように、中間電位VHALHが中間電位生成回路15から容量素子C1,C2の接続点に供給されると、この中間電位VHALFの値が上昇するに従い、カップリングによって内部電源電位VPPの値も上昇する。その結果、内部電源電位VPPがその設定値よりも高い値まで上昇してしまう可能性がある。
【0061】
また、中間電位VHALFのレベルが負になると、デバイス構造によっては、バイポーラアクションを引き起こす可能性もある。
【0062】
【発明が解決しようとする課題】
このように、半導体集積回路においては、外部電源が投入された後は、各ノードの電位は、スムーズに設定値に確定されることが望ましい。しかし、特定ノードについては、外部電源を遮断した後においても、しばらくの間、接地電位VGND以外の電位(残留電荷)を保持してしまうことがある。この場合、次に外部電源を投入する際に、その残留電荷が特定ノードに残っていると、特定ノードの電位の確定に悪影響を及ぼす。
【0063】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、外部電源の投入後、最初に、半導体集積回路内の特定ノード(例えば、内部電源ノード)を接地点GNDに短絡(初期化)することにより、又は、外部電源の遮断時に簡単な方法で、半導体集積回路内の特定ノードを接地点GNDに短絡することにより、外部電源の投入後における特定ノードの電位の確定を正確かつ安定に行うことにある。
【0064】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の半導体集積回路は、内部電源生成回路が接続されている内部電源ノードを初期電位から設定電位にする電位生成回路と、前記内部電源ノードが外部電源電位を立ち下げてから立ち上げるまでの期間内に前記初期電位に戻り難いノードである場合に、前記外部電源電位が立ち上がった直後に前記内部電源ノードを前記初期電位に強制的に戻す電位初期化回路とを備える。
【0069】
(2) 本発明の半導体集積回路は、特定ノードを初期電位から設定電位にする電位生成回路と、外部電源電位又は前記外部電源電位に基づいて生成される内部電源電位が所定のレベルを下回ったときに前記特定ノードを前記初期電位に強制的に戻す電位初期化回路と、前記特定ノードに接続される直列接続された複数の容量素子とを備え、前記電位初期化回路は、前記外部電源電位又は前記外部電源電位に基づいて生成される内部電源電位が所定のレベルを下回ったときに前記複数の容量素子の接続点を前記初期電位に強制的に戻す
【0073】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の半導体集積回路について詳細に説明する。
【0074】
本発明の半導体集積回路は、電位初期化回路に特徴を有する。電位初期化回路は、外部電源の切断後に速やかに初期電位に戻らない特定ノードに適用されるもので、外部電源を投入した後、最初に、その特定ノードを接地点GNDに強制的に短絡(初期化)する。
【0075】
以下では、本発明の電位初期化回路を内部電源生成回路に適用した場合について説明する。
【0076】
[第1実施の形態]
図1は、本発明の第1実施の形態に関わる電位初期化回路を示している。
【0077】
内部電源生成回路11は、例えば、内部電源電位VPPを生成する。内部電源生成回路11の内部電源ノードには、その内部電源ノードを接地点GNDに短絡するためのNチャネルMOSトランジスタ12が接続される。NチャネルMOSトランジスタ12のゲートには、初期化制御信号PWRON1がインバータ13を経由した後に入力される。
【0078】
初期化制御信号PWRON1は、外部電源が投入された後、一定期間のみ、“L”となる信号である。即ち、外部電源が投入された後の一定期間は、NチャネルMOSトランジスタ12のゲート電位が“H”となり、NチャネルMOSトランジスタ12がオン状態となる。
【0079】
従って、内部電源生成回路11の内部電源ノードは、接地点GNDに短絡され、その内部電源ノードの電位は、強制的に、接地電位VGNDに設定される。
【0080】
このような電位初期化回路によれば、内部電源生成回路11の内部電源ノードが、外部電源の切断後に速やかに接地電位VGNDに戻らない特定ノードである場合であっても、外部電源を投入した後、最初に、内部電源生成回路11の内部電源ノードを接地点GNDに短絡している。
【0081】
このため、例えば、基準電位VREFが設定値に到達した後に、常に、内部電源電位VPPが設定値に到達するようなタイミングを確保でき、基準電位VREFと内部電源電位VPPを用いて他の内部電源電位を生成する場合に、安定的に、他の内部電源電位を生成できる。
【0082】
また、外部電源の投入後、最初に、特定ノードを接地点GNDに短絡しているため、外部電源の遮断から投入までの期間に関係なく、内部電源電位VPPは、常に、接地電位VGNDから設定値まで上昇し、毎回、安定して内部電源電位VPPを確定できる。
【0083】
このように、本発明の電位初期化回路を用いれば、図3に示すように、外部電源電位VCCの立ち上げ時における内部電源電位VPPのレベルに関係なく、外部電源電位VCCを立ち上げてから一定期間後(具体的には、基準電位VREFが安定状態になった後)に、内部電源電位VPPを安定的に設定値に確定することができる。
【0084】
また、基準電位VREFが一定値に安定する前に、基準電位VREF及び内部電源電位VPPに基づいて他の内部電源電位(例えば、VBB)を生成する回路が動作するということもないため、消費電流の分散も十分に行える。
【0085】
これに対し、従来では、図4に示すように、外部電源電位VCCの立ち上げ時における内部電源生成回路の内部電源ノードの電位に依存して、内部電源電位VPPが設定値に到達したときの基準電位VREFのレベルも変わる。このため、例えば、基準電位VREFと内部電源電位VPPを用いて他の内部電源電位(例えば、VBB)を生成する場合に、安定的に、他の内部電源電位を生成することができない。
【0086】
また、基準電位VREFが0V又はそれに近い状態で、基準電位VREF及び内部電源電位VPPに基づいて他の内部電源電位(例えば、VBB)を生成することになるため、消費電流の分散が十分に行われない。
【0087】
[第2実施の形態]
図2は、本発明の第2実施の形態に関わる電位初期化回路を示している。
【0088】
内部電源生成回路11は、内部電源電位VPPを生成する。内部電源生成回路11の内部電源ノードと接地点GNDとの間には、その内部電源ノードを接地点GNDに短絡するためのNチャネルMOSトランジスタ12と、ゲートに外部電源電位VCCが印加されるNチャネルMOSトランジスタ14とが直列に接続されている。NチャネルMOSトランジスタ12のゲートには、初期化制御信号PWRON2がインバータ13を経由した後に入力される。
【0089】
初期化制御信号PWRON2は、外部電源が投入された後、一定期間のみ、“L”となる信号である。即ち、外部電源が投入された後の一定期間は、NチャネルMOSトランジスタ12のゲート電位が“H”となり、NチャネルMOSトランジスタ12がオン状態となる。
【0090】
従って、内部電源生成回路11の内部電源ノードは、接地点GNDに短絡され、その内部電源ノードの電位は、強制的に、接地電位VGNDに設定される。
【0091】
このような電位初期化回路によれば、内部電源生成回路11の内部電源ノードが、外部電源の切断後に速やかに接地電位VGNDに戻らない特定ノードである場合であっても、外部電源を投入した後、最初に、内部電源生成回路11の内部電源ノードを接地点GNDに短絡しているため、安定的に内部電源電位VPPを確定できる。
【0092】
また、外部電源の投入後、最初に、特定ノードを接地点GNDに短絡しているため、外部電源の遮断から投入までの期間に関係なく、内部電源電位VPPは、常に、接地電位VGNDから設定値まで上昇し、毎回、安定して内部電源電位VPPを確定できる。
【0093】
このように、本実施の形態に関わる電位初期化回路においても、上述の第1実施の形態と同様に、外部電源電位VCCの立ち上げ時における内部電源電位VPPのレベルに関係なく、外部電源電位VCCを立ち上げてから一定期間後に、内部電源電位VPPを安定的に設定値に確定することができる(図3参照)。
【0094】
[第3実施の形態]
図5は、本発明の第3実施の形態に関わる電位初期化回路を示している。
【0095】
内部電源生成回路11は、内部電源電位VPPを生成する。内部電源生成回路11の内部電源ノードと接地点GNDとの間には、内部電源電位VPPを安定化させるための容量素子C1,C2が接続される。容量素子C1,C2の接続点(中間ノード)には、中間電位生成回路15が接続される。中間電位生成回路15は、中間電位VHALFを生成し、これを中間ノードに与える。
【0096】
内部電源生成回路11の内部電源ノードと接地点GNDとの間には、その内部電源ノードを接地点GNDに短絡するためのNチャネルMOSトランジスタ12と、ゲートに外部電源電位VCCが印加されるNチャネルMOSトランジスタ14とが直列に接続されている。NチャネルMOSトランジスタ12のゲートには、初期化制御信号PWRON3がインバータ13を経由した後に入力される。
【0097】
初期化制御信号PWRON3は、外部電源が投入された後、一定期間のみ、“L”となる信号である。即ち、外部電源が投入された後の一定期間は、NチャネルMOSトランジスタ12のゲート電位が“H”となり、NチャネルMOSトランジスタ12がオン状態となる。
【0098】
従って、内部電源生成回路11の内部電源ノードは、接地点GNDに短絡され、その内部電源ノードの電位は、強制的に、接地電位VGNDに設定される。
【0099】
このような電位初期化回路によれば、内部電源生成回路11の内部電源ノードが、外部電源の切断後に速やかに接地電位VGNDに戻らない特定ノードである場合に、外部電源を投入した後、最初に、内部電源生成回路11の内部電源ノードを接地点GNDに短絡している。
【0100】
この時、内部電源電位VPPと中間電位VHALFが共に接地電位VGNDになっていないときでも、内部電源ノードを接地点GNDに強制的に短絡(初期化)することにより、直列接続された容量素子C1,C2の接続点(中間ノード)の電位も、容量カップリングにより接地電位VGNDまで強制的に引き戻されることになる。
【0101】
また、外部電源の投入後、最初に、特定ノードを接地点GNDに短絡しているため、外部電源の遮断から投入までの期間に関係なく、内部電源電位VPPは、常に、接地電位VGNDから設定値まで上昇し、毎回、安定して内部電源電位VPPを確定できる。
【0102】
このように、本実施の形態に関わる電位初期化回路においても、図6に示すように、外部電源電位VCCの立ち上げ時における内部電源電位VPPのレベルに関係なく、外部電源電位VCCを立ち上げてから一定期間後に、内部電源電位VPPを安定的に設定値に確定することができる。
【0103】
[第4実施の形態]
図7は、本発明の第4実施の形態に関わる電位初期化回路を示している。
【0104】
内部電源生成回路11は、内部電源電位VPPを生成する。内部電源生成回路11の内部電源ノードと接地点GNDとの間には、内部電源電位VPPを安定化させるための容量素子C1,C2が接続される。容量素子C1,C2の接続点(中間ノード)には、中間電位生成回路15が接続される。中間電位生成回路15は、中間電位VHALFを生成し、これを中間ノードに与える。
【0105】
容量素子C1,C2の接続点である中間ノードと接地点GNDとの間には、その中間ノードを接地点GNDに短絡するためのNチャネルMOSトランジスタ17が接続されている。NチャネルMOSトランジスタ17のゲートには、初期化制御信号PWRON4がインバータ16を経由した後に入力される。
【0106】
初期化制御信号PWRON4は、外部電源が投入された後、一定期間のみ、“L”となる信号である。即ち、外部電源が投入された後の一定期間は、NチャネルMOSトランジスタ17のゲート電位が“H”となり、NチャネルMOSトランジスタ17がオン状態となる。
【0107】
従って、容量素子C1,C2の接続点である中間ノードは、接地点GNDに短絡され、その中間ノードの電位は、強制的に、接地電位VGNDに設定される。
【0108】
このような電位初期化回路によれば、容量素子C1,C2の接続点である中間ノードは、外部電源の切断後に速やかに接地電位VGNDに戻らない特定ノードであるため、外部電源を投入した後、最初に、容量素子C1,C2の接続点である中間ノードを接地点GNDに短絡している。
【0109】
この時、内部電源電位VPPと中間電位VHALFが共に接地電位VGNDになっていないときでも、容量素子C1,C2の接続点である中間ノードを接地点GNDに強制的に短絡(初期化)することにより、内部電源生成回路11の内部電源ノードの電位も、容量カップリングにより接地電位VGNDまで強制的に引き戻されることになる。
【0110】
また、外部電源電位VCCを立ち下げた後に、仮に、中間ノードが負になったとしても、外部電源電位VCCの立ち上げ後には、中間ノードを接地電位VGNDに戻すため、PN接合が順バイアスされることによるバイポーラアクションを引き起こすことがない。
【0111】
また、外部電源の投入後、最初に、特定ノードを接地点GNDに短絡しているため、外部電源の遮断から投入までの期間に関係なく、内部電源電位VPPは、常に、接地電位VGNDから設定値まで上昇し、毎回、安定して内部電源電位VPPを確定できる。
【0112】
このように、本実施の形態に関わる電位初期化回路においても、図8に示すように、外部電源電位VCCの立ち上げ時における内部電源電位VPPのレベルに関係なく、外部電源電位VCCを立ち上げてから一定期間後に、内部電源電位VPPを安定的に設定値に確定することができる。
【0113】
[第5実施の形態]
図9は、本発明の第5実施の形態に関わる電位初期化回路を示している。
【0114】
内部電源生成回路11は、内部電源電位VPPを生成する。内部電源生成回路11の内部電源ノードと接地点GNDとの間には、内部電源電位VPPを安定化させるための容量素子C1,C2が接続される。容量素子C1,C2の接続点(中間ノード)には、中間電位生成回路15が接続される。中間電位生成回路15は、中間電位VHALFを生成し、これを中間ノードに与える。
【0115】
内部電源生成回路11の内部電源ノードと接地点GNDとの間には、その内部電源ノードを接地点GNDに短絡するためのNチャネルMOSトランジスタ12と、ゲートに外部電源電位VCCが印加されるNチャネルMOSトランジスタ14とが直列に接続されている。NチャネルMOSトランジスタ12のゲートには、初期化制御信号PWRON5がインバータ13を経由した後に入力される。
【0116】
初期化制御信号PWRON5は、外部電源が投入された後、一定期間のみ、“L”となる信号である。即ち、外部電源が投入された後の一定期間は、NチャネルMOSトランジスタ12のゲート電位が“H”となり、NチャネルMOSトランジスタ12がオン状態となる。
【0117】
従って、内部電源生成回路11の内部電源ノードは、接地点GNDに短絡され、その内部電源ノードの電位は、強制的に、接地電位VGNDに設定される。
【0118】
また、容量素子C1,C2の接続点である中間ノードと接地点GNDとの間には、その中間ノードを接地点GNDに短絡するためのNチャネルMOSトランジスタ17が接続されている。NチャネルMOSトランジスタ17のゲートには、初期化制御信号PWRON5がインバータ16を経由した後に入力される。
【0119】
初期化制御信号PWRON5は、外部電源が投入された後、一定期間のみ、“L”となるため、容量素子C1,C2の接続点である中間ノードは、接地点GNDに短絡され、その中間ノードの電位は、強制的に、接地電位VGNDに設定される。
【0120】
このような電位初期化回路によれば、内部電源生成回路11の内部電源ノード及び容量素子C1,C2の接続点である中間ノードは、共に、外部電源が投入された後、最初に、接地点GNDに短絡される。
【0121】
従って、外部電源の遮断から投入までの期間に関係なく、内部電源電位VPPは、常に、接地電位VGNDから設定値まで上昇し、毎回、安定して内部電源電位VPPを確定できる。また、外部電源電位VCCの立ち上げ後に中間ノードを接地電位VGNDに戻すため、PN接合が順バイアスされることによるバイポーラアクションを引き起こすこともない。
【0122】
このように、本実施の形態に関わる電位初期化回路においても、図10に示すように、外部電源電位VCCの立ち上げ時における内部電源電位VPPのレベルに関係なく、外部電源電位VCCを立ち上げてから一定期間後に、内部電源電位VPPを安定的に設定値に確定することができる。
【0123】
なお、本実施の形態に関わる電位初期化回路は、内部電源ノードと中間ノードの電流リークのバランスが悪い場合や、中間電位生成回路15の出力電位(中間電位)の設定値が内部電源電位VPPの設定値の半分でない場合などに有効である。即ち、本実施の形態に関わる電位初期化回路によれば、外部電源電位VCCを立ち下げた後の内部電源電位VPPと中間電位VHALHの電流リークや電位の不均衡によらず、毎回、安定して内部電源電位VPPを確定できる。
【0124】
[第6実施の形態]
本実施の形態は、内部電源ノード又は中間ノードを接地電位VGNDに短絡する動作方法に関するもので、上述の第1乃至第5実施の形態に関わる全ての電位初期化回路に適用できるものである。
【0125】
上述の第1乃至第5実施の形態では、外部電源電位VCCの立ち上げ後に内部電源ノード又は中間ノードを接地電位VGNDに短絡することを前提として説明した。これは、例えば、内部電源電位VCCの立ち上がりを検出するとパルス信号を出力する回路により実現できる。
【0126】
これに対し、本実施の形態では、外部電源電位VCCを立ち下げる段階において、内部電源ノード又は中間ノードを接地電位VGNDに短絡するための動作方法を提案する。これは、例えば、内部電源電位VINTが所定のレベルを下回ったときに、短絡用のNチャネルMOSトランジスタを一時的にオン状態にするような回路により実現できる。
【0127】
具体的には、上述の第1乃至第5実施の形態に関わる電位初期化回路に使用する初期化制御信号PWRON1〜PWRON5のレベルに関して、内部電源電位VINTが1.6Vを超えるとき、初期化制御信号PWRON1〜PWRON5が“H”レベル、内部電源電位VINTが1.6Vを下回るとき、初期化制御信号PWRON1〜PWRON5が“L”レベルとなるような回路を用意する。
【0128】
この場合、図11に示すように、緩やかに、外部電源電位VCCを立ち下げれば、内部電源電位VINTが1.6Vを下回ったところで、初期化制御信号PWRON1〜PWRON5が立ち下がるため、短絡用のNチャネルMOSトランジスタが一時的にオン状態となり、内部電源ノード及び中間ノードが接地電位VGNDに初期化される。
【0129】
この後、外部電源電位VCC及び全ての内部電源電位VINT,VPPが接地電位VGNDとなる。
【0130】
このように、外部電源電位VCCの立ち下げ時に、内部電源ノード及び中間ノードを強制的に接地電位VGNDに戻すこともでき、この場合においても、上述の第1乃至第5実施の形態と同様の効果を得ることができる。即ち、外部電源電位VCCを立ち上げてから一定期間後に、内部電源電位VPPを安定的に設定値に確定することができる。
【0131】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、外部電源の投入後、最初に、半導体集積回路内の特定ノード(例えば、内部電源ノード)を接地点GNDに短絡(初期化)することにより、又は、外部電源の遮断時に、簡単な方法で、半導体集積回路内の特定ノードを接地点GNDに短絡することにより、外部電源の投入後における特定ノードの電位の確定を、外部電源電位の立ち下げから立ち上げまでの期間にかかわらず、正確かつ安定に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に関わる電位初期化回路を示す図。
【図2】本発明の第2実施の形態に関わる電位初期化回路を示す図。
【図3】図1又は図2の電位初期化回路を有する場合の電位波形を示す図。
【図4】図1又は図2の電位初期化回路を有しない場合の電位波形を示す図。
【図5】本発明の第3実施の形態に関わる電位初期化回路を示す図。
【図6】図5の電位初期化回路を有する場合の電位波形を示す図。
【図7】本発明の第4実施の形態に関わる電位初期化回路を示す図。
【図8】図7の電位初期化回路を有する場合の電位波形を示す図。
【図9】本発明の第5実施の形態に関わる電位初期化回路を示す図。
【図10】図9の電位初期化回路を有する場合の電位波形を示す図。
【図11】本発明の第6実施の形態に関わる電位波形を示す図。
【図12】電源遮断後にリークパスとなるトランジスタを示す図。
【図13】従来の内部電源生成回路の一例を示す図。
【図14】図12のトランジスタを有する場合のVINT1の変化を示す図。
【図15】図12のトランジスタを有する場合のVINT2の変化を示す図。
【図16】図12のトランジスタを有しない場合の電位変化を示す図。
【図17】基準電位と内部電源電位を使って負電位を生成する回路を示す図。
【図18】図17の回路における理想的な電位波形を示す図。
【図19】図17の回路においてVBBが設定値を超える場合を示す図。
【図20】電源間容量素子と中間電位生成回路を示す図。
【図21】図20の回路のVPP、VHALHをVGNDから立ち上げた時の波形図。
【図22】VCC立ち下げ後のVPP、VHALHの電位波形の第1例を示す図。
【図23】VCC立ち下げ後のVPP、VHALHの電位波形の第2例を示す図。
【図24】図23の状態でVCCを立ち上げた時のVPP、VHALHの変化を示す図。
【図25】VCC立ち下げ後のVPP、VHALHの電位波形の第3例を示す図。
【図26】図25の状態でVCCを立ち上げた時のVPP、VHALHの変化を示す図。
【符号の説明】
11,11A,11C :内部電源生成回路、
11B :VBB生成回路、
12,14,17 :NチャネルMOSトランジスタ、
13,16 :インバータ、
15 :中間電位生成回路、
21 :VBBポンプ回路、
22,22’ :差動アンプ、
R1,R2,R1’,R2’ :抵抗素子、
C1,C2 :容量素子、
P1,P1’ :PチャネルMOSトランジスタ。

Claims (4)

  1. 内部電源生成回路が接続されている内部電源ノードを初期電位から設定電位にする電位生成回路と、前記内部電源ノードが外部電源電位を立ち下げてから立ち上げるまでの期間内に前記初期電位に戻り難いノードである場合に、前記外部電源電位が立ち上がった直後に前記内部電源ノードを前記初期電位に強制的に戻す電位初期化回路とを具備することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路において、さらに、前記特定ノードに接続される直列接続された複数の容量素子を具備し、前記電位初期化回路は、前記外部電源電位が立ち上がった直後に前記複数の容量素子の接続点を前記初期電位に強制的に戻すことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  3. 特定ノードを初期電位から設定電位にする電位生成回路と、外部電源電位又は前記外部電源電位に基づいて生成される内部電源電位が所定のレベルを下回ったときに前記特定ノードを前記初期電位に強制的に戻す電位初期化回路と、前記特定ノードに接続される直列接続された複数の容量素子とを具備し、前記電位初期化回路は、前記外部電源電位又は前記外部電源電位に基づいて生成される内部電源電位が所定のレベルを下回ったときに前記複数の容量素子の接続点を前記初期電位に強制的に戻すことを特徴とする半導体集積回路。
  4. 前記複数の容量素子の接続点には、中間電位を生成する中間電位生成回路が接続されることを特徴とする請求項3記載の半導体集積回路。
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