JP4078417B2 - 好熱菌由来オリゴペプチダーゼ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なオリゴペプチダーゼ、当該酵素を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コラーゲンは動物の結合組織を構成する主要タンパク質成分で、皮膚、骨、腱、歯、血管などに多く含まれている。また、分子内にプロリン残基が多く含まれ、強固な三重らせん構造をとるので通常のタンパク質分解酵素では分解されにくく、特異的なコラゲナーゼにより分解される。コラーゲンの分解は生体内では胎児期の骨形成、リュウマチ、悪性腫瘍の浸潤、腸の潰瘍形成、歯周部の炎症など様々な生理現象や疾患と関わり合っていることが知られており、最近コラーゲンの分解物が機能性食品や化粧品材料として注目を集めている。
【0003】
微生物由来のコラゲナーゼはこれまでいくつか知られているが、そのほとんどが中温菌由来であり、温度安定性に難があるので産業レベルでの利用に関して問題点が多い(例えば非特許文献1参照。)。また、コラーゲン分解性好熱細菌であるGeobacillus collagenovorans MO-1株(FERM P-19230)が比較的高温でも安定なコラーゲン分解性プロテアーゼ(タイプI及びIVコラーゲン並びにゼラチンに対するプロテアーゼ)を産生することが知られている(例えば非特許文献2参照。)。該プロテアーゼの分子量は210kDa(105kDaサブユニットの二量体)であり、セリンプロテアーゼグループに分類される。このコラーゲン分解性プロテアーゼは自己消化に伴う失活のおそれがあり、該酵素利用の際には酵素を反応させる環境が制限され得る。
【0004】
一方、コラーゲン様オリゴペプチドを分解して得られる、より分子量の小さい分解物も機能性食品や化粧品材料として注目されている。しかし、上記のコラーゲン分解性プロテアーゼはコラーゲン様合成ペプチドであるPz-PLGPR及びFALGPAには活性を示さない。このため、上記のコラーゲン分解性プロテアーゼでコラーゲンを分解して得られる分解物をさらに分解して、より分子量の小さい分解物を生成するオリゴペプチダーゼの開発が待たれている。
【0005】
【非特許文献1】
マツシタ・オー(Matsushita, O),外5名,「ジーン デュプリケーションアンド マルチプリシティ オブ コラゲナーゼ イン クロストリジウム ヒストリチカム(Gene duplication and multiplicity of collagenases in Clostridium histolyticum)」,(米国),ジャーナル オブ バクテリオロジー(Journal of Bacteriology),1999,第181巻,p.923-933
【0006】
【非特許文献2】
エム・オカモト(M. Okamoto),外5名,「ア サーモステイブル コラゲノリティック プロテアーゼ ウィズ ア ベリー ラージ モレキュラー マスプロデュースド バイ サーモフィリック バシルス エスピー. ストレイン MO−1(A thermostable collagenolytic protease with a very large molecular mass produced by thermophilic Bacillus sp. strain MO-1)」,(ドイツ),アプライド ミクロバイオロジー アンド バイオテクノロジー(Applied Microbiology and Biotechnology),2001,第57巻,p.103-108
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、オリゴペプチダーゼ及びその製造法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、コラーゲン分解性好熱細菌であるGeobacillus collagenovorans MO-1株が高温でも安定なオリゴペプチダーゼを産生することを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、以下のオリゴペプチダーゼ及びその製造法を提供するものである。
項1.以下の特性を有することを特徴とするオリゴペプチダーゼ。
作用:Pz-PLGPRをPz-PLとGPRに分解し、ブラジキニンをRPPGFとSPFRに分解する。FALGPA、Z-GPLGP、サブスタンスP、及びニューロテンシンに対しても分解が認められる。
基質特異性:FALGPA、Pz-PLGPR、Z-GPLGP及びブラジキニンを分解するが、タイプIコラーゲン、ゼラチン、カゼイン、ケラチン及びエラスチンを分解しない。
至適pH:8.0〜9.0
力価の測定法:ニンヒドリン比色法、HPLC
至適温度:70℃
作用適温範囲:50〜70℃(50℃で至適温度の活性の半分の値)
加熱安定性:pH8.5において70℃、30分間加熱後100%の酵素活性が残存し、74℃で30分間加熱後、55%の酵素活性が残存する。
分子量:SDS-PAGE法による変性条件下での分子量は約70kDa、ゲル濾過クロマトグラフィーを用いた非変性条件下の分子量は約253kDaである。
酵素阻害物質:2 mMの塩化亜鉛、塩化鉄、塩化ニッケル及び塩化銅により、酵素活性が90%以上阻害される。また、2 mMのEDTAやo-フェナントロリンにより、酵素活性が90%以上阻害される。
酵素賦活物質:1 mMの塩化マンガンにより酵素活性が300%以上賦活され、0.2 mMの塩化コバルトにより酵素活性が300%以上賦活される。
項2.Geobacillus属に属するオリゴペプチダーゼ生産菌を培養し、培養物からオリゴペプチダーゼを採取することを特徴とするオリゴペプチダーゼの製造法。
項3.Geobacillus collagenovorans MO-1株(FERM P-19230)又は当該菌株と同一な菌学的性質を有する微生物を培養し、培養物からオリゴペプチダーゼを採取することを特徴とする項2に記載のオリゴペプチダーゼの製造法。
項4.Geobacillus collagenovorans MO-1株を培養し、培養物からオリゴペプチダーゼを採取することを特徴とする項2に記載のオリゴペプチダーゼの製造法。
【0010】
また、本発明は下記の製造法をも包含する。
項5.Geobacillus属に属するオリゴペプチダーゼ生産菌を培養し、培養物から項1に記載のオリゴペプチダーゼを採取することを特徴とするオリゴペプチダーゼの製造法。
項6.Geobacillus collagenovorans MO-1株(FERM P-19230)又は当該菌株と同一な菌学的性質を有する微生物を培養し、培養物から項1に記載のオリゴペプチダーゼを採取することを特徴とする項5に記載のオリゴペプチダーゼの製造法。
項7.Geobacillus collagenovorans MO-1株を培養し、培養物から項1に記載のオリゴペプチダーゼを採取することを特徴とする項5に記載のオリゴペプチダーゼの製造法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本明細書において、オリゴペプチドの略称として以下の表現を使用することがある。なお、pNaはpara-ニトロアニリドを示し、Sucはスクシニルを示す。
Pz-PLGPR:
4-Phenylazobenzyloxycarbonyl-Pro-Leu-Gly-Pro-D-Arg
(4-Phenylazobenzyloxycarbonyl-配列番号1)
FALGPA:
N-[3-(2-furyl)acryloyl]-Leu-Gly-Pro-Ala
(N-[3-(2-furyl)acryloyl]-配列番号2)
P-pNa :
Pro-pNa
ブラジキニン(Bradykinin):
Arg-Pro-Pro-Gly-Phe-Ser-Pro-Phe-Arg
(配列番号3)
サブスタンスP(substance P):
Arg-Pro-Lys-Pro-Gln-Gln-Phe-Phe-Gly-Leu-Met
(配列番号4)
ニューロテンシン(neurotensin):
Pyr-Leu-Tyr-Glu-Asn-Lys-Pro-Arg-Arg-Pro-Tyr-Ile-Leu
(Pyr-配列番号5)
アンジオテンシンII(Asp1, Val5-Angiotensin II )
Asp-Arg-Val-Tyr-Val-His-Pro-Phe
(配列番号6)
Z-GP-pNa:
Z(Carbobenzoxy)-Gly-Pro-pNa
Suc-AAA-pNa:
Suc-Ala-Ala-Ala-pNa
Suc-AAPF-pNa:
Suc-Ala-Ala-Pro-Phe-pNa
(Suc-配列番号7-pNa)
Z-GPLGP:
Z-Gly-Pro-Leu-Gly-Pro
(Z-配列番号8)
Glutaryl-AAPL-pNa:
Glutaryl-Ala-Ala-Pro-Leu-pNa
(Glutaryl-配列番号9-pNa)
本発明の製造法は、Geobacillus属に属するオリゴペプチダーゼ生産菌を培養し、培養物からオリゴペプチダーゼを採取することを特徴とする。特に、Geobacillus collagenovorans MO-1株(FERM P-19230)又は当該菌株と同一な菌学的性質を有する微生物を培養し、培養物からオリゴペプチダーゼを採取することを特徴とする。
【0012】
Geobacillus collagenovorans MO-1株(FERM P-19230)(以下、MO-1株と称することがある)は、Geobacillus属に属する。本発明の製造法では、Geobacillus collagenovorans MO-1株(FERM P-19230)又は当該菌株と同一な菌学的性質を有しオリゴペプチダーゼ生産能を備えた微生物を使用することができる。ここで、同一な菌学的性質とは、下記に示した性質が同一であればよく、その他の菌学的性質の一致、不一致は問わない。
【0013】
前記MO-1株の菌学的性質は以下のとおりである。なお、本菌株は、京都府京都市左京区の土壌から分離され、産業技術総合研究所特許性物寄託センターに受託番号FERM P-19230として寄託されている。
1.形態的性質
(a)形態
(1)形: 桿状
(2)多形性の有無、有りの場合はその詳細:なし
(3)運動性の有無:あり
(4)胞子の有無、有りの場合は胞子、胞子嚢の形、大きさおよび胞子の部位:
胞子あり
胞子・胞子嚢の形:楕円
胞子の部位: 細胞端
(5)グラム染色性:陽性
(6)抗酸性:弱い
2.生理学的性質
(1)増殖温度
4℃:−
25℃:−
30℃:−
40〜70℃:+
(2)硝酸塩の還元: +
(3)脱窒反応: 弱
(4)MRテスト:弱
(5)VPテスト:弱
(6)硫化水素の生成:弱
(7)インドールの生成: 弱
(8)クエン酸の利用:弱
(9)無機窒素源(硝酸塩およびアンモニウム塩)の利用:+
(10)色素の生成(水溶性かどうかを明記する):なし
(11)ウレアーゼ:−
(12)オキシダーゼ:+
(13)カタラーゼ:+
(14)生育の範囲(pH、温度など):5.4〜8.8
(15)酸素に対する態度(好気性、嫌気性の区別):好気性
上記菌学的性質の試験方法は、主としてバージェイズ・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology)第2巻を参考にした。
【0014】
このMO-1株を用いて本発明のオリゴペプチダーゼを生産するには、当該菌体を適当な培地に接種し、好ましくは誘導物質の存在化で常法に従って培養すればよい。
【0015】
培地としては細菌培養用の通常の培地が用いられる。例えば、炭素源としてグルコース、マルトース、キシロース、スクロース、ペプトン等が例示でき、窒素源としては、イーストエキス、ペプトン、肉エキス、アミノ酸溶液等の有機窒素、または硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等の無機窒素が例示できる。また誘導物質を炭素源、窒素源としてもよい。無機塩としては、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム等を適宜組み合わせて使用できる。好ましい培地としては、LB培地(1%トリプトン(BactoTM-Tryptone、Difco社製)、0.5 %乾燥酵母エキス、0.5%NaCl、pH7.2)が例示される。
【0016】
上記培地のpHは、NaOHを加えることにより、好ましくは7.2に調整され、オートクレーブにより殺菌される。培養温度は、40〜70℃、好ましくは60〜65 ℃で8時間、好気的に振とうまたは撹拌しながら培養を行う。また上記の炭素源、窒素源、無機塩、及び寒天を適宜含む平板培地を使用し、培養温度40〜70℃、好ましくは60〜65℃で 12〜24時間培養を行う。また、本菌の培養は、静置でも可能である。
【0017】
培養によって得られた培養物から培養液と菌体とを分離する方法としては、従来から行われている遠心分離法やろ過等の方法が使用できるが、遠心分離法が好適である。菌体内に蓄積された該酵素を菌体から抽出する方法としては、従来から行われている超音波による菌体破砕、あるいはガラス・ビーズとともに回転させるダイノミル細胞破砕機による菌体破砕、またはリゾチーム等の酵素やトルエン等の有機溶媒による細胞膜の破壊等の方法が挙げられる。これらの中から適当な方法を選択して菌体から酵素の抽出を行うことにより、酵素を採取することができる。
【0018】
これらの方法で抽出された粗酵素液からオリゴペプチダーゼをさらに精製する必要がある場合には、通常実施されている一般的な酵素の精製手段である、塩析、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過法、吸着クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、調製用電気泳動法等を適宜組み合わせることによって、精製を行うことができる。
【0019】
上記のようにして得られた本発明のオリゴペプチダーゼは、以下の理化学的性質を有する。
作用:Pz-PLGPRをPz-PLとGPRに分解し、ブラジキニンをRPPGFとSPFRに分解する。FALGPA、Z-GPLGP、サブスタンスP、及びニューロテンシンに対しても分解が認められる。
基質特異性:FALGPA、Pz-PLGPR、Z-GPLGP及びブラジキニンを分解するが、タイプIコラーゲン、ゼラチン、カゼイン、ケラチン及びエラスチンを分解しない。
至適pH:8.0〜9.0
力価の測定法:ニンヒドリン比色法、HPLC
至適温度:70℃
作用適温範囲:50〜70℃(50℃で至適温度の活性の半分の値)
加熱安定性:pH8.5において70℃、30分間加熱後100%の酵素活性が残存し、74℃で30分間加熱後、55%の酵素活性が残存する。
分子量:SDS-PAGE法による変性条件下での分子量は約70kDa、ゲル濾過クロマトグラフィーを用いた非変性条件下の分子量は約253kDaである。
酵素阻害物質:2 mMの塩化亜鉛、塩化鉄、塩化ニッケル及び塩化銅により、酵素活性が90%以上阻害される。また、2 mMのEDTAやo-フェナントロリンにより、酵素活性が90%以上阻害される。
酵素賦活物質:1 mMの塩化マンガンにより酵素活性が300%以上賦活され、0.2 mMの塩化コバルトにより酵素活性が300%以上賦活される。
【0020】
なお、活性は以下の方法により測定した。
【0021】
van Wartら(Anal. Biochem. (1981)、113:356-365)の方法に準じて行った。即ち、2(mg/ml) のPz-PLGPR25μl、酵素サンプル、緩衝液(50 mM HEPES-NaOH pH 8.0)で総量100μlにし、60℃で反応を行った。0、15分毎に100μlの反応停止液(1.25% クエン酸)を加え氷冷した。直ちに、1.5 mlの酢酸エチルを加え約10秒撹拌した。遠心分離(12,000回転、10分)により、酢酸エチル層と水層を分離した。酢酸エチル層の320 nmの吸光度を測定し酵素活性を測定した。
【0022】
【発明の効果】
本発明の酵素は、FALGPA、Pz-PLGPR、Z-GPLGP及びブラジキニン等のコラーゲン様オリゴペプチドを分解する。このため、コラーゲン分解性プロテアーゼの分解物に本発明の酵素を作用させることによって、当該分解物をさらに小さい分解物とすることができる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、Pz-PLGPR、FALGPA、Pro-pNa、ブラジキニン、サブスタンスP(substance P)、ニューロテンシン(neurotensin)はSIGMAから入手した。Asp1, Val5-Angiotensin IIは、ノバルティスファーマ社から入手した。
Z-GP-pNa、Suc-Ala-Ala-Ala-pNa、Suc-Ala-Ala-Pro-Phe-pNa、Glutaryl-AAPL-pNa はBachem社の製品を用いた。ジイソプロピルフルオロリン酸(DFP)はWako社から入手した。エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、フッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)、N-エチルマレイミド(NEM)、その他の試薬はナカライテスクから入手した。ゲル濾過クロマトグラフィーの分子量測定用のマーカーはHigh Molecular Weight Gel Filtration Calibration Kit (Amersham社製) (Aldolase 158 kDa, Catalase 232 kDa, Ferritin 440 kDa, Thyroglobulin 669 kDa)を用いた。
【0024】
実施例1
MO-1 株の培養と酵素の精製
京都府京都市左京区の土壌から分離されたMO-1株を、65℃、pH7.2条件下、LB培地(1.0%tryptonトリプトン、0.5%乾燥酵母エキス、0.5%NaCl)中で4.5時間、好気的に振盪培養(100 rpm)した。
【0025】
300 mlの培養液の入った2 lの坂口フラスコをのべ50本、合計15Lの培養液を遠心分離して菌体を採取した。得られた菌体(湿重量69 g)を超音波破砕、遠心分離を行い、無細胞抽出液を調製した(step 1)。
【0026】
硫酸アンモニウムを加え、50%-90%の硫安画分のタンパク質(3230 mg)を回収した(step 2)。
【0027】
その後、DEAE-Cellulloseカラムクロマトグラフィー(step 3)、DEAE-Sepharose CL6Bカラムクロマトグラフィー(step 4、step 5)を行った。step 4において活性のピークが263〜280と300〜315の2つに分離し、後者のピークの精製を進めた。
【0028】
その後、Sephadex G-200カラムクロマトグラフィー(step 6)、TOYOPEARL-Butyl 650Sカラムクロマトグラフィー(step 7)、Phenyl-Sepharose CL6Bカラムクロマトグラフィー(step 8)、Ethyl-Agaroseカラムクロマトグラフィー(step 9)、Sephacryl S-300カラムクロマトグラフィー(step 10)を経て、電気泳動的に均一な酵素に精製された(図1)。各精製段階における比活性、総活性、収率等を図2に示す。
【0029】
なお、各精製段階における精製の指標となる活性測定は、van Wartら(Anal. Biochem. (1981)、113:356-365)の方法に準じて行った。即ち、2(mg/ml) のPz-PLGPR25μl、酵素サンプル、緩衝液(50 mM HEPES-NaOH pH 8.0)で総量100μlにし、60℃で反応を行った。0、15分毎に100μlの反応停止液(1.25% クエン酸)を加え氷冷した。直ちに、1.5 mlの酢酸エチルを加え約10秒撹拌した。遠心分離(12,000回転、10分)により、酢酸エチル層と水層を分離した。酢酸エチル層の320 nmの吸光度を測定し酵素活性を測定した。
【0030】
実施例2
分子量の測定
実施例1にて得られた酵素に対し、SDS-PAGEにより変性条件下での分子量を測定し、Sephacryl S-300を使用したゲル濾過クロマトグラフィーにより非変性条件下での分子量を測定した。なお、変性条件とはタンパク質の電荷やコンフォメーションの影響をなくし、ポリペプチド鎖の分子量のみに依存して測定可能な条件であり、非変性条件とは立体構造やオリゴマー構造を保持したまま測定可能な条件である。
【0031】
測定の結果、分子量は、変性条件下では約70kDa(図1のstep 10)、非変性条件下では約253kDa(図3)であった。この結果、非変性条件下での分子量が変性条件下の分子量の約4倍の分子量であることから、本酵素が4量体などのオリゴマー構造を有していることが推測される。
【0032】
なお、非変性条件の分子量を測定時のマーカーにはHigh Molecular Weight Gel Filtration Calibration Kit(Amersham社製) (Aldolase 158 k, Catalase 232 k, Ferritin 440 k, Thyroglobulin 669 k)を用いた。マーカータンパク質は、それぞれ約3 mgを5 mlのbufferに溶解したものを用い、別々に溶出させた。また、Kd=(Ve-V0)/(Vi)(Veは各サンプルの溶出体積、V0はゲルカラム内の自由空間の体積、そしてViは内部容積)である。即ち、V0、つまり自由空間体積とは大きな分子量であるブルーデキストランの溶出体積として求め、Vi、つまり内部容積とは低分子量であるリボフラビンの溶出体積からV0を差し引くことで求めた値である。
【0033】
実施例3
速度論量の測定
Pz-PLGPRに対する速度論量を決定した。実施例1に示す活性測定法に基づき、基質濃度を段階的に希釈した条件で反応させた後、1/v〜1/[S]0プロットを作成することで算出した。その結果、Km=0.39 (mM)、kcat=34.7(sec-1)、そしてkcat/ Km=88.7であった。
【0034】
実施例4
N 末端アミノ酸配列の解析
得られた酵素についてPPSQ-21プロテインシークエンサー(島津製作所製)を用いたエドマン分解法により分析し、N末端アミノ酸配列15残基の配列を決定した。決定された配列は、MEAKQTKKSLPLLSE(配列番号10)であった。FASTA(Copylight:Human Genome Center)及びBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)のデータベースを使用して相同性検索を行ったところ、相同性の高いタンパク質は確認されなかった。
【0035】
実施例5
酵素のpH及び温度特性
本酵素のpHに対する特性はpHを4.5から10.8の範囲で変化させた反応系において、Pz-PLGPR分解活性測定することで調査した。各pHにおける緩衝液は、50 mM MES/100 mM KCl(pH3.5)、50 mM HEPES/100 mM KCl(pH8.0)、50 mM Borate/100 mM KCl(pH3.5)を用い、組み合わせることで調整した。なお、活性測定は実施例1に記載したPz-PLGPR に対する酵素活性の測定と同様にして行った。
【0036】
本酵素の温度に対する特性を以下のようにして確認した。
【0037】
反応の温度依存性については、25℃から80℃の範囲で反応温度を変化させてPz-PLGPR分解活性測定を行い、初速5分間の吸光度の変化を測定することで調査した。
【0038】
熱安定性に関しては、45℃から80℃の範囲で温度を変化させ、それぞれの温度で30分間熱処理を行った後、60℃で10分間 Pz-PLGPR分解活性測定を行うことで調査した。熱処理は、精製酵素希釈液100 μlをPCRチューブに入れ、湯せんで行った。
【0039】
なお、その他の条件は実施例1に記載したPz-PLGPR に対する酵素活性の測定同様にして行った。
【0040】
本酵素のpH特性及び温度特性を各々図4及び図5に示す。至適pHは8.0〜9.0、反応至適温度は70℃、作用適温範囲は50〜70℃(50℃で至適温度の活性の半分の値、70℃を超えると活性は激減する)であった。
実施例6
基質特異性1(タンパク質基質に対する分解の確認)
実施例1で得られた酵素の、コラーゲン(タイプI)、ゼラチン、カゼイン、ケラチン及びエラスチンに対する活性の測定をニンヒドリン発色法で行った。ニンヒドリン溶液は、ニンヒドリン200 mg、SnCl2 20 mgを10 mlの2-メトキシエタノールに溶かした後、酢酸クエン酸バッファー(0.2 M酢酸/0.04 Mクエン酸pH4.0)を10 ml加えることにより調製した。酵素反応は5 mlの反応溶液(基質5 mg/ml、50 mM HEPES-NaOH pH 8.5、酵素サンプル)中において60℃で振盪(100 rpm)することで行った。0、30、60分後に300μlの反応溶液を取り出し、0.5 M EDTA 6μlを加え直ちに混合した。反応溶液を遠心分離(14,000回転、5分)し、上清200μlを取り出した。その後400μlニンヒドリン溶液と混合し、5分間煮沸した。氷冷後、希釈し1.6 mlとし、570 nmの吸光度を測定した。なお、検量線の作成のために0, 0.1, 0.2, 0.3 mMのL-ロイシン溶液を200μlずつ調製し、上記と同様の操作を行った。
【0041】
実施例7
基質特異性2( Pz-PLGPR 以外の合成基質に対する分解の確認)
P-pNa、Z-GP-pNa、Suc-AAA-pNa、Suc-AAPF-pNa、Glutaryl-AAPL-pNa、FALGPA、
Z-GPLGP(Z-Gly-Pro-Leu-Gly-Pro)、アンジオテンシンII、ブラジキニン、サブスタンス P及びニューロテンシンに対する実施例1で得られた酵素の活性の測定は以下のようにして行った。
【0042】
酵素反応の条件は以下の通りである。100μl の反応溶液(50 mM HEPES-NaOH pH 8.9、基質、酵素サンプル)中において、60℃で1時間インキュベートすることで酵素反応を行った。なお、基質濃度に関して、P-pNa、Z-GP-pNa、Suc-AAA-pNa、Suc-AAPF-pNa、Glutaryl-AAPL-pNaについては2 mM、FALGPAについては1 mM、Z-GPLGPについては0.5 mM、そしてアンジオテンシンII、ブラジキニン、サブスタンス P及びニューロテンシンについては0.2 mMで用いた。
【0043】
全ての基質に対する分解の確認に、薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いた。反応液全量100μlをKieselgel 60 F254プレート上にスポットした。その後、ブタノール-酢酸-水(4:1:1, v/v/v)を用いて展開し、ニンヒドリン溶液を噴霧することで分解産物を確認した。紫外光によって検出可能な合成基質については、ニンヒドリン溶液を噴霧する前に紫外光照射による検出も同時に行った。
【0044】
結果を図6に示した。なお、図6中の分解活性では、活性が見られたものを+、見られなかったものを−として示している。
【0045】
また、パラニトロアニリド(pNa)を有するペプチド性基質を使用した際には、分解産物であるpNaが405 nmに吸収を持つことを利用して分解の有無を確認したが、分解は見られなかった。
【0046】
実施例8
基質特異性3(切断部位の決定)
Pz-PLGPR及びブラジキニンの切断部位を決定するために、実施例1及び7で分解の見られた基質の反応液を高速液体クロマトグラフィー及び飛行時間型質量分析機を用いて分析した。100μlの酵素反応溶液(0.2 mM各基質、酵素サンプル、50 mM HEPES-NaOH pH 8.9)を60℃で1時間反応させた後、50μl取り出し逆相カラムクロマトグラフィー(Wakosil WS-II 5C18AR φ4.6×50)を用いた高速液体クロマトグラフィーにより分離精製した。分離精製したサンプルは飛行時間型質量分析機(Shimadzu/Kratos Kompact MALDI II)を用い、分子量を決定し切断部位を同定した。
【0047】
その結果、Pz-PLGPRに関しては、ロイシン(Leu)とグリシン(Gly)の間で分解されることが確認された。ブラジキニンに関しては、フェニルアラニン(Phe)とセリン(Ser)の間で分解されることが確認された。これらのことから、本酵素はエンド型で切断するオリゴペプチダーゼであることが確認された。
【0048】
実施例9
金属塩及び各種阻害剤の影響
本酵素活性に対するプロテアーゼ阻害剤や金属塩の影響を調べた(図7)。阻害剤としてはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、o-フェナントロリン、フッ化メチルスルホニル(PMSF)、ジイソプロピルフルオロリン酸(DFP)、N-エチルマレイミド(NEM)、そしてメルカプトエタノールを用い、金属塩として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化マンガン、塩化亜鉛、塩化鉄、塩化ニッケル、塩化コバルト、そして塩化銅を用いた。適当な濃度の各阻害剤、金属塩と共に室温でインキュベートした後、実施例1に基づいてPz-PLGPR分解活性を測定した。その結果2 mM EDTAや2 mM o-フェナントロリンといった金属キレート剤により活性が完全に阻害された。このことから、本酵素が金属原子を含むメタロペプチダーゼであることが示唆された。そして2 mM塩化鉄、塩化ニッケル、塩化コバルト、そして塩化銅によっても活性が完全に阻害された。また、1 mMの塩化マンガンにより活性が336%賦活され、0.2 mMの塩化コバルトにより321%賦活された。
【0049】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における各精製段階の精製度の指標となる電気泳動写真である。
【図2】実施例1における各精製段階の比活性等を示す表である。
【図3】実施例2において測定された非変性条件下での分子量を表すグラフである。縦軸は分子量を示し、横軸はKd=(Ve-V0)/(Vi)(Veは各サンプルの溶出体積、V0はゲルカラム内の自由空間の体積、そしてViは内部容積)を示す。●は本発明酵素の分子量(253kDa)を示し、■はゲル濾過クロマトグラフィー用分子量マーカー(Aldolase 158 kDa, Catalase 232 kDa, Ferritin 440 kDa, Thyroglobulin 669 kDa)の挙動を示す。
【図4】実施例5において測定された、本発明酵素に対するpHの影響を示すグラフである。
【図5】実施例5において測定された、本発明酵素に対する温度の影響を示すグラフである。
【図6】実施例6及び7において測定された、本発明酵素の各種物質に対する基質特異性を示す表である。
【図7】実施例9において測定された、本発明酵素の各種金属塩及び阻害剤に対する相対活性を示す表である。
Claims (3)
- 以下の特性を有することを特徴とするオリゴペプチダーゼ。
作用:Pz−PLGPRをPz−PLとGPRに分解し、ブラジキニンをRPPGFとSPFRに分解する。FALGPA、Z−GPLGP、サブスタンスP、及びニューロテンシンに対しても分解が認められる。
基質特異性:FALGPA、Pz−PLGPR、Z−GPLGP及びブラジキニンを分解するが、タイプIコラーゲン、ゼラチン、カゼイン、ケラチン及びエラスチンを分解しない。
至適pH:8.0〜9.0
力価の測定法:ニンヒドリン比色法、HPLC
至適温度:70℃
作用適温範囲:50〜70℃(50℃で至適温度の活性の半分の値)
加熱安定性:pH8.5において70℃、30分間加熱後100%の酵素活性が残存し、74℃で30分間加熱後、55%の酵素活性が残存する。
分子量:SDS−PAGE法による変性条件下での分子量は約70kDa、ゲル濾過クロマトグラフィーを用いた非変性条件下の分子量は約253kDaである。
酵素阻害物質:2 mMの塩化亜鉛、塩化鉄、塩化ニッケル及び塩化銅により、酵素活性が90%以上阻害される。また、2 mMのEDTAやo−フェナントロリンにより、酵素活性が90%以上阻害される。
酵素賦活物質:1 mMの塩化マンガンにより酵素活性が300%以上賦活され、0.2 mMの塩化コバルトにより酵素活性が300%以上賦活される。 - Geobacillus属に属するオリゴペプチダーゼ生産菌を培養し、培養物から請求項1に記載のオリゴペプチダーゼを採取することを特徴とするオリゴペプチダーゼの製造法。
- Geobacillus属に属するオリゴペプチダーゼ生産菌が、Geobacillus collagenovorans MO−1株(FERM P−19230)である、
請求項2に記載のオリゴペプチダーゼの製造法。
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