JP4078061B2 - 自動車の拘束手段用着火回路の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の拘束手段用着火回路の制御装置に関する。この場合、拘束手段を制御するためプロセッサが着火回路コントローラと接続されており、該着火回路コントローラは少なくとも1つの着火手段および対応する複数の最終段と接続可能であり、前記プロセッサは自動車衝突時に最終段をトリガする。
【0002】
【従来の技術】
集積回路(IC)上に実現されている点火制御装置は、たとえば同乗者に対応づけられた着火手段における個々の着火手段グループの遮断のため付加的な外部のハードウェアによって補われる。この種の付加的なハードウェアはたとえばMOSFETスイッチであり、その場合にはそれらは互いに論理的に結合される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、拘束手段用着火手段の制御装置において付加的な外部のハードウェアを不要にし、着火回路コントローラの内部のコンポーネントにより着火手段グループを自由にプログラミング可能に阻止できるようにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によればこの課題は、衝突時に少なくとも1つの着火手段をトリガするためにセーフティICが着火回路コントローラと接続されており、ここで該セーフティICは様々なセンサから自動車シートの占有および車両の衝突に関するデータを受け取るようになっており、かつ前記着火回路コントローラは、複数の最終段および少なくとも1つの着火手段を有している、接続可能な着火回路のグループを阻止するために阻止入力端子と阻止レジスタを有しており、ここで装置のスイッチオン後、自動車シートの占有状態に依存して、プロセッサは阻止レジスタをセットしかつ前記セーフティICは前記阻止入力端子を接続し、かつ着火回路コントローラは阻止入力端子と阻止レジスタのデータを互いに論理結合して、個々の着火回路グループを阻止することによって解決される。
【0005】
【発明の実施の形態】
従属請求項に記載の構成により、独立請求項に記載された拘束手段用着火回路の制御装置に関する有利な実施形態が可能である。
【0006】
プロセッサが阻止レジスタを読み出せるようにすると殊に有利であり、その目的は着火回路コントローラにおけるそれのコンポーネントのエラー分析を実行することである。
【0007】
さらに有利であるのは、阻止レジスタのセット後、プロセッサが動作中のその他の変更について阻止レジスタがそれ以上操作されないようにブロックすることであり、その結果、場合によってはプロセッサが故障して阻止レジスタが勝手にセットされてしまっても着火手段(これは着火回路である)の起動や阻止に何ら影響を及ぼさないようになる。
【0008】
また、本発明による装置がスイッチオンされたときにプロセッサが阻止入力端子、阻止レジスタおよび論理結合をチェックする構成が有利である。このようにすることで、着火手段をグループごとに適正に阻止できるようになる。この場合、阻止入力端子はセーフティICを介してプロセッサによりチェックされる。
【0009】
さらにまた有利であるのは、着火回路コントローラがプラス最終段およびマイナス最終段のために阻止入力端子をもつことであり、その結果、すべての最終段を阻止できるようになる。
【0010】
次に、図面を参照しながら実施例に基づき本発明について詳しく説明する。
【0011】
【実施例】
自動車内のエアバッグの個数が増えるにつれて、乗員クラス分けや車両シートの占有に従いそれらのエアバッグのいくつかをインテリジェントに阻止することが必要となり、その目的はけがやエアバッグの不必要なトリガを回避することにある。
【0012】
本発明によれば、接続可能な着火回路のグループを阻止するために阻止入力端子と阻止レジスタを有する拘束手段用着火回路の制御装置が用いられる。阻止レジスタと阻止入力端子の論理結合により、個々にまとめられた着火回路のグループを阻止することができる。着火回路コントローラを制御しかつエアバッグ用の制御装置内に収容されているプロセッサは、阻止入力端子と阻止レジスタを読み出して分析を実行するための手段を有している。これはたとえば誤った処理にあたり、エラーの原因を発見するために有利である。セーフティICは阻止入力端子をセットし、プロセッサはスイッチオンおよび個々のICテストの実行直後に阻止レジスタを満たす。その後、プロセッサは阻止レジスタをそれ以上 操作されないようにブロックして、これによってたとえば誤りのあるプロセッサによってあとから変えられてしまうのが防止される。集積回路上で実現されている着火回路コントローラは、個々にまとめられた着火回路のグループの阻止のために設けられている阻止入力端子のほかに、プラス最終段とマイナス最終段用の阻止入力端子も有しており、この目的はそのようにして最終的に最終段全体を阻止できるようにすることである。
【0013】
図1には、拘束手段用着火回路を制御するための本発明による装置がブロック回路図として描かれている。この場合、セーフティIC 1が第1のデータ出力端子を介して、着火回路コントローラ2におけるプラス最終段9用の阻止入力端子と接続されている。その第2、第3および第4のデータ出力端子を介して、セーフティIC1がそれぞれ阻止入力端子5,6,7と接続されており、これらはそれぞれ異なる着火回路グループを個々に阻止するために設けられている。第5のデータ出力端子を介してセーフティICは、マイナス最終段用の阻止入力端子と接続されている。データ接続線4により、セーフティICはそのデータ入出力端子を介してプロセッサ14のデータ入出力端子ならびに着火回路コントローラ2のデータ入出力端子と接続されている。プラス最終段9は、電圧給電のためエネルギー蓄積部10と接続されている。エネルギー蓄積部10は、電気エネルギーを一時的に蓄えるために実質的に1つのコンデンサを有してる。
【0014】
第1のデータ出力端子を介して、着火回路コントローラ2はプラス最終段9と接続されている。その第2のデータ出力端子を介して、着火回路コントローラ2はマイナス最終段12と接続されている。プラス最終段9とマイナス最終段12は、着火手段11を介して互いに接続されている。ここでは実例として1つの着火手段11だけしか描かれておらず、したがってただ1つのプラス最終段9とマイナス最終段12だけしか描かれていないが、着火回路コントローラ2により複数の着火回路を制御することができる。そしてそのような事例では、それ相応にいっそう多くのプラス最終段とマイナス最終段が設けられる。
【0015】
本発明による装置が設けられる車両の始動後、プロセッサ14は接続されているICに対しICテストを実行する。そのようなICとして着火回路コントローラ2も含まれる。この場合、着火回路コントローラの機能を検証する目的で、データ接続線4を介してテストが実行される。その後、セーフティICはここには図示されていない様々なセンサから、車両シートの占有に関するデータを受け取る。これらのセンサデータはプロセッサ14によっても捕捉される。その際、個々の車両シート上に大人がいるのか子供がいるのかあるいは物体があるのか、ということが区別される。殊にこの場合、車両シート上にチャイルドシートがおかれているか否かも調べられる。子供であったりチャイルドシートまたは物体があるとき、あるいは車両シートが占有されていない場合、けがや抑止手段の不必要な起動を避けるため、衝突発生時には拘束手段つまりエアバッグをトリガすべきではない。このような場合、それらに対応する着火回路を阻止しなければならない。そこでそれらのデータに依存してセーフティIC1着火回路コントローラ2を通して相応の阻止が行われるようにする。このためセーフティIC1は阻止入力端子5,6,7をセットし、それによって対応する着火手段グループを阻止する。セーフティICにより保証されるのは、センサデータはプロセッサ14とは無関係に妥当性についてチェックされることであり、その結果、抑止手段の誤ったトリガが高い確率で抑えられるようになる。セーフティICはこの目的で固有のハードウェアを有しており、これによってトリガが適切であるまたはトリガは適切でないという判定基準についてセンサデータを検査することができる。この場合、たとえば閾値の比較が実行され、他方、プロセッサ14はセンサデータの評価のため完全なトリガアルゴリズムをすべて計算する。
【0016】
図2には、対応する着火回路グループを阻止する目的で、阻止入力端子5,6,7がここではディスエーブルレジスタと称する阻止レジスタ13,23,33とどのように論理的に結合されているかが描かれている。阻止レジスタ13,23,33は8bit幅を有しており、各ビットはNANDゲートの入力端子と接続されている。NANDゲートの第2の入力端子には個々の阻止入力端子が割り当てられている。そしてNANDゲートの出力端子には結合結果が生じることになる。この場合、この結合結果は、ディスエーブルレジスタ13についてはA7〜A0と呼び、第2のディスエーブルレジスタ23についてはB7〜B0と呼び、第3のディスエーブルレジスタ33についてはC7〜C0と呼ぶ。次に、対応するビットにおけるNANDゲートの出力信号はANDゲートと互いに結合される。つまりA0,B0,C0はいっしょになってANDゲートと結合され、プラス段について阻止を行うべきか否かの結果が得られる。同様に、出力信号A6,B6,C6によってANDゲートの入力端子が形成され、さらに出力端子A7,B7,C7はANDゲートの入力端子と接続されている。ディスエーブルレジスタビットにおける論理値1によって、接続されているNANDゲートの出力端子が阻止入力端子5,6または7の反転された論理状態であることを表すようになる。したがってNANDゲートは個々の阻止入力端子に対しトランスペアレントである。NANDゲートの出力端子は上述のように8つのANDゲートへ導かれる。それらの出力端子はEN_loop1〜EN_loop8はプラス最終段の対応する制御回路へ導かれ、対応する阻止が行われるようになる。
【0017】
着火回路はそれぞれプラス最終段を介して給電され、その結果、プラス最終段を介して阻止を簡単なやり方で行うことができるようになる。このことから明らかなように、各阻止入力端子5,6,7の各々は8つの着火回路までの個々にコンフィグレーション可能なグループを阻止することができる。ディスエーブルレジスタビットにおける論理値0によって、接続されているNANDゲートの出力端子が阻止入力端子の状態とは無関係に常に論理値1となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による装置のブロック回路図である。
【図2】 阻止レジスタおよび阻止入力端子の回路を示す図である。
【符号の説明】
1 セーフティIC
2 着火回路コントローラ
4 データ接続線
5,6,7 阻止入力端子
9 プラス最終段
10 エネルギー蓄積部
11 着火手段
12 マイナス最終段
13,23,33 阻止レジスタ
14 プロセッサ

Claims (5)

  1. 自動車の拘束手段用着火回路の制御装置であって、
    拘束手段を制御するためプロセッサ(14)が着火回路コントローラ(2)と接続されており、
    該着火回路コントローラ(2)は少なくとも1つの着火手段(11)および対応する複数の最終段(9,12)と接続可能であり、
    前記プロセッサ(14)は自動車衝突時に前記複数の最終段(9,12)をトリガする形式の、
    自動車の拘束手段用着火回路の制御装置において、
    衝突時に少なくとも1つの着火手段(11)をトリガするためにセーフティIC(1)が着火回路コントローラ(2)と接続されており、ここで該セーフティIC(1)は様々なセンサから自動車シートの占有および車両の衝突に関するデータを受け取るようになっており、かつ
    前記着火回路コントローラ(2)は、前記複数の最終段(9,12)および少なくとも1つの着火手段(11)を有している、接続可能な着火回路のグループを阻止するために阻止入力端子(5〜7)と阻止レジスタ(13,23,33)を有しており、ここで装置のスイッチオン後、自動車シートの占有状態に依存して、プロセッサ(14)は阻止レジスタ(13,23,33)をセットしかつ前記セーフティIC(1)は前記阻止入力端子(5〜7)を接続し、かつ
    前記着火回路コントローラ(2)は阻止入力端子(5〜7)と阻止レジスタ(13,23,33)のデータを互いに論理結合して、個々の着火回路グループを阻止する
    ことを特徴とする、
    自動車の拘束手段用着火回路の制御装置。
  2. それぞれ相応の阻止レジスタに論理結合されている前記阻止入力端子(5〜7)の状態は前記プロセッサ(14)により読み出し可能である、請求項1記載の装置。
  3. 前記プロセッサ(14)は前記阻止レジスタ(13,23,33)を、該阻止レジスタ(13,23,33)がセットされた後にそれ以上操作されることがないようにブロックする、請求項1または2記載の装置。
  4. スイッチオン後、プロセッサ(14)により前記阻止レジスタ(13,23,33)、阻止入力端子(5〜7)および論理結合をチェックする、請求項1から3のいずれか1項記載の装置。
  5. 前記着火回路コントローラ(2)は前記接続可能な着火回路のグループを阻止するための阻止入力端子(5〜7)の他にプラス最終段とマイナス最終段(9,12)のためにそれぞれ1つの阻止入力端子(3,8)を有する、請求項1から4のいずれか1項記載の装置。
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