JP4080546B2 - エポキシ硬化系のための潜触媒 - Google Patents
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Description
エポキシ樹脂は、さまざまな用途、例えば、粉末コーティング、電気部品の封入、複合材料、溶液コーティング、プレプレグ、及びラミネートにおいて使用される。同じく電気分野に関係するものとして、エポキシ・マトリックスのために製造されてもされなくてもよい回路基盤に銅ホイルを接着するための接着剤としてのエポキシの使用がある。これらの用途の多くにおいて、所望により、遅れて、そのエポキシ樹脂が完全に硬化されることができるようなコントロール可能なやり方で、エポキシ樹脂を部分的に硬化させることが望ましい。このような部分的な硬化は、比例的に、その樹脂のゲル化時間を減少させる。多くの用途において、その反応のための触媒の存在下で架橋剤をエポキシ樹脂と接触させ、そして一定時間、その配合物を、安定に、すなわち、未硬化のままにすることが望ましい。現在、エポキシ樹脂の硬化をコントロールし、そしてエポキシ樹脂、架橋剤、及びそのエポキシ樹脂とその架橋剤との反応のための触媒を含む組成物の安定性を保持することは、極めて困難である。
いくつかの用途においては、エポキシ樹脂、架橋剤、と触媒は、溶液中で接触され、そして次に基材、例えば、強化繊維上にコーティングとして適用される。ある場合には、1以上の溶媒が、より良好なコーティング及び含浸性能のためにその配合物の粘度を低下させるために使用される。しばしば、かなりの硬化が生じる前に上記溶媒が除去され、あるいは、上記溶媒は、その硬化したエポキシ樹脂中に捕獲されることができる。捕獲された溶媒は、硬化した樹脂の良好な特性に悪影響を及ぼす。溶媒除去は、その溶媒がそれから逃れることができるところの配合物の表面への比較的短い移動経路を溶媒に提供するために、5mm未満のオーダーの厚さ寸法をもつ支持体の使用により容易にされる。しばしば、上記溶媒は、高温にそのコートされた物品を晒すことにより除去される。しかしながら、このような高温においては、エポキシ樹脂は、硬化し始めることができ、分子量及び粘度の増大をもたらす。従って、溶媒除去のために選ばれた方法は、その溶媒が捕獲されることを引き起こすことができる。
硬化したポリマー中に溶媒が捕獲されずに溶媒を除去するように樹脂を加熱することにより溶媒が除去されることができるような、十分に広い処理窓をもつ樹脂系も、同じく必要とされるものである。阻害剤の特徴は、一貫して良い品質をもつプレプレグ及びラミネートの調製を許容する。
溶媒が除去された後、樹脂、架橋剤、及び触媒でコートされたガラスが、硬化が生じる温度にそれを晒すことにより部分的に硬化されることができる。このような製品は、プレプレグといわれる。このプレプレグは、次に、増強厚まで積み重ねられ、又は一定形状に形成され、そして、架橋剤と樹脂が熱硬化樹脂の硬化を完結させるところのその後の高温条件に晒されることができる。一般に、これは、エポキシ樹脂がさらに硬化するために十分な時間にわたり、圧力下高温で、ラミネートのさまざまな成分を接触させることを含む。この硬化方法においては、ガラス布上の樹脂コーティングは、圧力下で流れ、そして隣接ガラス布上のコーティングと混合し、それにより、硬化されたエポキシ樹脂のマトリックスによる、ガラス層の融合をもたらす。
オーブンの温度と滞留時間の変化に対して感受性が低い予測できる品質をプレプレグがもつということが望ましい。ラミネートの厚さは、一貫した特性をもつプレプレグによりより良好にコントロールされることができる。高濃度の多官能価成分、例えば、スチレン−無水マレイン酸コポリマー、多官能化フェノール性架橋剤、例えば、テトラフェノール・エタン、多官能化フェノール・ノバラック・エポキシ樹脂、及び高粘度の樹脂系成分が、その樹脂系のとっぴな挙動及びそれに対応する予想外のプレプレグ生産に寄与することができる。不所望の物理的品質、又は良好なプレプレグ外観も、高粘度樹脂系の樹脂中の溶媒の捕獲から生じることができる。
ラミネート特性がその後の処理工程、例えば、融解ロウ(molten solder)中への浸漬により悪影響を及ぼさないであろうように、そして自動車の“ボンネット下”での適用において生じるような高温動作環境において一貫した特性を提供するために十分な熱分解温度を、その樹脂が示すことも望ましい。熱分解の開始の温度は、計測可能な特性であり、これは、高温環境におけるラミネートの性能特性を反映すると信じられている。
プレプレグ及び電気ラミネートの製造者は、例えば、現在装置上での生産速度を高めることにより、資本投入せずに生産速度を高めようと欲する。より速い処理を容易にするために、エポキシ樹脂がコートされた支持体は、より高い温度に晒されなければならず、エポキシ樹脂組成物はより高レベルの触媒を含有しなければならず、又はその両者が必要である。生産を増強するために採られる両手段が、硬化反応に対するコントロールの低下をもたらす。従って、高温かつ高触媒レベルにおいて樹脂系の反応をコントロールする必要性が存在する。
ラミネートは、連続プロセスにおいて製造されることができる。この連続プロセスにおいては、プレプレグは、より短期間、慣用のラミネート処理におけるよりもより高温で、例えば、1〜4分間、200℃〜230℃の範囲内の温度で、接触される。このような条件下で完全な硬化を達成することはひじょうに難しい。これに対する1の可能性のある溶液は、エポキシ樹脂により多量の触媒又は加速剤を添加することである。不幸なことに、触媒量の増加は、エポキシ樹脂の十分な硬化を伴わずに溶媒の除去を限定することができる。
いくつかの文献は、触媒として、フルオロホウ酸の塩、(テトラフルオロボレート、フルオロホウ酸、及びヒドロフルオロホウ酸)、及びフルオロボレートを含む硬化性エポキシ樹脂を開示している。GB 963,058は、ヒドロフルオロホウ酸のアミン塩を開示している。米国特許第4,438,254は、テトラフルオロボレートのホスホニウム塩を開示している。米国特許第3,048,552号は、第4アンモニウム・フルオロボレート塩を開示している。“Proposed Mechanism for the Curing of Epoxy Resins with Amine-Lewis Acid Complexes or Salts”by James J. Harris and Samuel C. Temin, J. Ap. Pol. Sc., Vol. 10, pp. 523-534(1966)は、脂肪族及び芳香族アミン及びピリジンのフルオロボレート塩を開示している。いくつかの特許は、テトラフルオロボレート(フルオロホウ酸)のオニオム塩が、エポキシ樹脂の硬化反応における加速剤(促進剤)として有用であるということを開示している。米国特許第4,318,766号;第4,322,456号;第4,410,596号;第4,544,732号;第4,554,342号;第4,581,436号;第4,766,196号;及びCA−A−893,191号。
Japanese 58/138729は、その必須成分が、(a)エポキシ樹脂、(b)アルケニルフェノール・ポリマー、及び(c)潜硬化加速剤、並びに(d)繊維及び/又は粒状増量剤から成る樹脂成分であるところの熱硬化成形組成物であって、そのアルキレンフェノール・ポリマーが、上記増量剤と共にエポキシ樹脂中に分散され、そして粉末として混合されている、前記組成物を開示している。それは、潜硬化加速剤として、アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物、アルソニウム化合物、イミダゾリウム化合物、ピリジニウム化合物、又はモルフォリニウム化合物のテトラ置換ホウ素塩について開示している。テトラフェニル又はテトラブチル・ボレート塩だけが開示されていると信じられる。
米国特許第3,947,395号は、(a)コール・タール及び/又はアスファルト、(b)エポキシ樹脂、及び(c)少なくとも1の、ホニウム・イオンのテトラ置換ホウ素塩及びイミダゾリウム・イオンのテトラ置換ホウ素塩であって、コンクリート、アスファルト又は金属の表面のコーティングのために好適であるもの、から本質に成る表面コーティング組成物を開示している。上記特許は、テトラフェニル又はテトラ(置換フェニル)ホウ素塩だけを開示していると信じられる。
米国特許第4,631,306号は、ポリエポキシドとポリイソシアネートの混合物から作られた絶縁成分の製法を開示している。開示されるものは、第3アミンとイミダゾールとホウ素トリハロゲニドの付加錯体である潜触媒の使用である。
米国特許第3,738,862号は、そのような方法において有用であるエポキシ樹脂ラミネートと加速剤組成物の製造方法を開示している。開示された好適な加速剤(触媒)は、モノカルボン酸の第1スズ塩、安息香酸リチウム、特定の複素環式化合物、例えば、イミダゾール及びベンズイミダゾール化合物及びその塩、第3ホウ酸アミン、並びにとりわけ第3アミンを含む。好適なホウ酸第3アミンは、第3アミンを、ボレート、例えば、メチル・ボレート又はトリエチル・ボレートと室温で反応させることにより製造されることができる。好適な第3アミン・ボレートは、とりわけ、トリメチルアミン・ボレート、トリエチルアミン・ボレート、トリエタノールアミン・ボレート、トリイソプロパノールアミン・ボレート、ベンジルジチルアミン・ボレート、アルファ−メチルベンジル、ジメチルアミン・ボレート、ジメチルアミノ−メチル・フェノール・ボレート、及びトリジメチル・アミノメチル・フェニル・ボレートを含む。特に好ましいのは、トリエタノールアミン・ボレートである。
米国特許第4,725,652号は、テトラ−置換オニウム化合物、例えば、テトラ−ブチルホスホニウム・アセテート−酢酸錯体又はアミン化合物を、弱い求核アニオンをもつ酸、例えば、フルオロホウ酸と反応させることにより調製されたエポキシ反応のための潜触媒について開示している。これらの触媒は、延伸又は硬化反応のためのエポキシ樹脂のための安定性潜触媒を提供する。
WO−A−95/06075は、エポキシ樹脂及びアリル・ネットワーク形成化合物を含む貫入(inter-penetrating)ポリマー・ネットワークに関する。このアリル・ネットワークは、アリル・モノマー、例えば、トリアリル・シアヌレートの開始重合により形成されるべきであると提案されている。慣用のやり方で製造された上記ポリマーから調製された電気ラミネートは、190℃のTgを示すとクレームされている。
米国特許第5,314,720号は、エポキシ樹脂、ホウ酸、0.5〜30(parts pen hundred parts resin)(phr)の架橋剤、及び触媒を含有する配合物に関する。EP−A−0729484は、エポキシ樹脂、架橋剤、及び0.01〜2phrのホウ酸を含有する配合物に関する。これらの樹脂系は、電気回路のためのプレプレグ及びラミネートのための好適なエポキシ樹脂系を提供する。
上記の有用な潜触媒系は、電気用途においていくつかの興味深い特性に関して僅かな利点を提供する。誘電率は、回路基盤上にマウントされた電気装置の増大した信号速度によりマイクロサーキットの、さらなる性能の向上を追究する用途のエンド−ユーザーにとって重要である。さらに、改良された誘電率を得ながら、他の重要な性能特性、例えば、ガラス転移温度Tgを犠牲にせずに上記パラメーターに関して性能を向上させることが重要である。
必要なものは、プリントされた回路基盤の製造のための現存の製造装置のかなりの変更を伴わないが、重要なパラメーターTgを犠牲にしないで誘導率を低下させる、プリント回路基盤のためのプレプレグの製造のための現存製造装置において使用されることができるエポキシ樹脂組成物である。さらに必要なものは、ガラス繊維以外の強化支持体、例えば、アラミド強化物、例えば、トレードマークTHERMOUNTTMの下でDu Pontにより市場に出されたものの使用を可能にするマグレッシブ溶媒を含まない樹脂系である。
しばしば、エポキシ樹脂及び硬化エポキシ樹脂を使用して調製された多くの製品について、異なる存在がその製造プロセスの異なる部分を遂行することができる。例えば、ある組織は、樹脂を製造することができ、第2の存在が上記強化材料を含浸させるために使用される樹脂配合物を製造することができ、そして第3の存在が、プレプレグ、又は使用される他の物品を製造することができる。一方、第4の存在が、最終製品、例えば、ラミネート又はプリント回路基盤を製造することができる。しばしば、上記プレプレグ又はラミネートを製造する存在は、専門的技術又は上記配合物を製造しようとする欲求を全くもっていない。それ故、配合者が、ラミネートされるべき材料のコーティングにおいて有用である組成物を製造することができるということが望ましい。この問題は、エポキシ樹脂、架橋剤、及び触媒が事前に配合される場合、その配合物が、かなりの長期間の保存安定性をもつことができないということである。このような状況下、配合物は、硬化を受けることができ、そしてそれ故、プレプレグ又はラミネート製造者にとって有用であることはできない。さらに必要なものは、数週間にわたり周囲温度でかなりの安定性をもつ、硬化のためのための架橋剤及び加速剤を含有するエポキシ樹脂組成物である。
さらに、異なるエンド−ユーザーは、エポキシ樹脂コーティングを適用するための、異なる処理装置及び方法をもつ。このような処理の相違は、そのエンド−ユーザーが、その処理装置にフィットするようにその樹脂特性を調整するための手段、及びエンド−ユーザーの処理ノウハウをもつことができるということを要求する。エンド−ユーザーが支配する必要がある特性は、ワニス(varnish)としての樹脂溶液の総ゲル時間、及び含浸された樹脂が部分的に架橋され、又は“B−段階”後に残存するゲル時間を含む。
本発明は、特定のクラスの化合物が、低温での硬化反応のための触媒の存在下でポリエポキシドと架橋剤との反応を阻害するという発見に基づく。
本発明は、
a)ポリエポキシド、
b)硼酸、硼素のルイス酸誘導体(例えばアルキルボレート)、アルキルボラン、0より高くかつ2.5未満の求核性値nを有する鉱酸(例えば過塩素酸、テトラフルオ硼酸)、又は1以上3以下のpKa値を有する有機酸、又はこれらの2種以上の混合物である硬化抑制剤、及び
c)ポリエポキシド100部に対して30部より多い少なくとも1種の架橋剤(この少なくとも1種の架橋剤はポリカルボン酸の無水物、又は所望により置換したスチレンと所望により置換したヒドロキシスチレンのコポリマーを含む)
を含むエポキシ樹脂組成物を提供する。
好ましい実施態様において、本発明は
d)高温においてポリエポキシドと反応することができる二官能性連鎖延長剤化合物、及び
e)所望により、ポリエポキシドと架橋剤及び/又は二官能性連鎖延長剤の反応を促進するための触媒量の触媒
をも含むエポキシ樹脂組成物を提供する。
さらに他の実施態様において、本発明は、
a)高温においてポリエポシドにより硬化することができるポリカルボン酸の無水物、スチレンとヒドロキシスチレンのコポリマー、又はこれらの混合物である架橋剤、
b)硼酸、硼素のルイス酸誘導体(例えばアルキルボレート)、アルキルボラン、トリメトキシボロキシム、0より高くかつ2.5未満の求核性値nを有する鉱酸(例えば過塩素酸、テトラフルオ硼酸)、又は1以上3以下のpKa値を有する有機酸(例えばサリチル酸、シュウ酸、及びマレイン酸)、又はこれらの2種以上の混合物である硬化抑制剤、
c)所望により、高温においてポリエポキシドと反応することができる二官能性連鎖延長剤化合物、
d)所望により、ポリエポキシドと架橋剤及び/又は二官能性連鎖延長剤の反応を促進するための触媒量の触媒、及び
e)所望により、2.2以上の官能価を有するヒドロキシ官能性架橋剤
を含む、ポリエポキシドの硬化に有効な組成物に関する。
さらに他の実施態様において、本発明は、
a)ポリエポキシド、
b)硼酸、硼素のルイス酸誘導体(例えばアルキルボレート)、アルキルボラン、トリメトキシボロキシム、0より高くかつ2.5未満の求核性値nを有する鉱酸(例えば過塩素酸、テトラフルオ硼酸)、又は1以上3以下のpKa値を有する有機酸(例えばサリチル酸、シュウ酸、及びマレイン酸)、又はこれらの2種以上の混合物である硬化抑制剤、及び
c)高温においてポリエポシドにより硬化することができるポリカルボン酸の無水物、スチレンとヒドロキシスチレンのコポリマー、又はこの両者より選ばれる架橋剤、
d)所望により、ポリエポキシドと架橋剤及び/又は二官能性連鎖延長剤の反応を促進するための触媒量の触媒、
e)所望により、高温においてポリエポキシドと反応することができる二官能性連鎖延長剤化合物、
f)所望により、2.2以上の官能価を有するヒドロキシ官能性架橋剤
を含むエポキシ樹脂組成物を物品と接触させ、そして
g)所望により、このコートした物品を、存在するあらゆる溶媒を蒸発させるに十分な温度であるがポリエポキシドが十分硬化する温度よりも低い温度の加熱ゾーンに通すこと、及び
h)所望により、このコートした物品を、ポリエポキシドが少なくとも一部硬化する条件に付すること
含をむ、物品をエポキシ樹脂組成物でコートする方法に関する。
他の実施態様において、本発明は、ポリエポキシドと架橋剤の部分硬化した反応生成物を含み、この部分硬化は架橋剤とポリエポキシドの反応用の触媒、並びに硼酸及び硼素のルイス酸誘導体(例えばアルキルボレート)、アルキルボラン、トリメトキシボロキシム、0より高くかつ2.5未満の求核性値nを有する鉱酸(例えば過塩素酸、テトラフルオ硼酸)、又は1〜3のpKa値を有する有機酸(例えばサリチル酸、シュウ酸、及びマレイン酸)、又はこれらの2種以上の混合物を含む硬化抑制剤の存在下で行われる。この部分硬化した生成物は、その後この部分硬化した生成物を適当な基材、もしくは強化材と接触させることにより、エポキシ樹脂の公知の用途、例えばコーティング、ラミネート、複合体、封入剤、及び接着剤に用いられ、そして組成物が完全に硬化される。このような部分硬化した生成物を得る方法は当該分野において公知である。特に、架橋剤とポリエポキシドが部分反応する条件において成分を接触させる。ある実施態様において、反応性成分は基材の表面において部分硬化される。
他の実施態様において、架橋剤は硼酸及び硼素のルイス酸誘導体(例えばアルキルボレート)、アルキルボラン、トリメトキシボロキシム、0より高くかつ2.5未満の求核性値nを有する鉱酸(例えば過塩素酸、テトラフルオ硼酸)、又は1〜3のpKa値を有する有機酸(例えばサリチル酸、シュウ酸、及びマレイン酸)、又はこれらの2種以上の混合物を含む硬化抑制剤、及び所望により架橋剤によるポリエポキシドの硬化用の触媒を含む組成物と接触される。この組成物は時にはポリエポキシドと接触され、硬化条件に付される。
記載されそして請求される本発明は、電気ラミネートの製造についての幾つかの利点を有する。ポリエポキシド、架橋剤、触媒、ポリカルボン酸無水物、ヒドロキシル含有化合物もしくは両方および抑制剤を含む組成物は、エポキシ樹脂が有意に硬化することなく、存在する全ての溶剤が蒸発により除去される温度に暴露されることができる。ラミネート製品の改良および加工の改良のための更なる機会は、ラミネート化製造プロセスにおける、より速い硬化速度、「ポストベーキング」工程の必要がないこと、改良された加工ウィンドー、樹脂系による繊維基材の濡れ(wet-out)のためによい、より遅いB−段階化の間の溶融粘度ビルトアップ、改良された耐熱性、強い溶剤の排除、並びに、樹脂系の固有のより低い誘電率(Dk)および固有のより低い誘電正接(Df)から生じる。さらに、抑制剤の存在下において、存在する触媒の濃度は、溶剤除去プロセスの間にエポキシ樹脂組成物の硬化を起こすことなく、有意に高くすることができる。より高い触媒濃度を用いることにより、より速い生産スループットに加えて、より高い架橋密度を得ることができる。これらのエポキシ樹脂組成物から製造された最終製品は、それ故、要求される架橋剤を省いた組成物と比較してエポキシ樹脂マトリックスのガラス転移温度がより高いことおよび熱分解の始まり温度がより高いことにより示されるように、改良された熱性能を示すことができる。
樹脂組成物(溶剤を含むまたは含まない)は、複合ラミネート回路板における電気部品の封止のために、または、低いDkおよびDfが有利である飛行機レドームのような複合材製品の製造のために、低いDkおよびDf特性の、請求されたエポキシ樹脂を利用することができる。
ポリエポキシド、架橋剤、触媒、ポリカルボン酸無水物もしくはヒドロキシル含有化合物および抑制剤を含む樹脂組成物は周囲温度において有意に長い貯蔵寿命を有する。本発明の組成物はより高い濃度の促進剤を加工において用いてよいので、より速い速度で加工することができる。この組成物は、最終製品の特性に悪影響を及ぼすことなく、例えば、連続プレス加工において、高温で加工することもできる。さらに、触媒および抑制剤の含有量を調節することにより、樹脂のゲル化時間を制御して調節することができる。さらに、本発明の組成物は、Tgのような材料の重要な特性の犠牲を伴わずに、より低い誘電率を示す。
本発明の成分の配合の様式は、それぞれ最終使用者に明らかな利点を与えることができる、種々の順序および手段で行ってよい。例えば、1)抑制剤、ポリカルボン酸無水物、ポリヒドロキシド化合物もしくは両方、および、触媒を、別個にポリエポキシドと接触させることができる。2)抑制剤および触媒は錯体を形成するように混合され、その後、この錯体はポリエポキシドと混合されてよい。潜触媒錯体は抑制剤および触媒の両方が同時に存在する、本明細書中に記載のいずれの態様においても用いてよい。3)ポリエポキシド、ポリエポキシドのための架橋剤、ポリカルボン酸無水物および、ホウ酸を含む抑制剤は、必要に応じて、ホウ素のルイス酸誘導体、例えば、アルキルボレート、アルキルボラン、トリメトキシボロキシン、弱い求核性アニオンを有する酸、例えば、過塩素酸、テトラフルオホウ酸、並びに、1〜3のpKaを有する有機酸、例えば、サリチル酸、シュウ酸およびマレイン酸との混合物であってよい。ポリエポキシドと架橋剤とを反応させるために有用な触媒は、組成物に添加されて、その後、組成物は当業者に知られているポリエポキシドのいずれかの用途に用いられてよい。4)ポリエポキシドは架橋剤、ポリカルボン酸無水物、抑制剤と混合されてよい。このような組成物は周囲温度において2週間まで安定である。このような組成物は150℃〜170℃において、5日間、より好ましくは10日間、そして最も好ましくは15日間、ゲル化時間の有意な変化を示さない。使用時に、この混合物は、記載されたような予備錯体化された触媒と混合される。
ここに記載された組成物は種々の形態を取ることができる。詳細には、記載された種々の組成物は、粉末形態であるか、または、溶液もしくは分散体の形態を取ることができる。この種々の組成物が溶液または分散体の形態である態様において、組成物の種々の成分はその成分に適した溶剤中に別個に溶解され、その後、種々の溶液は合わせられて、均質に混合される。種々の成分のための溶剤は、好ましくは、その溶剤どうしが混和性であるように選択されることに注意されたい。本明細書中に用いるときに、均質に混合されるとは、比較的に均質な溶液または分散体である溶液の混合物を攪拌することを指す。または、成分は同一の溶剤もしくは分散剤中に溶解させまたは分散させてよい。組成物が部分的に硬化されまたはアドバンス化される態様において、本発明の組成物は粉末形態、溶液形態を取るか、または、粒子基材上にコーティングされていてよい。
ポリエポキシドは、本明細書中に用いるときに、1個より多くのエポキシ部分を含む化合物またはこのような化合物の混合物を指す。ポリエポキシドは、本明細書中に用いるときに、部分的にアドバンス化されたエポキシ樹脂、即ち、ポリエポキシドと連鎖延長剤とが反応したものであって、反応生成物が、平均で、1分子当たりに1個より多くの未反応のエポキシド単位を有するものを含む。
脂肪族ポリエポキシドはエピハロヒドリンとポリグリコールとの既知の反応により製造されうる。脂肪族エポキシドの他の特定の例はトリメチルプロパンエポキシド、およびジグリシジル−1,2−シクロヘキサンジカルボキシレートを含む。ここで使用されうる好ましい化合物は、多価フェノールのグリシジルエーテル、即ち、1分子当たりに1個より多くの芳香族ヒドロキシル基を有する化合物、例えば、ジヒドロキシフェノール、ビフェノール、ビスフェノール、ハロゲン化ビフェノール、ハロゲン化ビスフェノール、アルキル化ビフェノール、アルキル化ビスフェノール、トリスフェノール、フェノール−アルデヒドノボラック樹脂、置換フェノール−アルデヒドノボラック樹脂、フェノール−炭化水素樹脂、置換フェノール−炭化水素樹脂およびそれらのいずれかの組み合わせのグリシジルエーテルのようなエポキシ樹脂を含む。
ポリエポキシド(ポリヒドロキシ炭化水素のポリグリシジルエーテル)は、エピハロヒドリンと、ポリヒドロキシ炭化水素もしくはハロゲン化ポリヒドロキシ炭化水素との反応により製造されうる。このような化合物の調製は当業界において周知である。Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology 3rd Ed. Vol.9, pp267〜289を参照されたい。
エピハロヒドリンは式I
(式中、Yはハロゲンであり、好ましくは塩素または臭素であり、そして最も好ましくはクロロであり、Rは水素またはC1-4アルキルであり、より好ましくはメチルである)に対応する。
ポリヒドロキシ炭化水素とは、炭化水素主鎖および平均で1個より多く、好ましくは2個以上の第一級もしくは第二級ヒドロキシ部分を有する化合物を意味する。ハロゲン化ポリヒドロキシ炭化水素とは、1個以上のハロゲンにより置換された炭化水素主鎖および1個より多く、好ましくは2個以上の第一級もしくは第二級ヒドロキシ部分を有する化合物を意味する。ヒドロキシル部分は芳香族であっても、脂肪族であっても、または脂環式であってもよい。
さらにより好ましいクラスのポリヒドロキシ炭化水素およびハロゲン化ポリヒドロキシ炭化水素として、ジヒドロキシフェノール、ビフェノール、ビスフェノール、ハロゲン化ビスフェノール、アルキル化ビスフェノール、トリスフェノール、水素化ビスフェノール、ノボラック樹脂、即ち、ハロゲン化およびアルキル化フェノールを含むフェノールと、単純なアルデヒド、好ましくはホルムアルデヒドおよびヒドロキシベンズアルデヒドとの反応生成物、並びに、ポリアルキレングリコールが挙げられる。
好ましいポリヒドロキシ炭化水素およびハロゲン化ポリヒドロキシ炭化水素は下記式2〜5に対応するものを含む。
(式中、R1は各場合に独立に、C1-10アルキレン、C1-10ハロアルキレン、C4-10シクロアルキレン、カルボニル、スルホニル、スルフィニル、酸素、硫黄、直接結合または下記式に対応する部分であり、
R2は各場合に独立に、C1-3アルキルまたはハロゲンであり、
R3は各場合に独立に、C1-10アルキレンまたはC5-50シクロアルキレンであり、
R4は各場合に独立に、水素、メチル、ハロメチルまたはエチルであり、但し、エチレン単位上の1個のみのR4がメチル、ハロメチルまたはエチルであってよく、
Qは各場合に独立に、C1-10ヒドロカルビル部分であり、
Q’は各場合に独立に、水素、シアノまたはC1-14アルキル基であり、
mは各場合に独立に、0〜4であり、
m’は各場合に独立に、0〜3であり、
qは1〜80であり、そして
sは0〜10である)。
R1は好ましくはC1-3アルキレン、C1-3ハロアルキレン、カルボニル、硫黄または直接結合である。R1はより好ましくは直接結合、C1-3アルキレンまたはフッ素化プロピレン(=C(CF3)2)である。R1は最も好ましくはプロピレンである。R2は好ましくはメチル、臭素または塩素であり、そして最も好ましくはメチルまたは臭素である。R3は好ましくはC1-3アルキレンまたは下記式に対応する多環式部分
(式中、tは1〜6であり、好ましくは1〜3であり、最も好ましくは1である)である。好ましくはm’は0〜2である。好ましくはmは0〜2である。好ましくはqは2〜40であり、より好ましくは2〜20であり、そして最も好ましくは5〜15である。シクロアルキレンは、本明細書中に用いるときに、単環式および多環式炭化水素部分を指す。
電気ラミネート用途に有利である別のクラスのヒドロキシル含有化合物は構造式11(この一般式はモノマー単位の特定の順序を示唆するものではない)によるスチレンとヒドロキシスチレンとのコポリマーである。
Eは適切な連鎖停止基であり、k+lの合計は3〜10,000であり、k/lの比は1:1〜50:1であり、m”は0〜5であり、R2およびmは上記に規定した通りである。
最も好ましいクラスのポリヒドロキシ炭化水素はジヒドロキシフェノールであり、フェノール基と非反応性である置換基を含むものを含む。このようなフェノールの例は2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1’−ビス(2,6−ジブロモ−3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、レソルシノールおよびヒドロキノンである。好ましいジヒドロキシフェノール化合物は2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリス−(2−ヒドロキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパンである。
ジヒドロキシフェノールは1分子当たりに2当量のヒドロキシル部分を供給するので、これらの種と、ポリエポキシド官能基を有する分子の過剰量との反応は分子鎖の「延長」をもたらし、そして樹脂の平均分子量の増加の結果として樹脂特性の対応する変化をもたらす。ジヒドロキシフェノールは請求の範囲による二官能性連鎖延長剤として作用する。存在するときには、二官能性連鎖延長剤は、有利には、樹脂中に最初に存在しているエポキシ官能基当たりに0.5当量以下で含まれてよく、好ましくは、連鎖延長剤は樹脂中に最初に存在しているエポキシ官能基1当量当たりに0〜0.4当量で存在する。
本明細書中に用いるときに、ハロアルキルは、炭素鎖および1個以上のハロゲンにより置換した水素を有する化合物を指す。ハロアルキルは、また、全ての水素原子がハロゲン原子により置換されている化合物をも意味する。本明細書中に用いるときに、アルキレンは二価のアルキル部分を指す。
用語ヒドロカルビルは、本明細書中に用いるときに、脂肪族、脂環式、芳香族、アリール置換された脂肪族もしくは脂環式、または、脂肪族もしくは脂環式置換された芳香族基のいずれかを意味する。脂肪族基は飽和であってもまたは不飽和であってもよい。同様に、用語ヒドロカルボキシは、ヒドロカルビル基と、それに結合される炭素原子との間に酸素結合を有するヒドロカルビル基を意味する。
ポリエポキシドは、好ましくは式6〜9のいずれかに対応する。
(式中、R、R1、R2、R3、R4、m、m’、sおよびqは上記に規定した通りであり、rは0〜40であり、好ましくは0〜10であり、より好ましくは1〜5である)。好ましくはsは0〜8であり、そして最も好ましくは1〜4である。
有用なエポキシド化合物は、1分子当たりに平均で1個より多くの脂肪族ヒドロキシル基を有する化合物のグリシジルエーテルであり、例えば、脂肪族ジオール、ポリエーテルジオール、ポリエーテルトリオール、ポリエーテルテトラオールおよびそれらのいずれかの組み合わせのグリシジルエーテルである。1分子当たりに平均で1個より多くの芳香族ヒドロキシル基を含む化合物のアルキレンオキシドアダクト、例えば、ジヒドロキシフェノール、ビフェノール、ビスフェノール、ハロゲン化ビスフェノール、アルキル化ビスフェノール、トリスフェノール、フェノール−アルデヒドノボラック樹脂、ハロゲン化フェノール−アルデヒドノボラック樹脂、アルキル化フェノール−アルデヒドノボラック樹脂、炭化水素−フェノール樹脂、炭化水素−ハロゲン化フェノール樹脂もしくは炭化水素−アルキル化フェノール樹脂のエチレンオキシド、プロピレンオキシドもしくはブチレンオキシドアダクト、または、それらのいずれかの組み合わせも有用である。
好ましいエポキシ樹脂は、例えば、レソルシノール、カテコール、ヒドロキノン、ビフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールAP(1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン)、ビスフェノールF、ビスフェノールK、テトラブロモビスフェノールA、フェノール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂、アルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−ヒドロキシベンズアルデヒド樹脂、クレゾール−ヒドロキシベンズアルデヒド樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン置換フェノール樹脂、テトラメチルビフェノール、テトラメチルテトラブロモビフェノール、テトラメチル−トリブロモビフェノール、テトラクロロビスフェノールAおよびそれらのいずれかの組み合わせのジグリシジルエーテルを含む。
一態様において、ポリエポキシドは、前述のような1種以上のポリエポキシドと、1種以上のポリヒドロキシ炭化水素又はそれらのハロゲン化誘導体との反応生成物である高分子量化されたエポキシ樹脂を意味する。そのようなポリヒドロキシ炭化水素は前述の通りである。代わりに、ポリエポキシドをカルボキシル置換炭化水素と反応させることができる。カルボキシル置換炭化水素は、炭化水素主鎖と1個以上、好ましくは1個より多くの、最も好ましくは2個のカルボキシル部分とを有する化合物である。好ましくはそのような化合物は式10:
R5−(COOH)u 10
(式中、R5は主鎖に沿って酸素を含んでいても良いC1-40ヒドロカルビル部分であり、uは1以上の数である)
に対応する。R5は好ましくは直鎖又は分枝C1-40アルカン又はアルケンであって、酸素を含んでいても良い。好ましくはuは1〜4であり、最も好ましくは2である。カルボン酸置換炭化水素の中でも脂肪酸及び脂肪酸2量体が有用である。脂肪酸にはカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、オクタン酸、バーサチック酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、ペンタデカン酸、マルガリン酸、アラキジン酸、及びそれらの2量体が包含される。
一態様において、1種以上のポリヒドロキシ炭化水素又はそれらのハロゲン化誘導体及び1種以上のカルボキシル置換炭化水素を、ポリヒドロキシ化合物又はそれらのハロゲン化誘導体のポリグリシジルエーテルと反応させる。H. Lee及びK. Nevilleによる”The Handbook of Epoxy Resins”(1967)McGraw Hill, New York並びに米国特許第2,633,458号、第3,477,990号、第3,821,243号、第3,907,719号、第3,975,397号及び第4,071,477号明細書を参照されたい。場合に応じて少量のモノヒドロキシ置換炭化水素を反応混合物に含めてよい。
本発明において有用な架橋剤は、2.2以上のヒドロキシ官能価を有するヒドロキシ官能性化合物、ジカルボン酸無水物、並びに組み合わせて使用される場合にスチレンとヒドロキシスチレンのコポリマーである。特定の機構に限定するわけではないが、ポリヒドロキシ架橋剤は、Lee及びNevilleによりSupra(第5〜13頁以下参照)に記載されている慣用的手法でエポキシドと反応することが理解されている。2よりも大きい平均官能価、すなわち2.2以上の平均官能価の存在によって、ポリヒドロキシ架橋剤はエポキシ分子の鎖同士を架橋する。ジカルボン酸無水物は、ポリエポキシドのオキシラン環の開環により形成された第2級ヒドロキシドと反応して第2級ヒドロキシドの位置にエステル結合を形成するとともに他の酸無水物部分とカルボン酸官能基を形成する。次に、カルボン酸官能基を、別個のエポキシドのオキシラン環との慣用的手法での反応に利用することができる(Lee及びNevilleの第12−2頁以下参照)。そのようにして形成される酸無水物は、オキシラン環の開環から形成された鎖中の複数の箇所で2つの分子鎖間の架橋結合官能基を形成する。
連鎖延長剤にはジヒドロキシフェノールが包含される。連鎖延長剤についての2の官能価は、ポリヒドロキシ官能性架橋剤について述べた2よりも大きい官能価と対照的である。
好ましい架橋剤の例として、特に前述のような芳香族ポリヒドロキシ含有化合物が挙げられ、また、例えばシュウ酸、フタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アルキル及びアルケニル置換コハク酸、酒石酸のようなジ−、トリ−及びカルボキシル基をそれ以上もつカルボン酸のような多塩基酸及びそれらの酸無水物、特に重合した不飽和酸、例えば少なくとも10個、好ましくは14個の炭素原子を含むもの、例えばドデセン二酸、10,12−エイコサジエン二酸、並びに酸無水物、例えばフタル酸無水物、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、ナド酸無水物(ビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物及びその異性体)、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、ナド酸メチル無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、トリカルボン酸無水物、マレイン酸無水物のリノール酸付加物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリト酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、式12及び13:
により表されるポリカルボン酸無水物、エチレン系不飽和酸無水物とビニル化合物のコポリマー、例えば国際公開番号第95/06075号明細書に記載されているスチレン−マレイン酸無水物コポリマー等、並びに式15及び16:
(式中、R6は水素、C1-3アリル又はR6Aである;
Q3はC1-30カルボニル又はメチルであるが、Q3がメチルである場合にそれはR6Aにより置換されていても良い;
Wは−OH又は−COOHである;
R2AはC1-30アルキル、ハロゲン又は水素であってよい;
E及びm”は前記定義の通りである)
により表されるポリカルボン酸無水物が挙げられる。
1500〜50,000の範囲内の分子量(Mw)及び15%より高い酸無水物含有量を有するスチレンとマレイン酸無水物のコポリマーが特に好ましい。これらの物質の市販されているものの例として、スチレン−マレイン酸無水物比がそれぞれ1:1、2:1及び3:1であり、分子量が6,000〜15,000であるSMA 1000,SMA 2000及びSMA 3000が挙げられ、これらはElf Atochem S.A.から入手可能である。
本発明において有用な触媒は、ポリエポキシドと架橋剤の反応を触媒し、低温で抑制剤の存在下で潜伏性のままで存在するものである。好ましくは触媒は140℃以下、より好ましくは150℃以下で潜伏性である。潜伏性は、150℃〜170℃で実施されるストロークキュアー試験により決定した場合にゲル化時間が少なくとも10%増加することにより示される。好ましい触媒の例は、アミン、ホスフィン、複素環式窒素、アンモニウム、ホスホニウム、アルソニウム又はスルホニウム部分を含む化合物である。より好ましい触媒は複素環式窒素を含む化合物とアミンを含む化合物であり、さらに好ましい化合物は複素環式窒素を含む化合物である。
連鎖延長剤化合物の反応性部分と架橋作用のある化合物の反応性部分とはしばしば同じであるため、前記触媒は連鎖延長反応と架橋反応を触媒する作用を果たしうる。
中でも好ましい触媒は次式17又は18:
(式中、R7,R8,R9及びR10の各々は独立に1〜18個の炭素原子、好ましくは1〜9個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、又は1個以上の酸素、硫黄、ハロゲン又は窒素原子も含む1〜18個、好ましくは1〜9個の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、そのようなR7,R8,R9及びR10基のうちの2つが結合して炭素原子以外の原子を1個以上含む複素環を形成することができ、各Xは比較的強い求核性酸の酸のアニオン部分であり、Zはリン、窒素、硫黄又は砒素であり、fはアニオンXの原子価に等しい値であり、gはZの原子価に依存して0又は1の値である)
により表されるものである。
触媒として有用な特に適切なオニウム又はアミン化合物としては、例えばエチルトリフェニルホスホニウムアセテート、エチルトリフェニルホスホニウムアセテート−酢酸錯体、テトラブチルホスホニウムアセテート、テトラブチルホスホニウムアセテート−酢酸錯体、エチルトリフェニルホスホニウムクロリド、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムヨージド、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、N−メチルモルホリン、2−メチルイミダゾール、トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、エチルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、エチルトリ(2−エトキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリエチル(2−チオエチルエチル)アンモニウムヒドロキシド、N−メチル−N−メチレンメタナミニウムアセテート、N−メチル−N−メチレン−メタナミニウムアセテート−酢酸錯体、N−メチル−N−メチレンメタナミニウムクロリド、N−メチル−N−メチレンメタナミニウムヨージド、N−メチルピリジニウムアセテート、N−メチルピリジニウムアセテート−酢酸錯体、N−メチルピリジニウムクロリド、N−メチルピリジニウムヨージド、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−2,3−ジメチル−イミダゾリウムアセテート−酢酸錯体、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロリド、1−エチル−2,3−ジメチル−イミダゾリウムヨージド、N−メチルキノリニウムアセテート、N−メチルキノリニウムアセテート−酢酸錯体、N−メチルキノリニウムクロリド、N−メチルキノリニウムヨージド、N−メチル−1,3,5−トリアジニウムアセテート、N−メチル−1,3,5−トリアジニウムアセテート−酢酸錯体、N−メチル1,3,5−トリアジニウムクロリド、N−メチル−1,3,5−トリアジニウムヨージド及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本発明において適切に使用できる触媒として有用なアミン化合物としては、例えば、第1級、第2級又は第3級の脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環式アミンが挙げられる。
本発明において使用できる好ましい非複素環式アミンとしては、1〜60個、より適切には2〜27個、最も適切には2〜18個の炭素原子を含むものが挙げられる。特に好ましいアミンとしては例えば、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、メチルジブチルアミン及びこれらの組み合わせが挙げられる。
アミン触媒は多岐にわたる。例6,12,14及び16は、Tg及びゲル化時間の多様性を示すものである。
中でも触媒として使用できる好ましい第3級アミンは、アミン水素の全てが炭化水素基、好ましくは脂肪族、脂環式又は芳香族基のような適切な置換基により置換された鎖状又は環状構造を有するモノ−又はポリアミンである。これらのアミンの例としては、特に、メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミン、トリシクロヘキシルアミン、ピリジン及びキノリンが挙げられる。好ましいアミンは、トリアルキルアミン、トリシクロアルキルアミン及びトリアリールアミン、例えばトリエチルアミン、トリフェニルアミン、トリ(2,3−ジメチルシクロヘキシル)アミン;アルキルジアルカノールアミン、例えばメチルジエタノールアミン;並びにトリアルカノールアミン、例えばトリエタノールアミンが挙げられる。1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(1,5−5)も有用である。
ポリエポキシドとヒドロキシ含有架橋剤の反応を触媒するのに特に好ましいものは、ベンジルジメチルアミン、トリス−(ジメチルアミノメチル)フェノール及びイミダゾール化合物のような第3級アミン促進剤である。
任意の脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環式の第2級アミン化合物と分子当たり平均して1個より多くのビシナルエポキシド基を有するエポキシ樹脂の付加物、例えば2−メチルイミダゾールとビスフェノールAジグリシジルエーテルの付加物が好ましい。これらの付加物は、25℃〜50℃、好ましくは60℃〜125℃、より好ましくは80℃〜100℃の温度で第2級アミン化合物とエポキシ樹脂とを反応させることにより容易に調製できる。第2級アミン化合物及びエポキシ樹脂は、エポキシド基当たりの第2級アミン化合物のモル比が1:1〜5:1、好ましくは1:1〜3:1、より好ましくは1:1〜1.5:1となる量で使用される。前記付加物は、、アルコール、エーテル、グリコールエーテル及びケトンのような任意の適切な溶剤の存在下で調製できる。
本発明において有用な複素環式窒素化合物の例としては、米国特許第4,925,901号明細書に記載されているものが挙げられる。
本発明において使用できる好ましい複素環式第2級及び第3級アミン又は窒素含有化合物としては、例えばイミダゾール、イミダゾリジン、イミダゾリン、オキサゾール、ピロール、トリアゾール、ピリジン、ピラジン、モルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピロリジン、ピラゾール、キノキサリン、キナゾリン、フタロジン、キノリン、プリン、インダゾール、インドール、インドラジン、フェナジン、フェナルサジン、フェノチアキン、ピロリン、インドリン、ピペリジン、ピペラジン及びこれらの組み合わせが挙げられる。
中でも、触媒として有用な複素環式窒素含有化合物のより好ましい種類は、複素環中に(1)置換C=N−C基及び(2)第2級アミノ基を有するものであり、そのようなものとしては、例えば式19及び20:
(式中、R11は水素原子、ハロゲン原子、又は炭化水素基若しくは置換炭化水素基のような有機基、例えばエステル、エーテル、アミド、イミド、アミノ、ハロゲン若しくはメルカプト置換C1〜C5炭化水素基からそれぞれ独立に選ばれる)
により表される置換イミダゾール及びベンゾイミダゾールのようなイミダゾールがそれぞれ挙げられる。代わりに、2個の隣接するR11同士が結合して5員又は6員環を形成していてもよい。特に好ましいイミダゾールは、R11が水素又は炭化水素基、好ましくはアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルカリール又はアリールアルキル基であるもの、特に15個以下の炭素原子を含むものである。
イミダゾール及びベンゾイミダゾールの化学的性質、例えばそれらの性質及び構造式に関するより詳細な記載は、Klaus Hofmannによる”Imidazole and Its Derivates”(Intersciece Publishers, Inc., New York(1953))と題された文献中にある。イミダゾールの例としては、特に、イミダゾール、ベンゾイミダゾール及び置換されたものが挙げられる。好ましい置換イミダゾールとしては、1−メチルイミダゾール;2−メチルイミダゾール;2−エチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、2−ペンチルイミダゾール、2−ヘキシルイミダゾール、2−シクロヘキシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ノニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1−エチル−2−メチルベンゾイミダゾール、2−メチル−5,6−ベンゾイミダゾール、1−ビニルイミダゾール、1−アリル−2−メチルイミダゾール、2−シアノイミダゾール、2−クロロイミダゾール、2−ブロモイミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジメチロールイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−クロロメチルベンゾイミダゾール、2−ヒドロキシベンゾイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール;2−シクロヘキシル−4−メチルイミダゾール;4−ブチル−5−エチルイミダゾール;2−ブトキシ−4−アリルイミダゾール;2−カルボエトキシブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール;2−オクチル−4−ヘキシルイミダゾール;2−メチル−5−エチルイミダゾール;2−エチル−4−(2−エチルアミノ)イミダゾール;2−メチル−4−メルカプトエチルイミダゾール;2,5−クロロ−4−エチルイミダゾール;及びこれらの混合物が挙げられる。アルキル置換イミダゾール;2,5−クロロ−4−エチルイミダゾール;及びフェニル置換イミダゾール、並びにこれらの混合物が特に好ましい。2−メチルイミダゾール;2−エチル−4−メチルイミダゾール;1,2−ジメチルイミダゾール;2−フェニルイミダゾール;及び1−メチルイミダゾールがさらに好ましい。
反応抑制剤は、ホウ酸;アルキルボレート、アルキルボラン、トリメトキシボロキシンのようなホウ素を含むルイス酸;過塩素酸、テトラフルオロホウ酸のような弱求核性アニオン;並びにサリチル酸、シュウ酸及びマレイン酸のようなpKaが1〜3である有機酸である。ここで用いる場合にホウ酸とは、ホウ酸又はその誘導体、例えばメタホウ酸及びホウ酸無水物、ルイス酸とホウ素塩との組み合わせ、例えばアルキルボレート又はトリメトキシボロキシンを意味する。マレイン酸及びサリチル酸よりもホウ酸が好ましい。触媒を一定レベルに保ったまま、抑制剤の量を増加させると、それに対応してゲル化時間が長くなる。
抑制剤及び触媒は、本発明の組成物にそれぞれ別々に加えられても錯体として加えられてもよい。錯体は、抑制剤の溶液と触媒の溶液を接触させ、均質混合することにより調製される。場合に応じて、弱求核性アニオンを有する酸が存在してもよい。錯体を形成するのに必要な接触時間は選択した溶剤及び温度に依存する。そのような接触は概して周囲温度で実施されるが、他の温度、例えば0℃〜100℃、より好ましくは20℃〜60℃の温度を使用してもよい。温度と選択した溶剤の組み合わせは概して、1〜120分間、好ましくは10〜60分間以内での錯体の形成を可能にするものである。各成分に対して使用される溶剤は混和性であることが好ましい。同じ溶剤が使用されることが最も好ましい。前記触媒及び抑制剤に対して好ましい溶剤は極性溶剤である。1〜20個の炭素原子を有する低級アルコールは、プレプレグを形成する場合に樹脂マトリックスから除去することに対して良好な溶解性及び揮発性を提供する。メタノールが最も好ましい。代わりに、溶剤の不在下で錯体の構成成分をニートで接触させて前述のように反応させてもよい。
ホウ酸を含む抑制剤又はホウ素から誘導されたルイス酸を溶解させることに極性溶剤が特に有用である。極性溶剤がヒドロキシを含む場合には、溶剤のヒドロキシ部分とオキシラン環の開環により形成された第2級ヒドロキシルとの間で有効なカルボン酸無水物に対して潜在的な競合が存在する。例えば、ヒドロキシル部分を含まない極性溶剤、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド及びテトラヒドロフランが有用である。エーテル部分を含んでいても良いジヒドロキシ及びトリヒドロキシ炭化水素並びに2若しくは3個のヒドロキシル基を有するグリコールエーテルも有用である。C2-4ジ−又はトリヒドロキシ化合物、例えば1,2−プロパンジオール、エチレングリコール及びグリセリンが好ましい。溶剤のポリヒドロキシ官能性は、溶剤が連鎖延長剤として作用すること又は架橋剤に関して先に述べた可能な機構に従って架橋剤として作用することを促進する。
組成物中の存在する抑制剤の量を触媒に対して調節してエポキシ樹脂組成物のゲル化時間を調節することができる。望ましい触媒レベルで、抑制剤の相対量を減少させることによってゲル化時間を短くすることができる。ゲル化時間を長くするために、触媒レベルを変えることなく抑制剤の量を増加させることができる。
代わりに、前述の条件と本質的に同じ条件で、各構成成分を任意の順序でエポキシ樹脂に加えることによって、本発明に係る触媒作用のある生成物をエポキシ樹脂の存在下で現場(in situ)調製できる。
触媒に対する抑制剤(又は種々の抑制剤の混合物)のモル比は、ポリエポキシド又は高分子量化されたエポキシ樹脂の反応を実質的に阻害するのに十分な比であり、そのような阻害は、抑制剤を含まない同様な組成物を対照としたゲル化時間の増加により示される。単純な実験によって、ゲル化時間を増加させるが高温での完全な高価を可能にする抑制剤又は混合物の特定レベルを決定することができる。触媒に対する抑制剤と弱求核性アニオンを有する任意の酸の好ましいモル比の範囲は、5.0phrのホウ酸が使用される場合に、0.1:1.0から4.0:1.0であり、より好ましい範囲は0.4:1.0〜3.0:1.0であり、0.7:1.0〜1.5:1.0の範囲がさらに好ましい。
最も好ましい比は、ホウ酸、又はホウ酸の特定の混合物、弱い求核性のアニオンを持つ酸、及びルイス酸と混合されるオニオム又はアミン化合物に依存し、例を挙げると、ホウ酸又はホウ酸の混合物又はその類似体、弱い求核性のアニオンを持つルイス酸、酸、例えばホウ酸アルキル、アルキルボラン、トリメトキシボロキシン、弱い求核性のアニオンを持つ酸、例えば過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、及び他の酸、例えばサリチル酸、シュウ酸及びマレイン酸のモル数と、イミダゾール化合物のモル数との好ましい比は0.6:1〜1.5:1であり、最も好ましい比は0.75:1〜1.4:1である。ホスホニウム化合物では、ホウ酸又は類似化合物又はルイス酸のモル数とホスホニウム化合物のモル数との好ましい比は、0.8:1〜1.35:1であり、より好ましくは1.1:1〜1.25:1である。他の触媒に関しては、通常の反応性の実験で、ホウ酸とオニオム又はアミン化合物との最適な比を決定することができる。この実験はこれらの化合物を様々な比で共に混合して、単純な通常の実験をすることによって行われる。
ホウ酸、随意にルイス酸、及び弱い求核性のアニオンを持つ酸の混合物を使用する場合、それらは、ホウ酸のモル数と弱い求核性のアニオンを持つ酸のモル数との比が0.1:1〜0.9:1、好ましくは0.2:1〜0.8:1、より好ましくは0.3:1〜0.7:1になるような量で使用する。
本発明の触媒生成物は、単独で又は他の触媒と組み合わせて使用することができる。適当な触媒生成物は、オニオム又はアミン化合物又はそれらの組み合わせを、弱い求核性の原子を有する無機酸と反応させて得る。「弱い求核性の原子」又は「弱い求核性」という用語は、C.G.Swain及びC.B.ScottがJ.Am.Chem.Society、Vol.75、p141(1953年)で説明する方法による物質の求核性値「n」が0より大きく2.5未満であることを意味する。
1〜3のpKaを有する有機酸も、触媒生成物との組み合わせでよい結果を与える。典型的な例は、サリチル酸、シュウ酸、及びマレイン酸、及びそれらの混合物を含む。
弱い求核性のアニオン又は弱い求核性の原子を持つ好ましい無機酸は、例えばフルオロホウ酸、フルオロ砒素酸、フルオロアンチモン酸、フルオロリン酸、塩化ホウ酸、塩化砒素酸、塩化アンチモン酸、塩化リン酸、過塩素酸、塩酸、臭素酸、ヨウ素酸、及びこれらの任意の組み合わせを含む。最も好ましいものはフルオロホウ酸である。
1つの態様において、架橋剤及び触媒を転化する前に、ジエポキシド、ジヒドロキシ炭化水素又はハロゲン化ジヒドロキシ炭化水素と抑制剤を接触させることができる。使用できるこれらの多官能価ジヒドロキシ炭化水素又はハロゲン化ジヒドロキシ炭化水素は当該技術分野で公知であり、例えば上述のLee及びNevilleによる文献;及び米国特許第4594291号明細書の8段落24〜36行目で示されている。
本発明で説明のために使用される化合物の濃度は、特に示さなければ、樹脂100重量部当たり(phr)の化合物の重量部で測定されている。そのような樹脂の100部とは、組成物中に含まれるポリエポキシドに特に関する。存在することがある架橋剤の量は、使用する特定の架橋剤に依存して変化させることができる。エチレンのような不飽和無水物とビニル化合物タイプのコポリマーのポリエポキシド樹脂架橋剤、例えば、スチレン−マレイン酸無水物コポリマーでは、架橋剤の量は、樹脂100重量部当たりの架橋剤の量は30〜150重量部、より好ましくは35〜130重量部、最も好ましくは40〜110重量部である。芳香族ヒドロキシル基を有する化合物の架橋剤は、芳香族ヒドロキシル基とエポキシ基の比を好ましくは、0.05:1〜20:1、より好ましくは0.1:1〜10:1、最も好ましくは0.2:1〜5:1しにて使用することができる。ヒドロキシル基を有する化合物と酸無水物の両方を共に使用する場合、エポキシ基と、無水物基及びヒドロキシル基の合計とのモル比を使用することができる。
触媒は、エポキシ樹脂がいくらかの架橋を伴って実質的に完全に硬化するのに十分な量で使用する。好ましくは触媒は、樹脂100重量部当たり0.01〜5部の量で使用することができ、樹脂100重量部当たり0.05〜2.0部の触媒がより好ましく、樹脂100重量部当たり0.1〜1.5部の触媒が最も好ましい。あるいは触媒の量はエポキシ当量当たりのmmolで表され、エポキシド当量当たりで、好ましくは0.05〜100mmol、より好ましくは0.1〜50mmol、更に好ましくは0.5〜20mmol、最も好ましくは1〜10mmolである。
本発明の組成物は、コーティングが望まれる任意の物品をコーティングするのに使用できる。そのような物品は前記組成物でコーティングすることができ、コーティングを部分的に又は完全に硬化させることができる。コーティングが部分的に硬化する態様では、部分的に硬化した樹脂が最終的に硬化することができるように物品を更に処理することができる。コーティングされる物品は任意の基材でよく、例えば金属、セメント、及び強化材でよい。好ましい態様において物品は、複合材料又は積層材のための繊維強化材である。
本発明の組成物でコーティングすることができる強化材料は、当業者によって複合材料、プレプレグ、及び積層材の形で使用されることがある任意の材料を含む。そのような材料の種類の例は、布地、メッシュ、織物、又は繊維である。好ましくは、そのような材料はガラス繊維、紙、プラスチック例えば芳香族ポリアミド、及びグラファイトから作られる。好ましい材料は、布地又は織物状のガラス又は繊維ガラスを含む。他の添加剤が存在してもよく、これらは充填剤、染料、顔料、界面活性剤、及び流れ調製剤を含む。
ポリエポキシド、架橋剤、触媒及び抑制剤を含む組成物を、当業者に知られる任意の方法で使用される物品と接触させることができる。そのような接触方法の例は、粉末コーティング、スプレーコーティング、及びこの組成物を入れた浴に物品を接触させることを含む。好ましい態様では、物品は浴において組成物と接触させる。好ましくは、浴は40〜90%の固体を含む。そのような浴では、エポキシ樹脂組成物の様々な成分が溶解し、又は浴で懸濁されている。この浴では1つの溶媒又は溶媒の配合物を使用することができるが、多くの態様では、混合物に加えるそれぞれの成分のために別々の溶媒を使用する。好ましくは、互いに混和できる様々な溶媒を使用する。そのような溶媒又は希釈剤は、揮発性であり硬化の前に組成物からのがれるものを含む。エポキシ樹脂のための好ましい溶媒は、ケトンであり、これはアセトン及びメチルエチルケトンを含む。架橋剤のための好ましい溶媒は、わずかに極性の溶媒、アミド、例えばジメチルホルムアミド、エーテルアルコール、例えばエチレングリコールのメチル、エチル、プロピル又はブチルエーテル、メチル、エチル、プロピル又はブチルケトン、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、トルエン、キシレンメトキシプロピルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、及びこれらの溶媒の混合物である。触媒及び抑制剤は極性溶媒、特にアルコール、好ましくは低級アルカノール、最も好ましくはメタノールに好ましく溶解する。抑制剤が液体であるか、あるいは非極性溶媒に高い溶解性を持つ場合、ケトンを使用することもできる。
一つの態様において、本発明は、上記の樹脂組成物と上記の強化材とからプリプレグを調製するための方法である。このような方法は、強化材を、溶媒中のポリエポキシド、溶媒中の、当該エポキシドのための架橋剤、極性溶媒中のホウ酸等の抑制剤、そして極性溶媒中の、当該ポリエポキシドの当該架橋剤での硬化を触媒する化合物を含む、均質混合した浴と接触させることを含む。コーティングは、強化材をエポキシ樹脂、架橋剤、抑制剤及び触媒で被覆するような条件下で行う。その後、コーティングした強化材を、溶媒を蒸発させるのに十分であるが加熱した帯域に滞留している間にポリエポキシドが有意の硬化を受ける温度未満の温度の加熱した帯域を通過させる。強化材の浴中の滞留時間は、好ましくは0.1〜10分であり、より好ましくは0.3〜8分、最も好ましくは0.5〜3分である。このような浴の温度は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは10〜40℃、最も好ましくは15〜30℃である。コーティングした強化材の上記加熱帯域における滞留時間は0.5〜15分であり、より好ましくは1〜10分、最も好ましくは1.5〜5分である。加熱帯域の温度は、残存しているいずれの溶媒も揮発してなくならせるのに十分であるが、成分の完全な硬化に至るほど高くはない。そのような加熱帯域の好ましい温度は80〜230℃であり、より好ましくは100〜200℃であり、最も好ましくは140〜170℃である。好ましくは、加熱帯域には、オーブンを通して不活性ガスを通過させるかあるいはオーブンをわずかに真空引きすることで揮発性の溶媒を除去するための何らかの手段がある。多くの態様では、コーティングした物質は上昇する温度の帯域にさらされる。最初の帯域は、溶媒を除去することができるようそれを揮発させるように設計される。それより後の帯域は、ポリエポキシドが部分的に硬化することになるように、すなわちいわゆるB段階になるように、設計される。生の又は低溶媒のエポキシ樹脂配合物は、必然的により高い粘度を示すが、エポキシ樹脂、架橋剤、触媒及び抑制剤のそのような配合物は、ホットメルト及び射出を含む工程により物品にしてもよい。
態様によっては、コーティングした物品の製造をこのB段階で、更なる加工のために中断してもよく、あるいは溶媒除去の直後に材料を更に加工してもよい。そのような更なる加工では、即座にであれ中断後であれ、コーティングした強化材のいくつかのセグメント又は部分を互いに接触させる。その後に、これらの接触させた部分を、エポキシ樹脂を硬化させるのに十分な、隣合う部分の樹脂が反応して繊維質の強化材の間と周囲に連続のエポキシ樹脂マトリクスを形成する高圧と高温とにさらす。硬化させる前に、これらの部分を切断して積み重ね、あるいは折りたたんで積み重ねて、所望の形状と厚みの部品にしてもよい。使用する圧力は、10〜2000N/cm2のいずれでもよく、100〜1000N/cm2がより好ましい。部品又は積層物の樹脂を硬化させるのに使用する温度は、特定の滞留時間、使用する圧力、及び使用する樹脂に依存する。使用することができる好ましい温度は100〜240℃であり、より好ましくは120〜200℃、最も好ましくは160〜180℃である。滞留時間は30〜300分のいずれでもよく、より好ましくは45〜200分、最も好ましくは60〜180分である。そのような方法のうちの一つの態様は、連続法として知られている。そのような方法では、強化材をオーブンから取り出して所望の形状と厚さにおおよそ整え、そして非常に高い温度で短時間プレスし、詳しく言えばそのような高温は180〜250℃であり、より好ましくは190〜210℃であって、時間は1〜10分である。
態様によっては、積層物又は最終製品をプレス機の外部での後硬化にかけることが望ましい。この工程は、硬化反応を完了させるように設計される。後硬化は、通常、130〜220℃の温度で20〜200分間行われる。この後硬化工程は、揮発することがあるいずれかの成分を除去するため減圧中で行ってもよい。
この発明の組成物から調製した最終のコーティングした強化部品は、硬化した時に、この発明の範囲内にない組成物を使用する場合よりも高いTgをしばしば示す。態様によっては、Tgは、同様のゲル化時間(従って同様の反応性)を示すよう配合された通常の樹脂を使って同様に調製された部品よりも少なくとも5℃高い。この発明の組成物を用いて調製された積層品は、より高い耐溶剤性を示し、例えば、試験法の条件において1.0%未満のN−メチルピロリドンの吸収率を示す。
更に、そのような部品は、ポリエポキシド、触媒、架橋剤又は抑制剤のための溶媒の取り込みがほとんどあるいは少しもないので、より高い熱的性能を示す。この発明の配合物は、好ましくは、従来技術のポリエポキシド組成物と比べてより長いゲル化時間を示す。
当業者には、説明した化合物の調製においては化合物の混合物が結果として得られることが理解される。従って、説明した化合物の繰り返し単位の変数、例えばg、m、m’、s、t、m”、k,l,r、u及びp等、の値は平均値である。
以下の例は本発明の説明のために示されているものであり、本発明の範囲を限定するものと解されるべきものではない。特に述べない限り、すべての部および百分率は重量法によるものである。
比較例1
表Iに係る構成成分からワニス組成物を調製した。用いた臭素化エポキシ樹脂は、EEWが420〜450であり、臭素含有率が19〜21パーセントの、ビスフェノールAおよびテトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテルの反応生成物である。商業的には、このような臭素化エポキシ樹脂はThe Dow Chemical CompanyからD.E.R.TM537EK80として入手可能である。当該臭素化エポキシ樹脂をメチルエチルケトン(MEK)溶媒に溶解させ、その後、周囲温度において30分間にわたってジシアンジアミド溶液および2-メチルイミダゾール溶液と混合した。ブルックフィールド粘度計で測定した当該ワニスの溶液粘度が100〜250mPa・秒になるように、MEKを追加した。
比較例2
表Iの構成成分に準じてワニスを調製した。第1に、臭素化エポキシ樹脂をMEKに溶解させ、次いで、テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル(EEWが430〜450であり、臭素含有率が46〜52パーセントである。The Dow Chemical CompanyからQuatrexTM6410として入手可能)およびテトラブロモビスフェノールAを当該溶液を23℃において60分間にわたって攪拌することによって溶解させた。第2に、スチレン−無水マレイン酸コポリマーおよび示されているMEKの予備溶液を、Akzo Chemicals B.V.から入手可能なシアヌル酸トリアリルのプレポリマー(数平均分子量10,000、Mw150,000)、2-メチルイミダゾールおよびTriganox-CTMの各成分といっしょにブレンドした。その後、この予備溶液を当該エポキシ樹脂溶液に添加した。
分子量が約10,000のスチレン−無水マレイン酸コポリマーは、Elf Atochem S.A.からSMA 3000として入手可能である。
Triganox-CTMはAkzo Chemicals B.V.から市販されている過酸化物触媒(ペルオキシ過安息香酸t-ブチル)である。
例3
表Iの構成成分に準じてワニス組成物を調製し、比較例2のように、2成分手順を用いた。第1に、従来の反応釜を使用して、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびテトラブロモビスフェノールAを、均質な混合物が得られるまで、130℃において60分間にわたって窒素ガス下で加熱することによって、エポキシ樹脂溶液を調製した。次に、当該混合物を120℃に冷却し、次いで、プロピルメトキシアセテートを添加し、さらに85℃に冷却してMEKを添加し、その後23℃に冷却した。第2に、窒素雰囲気下で反応釜中で示されているMEK溶媒を70℃に加熱し、スチレン−無水マレイン酸コポリマーを完全に溶解するまで少なくとも1時間にわたって徐々に添加することによって、スチレン−無水マレイン酸コポリマーの溶液を調製した。次に、当該別個の溶液を、メタノール溶媒中に保持された触媒成分(ホウ酸および2-エチル-4-メチルイミダゾール)の予備混合物といっしょに添加した。回路基板ラミネートの調製に使用する前に、当該完成したワニス溶液を23℃において30分間にわたって穏やかに攪拌した。当該評価結果を表IIに示す。
例4および5
表IIIの組成物および部に準じて、エポキシ樹脂、硬化剤、および触媒を例3の手法によって化合させた。
例6〜17
以下の組成物および部に準じて、エポキシ樹脂、硬化剤、および触媒を例3の手法によって化合させた。
樹脂成分:
硬化剤成分:
触媒および抑制剤成分(以下に示す):
Tgおよびゲル化時間に対する触媒および抑制剤の影響は明らかである。
Claims (18)
- a)ポリエポキシド、
b)硼酸、硼素のルイス酸誘導体、アルキルボラン、0より高くかつ2.5未満の求核性値nを有する鉱酸、又は1以上3以下のpKa値を有する有機酸、又はこれらの2種以上の混合物である硬化抑制剤、
c)ポリエポキシド100部に対して30部より多い、エチレン系不飽和無水物とビニル化合物とのコポリマーである少なくとも1種の架橋剤、
d)溶媒、及び
e)ポリエポキシドと架橋剤の反応を促進するための触媒量の触媒
を含むエポキシ樹脂組成物であって、
硬化抑制剤と触媒のモル比が0.1:1.0〜4.0:1.0である、エポキシ樹脂組成物。 - 前記架橋剤がポリカルボン酸の無水物である、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
- 二官能性連鎖延長剤も含む、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記二官能性連鎖延長剤がビスフェノールA、又はテトラブロモビスフェノールAである、請求項3記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記触媒が複素環窒素化合物、アミン、ホスフィン、アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物、アルソニウム化合物又はスルホニウム化合物である、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
- 各R 11 が独立にヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基である、請求項6記載のエポキシ樹脂組成物。
- 各R 11 が独立に、エステル、エーテル、アミド、イミド、アミノ、ハロゲン、もしくはメルカプト基で置換したC 1 〜C 5 ヒドロカルビル基である、請求項7記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記架橋剤が、無水フタル酸、無水テレフタル酸、無水琥珀酸、アルキル置換無水物、アルケニル置換無水物、無水酒石酸、又は下式のユニットを含むポリ無水物を含む、請求項1〜8のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
(上式中、lに対するkの比は1:1〜50:1であり、モノマーユニットk及びlの総数は3〜10,000であり、
R 6 は、水素C 1-3 アリル又はR 6A であり、R 6A は
であり、
Q 3 はC 1-30 カルボニル、又は所望により式R 6A の置換基1もしくは2個で置換したメチレンであり、
Wは−OH又は−COOHであり、
m”は0〜5であり、
R 2A はC 1-30 アルキル、ハロゲン又は水素である) - 4.30以下の誘電率又は0.010未満の誘電損失係数を有する、請求項1〜10のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物を含むマトリックスを含む繊維強化複合体。
- 電気回路用のラミネートもしくはプリプレグである、請求項12記載の繊維強化複合体。
- 請求項1〜10のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物の絶縁コーティングを有する電気回路部品。
- 請求項1〜10のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物を物品にコートし、このコートした物品を加熱してエポキシ樹脂を硬化させることを含む、コートされた物品の製造方法。
- a)エチレン系不飽和無水物とビニル化合物とのコポリマーである架橋剤、
b)硼酸、硼素のルイス酸誘導体、アルキルボラン、トリメトキシボロキシム、0より高くかつ2.5未満の求核性値nを有する鉱酸、又は1以上3以下のpKa値を有する有機酸、又はこれらの2種以上の混合物である硬化抑制剤、及び
c)ポリエポキシドと架橋剤の反応を促進するための触媒
を含むポリエポキシド樹脂の硬化用組成物であって、
硬化抑制剤と触媒のモル比が0.1:1.0〜4.0:1.0である、ポリエポキシド樹脂の硬化用組成物。 - 前記架橋剤がスチレンと無水マレイン酸のコポリマーである、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記架橋剤がスチレンと無水マレイン酸のコポリマーである、請求項16記載の組成物。
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