JP4078567B2 - 徐放性マイクロカプセル及びその製法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、徐放性マイクロカプセル及びその製造方法に関するものであり、特に経口投与用液状懸濁剤の調製等に好適に用いられる徐放性マイクロカプセル及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
活性成分を含有する徐放性マイクロカプセルに関し、特開昭61−109711号には、液中乾燥法によるマイクロカプセルの製造方法が開示されている。しかしながらこの方法では、セルロースアセテートブチレート等のポリマーをアセトン、ヘキサン等の溶媒に溶解させ、これに活性成分を溶解又は分散させた後、溶媒を除去することによってマイクロカプセル化が行われる。このため、マイクロカプセル形成の前段階として、ポリマーを溶解させるために多量の溶媒を使用しており、またマイクロカプセルが形成された後も分離されたマイクロカプセルを洗浄するためヘプタン等の溶媒による反復洗浄を行っている。このような溶媒の使用は、製造工程を複雑にし、また製品中に溶媒が残留することがないよう品質管理に余分な負担を必要とするため、製品コストが上昇するという問題がある。また、特開昭63−151353号には、芯物質をワックス類の溶液と混合して芯物質の粒子表面にワックスを析出させ、次いで溶媒を除去することにより、芯物質をワックス類で被覆するマイクロカプセルの製造方法が開示されているが、この方法もワックス類を溶解させるため多量の有機溶媒を用いており、前記特開昭61−109711号の方法と同様の問題がある。
【0003】
本発明は、これら先行技術の有する問題点を解決し、製造に際して有機溶媒の使用を必要とせす、且つ簡単な設備で低コストで容易に製造することの可能なマイクロカプセル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、高級脂肪酸エステル類を含有するワックス類の粒子に活性薬物を分散させたことを特徴とする、徐放性マイクロカプセルを提供する。該マイクロカプセルは、活性薬物を分散させたワックス類自体で粒子を形成しているため、構成が簡潔であり、安定した品質の製剤を容易に得ることができる。また加熱・冷却により容易に融解・凝固させることのできるワックス類を粒子形成材料としているため、融点以上の水中での攪拌による乳化を用いて簡便に粒子を形成させるという、コスト面上有利な製造方法を可能にする。
【0005】
従って本発明はまた、上記徐放性マイクロカプセルを製造する方法であって、活性薬物を分散させた、高級脂肪酸エステル類を含有する加温融解したワックス類を、該ワックス類の融点以上の温度に加温した水中で乳化した後、この乳化液を冷却することにより該ワックス類を凝固させることを特徴とする、徐放性マイクロカプセルの製造方法をも提供する。
【0006】
本明細書において「ワックス類」は、常温において柔軟性のある固体である、高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル(例えば、動物ろう、植物ろう)、脂肪酸、高級アルコール、アルカンを主体とする鉱物性ワックス、及びポリエチレングリコール等のような合成ワックスを包含する。
【0007】
【発明の実施の形態】
上記活性薬物を分散させた、高級脂肪酸エステル類を含有する加熱融解したワックス類の調製は、該ワックス類を、例えば、ジャケット付き攪拌槽中で攪拌しながら加温融解し、融解したワックス類中に活性薬物の粒子を加え、攪拌して均一な懸濁液とすることによって行うことができるが、これに限定されない。分散させる活性薬物の粒子の大きさは、特に限定されないが、通常、粒子径数μm〜数百μmの範囲の粒子を用いるのが好ましく、20μm以下の粒子径のものを用いれば均一で微小なマイクロカプセルが得られるため、特に好ましい。
【0008】
また上記乳化のために用いる分散媒である水は、例えば白糖等の糖類及び/又はポリソルベート等の界面活性剤を含んでよい。そうすることにより、微細なマイクロカプセルの製造が容易となる。また乳化に際して用いる懸濁液と分散媒との混合比率は特に限定されないが、懸濁液に対して分散媒を重量比で5倍以上加えると、均一な粒径のマイクロカプセルを製造し易い。分散媒は、例えば、ジャケット付き攪拌槽中で加温される。分散媒を攪拌しながら、上記で調製した懸濁液を加えることにより、活性薬物を懸濁状態で含有する融解したワックス類を、分散媒中に乳化させることができる。乳化したワックス類の粒子径は攪拌速度により適宜制御できる。
【0009】
得られた乳化液を冷却することにより、ワックス類が凝固し、その結果、固体のワックス類中に活性薬物粒子が均一に分散した球状の徐放性マイクロカプセルが得られる。冷却の手段は任意に選択してよい。例えば(1)乳化液の入った攪拌槽のジャケットに冷却水を循環させる等の手段で冷却してもよく、また(2)乳化液に冷却水を直接注ぐことによって冷却してもよい。
【0010】
乳化液が冷却した後、分散媒中に分散した徐放性マイクロカプセルを濾取する。濾過の手段は限定されず、適宜選択すればよい。例えばステンレス鋼製のふるいを用いることができる。
【0011】
乾燥は、使用したワックス類の融点を考慮して、粒子の融解や融着が起こるおそれのない温度で行う限り、適宜の手段を選択すればよく、例えば、棚型乾燥機等を使用してよい。乾燥時間も適宜設定できる。
【0012】
こうして得られるマイクロカプセルは、ワックス類中に活性薬物が均一に分散しており、それにより活性薬物の体内における放出が制御される。
【0013】
本発明によってマイクロカプセル化することのできる活性薬物には特に制限はない。例えば、イブプロフェン、デキストロメトルファン、ニコランジル、プロプラノロール、テオフィリン、テルフェナジン、ケトチフェン、ジルチアゼム、メチルドパ、シメチジン、イブジラスト、ピロキシカム、ジアゼパム、ジクロフェナク、インドメタシン、スリンダク、ニフェジピン、ロラゼパム、グリベンクラミド、スピロノラクトン、ファモチジンその他種々の薬物を、ワックス類の粒子中に分散させて徐放性マイクロカプセルとすることができる。
【0014】
本発明の徐放性マイクロカプセルを構成するワックス類は、必須成分である高級脂肪酸エステル類及び、他の主要な成分として例えば高級アルコール類及び/又は高級脂肪酸を含むことができる。
【0015】
マイクロカプセルを構成するワックス類中、高級脂肪酸エステル類の重量比は、5〜90%の範囲にあることが好ましく、10〜70%の範囲にあることがより好ましく、15〜60%の範囲にあることが更に好ましい。またワックス類中における高級アルコール類及び高級脂肪酸の重量比は、95〜10%の範囲にあることが好ましく、90〜30%の範囲にあることがより好ましく、85〜40%の範囲にあることが更に好ましい。
【0016】
高級脂肪酸エステル類としては種々のものを用いることができる。製剤の目的に応じて選択すればよいが、通常はHLB(hydrophile-lipophile balance) が11以下のものが好ましい。また、具体例としては、特に好ましいものとして、ショ糖脂肪酸エステル(例えばショ糖ステアリン酸エステル)、グリセリン脂肪酸エステル(例えばステアリン酸モノグリセリンエステル)、ソルビタン脂肪酸エステル(例えばソルビタンステアリン酸エステル)が挙げられる。これらの特に好ましい高級脂肪酸エステル類は、2種以上を併用してもよい。
【0017】
また高級アルコール類としては種々のものを用いることができるが、好ましい例としては、ウンデカノール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、エライジンアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、メリシルアルコール、ラッセロール、ウンデシルアルコールが挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
【0018】
高級脂肪酸としても種々のものを用いてよいが、好ましい例としては、ステアリン酸、パルミチン酸が挙げられる。
【0019】
上記本発明には、製剤の用途等を考慮し適宜目的に応じて、硬化油、パラフィン、ワセリン等のパラフィン類、ミツロウ類、PEG−6000、PEG−20000 等のポリエチレングリコール類、ポリシングワックス−101 (カルナウバワックスとパラフィンとの混合物)、プレシロール(グリセリン−モノ、ジ、トリ混合パルミテート)、タルク、ステアリン酸マグネシウム等の無機物、マンニット等の糖類その他を添加してもよい。
【0020】
本発明の方法によれば、徐放性マイクロカプセルの製造に、前記の特開昭61−109711号や特開昭63−151353号に開示の方法にあるような有機溶媒の必要性が除去されるため、製造工程が単純化でき、また残留有機溶媒についての製品の品質管理という問題が生じず、極めて低コストで安定した品質の徐放性マイクロカプセルを容易に製造することが可能となる。
【0021】
【実施例】
以下典型的な実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されず、当業者に自明の他の種々の態様で実施することができる。
【0022】
〔実施例1〕
セトステアリルアルコール及びショ糖ステアリン酸エステル(商品名「リョートーシュガーエステルS−370」:三菱化学製)を2Lのステンレス製攪拌槽中で1:1の重量比で混合したもの500 gを、80℃で20分間攪拌しつつ加熱融解させた。この加熱融解した混合物に活性薬物としてテオフィリン500 gを加え(加熱融解混合物:テオフィリン=1:1(重量比))、5分間攪拌を行った。なお、テオフィリンとしては、平均粒子径が20μm以下となるように微粉末化したものを用いた(粒度測定はレーザー測定法により実施)。また、上記のショ糖ステアリン酸エステルは、HLB約3を有する(脂肪酸残基のうち約70%がステアリン酸よりなり、約20%のモノエステル及び約80%のジ−、トリ−及びポリエステルを含む)。
次いで、テオフィリン含有の加熱融解物を、10Lのステンレス製攪拌槽中の70〜75℃に加温された50%ショ糖水溶液5kg(テオフィリン含有加熱融解混合物:ショ糖水溶液=1:5(重量比))中に注いで攪拌し乳化させた。次いで、攪拌しながら25℃の冷却水を加えることにより、凝固したセトステアリルアルコール・ショ糖ステアリン酸エステル混合物中にテオフィリンが均一に分散したマイクロカプセルが、ショ糖水溶液中の懸濁液の形で得られた。該懸濁液をステンレス製ふるいを用いて濾過し、得られたマイクロカプセルを水で洗浄し、棚型乾燥機を用いて40℃にて2時間乾燥させた。この操作により、セトステアリルアルコール・ショ糖ステアリン酸エステル混合物中にテオフィリンが均一に分散したマイクロカプセルが得られた。得られたマイクロカプセルを、300 μm、212 μm、106 μm及び32μmのメッシュサイズのステンレス製ふるいで篩過した。その結果大部分のマイクロカプセルが106 μmのメッシュサイズのふるい上に保持された。このマイクロカプセルの形態はほぼ完全な球状であった。
【0023】
〔実施例2〕
セトステアリルアルコール、ショ糖ステアリン酸エステル(実施例1に同じ。)、硬化油(日本薬局方規格の硬化ヒマシ油)及びパラフィンを2Lのステンレス製攪拌槽中で11:3:3:3の重量比で混合したもの500 gを、80℃にて20分間攪拌しながら加熱融解させた。この加熱融解した混合物にテオフィリン500 gを加え(加熱融解混合物:テオフィリン=1:1(重量比))、5分間攪拌を行った。なお、テオフィリンとしては、平均粒子径が20μm以下となるように微粉末化したものを用いた(粒度測定はレーザー測定法により実施)。
次いで、テオフィリン含有の加熱融解物を、10Lのステンレス製攪拌槽中の70〜75℃に加温された50%ショ糖水溶液5kg(テオフィリン含有加熱融解混合物:ショ糖水溶液=1:5(重量比))中に注いで攪拌し乳化させた。次いで、攪拌しながら25℃の冷却水を加えることにより、凝固したセトステアリルアルコール・ショ糖ステアリン酸エステル・硬化油・パラフィン混合物中にテオフィリンが均一に分散したマイクロカプセルが、ショ糖水溶液中の懸濁液の形で得られた。該懸濁液をステンレス製ふるいを用いて濾過し、得られたマイクロカプセルを水で洗浄し、棚型乾燥機を用いて40℃にて2時間乾燥させた。この操作により、セトステアリルアルコール・ショ糖ステアリン酸エステル・硬化油・パラフィン混合物中にテオフィリンが均一に分散したマイクロカプセルが得られた。得られたマイクロカプセルを、300 μm、212 μm、106 μm及び32μmのメッシュサイズのステンレス製ふるいで篩過した。その結果大部分のマイクロカプセルが106 μmのメッシュサイズのふるい上に保持された。このマイクロカプセルの形態はほぼ完全な球状であった。
【0024】
〔実施例3〕
実施例1におけるセトステアリルアルコールをステアリルアルコールに代えた外は実施例1と同一の方法でマイクロカプセルを製造した。得られたマイクロカプセルを、300 μm、212 μm、106 μm及び32μmのメッシュサイズのステンレス製ふるいで篩過した。その結果大部分のマイクロカプセルが106 μmのメッシュサイズのふるい上に保持された。このマイクロカプセルの形態はほぼ完全な球状であった。
【0025】
実施例2におけるセトステアリルアルコールをステアリルアルコールに代えた外は実施例2と同一の方法でマイクロカプセルを製造した。得られたマイクロカプセルを、300 μm、212 μm、106 μm及び32μmのメッシュサイズのステンレス製ふるいで篩過した。その結果大部分のマイクロカプセルが106 μmのメッシュサイズのふるい上に保持された。このマイクロカプセルの形態はほぼ完全な球状であった。
【0026】
〔比較例1〕
セトステアリルアルコール500 gを2Lのステンレス製攪拌槽中で80℃で20分間攪拌しつつ加熱融解させた。この加熱融解物に活性薬物としてテオフィリン500 gを加え(加熱融解物:テオフィリン=1:1(重量比))、5分間攪拌を行った。テオフィリンとしては、平均粒子径が20μm以下となるように微粉末化したものを用いた(粒度測定はレーザー測定法により実施)。
次いで、テオフィリン含有の加熱融解物を、10Lのステンレス製攪拌槽中の60〜65℃に加温された50%ショ糖水溶液5kg(テオフィリン含有加熱融解混合物:ショ糖水溶液=1:5(重量比))中に注いで攪拌し乳化させた。次いで、攪拌しながら25℃の冷却水を加えることにより、凝固したセトステアリルアルコール中にテオフィリンが均一に分散したマイクロカプセルが、ショ糖水溶液中の懸濁液の形で得られた。該懸濁液をステンレス製ふるいを用いて濾過し、得られたマイクロカプセルを水で洗浄し、棚型乾燥機を用いて40℃にて2時間乾燥させた。この操作により、セトステアリルアルコール混合物中にテオフィリンが均一に分散したマイクロカプセルが得られた。得られたマイクロカプセルを、300 μm、212 μm、106 μm及び32μmのメッシュサイズのステンレス製ふるいで篩過した。その結果大部分のマイクロカプセルは300 μmメッシュサイズのふるい上に保持された。106 μmメッシュに保持されたマイクロカプセルを、各実施例との比較に用いた。このマイクロカプセルの形態はほぼ完全な球状であった。
【0027】
〔比較例2〕
比較例1におけるセトステアリルアルコールをステアリルアルコールに代えて用いた以外は比較例1と同一の方法によりマイクロカプセルを製造した。得られたマイクロカプセルを、300 μm、212 μm、106 μm及び32μmのメッシュサイズのステンレス製ふるいで篩過した。その結果大部分のマイクロカプセルは300 μmメッシュサイズのふるい上に保持された。106 μmメッシュに保持されたマイクロカプセルを、各実施例との比較に用いた。このマイクロカプセルの形態はほぼ完全な球状であった。
【0028】
〔溶出性試験〕
実施例1〜4で得られた106 μmメッシュサイズのふるいに保持されたマイクロカプセル、及び比較例1〜2で得られたうちの106 μmメッシュサイズのふるいに保持されたマイクロカプセルについて、日本薬局方溶出試験法に基づき、以下の条件で溶出試験を行った。
溶出液: 日本薬局方崩壊試験法第一液(pH1.2 )、Macllvaine緩衝液(pH4.0 )、日本薬局方崩壊試験法第二液(pH6.8 )、及び水。
試験方法: 日本薬局方溶出試験法パドル法
回転数: 50rpm
温度: 37℃
試験マイクロカプセル: テオフィリン100 mg相当量
測定方法: 自動溶出試験器(波長292 nm及び330 nmによる2波長測定)
(結果)
溶出試験の結果を、縦軸に溶出率、横軸に時間をとって図1〜6に示す。図1〜4は実施例1〜4で得られたマイクロカプセルでの結果に、そして図5及び6は比較例1及び2で得られたマイクロカプセルでの結果に、それぞれ対応している。これらの結果から明らかなように、比較例1及び2(図5及び6)のマイクロカプセルではテオフィリンがごく早期に放出されてしまうのに対し、実施例1〜4のマイクロカプセルでは、テオフィリンの溶出が非常に良好に制御され、マイクロカプセルから12時間以上にわたって持続的に放出されていることが分かる。また、この徐放作用は、使用した溶出液によっては殆ど影響を受けておらず、非常に安定した放出特性を有していることが分かる。
【0029】
このように、実施例のマイクロカプセルは、安定した放出特性をもって、活性薬物の長時間の持続的放出を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のマイクロカプセルの溶出率を示す経時的グラフ。
【図2】 実施例2のマイクロカプセルの溶出率を示す経時的グラフ。
【図3】 実施例3のマイクロカプセルの溶出率を示す経時的グラフ。
【図4】 実施例4のマイクロカプセルの溶出率を示す経時的グラフ。
【図5】 比較例1のマイクロカプセルの溶出率を示す経時的グラフ。
【図6】 比較例2のマイクロカプセルの溶出率を示す経時的グラフ。

Claims (4)

  1. a)ショ糖脂肪酸エステルが10〜70重量%であり、残余を高級アルコールと任意成分である硬化油、パラフィン、またはポリエチレングリコールが占める混合物を加温融解する工程;
    b)加温融解した前記混合物へ活性薬物の粒子を分散させる工程;
    c)活性薬物を分散させた加温融解した混合物を前記混合物の融点以上の温度に加温した水中に乳化し、活性薬物粒子を含んだ融解した前記混合物の乳化液を生成する工程;
    d)乳化液を冷却し、マイクロカプセル粒子へ凝固させる工程;および
    e)生成したマイクロカプセル粒子を乳化液の液相から濾取し、乾燥させる工程;
    を含む徐放性マイクロカプセルの製造方法。
  2. 工程c)において加温融解した混合物が乳化される水は、糖類を含んでいる請求項1の方法。
  3. 糖類を含んでいる水は、50%ショ糖水溶液である請求項2の方法。
  4. 前記活性薬物がイブプロフェン、デキストロメトルファン、ニコランジル、プロプラノロール、テオフィリン、テルフェナジン、ケトチフェン、ジルチアゼム、メチルドパ、シメチジン、イブジラスト、ピロキシカム、ジアゼパム、ジクロフェナク、インドメタシン、スリンダク、ニフェジピン、ロラゼパム、グリベンクラミド、スピロノラクトン、ファモチジンよりなる群より選ばれる請求項1ないし3のいずれかの方法。
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