JP4074898B2 - 薄層の厚みの測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、本願のメインクレームの前提部分による薄層の厚みの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
いくつかの産業部門、まず第一に自動車産業では、百万〜一千万個の範囲の莫大な数の部品が製造されている。例えばノズルの端面と噴射弁のアンカリングはクロムメッキされている。そのクロム層の厚みは、3〜8μmの範囲内の予め決められた限度内でなければならない。その測定される面は、一般的に直径が4mmで幅が0.5〜1.5mmの環状形態である。この種の部品は、極めて正確な量の燃料を、エンジン室に、電子制御によって噴射する。この噴射はある時間間隔で行われそのサイクルタイムはタイミングシステムによって予め決定しておかねばならない。これら部品の一般的な応力サイクル数は約1億であり、それはエンジンを約160,000km運転したことに相当する。これら部品のクロム層が薄すぎると、こう着を起こす危険がある。すなわちエンジン室への燃料供給が不十分になる危険がある。逆にクロム層が厚すぎると、噴射弁が閉じないで過剰量の燃料が噴射される危険がある。この場合、エンジンが発火する危険さえあり、この場合、一般にメーカーの責任になる。
【0003】
これらの理由のため、これらの部品を単に無作為にサンプリングして測定するだけでなく、個々の部品が各々、予め決められた許容差内に保持されていることを検査する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、この目的のために使用される測定システムは、正確に機能することが不可欠な高度に鋭敏な部品を、容認可能な経費で連続的に測定できるように、負荷に対する耐性が高くなければならない。
【0005】
特に非常に硬質で端縁が角ばった結晶のクロムの層を測定する場合、測定システムの実用寿命を長くすることは困難である。
【0006】
薄い層を測定する場合に一層難しいのは、触覚測定法を用いると、測定される層が測定中に変形したりまたは他の様式で変化して測定が不正確になる危険が常にあることである。上記のことに鑑み、本発明の目的は、薄層の厚みを正確に測定することができ同時に長い実用寿命を有する装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、この目的は、請求項1に係る発明の特徴部分によって達成することができる。請求項1に係る薄層の厚みの測定装置は、厚みが低μmの範囲内の薄層の厚みを測定する装置であって、軽量の支持アームを備え、前記支持アームの一端の領域に測定用プローブを備え、該プローブの測定用ポールはピボット運動の後、該薄層の表面上に置くことができ、前記支持アームの他の一端の領域に制動装置を備え、支持アームの軸受装置を備え、該軸受装置の幾何学的ピボット軸線が、ピボット運動の幾何学的ピボット面に垂直に延び、さらに前記支持アームの駆動装置を備え、該駆動装置は磁力を利用して作動し、前記ピボット面に対して対称に設計されかつこの永久磁石を備え、これら永久磁石は前記支持アームに接続され、そして該永久磁石の同じ極が該ピボット面の両側に位置してなり;
(a) 前記軸受装置(6)がねじりばね手段(31)を備え、その二つの末端が各々、前記ピボット面に対し横方向へ、それら自体の軸受ブロック(32,33)に固定され、
(b) 前記ピボット運動が、少なくとも本質的にねじりばね手段(31)のフックの法則の範囲内にあり、
(c) 前記制動装置が、渦電流制御の原理で作動しそしてピボット面の両面に配置されかつ各々ピボット面の方に向いた内面(72)を有する制動プレート(67)を備え、永久磁石(24,25)の磁極に向かい合いかつ該磁極から短い距離をおいて配置され、特にピボット面に平行に配置されて磁力線と交差し、
(d) 電線路を通じてトリガーできる少なくとも一つの電磁駆動コイル(71)が前記制動プレート(67)の外側に設けられている、というものである。
【0008】
この発明においては、操作中、支持アームに配置されている測定用プローブは、磁力を使用して作動する駆動装置によって、非常に迅速にかつ可能な最短時間で層の表面まで移動する。この移動中、支持アームは、軸受装置でピボットし、ねじりばね手段が本質的にフックの法則の範囲内でねじれる。その結果、上記ピボッティングは事実上、摩擦なしで行われる。制動装置が、測定用プローブが被測定表面を高速度でたたくのを防止する。渦電流による制動の利点は、特に、静摩擦から滑り摩擦に移行する間にかなり変動して、これが特に測定用プローブが被測定層上に置かれる直前またはこの作動中には不利になる機械的摩擦とは全く異なることである。渦電流による制御のその外の利点は、測定用プローブの速度が低下するにつれて、制動力が低下し、その結果、測定用プローブを被測定層上に穏やかに置くことが容易になることである。
【0009】
駆動装置は、迅速に応答し簡単に制御できる電気駆動コイルで実現される。
【0010】
本発明の測定装置のその外の有利な配置形態は請求項2〜24の発明を形成している。
【0011】
噴射弁の生産数が多いことにかんがみ、さらに実施する必要があることは、層の厚みの測定を、高い精密さで短時間内に実施することである。
【0012】
したがって、本発明の別の目的は、一方では、測定を非常に迅速に行い、他方では、測定操作で起こる被測定層の変化を避けることができる測定法を特定することである。
【0013】
この目的は、以下に記載の方法によって達成される。
【0014】
1つの薄層の厚みを測定する方法は、電気的方法を用いて薄層の厚みを測定する方法であり、測定を行うため、測定用プローブを被測定層上に置く方法であって;
a) 接近相において、測定用プローブ(3)を出発位置から被測定層に向けて高速度で運び、
b) 減速相において、測定用プローブ(3)が、層の上に置かれて測定位置をとるときの速度まで減速され、測定用プローブ(3)が被測定層の上に置かれるときの速度は、その層が損傷する可能性がないように低く、
c) 測定相において、被測定層上の測定位置における測定用プローブ(3)の圧力が増大し、次いで
d) 戻り相において、測定用プローブ(3)が、復原力によって出発位置まで戻される、というものである。
【0015】
この方法においては、とりわけ、測定用プローブは、接近相において、被測定層へ向けて高速度で運ばれる。その結果、測定用プローブは、短時間で、大部分の距離を進む。その結果、その全測定を行うのに必要な時間はかなり短くなる。しかし、測定プローブが、被測定層をこの速度でたたくと、層が損傷する。したがって、続く減速相で、測定用プローブの移動は、被測定層の損傷が起こりえない程度まで減速される。理想的な状態では、測定用プローブは、被測定層と接触すると、正確に静止する。
【0016】
指定の測定条件を作るため、および異種物質または塵埃の粒子を除くため、次の測定相において、測定用プローブは、作動中のコイルによって生成する測定力によって被測定層に押圧される。
【0017】
この方法の作動サイクルは、本発明の方法の戻り相で終わり、この相では、測定用プローブが復原力によってその出発位置まで戻る。
【0018】
有利な代表的実施態様で、復原力は、駆動コイルによって少なくとも、部分生成されることができる。
【0019】
次に、上述の方法を実現する具体的方法を説明する。
【0020】
この具体的な方法としては、厚みが低いμmの範囲内にある薄層を測定する装置を制御する方法であって;
測定用ポール(8)が層の表面上に置かれるまでほとんど無限の距離から測定用プローブ(3)を移動させるため、電流を少なくとも一つの駆動コイル(71)に供給し、その電流は、その第一の大きさで供給し続けると、測定用ポール(8)は層を打って衝撃を与え;
測定用プローブ(3)が近くの領域に到達したとき、測定用ポール(8)は、電流を第一の大きさの何分の一かまで減らして第二の大きさかまたはゼロにし、この第二の大きさは、測定用ポール(8)が層上に置かれるまで維持され;
測定用ポール(8)が層上に置かれた後、測定用ポール(8)は被測定層をしっかり押圧するのに十分な高い第三の大きさまで電流を増大する;
というものである。
【0021】
このとき、測定操作の後、負の電流を供給して、測定用プローブ(3)の戻りを加速するようにすることも考えられる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施態様を下記図面で例証する。
【0023】
図1は、全体を番号1で示す測定システムを示す。測定システム1は、本質的に基台2、測定用プローブ3、支持アーム4および支持アーム4の軸受装置6で構成されている。
【0024】
測定用プローブ3は、作動中、被測定層を有する測定物体の上に載置され、細長い支持アーム4の一端7に配置されている。測定用プローブ3は、図1には見ることができないが、電磁界を発生させるため、励磁巻線を備えている。その励磁巻線は、透磁性が高い材料で製造された測定用ポールを囲み、そのポールの下端は測定用プローブ3から突出している。球形の配置面3を形成する硬質ピンが、測定用ポールのこの一端に設置されている。さらに誘導巻線が測定用ポールのまわりに巻かれている。励磁巻線によって発生する電磁界は、測定用ポールの下端の被測定層の厚みの関数として変化する。その磁界の変化は、誘導コイルによって測定・評価される。このような測定用プローブ3は、例えばドイツ特許第C3437253号から公知である。
【0025】
図3(a)(b)は支持アーム4を示し、このアームはT字形である。中央部にV字形の溝11が設けられたばね青銅製の薄い帯状体が、支持アーム4の横ウエブ9を形成している。同じ材料で製造された縦ウエブ12が溝11の中にはめこまれ、接着剤の二つのシーム13と14によって横ウエブ9に接着されている。すなわち、横ウエブ9がその縦方向中央領域にV字形の溝11を有し、その溝11が縦ウエブ12の縦方向の端縁を収納している。接着剤による結合によって、支持アーム4の質量を大きく増大することなく材料どうしを安定して結合させることができる。ばね青銅を機械的に処理している間に材料中に応力が生じるのを避けるため、横ウエブ9と縦ウエブ12の外形は、厚みが例えば100μmのホイルを化学的に切削加工して製造される。図1に示されているように、縦ウエブ12は、タブ様で幅広の三つの部分(タブ)16,17,18を備えている。中央の第一タブ16は、支持アーム4を約1:2の比率で二つの部分19,21に分割し、図1では下方に向いている。第一タブ16には通孔22が設けられ、その中に保持部材23が挿入されている。その保持部材23は第一タブ16に接着剤で結合されている。
【0026】
支持アーム4の縦ウエブ12の第二タブ17は短い部分19の末端に設置され、第一タブ16と同様に図1において下方に向いている。この第二タブ17はトングを形成し、その両面に、平坦な円筒形永久磁石24,25が例えば接着剤による結合で固定されている(図3(a))。これら二つの磁石24,25は、例えば1.2Tという高い界磁強度を有し、それらの磁極は、二つの異なる磁極が互いに反対側にあるように配向され、第二タブ17によって隔てられている。磁界線は、第二の外部磁極に戻って入るように、外側に設置されかつ第二タブ17に対して反対側に向いている磁極から発生する。これによって、磁石24,25の外側に軸に対し対称の磁界が生成する。
【0027】
支持アーム4の反対側の末端には、縦ウエブ12の第三タブ18が設置され、そのタブ18は、他の二つのタブ16,17に対して反対方向、すなわち図1において上方に向いている。第三タブ18の領域において、縦ウエブ12は横ウエブ9を超えて突出している。したがって、第三タブ18上に、測定用プローブ3を横ウエブ9からの干渉なしで保持することができる。第三タブ18と測定用プローブ3は接着剤による結合によってしっかり結合されている。図1は第三タブ18の上方に測定用プローブ3を線図で示している。
【0028】
図4(a)(b)は保持部材23を詳細に示す。保持部材23には幅の狭いカラー26が設けられ、そのカラー26は通孔22のエッジと接触して、保持部材23の取付け位置が固定されている。図4(a)において上方に向いている面上に、保持部材23は、平坦部分27を有し、その平坦部分27には、その幅全体を占める溝28が設けられている。さらに、保持部材23には半径方向の溝29が設置され、その溝29が保持部材23の全長にわたって延びている。溝29は溝ベース30を有し、そのベース30は本質的に保持部材23の中心軸線にそって延びている。
【0029】
図1から分かるように、テンショニングベルトとして設計されたばね帯状体31が溝28に保持され、保持部材23に接着剤で結合されている。そのばね帯状体31は支持アーム4のピボット軸線を形成し、その軸線は保持部材23の中央軸線と一致している。支持アーム4がピボットすると、ばね帯状体31がねじれるが、ねじりは常にフックの法則の範囲内にあるので永久的な機械的摩擦はない。その結果、測定は再現可能でかつ高い測定精度で行うことができる。ばね帯状体31には成形中に機械的処理を行ったため、応力が生じることがあるがこの応力を避けるため、ばね帯状体31は、化学的切削加工によってホイルから正しい形態にする。このばね帯状体に適した材料は、銅−ベリウム(Cu−Be)(ベリウムの比率は2%)である。
【0030】
上記目的を達成するため、重ね板ばねの形態の二つのテンショニングブラケット32,33が基台2の互いに反対側の二つの面に、例えばねじで固定設置されていることが図1と図2から分かる。テンショニングブラケット32,33は、ばね帯状体31と異なり、支持アーム4と同様に安価なばね青銅製である。これらブラケット32,33は基台2の面に対し直角方向に延出し、基台2に対して外側へセッチング(pretension, prestressing)がなされている。テンショニングブラケット32,33は、自由端34,36(図2)に各々、二つの溝穴37,38が設けられ、その結果、テンショニングブラケット32,33は各々、この領域に三つのタブ41,42,43を備えている。図2から最もよく分かるように、それぞれの中央タブ42の上部領域は、十分に内側へ湾曲して、その自由端44が下方に向いている。その結果、タブ42の中央領域に丸い面46が生じ、その面の上にばね帯状体31が載置されている。したがって、中央タブ42は、幅がばね帯状体31とほぼ同じであることが有利であり、ばね帯状体は、テンショニングブラケット32,33の上に載っているとき両側が下方に湾曲している。連結するため、ばね帯状体31は、例えば、前記丸い面46からある距離をおいてテンショニングブラケット32,33に接着剤で結合させる。ばね帯状体31をこのような方式で案内して連結すると、ばね帯状体31が変形するのを避けることができる。しかし、同時に、接着剤による結合によって、ばね帯状体31は、その縦方向にわずかな引張応力がかかっている。
【0031】
このように、支持アーム4は、弾性を保持して取り付けられ、ばね帯状体31のまわりをピボット可能な二つのアームのレバーを形成している。支持アーム4のレバーアーム19,21の長さは、支持アーム4が釣り合うように選択される。支持アーム4がピボットすると、ばね帯状体31はねじれて復原力を発生する。ばね帯状体31の復原力によって、支持アーム4は、常にその水平の載置位置まで戻り、その復原力が除かれる。中央タブ42の丸い面46によって、ばね帯状体31が、ねじれたとき、いずれの部分もゆがんだりまたは摩擦、ノッチングまたは追加のねじりのモーメントを起こすいくつかの他の形態の負荷を受けることがないように保証される。
【0032】
また、ばね帯状体31は、その幅によって、支持アーム4を、確実に、帯状体31の縦方向に対して横方向に向いている支持アーム4を適切に案内して、測定用ポールの高い位置決め精度に寄与している。しかし、別の代表的実施態様で、このばね帯状体31はねじりワイヤで代替することができる。
【0033】
励磁コイルおよび測定用プローブ3の誘導コイルの二つづつの電気接続リード線が、横ウエブ9と縦ウエブ12の間のコーナー領域の保持部材23に、対で案内されている。これら接続リード線は、次に、支持アーム4から外側へ、テンショニングブラケット32,33の方へ、保持部材23の中央に本来、設けられている溝29を通って案内される。接続リード線のこの種の対称形の案内によって、接続リード線は特に簡単にかつ安定して取り付けることができるので、作動中に移動せず、支持アーム4の平衡を阻害したりまたは摩擦を生じることがない。さらに、支持アーム4がピボットする場合、接続リード線は、そのピボット軸線とほとんど正確に一致しているので実際には全く移動しない。さらに、このリード線は、ピボット軸線のすぐ近くに位置しかつ極めて短い能動レバーアームが結合されているため、支持アーム4にトルクを発生できない。なおこのトルクは支持アーム4にかなりの影響を与える。最後に、接続リード線は、保持部材23から、各テンショニングブラケット32,33の開口37を通って、例えば端子に接続する。
【0034】
測定用プローブの電流の強さは、例えば、ライン断面積4×10−4mm2 が十分であるように選択される。原則として、絶縁中間被膜を介在させて支持アーム4に接着剤で結合された、エッチングを行った導体トラック(etched conductor track)を通じて電流を送ることもできる。このようにして、支持アーム4の重量をさらに減らして簡単に製造することができる。
【0035】
図5は、長方形の底部材51に組み込まれた測定システム1を示す。明確に示すため、基台2及びテンショニングブラケット32,33を備えている支持アーム4の軸受装置6は省略してある。この場合、底部材51は本質的に長方形の開口52を有し、その寸法は、一方ではテンショニングブラケット32,33をその側部にスペースを置いて収容可能で、他方では基台2を開口52の上に係合(載置)できる寸法である。基台2には二つの細長い通孔が設けられ、その一方だけが見えて参照番号53で示されているが、基台2は、底部材51上で横方向に調節することができる。基台2は、設置された位置で底部材51の方に向いている面に、二つの低い長方形の突出部56,57を有し、これらの突出部は底部材51の横溝58と係合している。このように、基台2は底部材51上で回転できない。同時に、その縦方向の正確な位置が固定される。
【0036】
図6(a)は、下方から見た底部材51を示す。底部材51には支持アーム4用の溝穴59が設けられ、その溝穴59は、支持アーム4がその中でピボット可能なように十分に長い。溝穴59の幅は、基台2が、その細長い通孔にそって、調節可能性を最大限に利用するときでも、溝穴59の側壁61,62と接触しないような寸法である。
【0037】
支持アーム4は、測定用プローブ3を有するその部分(レバーアーム)21によって、底部材51の上方に突出し、末端が閉鎖されているスリーブ63によって機械的損傷を受けないよう保護されている。そのスリーブ63は測定用開口64を備え、支持アーム4が移動すると、測定用プローブ3は開口64を通過することができる。図6(b)から分かるように、底部材51の開口52に平行して、細長い凹部66が設けられ、その凹部66に、二つの同一のL字形の制動プレート67が挿入されている。明確に示すため、図6(b)には、測定システムを示していない。
【0038】
駆動コイル71が、各制動プレート67の広幅リム69の各外面に配置されている。制動板67が凹部66中に装着されると、二つの制動プレート67の二つの駆動コイル71が互いに同心で配置される。直流電流がこれら駆動コイル71に流れると、線対称の時間的に変化しない磁界が、永久磁石として生成する。駆動コイル71の対称結合軸線(joint axix of symmetry)70(図5)は、前記装着位置で、永久磁石24,25の対称軸線に対してずれた位置にあり、この場合、それぞれの磁界は少なくとも一部分オーバーラップし、そしてこれら磁界の極性が同じ場合、両者の間に引力が生じる。この引力によって、支持アーム4が移動し、その結果、測定用プローブ3が被測定表面に向かって移動する。
【0039】
図7は、一方の制動プレート67の内側面72の平面図を示す。制動プレート67は幅広リム69と幅狭リム73を備え、幅広リム69は厚みが幅狭リム73より薄い。さらにトラフ様凹部74が幅広リム69の中央に配置されている。これら二つの制動プレート67の幅広リム69は底部材51の凹部66中に突出している。幅が狭くて厚いリム73が互いに支え合い、その結果、幅広リム69の方が寸法が小さいので幅広リム69の間に間隙がある。この間隙の中に、横ウエブ9が溝11の幅まで狭くなっている。支持アーム4の領域が突出している。取り付けられた位置で、永久磁石24,25は、制動プレート67の幅広リム69の二つのトラフ様凹部74で形成されている空間内で自由に移動可能であり、制動板間に形成された間隙はできるだけ小さくしてその空隙内に延びる力線(force line)はできるだけ少なくする。
【0040】
これら制動プレート67は、永久磁石24,25と相互に作用して、支持アーム4を制動する渦電流を生じ、制動プレート67は測定システム1に固定配置される。渦電流による制動は、磁界と導体との間の相対運動によって電流が誘導されるという原理に基づいている。その電流は、前記の相対運動とは反対の方向に減速力を生成するように流される。前記相対移動の制動を起こす減速力は、磁界が通過する導体の導電率が増大するにつれて増大する。この理由のため、本発明によれば、制動プレート67は電気銅で製造される。電気銅は、特に導電率が高いことによって知られている。
【0041】
支持アーム4は、ばね帯状体31から摩擦なしで懸垂されているのでその運動を制動する必要がある。測定用プローブ3は、制動されずに、駆動コイル71に引き付けられると、減速されずに被測定層をたたいてその層を損傷する。しかし機械的制動は、この方法によって起こる制動が過大に変動するので不適である。さらに、静摩擦から滑り摩擦に移行して摩擦係数が極端に異なると、例えば測定用プローブ3がすでに被測定表面にごく近い状態の場合、測定が困難になる。渦電流による制動が特に有利なのは、測定用プローブ3が静止しているときは制動力が消失していることである。本発明の構造では、永久磁石24,26が支持アーム4に配置され、静止している制動プレート67に対して移動可能であり、支持アーム4の重量が最小限に小さいこととあいまって、過電流による制動の効率が最高になる。
【0042】
本発明の装置を腐食性環境下で作動させたい場合、渦電流による制動の機能を損なうことなく、銅板を全メッキすることは容易に行うことができる。
【0043】
また、測定システム1の移動重量をできるだけ小さくして該システムの運動のエネルギーをできるだけ小さくし、所定の制動作動によって迅速な減速を行うことが、制動の態様にとって望ましい。
【0044】
本発明の代表的な実施態様において、その質量は約0.5gであり、その質量をさらに減少させれば、設定される必要条件に対していくつもの利点がもたらされるであろう。測定用プローブが、被測定層の上に置かれるときに測定システムの速度を下げることが非常に効果的である。運動のエネルギーは、速度の二乗のみならず質量の一乗によって決まることは知られている。
【0045】
底部材51の別のハウジング部分に接続され、二つの末端プレート76,77だけがしめされている。このように、全装置は、環境の影響と機械的損傷から保護されている。
【0046】
上記装置は以下のように機能する。
【0047】
層の厚み測定は、図8と図9に示すいくつものステップで実施される。図8は、測定用プローブ3が進む距離を、相対距離で相対時間単位に対してプロットして示す。相対距離単位は、被測定層が測定用プローブに対してもはや作用しない場合のプローブの位置を示す。相対距離単位は層が測定される位置を示す。図9は、駆動コイル71を流れる電流の関連時間曲線を示す。
【0048】
a) 第一時間間隔T1において、高電流が駆動コイル71に流され、支持アーム4を強く加速して、測定用プローブ3を被測定層に向けて高速度で動かす。測定用プローブ3が進む距離は、図8に実線Iで示されている。高分解能プローブの場合、測定用プローブ3は、例えば測定部位から1mmの距離の位置に配置されている。分解能が余り高くないプローブの場合、測定部位からの距離は2mmであり、このとき、無限点(出発位置の測定用プローブ)から被測定物体までの時間はごくわずかに大きい。時間間隔T1の最後で測定用プローブ3は部位A1すなわち被測定層に非常に近い位置にある。コイル電流がその強さを維持すると、測定用プローブ3は、点線で示されているように層を高速度で打つであろう。この場合、被測定層は損傷を受けかつ測定ポールは速く摩耗するであろう。
【0049】
b) この理由から、第二時間間隔T2の過程で、コイル電流は、かなり低い値にまたはゼロにまで低下させる。ここで、支持アーム4は、渦電流制動の作用およびばね帯状体31の復原力の増大によってかなり減速される。渦電流制動の特性は、制動によって速度を低下させて、測定用プローブ3を非常に低い速度で層上に穏やかに置く特性である。この配置が行われる時点は図8にA2で示してある。この時点でも、プローブシステム1の移動する質量が小さいことは有利な効果がある。すなわち、位置決め時の速度が低いと、プローブシステム1の運度エネルギーは非常に小さいので、被測定層は損傷を受けることなくかつ測定用ポールは保護される。
【0050】
c) 次に、第三の時間間隔T3において、コイル電流は、測定用プローブ3に所定の圧力を生じさせるため、例えば最初のレベルで再び増大させる。その圧力は、非常に優れた測定の再現性がえられるよう十分に高いが、被測定層が変形しないように十分低い圧力である。同時に、その圧力によって、あらゆる粒子が脇へおしやられる。この時間間隔T3中に、被測定層の厚みが、誘導法によってそれ自体公知の方法で測定される。
【0051】
d) 測定が終わった後、測定用プローブ3を被測定物体から再び移動させる。この移動は、一方では、ばね帯状体31の復原力によって、他方ではコイル電流の方向を逆にすることによって、駆動コイル71と永久磁石24,25の間に反発力を生じさせて行われる。特に、プローブ3を被測定層の上に置くときの速度ができるだけ低く保持されることは、層の厚みを測定する個々のステップから明らかである。特に、本発明のシステム全体の質量が非常に低いので、システムの慣性をかなり低くできるから、上記のことが可能になることは明らかである。
【0052】
本発明の装置は、測定用ポールと被測定層を最大限保護しながら1秒間当り10回測定することができる。
【0053】
比較するため、図8に、支持アーム4の非周期的制動の場合をプロットした実線IIを示す。この場合、測定用プローブ3は表面に漸近的に近づいて、測定用ポールが、速度ゼロで表面上に置かれる。この方式は、表面と測定用ポールを保護することについては最適のシナリオである。しかし、測定用プローブを表面上まで運ぶのに、先に説明した本発明の実施態様の場合よりかなり長い時間がかかるので、これに対して単位時間当り可能な測定回数が減少する。
【0054】
この場合、当然のことであるが、図9に示すコイル電流の曲線は実線Iで示す曲線とは異なっている。例えば、そのコイル電流は段階的な場合(破線II)または連続曲線(一点鎖線III)の電流の場合がある。
【0055】
駆動コイル71の電流の方向を逆にすることによって、測定用プローブ3を減速させることも考えられる。しかしこれを行うには、極性を逆にして正確に規定して観察する瞬間が必要である。減速作動が始まる瞬間における変化が非常にわずかであっても、そのとき、測定用ポールは、制御されていない状態で層の上に置かれる。その結果、測定用ポールの摩耗が増大し、被測定層が損傷しかつ測定の再現性が劣るようになる。
【0056】
例えば、四百万回というような極めて多数の測定を行って、測定用プローブが摩耗した場合、新品と取り替えることができる。本発明の装置の他の部品は、事実上、摩耗することなく作動し、さらに長期間にわたって作動させることができる。
【0057】
次に、本発明に係る上記装置の好ましい実施形態を列挙する。
【0058】
(1) 前記二つの軸受ブロック32,33の少なくとも一つがテンショニングブラケットによって形成され、そのブラケットが、前記ねじりばね手段31を、その縦方向の引張り応力下に置く。
【0059】
(2) 前記ねじりばね手段31が、金属製フォイル帯状体で形成されている。
【0060】
(3) 前記フォイル帯状体31、横ウエブ9の縦方向に対して本質的に横方向に延びている。
【0061】
(4) フォイル帯状体31に、少なくとも本質的に内部応力がない。
【0062】
(5) フォイル帯状体31が、その外形を化学的切削加工でつくることによって製造される。
【0063】
(6) 前記支持アーム4が、前記ピボット面に対し少なくとも本質的に垂直に延びる横ウエブ9および前記ピボット面に対し少なくとも本質的に平行に延びる縦ウエブ12を備え、そして縦ウエブ12は、縦方向の端縁が横ウエブ9の中央に当接して一体にかつ応力なしで結合されている。
【0064】
(7) 前記ウエブ9,12のうち少なくとも一方が、応力なしで化学的切削加工で製造される。
【0065】
(8) 前記軸受装置6が一対の重ね板ばね32,33を備えてなり、その一対の重ね板ばねは、セッチングによって外側に湾曲しかつその自由末端の領域に、フォイル帯状体31のそれぞれの末端領域が少なくとも間接的に結合されている。
【0066】
(9) 前記一対の重ね板ばね32,33のうち少なくとも一つの重ね板ばねが、その自由末端領域34,36をフレームを用いてL字形に曲げられた丸い面46を形成し、そしてフォイル帯状体31が自由L字形ウエブ上に延び、丸い面46のまわりに延び、次いで前記丸い面46から比較的大きな距離をおいた位置で重ね板ばね32,33に連結されている。
【0067】
(10) 前記丸い面46が、前記ピボット軸線に平行に延びかつ曲げ半径である一定の半径を有する。
【0068】
(11) 前記支持アーム4が、フォイル帯状体31の領域において、フォイル帯状体31がワンピースで通過する突出タブ16を備えている。
【0069】
(12) 溝28内に、平坦なフォイル帯状体31を、その応力がかかっていない状態で保持する保持部材23が設けられ、一方、その保持部材23は支持アーム4にしっかりと結合されている。
【0070】
(13) 測定用プローブ3の電気接続リード線が、支持アームに取り付けられ、次で支持アーム4のピボット軸線の近くで、保持部材23の少なくとも一つの半径方向の溝29を通じて案内される。
【0071】
(14) フォイル帯状体31が、そのねじり領域において、接続リード線に接続されていない。
【0072】
(15) 接続リード線が、縦ウエブ12に対し、対称に、接着剤で結合されている。
【0073】
(16) 接着位置が、横ウエブ9と縦ウエブ12の間のコーナー領域内にある。
【0074】
(17)横ウエブ9が、その縦方向中央領域に、V字形の溝11を有し、その溝が縦ウエブ12の縦方向の端縁を収納している。
【0075】
(18) ピボット運動が、金属製フォイル帯状体31のフックの法則の範囲内の出発範囲内にある。
【0076】
(19) 永久磁石24,25が、支持アーム4のトング17に取り付けられ、そのトングはピボット面内に正確に位置している。
【0077】
(20) トング17が、縦ウエブ12の一体部分である。
【0078】
(21) 制動プレート67がトラフ様凹部74を有し、その凹部は、周囲面を有する永久磁石24,25を少なくとも一部分を収納し、したがって凹部74は永久磁石24,25の磁界線のケージを形成している。
【0079】
(22) 少なくとも一つの駆動コイル71が、永久磁石24,25の載置位置の方へ、ピボット運動の方向に移動される。
【0080】
(23) 永久磁石24,25の保磁力が、少なくとも一つの駆動コイル71の磁界の強さにより有意に大きい。
【0081】
(24) 永久磁石24,25と少なくとも一つの駆動コイル71の磁界間の相互作用によって、復原力の少なくとも一部分が生成する。
【0082】
(25) 厚みが低いμmの範囲内にある薄層を測定する装置を制御する方法であって;
測定用ポール8が層の表面上に置かれるまでほとんど無限の距離から測定用プローブ3を移動させるため、電流を少なくとも一つの駆動コイル71に供給し、その電流は、その第一の大きさで供給し続けると、測定用ポール8は層を打って衝撃を与え;
測定用プローブ3が近くの領域に到達したとき、測定用ポール8は、電流を第一の大きさの何分の一かまで減らして第二の大きさかまたはゼロにし、この第二の大きさは、測定用ポール8が層上に置かれるまで維持され;
測定用ポール8が層上に置かれた後、測定用ポール8被測定層をしっかり押圧するのに十分な高い第三の大きさまで電流を増大する。
【0083】
(26) 測定操作の後、負の電流を供給して、測定用プローブ3の戻りを加速する。
【0084】
【発明の効果】
本発明に係る薄層を測定する装置によれば、薄層の厚みを正確に測定することができ同時に長い実用寿命を有する装置を提供することができる。また、本発明に係る薄層を測定する方法によれば、薄層の厚みを正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプローブシステムを側面から見た斜視図である。
【図2】 支持アームを除いて、プローブシステムの基台とテンショニングラケットの断面図を示す。
【図3】 (a)は支持アームを上から見た平面図である。
(b)は支持アームの拡大した横断面図である。
【図4】 (a)は保持部材の横断面図である。
(b)は保持部材の図4(a)中III−III線縦断面図である。
【図5】 本発明の測定装置の側面からみた部分断面線図である。
【図6】 (a)は本発明の測定装置の底部を下から見た線図である。
(b)は本発明の測定装置を上からみた線図である。
【図7】 制動プレートの内側の平面図である。
【図8】 相対時間単位に対してプロットしたプローブシステムの移動距離を示す。
【図9】 相対時間単位に対してプロットした駆動コイルの制御電流を示す。
【符号の説明】
3 測定用プローブ
4 支持アーム
6 軸受装置
8 測定用ポール
9 横ウエブ
11 溝
12 縦ウエブ
16 突出タブ
17 支持アームのトング
23 保持部材
24,25 永久磁石
28 溝
29 溝
31 ねじりばね手段(フォイル帯状体)
32,33 軸受ブロック(重ね板ばね)
34,36 重ね板ばねの自由末端領域
46 丸い面
67 制動プレート
71 電磁駆動コイル
72 ピボット面の方に向いた内面
74 トラフ様凹部
Claims (24)
- 厚みが低μmの範囲内の薄層の厚みを測定する装置であって、
軽量の支持アームを備え、
前記支持アームの一端の領域に測定用プローブを備え、該プローブの測定用ポールはピボット運動の後、該薄層の表面上に置くことができ、
前記支持アームの他の一端の領域に制動装置を備え、
支持アームの軸受装置を備え、該軸受装置の幾何学的ピボット軸線が、ピボット運動の幾何学的ピボット面に垂直に延び、さらに
前記支持アームの駆動装置を備え、該駆動装置は磁力を利用して作動し、前記ピボット面に対して対称に設計されかつこの永久磁石を備え、これら永久磁石は前記支持アームに接続され、そして該永久磁石の同じ極が該ピボット面の両側に位置してなり;
(a) 前記軸受装置(6)がねじりばね手段(31)を備え、その二つの末端が各々、前記ピボット面に対し横方向へ、それら自体の軸受ブロック(32,33)に固定され、
(b) 前記ピボット運動が、少なくとも本質的にねじりばね手段(31)のフックの法則の範囲内にあり、
(c) 前記制動装置が、渦電流制御の原理で作動しそしてピボット面の両面に配置されかつ各々ピボット面の方に向いた内面(72)を有する制動プレート(67)を備え、永久磁石(24,25)の磁極に向かい合いかつ該磁極から短い距離をおいて配置され、特にピボット面に平行に配置されて磁力線と交差し、
(d) 電線路を通じてトリガーできる少なくとも一つの電磁駆動コイル(71)が前記制動プレート(67)の外側に設けられている、
ことを特徴とする薄層の厚みの測定装置。 - 前記二つの軸受ブロック(32,33)の少なくとも一つがテンショニングブラケットによって形成され、そのブラケットが、前記ねじりばね手段(31)を、その縦方向の引張り応力下に置くことを特徴とする請求項1に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 前記ねじりばね手段(31)が、金属製フォイル帯状体で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 前記金属製フォイル帯状体で形成されているフォイル帯状体(31)が、横ウエブ(9)の縦方向に対して横方向に延びていることを特徴とする請求項3に記載の薄層の厚みの測定装置。
- フォイル帯状体(31)に、少なくとも本質的に内部応力がないことを特徴とする請求項3に記載の薄層の厚みの測定装置。
- フォイル帯状体(31)が、その外形を化学的切削加工でつくることによって製造されることを特徴とする請求項3に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 前記支持アーム(4)が、前記ピボット面に対し少なくとも本質的に垂直に延びる横ウエブ(9)および前記ピボット面に対し少なくとも本質的に平行に延びる縦ウエブ(12)を備え、そして縦ウエブ(12)は、縦方向の端縁が横ウエブ(9)の中央に当接して一体にかつ応力なしで結合されていることを特徴とする請求項1に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 前記ウエブ(9,12)のうち少なくとも一方が、応力なしで化学的切削加工で製造されることを特徴とする請求項7に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 前記軸受装置(6)が一対の重ね板ばね(32,33)を備えてなり、その一対の重ね板ばねは、セッチングによって外側に湾曲しかつその自由末端の領域に、ねじりばね手段(31)のそれぞれの末端領域が結合されていることを特徴とする請求項1に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 前記一対の重ね板ばね(32,33)のうち少なくとも一つの重ね板ばねが、その自由末端領域(34,36)をフレームを用いてL字形に曲げられた丸い面(46)を形成し、そしてねじりばね手段(31)が自由L字形ウエブ上に延び、丸い面(46)のまわりに延び、次いで前記丸い面(46)から比較的大きな距離をおいた位置で重ね板ばね(32,33)に連結されていることを特徴とする請求項9に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 前記丸い面(46)が、前記ピボット軸線に垂直に延びかつ曲げ半径である一定の半径を有することを特徴とする請求項10に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 前記支持アーム(4)が、ねじりばね手段(31)の領域において、ねじりばね手段(31)が一体構造で通過する突出タブ(16)を備えていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一つに記載の薄層の厚みの測定装置。
- 溝(28)内に、平坦なねじりばね手段(31)を、その応力がかかっていない状態で保持する保持部材(23)が設けられ、一方、その保持部材(23)は支持アーム(4)にしっかりと結合されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載の薄層の厚みの測定装置。
- 測定用プローブ(3)の電気接続リード線が、支持アームに取り付けられ、次で支持アーム(4)のピボット軸線の近くで、保持部材(23)の少なくとも一つの半径方向の溝(29)を通じて案内されることを特徴とする請求項13に記載の薄層の厚みの測定装置。
- ねじりばね手段(31)が、そのねじり領域において、接続リード線に接続されていないことを特徴とする請求項1から14のいずれか一つに記載の薄層の厚みの測定装置。
- 接続リード線が、支持アーム ( 4 ) を構成している縦ウエブ(12)に対し、対称に、接着剤で結合されていることを特徴とする請求項1から15のいずれか一つに記載の薄層の厚みの測定装置。
- 接着位置が、支持アーム ( 4 ) を構成している横ウエブ(9)及び縦ウエブ(12)の間のコーナー領域内にあることを特徴とする請求項16に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 横ウエブ(9)が、その縦方向中央領域に、V字形の溝(11)を有し、その溝が縦ウエブ(12)の縦方向の端縁を収納していることを特徴とする請求項7に記載の薄層の厚みの測定装置。
- ピボット運動が、ねじりばね手段(31)のフックの法則の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 永久磁石(24,25)が、支持アーム(4)のトング(17)に取り付けられ、そのトングはピボット面内に正確に位置していることを特徴とする請求項1に記載の薄層の厚みの測定装置。
- トング(17)が、支持アーム ( 4 ) を構成している縦ウエブ(12)の一体部分であることを特徴とする請求項20に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 制動プレート(67)がトラフ様凹部(74)を有し、その凹部は、周囲面を有する永久磁石(24,25)を少なくとも一部分を収納し、したがって凹部(74)は永久磁石(24,25)の磁界線のケージを形成していることを特徴とする請求項1に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 少なくとも一つの駆動コイル(71)が、永久磁石(24,25)の載置位置に向うピボット運動の方向での移動により位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の薄層の厚みの測定装置。
- 永久磁石(24,25)の保磁力が、少なくとも一つの駆動コイル(71)の磁界の強さよりも大きいことを特徴とする請求項1または23に記載の薄層の厚みの測定装置。
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