JP4075484B2 - 遠隔操作装置と遠隔操作方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、地上波放送や、BS/CS放送及びケーブルテレビなど多数の放送チャンネルを受信してモニタ画面に画像を表示するテレビジョン受像機等に適用して好適な遠隔操作装置と遠隔操作方法に関するものである。詳しくは、放送受信手段が受信可能な放送チャンネルのリストを記憶する記憶手段を備え、この記憶手段が遠隔操作手段に着脱自在に接続されると共に、この記憶手段に記憶されたリストが遠隔操作手段の表示部に示されることによって、視聴したい放送チャンネルを容易に選択し決定できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビジョン放送は、地上波放送に加えてBSデジタル放送やCSデジタル放送、ケーブルテレビ(CATV:Cable Television)など多数あり、多チャンネル化が進みつつある。例えば、米国においては、デジタル衛星放送(DSS:Digital Satellite System(Hughes Communications社の商標))やCATVにおいて、150乃至175チャンネルあるいは500チャンネルも受信可能な放送チャンネルが存在する。
【0003】
このように多数の放送チャンネルの中から所望の放送チャンネルをテレビジョン受像機で視聴する場合には、例えば、テレビジョン受像機で受信可能な放送チャンネルがプリセットされると共に、テレビジョン受像機又はリモコンにアップダウン式のチャンネル切り換えスイッチが設けられ、このチャンネル切り換えスイッチを何度か押して、所望の放送チャンネルを選択するようになされている。
【0004】
あるいはまた、テレビジョン受像機又リモコンにテンキーが設けられ、このテンキーを用いてチャンネル番号を数値入力することによって、所望の放送チャンネルにチャンネル設定できるようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来方式に係るテレビジョン受像機によれば、アップダウン式のチャンネル切り換えスイッチを何度か押して、テレビジョン受像機側で放送チャンネル(以下で、受信チャンネルともいう)をいちいち切り換えながら所望の放送チャンネルを選択していた。
【0006】
このため、放送チャンネルの選択に長時間を要してしまうという問題があった。また、テレビジョン受像機内でのチャンネル切り換え動作の処理量も多く、テレビジョン受像機に掛かる負担が大きいという問題があった。
【0007】
さらに、テレビジョン受像機又リモコンに視聴したい放送チャンネルのチャンネル番号を数値入力して、テレビジョン受像機の受信チャンネルを設定する場合には、この放送チャンネルのチャンネル番号を記憶しておく必要があった。そのため、受信可能なチャンネル数が多くなるにつれて、チャンネル番号を忘れてしまうおそれがあり、所望の放送チャンネルを速やかに視聴できないおそれがあった。
【0008】
そこで、この発明はこのような問題を解決したものであって、放送受信手段におけるチャンネル切り換えの頻度を低減できるようにすると共に、放送チャンネルの切り換えを迅速かつ正確に実行できるようにした遠隔操作装置と遠隔操作方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る遠隔操作装置は、受信可能な放送チャンネルのリストを示す識別情報と異なるリストの識別情報および/または受信可能な放送チャンネルのリストに無い放送チャンネルを示す遠隔操作信号が供給されたとき、受信可能な放送チャンネルのリストと該リストの識別情報を送信する機能を有した放送受信装置を遠隔操作する遠隔操作装置において、放送チャンネルのリストと該リストの識別情報を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶されている放送チャンネルのリストを表示する表示手段と、表示手段によって表示された放送チャンネルのリストから選択された所望のチャンネルを示すチャンネル番号を、記憶しているチャンネルのリストの識別情報とともに遠隔操作信号として送信する送信手段と、放送受信装置から送信されたリストと該リストの識別情報を受信する受信手段を備え、記憶手段は、送信手段から識別情報とチャンネル番号の送信後に受信手段で受信された放送受信装置からのリストと該リストの識別情報で、記憶しているリストと識別情報を更新するものである。
【0010】
本発明に係る遠隔操作装置や遠隔操作方法によれば、放送チャンネルのリストが記憶手段に記憶され、この記憶手段が遠隔操作手段に着脱自在に接続される。そして、この遠隔操作手段の表示部に受信可能な放送チャンネルのリストが表示される。
【0011】
従って、放送受信手段側で放送チャンネルをいちいちアップダウン切り換えしなくても、受信可能なチャンネルリストの中から視聴したい放送チャンネルを選択し決定することができる。また、視聴可能な放送チャンネルの番号をいちいち記憶し、かつ入力する手間を省くことができる。
【0012】
図1は本発明の実施形態に係るテレビジョン受像機100の構成例を示す概念図である。
この実施形態では、放送受信装置が受信可能な放送チャンネルのリストを記憶した記憶手段を遠隔操作装置に着脱自在に接続し、記憶手段に記憶されたリストを遠隔操作装置の表示部に示して、遠隔操作装置の表示部に示されたリストの中から視聴したい放送チャンネルを選択して決定できるようにし、放送受信装置におけるチャンネル切り換えの頻度を低減できるようにすると共に、放送チャンネルの切り換えを迅速かつ正確に実行できるようにしたものである。
【0013】
図1に示すテレビジョン受像機100は地上波放送や、BS/CS放送及びケーブルテレビなど多数の放送チャンネルを受信してモニタ画面に画像を表示する装置である。このテレビジョン受像機100は、複数の放送チャンネルを選択的に受信してモニタ画面62に画像を表示する受像機本体60を備えている。
【0014】
この受像機本体60のモニタ画面62は、例えばサイズが32型、アスペクト比が4:3のフラットタイプである。この受像機本体60には、例えば地上波チューナと、BSデジタルチューナ及びCSデジタルチューナとが設けられており、地上波放送(VHF/UHF)と、BS/CSデジタル放送が受信可能になされている。
【0015】
この受像機本体60は、これらのチューナで受信可能な全ての放送チャンネルをオートサーチすると共に、オートサーチした結果をリスト化して保存する機能を有している。この受信可能な放送チャンネルのリストをチャンネルリストともいう。
【0016】
また、図1に示すように、このテレビジョン受像機100は、受像機本体60を遠隔操作するためのリモコン(遠隔操作手段の一例)5を備えている。このリモコン5によって、受像機本体60は電源がオン/オフされると共に、受信チャンネルが切り換えられ、音量等が調節される。
【0017】
図1に示すように、このリモコン5の前面には、GUI(Graphical User Interface)表示用の液晶表示部61が設けられる。また、この液晶表示部61の前面には、電源スイッチボタン65、音量調節ボタン63が設けられている。さらに、このリモコン5の側面には放送チャンネル選択用のダイヤルボタン67が設けられている。
【0018】
また、このリモコン5の上部には、赤外線発信部(図示せず)が設けられる。この赤外線発信部は、赤外線発光素子と赤外線透過フィルタとから構成される。リモコン5から受像機本体60の受光部に向けて、赤外線信号が送信される。
【0019】
また、リモコン5の上部には、メモリ装着部(図示せず)が設けられる。このメモリ装着部に、半導体メモリ(第1の記憶手段の一例)20が着脱自在に装着される。この半導体メモリ50は、例えばメモリースティック等の不揮発性半導体メモリ(カード状記録媒体)である。
【0020】
さらに、受像機本体60にも、半導体メモリ50を着脱自在に装着するためのメモリ装着部(図示せず)が設けられている。この受像機本体60のメモリ装着部に半導体メモリ50を装着すると、受像機本体60と半導体メモリ50とが接続され、受像機本体60によって取得されたチャンネルリストが半導体メモリ50に書き込まれる。
【0021】
チャンネルリストの書き込み後に、半導体メモリ50を受像機本体60から外してリモコン5に装着すると、図1に示すようにリモコン5の液晶表示部61にチャンネルリストが表示される。ここで、ダイヤルボタン67を図1に示すよう時計回り、又は半時計回りに回転させることによって、液晶表示部61に表示されたチャンネルリストの中から所望のチャンネル、例えばBSの142ch(channel)にカーソルを移動させることができる。
【0022】
次に、ダイヤル47を図1の左方向に押す。これにより、BSの142chへのチャンネル設定が決定される。この決定と同時にリモコン5から受像機本体60に所定の赤外線信号が送られ、受像機本体60のチャンネル切り換え動作が実行される。
【0023】
従って、視聴したい放送チャンネルを選択している間は、受像機本体60での受信チャンネルの切り換えは実行されないので、受信可能な放送チャンネル数が膨大に存在する場合でも、受像機本体60での受信チャンネルの切り換えを1回で済ませることができる。これにより、受像機本体60の受信チャンネルの切り換えに伴う負担を低減できるので、テレビジョン受像機100の高寿命化に貢献できる。
【0024】
さらに、受像機本体60で受信可能な全ての放送チャンネルのリストをリモコン5の液晶表示部61で確認でき、そのリストの中から視聴したい放送チャンネルを選択し、決定できる。それゆえ、ユーザのチャンネル番号の誤認、混同を防止することができる。
【0025】
尚、図1には示さないが、リモコン5にテンキーを設けることも可能である。この場合には、リモコンにチャンネル番号を数値入力して受信チャンネルを設定できるので、受信チャンネルの設定方法に対するユーザ側の選択の幅を広げることができる。
【0026】
図2は、受像機本体60の内部構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、この受像機本体60の内部には、パラボラアンテナ3等で受信した画像信号を復調するIRD(Integrated Receiver/Decoder)2が設けられている。
【0027】
図2に示すパラボラアンテナ3はLNB(Low Noise Block down converter)3aを有しており、受信した画像信号を所定の周波数の信号に変換してIRD2に供給している。パラボラアンテナ3のLNB3aより出力されたRF信号は、フロントエンド20のチューナ21に供給され、復調される。チューナ21の出力は、QPSK復調回路22に供給され、QPSK復調される。QPSK復調回路22の出力は、エラー訂正回路23に供給され、誤りが検出、訂正され、必要に応じて補正される。
【0028】
CPU、ROMおよびRAM等から成るICカードにより構成されているCAM(Conditional Access Module)33には、暗号を解読するのに必要なキーが、解読プログラムとともに格納されている。パラボラアンテナ3で受信される画像信号は暗号化されているため、この暗号を解読するにはキーと解読処理が必要となる。そこで、カードリーダインタフェース32を介してCAM33からこのキーが読み出され、デマルチプレクサ24に供給される。デマルチプレクサ24は、このキーを利用して、暗号化された信号を解読する。尚、このCAM33には、暗号解読に必要なキーと解読プログラムの他、課金情報なども格納されている。
【0029】
デマルチプレクサ24は、フロントエンド20のエラー訂正回路23の出力する信号の入力を受け、解読したビデオ信号をMPEGビデオデコーダ25に供給し、解読したオーディオ信号をMPEGオーディオデコーダ26に供給する。MPEGビデオデコーダ25は、入力されたデジタルビデオ信号をDRAM25aに適宜記憶させ、MPEG方式により圧縮されているビデオ信号のデコード処理を実行する。
【0030】
デコードされたビデオ信号は、NTSCエンコーダ27に供給され、NTSC方式の輝度信号(Y)、クロマ信号(C)、およびコンポジット信号(V)に変換される。輝度信号とクロマ信号は、バッファアンプ28Y,28Cを介して、それぞれSビデオ信号として出力される。また、コンポジット信号は、バッファアンプ28Vを介して出力される。
【0031】
MPEGオーディオデコーダ26は、デマルチプレクサ24より供給されたデジタルオーディオ信号をDRAM26aに適宜記憶させ、MPEG方式により圧縮されているオーディオ信号のデコード処理を実行する。デコードされたオーディオ信号は、D/A変換器30においてD/A変換され、左チャンネルのオーディオ信号は、バッファアンプ31Lを介して出力され、右チャンネルのオーディオ信号は、バッファアンプ31Rを介して出力される。
【0032】
RFモジュレータ41は、NTSCエンコーダ27が出力するコンポジット信号と、D/A変換器30が出力するオーディオ信号とをRF信号に変換して出力する。また、このRFモジュレータ41は、図示せぬCATV用のケーブルボックス等のAV機器から入力されるNTSC方式のRF信号をスルーして、他のAV機器にそのまま出力する。
【0033】
CPU(Central Processor Unit)29は、ROM37に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。例えば、チューナ21、QPSK復調回路22、エラー訂正回路23などを制御する。また、AV機器制御信号送受信部2Aを制御し、コントロールライン12を介して、他のAV機器に所定のコントロール信号を出力し、また、他のAV機器からのコントロール信号を受信する。
【0034】
このCPU29に対しては、受像機本体60の操作ボタンスイッチ(図示せず)を操作して、所定の指令を直接入力することができる。また、リモコン5を操作すると、リモコン5側の赤外線発信部(以下で、IR発信部ともいう)より赤外線信号が出力され、出力された赤外線信号は、IRD2側の赤外線受信部(以下で、IR受信部ともいう)39Aで受光される。そして、その受光結果がCPU29に供給される。従って、リモコン5を操作することによっても、CPU29に所定の指令を入力することができる。また、CPU29は、IR発信部39Bを制御し、赤外線信号を出力させる。出力された赤外線信号は、リモコン5のIR受信部51Bに受信される。本願発明の赤外線信号送信手段は、このIR発信部39BとCPU29とから構成されている。
【0035】
さらに、CPU29は、デマルチプレクサ24が出力するビデオ信号とオーディオ信号以外の信号、例えば、本来の画像データに付加して伝送されてくる、現在時刻から数十時間後までの各放送チャンネル毎の番組情報(例えば、番組のチャンネル、放送時間、タイトル、カテゴリ等)などを取り込み、これからEPG(Electrical Program Guide)データを作成する。そして、このEPGデータを第2の記憶手段の一例となるSRAM(Static Random Access Memory)36に供給して記憶させる。
【0036】
これらの情報の中には、各放送局の名称(略称を含む)とチャンネル番号も含まれている。画像データに付加して伝送されるEPG情報は、頻繁に伝送されてくるため、SRAM36には最新のEPGが保持されている。
【0037】
また、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)38には、電源オフ後も保持しておきたいデータなどが適宜記憶される。また、CPU29は、カレンダタイマ35が出力する時刻情報と、デマルチプレクサ24が受信信号から分離、出力するタイムスタンプとを比較し、その比較結果に対応して、正しいタイミングでデコード処理ができるように、MPEGビデオデコーダ25やMPEGオーディオデコーダ26を制御する。
【0038】
さらに、CPU29は、所定のOSD(On-Screen Display)データを発生したいとき、MPEGビデオデコーダ25を制御する。MPEGビデオデコーダ25は、この制御に対応して所定のOSDデータを生成してDRAM25aに書き込み、さらに読み出して出力する。これにより、所定の文字、図形などを受像機本体60のモニタ画面に適宜出力し、表示させることができる。
【0039】
ところで、このCPU29は、受像機本体60が受信可能な全ての放送チャンネルをオートサーチすると共に、オートサーチした結果をチャンネルリストとしてSRAM36に記憶させるようになされている。この放送チャンネルのオートサーチは、例えば、受像機本体60に頻繁に伝送されてくるEPGデータを利用して行われる。
【0040】
また、チャンネルリストの更新履歴を明確にするために、CPU29は1つのチャンネルリストに対して1つのチャンネルリストIDを付与し、このチャンネルリストIDをSRAM36に記憶させるようになされている。CPU29による、チャンネルリスト及びチャンネルリストIDの更新は随時行われる。
【0041】
また、上述した半導体メモリ50はSRAM36とパラに接続するようになされている。図2に示すように、半導体メモリ50が受像機本体60に装着されると、CPU29はSRAM36に記憶させたチャンネルリストとチャンネルリストIDを読み出す。そして、読み出したチャンネルリストとチャンネルリストIDを半導体メモリ50に書き込む。これにより、SRAM36に記憶されたチャンネルリストとチャンネルリストIDが半導体メモリ50にも記憶される。
【0042】
図3は、リモコン5の内部構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、マイコン71はCPU72を有し、このCPU72は、ROM73に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行するようになされている。また、RAM74には、CPU72が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
【0043】
CPU72は、音量調節ボタン63や電源スイッチボタン65等のボタン操作を検出するようになされている。また、CPU72はダイヤルボタン67の回転方向と回転量を示すエンコーダ221の出力と、ダイヤルボタン67のエンター操作等を検出する。また、さらに、CPU72は液晶表示部61を駆動し、所定の文字、記号などを表示させる。
【0044】
また、リモコン5がテンキーを有する場合には、図3に示すようにリモコン5の内部にボタンマトリックス82が設けられる。この場合には、CPU72はボタンマトリックス82からの信号を検出して、放送チャンネルを直接設定する機能も有している。
【0045】
CPU72はまた、LEDドライバ75を介してIR発信部51AのLED76を制御し、赤外線信号を出力させるようになされている。また、IR受信部51Bのフォトダイオード(PD)84は、受像機本体60(図2参照)のIR発信部39Bより出力された赤外線信号を受光し、これを電気信号に変換して、PDアンプ83に出力する。PDアンプ83は、この信号を増幅し、CPU72に出力するようになされている。
【0046】
このようにして、リモコン5のCPU72とIRD2のCPU29(図2参照)は、赤外線信号を介して相互に各種の指令を授受することができるようになされている。本願発明の赤外線信号受信手段は、上述したマイコン71と、PD84及びPDアンプ83とから構成されている。また、図3に示すように、このマイコン71と半導体メモリ50とは脱着可能に接続されている。
【0047】
図4はチャンネルリストのディレクトリ構成例を示す概念図である。図4に示すように、チャンネルリストはBS放送やCS放送、地上波放送(図示せず)ごとにディレクトリを有している。そして、BS放送や、CS放送等の各ディレクトリには、各チャンネル番号ごとにチャンネル情報が書き込まれたテキストファイルが保存される。
【0048】
このようなチャンネルリストが記憶された半導体メモリをリモコン5に装着すると、その装着をリモコン5内のマイコン71が認識する。そして、リモコン5の液晶表示部61(図1参照)にBS放送や、CS放送、地上波放送を区別した形(ディレクトリに対応した形)でチャンネル番号が表示される。ユーザがチャンネル切換を実行する際には、リモコン5のGUIを利用して視聴したい放送チャンネルを選択し、リモコンのダイヤルボタン67を押してチャンネルを決定する。
【0049】
また、このディレクトリに保存されるテキストファイルには、チャンネル番号の他に、EPG情報の一部である放送チャンネルのロゴ情報等(地上波放送を除く)を書き込むようにしても良い。これにより、リモコン5の液晶表示部61には、チャンネル番号と、チャンネル番号に対応したロゴとを表示することができ、放送チャンネルを選択する際の視認性を高めることができる。
【0050】
次に、上述したテレビジョン受像機100のチャンネル設定動作例について、図5及び図6のフローチャートを参照しながら説明する。
まず始めに、図5のステップA1で、リモコン5内に設けられたマイコン71は、半導体メモリ50がリモコン5に装着されているか否かを確認する。ここで、半導体メモリ50がリモコン5に装着されていない場合には、図5のステップA6に進む。ステップA6では、図7Aに示すように、半導体メモリ50の未装着を示すGUI表示が、リモコン5の液晶表示部61に示される。この場合には、ユーザはリモコン5に半導体メモリ50を装着する。
【0051】
これにより、図7Aに示すGUI表示は液晶表示部61から消える。また、図7Aのキャンセルを選択した場合も、このGUI表示は液晶表示部61から消える。半導体メモリ50がリモコン5に装着されている場合には、図5のステップA2に進む。
【0052】
図5のステップA2で、リモコン5内に設けられたマイコン71は、リモコン5に装着された半導体メモリ50にチャンネルリスト格納用のディレクトリが存在するか否かを確認する。ここで、半導体メモリ50にディレクトリが存在しない場合や、ディレクトリ構造が不正である場合には、図5のステップA7に進む。ステップA7では、図7Bに示すように、半導体メモリ50にチャンネルリストがダウンロードされていないことを示すGUI表示がリモコン5の液晶表示部61に示される。
【0053】
そこで、ユーザはリモコン5から半導体メモリ50を外し、この半導体メモリ50を受像機本体60に装着する。次に、この受像機本体60のSRAM36に記憶された最新のチャンネルリストとチャンネルリストIDを半導体メモリ50にダウンロードさせる。このダウンロードは、図7Bに示したリモコン5のGUIを利用して行う。
【0054】
このダウンロードが成功すると、図8Bに示すように、ダウンロード済みを示すGUI表示がリモコン5の液晶表示部61に示される。このように、チャンネルリストが変更されたことがユーザに通知されるので、ユーザにとって使い勝手が良い。
【0055】
ここで、図8Bのキャンセルを選択することにより、このGUI表示は液晶表示部61から消える。その後、チャンネルリストを更新した半導体メモリ50を再度リモコンに装着する。
【0056】
尚、図8BのGUI表示でダウンロードを選択すると、半導体メモリ50へのチャンネルリストのダウンロードが再度実行される。また、この図8Bに示すGUI表示は、受像機本体60のモニタ画面上に表示するように設定しても良い。
【0057】
半導体メモリ50にチャンネルリストを格納するディレクトリが存在する場合には、図5のステップA3に進む。図5のステップA3で、リモコン5のマイコン71は、図4に示したディレクトリ内にチャンネルリストが正しく格納されているかどうかを確認する。ここで、ディレクトリ内にチャンネルリストが格納されていない場合や、チャンネルリストが不正な状態である場合には、図5のステップA7に進む。ステップA7でのダウンロード設定動作は上述した通りである。
【0058】
図4に示したディレクトリ内にチャンネルリストが存在する場合には、図5のステップA4に進む。図5のステップA4では、半導体メモリ50に記憶されたチャンネルリストがリモコン5の液晶表示部61に表示される。
【0059】
図9A及びBは液晶表示部61でのチャンネルリストのGUI表示例である。図9A及びBに示すように、チャンネルリストはディレクトリ構造に沿った形で表示される。ユーザは、このチャンネルリストの中から視聴したいチャンネル番号をGUIを利用して決定する。
【0060】
例えば、図1に示したダイヤルボタン67を回転させることによって、図9Aに示すように、放送チャンネルのロゴ(logo)とチャンネル番号(ch)に沿ってカーソル(白抜き部)を移動させることができる。ダイヤルボタン67を反時計方向に回転させると、図9Aの矢印上方向にカーソルを移動させることができる。ダイヤルボタン67を時計方向に回転させると、図9Aの矢印下方向にカーソルを移動させることができる。
【0061】
また、例えば、図1に示したダイヤルボタン67を押しながら回転させることによって、図9Bに示すように、BS/CS等の放送方式(ディレクトリ)に沿ってカーソル(白抜き部)を移動させることができる。ダイヤルボタン67を押しながら反時計方向に回転させると、図9Bの矢印上方向にカーソルを移動させることができる。ダイヤルボタン67を押しながら時計方向に回転させると、図9Aの矢印下方向にカーソルを移動させることができる。
【0062】
このように、ダイヤルボタン67を回転させて所望の放送チャンネルにカーソルを合わせ、ダイヤルボタン67を押す。これにより、視聴する放送チャンネルが決定される。
【0063】
従来のチャンネル番号を数値入力する方式と比べて、ユーザがチャンネルの切り換えを行う際に、チャンネル番号を記憶しておく必要がないので、受信チャンネルを正確に設定できる。また、数値入力用のGUIが表示されている短い時間内に、何桁にもなるチャンネル番号を入力する手間が省けるので、便利である。
【0064】
また、このダイヤルボタンの押圧動作(放送チャンネルの決定)と同時に、図5のステップA5で、ユーザが選択したネットワークID(ディレクトリ)と、チャンネル番号(テキストファイル)と、チャンネルリストIDがリモコンのIR発信部51Aから赤外線信号として出射される。
【0065】
この赤外線信号が受像機本体60のIR受信部39Aに入射すると、図6のステップB1で、受像機本体60内のCPU29はリモコン5から送信されたとチャンネル番号がSRAM36に格納されているかどうかを確認する。ここで、SRAM36内に選択されたチャンネル番号が存在しない場合には、図6のステップB4へ進む。
【0066】
ステップB4では、図8Aに示すように、半導体メモリ50に新しいチャンネルリストがダウンロードされていないことを示すGUI表示がリモコン5の液晶表示部61に示される。この場合には、ステップA7と同様のダウンロード処理を行う。
【0067】
即ち、ユーザはリモコン5から半導体メモリ50を外し、この半導体メモリ50を受像機本体60に装着する。次に、この受像機本体60のSRAM36に記憶された最新のチャンネルリストとチャンネルリストIDを半導体メモリ50にダウンロードさせる。このダウンロードが成功すると、図8Bに示したように、ダウンロード済みを示すGUI表示がリモコン5の液晶表示部61に示される。その後、チャンネルリストを更新した半導体メモリ50を再度リモコンに装着する。もちろん、図8Bに示したGUI表示を、受像機本体60のモニタ画面上に表示させても良い。
【0068】
ステップB1で、受像機本体60のSRAM36内にリモコン5から送信されたネットワークIDとチャンネル番号が存在している場合には、図6のステップB2に進む。図6のステップB2では、リモコン5から送信されてきたチャンネル番号を受信するように、受像機本体60でのチャンネルの切り換えがなされる。放送チャンネルを切り換えた後、図6のステップB3に進む。
【0069】
次に、図6のステップB3で、半導体メモリ50に格納されているチャンネルリストIDが最新のものかどうかかが受像機本体60内のCPU29によって確認される。ここで、半導体メモリ50に格納されているチャンネルリストIDと、SRAM36に格納されているチャンネルリストIDとが同一ならば、半導体メモリ50に格納されているチャンネルリストは最新のものである。
【0070】
また、半導体メモリ50に格納されているチャンネルリストIDと、SRAM36に格納されているチャンネルリストIDとが異なるならば、半導体メモリ50に格納されているチャンネルリストを最新のリストに更新する必要がある。この場合には、図6のステップB4に進む。ステップB4でのダウンロード設定動作は上述した通りである。これにより、テレビジョン受像機100のチャンネル設定動作を終了する。
【0071】
このように、本発明に係るテレビジョン受像機100によれば、受像機本体60が受信可能な放送チャンネルのリストを記憶する書き換え可能な半導体メモリ50を備え、この半導体メモリ50がリモコン5に着脱自在に接続されることによって、当該半導体メモリ50に記憶されたリストが該リモコン5の液晶表示部61に表示されて成るものである。
【0072】
従って、受像機本体60側で放送チャンネルをいちいちアップダウン切り換えしなくても、リモコン5の液晶表示部61に表示されたリストの中から視聴したい放送チャンネルを選択し決定することができる。また、視聴可能な放送チャンネルの番号をいちいち記憶し、かつ入力する手間を省くことができる。
【0073】
これにより、受像機本体60におけるチャンネル切り換えの頻度を低減できると共に、放送チャンネルの選局作業を迅速かつ正確に行うことができる。
【0074】
さらに、書き換え可能かつ装着可能なメモリースティック等の記憶媒体を利用しているので、メモリースティックに記憶された放送チャンネルのリストをユーザの好みに合わせて容易にパソコン編集することができる。この場合には、編集後のメモリースティック50を受像機本体60に装着して、このメモリースティック50に記憶された編集後のチャンネルリストと、チャンネルリストIDをSRAM36に格納すれば良い。
【0075】
尚、この実施形態では、半導体メモリ50を受像機本体60に装着することによって、この半導体メモリ50にテレビ受信機60が受信可能なチャンネルリストを記憶させる場合について説明したが、これに限られることはない。例えば、SRAM36に記憶された最新のチャンネルリストとチャンネルリストIDを赤外線信号に変換し、リモコン側に装着された半導体メモリ50に転送しても良い。これにより、チャンネルリストとチャンネルリストIDのダウンロードを目的に、半導体メモリ50をテレビ受信機60に装着する手間を省くことができるので、便利である。
【0076】
また、この実施形態では、半導体メモリ50をリモコン5に装着した状態で受像機本体60のチャンネル切り換えを行う場合について説明したが、半導体メモリ50がリモコン5に装着されていない場合でも、受像機本体60のチャンネル切り換えは可能である。
【0077】
この場合には、例えばSRAM36(図2参照)に記憶されたチャンネルリストを受像機本体60のモニタ画面62の一部に表示させる。そして、このチャンネルリストの中から視聴したい放送チャンネルをリモコン5で選択し、決定する。この決定により受像機本体60でのチャンネル切り換えが実行されるように設定することで、アップダウン式と比べてチャンネル切り換えの頻度を低減できる。また、半導体メモリ50を紛失してしまった場合でも、チャンネルの切り換えを実行できるので安心である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る遠隔操作装置や遠隔操作方法によれば、放送受信手段が受信可能な放送チャンネルのリストを記憶する書き換え可能な記憶手段を備え、この記憶手段が遠隔操作手段に着脱自在に接続されると共に、当該記憶手段に記憶されたリストが該遠隔操作手段の表示部に表示されるものである。
【0079】
この構成によって、放送受信手段側で放送チャンネルをいちいちアップダウン切り換えしなくても、遠隔操作手段の表示部に表示されたリストの中から視聴したい放送チャンネルを選択し決定することができる。また、視聴可能な放送チャンネルの番号をいちいち記憶し、かつ入力する手間を省くことができる。
【0080】
従って、放送受信手段におけるチャンネル切り換えの頻度を低減できると共に、放送チャンネルの切り換えを迅速かつ正確に実行することができる。
【0081】
さらに、遠隔操作手段から記憶手段を取り外すことができるので、記憶手段に記憶された放送チャンネルのリストをユーザの好みに合わせて容易に編集することができる。
【0082】
この発明は、地上波放送や、BS/CS放送及びCATVなど多数の放送チャンネルを受信してモニタ画面に画像を表示するテレビジョン受像機等に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るテレビジョン受像機100の構成例を示す概念図である。
【図2】受像機本体60の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】リモコン5の内部構成例を示すブロック図である。
【図4】チャンネルリストのディレクトリ構造例を示す概念図である。
【図5】リモコン5のチャンネル設定動作例を示すフローチャートである。
【図6】受像機本体60のチャンネル設定動作例を示すフローチャートである。
【図7】GUIの表示例(その1)を示す概念図である。
【図8】GUIの表示例(その2)を示す概念図である。
【図9】チャンネルリストのGUI表示例を示す概念図である。
【符号の説明】
5・・・リモコン(遠隔操作手段の一例)、36・・・SRAM(第2の記憶手段の一例)、50・・・半導体メモリ(第1の記憶手段の一例)、60・・・受像機本体(放送受信手段の一例)、61・・・液晶表示部、67・・・ダイヤルボタン、100・・・テレビジョン受像機(放送受信装置の一例)

Claims (4)

  1. 受信可能な放送チャンネルのリストを示す識別情報と異なるリストの識別情報および/または前記受信可能な放送チャンネルのリストに無い放送チャンネルを示す遠隔操作信号が供給されたとき、前記受信可能な放送チャンネルのリストと該リストの識別情報を送信する機能を有した放送受信装置を遠隔操作する遠隔操作装置において、
    放送チャンネルのリストと該リストの識別情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記放送チャンネルのリストを表示する表示手段と、
    前記表示手段によって表示された前記放送チャンネルのリストから選択された所望のチャンネルを示すチャンネル番号を、前記記憶しているチャンネルのリストの識別情報とともに前記遠隔操作信号として送信する送信手段と、
    前記放送受信装置から送信されたリストと該リストの識別情報を受信する受信手段を備え、
    前記記憶手段は、前記送信手段から前記識別情報とチャンネル番号の送信後に前記受信手段で受信された前記放送受信装置からのリストと該リストの識別情報で、記憶しているリストと識別情報を更新する
    ことを特徴とする遠隔操作装置。
  2. 前記表示手段は、前記記憶手段に前記放送チャンネルのリストが記憶されていない場合に、前記記憶手段に前記リストが記憶されていないことを表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作装置。
  3. 前記表示手段は、前記チャンネルのリストを示す識別情報が前記最新のチャンネルのリストの識別情報と一致しない場合に、前記記憶手段に記憶されたリストが最新のものではないことを表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作装置。
  4. 受信可能な放送チャンネルのリストを示す識別情報と異なるリストの識別情報および/または前記受信可能な放送チャンネルのリストに無い放送チャンネルを示す遠隔操作信号が供給されたとき、前記受信可能な放送チャンネルのリストと該リストの識別情報を送信する機能を有した放送受信装置を遠隔操作する遠隔操作装置の遠隔操作方法において、
    放送チャンネルのリストと該リストの識別情報を記憶する記憶ステップと、
    前記記憶ステップで記憶された前記放送チャンネルのリストを表示する表示ステップと、
    前記表示手段によって表示された前記放送チャンネルのリストから選択された所望のチャンネルを示すチャンネル番号を、前記記憶しているチャンネルのリストの識別情報とともに前記遠隔操作信号として送信する送信ステップと、
    前記放送受信装置から送信されたリストと該リストの識別情報を受信する受信ステップを備え、
    前記記憶ステップでは、前記送信ステップで前記識別情報とチャンネル番号の送信後に前記受信ステップで受信された前記放送受信装置からのリストと該リストの識別情報で、記憶しているリストと識別情報を更新する
    ことを特徴とする遠隔操作方法。
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