JP4076621B2 - ゲル状物の分与装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゲル状物の分与装置、とくにプロペラントの加圧力で外部に押し出すタイプのゲル状物の分与装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、整髪料や化粧品、あるいは消炎鎮痛剤などの医薬品では、比較的粘度が高いゲル状物の状態で薬効成分などを吐出するものがある。そのようなゲル状物を少量ずつ吐出する分与装置としては、チューブ容器が一般的であるが、通常の液体用の分与装置と同じく、ポンプ付きの容器や、ゲル状物を圧縮ガスなどのプロペラントとを一緒に充填しておき、容器内と外部をバルブを介して連通し、バルブを操作してゲル状物の吐出と遮断とを行うエアゾールタイプの分与装置も用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ゲル状物を容器から押し出す場合、粘度が高いので「切れ」がわるく、吐出口に残ったゲル状物が付着して見苦しくなり、また非衛生的になる。とくにエアゾールタイプの分与装置の場合、バルブを閉じた後に、噴射口とステム孔の間に残ったゲル状物が、その中に溶け込んでいる液化ガスや圧縮ガスの作用でじわじわと出てくるという、いわゆる「アフタードロー」の現象が生ずる。本発明は従来の分与装置の上記問題を解消し、吐出後の「切れ」がよく、アフタードローが生じにくいゲル状物の分与装置を提供することを技術課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のゲル状物の分与装置(請求項1)は、容器本体と、その容器本体の上部開口に取り付けるバルブと、一端がそのバルブの下端に連結され、容器本体内に収容されるチューブとからなり、前記チューブの他端には、容器本体内の空間から通路内への流れを許し、逆向きの流れに抵抗する逆止弁が設けられており、前記容器本体内には、圧縮ガスが充填されており、前記チューブ内には、ゲル状物質とそのゲル状物質に溶けにくいガスとが交互に充填されていることを特徴としている。請求項2のゲル状物の分与装置は、前記チューブが、コイル状に巻いた状態または波形に折畳んだ状態で容器内に収容されている。請求項3のゲル状物の分与装置は、前記ゲル状物が、気泡状のガスにより、所定の量ごとに区分されている。
【0005】
本発明のゲル状物の分与装置の第2の態様(請求項5)は、容器本体と、その容器本体の上部開口に取り付けるバルブと、一端がそのバルブの下端に連結されるディップチューブとからなり、前記容器本体内にはゲル状物内に多数の圧縮ガスの気泡が浮かぶようにゲル状物と圧縮ガスとが充填されており、前記容器本体内の残りの空間にはプロペラントが充填されていることを特徴としている。
【0006】
本発明のゲル状物の分与装置の第3の態様(請求項6)は、容器本体と、その容器本体内に挿入される可撓性を有する内袋と、その容器本体および内袋の上部開口に取り付けるバルブとからなり、前記内袋内にはゲル状物内に多数の圧縮ガスの気泡が浮かぶようにゲル状物と圧縮ガスとが充填されており、前記容器本体内の残りの空間にはプロペラントが充填されていることを特徴としている。
【0007】
本発明のゲル状物の分与装置の第4の態様(請求項7)は、容器本体と、その容器本体内に摺動自在に収容され、容器本体内を上下の空間に分けるピストンと、その容器本体の上部開口に取り付けるバルブとからなり、前記上下の空間のうち一方の空間にはゲル状物中に多数の圧縮ガスの気泡が浮かぶようにゲル状物と圧縮ガスとが充填されており、他方の空間にはプロペラントが充填されていることを特徴としている。
本発明の分与装置の製造方法(請求項8)は、容器本体の開口部にディップチューブを取り付けたバルブをクリンプし、バルブのステムから圧縮ガスを充填し、バルブのステムからゲル状物を充填し、容器本体内でゲル状物と圧縮ガスとが分離された状態とし、ついで、ディップチューブの下端がゲル状物に漬かった状態でゲル状物と圧縮ガスとを交互に充填することを特徴としている。
【0008】
【作用および発明の効果】
本発明のゲル状物の分与装置は、ゲル状物の中に気泡状態のガスが混入しているので、ゲル状物が連続して吐出されず、気泡のガスにより吐出が分断される。そのため、その分断時に吐出を止めると、ゲル状物の「切れ」がよく、吐出口を汚さない。さらに圧縮ガスで吐出させる場合でも、いわゆるアフタードローの現象が少ない。
また、前記チューブ内には、ゲル状物とゲル状物に溶けにくいガスとが交互に充填されているため、ゲル状物とガスが確実に交互に吐出される。さらに、チューブの他端には、逆止弁が設けられているため、通路内に充填したゲル状物が容器本体内に流れることがない。そのため充填作業が容易である。
請求項3の分与装置では、前記ゲル状物が、気泡状のガスにより、所定の量ごとに区分されているため、所定量ずつ、あるいは所定量の整数倍ずつ吐出させることができる。請求項4の分与装置では、容器本体および通路が透光性を備えているので、ガスとゲル状物が交互に並んでいる状態およびそれらが動いている状態を外部から観察することができる。そのため、どの位置で吐出を止めればよいか、予測し易い。また残量も容易に把握することができる。さらに特異な外観を楽しむことができる。
【0009】
請求項2の分与装置では、ゲル状物がガスで区分される状態で通路内に充填されているので、ゲル状物とガスが確実に交互に吐出される。請求項3の分与装置では、ゲル状物が所定量ごとにガスで区分されているので、所定量ずつ、あるいは所定量の整数倍ずつ吐出させることができる。請求項4の分与装置では、通路の他端に逆止弁を設けているので、通路内に充填したゲル状物が容器本体内に流れ出ることがない。そのため、充填作業が容易である。請求項5の分与装置では、容器本体および通路が透光性を備えているので、ガスとゲル状物が交互に並んでいる状態およびそれらが動いている状態を外部から観察することができる。そのため、どの位置で吐出を止めればよいか、予測し易い。また残量も容易に把握することができる。さらに特異な外観を楽しむこともできる。
【0010】
本発明のゲル状物の分与装置の第2の態様は、容器本体と、その容器本体の上部開口に取り付けるバルブと、一端がそのバルブの下端に連結されるディップチューブとからなり、前記容器本体内にはゲル状物内に多数の圧縮ガスの気泡が浮かぶようにゲル状物と圧縮ガスとが充填されており、前記容器本体内の残りの空間にはプロペラントが充填されているため、容器本体の空間に内容物(多数の圧縮ガスの気泡が浮かんだゲル状物)がプロペラントと共に充填され、ディップチューブの他端が容器本体の空間内の内容物に漬けられているので、ディップチューブ内の内容物が吐出口の方向に進むにつれて、容器本体内の内容物がディップチューブに補給される。そのため、ゲル状物が連続して吐出されず、気泡のガスにより吐出が分断され、ゲル状物の「切れ」がよく、吐出口を汚さない。
本発明のゲル状物の第3の態様および第4の態様は、圧縮ガスの気泡が浮かんだゲル状物が直接バルブに送り込まれる。そのため、吐出物のゲル状物は連続して吐出されず、気泡のガスにより吐出が分断される。そのため、ゲル状物の「切れ」がよく、吐出口を汚さない。
【0011】
本発明の分与装置の製造方法は、容器本体の開口部にディップチューブを取り付けたバルブをクリンプし、バルブのステムから圧縮ガスを充填し、バルブのステムからゲル状物を充填し、容器本体内でゲル状物と圧縮ガスとが分離された状態とし、ついで、ディップチューブの下端がゲル状物に漬かった状態でゲル状物と圧縮ガスとを交互に充填するため、本発明の分与装置の第2の態様を製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明のゲル状物の分与装置(以下、単に分与装置という)の実施の形態を説明する。図1は本発明の分与装置の一実施形態を示す斜視図、図2はその分与装置に内容物を充填する方法の一例を示す説明図、図3は本発明の分与装置の他の実施形態の製造法を示す工程図、図4は本発明の分与装置のさらに他の実施形態の製造法を示す工程図、図5は本発明の分与装置のさらに他の実施形態の製造法を示す工程図である。
【0013】
図1に示す分与装置Aは、容器本体1と、その容器本体1の上部開口に取り付けたバルブ2と、そのバルブの下端に連結され、容器本体1内に収容されたチューブ3とを備えている。容器本体1内には圧縮ガスPが充填され、チューブ3にはゲル状物Gと圧縮ガスP1とが交互に充填されている。チューブ3は本実施形態ではコイル状に巻かれ、その自由端には、容器本体1内の空間からチューブ3内への流れを許し、逆方向の流れを遮断する逆止弁4が設けられている。
【0014】
容器本体1内の圧縮ガスPはプロペラントの働きを奏するものであり、ゲル状物Gに溶解しにくいガス、たとえば空気、窒素などが用いられる。圧縮ガスPの圧力は、たとえば0.1〜1MPa (ゲージ圧)程度とする。本発明の分与装置に充填するゲル状物としてはとくに限定はなく、頭髪用セット剤、トリートメント剤などの頭髪用品、マッサージ液、アストリンゼン、ボディローション、クレンジングメーキャップベース、サンタンローションなどの化粧品、制汗剤、忌避剤、美白剤、リンクルケアなどの医薬部外品、皮膚疾患剤、殺菌消毒剤、水虫薬、消炎鎮痛剤などの医薬品などの人体用用品のほかにも、クリーナー、グリースなどの工業用品などの有効成分を含んだゲル状物を好適に用いることができる。また、ゲルの粘度は、気泡とゲルとが容器や管内で安定して分離でき、またゲル状物内で気泡が安定して分散できるためには、20℃で3000c P以上、とくに5000c P以上が好ましい。他方、充填を容易にするためには、500,000c P以下、とくに200,000c P以下であることが望ましい。
【0015】
容器本体1としては、アルミニウム板、スズメッキ鋼板などの金属板をプレス成形したもののほか、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂、とくに透明な合成樹脂やガラスなどの容器も使用しうる。チューブ3としては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどを使用しうる。チューブ3は容器本体1内に収容しやすいようにいくらか可撓性を備えているものが好ましい。ただし柔軟すぎるチューブの場合は圧縮ガスPの圧力で潰れるので、ある程度以上の剛性を有するものが望ましい。チューブ3の内径はとくに制限されないが、たとえば1〜10mm程度とする。
【0016】
前記バルブ2としては、通常用いられているような、ステムの押し込みまたは傾動でバルブを開くエアゾールバルブを使用することができ、マウンティングカップにより容器本体1の上端開口部の周縁に取り付ける。バルブ2の下端には、ディップチューブを取り付ける筒状部5が設けられ、その筒状部5に前記チューブ3を連結している。バルブ2のステムには、スパウト6を備えた押しボタン7が取り付けられ、その押しボタン7は周縁のカバー8と共にいわゆるワンタッチキャップを構成している。
【0017】
上記のごとく構成される分与装置Aは、圧縮空気Pが逆止弁4を介してチューブ3内を加圧している。またチューブ3の柔軟性が大きい場合は、チューブ3の壁を介して圧縮ガスPがチューブ3内のゲル状物Gおよび圧縮ガスP1 を加圧している。しかし逆止弁4があるので、チューブ3から容器本体1内への逆流は生じない。上記の状態で押しボタン7を押してバルブ2を開くと、チューブ3内のゲル状物Gがステムを通り、スパウト6から外部に吐出される。しかしチューブ3内のゲル状物Gは圧縮ガスP1 で分断されているので、一塊のゲル状物Gが出終わると、圧縮ガスP1 がスパウト6から出てくる。そのときに押しボタン7を戻し、バルブ2を閉じるようにすれば、つぎのゲル状物Gの塊が出始める前にバルブ2が閉じ、スパウト6の周囲が汚れない。またアフタードローも防ぐことができる。容器本体1およびチューブ3を透光性を有するもの、とくに透明なものを用いるときは、ゲル状物Gと圧縮ガスP1 とが交互に縞状になっているものが移動していくのが外部から観察され、使用者にとっておもしろく、またバルブ2の操作のタイミングを取りやすい利点がある。さらに残量の確認も容易である。
【0018】
上記のように使用者は押しボタン7をいわば間欠的に押すことにより、ゲル状物Gを一塊ずつ吐出させることができる。そのため、一塊のゲル状物Gを所定の分量ずつ圧縮ガスP1 で分断しながら充填しておけば、所定の分量のゲル状物Gを容易に取り出すことができる。このような定量吐出作用は、とくに1回の使用量が定められている医薬品などの場合に有効である。
【0019】
図2は図1の分与装置Aのチューブ3内にゲル状物Gと圧縮ガスP1 とを交互に充填する方法の一例を示している。図2の符号10は通常の原液充填装置の供給管であり、その途中に圧縮ガスを充填する充填機11あるいはガスボンベの供給回路を接続している。供給管10には図示していない原液充填装置からゲル状物Gが送られ、ゲル状物は矢印S方向に移動する。そしてゲル状物Gの内部に、気泡状の圧縮ガスP1 が注入され、ゲル状物Gと一緒に矢印S方向に移動していく。そして供給管10の端部に前述のチューブ(図1の符号3)を連結しておくことにより、チューブ3にゲル状物Gと圧縮ガスP1 とを交互に充填することができる。また、供給管10の端部をステムに接続してゲル状物Gと圧縮ガスP1 とを充填してもよい。
【0020】
上記の充填法において、ゲル状物Gの移動速度が一定で、圧縮ガスP1 の注入のタイミングが一定であれば、気泡状の圧縮ガスP1の間のゲル状物Gの分量も一定になる。このようにすれば、ゲル状物Gを所定量ずつ圧縮ガスP1 で区切りながらチューブ3に充填することができる。なお気泡状の圧縮ガスP1 の分量は一定でなくてもよい。
【0021】
前記実施形態ではチューブ3を一重のコイル状に巻いた状態で容器本体1内に収容しているが、二重あるいは三重に巻いてもよく、また、たとえば波形に折り畳むなど、コイル状以外の形態で収容することもできる。さらに2個以上のバルブ2とそれぞれのバルブ2に連結したチューブ3を1個の容器本体1内に収容することもできる。その場合はそれぞれ所定量の2種類以上のゲル状物を吐出し、混合して塗布するなどの使用方法も可能である。また、図1のコイル状のチューブ3の端部を開放して、図3における下に溜まっているゲル状物Gの中に漬けるようにしてもよい。
【0022】
図3は容器本体1内にゲル状物Gと圧縮ガスPとを充填し、さらにゲル状物G内に気泡状の圧縮ガスP1 を分散充填した分与装置Bの充填方法を示している。このものはまず、容器本体1の開口部に、ディップチューブ12を取り付けたバルブ2をクリンプし、ついでバルブ2のステム13から圧縮ガスPを充填し、さらにバルブ2からゲル状物Gを充填する。それによりゲル状物Gと圧縮ガスPとが分離された状態で充填される(第1工程S1 )。圧縮ガスPはこの状態で0.1〜0.5MPa 程度としておく。ディップチューブ12の開放された下端は、下に溜まっているゲル状物Gの中に漬かるようにする。
【0023】
ついでバルブ2から、前述の図2に示す方法と同じ方法で、ゲル状物Gと圧縮ガスP1 とを交互に充填する(第2工程S2 )。それにより圧縮ガスP1 がゲル状物Gで区切られた気泡の状態で下に溜まっているゲル状物G内に注入され、ゲル状物G内に多数の圧縮ガスP1 の気泡が浮かぶことになる。このときの圧縮ガスPの圧力は、たとえば0.2〜1.0MPa 程度とする。ついでバルブ2のステム13にスパウト付きの押しボタンを取り付けることにより、分与装置Bが得られる。
【0024】
得られた分与装置Bのバルブ2を開くと、まずディップチューブ12内にある圧縮ガスP1 の気泡で区切られているゲル状物Gがステムから吐出される。そしてディップチューブ12内の内容物の流れと共に、容器本体1の下部に溜まっているゲル状物Gがディップチューブ12内に押し上げられる。そのときゲル状物G中に分散されている圧縮ガスP1 の気泡も、一緒にディップチューブ12内に入る。したがってディップチューブ12内のゲル状物Gは、一定量ずつではないが、圧縮ガスP1 で区切られた状態が維持される。したがってこの分与装置Bにおいても、スパウトの吐出口のまわりが汚れるのが防止され、アフタードローも防止される。
【0025】
図4は、容器本体1内に可撓性を有する内袋15を吊り下げ、内袋15に原液を充填し、容器本体1の残りの空間16にプロペラントを充填した、いわゆる内袋式の二重エアゾール装置を利用した分与装置Cを示している。このものはまず容器本体1にバルブ2と内袋15を取り付け、内袋15内に前述の要領でゲル状物Gと圧縮ガスP1 とを充填し、ゲル状物G内に多数の圧縮ガスの気泡が浮かんだ状態とする(第1工程S1 )。ついで容器本体1の底部の充填バルブ17から、圧縮ガスPなどのプロペラントを充填する(第2工程S2 )。なお、あらかじめゲル状物および圧縮ガスを充填した内袋15をバルブ2と共に容器本体1に取り付け、容器本体1と内袋15の隙間から圧縮ガスPを充填してもよい。圧縮ガスPを充填すると、内袋15は周囲の圧力を受け、その内部の気泡状の圧縮ガスP1 が収縮し、内袋15全体も収縮する。この収縮によりゲル状物Gは密なものになり、吐出時にゲル状物が飛び散ることもなく、吐出面においてもゲルの形状を保つことができる。
【0026】
この分与装置Cでは、内袋15によりプロペラントとゲル状物Gとが隔離されているので、プロペラントとしてゲル状物の種類に関わらず、種々のプロペラントを使用しうる。
【0027】
図5の分与装置Dは、容器本体1内にピストン18を摺動自在に収容し、ピストン18の上側の空間にゲル状物(原液)を充填し、下側の空間にプロペラントPを充填した、いわゆるピストン−シリンダタイプの二重エアゾール装置を利用した分与装置Cを示している。本実施形態では容器本体1をそのままシリンダとして利用している。しかし別個のシリンダを収容することもできる。また、上側の空間にプロペラントを充填し、ゲル状物を充填した下側の空間とバルブ2とを、ピストンを貫通するチューブないしパイプで連通させることもできる。
【0028】
このものを製造するには、まず、ピストン18の上部の空間にバルブ2を介してゲル状物および圧縮ガスP1 を図2に示す方法で充填し、ゲル状物G中に多数の気泡が浮かんでいる状態にする(第1工程S1 )。ついで容器本体1の底部の充填バルブ17から、圧縮ガスPなどのプロペラントを充填する(第2工程S2 )。この分与装置Dにおいても、ピストン18によりプロペラントとゲル状物Gとが隔離されているので、プロペラントとしてゲル状物の種類に関わらず、種々のプロペラントを使用しうる。
【0029】
図1の実施形態ではゲル状物および気泡状の圧縮ガスをチューブに充填しているが、たとえば細い連続する管路を内部に形成したブロックを容器内に収容するなど、ゲル状物および気泡状のガスを充填する通路の形態は、種々のものを採用しうる。
【0030】
また、前記実施形態ではいずれも加圧ガスあるいはプロペラントでゲル状物を加圧し、吐出させるエアゾールタイプの分与装置を示しているが、本発明は、たとえばポンプで吐出させる分与装置、あるいは押し出しチューブのように容器の変形により押し出すタイプの分与装置においても採用することができる。その場合は、ゲル状物中に分散配置した気泡状のガスで、吐出口の「切り」をよくするという作用効果を奏する。
【0031】
前記実施形態ではプロペラントとしてゲル状物に溶けにくい圧縮ガスを使用しているが、内袋やピストン式のいわゆる二重エアゾール装置タイプの分与装置では、ゲル状物に溶けやすい圧縮ガスや液化ガスなどのプロペラントも使用することができる。ただし内袋を用いるものでは、ゲル状物に溶けやすい圧縮ガスなどが内袋を透過してゲル状物に溶解すると、吐出時に発泡し、アフタードローが生じやすくなる。そのため、そのようなプロペラントを用いる場合は、内袋としてアルミ箔とのラミネート材やガス不透過性の樹脂シートを採用してプロペラントの透過を防ぐのが好ましい。また液化ガスは温度により圧力変動が大きいので、温度変化の大きい場所では好ましくない。したがって二重エアゾール装置タイプの分与装置に用いるプロペラントについても、ゲル状物に溶けにくい圧縮ガスを採用するのがもっとも好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分与装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1の分与装置に内容物を充填する方法の一例を示す説明図である。
【図3】 本発明の分与装置の他の実施形態の製造法を示す工程図である。
【図4】 本発明の分与装置のさらに他の実施形態の製造法を示す工程図である。
【図5】 本発明の分与装置のさらに他の実施形態の製造法を示す工程図である。
【符号の説明】
A 分与装置
1 容器本体
2 バルブ
3 チューブ
4 逆止弁
G ゲル状物
P 圧縮ガス
P1 圧縮ガス
B 分与装置
12 ディップチューブ
C 分与装置
15 内袋
D 分与装置
18 ピストン

Claims (8)

  1. 容器本体と、
    その容器本体の上部開口に取り付けるバルブと、
    一端がそのバルブの下端に連結され、容器本体内に収容されるチューブとからなり、
    前記チューブの他端には、容器本体内の空間から通路内への流れを許し、逆向きの流れに抵抗する逆止弁が設けられており、
    前記容器本体内には、プロペラントが充填されており、
    前記チューブ内には、ゲル状物とそのゲル状物に溶けにくいガスとが交互に充填されている、分与装置。
  2. 前記チューブが、コイル状に巻いた状態または波形に折畳んだ状態で容器内に収容された、請求項1記載の分与装置。
  3. 前記ゲル状物が、気泡状のガスにより、所定の量ごとに区分されている請求項記載のゲル状物の分与装置。
  4. 前記容器本体および通路がそれぞれ透光性を備えている請求項記載のゲル状物の分与装置。
  5. 容器本体と、
    その容器本体の上部開口に取り付けるバルブと、
    一端がそのバルブの下端に連結されるディップチューブとからなり、
    前記容器本体内にはゲル状物内に多数の圧縮ガスの気泡が浮かぶようにゲル状物と圧縮ガスとが充填されており、
    前記容器本体内の残りの空間にはプロペラントが充填されている、分与装置。
  6. 容器本体と、
    その容器本体内に挿入される可撓性を有する内袋と、
    その容器本体および内袋の上部開口に取り付けるバルブとからなり、
    前記内袋内にはゲル状物内に多数の圧縮ガスの気泡が浮かぶようにゲル状物と圧縮ガスとが充填されており、
    前記容器本体内の残りの空間にはプロペラントが充填されている、分与装置。
  7. 容器本体と、
    その容器本体内に摺動自在に収容され、容器本体内を上下の空間に分けるピストンと、
    その容器本体の上部開口に取り付けるバルブとからなり、
    前記上下の空間のうち一方の空間にはゲル状物中に多数の圧縮ガスの気泡が浮かぶようにゲル状物と圧縮ガスとが充填されており、
    他方の空間にはプロペラントが充填されている、分与装置。
  8. 容器本体の開口部にディップチューブを取り付けたバルブをクリンプし、バルブのステムから圧縮ガスを充填し、バルブのステムからゲル状物を充填し、容器本体内でゲル状物と圧縮ガスとが分離された状態とし、ついで、ディップチューブの下端がゲル状物に漬かった状態でゲル状物と圧縮ガスとを交互に充填する、分与装置の製造方法。
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