JP4079508B2 - 部品実装方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品、光学部品等の部品実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、異形部品の表面実装化が進み、吸着方法を含め実装に様々な方式が現出している。そのうち、上面吸着不可の部品の実装方法の従来の技術としては、例えば特開平4−164396号公報に記載の保持装置が知られている。
【0003】
以下、図9を参照しながら、上述した従来の側面吸着形部品保持装置について説明する。
図9において、11はエンボステープ等の部品収納体、12は部品収納体11に収納されている部品、13は部品12を吸着するノズル、14は部品12の側面を吸着するための開口部を側面に有する側面ブロック、15は部品実装機のチャック本体、16はノズル13の上下と回転方向の動きを規正するためのピン、17はノズル13が外力を受けたときに付勢するためのスプリングである。
【0004】
さらに、18は部品12をノズル13と側面ブロック14に押しつけるための側面規正爪、19は部品12をノズル13の中心に位置規正するための一対の長手方向規正爪であり、この長手方向規正爪19は、側面規正爪18の開閉方向に対して直角方向に開閉する。なお、各規正爪18,19は、この図9の上部において、間接構造を介してチャック本体15と結合している。
【0005】
次にその動作について説明する。
部品12は、部品供給装置であるパーツカセットから供給されて部品収納体11の中に格納されている。チャック本体15は、この部品12の上方に到達し、そして下降する。
【0006】
その際に、規正爪18及び19は開いており、ノズル13が部品12の上面に到達する寸前に吸着エアーがオンされ、以て側面ブロック14にて部品12の側面が吸着される。それと同時にチャック本体15の下降は停止し、そして上昇に変わる。チャック本体15の上昇とともに、規正爪18及び19が閉じられ、それによって部品12が位置規正される。この後、ノズル13は吸着した部品12を基板上の実装位置まで搬送する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の実装方法では、左右の長手方向規正爪19に力のアンバランスが生じやすく、部品12を実装後、部品12から長手方向規正爪19が離脱する際に、部品12の位置ずれを起こす。また、各規正爪18,19は部品12の形態に左右され、部品12ごとに作成する必要がある上、部品12の密集箇所への実装の場合、規正爪18,19が隣接の部品12と干渉してしまい実装が困難である。さらに、薄型の部品12の場合、規正爪18,19によって撓みを生じ、位置ずれを引き起こす可能性もあり、また破損する恐れもある。
【0008】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、部品実装時に生じる部品の位置ずれを防止し、安定して高い部品実装精度を実現する部品実装方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の部品実装方法は、部品を、吸着ノズルにより側面から真空吸着した状態で、吸着ノズル及び部品押え部を下降して基板上に部品を配するとともに、部品押え部により部品を上面より保持している。
【0010】
この構成により、部品の保持は力のアンバランスを解消して行え、実装後、吸着ノズルの真空破壊時、及び離脱時に生じる部品の位置ずれを防止する。これにより、たとえ上面吸着不可の部品においても、安定して高い部品実装精度が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、部品収納体に収納されている部品を吸着ノズルにより側面から真空吸着する第一行程と、吸着ノズルを上昇して部品収納体から部品を取り出す第二行程と、吸着ノズルを基板上の実装位置に移動するとともに認識による部品の位置補正を行う第三行程と、吸着ノズル及び部品押え部を下降するとともに吸引圧力を下げて行き、基板上に部品を配するとともに、部品押え部により部品を押えた段階で吸着ノズル内の圧力を大気圧と同じ状態にする第四行程と、吸着ノズルを部品と離脱したのち上昇させる第五行程と、部品押え部を、部品から離脱後に上昇させて元の位置に戻す第六行程とからなることを特徴とした部品実装方法であり、吸着ノズルによって、部品を一方向の側方から真空吸着して位置決め保持された基板上に実装することにより、力のアンバランスを解消し得、吸着ノズルと隣り合う位置に吸着ノズルに平行に設けた上下可動の部品押さえ部で実装時に部品を上面から保持することにより、実装後、吸着ノズルの真空破壊時及び、離脱時に生じる部品の位置ずれを防止するという作用を有する。
【0012】
さらに、部品の位置を決定した後に吸引圧力を下げて行き、部品押え部が部品を押えた段階で、吸着ノズル内の圧力が大気圧と同じ状態になることで、実装後、吸着ノズルの離脱時に生じる部品の位置ずれを、より確実に防止するという作用を有する。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図1から図8を用いて説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について、図1から図6を用いて説明する。
【0017】
部品実装装置は、図1に示すように、部品供給装置1、搬送部2、移載ヘッド3、移動テーブル4などから構成されている。そして部品実装装置は、部品供給装置1の部品収納体11に収納されている部品12を移載ヘッド3により吸着し、移動テーブル4によって実装位置に移動して搬送部に位置決め保持された基板5に対して、移載ヘッド3の部品12を実装する。
【0018】
前記部品実装装置の移載ヘッド3は、図2、図3に示すように、前記部品12を側面から吸着する吸着ノズル6と、部品実装時に部品12を上面から押える部品押え部7と、吸着ノズル6を介して部品12を真空吸着する真空装置8と、吸着ノズル6や部品押え部7を昇降動させる駆動装置9と、真空装置8と駆動装置9とを制御する制御装置10から構成されている。
【0019】
前記吸着ノズル6は上下方向の管状であって、その開口部6aを管長手方向(ノズル長手方向)に対し垂直な方向に設け、部品12を側方から真空吸着して基板5上に実装するように構成されている。また、部品押え部7は、前記吸着ノズル6と隣接する位置にこの吸着ノズル6と平行に設けられており、その昇降動により、部品実装時に部品12の位置決め保持するように構成されている。
【0020】
次に、本実施の形態1の動作を、図4、図5に基づいて説明する。
部品12を基板5上に実装するに、まず図4(a)の実線から仮想線に示すように、吸着ノズル6を駆動装置9により下降Aさせ、さらに真空装置8による吸着エアーをオンさせて、この吸着ノズル6により、部品供給装置1の部品収納体11に収納されている部品12を側面から真空吸着する(第一行程)。
【0021】
次いで図4(b)に示すように、吸着ノズル6を駆動装置9により上昇Bさせ、部品収納体11から部品12を取り出す(第二行程)。
そして図4(c)に示すように、移動テーブル4によって、吸着ノズル6を含む移載ヘッド3を基板5上の実装位置に移動させるとともに、認識による部品12の位置補正を行う(第三行程)。
【0022】
次いで図5(a)に示すように、吸着ノズル6を駆動装置9により下降Dさせて基板5上に部品12を配するとともに、この下降D動に少し遅れて、部品押え部7を駆動装置9により下降Cさせて、この部品押え部7により、基板5上の部品12を上面より保持する(第四行程)。
【0023】
そして図5(b)に示すように、吸着ノズル6を真空破壊(真空解除)して、この吸着ノズル6の先端部を部品12に対して離脱させたのち、吸着ノズル6を駆動装置9により上昇Eさせる(第五行程)。なお、吸着ノズル6が部品12から離脱する際にも、部品押え部7は部品12を実装位置にしっかりと固定し、部品12の位置ずれを防止する。
【0024】
その後、図5(c)に示すように、部品押え部7を駆動装置9により上昇Fさせ、これにより部品押え部7を部品12から離脱させて元の位置に戻す(第六行程)。
【0025】
図6は、本実施の形態1において、吸着ノズル6の吸引と、吸着ノズル6の昇降と、部品押え部7の昇降とのタイミングチャートを示す。ここで、吸着ノズル6の吸引において、オンは真空吸引時を示し、オフは真空吸引していないことを示す。また吸着ノズル6の昇降や部品押え部7の昇降は、それぞれの上下位置を示す。
【0026】
パターン(X)は、吸着ノズル6が下降Dし、部品押え部7が、部品12を位置決め保持した後に、真空破壊Gするところの、請求項1に相当するパターンである。またパターン(Y)は、部品12の位置を決定した後に吸引圧力を下げHて行き、部品押え部7が部品12を押えた段階で、吸着ノズル6内の圧力が大気圧と同じ状態になるところの、請求項2に相当するパターンである。
(実施の形態2)
上記の実施の形態1の説明では、部品押え部7を側方吸着方式と併用した構成の例で説明したが、図7に示すように、この部品押え部7を長手方向規正爪19に隣接するような形態で使用すれば、従来の保持装置においても同様に実施可能であり、実装時の部品12の位置ずれ防止に効果を発揮する。
(実施の形態3)
吸着ノズル6は、図8に示すように、開口部6aを左右に2個有しており、部品12の同一平面上を左右2点で吸着する。あるいは、開口部6aを2個以上の複数個有しており、部品12の同一平面上を左右2点以上の複数点で吸着する。さらには、開口部6aを2個以上の複数個有しており、部品12の同一平面上を上下2点以上の複数点で吸着する。
【0027】
この実施の形態3によると、吸着ノズル6の開口部6aを複数個有することにより、1点吸着方式よりさらに安定した吸着が実現され、特に部品12の中心付近に突起を持つような形態の異形部品に有効である。また、部品12の複数点(両端など)を吸着したことで、部品12がぐらつくことなく安定した吸着を行うことができ、さらに基板5への装着時にも、複数点(両端など)を押さえることで、部品12を、押し込みにより変形や傾けを招くことなく、精度よく装着することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、上面吸着が不可能な部品においても、実装精度の向上という有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における部品実装装置を示す斜視図
【図2】本発明の第1の実施の形態における移載ヘッド部の構成を示すパターン図
【図3】本発明の第1の実施の形態における吸着ノズル及び部品押え部の詳細を示す断面図
【図4】本発明の第1の実施の形態における部品実装方法を示し、(a)は第一行程の吸着ノズルと部品の位置関係を示す断面図、(b)は第二行程の吸着ノズルと部品の位置関係を示す断面図、(c)は第三行程の吸着ノズルと部品の位置関係を示す断面図
【図5】本発明の第1の実施の形態における部品実装方法を示し、(a)は第四行程の吸着ノズルと部品の位置関係を示す断面図、(b)は第五行程の吸着ノズルと部品の位置関係を示す断面図、(c)は第六行程の吸着ノズルと部品の位置関係を示す断面図
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるタイミングチャート
【図7】本発明の第2の実施の形態における部品実装装置を示し、規正爪方式での実施形態を示す断面図
【図8】本発明の第3の実施の形態における部品実装装置を示し、吸着ノズルの詳細を示す要部の斜視図
【図9】従来の部品実装装置を示す斜視図
【符号の説明】
1 部品供給装置
2 搬送部
3 移載ヘッド
4 移動テーブル
5 基板
6 吸着ノズル
6a 開口部
7 部品押え部
8 真空装置
9 駆動装置
10 制御装置
11 部品収納体
12 部品
Claims (1)
- 移載ヘッドにより、部品供給装置からの部品を吸着して位置決め保持された基板上に実装する部品実装方法において、部品供給装置側の部品収納体に収納されている部品を、移載ヘッドの吸着ノズルにより側面から真空吸着する第一行程と、吸着ノズルを上昇して部品収納体から部品を取り出す第二行程と、吸着ノズルを基板上の実装位置に移動するとともに認識による部品の位置補正を行う第三行程と、吸着ノズル及び部品押え部を下降するとともに吸引圧力を下げて行き、基板上に部品を配するとともに、部品押え部により部品を押えた段階で吸着ノズル内の圧力を大気圧と同じ状態にする第四行程と、吸着ノズルを部品と離脱したのち上昇させる第五行程と、部品押え部を、部品から離脱後に上昇させて元の位置に戻す第六行程とからなることを特徴とする部品実装方法。
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JPH11330785A JPH11330785A (ja) | 1999-11-30 |
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1998
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