JP4078736B2 - テープカセット、テープ記録及び/又は再生装置 - Google Patents

テープカセット、テープ記録及び/又は再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープ状記録媒体をカセットに収納したテープカセット及びこのテープカセットを記録媒体に用いてデータの記録及び/又は再生を行うテープ記録及び/又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルデータを磁気テープに記録及び/又は再生するテープ記録及び/又は再生装置として、いわゆるテープストリーマが知られている。テープストリーマは、記録媒体であるテープカセットに収納される磁気テープのテープ長にもよるが、数十〜数百ギガバイト程度の膨大なデータを記録することが可能であり、コンピュータに内蔵されるハードディスク等の記録されるデータを保存するバックアップ用に広く利用されている。また、データ量の大きな画像データを保存するために用いる場合にも有用である。
【0003】
テープストリーマとして、8ミリVTR用のテープカセットと同様にテープ幅を8mmの磁気テープを収納したテープカセットを記録媒体に用い、回転磁気ヘッド装置を用いたヘリカルスキャン方式によりデータの記録及び/又は再生を行うものが用いられている。
【0004】
テープ幅を8mmとなす磁気テープを収納したテープカセットを記録媒体として用いるテープストリーマは、記録及び/又は再生データの入出力インターフェイスとして例えばSCSI(Small Computer System Interface )が用いられている。
【0005】
このテープストリーマは、データの記録時に例えばホストコンピュータから供給されるデータがSCSIインターフェイスを介して入力される。この入力データは所定の固定長のデータ群単位で伝送され、入力されたデータは必要があれば所定方式による圧縮処理が施され、一旦バッファメモリに蓄積される。バッファメモリに蓄積されたデータは、所定のグループといわれる固定長の単位ごとに記録及び/又は再生系に対して供給され回転ヘッドにより磁気テープに記録される。
【0006】
また、再生時には、磁気テープに記録されたデータが回転ヘッドによって読み出され、一旦バッファメモリに蓄えられる。バッファメモリに記録されたデータは、記録時に圧縮が施されたものであれば伸長処理が施されて、SCSIインターフェイスを介してホストコンピュータに伝送される。
【0007】
また、磁気テープ上のデータ記録領域は、番号付けされたパーティションを形成し、ここにデータの再生や書き込みが行われる。
【0008】
上述のようなテープストリーマとテープカセットよりなるデータストレージシステムは、テープカセットの磁気テープに対する記録及び/又は再生動作を適切に行うために、パーティションに付された番号を利用して磁気テープ上にの各パーティションを管理し、記録及び/又は再生動作を行う際には、現在いるパーティションの番号から予測して所望の番号が付されたパーティションに移動する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように磁気テープ上に複数のパーティションを形成するデータ記録領域に対して記録データを記録する場合、これらパーティションに付される番号は、図25に示すように、磁気テープの始端(BOT)より終端(EOT)に向けて降べき順となっている。仮に、8個のパーティションが形成されているとすれば、パーティション番号は、磁気テープの始端より、P7,P6,P5,P4,P3,P2,P1,P0となる。なお、ここで、パーティション番号の添え字であるPnのnは、その番号を示す。
【0010】
パーティション番号を降べき順としているのは、磁気テープの先頭位置のパーティション番号からこの磁気テープに形成されているパーティションの総数を類推することができるようにするためである。例えば、先頭のパーティションに付されているパーティション番号、ここでは「7」によって、図25に示す磁気テープには、全部で8個のパーティションが形成されていることを類推することができる。
【0011】
このように連続してパーティションが形成さている場合において、新たなパーティションを追加したい場合がある。この場合、既存のパーティションを分割することによって、新たなパーティションを追加することができる。
【0012】
通常の、パーティションの追加は、磁気テープの終端部分のパーティションP0を分割することにより行われ、図26に示すように、パーティションP0の後ろに新たにパーティションP8が追加され、パーティションP8に付される番号は「8」となる。これにより、パーティションに付されているパーティション番号に不連続が生じる。
【0013】
このようにパーティションP0の後部にパーティションP8が追加された状態で、現在位置がパーティションP3とされた場合において、パーティションP8に移動したいときには、パーティションに付されている番号は降べきの順になっているという前提のもとで、3<8という関係を頼りに磁気テープの始端側に移動してしまう。このような前提のもとに移動しても追加された終端側に設けられているパーティションP8を発見することはできない。効率よく目的のパーティションP8へ移動するためには、現在位置にかかわらずパーティションの現在配置が分かる手段が必要となる。
【0014】
また、パーティションを削除したときにも同様なことが起こる。例えば、図27に示すように、パーティションP0が削除されているにもかかわらず、それを知らないで磁気テープの終端方向に移動しても、パーティションP0はなく、意に反して磁気テープが終了してしまうことになる。これを避けるためには、現在位置に関わらずパーティションが既に無いことを知る手段が必要になる。
【0015】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みてなしたものであり、パーティションの削除や追加がなされても、テープ状記録媒体に形成されているパーティションの現在の配置状態を知ることができるテープカセット及びテープ記録及び/又は再生装置の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るテープカセットは、上述の課題を解決し、上記目的を達成するため、番号付けされた少なくとも2つのパーティションを有し、これらパーティションの各々に記録データが記録されるテープ状記録媒体と、このテープ状記録媒体とは別に、パーティションの各々に関する付属情報を記憶する記憶手段とを備える。記憶手段には、テープ状記録媒体におけるパーティションの配置を示す配置情報が記憶される。このテープカセットは、テープ状記録媒体におけるパーティションの配置を示す配置情報を記憶手段に記憶する。配置情報は、各パーティションに対応付けされた番号を有し、番号は、テープ状記録媒体の初期化時においては、テープ状記録媒体の始端から終端側に向けて降べきの順になるように、各パーティションに対応して付けられている。
【0017】
また、本発明に係るテープ記録及び/又は再生装置は、パーティションの書き換えを行うパーティション書き換え手段と、テープ状記録媒体におけるパーティションの配置を示す配置情報を記憶手段に記憶させるパーティション配置情報書き込み手段と、パーティションに対する記録データの記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生手段と、配置情報を基に記録及び/又は再生手段を制御し、記録データの記録及び再生を行う制御手段とを備え、パーティション配置情報書き込み手段によってテープカセットの記憶手段に書き込んだテープ状記録媒体のパーティションの配置情報に基づいて制御手段によって記録及び/又は再生手段を制御する。配置情報は、各パーティションに対応付けされた番号を有し、番号は、テープ状記録媒体の初期化時においては、テープ状記録媒体の始端から終端側に向けて降べきの順になるように、各パーティションに対応して付けられている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るテープカセット及びテープ記録及び/又は再生装置を図面を参照して説明する。
【0019】
ここで、本発明に係るテープカセットは、不揮発性メモリを備えたものであり、テープ記録及び/又は再生装置は、このメモリ付きテープカセットを記録媒体に用いるテープストリーマである。なお、以下の説明で、テープカセットに設けられる不揮発性メモリをMIC(Memory In Cassette)という。
【0020】
本発明に係るテープカセット10は、図1乃至図4に示すように構成され、本発明に係るテープストリーマ1は、図5に示すような構成を備える。
【0021】
本発明に係るテープカセット10は、番号付けされた少なくとも2つのパーティションを有しこれらパーティションの各々に記録データが記録される図4に示す磁気テープ12と、この磁気テープ12とは別にパーティションの各々に関する付属情報を記憶する記憶手段である図2に示すMIC11とを有し、MIC11に磁気テープ12のパーティションの配置を示す配置情報が記憶される。
【0022】
本発明に係るテープストリーマ1は、図5に示すように、パーティションの書き換えを行うパーティション書き換え手段及びパーティションに対するデータの記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生手段を備え、MIC11に記憶されている配置情報に基づいて記録及び/又は再生手段を制御して、データの記録及び再生を行う制御機能を有する記録再生部130と、磁気テープ12におけるパーティションの配置を示す配置情報をMIC11に記憶させるパーティション配置情報書き込み機能を有する書き込み/読み出し制御部163とを有している。
【0023】
ここで、本発明に係るテープストリーマ1に用いられるテープカセット10を説明する。
【0024】
本発明に係るテープカセット10は、図1に示すように、合成樹脂材料によって略矩形状に形成された一対の上ハーフ13と下ハーフ14とを、突き合わせ結合することによって形成されたカセット本体15を備え、このカセット本体15には、テープ供給リール16とテープ巻取リール17とが回転自在に支承され、これらリール16,17間に亘って磁気テープ12が巻装されている。
【0025】
カセット本体15の上面部を構成する上ハーフ13には、図2に示すように、矩形状をなす表示窓18が設けられており、カセット本体15に収納したテープ供給リール16とテープ巻取リール17との間に巻回された磁気テープ12の巻装状態を外部から目視可能としている。
【0026】
また、カセット本体15の底面部を構成する下ハーフ14には、図3に示すように、テープ供給リール16とテープ巻取リール17のハブを外方に臨ませるリール駆動軸挿通穴19A,19Bが設けられている。この下ハーフ14には、磁気テープ12の長さを検出するためのテープ長検出穴や磁気テープ12の種別を検出するテープ仕様検出穴等の種々の検出穴が設けられている。
【0027】
テープ供給リール16及びテープ巻取リール17は、磁気テープ12が巻回される円筒状のハブ部と、このハブ部の一方側に設けられた円盤状のフランジ部とから構成される。これらテープ供給リール16及びテープ巻取リール17は、ハブ部がそれぞれリール駆動軸挿通穴19A,19Bに係合されることによって、カセット本体15内に回転自在に支承される。また、テープ供給リール16及びテープ巻取リール17は、ハブ部の回転中心が、上ハーフ13側に設けた図示しないリール押さえバネ及びリール押さえ板によって下ハーフ14側に付勢されることによってカセット本体15内でのガタ付きが防止されている。
【0028】
磁気テープ12は、これらテープ供給リール16及びテープ巻取リール17のハブ部に、図示しないクランパによってそれぞれ両端を固定され、テープ供給リール16から繰り出され、カセット本体15の前面側の両側に形成されたテープ引き出し用の開口部29A,29Bを介してカセット本体15の前面側に引き出され、これら開口部29A,29B内に設けたテープガイド22A,22Bにガイドされてカセット本体15の前面側に沿って走行してテープ巻取リール17に巻き取られる。
【0029】
カセット本体15は、前面側に記録再生部130側に設けられるテープローディング手段が進入する凹状をなすテープ引出し部24が設けられている。また、カセット本体15の前面側には、磁気テープ12が走行するテープ引き出し部24を開閉する蓋体26蓋部材26が回動自在に組み付けられている。蓋体26は、カセット本体15の前面側を覆うに足る長さを有し、両端に相対向して回動支持片27A,27Bが折り曲げるように一体に形成され全体で略コ字状に形成されている。蓋体26は、回動支持片27A,27Bの相対向する面に突設した支軸をカセット本体15の両側に枢支させることにより、これら支軸を中心にしてケース本体15の前面側を開閉する方向に回動可能に支持されている。この蓋体26は、カセット本体15内に設けたねじりコイルバネ等の付勢部材によりカセット本体15の前面側を閉塞する方向に付勢され、テープストリーマ1に装着されない状態では、常時カセット本体15の前面側を閉塞している。
【0030】
蓋体26には、テープ引き出し部24の上面側を閉塞する上蓋部31が連動して回動するように取り付けられている。上蓋部31は、蓋体26の内面側に回動自在に組み付けられ、図3に示すように、蓋体26がカセット本体15の前面側を開放する位置に回動されるとき、上ハーフ13の上面に沿って回動され、テープ引き出し部24の上面側を開放する。
【0031】
また、蓋体26には、図示はしないが内面側に内蓋部が回動自在に組み付けられている。この内蓋部は、蓋体26の内面と所定の間隔をもって対向支持され、この間隙中にカセット本体15の前面側に引き出された磁気テープ12が走行する。したがって、磁気テープ12は、テープストリーマ1に装着されない保管状態等にあるとき、蓋体26と内蓋部とによって覆われ、塵埃等の付着や異物の衝突が防止され保護が図られる。内蓋部は、上述した蓋体26の回動動作と連動して回動され、磁気テープ12をカセット本体15の前面側に臨まされる。
【0032】
カセット本体15に収納された磁気テープ12には、番号付けされた少なくとも2つのパーティションが形成され、これらパーティションの各々に記録データが記録される。各パーティションに付された番号は、磁気テープ12の始端(BOT)側より終端(EOT)側に向けて昇べきの順に付されている。例えば、図25に示すように、磁気テープ12の始端より始まるパーティションの番号がP7であり、磁気テープ12の終端側に向けて順次P6,P5,P4,P3,P2,P1,P0の番号が付されたパーティションが形成されている。
【0033】
また、本発明に係るテープカセット10は、図2に示すように、補助記憶装置が搭載されている。この補助記憶装置は、少なくとも配線基板と、この配線基板に実装された不揮発性半導体メモリであるMIC11と、このMIC11の入出力端子となる配線基板に形成された複数の接点端子63とから構成されている。MIC11は、記憶素子と、記録時に接点端子63及び後述のコネクタを介してMIC11に接続されるテープストリーマ1の書き込み/読み出し制御部163との間のデータの入出力を制御するための入出力制御部とから構成されている。
【0034】
ここで、接点端子63の接点数が、記憶素子のデータ線、アドレス線の数及び電源供給用の配線数の和より少ない数とした場合には、MIC11と書き込み/読み出し制御部163の間のデータの入出力は、シリアル伝送により行う。この場合、入出力制御部と書き込み/読み出し制御部163にそれぞれ通信制御部を設ける。
【0035】
このようにMIC11と書き込み/読み出し制御部163の間のデータの入出力をシリアル伝送とした場合には、テープカセット10に配設されるMIC11に設けられる接点端子63の数を少なくすることができ、接点端子63の占有面積を小さくすることができるので、テープカセット10に形成する接点端子部63を外方に臨ませるための端子開口部51を小さくすることができ、テープカセット10内に収納される他の部材の設計を容易にすることができる。
【0036】
また、接点端子63の接点数を記憶素子のデータ線、アドレス線の数及び電源供給用の配線数の和以上の数とした場合には、書き込み/読み出し制御部163がMIC11の記憶素子に対する書き込み、読み出しを直接制御することができる。この場合、入出力制御部を簡素に構成できると共に、記憶素子に対する書き込み、読み出しを高速化することができる。
【0037】
また、補助記憶装置を構成するMIC11には、磁気テープ12に記録されたデータの内容、磁気テープ仕様或いは使用状況等を識別するための識別情報が記録される。
【0038】
配線基板には両面基板が用いられ、後述するようにカセット本体15に組み付けられた状態でカセット本体15の内方に位置する一方の主面側にMICが実装されると共に外側に位置する他方の主面側に接点端子63が印刷形成されている。
【0039】
補助記憶装置は、図2に示すように、カセット本体15の背面壁40の一方のコーナ部側に設けた端子開口部51を介して接点端子63が外方へと臨むようにして配設される。この端子開口部51は、背面壁40に、補助記憶装置の接点端子63を外方へと臨ませるに足る大きさを有する矩形状の開口部として形成されている。補助記憶装置は、MIC11を内側に位置させ且つ接点端子63を端子開口部51から外方へと臨ませるようにして、差し込み溝に配線基板の両側を係合してカセット本体15に組み付けられる。接点端子63と端子開口部51との間には、シャッタ部材50が配設されている。シャッタ部材50は、端子開口部51を閉塞するに足る大きさを有する矩形状に形成されている。シャッタ部材50は、図示しない引っ張りスプリングによって端子開口部51を閉塞する方向の下ハーフ14の底面側に移動付勢されている。
【0040】
次に、本発明に係るテープストリーマ1を図5を用いて説明する。このテープストリーマ1は、図5に示すように、外部とのデータの授受を行うためのインタフェースコントローラ100と、このインタフェースコントローラ100を介して入力されたデータに信号処理を施して所定のフォーマットに変換する記録データ処理系120と、この記録データ処理系120から供給される信号を磁気テープ12に記録すると共に、磁気テープ12を再生する記録再生部130とを備えている。このテープストリーマ1は、記録再生部130からの再生出力に信号処理を施し、磁気テープ12に記録されたデータを再生する再生データ処理系140と、上記記録再生部130のテープ走行系を制御するモータ駆動及びサーボ回路150と、磁気テープ12に記録するデータの管理を行う記録データ管理部160とを備えている。
【0041】
このテープストリーマ1に用いられるインターフェースコントローラ100は、SCSI(Small Computor System Interface)が用いられ、外部のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置から供給されるデータを記録データ処理系120に供給すると共に再生データ処理系140により再生された記録データを情報処理装置に供給する。
【0042】
このテープストリーマ1は、データ記録時にはホストコンピュータ200から、後述する固定長のレコードという伝送データ単位によりSCSIインターフェイス100を介して逐次データが入力され、圧縮回路110に供給される。なお、このようなテープストリーマ1においては、可変長のデータの集合単位によってホストコンピュータ200よりデータが伝送されるモードも存在するが、ここでは説明は省略する。なお、このホストコンピュータ200には、キーボード201等のデータ入力手段が接続されている。
【0043】
圧縮回路110では、入力されたデータについて必要があれば、所定のデータ圧縮方式によって圧縮処理が施される。データ圧縮方式の一例として、LZ符号による圧縮方式を採用する場合には、過去に処理した文字列に対して専用のコードが割り与えられて辞書の形で格納される。そして、以降に入力される文字列と辞書の内容とが比較されて、入力データの文字列が辞書のコードと一致すればこの文字列データを辞書のコードに置き換えるようにしていく。辞書と一致しなかった入力文字列のデータは、逐次新たなコードが与えられて辞書に登録されていく。このようにして入力文字列のデータを辞書に登録し、文字列データを辞書のコードに置き換えていくことによりデータ圧縮が行われる。
【0044】
また、記録データ処理系120は、インタフェースコントローラ100を介して供給された記録データにインデックス情報を付加するインデックス付加部121と、サブコードを発生するサブコード発生部122と、インデックス付加部121からの記録データを誤り訂正符号化する誤り訂正符号生成部123と、誤り訂正符号化した記録データにサブコード発生部122からのサブコード及びブロックアドレスを付加するサブコード付加部124とを備えている。
【0045】
サブコード発生部122は、第1及び第2のサブコード発生部122A,122Bと、システムログ生成部122Cとからなる。また、誤り訂正符号生成部123は、メモリ149、C3エンコーダ123A、C2エンコーダ123B及びC1エンコーダ123Cからなる。
【0046】
この記録データ処理系120は、サブコード付加部124からの記録データにヘッダパリティを付加するヘッダパリティ付加部125と、このヘッダパリティ付加部125から供給される記録データを8/10変調(Eight to Ten Moduration )する8/10変調部126と、この8/10変調部126から供給される記録データに同期信号を付加する同期信号付加部127と、この同期信号付加部127から供給される記録データにトラッキング制御用のATF(Automatic Track Following )用パイロット信号を付加するパイロット信号付加部128と、このパイロット信号付加部128から供給される記録データを増幅するアンプ129とを備えている。
【0047】
また、記録再生部130は、各々アジマス角が異なる2つの記録用の磁気ヘッドHw1,Hw2と、各々アジマス角が異なる2つの再生用の磁気ヘッドHr1,Hr2とを磁気テープ12に対して傾斜して回転させる回転ドラム131を備えている。これらの2対の磁気ヘッドHw1,Hw2,Hr1,Hr2は、それぞれ回転ドラム131の周回り方向に互いに近接して、回転ドラム131の軸方向であるトラック幅方向にトラックピッチTp分の間隔を有するように取り付けられている。
【0048】
再生データ系140は、記録再生部130から供給される磁気テープ12に形成された傾斜トラックの再生出力を増幅する増幅器141と、この増幅器141から供給される再生出力から同期信号を検出すると共に再生出力を2値化した後、時間軸補正を行って出力する同期信号検出部142と、この同期信号検出部142からの2値化された再生データを8/10復調(Eight to Ten Demoduration )する8/10復調部143と、この8/10復調部143からの再生データのヘッダパリティをチェックするヘッダパリティチェック部144とを備えている。
【0049】
この再生データ系140は、更にヘッダパリティチェック部144からの再生データからサブコードを分離するサブコード分離部145と、このサブコード分離部145からのサブコードが分離された再生データに誤り訂正処理を行う誤り訂正処理部146と、この誤り訂正処理部146により誤り訂正された再生データからインデックスを分離するインデックス分離部147とを備えている。誤り訂正処理部146は、メモリ149、C1デコーダ146A、C2デコーダ146B及びC3デコーダ146Cからなる。
【0050】
また、モータ駆動及びサーボ回路150は、記録再生部130から回転ドラム131の回転に応じたPGパルスが供給されるPG検出部151、このPG検出部151の検出出力から速度エラーを検出する速度エラー検出部152、記録再生部130の再生出力からATF用パイロット信号を検出するパイロット信号検出部153、速度エラー検出部152とパイロット信号検出部153の各検出出力を加算する加算部154、この加算部154の加算出力に基づいてトラッキングサーボ信号を発生するトラッキングサーボ回路155、このトラッキングサーボ回路155からのトラッキングサーボ信号に基づいて記録再生部130のテープ走行系を制御するキャプスタン駆動回路156等を備えている。
【0051】
更に、モータ駆動及びサーボ回路150は、テープカセットに回転自在に取り付けられているリールを回転操作する駆動操作手段を備えている。モータ駆動及びサーボ回路150は、駆動制御手段を制御して、所定位置への磁気テープ12を高速送り等をすることができ、後述するオプションデバイスエリアへの移動も高速送りによって行うこともできる。
【0052】
モータ駆動及びサーボ回路150は、システムコントローラ161によってその動作が制御されている。
【0053】
記録データ管理部160は、磁気テープ12に記録するデータの管理等の処理を行うシステムコントローラ161と、識別情報を保持するRAM162と、記録再生部130を介してRAM162に対する書き込み及び読み出し等を制御する書き込み/読み出し制御部163とを備えている。システムコントローラ161は、識別情報として、磁気テープ12上に設けられたパーティション及び磁気テープ12に記録されているファイル等を管理するためのシステムログ等をRAM162に書き込む。そして、書き込み/読み出し制御部163は、RAM162に記憶されているシステムログを読み出して、記録再生部130を介してMIC11に供給すると共にMIC11から読み出したシステムログをRAM162に書き込む。
【0054】
伸長回路170では、システムコントローラ161の判断に基づいて、記録時に圧縮回路110により圧縮が施されたデータであればここでデータ伸長処理を行い、非圧縮データであればデータ伸長処理を行わずにそのままパスして出力される。伸長回路170の出力データは、SCSIインターフェイス100を介して再生データとしてホストコンピュータ200に出力される。
【0055】
本発明に係るテープストリーマ1を示す図5には、テープカセット10に設けられたMIC11が示されている。このMIC11は、テープカセット10がテープストリーマ1に装填されると、端子ピン等を介してシステムコントローラ161とデータの入出力が可能なように接続される。
【0056】
MIC11と外部のホストコンピュータ200間は、SCSIのコマンドを用いて情報の相互伝送が行われるので、MIC11とホストコンピュータ200間との間に専用のラインを設ける必要はなく、結果的にテープカセット10とホストコンピュータ200とのデータのやりとりは、SCSIインターフェイスコントローラ100だけで行うことができる。
【0057】
次に、上述したような構成を備えたテープストリーマ1の動作を説明する。
このテープストリーマ1では、記録を行う際にインタフェースコントローラ1
00を介して、パーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置から記録データが供給される。インタフェースコントローラ100は、バス105を介して記録データが供給されると、この供給された記録データをインデックス付加部121とサブコード発生部122に供給する。
【0058】
インデックス付加部121は、インタフェースコントローラ100から記録データが供給されると、この供給された記録データに上述の40トラックすなわち20フレームを単位とするグループ毎に一連の記録データを識別するためのインデックス情報を付加して誤り訂正符号生成部123に供給する。
【0059】
誤り訂正符号生成部123は、インデックス付加部121から供給された記録データを1グループ毎にメモリ149に一時記憶する。そして、C3エンコーダ123Aは、メモリ149に記憶された1グループ毎の記録データについて、上述のトラック幅方向に対応するデータ列のエラー訂正符号C3を生成し、このエラー訂正符号C3を1グループ(40トラック)の最終の2トラックに割り当てる。また、C2エンコーダ123Bは、上述のトラック方向に対応するデータ列のエラー訂正符号C2を生成し、このエラー訂正符号C2を2分割して各トラックのメインデータ領域の両端部分に割り当てる。さらに、C1エンコーダ123Cは、後述する各ブロック毎の誤り訂正符号C1を生成する。
【0060】
一方、サブコード発生部122の第1のサブコード発生部122Aは、インタフェースコントローラ100を介して入力された記録データに基づいて、記録データの区切りを示す区切り情報であるセパレータカウントや記録数を示すレコードカウント等を発生する。また、第2のサブコード発生部122Bは、テープフォーマット上で定義された各領域を示すエリアID、フレーム番号、記録単位数を示すグループカウントやチェックサム等をブロックアドレスと共に発生する。さらに、システムログ生成部122Cは、テープフォーマットとして規定されている各パーティション毎のシステムログ(履歴情報)を生成する。
【0061】
また、サブコード付加部124は、誤り訂正符号生成部123により誤り訂正符号C3,C2,C1が付加された記録データにサブコード発生部122から供給されるサブコード及びブロックアドレスを付加する。これにより、サブコード及びブロックアドレスを上述の各ブロックのサブ領域に割り付ける。また、このサブコード付加部124は、上述のように第2のサブコード発生部122Bで発生したエリアID、ブロックアドレス等を上述のサブ領域(サブ1,サブ2)に割り当てる。また、サブコード付加部124は、第1のサブコード発生部122Aにより発生したカウント値、第2のサブコード発生部122Bにより発生したエリアID、グループカウント、チェックサム等からサブデータを構成し、上述のサブ領域の各ブロックに割り当てる。
【0062】
ヘッダパリティ付加部125は、サブコード付加部124により記録データに付加されたサブコード及びブロックアドレスについてエラー検出のための2バイトパリティを生成し、この2バイトパリティを記録データに付加する。これにより、2バイトパリティを上述の各ブロックのサブ領域に割り付ける。
【0063】
8/10変調部126は、ヘッダパリティ付加部125によりヘッダパリティ及びブロックアドレスが付加された各ブロックの記録データを1バイト単位で8ビットを10ビットに変換する。
【0064】
同期信号付加部127は、8/10変調部126により10ビットデータに変換された記録データに1ブロック毎に同期信号を付加する。これにより、同期信号を上述の各ブロックの第1区間に割り付ける。このように形成した記録データをパイロット信号付加部128に供給する。
【0065】
パイロット信号付加部128は、ATF用パイロット信号を発生し、このATF用パイロット信号を記録データに付加して、増幅器129を介して磁気ヘッドHw1,Hw2に供給し、磁気ヘッドHw1,Hw2が磁気テープ12上を走査することにより磁気テープ12上に所定のフォーマットで記録トラックが形成されてデータの記録が行われる。
【0066】
ここで、上述のようなデータの記録に先立って、磁気テープ12上に予めパーティションを作成するようにしてもよい。この場合、システムコントローラ161は、磁気テープ12にパーティションを作成した後、パーティションの数、各パーティションの開始位置等を示すパーティションの管理情報を作成してRAM162に書き込む。なお、パーティションの作成の具体例は、後述する。
【0067】
また、システムコントローラ161は、パーティション内にディレクトリが作成、削除、変更された場合、あるいはディレクトリ内にファイルが記録、削除、変更された場合等に、RAM162から個々のファイルの識別情報を読み出し、上記記録等に応じて変更した後、RAM162に書き込む。さらに、システムコントローラ161は、ファイルの記録、削除、変更等を行う場合には、RAM162から個々のファイルの記録位置を管理するための管理情報を読み出し、ファイルの新たな記録位置に応じて変更した後、RAM162に書き込む。
【0068】
そして、書き込み/読み出し制御部163は、RAM162に記憶されている各パーティションの管理情報、個々のファイルの識別情報、個々のファイルの記録位置を管理するための管理情報が更新されると、記録再生部130のコネクタ132、接点端子63を介してMIC11に更新された各パーティションの管理情報を書き込む。これにより、磁気テープ12にファイル単位でデータが記録されると共にMIC11に磁気テープ12に記録した個々のファイルの識別情報等が記録される。
【0069】
データを複数のテープカセット10に亘って記録する場合には、システムコントローラ161は、データが記録されている全てのテープカセット10に関する情報と、データが記録される各々のテープカセット10を識別するための識別情報と各々のテープカセット10に記録されているデータを識別するための識別情報を発生し、書き込み/読み出し制御部163がこれらの識別情報をRAM162に記憶する。
【0070】
このテープストリーマ1では、上述のように記録が行われた磁気テープ12を再生する際に、テープカセット10が記録再生部130に装着されると、端子開口部51から接点端子63がカセット本体15の外方に臨まされ、この接点端子63にコネクタ132を介して書き込み/読み出し制御部163が接続される。書き込み/読み出し制御部163は、コネクタ137、接点端子63を介してMIC11から上述した管理情報、個々のファイルの識別情報、個々のファイルの記録位置を管理するための管理情報を読み出してRAM162に書き込む。
【0071】
一方、記録再生部130は、システムコントローラ161から磁気テープ12の再生が指示されると、回転ドラム131の回転数が記録時と同じになるように回転を制御すると共に磁気テープ12が一定の速度で走行するように磁気テープ12の走行を制御する。これにより、再生用の記録ヘッドHr1,Hr2が磁気テープ12上を傾斜して走査し、記録トラックの走査に応じた再生出力をアンプ141を介して同期信号検出部142に供給する。同期信号検出部142は、供給される再生出力から同期信号を検出し、この同期信号に同期したクロックにより再生出力を2値化し、再生データを生成して8/10復調部143に供給する。8/10復調部143は、同期信号検出部142からの再生データを10ビットデータから8ビットデータに変換してヘッダパリティチェック部144に供給する。ヘッダパリティチェック部144は、上述の2バイトのヘッダパリティを用いてサブコード及びブロックアドレスのパリティチェックを行う。そして、サブコード分離部145は、ヘッダパリティチェック部144によりパリティチェックされた正しいサブコードを再生データから分離して、図示しないシステムコントローラなどに供給し、サブコードを分離した再生データをメモリ149に供給する。
【0072】
メモリ149は、40トラックすなわち20フレーム分の再生データを1単位として、インデックス情報が付加された再生データを1単位毎に一時記憶する。そして、C1デコーダ146Aは、メモリ149に記憶された1単位毎の再生データに基づいて、後述する各ブロック毎に付加されている誤り訂正符号C1を用いて、各ブロックの再生データに誤り訂正処理を施す。
【0073】
また、C2デコーダ146Bは、C1デコーダ146Aにより誤り訂正処理が施された1単位毎の再生データについて、上述の各トラックの再生データ領域の両端部分に付加されているエラー訂正符号C2を用いて、トラック方向に対応するデータ列にエラー訂正処理を施す。さらに、C3デコーダ146Cは、C2デコーダ146Bにより誤り訂正処理が施された1単位毎の再生データについて、上述の1単位40トラックの最終の2トラックに割り当てられているエラー訂正符号C3を用いて、トラック幅方向に対応するデータ列にエラー訂正処理を施す。
【0074】
本発明に係るテープストリーマ1は、このようにエラー訂正符号C1,C2,C3を用いて再生データにエラー訂正処理を施しているため、確実に再生データのエラーを訂正することができ、再生データの信頼性を向上させることができる。
【0075】
また、インデックス分離部147は、上述のようにエラー訂正処理部146によりエラー訂正処理が施された1単位毎の再生データから、インデックス情報を分離して、システムコントローラ161等に供給し、インデックス情報を分離し再生データをインターフェースコントローラ100に供給する。インターフェースコントローラ100は、インデックス分離部147からの再生データをバス105を介してパーソナルコンピュータ、ワークステーション等のホストコンピュータ200に送信する。
【0076】
図6には、磁気テープ12に記録されるデータの構造を示している。図6(a)には、1本の磁気テープ12が模式的に示されている。本実施の形態においては、1本の磁気テープ12をパーティション(Partition) 単位で分割して利用することができるものとされ、磁気テープ12の先頭からのデバイスエリアDAに続いて最初のパーティションP0が配置されている。以下、パーティションの分割数に応じて、パーティションP1,P2,P3・・・の順に配置される。本例のシステムの場合には、最大256のパーティション数を設定して管理することが可能とされている。この図6に示す各パーティションPn,Pn-1,Pn-2,Pn-3・・・の添え字、すなわちn,n−1,n−2,n−3は、パーティション番号を示している。本例においては、パーティションごとにそれぞれ独立してデータの記録/再生等を行うことが可能とされている。
【0077】
1つのパーティションPm(m=n,n−1,n−2,n−3,・・・)の概略構成は、図6(b)に示すように、システムエリアSYSと、データエリアDATAと、エンドオブデータEOD と、オプションデバイスエリア(Option Device Area;ODA)とから構成されている。
【0078】
ここで、磁気テープの記録データのより詳細な構造について、図7を参照しながら説明する。
【0079】
この図7のテープの物理的な先頭位置PBOT(Phisycal Begining of Tape) から最初のパーティションP0の先頭位置LBOT(Logical Begining of Tape)までの間には、テープカセットのローディング/アンローディングを行う領域となるデバイスエリア(Device Area) が設けられている。このデバイスエリアに続いて、テープの使用履歴情報等が格納されるシステム・ログエリアが設けられて、以降にデータエリアが設けられる。システム・ログエリアの先頭が論理的テープの開始位置LBOT(Logical Bigining of Tape)とされる。このデータエリアにおいては、最初にデータを作成して供給するベンダーに関する情報が示されるベンダーグループが設けられ、続いて、アンブル(Amble)フレーム、そして、データ領域が設けられている。
【0080】
データ領域に続いて、当該パーティションのデータ領域の終了を示すEOD(End of Data )の領域が設けられる。そして、エンドオブデータEODの最後が、論理的テープの終了位置LEOT(Logical End of Tape )とされる。PEOT(Phisycal End of Tape)は、物理的テープの終了位置、又はパーティションの物理的終了位置を示す。
【0081】
論理的テープの終了位置LEOTとパーティションの終了位置とされた場合の物理的テープの終了位置PEOTとの間には、オプションデバイスエリアが設けられている。オプションデバイスエリアは、上述したようにテープカセットのローディング/アンローディング位置であって、各パーティション毎に設けられている領域であって、ここにはオプションデバイスエリアが属しているパーティションの位置情報が記録されている。この位置情報を確認することで、現在位置しているパーティション位置を確認することができる。さらに、隣のパーティションの位置もこの位置情報により確認することができる。例えば、位置情報は、オプションデバイスエリアに形成される各ブロックのIDエリアに記録されている。
【0082】
なお、オプションデバイスエリアは、上述したように、最後のパーティションを除いた全てのパーティションの最終位置にテープカセットの排出時の排出領域とされて設けられているものでる。また、先頭のパーティションの直前、すなわち磁気テープ12の物理的先頭位置部にもテープカセット10の排出時の排出領域が形成されているがこれは上述したデバイスエリアである。
【0083】
ところで、磁気テープ12上には、例えば図8(A)に示すように、回転ヘッド131により斜めの記録トラックが順次記録形成され、40トラック(=20フレーム)を1グループとして、複数のグループで上記1つのパーティションを形成している。すなわち、1つのパーティション内におけるデータの記録単位がグループとされ、この1グループが図8(A)に示すように20フレーム(=40トラック)で構成されている。
【0084】
1トラックは、図8(B)に示すようなデータ構造のブロック(Block) に分割されており、このブロックが471ブロックまとめられて1トラックが形成されている。すなわち、図8(B)には1ブロック内のデータ構造を示しており、1ブロックは1バイトのSYNCデータエリアA1に続いてサーチ等に用いる6バイトのIDエリアA2、IDデータのための2バイトからなるエラー訂正用のパリティエリアA3、64バイトのデータエリアA4より形成される。また、1トラックは、図8(C)に示すように、全471ブロックにより形成され、1トラックは、両端に4ブロック分のマージンエリアA11、A17が設けられ、これらマージンエリアA11の後ろとマージンA17の前にはトラッキング制御用のATFエリアA12、A16が設けられる。更に、1トラックの中間に対してATFエリアA14が設けられる。これらATFエリアA12,A14,A16としては5ブロック分の領域が設けられる。そして、ATFエリアA12,A14の間と、ATFエリアA14,A16との間にそれぞれ224ブロック分のデータエリアA13,A15が設けられる。したがって、1フレーム内における全データエリア(A13及びA15)は、全471ブロックのうち、224×2=448ブロックを占めることになる。
【0085】
また、本発明に係るテープストリーマ1は、データ領域を、73バイトを1ブロックとして448ブロックに分割し、更に1ブロックを同期信号を記録する1バイトの第1区間とIDを記録する6バイトの第2区間とヘッダパリティを記録する2バイトの第3区間とデータを記録する64バイトの第4区間に分割し、各ブロック毎にサブコードとブロックアドレスをデータと共に記録する。
【0086】
第4区間に記録するデータは、図9に示すように、58バイト×384ブロック分すなわち22272バイトのデータ毎に2次元構成の誤り訂正符号C2、C1が付加された64バイト×448ブロック分のデータを各ブロック毎に振り分けられて構成されている。そして、誤り訂正符号C1は、図9に示すように、各ブロック毎のメインデータに付加されて記録され、また、誤り訂正符号C2は各トラックのメインデータ領域の両端部分の各々32ブロックに2分割されて記録される。
【0087】
このテープストリーマ1では、2トラックすなわち942ブロック分の1フレームとして、40トラックすなわち20フレームを1単位(グループ)としたエラー訂正用の符号構成を採用し、図10に示すように、トラック方向に対応するデータ列のエラー訂正符号C2をトラックの両側に配置して記録し、トラック幅方向に対応するデータ列のエラー訂正符号C3を上記40トラックの最終の2トラックに割り当てて記録する。なお、上記1単位毎に、1連のデータを識別するためのインデックス情報が付加されている。
【0088】
そして、サブコードとして、メインデータの区切りを示す区切り情報であるセパレータカウント、記録数を示すレコードカウント、テープフォーマット上で定義された各領域を示すエリアID、記録単位の絶対位置を示すフレーム番号、記録単位数を示すグループカウントやチェックサムなどを記録する。
【0089】
次に、図8(B)に示したIDエリアA2について図11〜図14を参照しながら説明する。
【0090】
IDエリアA2は図11に示すようなデータ構造とされ、このIDエリアA2は9ビットのフィジカルブロックアドレス(Physical Block Address)A21と、これに続く39ビットのIDインフォメーションエリア(ID Information Area )A22の領域よりなる。
【0091】
前述のように、1トラック内における全データエリア(A13及びA15)は448ブロックよりなることから、これら全データエリアに含まれるフィジカルブロックアドレスA21の数も448とされることになる。そして、これら448のフィジカルブロックアドレスA21は、図12に模式的に示すように1トラックの先頭に位置するフィジカルブロックアドレスA21から順に、10進法表現で0〜447までインクリメントするようにしてアドレス値が与えられる。
【0092】
これにより、記録再生装置側により、1トラック内のデータエリアに含まれるIDインフォメーションエリアA22の情報を適正に扱うことが可能となる。ここで、1トラック内のデータエリアに含まれるIDインフォメーションエリアA22のデータサイズとしては、
Figure 0004078736
で求められるように2,184バイトとなる。
【0093】
図11に示したIDインフォメーションエリアA22に格納されるIDエリア情報の種類は、図13に示すようなものとされ、この図13に示す各IDエリア情報が1トラック上のデータエリアに含まれる計2,184バイトのIDインフォメーションエリアA22,A22・・・・の領域に対して、所定の規則に従って当て嵌められるようにして格納されることになる。また、テープストリーマ1によるIDエリア情報の確実な読み出しを可能とせしめることを考慮して、1トラックごとに同一の種類のIDエリア情報が所定の規則に従って複数回記録される。
【0094】
この図13において、ロウフォーマットID(Raw Format ID:16bit)は、磁気テープ12に関する基本的フォーマットのタイプが示され、本例の場合には、トラックピッチ、1フレームのデータサイズ、1トラックに含まれるブロック数、1ブロックのデータサイズ、テープ長、テープ厚、テープの材質等の情報が示される。ロジカルフォーマットID(Logical Format ID:8bit)は、実際に使用される記録フォーマットのタイプが示される。
【0095】
ロジカルフレームID(Logical Frame ID:8bit) は、図13のようにラストフレームID(Last Frame ID:1bit)、ECCフレームID(ECC Frame ID:1bit)、及びロジカルフレームナンバ(Logical Frame Number:6bit) よりなる。ラストフレームIDは、当該IDエリアが含まれる現フレームが、グループ内の最後のフレームであるか否かを示し、ECCフレームIDは、現フレームのデータエリアの記録データがECC(誤り訂正符号)とされているか否かを示す。
【0096】
また、前述のように1グループは20フレームよりなるが、ロジカルフレームナンバは、当該フレームが現グループ内の何番目のフレームであるかを示す。
【0097】
パーティションID(Partition ID:16bit)は、現フレームを含むパーティションのパーティションナンバが示される。
【0098】
エリアID(Area ID:4bit)は、当該フレームがどのエリアに属しているかを示すものとされる。データID(Data ID:4bit)は、記録フォーマットに基づくデータの処理形態のタイプが示され、N−ポジション(N-Position:4bit )及びN−リピート(N-Repeats:4bit)は多重記録モードに対応するデータに関する情報が定義される。
【0099】
グループカウント(Group Count:24bit) は、現パーティションにおいて当該フレームが含まれるグループまでのグループの総数を示す。また、ファイルマークカウント(File-Mark Count:32bit) は、現パーティションにおいて、その開始位置から現グループまでに含まれるファイルマークの総数が示される。ファイルマークは1パーティション内におけるデータファイルの区切りを示す情報とされる。
【0100】
セーブセットマークカウント(Save-Set Mark Count:32bit) は、現パーティションにおいて、その開始位置から現グループまでに含まれるファイルマークの総数が示される。セーブセットマークは1パーティション内における、データセーブ位置の区切りを示す情報とされる。
【0101】
レコードカウント(Record Count:32bit)は、現パーティションにおいて、その開始位置から現グループまでに含まれるレコードの総数が示される。アブソリュートフレームカウント(Absolute Frame Count:24bit)は、現パーティションにおいて、その開始位置から現グループまでに含まれるフレームの総数が示される。また、将来のIDエリア情報の追加等に備えて未定義(Reserved)の領域が設けられる。
【0102】
なお、この図13に示すIDエリア情報の定義及び各IDエリア情報に与えられるビット数等は一例であり、実際の使用条件に応じて変更される。
【0103】
ここで、図13に示した各種IDエリア情報のうち、本例の重点となるエリアID(Area ID) について説明する。
【0104】
図14はエリアIDの定義内容を示しており、この場合にはエリアIDを形成する4ビットに対してそれぞれビットナンバ(3−2−1−0)が付されている。そして、ビットナンバ(3−2−1−0)の各値が、図14に示すように[0000]とされている場合にはデバイスエリア(Device Area) であることが定義され、[0001]とされている場合にはリファレンスエリア(Reference Area)とされ、[0010]とされている場合にはシステムログエリア(System Log Area)とされる。[0011]は未定義(Reserved)とされている。
【0105】
また、[0100]はデータエリア(Data Area) とされ、[0101]はEODエリア(EOD Area)とされ、[0110]は未定義、[0111]は図7に示した必須のデバイスエリア以外で、磁気テープ12のローディング/アンローディングを行うためのオプションデバイスエリア(Option Device Area)であることが定義される。このオプションデバイスエリアについては後述する。
【0106】
なお、この図14においてビットナンバ(3−2−1−0)のビットの値が示される各欄において( )内に示す数は、各ビット値を10進法により示しているものとされる。
【0107】
図15には、上記MIC11のデータ構造を示している。MIC11の容量は、例えば2メガバイトとされており、この領域にフィールドF1〜F4が設定されている。
【0108】
フィールドF1は、MICヘッダ(MIC HEADER)とされて、初期化時のテープ情報やパーティションごとの情報などが書き込まれている。このMICヘッダは、製造時の諸情報が記録されている製造情報F11、シリアルナンバーF12、メモリ管理情報F13、操作モード用フラグF14及びアンロード位置情報F15等かされている。
【0109】
ここで、アンロード位置情報F15は、主として、テープストリーマ1からアンローディングされた時の磁気テープ12の位置情報等から構成されている。例えば、絶対フレーム番号(Absolute Frame Number;AFN)、パーティション番号(Partition #)、Group Count、Record Count、Mark1 Count、Mark2 Count等から構成されている。
【0110】
また、フィールドF2は、磁気テープ12上に実際に記録されたパーティションごとに対応して作成されて、各システムログ(System Log)が格納され、各パーティション毎のシステムログが記録されている。なお、磁気テープ12上のシステムログエリアの領域は、このMIC11内のシステムログエリアと同様の内容の情報が書き込み可能なように形成される。
【0111】
また、フィールドF3は、ユーザデータ(User DATA)とされ、テープカセット10自体に関してユーザ(ベンダー等)が提供した情報が格納され、必要があれば外部のホストコンピュータ200に供給されて、所要の処理制御のために利用することができる。
【0112】
そして、フィールドF4は、マップ(Map)領域とされて、各種データの絶対位置情報が格納される。
【0113】
本発明に係るテープストリーマ1は、上述のようにデータ領域が構成された磁気テープ12を有するテープカセット10のMIC11にパーティション番号としてパーティションの配置情報を記憶させることができる。例えば、磁気テープ12を初期化を行いながらパーティション番号をMIC11に記憶させることができる。
【0114】
図16には、磁気テープ12を初期化するとともに、MIC11にパーティション番号を記憶するときの手順を示している。
【0115】
システムコントローラ161は、ステップS1でホストコンピュータ200からの磁気テープ12に形成するパーティションの総数と各パーティションの大きさとが予め決定されている初期化コマンドを受け取る。
【0116】
そして、システムコントローラ161は、ステップS2で書き込み/読み出し制御部163を制御することにより上記初期コマンドに応じてパーティションの配置情報として、磁気テープ12に形成するパーティションの総数、各パーティションの番号とそのパーティションの大きさ(サイズ)等をMIC11のうちの例えばフィールドF3に記録する。次いで、システムコントローラ161は、ステップS3で磁気テープ12を初期化する。
【0117】
上述のような手順によって磁気テープ12を初期化して、パーティションを磁気テープ12に作成する。
【0118】
この初期化によって、磁気テープ12には、図25に示すように、テープの始端から終端にかけて、降べきになるようにパーティション番号が付されたパーティションが形成される。
【0119】
なお、図16に示すフローチャートでは、MIC11にパーティションに関する情報を記憶する処理を行ってから、磁気テープ12の初期化を行っているが、MIC11へのパーティションの配置情報の記憶及び磁気テープ12の初期化を同時に行うこともでき、あるいは、磁気テープ12を初期化した後に、MIC11に磁気テープ12に形成されたパーティションの配置情報を記憶することもできる。
【0120】
これにより、テープストリーマ1は、磁気テープ12に形成されたパーティションの個数や大きさ、形成されているパーティションの総数を常に把握することができるようになる。よって、テープストリーマ1は、例えば、どこのテープ位置にいてもいつでもすぐにテープ全体のパーティション配置がわかるようになる。例えば、パーティションが追加されたとき、あるいはパーティションが削除された場合であっても、どこのテープ位置にいてもすぐにテープ全体のパーティション配置を知ることができるようになり、所望のパーティションへの移動を即座に行うことができる。
【0121】
次に、パーティションの追加及び削除について説明する。まず、パーティションの追加については、図17に示すような手順に従って行う。
【0122】
システムコントローラ161は、モータ駆動回路150を制御し、ステップS11で最後のパーティション、ここではパーティションP0に移動する。このシステムコントローラ161は、パーティションを新たに追加せよというホストコンピュータ200からの命令を受けてからパーティションを追加する。新たなパーティションの追加は、パーティションP0を分割して行う。また、パーティションの分割は、分割の対象とされるパーティションP0の分割後の大きさと、新たに追加されるパーティションP8の情報に基づいて行う。
【0123】
そして、システムコントローラ161は、続くステップS13において、新パーティションP8を設置し、図26に示すように、パーティションP8が形成された配列状態となる。
【0124】
なお、新たなパーティションの作成は、当該新たなパーティションの設置を行う前に、既存のパーティションのデータ領域を延ばしてから行うようにすることもできる。
【0125】
そして、ステップS13に続いて、システムコントローラ161は、ステップS14でパーティションの配置情報を更新する。すなわち、パーティションの総数をN=9として、また、パーティションP8が追加されたことをMIC11内の例えばフィールドF3に記憶する。
【0126】
以上のように、システムコントローラ161は、磁気テープ12に新たなパーティションを追加して、MIC11内の例えばフィールドF3に記憶されているパーティションの配置情報を更新する。
【0127】
これにより、テープストリーマ1は、新たなパーティションが追加された場合であっても、それに応じて更新されていたMIC11内の例えばフィールドF3に記録されているパーティションの配置情報をもとに、どの位置にいても、直ちに有効パーティション番号と所望のパーティションがどこに存在しているかを確認することができるので、磁気テープ12を全て走査して調べる必要もなく所望のパーティションへの移動を瞬時に行うことができる。例えば、既存のパーティションを分割して新たにパーティションを追加したい場合等に、即座に決定することができる。
【0128】
パーティションの追加のための具体的な動作は、図18に示すフローチャートに従って実行される。本例では、パーティションPmを分割して、新たなパーティションPkを追加する場合について説明する。
【0129】
まず、システムコントローラ161は、モータ駆動回路150を制御し、ステップS21においてテープカセット10のローディングを開始する。このローディングは、図19中にAで示すパーティション番号PmのパーティションのオプションデバイスエリアODAにヘッドを進入させて行う。次に、ステップS22において、システムコントローラ161は、MIC11のフィールドF15に記録されている前回のアンロード位置と今回ローディングされた位置とが等しいか否かを判別する。この判別は、オプションデバイスエリアODAより読み取られるパーティション番号を示すIDに基づいて行う。
【0130】
前回のアンロード位置と今回ローディングされた位置とが等しければ、ステップS23においてステップS24に進み、前回のアンロード位置と今回ローディングされた位置とが等しくなければ、ステップS23においてステップS28に進む。ステップS28では、磁気テープ12を先頭位置まで巻き戻して、ステップS29においてエラー信号を発信して、当該処理を終了する。
【0131】
一方、システムコントローラ161は、ステップS24においてパーティションPm内の先頭位置から記録された信号を読んでいき最初のエンドオブデータEODを見つける。パーティションPmに記録されている信号の読み込みの動作は、図19中の矢印Bに示す動作である。
【0132】
そして、エンドオブデータEODが見つかったならば、ステップS25に進み、システムコントローラ161は、パーティションPmに属するオプションデバイスエリアODAを書き込む。システムコントローラ161は、ステップS26に進み、新規パーティションP8に属するシステムエリアSYSを書込み、ステップS27に進んで新規パーティションPkに属するエンドオブデータEODを書込む。このように新規パーティションPkが形成されてから、システムコントローラ161は、当該処理を終了する。
【0133】
上述したステップS25におけるパーティションPmに属するオプションデバイスエリアODAを書き込み、ステップS26における新規パーティションPkに属するシステムエリアSYSを書込み、さらにステップS27における新規パーティションPkに属するエンドオブデータEODを書き込むことによって図20に示すような新規パーティションPkが形成される。
【0134】
このようなパーティションの追加の動作及び後述するパーティションの削除の動作は、ホストコンピュータ200から供給されるSCSIコマンドを用いて行うようにすることができる。
【0135】
次に、パーティションの削除について説明する。パーティションの削除は、図21に示す手順に従って行われる。
【0136】
システムコントローラ161は、ステップS31で、ホストコンピュータ200からパーティションを削除せよという命令を受けてからパーティション、ここではパーティションP0を削除する。図25に示すパーティションP0が削除されることにより、テープ終端部におけるパーティションは、図27に示すように、パーティションP1の領域となる。
【0137】
次に、システムコントローラ161は、ステップS32においてパーティション配置情報を更新する。すなわち、パーティションの総数を、N=7として、また、パーティションP0を削除したことを書き込み/読み出し制御部163を介してMIC11のフィールドF3に記憶する。
【0138】
以上のように、システムコントローラ161は、磁気テープ12上のパーティションを削除して、MIC11のフィールドF3に記憶されているパーティションの配置情報を更新する。これにより、テープストリーマ1は、パーティションを削除した場合であっても、それに応じて更新されるMIC11内に記録されているパーティションの配置情報をもとに、どの位置にいても、すぐに有効パーティション番号と、パーティションがどこに存在しているかを確認することができ、削除されたパーティションが位置していた場所にアクセスすることなく、当該パーティションが削除されたことを知ることができる。
【0139】
ここで、図22に示すフローチャートを用いて、現在位置しているパーティションから目的のパーティションに移動する場合の処理について具体的に説明する。
【0140】
まず、システムコントローラ161は、ステップS41でホストコンピュータ200から移動したい目的のパーティションの指示を受ける。続いて、システムコントローラ161は、ステップS42で、指示されたパーティションが存在するかを調べる。すなわち、MIC11に記憶されているパーティション配置情報から指示された目的のパーティションが存在しているかを調べる。そして、ステップS43において、指示されている目的のパーティションが存在するかを判別する。ここで、MIC11に記憶されているパーティション配置情報に基づいて肯定的判別結果として上記指示された目的のパーティションが存在していることを確認した場合、ステップS44に進む。一方、パーティション配置情報に基づいて否定的判別結果として上記指示された目的のパーティションが存在していないことを確認した場合、ステップS50に進む。ステップS50では、指示されたパーティションが存在していないことからエラーとしてホストコンピュータ200にその結果を返す。
【0141】
一方、指示された目的のパーティションが存在していることを確認した場合の上記ステップS44では、現在いるパーティションが目的のパーティションであるか否かを判別する。ステップS44において肯定的判別結果として現在いるパーティションが目的のパーティションであることを確認した場合、ステップS48において、現在いるパーティション、すなわち目的のパーティションの先頭位置にて待機状態に入り、当該目的のパーティションの検索処理を終了する。
【0142】
一方、ステップS44において否定的判別結果として現在いるパーティションが目的のパーティションでないことを確認した場合はステップS45に進む。ステップS45では、システムコントローラ161は、現在いるパーティションに対して目的のパーティションが、磁気テープ12におけるBOT方向にあるのか、それとも磁気テープ12におけるEOT方向にあるかのをパーティション配置情報(容量リスト)から判断して、続くステップS46において、目的のパーティションがEOT方向にあるか否かについて判別する。
【0143】
ステップS46において肯定的判別結果として目的のパーティションがEOT方向にあることを確認した場合、ステップS47に進み、磁気テープ上のパーティションIDを読みながらEOT方向へ目的のパーティションを検索する。そして、目的のパーティションに達したら、ステップS48において当該目的のパーティションの先頭にて待機状態に入り、目的のパーティションの検索処理を終了する。
【0144】
一方、システムコントローラ161は、ステップS46において否定的な判別結果として目的のパーティションが上記EOT方向にないことを確認した場合、ステップS49に進み、テープ上のパーティションIDを読みながらBOT方向に目的のパーティションを検索する。そして、目的のパーティションに達したら、ステップS48において当該目的のパーティションの先頭位置にて待機状態に入り、目的のパーティションの検索処理を終了する。
【0145】
このように本発明に係るテープストリーマ1は、MIC11に記憶されているパーティション配置情報に基づいて目的のパーティションの存在を確認して、目的のパーティションに移動することができ、目的のパーティションが削除等によって磁気テープ12上に存在していない場合には、当該目的のパーティションをアクセスすることなく、目的のパーティションが削除されていることを知ることができる。
【0146】
そして、パーティションが磁気テープ12上に不規則に配列されている場合においては、テープストリーマ1は、目的のパーティションに確実かつ迅速に移動することができる。
【0147】
なお、本発明に係るテープストリーマ1は、MIC11に記憶されているパーティションの配列情報を操作することでも、パーティションを消去することができる。例えば、磁気テープ12上に設けられているパーティションを、実際に削除することなく、空白データ等によってアドレスのうえで消去する。例えば、図23に示すように、磁気テープ12にパーティションP7,P6,P5,P4,P3,P2,・・・が形成されている場合であっても、パーティションの配置情報のみを操作することにより、テープ終端に向かってP4以後のパーティションが図24に示すようにあたかも削除されたようにすることができる。これにより、磁気テープ12に設けられているパーティションを実際に消さないで、その存在を消去することができるので、高速でのパーティションの削除処理が可能になる。
【0148】
このようにMIC11上でパーティションを消去した場合に、当該削除した部分に消去したことを示すフラグを立てておくようにすることもできる。
【0149】
上述したように、MIC11に記憶されているパーティションの配列情報を操作することで、実際には、パーティション内のデータ等が削除されていないので、MIC11に記憶されている配置情報を操作してパーティションを消去したという状態にした直後であれば、フラグを戻して消去したとされたパーティションを復活させることができる。
【0150】
また、MIC11に記憶されているパーティションの配列情報を操作して上述したようにパーティションの存在を消去することができるので、テープカセット10がテープストリーマ1に装着されて、実際に磁気テープにローディングがされていない状態であっても、あるいはテープストリーマ1外にテープカセット10が存在している状態であっても、パーティションの削除が可能になる。
【0151】
上述した例では、MIC11に記憶されているパーティションの配列情報によってパーティションを削除したとする動作を説明しているが、これに限定されることなくパーティションの配置が変更された場合等にも適用することができる。
【0153】
【発明の効果】
上述したように、本発明に係るテープカセット及びこのテープカセットを用いるテープ記録及び/又は再生装置は、テープ状記録媒体とは独立に設けた記憶手段にテープ状記録媒体のパーティションの配置を示す配置情報を記憶することができるので、パーティションの削除や追加がなされても、テープ状記録媒体に形成されているパーティションの現在の配置状態を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るテープカセットの前面側を示す斜視図である。
【図2】上記テープカセットの背面側を示す斜視図である。
【図3】上記テープカセットの底面側を示す斜視図である。
【図4】上記テープカセットの前面側を開放した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係るテープ記録及び/又は再生装置であるテープストリーマを示すブロック図である。
【図6】上記テープストリーマによってデータの書き込み又は読み出しがなされる磁気テープのデータの構成を示す図である。
【図7】上記磁気テープに複数形成されているパーティションであって、そのパーティションのデータ構成を示す図である。
【図8】上記磁気テープの1トラックのデータ構成を示す図である。
【図9】上記テープストリーマにより磁気テープに記録するデータの1トラック分のデータ構成を示す図である。
【図10】上記テープストリーマにより磁気テープに記録するデータの1単位40トラック分のデータ構成を示す図である。
【図11】上記磁気テープのIDエリアのデータ構成を示す図である。
【図12】上記磁気テープの1トラック上のフィジカルブロックアドレスナンバを示す図である。
【図13】上記磁気テープのIDエリア情報を示す図である。
【図14】上記IDエリア情報に含まれているエリアIDの定義を示す図である。
【図15】上記テープカセットに搭載されるMICに格納されているデータの構成を示す図である。
【図16】上記テープストリーマが磁気テープを初期化するときの手順を示すフローチャートである。
【図17】上記テープストリーマがパーティションを追加するときの手順を示すフローチャートでる。
【図18】上記テープストリーマがパーティションを追加するときの手順を示すフローチャートである。
【図19】上記テープストリーマがパーティションを追加するときの、磁気テープに対して行う手順を示す図である。
【図20】上記テープストリーマによって磁気テープに形成された新たなパーティションを示す図である。
【図21】上記テープストリーマがパーティションを削除するときの手順を示すフローチャートである。
【図22】現在位置しているパーティションから目的のパーティションに移動するときの処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】磁気テープに実際にパーティションが形成されている状態を示す図である。
【図24】パーティションの配置情報を操作することにより、テープ終端に向かってP4以後のパーティションがあたかも削除された状態を説明する図である。
【図25】磁気テープに対して複数のパーティションが形成された状態を示すものであって、磁気テープの始端から終端に降べきの順となるようにパーティション番号が付された状態を示す図である。
【図26】上記始端から終端に降べきの順となるようにパーティション番号が付された磁気テープにおいて、終端に位置しているパーティションP0を分割して新たなパーティションP8を形成した状態を示す図である。
【図27】上記始端から終端に降べきの順となるようにパーティション番号が付された磁気テープにおいて、終端に位置するパーティションP0を削除した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 テープストリーマ、 10 テープカセット、 11 MIC、 12 磁気テープ、 130 記録再生部、 161 システムコントローラ、 163 書き込み/読み出し制御部

Claims (8)

  1. 番号付けされた少なくとも2つのパーティションを有し、これらパーティションの各々に記録データが記録されるテープ状記録媒体と、
    上記テープ状記録媒体とは別に上記パーティションの各々に関する付属情報を記憶する記憶手段とを有し、
    上記記憶手段には、テープ状記録媒体における上記パーティションの配置状態を示す配置情報が記憶され
    上記配置情報は、各パーティションに対応付けされた番号を有し、
    上記番号は、上記テープ状記録媒体の初期化時においては、上記テープ状記録媒体の始端から終端側に向けて降べきの順になるように、各パーティションに対応して付けられているテープカセット。
  2. 上記配置情報は、各パーティションの大きさを示す情報を含む請求項1記載のテープカセット。
  3. パーティションにデータが記録されるテープ状記録媒体と、このテープ状記録媒体とは別に上記テープ状記録媒体に関する情報を記憶する記憶手段とを有するテープカセットの上記テープ状記録媒体に記録データを記録するテープ記録及び/又は再生装置であり、
    上記テープ状記録媒体上のパーティションの書き換えを行うパーティション書き換え手段と、
    上記パーティションの配置を示す配置情報を上記記憶手段に記憶させる書き込み手段と、
    上記パーティションに対する記録データの記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生手段と、
    上記配置情報に基づいて上記記録及び/又は再生手段を制御して、データの記録及び再生を行う制御手段とを備え
    上記配置情報は、各パーティションに対応付けされた番号を有し、
    上記番号は、上記テープ状記録媒体の初期化時に、上記テープ状記録媒体の始端から終端側に向けて降べきの順になるように、各パーティションに対応付けされていることを特徴とするテープ記録及び/又は再生装置。
  4. 上記書き込み手段は、上記パーティション書き換え手段によってパーティションを書き換えたときに、当該書き換えにより変更されたパーティションの配置を上記配置情報として上記記憶手段に書き込む請求項記載のテープ記録及び/又は再生装置。
  5. 上記制御手段は、上記記憶手段に記憶されている上記配置情報に基づいて上記記録及び/又は再生手段を制御して所望のパーティションに対するデータの記録及び再生を行う請求項記載のテープ記録及び/又は再生装置。
  6. 上記配置情報は、各パーティションの大きさを示す情報を含む請求項記載のテープ記録及び/又は再生装置。
  7. 上記制御手段は、外部より目的とされるパーティションの指示を受けるとともに、この指示に応じて上記テープ状記録媒体に目的のパーティションが有るか否かを上記配置情報に基づいて判断する請求項記載のテープ記録及び/又は再生装置。
  8. 上記制御手段は、更に、上記指示に応じて目的のパーティションが上記テープ状記録媒体上に存在することを確認した場合、上記配置情報に基づいてその目的のパーティションが現在のパーティションの前方あるいは後方に存在すること判別する請求項記載のテープ記録及び/又は再生装置。
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