JP4078364B2 - 経路選出方法およびシステム並びに記録媒体 - Google Patents
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Description
以下、従来の経路選出システムについて簡単に説明する。
A.V.エイホ等著,大野訳の「データ構造とアルゴリズム」(株式会社培風館,1990年発行,179〜183頁)
また、上記第3の従来方法のように、使用者が修正した道順を付与して記憶する場合では、使用者が修正した出発地から目的地への経路に対して、異なった目的地への経路を探索した時に、使用者が修正した道順が反映されない経路が選出されてしまうことがあった。
以下、本発明の一実施形態に係る経路選出システムの各構成が行う動作を、まず説明する。
現在位置・走行軌跡検出部2は、まず車両の速度や車両が転回した角度および衛星からの電波(GPSによる電波)を用いて、おおよその車両の現在位置および走行軌跡を求め、次に地図データ記憶部1に記憶されている道路網データを参照して、正確に車両の現在位置および走行軌跡を求める。
走行軌跡入力部3は、使用者の入力操作に応答して動作し、使用者の指示に従って走行軌跡を作成し、この作成した走行軌跡を区間走行経路作成部6へ出力する。従って、この走行軌跡入力部3は、使用者が車両を実際に走行させないで走行軌跡(すなわち、仮想走行軌跡)を作成する場合に必要となる構成である。
地点入力部4は、使用者の入力操作に応答して動作し、使用者の指示に従って経路を求める目的地(必要であれば、出発地や現在時間帯・曜日や出発/到着予定時間帯・曜日等)の情報を、最適経路探索部5に出力する。
最適経路探索部5は、地図データ記憶部1に記憶されている道路網データを用いて、出発地から目的地への最適経路を探索して選出する。なお、出発地の設定には、現在位置・走行軌跡検出部2により検出された車両の現在位置、または地点入力部4から入力される出発地の情報が用いられる。また、目的地の設定には、地点入力部4から入力される目的地の情報が用いられる。また、最適経路探索部5は、必要に応じて、地点入力部4から現在時間帯・曜日または使用者が出発(または到着)を予定している時間帯・曜日等の情報(属性情報)を入力する。
区間走行経路記憶部7は、区間走行経路作成部6から入力する区間走行経路および使用回数を、区間走行経路データとして記憶する。このとき、区間走行経路記憶部7は、走行した時の時間帯・曜日等の属性情報も併せて記憶する。
案内用経路作成部9は、交差区間調査部8から入力する最適経路と区間走行経路(全体または一部分)とを元に、最適経路上の該当する2地点区間を区間走行経路に置き換えて、誘導案内用経路を作成する。そして、案内用経路作成部9は、作成した誘導案内用経路を地図表示部10へ出力する。
簡易復帰経路選出部12は、誘導案内中に車両が誘導案内用経路から離脱した場合に、地図表示部10から車両の現在位置と誘導案内用経路とを入力し、車両の現在位置と誘導案内用経路上の任意地点との2地点を区間とする区間走行経路が、区間走行経路記憶部7に存在するかどうかを調査する。そして、該当する区間走行経路が存在する場合、簡易復帰経路選出部12は、区間走行経路記憶部7からその区間走行経路を取得し、誘導案内用経路上の該当する2地点区間を取得した区間走行経路に置き換えた新たな誘導案内用経路を作成する。そして、簡易復帰経路選出部12は、作成した新たな誘導案内用経路を誘導案内用経路として、地図表示部10へ出力する。なお、該当する区間走行経路が存在しない場合は、簡易復帰経路選出部12(または最適経路探索部5)において、従来の技術に基づいた最適経路へ復帰する経路が探索される。
図2は、区間走行経路作成部6が行う区間走行経路の作成および属性情報の変換の一例を示す図である。図2(a)は、現在位置・走行軌跡検出部2(または走行軌跡入力部3)から入力した車両の走行軌跡と、最適経路探索部5で探索された最適経路とを表している。区間走行経路作成部6は、図2(a)に示す走行軌跡(破線で示す)と最適経路(実線で示す)とを比較して異なる道路区間を調べ、図2(b)のように異なる道路区間の始点から終点までの走行軌跡を、区間走行経路Aとして抽出する。同時に、区間走行経路作成部6は、車両が走行した時の時間帯(この例では7〜9時)および曜日(この例では金曜日)を調査する。さらに、区間走行経路作成部6は、この区間走行経路Aの属性情報である走行回数を「1回」に設定する。なお、区間走行経路Aが区間走行経路記憶部7にすでに記憶されている場合には、区間走行経路作成部6は、現在記憶されている走行回数を1つ増加させる。そして、区間走行経路作成部6は、こうして求めた区間走行経路Aを、その属性情報と共に区間走行経路記憶部7へ出力する。
一方、図2(c)に示すように、区間走行経路Aが区間走行経路記憶部7にすでに存在している場合において、最適経路の通りに走行した時には(最適経路=走行軌跡)、区間走行経路作成部6は、その区間走行経路Aの属性情報である走行回数を1つ減少させる。ここで、走行回数が「0回」になった区間走行経路については、区間走行経路記憶部7から消去するようにしてもよい。
図3は、区間走行経路記憶部7に記憶されている区間走行経路データの一例を示す図である。図3(a)は、道路網データとある区間走行経路とを表した図である。道路網データは、交差点と交差点間を結ぶ道路(リンク)とからなり、リンクにはそれぞれ固有の番号が付けられている。区間走行経路は、このリンク番号の列で表現され、図3(a)で示した区間走行経路は、「L53→L22→L62→L33」の順にリンクを通過する経路として記憶される。図3(b)は、区間走行経路記憶部7に区間走行経路データとして記憶している内容の一例を示しており、上述のリンク番号の列で表現された区間走行経路に対応して、それぞれ走行回数,走行した曜日,走行した時間帯が併せて記憶されている。
なお、区間走行経路記憶部7における区間走行経路の記憶をリンク番号の列で表現したが、例えば、通過する交差点を表すデータの列(ノード番号の列)等、経路がわかる形態であれば他のデータ形式による記憶方法であっても構わない。また、区間走行経路に対応する属性情報として、時間帯や曜日等の区別を記憶しているが、平日/休日での区別や、朝/昼/夜/深夜での区別や、集金日(ごと日)/それ以外の日での区別等、道路状況が変わることが想定される他の区別を記憶するようにしても構わない。
図4は、最適経路探索部5で探索された最適経路に対して、交差する区間走行経路を調査し、その調査結果に基づいて誘導案内用経路を作成するまでの手順の一例を説明する図である。図4(a)は、区間走行経路記憶部7に記憶されている区間走行経路データの区間走行経路D,Eを、地図平面上の位置で表したイメージ図である。図4(b)は、図4(a)に最適経路探索部5で求めた出発地から目的地までの最適経路を重ねて表示したイメージ図である。
このような位置関係(図4(b))において、交差区間調査部8は、まず、区間走行経路Dが最適経路と交差しているかどうかを調査する。この例では、区間走行経路Dと最適経路とは交差していないため、交差区間調査部8は、区間走行経路Dを処理対象としない。次に、交差区間調査部8は、区間走行経路Eが最適経路と交差しているかどうかを調査する。この例では、区間走行経路Eの始点および終点が最適経路と交差しているので、交差区間調査部8は、区間走行経路Eを処理対象として、区間走行経路Eから最適経路と交差している2地点区間の経路(交差区間の走行経路)を抜き出す。なお、この例では、区間走行経路Eの始点および終点の双方が最適経路上に位置しているので、区間走行経路Eがそのまま交差区間の走行経路として抜き出される。こうして抜き出された交差区間の走行経路と最適経路とは、案内用経路作成部9へ出力される。
そして、案内用経路作成部9は、図4(c)に示すように、最適経路の交差区間部分を削除し、代わりに抜き出した交差区間の走行経路を挿入した経路を作成し、これを誘導案内用経路として地図表示部10に出力する。
まず、区間走行経路Fの始点と終点とが、共に最適経路と交差している場合である(図5(a))。この場合、区間走行経路Fの始点から終点までの経路を交差区間の走行経路として抜き出す、そして、対応する最適経路上の区間部分を、抜き出した交差区間の走行経路と置換して、誘導案内用経路を作成する。
次に、区間走行経路Fの途中で、最適経路と交差する地点が2つ存在する場合である(図5(b))。この場合、区間走行経路Fの内の交差した2地点間の経路のみを交差区間の走行経路として抜き出す。そして、対応する最適経路上の区間部分を、抜き出した交差区間の走行経路と置換して、誘導案内用経路を作成する。
まず、出発地と離れた所から最適経路が開始していて、かつその開始地点よりも区間走行経路Gの方が出発地に近い場合である(図5(c1))。この場合、出発地に一番近い区間走行経路G上の一方の地点(交差地点と仮定)と、区間走行経路Gが最適経路と交差する他方の地点との間の経路を、交差区間の走行経路として抜き出す。そして、最適経路上における他方の地点以前の部分を、抜き出した交差区間の走行経路と置換して、誘導案内用経路を作成する。
次に、目的地と離れた所で最適経路が終了していて、かつ、その終了地点よりも区間走行経路Hの方が目的地に近い場合である(図5(c2))。この場合、区間走行経路Hが最適経路と交差する一方の地点と、目的地に一番近い区間走行経路H上の他方の地点(交差地点と仮定)との間の経路を、交差区間の走行経路として抜き出す。そして、最適経路上における一方の地点以降の部分を、抜き出した交差区間の走行経路と置換して、誘導案内用経路を作成する。
次に、出発地や目的地とは離れた位置において、1つの地点でしか交差していない場合である(図5(c3))。この場合、区間走行経路Iが最適経路と交差する地点が2つ存在しないため、この区間走行経路Iは、誘導案内用経路の作成における処理対象とはならない。
なお、当然のごとく、最適経路と交差する地点が1つもない区間走行経路が、誘導案内用経路の作成における処理対象となることはない。
図6(a)は、区間走行経路Jの誘導案内用経路への反映を、走行回数による条件に基づいて行う場合を説明する図である。このような条件付けは、誘導案内用経路を作成する際に、突発的に走行した区間走行経路(例えば、道路工事により迂回させられた場合等)を除外して、利用頻度の高い区間走行経路だけを考慮できるようにしたものである。この条件付けとしては、例えば、案内用経路作成部9において、走行回数が「2回」以上の区間走行経路についてのみ、最適経路との置き換えを行うように設定しておく。
次に、再び同じ地点間の経路を探索した場合、最適経路は前回と同じ経路であり、また前回記憶した当該最適経路と交差している区間走行経路Jが存在する。そのため、交差区間調査部8は、最適経路と共にこの区間走行経路Jを抜き出して案内用経路作成部9へ出力する。この場合には、この区間走行経路Jの走行回数はまだ「1回」であるため、上記条件に制限されて、今回(2回目)の走行前の誘導案内用経路としては、前回初めて(1回目)走行した時の誘導案内用経路と同じ経路が出力されることとなる。ここで、2回目も1回目の走行軌跡と同じ道路を走行した場合、すでに記憶している区間走行経路Jの走行回数が1つ増加して「2回」となる。
そして、その後、さらに再び同じ地点間の経路を探索した場合には、1回目および2回目の走行前と同じ最適経路が求められるが、案内用経路作成部9へ出力される区間走行経路Jの走行回数が「2回」になっているため、誘導案内用経路としては、この区間走行経路Jへの置き換えを行った経路が設定される。よって、3回目の走行前には、1回目および2回目で実際に走行した経路(走行軌跡)と同じ経路によって、誘導案内を行うことができる。
なお、ここでは一例として時間帯や曜日に基づいた区分を説明したが、使用者の好みによる区分であっても構わない。例えば、末尾に「8」の付く日(8日,18日,28日)のみに、区間走行経路を反映させるような条件を設定したり、使用者が自由に設定できるような入力装置を設けて区分を決めたりしてもよい。
図7(a)は、出発地から目的地までの経路を求めたときに、案内用経路作成部9で作成された誘導案内用経路に従って車両が走行している状態を示す。図7(b)は、使用者の意思によって、車両が誘導案内用経路から離脱した状態を示す。このとき、地図表示部10は、誘導案内用経路から車両が離脱したことを感知し、簡易復帰経路選出部12に対して、離脱前の誘導案内用経路と車両の現在位置とを出力する。これに対し、簡易復帰経路選出部12は、地図表示部10から与えられる車両の現在位置と誘導案内用経路とから、現在位置が存在し、かつ誘導案内用経路との交差地点を持つ区間走行経路を、区間走行経路記憶部7において調査する。ここで、対応する区間走行経路Lが存在する場合、簡易復帰経路選出部12は、区間走行経路記憶部7から区間走行経路Lを取得する(図7(c))。そして、簡易復帰経路選出部12は、取得した区間走行経路Lの現在位置地点から誘導案内用経路と交差している地点までを交差区間の走行経路として抜き出し、この交差区間の走行経路を誘導案内用経路と接続して、新たに現在位置から目的地へ至る誘導案内用経路を作成し(図7(d))、地図表示部10へ出力する。
図8は、本発明の一実施形態に係る経路選出システムが行う経路選出動作の一例を示すフローチャートである。図9〜図12は、それぞれ図8のサブルーチンステップS104〜S107のさらに詳細な動作の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、一例として、車両の現在位置から使用者が入力した目的地までを走行した場合の動作を説明する。また、説明をより明確にするために、区間走行経路データの属性情報に関しては、日時・曜日などの判断は行わず、走行回数のみを判断するようにしている。
次に、交差区間調査部8および案内用経路作成部9は、使用者を現在位置から目的地へ誘導案内するための誘導案内用経路を求めるため、案内用経路作成処理を実行する(ステップS104)。このステップS104における詳細な動作を、図9に示す。
案内用経路作成処理が開始されると、まず、交差区間調査部8は、調査によって求まる最適経路と交差する区間走行経路(以下、該当区間走行経路という)を記憶しておく領域を、初期化する(ステップS201)。次に、交差区間調査部8は、区間走行経路記憶部7に記憶されている区間走行経路データの全ての区間走行経路を調査したかどうかを判断する(ステップS202)。なお、現時点では上記ステップS201における初期化直後の未調査段階であるため、そのままステップS203へ進む。そして、交差区間調査部8は、区間走行経路データから未調査の区間走行経路の1つを調査対象として選出する(ステップS203)。
次に、交差区間調査部8は、上記ステップS203で選出した区間走行経路と上記ステップS103で求めた最適経路とを使用し、最適経路上を出発地から目的地方向へ辿って、選出した区間走行経路と交わる地点があるかどうかを調査する(ステップS204)。このステップS204の調査の結果、交わる地点がない場合は、上記ステップS202へ戻り、別の未調査の区間走行経路を調査する。一方、上記ステップS204の調査の結果、交わる地点がある場合は、当該交わる地点を交差地点Mとして記憶する(ステップS205)。
こうして、案内用経路作成部9によって該当区間走行経路を最適経路に反映した誘導案内用経路が作成され、ステップS104における案内用経路作成処理が終了して、図8に示すメインルーチンへ戻る。
走行状態処理が開始されると、地図表示部10は、上記ステップS104で求めた誘導案内用経路を、使用者へ提供する案内経路に設定する(ステップS301)。そして、地図表示部10は、現在位置・走行軌跡検出部2から車両の現在位置を入力する(ステップS302)。次に、地図表示部10は、入力した現在位置と案内経路とを比較して、車両が目的地へ到着したかどうかを調査する(ステップS303)。
上記ステップS303の調査の結果、車両が目的地へ到着していれば、このステップS105における走行状態処理を終了して、図8に示すメインルーチンへ戻る。一方、上記ステップS303の調査の結果、車両が目的地へ到着していなければ、地図表示部10は、さらに車両の現在位置が案内経路上にあるかどうかを判断する(ステップS304)。
こうして、現在位置が案内経路上を走行して目的地へ到着するまでの間は、上記ステップS302〜S305が繰り返される。
そして、簡易復帰経路選出部12は、上記ステップS307またはS309で求めた復帰経路を案内経路に接続した、現在地点から目的地へ至る新たな案内経路を作成する(ステップS308)。そして、この新たな案内経路の作成が完了すると、上記ステップS302へ戻って車両が移動した次の現在位置を調査する。
区間走行経路追加処理が開始されると、区間走行経路作成部6は、現在位置・走行軌跡検出部2または走行軌跡入力部3から、出発地から目的地へ到着するまで車両が走行した走行軌跡を入力すると共に、最適経路探索部5によって上記ステップS103で求められた最適経路を入力する(ステップS401)。そして、区間走行経路作成部6は、入力した走行軌跡と最適経路とを比較し、まず、出発地が異なっているかどうかを判断する(ステップS402)。このステップS402において異なっていないと判断した場合、そのままステップS407へ進む。一方、上記ステップS402において異なっていると判断した場合、区間走行経路作成部6は、走行軌跡について出発地から最適経路へ出るまでに走行した区間の軌跡を抜き出す(ステップS403)。そして、区間走行経路作成部6は、抜き出した走行軌跡が区間走行経路記憶部7に区間走行経路としてすでに記憶されているかどうかを調査する(ステップS404)。このステップS404において、すでに記憶されていれば、該当する区間走行経路の走行回数を1つ増加させ(ステップS405)、記憶されていなければ、上記ステップS403で抜き出した走行軌跡を新たな区間走行経路(走行回数は1回)として区間走行経路記憶部7へ記憶(ステップS406)した後、ステップS407へ進む。
上記ステップS407の調査の結果、目的地へ到着するまで走行軌跡と最適経路とが同じであれば、区間走行経路作成部6は、このステップS106における区間走行経路追加処理を終了して、図8に示すメインルーチンへ戻る。一方、上記ステップS407の調査の結果、走行軌跡と最適経路とが離れる地点(離脱地点)があれば、区間走行経路作成部6は、その離脱地点から後で、再び走行軌跡と最適経路とが合流する地点(合流地点)をさらに調査する(ステップS408)。そして、区間走行経路作成部6は、このステップS408の調査の結果、合流地点が見つかれば、離脱地点から合流地点までの区間の走行軌跡を抜き出し(ステップS409)、合流地点が見つからなければ、離脱地点から目的地までの区間の走行軌跡を抜き出す(ステップS410)。
次に、区間走行経路作成部6は、上記ステップS409またはS410において抜き出した走行軌跡が、区間走行経路記憶部7にすでに区間走行経路として記憶されているかどうかを調査する(ステップS411)。このステップS411の調査の結果、すでに記憶されていれば、該当する区間走行経路の走行回数を1つ増加させ(ステップS412)、記憶されていなければ、抜き出した走行軌跡を新たな区間走行経路(走行回数は1回)として区間走行経路記憶部7へ記憶(ステップS413)した後、上記ステップS407へ戻る。
区間走行経路削除処理が開始されると、区間走行経路作成部6は、現在位置・走行軌跡検出部2(または必要に応じて走行軌跡入力部3)から、出発地から目的地へ到着するまでの車両が走行した走行軌跡を入力する(ステップS501)。次に、区間走行経路作成部6は、区間走行経路記憶部7に記憶されている区間走行経路データの全ての区間走行経路を調査したかどうかを判断する(ステップS502)。なお、現時点では上記ステップS501後の未調査段階であるため、そのままステップS503へ進む。そして、区間走行経路作成部6は、区間走行経路データから未調査の区間走行経路の1つを調査対象として選出する(ステップS503)。
次に、区間走行経路作成部6は、選出した区間走行経路について、走行経路の始点と終点とが両方とも上記ステップS501で入力した走行軌跡上に存在するかどうかを調査する(ステップS504)。このステップS504の調査の結果、始点および終点が走行軌跡上に存在しなければ、区間走行経路作成部6は、選出した区間走行経路を調査済みとして上記ステップS502へ戻り、別の未調査の区間走行経路を調査する。一方、上記ステップS504の調査の結果、始点および終点が走行軌跡上に存在すれば、区間走行経路作成部6は、始点と終点の区間の走行経路が、上記ステップS501で入力した走行軌跡と異なるかどうかをさらに調査する(ステップS505)。
上記ステップS502〜S508を繰り返して、区間走行経路作成部6における区間走行経路記憶部7に記憶された区間走行経路データの全ての区間走行経路の調査が終わると、このステップS107における区間走行経路削除処理を終了して、図8のメインルーチンへ戻る。
再び図8を参照して、区間走行経路削除処理(ステップS107)が終了すると、経路選出動作の全ての動作が完了する。
これにより、現在状況に応じて使用者が以前に走行した道路を適切に反映した経路を求め、誘導案内を行うことができる。
2 現在位置・走行軌跡検出部
3 走行軌跡入力部
4 地点入力部
5 最適経路探索部
6 区間走行経路作成部
7 区間走行経路記憶部
8 交差区間調査部
9 案内用経路作成部
10 地図表示部
11 出力部
12 簡易復帰経路選出部
Claims (3)
- 車両走行における地図上の経路を選出する経路選出方法であって、
経路の選出に必要な地図データを用いて、出発地から目的地への最適経路を探索するステップと、
車両が前記出発地から前記目的地へ走行している時に、走行した走行軌跡を収集するステップと、
探索した前記最適経路と前記出発地から前記目的地への走行軌跡とを比較して、当該走行軌跡上の前記最適経路とは異なる経路部分の道路区間の始点から終点までの走行軌跡を走行した方向を含めて1つの区間走行経路として記憶するステップと、
新たな任意の2地点間の最適な経路を探索して新たな最適経路をさらに求めるステップと、
前記新たな最適経路を求めた後に、前記新たな最適経路と記憶した全ての前記区間走行経路とを区間走行経路毎に比較し、前記新たな最適経路と区間走行経路とが最初に交わる位置を調査し、前記新たな最適経路上で前記出発地に近い交わる位置を最初の交わる位置として選出するステップと、
前記最初の交わる位置がある時、前記新たな最適経路と区間走行経路とが前記最初に交わる位置以外の他の交わる位置を調査し、前記他の交わる位置の中で、前記最初に交わる位置に対して、前記区間走行経路上で走行した方向よりも後方かつ前記新たな最適経路上で前記目的地に近い交わる位置を再び交わる位置として選出するステップと、
前記再び交わる位置がある時、前記区間走行経路上で、前記最初に交わる位置から前記再び交わる位置までの区間の走行経路部分を交差区間走行経路として抜き出すステップと、
前記新たな最適経路に対して、前記最初に交わる位置から前記再び交わる位置までの区間の前記新たな最適経路上の経路を、前記交差区間走行経路の経路に置き換えて誘導案内用経路を作成するステップと、
作成した前記誘導案内用経路を使って、使用者に経路の誘導案内を行うステップとを備える、経路選出方法。 - 車両走行における地図上の経路を選出する経路選出システムであって、
経路の選出に必要な地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
車両の現在位置および車両が出発地から目的地へ走行した走行軌跡を求める現在位置・走行軌跡検出手段と、
使用者の指示に従って、特定情報として経路を求める目的地を入力する地点入力手段と、
前記地図データと前記特定情報とを用いて、前記出発地から前記目的地への最適経路を探索する最適経路探索手段と、
前記最適経路探索手段が探索した最適経路と、前記現在位置・走行軌跡検出手段が求めた前記出発地から前記目的地への走行軌跡とを比較して、当該走行軌跡上の前記最適経路とは異なる経路部分の道路区間の始点から終点までの走行軌跡を走行した方向を含めて1つの区間走行経路として抽出する区間走行経路作成手段と、
前記区間走行経路を記憶する区間走行経路記憶手段と、
前記最適経路探索手段において新たな任意の2地点間の最適な経路を探索して新たな最適経路がさらに求められた場合、前記新たな最適経路と、前記区間走行経路記憶手段に記憶した全ての前記区間走行経路とを区間走行経路毎に比較し、前記新たな最適経路と区間走行経路とが最初に交わる位置を調査し、前記新たな最適経路上で前記出発地に近い交わる位置を最初の交わる位置として選出し、前記最初の交わる位置がある時、前記新たな最適経路と区間走行経路とが前記最初に交わる位置以外の他の交わる位置を調査し、前記他の交わる位置の中で、前記最初に交わる位置に対して、前記区間走行経路上で走行した方向よりも後方かつ前記新たな最適経路上で前記目的地に近い交わる位置を再び交わる位置として選出し、前記再び交わる位置がある時、前記区間走行経路上で、前記最初に交わる位置から前記再び交わる位置までの区間の走行経路部分を交差区間走行経路として抜き出す交差区間調査手段と、
前記新たな最適経路に対して、前記最初に交わる位置から前記再び交わる位置までの区間の前記新たな最適経路上の経路を、前記交差区間走行経路の経路に置き換えて誘導案内用経路を作成する案内用経路作成手段と、
前記案内用経路作成手段が作成した前記誘導案内用経路を使って、使用者に経路の誘導案内を行う地図表示出力手段とを備える、経路選出システム。 - コンピュータ装置において実行されるプログラムを記録した記録媒体であって、
経路の選出に必要な地図データを用いて、出発地から目的地への最適経路を探索するステップと、
車両が前記出発地から前記目的地へ走行している時に、走行した走行軌跡を収集するステップと、
探索した前記最適経路と前記出発地から前記目的地への走行軌跡とを比較して、当該走行軌跡上の前記最適経路とは異なる経路部分の道路区間の始点から終点までの走行軌跡を走行した方向を含めて1つの区間走行経路として記憶するステップと、
新たな任意の2地点間の最適な経路を探索して新たな最適経路をさらに求めるステップと、
前記新たな最適経路を求めた後に、前記新たな最適経路と記憶した全ての前記区間走行経路とを区間走行経路毎に比較し、前記新たな最適経路と区間走行経路とが最初に交わる位置を調査し、前記新たな最適経路上で前記出発地に近い交わる位置を最初の交わる位置として選出するステップと、
前記最初の交わる位置がある時、前記新たな最適経路と区間走行経路とが前記最初に交わる位置以外の他の交わる位置を調査し、前記他の交わる位置の中で、前記最初に交わる位置に対して、前記区間走行経路上で走行した方向よりも後方かつ前記新たな最適経路上で前記目的地に近い交わる位置を再び交わる位置として選出するステップと、
前記再び交わる位置がある時、前記区間走行経路上で、前記最初に交わる位置から前記再び交わる位置までの区間の走行経路部分を交差区間走行経路として抜き出すステップと、
前記新たな最適経路に対して、前記最初に交わる位置から前記再び交わる位置までの区間の前記新たな最適経路上の経路を、前記交差区間走行経路の経路に置き換えて誘導案内用経路を作成するステップと、
作成した前記誘導案内用経路を使って、使用者に経路の誘導案内を行うステップとを含む動作環境を、前記コンピュータ装置上で実現するプログラムを記録した、記録媒体。
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