JP4080436B2 - 自動二輪車の組立方法 - Google Patents
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図14は従来の技術の自走組立用台車の正面図であり、自走組立用台車200は、台車本体201と、台車本体201の下面4隅にキャスター202・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ。)と、キャスター202・・・の内側に配置した駆動ユニット203と、この駆動ユニット203の近傍に配置したバッテリ204と、台車本体201の上面に、前輪Wfを支持する前部昇降テーブル205と、後輪Wrを支持する後部昇降テーブル206とから構成する。
作業者はメイン組立ラインL2上で自走組立用台車200を走らせ、部品の組付けを行うというものである。
しかし、近年の市場(顧客)ニーズの多様化を背景にした製品の多品種化が進展し、生産現場において、多くの種類の製品を少量ずつ生産する生産形態である多種少量生産を行う必要性が高まってきた。
しかし、セル生産方式は生産性が悪いといわれており、少数の作業者にて可能な生産性の高い多種少量生産方式があれば好適である。
また、部品台車が空になった時点で作業が終了するため、部品の未取付け等を防止することができる。
従って、セル生産方式にあるにもかかわらず、生産能率をライン生産方式に接近させることができる。
さらに、各組立設備単位で自動二輪車の組立を完結できるため、設備エリアを縮小化することができる。生産機種や生産台数の増減に対応して、組立設備の数、及びそれに伴って必要となる組立エリアを拡げたり狭くすることも容易となる。
また、部品台車が空になった時点で作業が終了するため、部品の未取付け等を防止することができるという利点がある。
作業者は多くても4人であり、4人であれば、車体フレームの左右に各2人配置することができ、作業手順及び作業分担を考慮することにより作業者同士の交錯や接触を無くしつつ、作業効率を向上させることができる。
この結果、生産能率をライン生産方式に接近させることができるという利点がある。
さらに、各組立設備単位で自動二輪車の組立を完結することができるため、設備エリアを縮小化することができるという利点がある。
図1は本発明のセル生産方式を適用する工場のレイアウト図であり、自動二輪車組立ライン50は、組付ける部品を保管する部品ストックエリア51と、フレームに製造番号の打刻を行う打刻エリア52と、組立作業を行うセルエリア53とから構成する。
その後、積載が完了した自動二輪車1台分の組付け部品を積載した部品台車54を、組立用台車10の周囲の所定場所に配設する。
一言でいうと部品ストックエリア51は、複数の部品棚55と、各部品棚55の内部に組付け作業に必要な部品をストックした部品倉庫である。部品台車54が部品ストックエリア51内を移動できるように、所定の幅に設けた部品台車54の移動通路を備えたエリアである。
すなわち、この工程は、部品ストックエリア51に保管された車体フレームに組付けるための組付け部品を、部品ストックエリア51内の通路に部品台車54を徐々に移動させながら、自動二輪車1台分の部品を部品台車54に積載する工程といえる。
部品台車54には、図左から右に、下段から上段に向け、カウルCと、後輪Wrと、前輪Wfと、リアフォーク62と、フロントフォーク63と、この台車54の上に固着した収納小棚67とを載せる。そして、この収納小棚67にマフラー61その他の小物部品を載せる。
自動二輪車の組立設備70は、この設備70の略中心に、すなわち、組立設備70の前方から後方に向け順に、前部台車11と、中央台車14と、後部台車12とからなる自動二輪車組立用台車10と、この自動二輪車組立用台車10を囲むように組付けに必要な工具類を備えた左右の工具台車71L、71Rと、工具台車71L、71Rの前方に備えボルトナット等の標準部品の入った左右の標準部品台車72L、72Rと、左側の標準部品台車72Lの前方に、作業者に対し部品の組立順序等の組付け情報を指示する情報端末73を有する情報指示台車74と、この情報指示台車74に隣合せて自動二輪車1台分の部品を積載した部品台車54とを備える設備である。
図4において、組立用台車10の左右両側に工具台車71L、71Rを並べたが、作業人員その他を考慮し、工具台車を左側又は右側の片方だけに配設しても差し支えない。
部品台車54は、車輪54wを備えることで移動自在にする。部品台車54と同様に、工具台車71L、71R及び標準部品台車72L、72Rも、台車78の上に載せることで移動自在にすることを特徴とする。
このため、部品の組付けに際し、歩行のロス、部品を探すロス、組付けるべき部品を迷うロス、組付ける部品を間違えるロスという少なくとも4つのロスが存在した。
部品台車54には、過不足無く1台分の組付け部品を準備するため、部品の組付けもれが無くなる。
また、部品台車54が空になった時点で作業が終了するため、部品の未取付け等を防止することができる。
リフト装置81は、基部82と、この基部82の下面82aに備える脚部材83、83と、この脚部材83、83の下部に備えた4つの車輪84・・・と、前記基部82から鉛直方向に立てた柱部材85と、柱部材85から水平方向に延ばしたアーム部材86と、アーム部材86の先端部に取付けるリフト手段87とからなる装置である。88は小台車である。
(a)において、中央台車14のエンジン支持板41上にエンジンEを載置する。
(b)において、エンジン支持板41に積載したエンジンEの上に、車体フレームFを取付ける。エンジンEに車体フレームFを取付ける際、エンジンEの周りを遮るものは無いため、組立作業性は極めて良好であり、作業者の作業負担を低く抑えることができる。
図7は後部台車に載置した後輪小組部を中央台車に載置したフレームに取付けることを説明する図であり、後部台車12の後輪受け板17に後輪小組部91を載せ、後輪規制手段35により、後輪受け板17上に後輪Wrを規制することにより、後輪小組部91を直立させた状態に固定する。
次に、車体フレームFと後輪小組部91とを合体するため、エンジンE及び車体フレームFが載った中央台車14に後部台車12を近づける。
前部台車11に載置する前輪小組部92は理解を容易にするため起立させたが、実際には、前部台車11上に倒した状態で置く。
(a)において、中央台車14を撤去する準備として、前部台車11が有する前輪受け台16と、後部台車12が有する後輪受け台17とを所定量だけ上昇させ、エンジンEとエンジン支持板41との間に隙間を開ける。
(b)において、中央台車14を撤去するため、左右に配置した前後台車連結手段13の片側を解除、すなわち、左右どちらか一方の連結棒29を外し、中央台車14を自動二輪車90の車幅方向へ撤去させる。
この結果、中央台車14を撤去することで、中央台車14がマフラー等の下回り部品やカウリング等外装部品の組付けの障害になることは無くなる。
組立完了時、前部台車11の上に自動二輪車の前輪Wfが載り、後部台車12の上に後輪Wrが載る。このとき、後輪規制手段35が後輪Wrを支持することにより車体Vを直立させて保持することができる。
加えて、組付け部品は、組立用台車10の周囲に並べてあるため、作業者は手を伸ばすだけ、あるいは略1歩くだけで部品が取れ、速やかに車体フレームFに組付けることができる。
従って、セル生産方式にあるにもかかわらず、生産能率をライン生産方式に接近させることができる。
1台分の部品をまとめて部品台車に積載するので、車体回りの組立スペースをコンパクトにすることもできる。
作業者が1人であれば、この作業者が車体フレームFの左右に歩行し、組付け位置の近くで台車から部品を取出し、部品を持ち運ぶことなく、組付けることができる。
なお作業者の数は、1人又は2人がより好ましいといえる。
組付けのため、部品を持ちながら歩く距離が減るため、作業者の負担を減らすことができる。
なお、降車台93の傾斜角θは制約は設けないものとする。
Claims (1)
- 前輪小組部(92)を載せる前部台車(11)と、エンジン(E)を載せる中央台車(14)と、後輪小組部(91)を載せる後部台車(12)と、前記前部台車(11)と前記後部台車(12)との間を連結又は分割可能にする前後台車連結手段(13)と、を備える組立用台車(10)を用い、組付け部品を保管した部品ストックエリア(51)から車両の組立作業を行うセルエリア(53)まで、組付け部品を載置した部品台車(54)を移動させ、この部品台車(54)から組付け部品を取り出し、組立用台車(10)にて組立を行う自動二輪車の組立方法であって、
前記部品ストックエリア(51)で、前記部品台車(54)を移動させながら、1台分の部品を前記部品台車(54)に積載する工程と、
前記1台分の組付け部品を積載した部品台車(54)を、前記セルエリア(53)に移動させ前記組立用台車(10)の周囲に配設する工程と、
前記中央台車(14)に前記エンジン(E)を載置する工程と、
前記エンジン(E)に車体フレーム(F)を取付ける工程と、
前記中央台車(14)に前記後部台車(12)を近づけ、この後部台車(12)上に組み立てた前記後輪小組部(91)を前記車体フレーム(F)に取付ける工程と、
前記中央台車(14)に前記前部台車(11)を近づけ、前記中央台車(14)を挟むように、前記前後台車連結手段(13)を介して前記前部台車(11)と前記後部台車(12)とを連結するとともに、前記前部台車(11)上に組み立てた前記前輪小組部(92)を前記車体フレーム(F)に取付ける工程と、
前記前部台車(11)及び前記後部台車(12)を上昇させ、前記エンジン(E)を前記中央台車(14)から離すとともに、前記前後台車連結手段(13)の一部を外して前記中央台車(14)を前記車体フレーム(F)の車幅方向に撤去させる工程とからなり、
これらの工程を1人〜4人の作業者で処理することを特徴とする自動二輪車の組立方法。
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