JP4079304B2 - ボルト飛散防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は宇宙ステーション等の宇宙機内にてボルトの着脱を行うときに、緩めて抜き取ったボルトが飛散して紛失することがないようにするためのボルト飛散防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球周回軌道上に恒久的且つ多目的な有人施設としての宇宙ステーションを構築し、該宇宙ステーションに連結した実験モジュールで、各種の実験や研究を行う計画が進められている。
【0003】
かかる宇宙ステーションの実験モジュールに設けられる与圧部等、地上より打ち上げられて地球周回軌道上に投入される宇宙機内では、微少重力環境が形成されるため、たとえば、実験機器の交換等のためにボルトの着脱を行うときに、ボルトを緩めて抜き取った場合にも、該ボルトが飛散して紛失することのないように、着脱を行う可能性のあるすべてのボルトに対して飛散防止の対策を図る必要があり、かかるボルトの飛散防止の手法の1つとしては、ボルトを、予めテザーワイヤを介して所要の固定部に接続するようにしたものがある。
【0004】
この種、テザーワイヤを用いたボルトの飛散防止装置は、図4(イ)(ロ)にその1例の概略を示す如く、ボルト1の軸部の基端部(首下部)に、長手方向にワイヤ挿入穴4を有するブロック3をワイヤ挿入穴4を外向きにしてリング状外周部に取り付けてなるカラー2を組み付け、該カラー2のブロック3に設けたワイヤ挿入穴4に、一端部を図示しない所要の固定部に連結してあるテザーワイヤ5の他端部(自由端部)を挿入して、ブロック3を外力で押し潰してテザーワイヤ5の他端部に圧着して固定するようにした構成のもの、又は、図5に示す如く、ボルト1の軸部の基端部に組み付けたカラー6の外周部に、一端部を図示しない所要の固定部に連結してあるテザーワイヤ5の他端部を溶接して固定するようにした構成のものがあり、ボルト1を、カラー2又は6とテザーワイヤ5を介して所要の固定部に接続するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図4(イ)(ロ)に示した如く、ボルト1に組み付けたカラー2のブロック3を圧潰してテザーワイヤ5に圧着固定させる形式のものでは、上記ブロック3の圧潰作業にプレス機械が必要となることから作業性が悪いという問題があり、しかも、上記ブロック3は押し潰されて変形するため、ブロック3のテザーワイヤ5への圧着を1度失敗すると、ボルト1ごと廃棄処分しなければならず、このためコストが嵩むという問題がある。更に、上記カラー2のブロック3は比較的サイズが大きいため、狭い部位への取り付けが難しいという問題もある。
【0006】
一方、図5に示した如く、テザーワイヤ5とカラー6とを溶接により連結する形式のものでは、溶接時に連結部が酸化し、このため材質が劣化して変色したり、脆くなることがあり、この場合、ボルト1の締付時にカラー6に作用するトルクにより、連結部が断裂することが多く、歩留まりや信頼性が低いという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、プレス機械を必要とする圧潰作業や、溶接によることなくボルトとテザーワイヤとの連結を簡便に行うことができると共に、連結部分の品質の安定化を図ることができ、更に、連結部分のサイズを小さくできて、狭い部位への取り付けに有利なボルト飛散防止装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、ボルト軸部の径よりもわずかに大きい内径のリング状として外周部にテザーワイヤの径よりも大きい内径の筒状部を設けてなるカラーを形成し、該カラーを嵌装したボルト軸部に上記カラーの内径よりもわずかに大きい外径の雄ねじ部を設けて該カラーをボルト頭部側に組み付けてなるボルトを構成し、該ボルトに付けたカラーの筒状部に、一端部を所要の固定部に連結してあるテザーワイヤの他端側を挿通させて、該テザーワイヤの他端側の上記カラーの筒状部を挟む位置で該テザーワイヤに嵌めた圧着スリーブをそれぞれかしめてテザーワイヤに固定した構成とする。
【0009】
ボルトに組みつけられたカラーの筒状部は、該筒状部を挟む位置でテザーワイヤに圧着固定された2個の圧着スリーブにより係止されて、テザーワイヤの一端側及び他端側への移動が規制されるため、上記ボルトを、カラー、圧着スリーブ及びテザーワイヤを介して所要の固定部に接続させることにより、宇宙機内にて上記ボルトを緩めて抜き取った場合にも、ボルトの飛散が防止されて紛失する虞はなくなる。
【0010】
又、テザーワイヤの他端側におけるカラーの筒状部を挟む位置に、圧着スリーブをそれぞれかしめて固定することに代えて、テザーワイヤに嵌装させた上記カラーの筒状部よりも外側となるテザーワイヤの他端部に圧着スリーブをかしめて固定して、テザーワイヤの圧着スリーブと一端部との間に、上記カラーの筒状部を係止させるようにした構成とすることにより、ボルトは、組み付けられたカラーの筒状部を介して所要の固定部に連結したテザーワイヤの一端部と、テザーワイヤの他端部に圧着された圧着スリーブとの間に係止されるため、ボルトの飛散を防止でき、更に、ボルトの一本当りに要する圧着スリーブの数を半減できるため、部材点数を削減してコストの削減を図ることができると共に、圧着スリーブのかしめ作業に要する労力を削減して作業時間を短縮できる。
【0011】
更に、ボルト軸部の径よりもわずかに大きい内径のリング状として外周部にテザーワイヤの径よりも大きい内径の筒状部を設けてなるカラーを形成し、該カラーを嵌装したボルト軸部に上記カラーの内径よりもわずかに大きい外径の雄ねじ部を設けて該カラーをボルト頭部側に組み付けてなるボルトを構成し、複数本の上記ボルトのカラーの筒状部に挿通させた1本のテザーワイヤの一端部を所要の固定部に連結すると共に、少なくとも該テザーワイヤの他端部に、圧着スリーブをかしめて固定して、テザーワイヤの圧着スリーブと一端部との間に、上記複数本のボルトをカラーの筒状部を介して係止させた構成とすることにより、1本のテザーワイヤにより複数本のボルトの飛散防止を同時に図ることができ、又、所要の機器の取り付けに要するすべてのボルトを1本のテザーワイヤにより接続するようにすれば、機器毎に取付用のボルトを一括管理することも可能になり、更に、テザーワイヤの本数を削減できるため、テザーワイヤ同士の絡みを防止できると共に、その配置を簡略化でき、更に又、圧着スリーブの個数を更に削減してコストの引き下げを図ることができると共に、該圧着スリーブのかしめ作業や、テザーワイヤの所要の固定部への取付作業に要する労力を削減して作業時間の更なる短縮化を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1(イ)(ロ)(ハ)は本発明のボルト飛散防止装置の実施の一形態を示すもので、後述する頭部7b付きのボルト7の軸部7aの外径よりもわずかに大きい内径のリング状としてあるカラー9の外周部の1個所に、テザーワイヤ5の径よりも大きい内径を有する所要長さの筒状部10を、接線方向に延びるよう一体に形成して設け、該カラー9を、ボルト軸部7aの外側に遊嵌状態に嵌合させて、ボルト頭部7bに係止させるようにすると共に、該ボルト軸部7aに、ほぼ全長に亘り上記カラー9の内径よりもわずかに大きい外径の雄ねじ部8を設けて、上記カラー9がボルト7の頭部7bと雄ねじ部8との間となるボルト軸部7aの基端部に回転自在に組み付けられてなる構成とする。なお、一般に、ボルト軸部7aに雄ねじ部8を転造すると、この転造により形成される雄ねじ部8は外周方向へ多少せり上がり、その外径がボルト軸部7aの従来の外径よりもやや大きくなる。したがって、ボルト軸部7aの外径よりもわずかに大きく且つ転造により拡大される雄ねじ部8の外径よりもわずかに小さい内径のカラー9を、雄ねじ部8を未形成の状態のボルト軸部7aの基端部に予め嵌装した後、該ボルト軸部7aに雄ねじ部8を転造することにより、カラー9が雄ねじ部8に係止されるようになるため、該カラー9は、ボルト7の先端側へ抜けることなく回転のみが許容された状態でボルト軸部7aの基端部に組み付けられるようになる。
【0014】
又、図1(ハ)に二点鎖線で示す如く、テザーワイヤ5の径よりもわずかに大きい内径を有し且つ図1(イ)に示す如く短い円管状としてあって、テザーワイヤ5を挿通させた状態にて、たとえば、図1(ハ)に矢印で示す如く外周側の3方向より押してかしめることにより、図1(ハ)に実線で示す如く、上記テザーワイヤ5の外周に内周面を圧着させて固定できるようにしてある圧着スリーブ11を形成して、上記ボルト7に組み付けられたカラー9の筒状部10を、2つの圧着スリーブ11の間に挟むように配置し、該2つの圧着スリーブ11と上記カラー9の筒状部10に、一端部を図示しない所定の固定部に連結してあるテザーワイヤ5の他端側を挿通させると共に、上記2つの圧着スリーブ11を、それぞれかしめて上記テザーワイヤ5の他端側に圧着させて固定させ、上記カラー9の筒状部10をテザーワイヤ5の他端側に固定された上記2つの圧着スリーブ11の間に係止させて、ボルト7をテザーワイヤ5の他端部に保持させるようにし、テザーワイヤ5を介して所要の固定部に接続するようにする。
【0015】
なお、上記カラー9はステンレス又はアルミ製としてあり、又、上記圧着スリーブ11はステンレス又はインコネル製としてある。
【0016】
このように、ボルト7はカラー9及びテザーワイヤ5を介して所要の固定部に接続されているため、宇宙機内において実験機器等の着脱の際にボルト7を緩めて抜き取っても、飛散して紛失することは防止される。
【0017】
ボルト7の飛散防止を図るための作業としては、ボルト7に組み付けてあるカラー9の筒状部10を挟むように2つの圧着スリーブ11をそれぞれかしめてテザーワイヤ5に圧着固定させるのみでよく、この場合、上記圧着スリーブ11のかしめ操作によるテザーワイヤ5への圧着固定は、従来の如きカラー2のブロック3を圧潰してテザーワイヤ5へ圧着固定させる場合に比して小さい荷重で実施できるため、片手で扱える程度のかしめ用の専用冶具により容易に行うことができ、したがって、従来要していた如きプレス機械を不要とすることができて、ボルト7の飛散防止のための作業を簡便なものとすることができる。
【0018】
又、カラー9を組み付けたボルト7の締付作業を先に行い、しかる後、上記カラー9の筒状部10にテザーワイヤ5を挿通させると共に、該テザーワイヤ5への圧着スリーブ11の圧着作業を行うことにより、上記ボルト7の飛散防止のための作業を現場施行することも可能になる。
【0019】
更に、カラー9の筒状部10はテザーワイヤ5を挿通させるのみであり、又、圧着スリーブ11はかしめることによりテザーワイヤ5に固定できるため溶接による連結部はなくなり、このためカラー9の筒状部10や圧着スリーブ11やテザーワイヤ5が酸化して脆化する虞はなく、又、上記専用冶具の使用により、テザーワイヤ5に対する圧着スリーブ11の圧着強度を一定にして、作業者毎による個人差をなくすことができるため、品質の安定化を図ることができる。しかも、万一、圧着スリーブ11のかしめ作業に失敗しても、該失敗した圧着スリーブ11の個所でテザーワイヤ5を切断してテザーワイヤ5の別の位置に固定させるようにすれば、カラー9付きのボルト7自体を廃棄する必要はなく、コストの削減を図ることができる。
【0020】
更に又、カラー9の筒状部10は、テザーワイヤ5を挿通させることができればよいため、従来のカラー2のブロック3に比して小型化することができ、狭い個所への取り付けに有利になる。
【0021】
次に、図2は本発明の実施の他の形態を示すもので、図1に示したものと同様の構成としてあるボルト飛散防止装置において、テザーワイヤ5の他端側におけるボルト7に組み付けられたカラー9の筒状部10を挟む2個所の位置に、圧着スリーブ11をそれぞれかしめて圧着固定させるようにしたことに代えて、カラー9の筒状部よりもテザーワイヤ5の自由端側となる他端部の圧着スリーブ11のみとしてテザーワイヤ5にかしめて圧着固定させるようにしたものである。
【0022】
その他の構成は、図1(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
【0023】
本実施の形態によれば、ボルト7に組み付けたカラー9の筒状部10は、所要の固定部に連結したテザーワイヤ5の一端部と、該テザーワイヤ5の他端部に圧着された圧着スリーブ11との間を自由に移動できるように係止されることになるため、ボルト7の飛散を防止できるほかに、ボルト7の一本当りに要する圧着スリーブ11の数を半減できるため、部材点数を削減してコストの削減を図ることができると共に、圧着スリーブ11のかしめ作業に要する労力を削減して作業時間を短縮できる。
【0024】
次いで、図3は本発明の実施の更に他の形態を示すもので、図1(イ)(ロ)に示したカラー9付きボルト7と同様な構成を有するカラー9付きボルト7を、たとえば、宇宙機内に所要の実験機器を取り付ける場合に必要となる複数本用意して、図示しない所要の固定部に一端部を連結したテザーワイヤ5の他端側を、上記複数本のカラー9付きボルト7のカラー9の筒状部10に順次挿通させ、更に、該テザーワイヤ5の他端側の端部に圧着スリーブ11をかしめて圧着固定させるようにしたものである。
【0025】
なお、上記においてテザーワイヤ5は、取付対象となる実験機器を取り付けるべく各ボルト7をそれぞれの締結位置に配置したときに多少の余裕ができる長さとしてある。その他、図1(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0026】
本実施の形態によれば、上記所要の実験機器のボルト7による締結を行うべき個所に、それぞれ上記各カラー9付きボルト7を配置して締結を行うことで、上記実験機器の取り付けを行うことができ、又、上記実験機器の取り外しのために、上記各ボルト7を緩めて抜き取った場合には、各ボルト7のカラー9の筒状部10が、1本のテザーワイヤ5に係止されたままとなるため、上記1本のテザーワイヤ5により複数本のボルト7の飛散防止を同時に図ることができ、又、上記の如く、所要の実験機器の取り付けに要するすべてのボルト7を1本のテザーワイヤ5に係止させておくようにすれば、機器毎に取付用のボルト7を一括して管理することが可能となる。更に、テザーワイヤ5の本数を削減できるため、テザーワイヤ5同士の絡みを防止できると共に、その配置を簡略化でき、更に又、圧着スリーブ11の個数を更に削減してコストの引き下げを図ることができると共に、該圧着スリーブ11のかしめ作業や、テザーワイヤ5の所要の固定部への取付作業に要する労力を削減して作業時間の短縮を図ることができる。
【0027】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、図1(ハ)では、圧着スリーブ11を全長にわたり外周側の3方向からかしめてテザーワイヤ5に圧着させるようにしたものを示したが、圧着スリーブ11を、所定の必要強度が得られるようにテザーワイヤ5に圧着できれば、かしめる方向は2方向や、全周方向等、任意の方向からかしめる形式としてよく、又、長手方向の1個所又は複数個所をかしめるようにしてもよいこと、宇宙機内で着脱する可能性のあるボルト7であれば、実験機器の取付用のボルト7以外のボルト7に適用してもよいこと、図3では、複数本のカラー9付きボルト7のカラー9の筒状部10に挿通させた1本のテザーワイヤ5の自由端部のみに、圧着スリーブ11を圧着したものを示したが、テザーワイヤ5の長手方向所要個所に圧着スリーブ11を更に圧着して、該圧着スリーブ11により、複数本のカラー9付きボルト7のうち、所定のボルト7に組み付けられたカラー9の筒状部10のテザーワイヤ5の長手方向に対する移動を規制して、上記所定のボルト7のテザーワイヤ5の長手方向に対する可動範囲を規制できるようにしてもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0028】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明のボルト飛散防止装置によれば、ボルト軸部の径よりもわずかに大きい内径のリング状として外周部にテザーワイヤの径よりも大きい内径の筒状部を設けてなるカラーを形成し、該カラーを嵌装したボルト軸部に上記カラーの内径よりもわずかに大きい外径の雄ねじ部を設けて該カラーをボルト頭部側に組み付けてなるボルトを構成し、該ボルトに付けたカラーの筒状部に、一端部を所要の固定部に連結してあるテザーワイヤの他端側を挿通させて、該テザーワイヤの他端側の上記カラーの筒状部を挟む位置で該テザーワイヤに嵌めた圧着スリーブをそれぞれかしめてテザーワイヤに固定した構成としてあるので、ボルトの飛散防止を図るためには、ボルトに組み付けてあるカラーの筒状部を挟むよう配置してテザーワイヤを挿通させた2つの圧着スリーブを、それぞれかしめてテザーワイヤに圧着させるだけでよく、この場合、上記圧着スリーブのかしめ操作によるテザーワイヤへの圧着は、従来の如きカラーのブロックを押し潰してテザーワイヤへ圧着させる場合に比して小さい荷重で実施できるため、片手で扱える程度のかしめ用の専用冶具により容易に行うことができ、したがって、従来要していた如きプレス機械を不要とすることができて、作業を簡便なものとすることができ、又、溶接による連結部がないためカラーの筒状部や圧着スリーブやテザーワイヤが酸化して脆化する虞はなく、専用冶具の使用により、テザーワイヤに対する圧着スリーブの圧着強度を一定にできるため、品質の安定化を図ることができ、しかも、万一、圧着スリーブのかしめ作業に失敗しても、該失敗した圧着スリーブとテザーワイヤを交換すれば、カラーを組み付けたボルト自体を廃棄する必要はないため、コストの削減を図ることができる、等の優れた効果を発揮し、又、テザーワイヤの他端側におけるカラーの筒状部を挟む位置に、圧着スリーブをそれぞれかしめて固定することに代えて、テザーワイヤに嵌装させた上記カラーの筒状部よりも外側となるテザーワイヤの他端部に圧着スリーブをかしめて固定して、テザーワイヤの圧着スリーブと一端部との間に、上記カラーの筒状部を係止させるようにした構成とすることにより、ボルトは、組み付けられたカラーの筒状部を介して所要の固定部に連結したテザーワイヤの一端部と、テザーワイヤの他端部に圧着された圧着スリーブとの間に係止されるため、ボルトの飛散を防止でき、この際、ボルトの一本当りに要する圧着スリーブの数を半減できるため、部材点数を削減してコストの削減を図ることができると共に、圧着スリーブのかしめ作業に要する労力を削減して作業時間を短縮できるという優れた効果を発揮し、更に、ボルト軸部の径よりもわずかに大きい内径のリング状として外周部にテザーワイヤの径よりも大きい内径の筒状部を設けてなるカラーを形成し、該カラーを嵌装したボルト軸部に上記カラーの内径よりもわずかに大きい外径の雄ねじ部を設けて該カラーをボルト頭部側に組み付けてなるボルトを構成し、複数本の上記ボルトのカラーの筒状部に挿通させた1本のテザーワイヤの一端部を所要の固定部に連結すると共に、少なくとも該テザーワイヤの他端部に、圧着スリーブをかしめて固定して、テザーワイヤの圧着スリーブと一端部との間に、上記複数本のボルトをカラーの筒状部を介して係止させた構成とすることにより、1本のテザーワイヤにより複数本のボルトの飛散防止を同時に図ることができ、又、所要の機器の取り付けに要するすべてのボルトを1本のテザーワイヤにより係止させておくようにすれば、機器毎に取付用のボルトを一括管理することも可能になり、更に、テザーワイヤの本数を削減できるため、テザーワイヤ同士の絡みを防止できると共に、その配置を簡略化でき、更に又、圧着スリーブの個数を更に削減してコストの引き下げを図ることができると共に、該圧着スリーブのかしめ作業や、テザーワイヤの所要の固定部への取付作業に要する労力を削減して及び作業時間の更なる短縮化を図ることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボルト飛散防止装置の実施の一形態を示すもので、(イ)は一部切断概略平面図、(ロ)は切断概略側面図、(ハ)は圧着スリーブを示す拡大側面図である。
【図2】本発明の実施の他の形態を示す概略平面図である。
【図3】本発明の実施の更に他の形態を示す概略平面図である。
【図4】従来のテザーワイヤを用いたボルト飛散防止装置の一例の概略を示すもので、(イ)は平面図、(ロ)は正面図である。
【図5】従来のテザーワイヤを用いたボルト飛散防止装置の他の例を示す概略正面図である。
【符号の説明】
5 テザーワイヤ
7 ボルト
7a 軸部
7b 頭部
8 雄ねじ部
9 カラー
10 筒状部
11 圧着スリーブ

Claims (3)

  1. ボルト軸部の径よりもわずかに大きい内径のリング状として外周部にテザーワイヤの径よりも大きい内径の筒状部を設けてなるカラーを形成し、該カラーを嵌装したボルト軸部に上記カラーの内径よりもわずかに大きい外径の雄ねじ部を設けて該カラーをボルト頭部側に組み付けてなるボルトを構成し、該ボルトに付けたカラーの筒状部に、一端部を所要の固定部に連結してあるテザーワイヤの他端側を挿通させて、該テザーワイヤの他端側の上記カラーの筒状部を挟む位置で該テザーワイヤに嵌めた圧着スリーブをそれぞれかしめてテザーワイヤに固定した構成を有することを特徴とするボルト飛散防止装置。
  2. テザーワイヤの他端側におけるカラーの筒状部を挟む位置に、圧着スリーブをそれぞれかしめて固定することに代えて、テザーワイヤに嵌装させた上記カラーの筒状部よりも外側となるテザーワイヤの他端部に圧着スリーブをかしめて固定して、テザーワイヤの圧着スリーブと一端部との間に、上記カラーの筒状部を係止させるようにした請求項1記載のボルト飛散防止装置。
  3. ボルト軸部の径よりもわずかに大きい内径のリング状として外周部にテザーワイヤの径よりも大きい内径の筒状部を設けてなるカラーを形成し、該カラーを嵌装したボルト軸部に上記カラーの内径よりもわずかに大きい外径の雄ねじ部を設けて該カラーをボルト頭部側に組み付けてなるボルトを構成し、複数本の上記ボルトのカラーの筒状部に挿通させた1本のテザーワイヤの一端部を所要の固定部に連結すると共に、少なくとも該テザーワイヤの他端部に、圧着スリーブをかしめて固定して、テザーワイヤの圧着スリーブと一端部との間に、上記複数本のボルトをカラーの筒状部を介して係止させた構成を有することを特徴とするボルト飛散防止装置。
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