JP4074146B2 - 印刷汚れ検査方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷物を検査する技術分野に属する。特に、プリンタで印刷される可変情報を含む印刷物を検査する印刷汚れ検査方法と装置に関する。
【0002】
【従来技術】
印刷物の汚れを検査する方法としては、基準画像と比較する方法が知られている。この方法においては、適正な印刷物を撮像して得た基準画像をメモリに記憶しておき、検査対象の印刷物を撮像して得た検査対象画像との差の絶対値を演算して差分画像を生成し、その差分画像における画素値の大きな画素の個数によって汚れの有無の判定が行なわれる。
【0003】
また、余白部分だけを検査する方法が知られている。この方法においては、印刷物の撮像画像において余白部分に含まれる検査領域を設定し、検査対象画像におけるその検査領域において所定のしきい値を超える画素値を有する画素の個数によって汚れの有無の判定が行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
基準画像と比較する方法では、用紙の蛇行等を原因とする絵柄の位置ずれによって良品を不良品とする誤判定が起き易い。それを回避するためには、汚れ検出性能を低くするか、位置ずれ補正処理を行う必要性がある。しかし、それを行ったとしても、ダイレクトメールにおいてはプリンタで印刷される可変情報が含まれており1ページごとに異なる印刷が行なわれる。このような印刷物では可変情報と汚れとを原理的に区別することができず、そのままではこの方法を適用することができない。
【0005】
また余白部分だけを検査する方法では、検査から洩れる領域が広く検査できる領域の重要性が低いため実用性が低い。すなわち、一般的な印刷物の紙面では余白部分が少なく、比較的余白が多く見られるページの天地左右の周辺付近はプリンタによる印字の禁止領域となっており、汚れの発生が品質上の問題とならないことが多い。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、位置ずれや可変情報による誤判定がなく、検査できる領域を広くとれるため重要性の高い領域の検査漏れが少なく実用性の高い印刷汚れ検査方法と装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は下記の本発明によって解決される。すなわち、
本発明の請求項1に係る印刷汚れ検査方法は、印刷物の撮像画像において所定の検査領域として印刷方向に対して直角方向の2つの水平辺と、印刷方向に対して平行方向の2つの垂直辺とから成る矩形の領域を設定する検査領域設定過程と、その検査領域の画像を所定のしきい値で2値化して2値化画像を生成する2値化過程と、その2値化画像の前記検査領域において独立して存在する画素群について前記検査領域の2つの水平辺の画素が両方とも含まれているパターンであるところの横断するパターンの個数を演算する個数演算過程と、その個数に基づいて前記検査領域における印刷汚れの有無を判定する汚れ判定過程とを有するようにしたものである。
【0008】
本発明によれば、検査領域設定過程において印刷物の撮像画像において所定の検査領域として印刷方向に対して直角方向の2つの水平辺と、印刷方向に対して平行方向の2つの垂直辺とから成る矩形の領域が設定され、2値化過程においてその検査領域の画像が所定のしきい値で2値化されて2値化画像が生成され、個数演算過程においてその2値化画像の前記検査領域において独立して存在する画素群について前記検査領域の2つの水平辺の画素が両方とも含まれているパターンであるところの横断するパターンの個数が演算され、汚れ判定過程においてその個数に基づいて検査領域における印刷汚れの有無が判定される。適正な印刷物においては検査領域を横断するパターンの個数が、位置ずれや可変情報に影響されないように、検査領域を適正に設定することができる。この検査領域の設定は余白部分に限定されない。そのように設定が行われたとき、パターンの個数が変化するのは検査領域を横断する汚れが発生した場合である。したがって、位置ずれや可変情報による誤判定がなく、検査できる領域を広くとれるため重要性の高い領域の検査漏れが少なく実用性の高い印刷汚れ検査方法が提供される。また、前記所定の検査領域は印刷方向に対して直角方向の2つの水平辺と、印刷方向に対して平行方向の2つの垂直辺とから成る矩形の領域である。したがって、検査領域の設定が容易であるとともにアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。また、前記個数は前記2つの水平辺の一方から他方へ横断するパターンの個数であるようにした。したがって、一般的に印刷方向に流れる印刷汚れの発生頻度が高いことから、検査性能をほとんど低下させることなくアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。
【0009】
また本発明の請求項2に係る印刷汚れ検査方法は、請求項1に係る印刷汚れ検査方法において、前記所定の検査領域は、適正な印刷物においては横断するパターンが存在しない領域であるようにしたものである。本発明によれば、横断するパターンの有無によって直ちに印刷汚れの有無が判定されからアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。
【0012】
また本発明の請求項3に係る印刷汚れ検査方法は、請求項1〜4のいずれかに係る印刷汚れ検査方法において、前記撮像画像はインキ色の補色フィルターを介して撮像した画像であるようにしたものである。本発明によれば、撮像画像における印刷汚れのコントラストが良くなり検査性能を高めることができる。
【0013】
また本発明の請求項4に係る印刷汚れ検査方法は、請求項1〜5のいずれかに係る印刷汚れ検査方法において、前記汚れ判定過程は、検査基準印刷物における前記個数と検査対象印刷物における前記個数が一致したときには印刷汚れが無く、それ以外のときには印刷汚れが有ると判定する過程であるようにしたものである。本発明によれば、検査領域を横断するパターンの個数が一致したときにのみ適正な印刷物であると厳密な判定が行なわれる
【0014】
また本発明の請求項5に係る印刷汚れ検査方法は、請求項1〜6のいずれかに係る印刷汚れ検査方法において、前記検査領域は前記印刷物の撮像画像において複数が設定され、その複数の検査領域の各々に対して前記一連の過程が行なわれるようにしたものである。本発明によれば、検査できる領域を広くとれるため重要性の高い領域の検査漏れが少なく、また各々の検査領域を狭くすることができるから小さい印刷汚れも検出される。
【0015】
また本発明の請求項6に係る印刷汚れ検査装置は、印刷物の撮像画像において所定の検査領域として印刷方向に対して直角方向の2つの水平辺と、印刷方向に対して平行方向の2つの垂直辺とから成る矩形の領域を設定する検査領域設定手段と、その検査領域の画像を所定のしきい値で2値化して2値化画像を生成する2値化手段と、その2値化画像の前記検査領域において独立して存在する画素群について前記検査領域の2つの水平辺の画素が両方とも含まれているパターンであるところの横断するパターンの個数を演算する個数演算手段と、その個数に基づいて前記検査領域における印刷汚れの有無を判定する汚れ判定手段とを具備するようにしたものである。
【0016】
本発明によれば、検査領域設定手段により印刷物の撮像画像において所定の検査領域として印刷方向に対して直角方向の2つの水平辺と、印刷方向に対して平行方向の2つの垂直辺とから成る矩形の領域が設定され、2値化手段によりその検査領域の画像が所定のしきい値で2値化されて2値化画像が生成され、個数演算手段によりその2値化画像の前記検査領域において独立して存在する画素群について前記検査領域の2つの水平辺の画素が両方とも含まれているパターンであるところの横断するパターンの個数が演算され、汚れ判定手段によりその個数に基づいて検査領域における印刷汚れの有無が判定される。適正な印刷物においては検査領域を横断するパターンの個数が、位置ずれや可変情報に影響されないように、検査領域を適正に設定することができる。この検査領域の設定は余白部分に限定されない。そのように設定が行われたとき、パターンの個数が変化するのは検査領域を横断する汚れが発生した場合である。したがって、位置ずれや可変情報による誤判定がなく、検査できる領域を広くとれるため重要性の高い領域の検査漏れが少なく実用性の高い印刷汚れ検査方装置が提供される。また、前記所定の検査領域は印刷方向に対して直角方向の2つの水平辺と、印刷方向に対して平行方向の2つの垂直辺とから成る矩形の領域である。したがって、検査領域の設定が容易であるとともにアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。また、前記個数は前記2つの水平辺の一方から他方へ横断するパターンの個数であるようにした。したがって、一般的に印刷方向に流れる印刷汚れの発生頻度が高いことから、検査性能をほとんど低下させることなくアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について実施の形態を説明する。本発明の印刷汚れ検査装置について構成の一例を図1に示す。図1において、1はカメラ、2は光電センサ、3はデータ処理部、4は警報器、5はキーボード、6はマウス、7はディスプレイ、11はプリンタ、100は印刷物である。
プリンタ11は、すでに固定情報の印刷が済んでいるが可変情報の印刷が済んでいない印刷物原反に対して可変情報を印字し、固定情報と可変情報の両方の印刷を済ませた印刷物100を得るためのプリンタである。プリンタとしては、たとえば、インクジェットプリンタ、レーザプリンタ、等が使用される。プリンタ11による可変情報の印字は、印字データを入力してその印字データから実際に印字する画像と対応する印字データ画像を生成する過程と、その印字データ画像を印刷物100の可変印字領域に印字する過程とから成る。
【0018】
印刷物100は、プリンタ11によって可変情報が印字されると排出され移送される。印刷物100は、プリンタ11から排出された直後に、印刷汚れ検査装置のカメラ1により撮像される。
【0019】
カメラ1は、印刷物100の全体を撮像して全体撮像画像を得るか、すくなくとも設定された検査領域を撮像して検査領域画像を得るための撮像手段である。印刷物100における検査領域を設定するときには全体撮像画像が使用される。また印刷汚れ検査を行うときには、一般的に、撮像した全体撮像画像から設定された検査領域を切り出してデータ処理を行うように構成する。勿論、設定された検査領域だけを撮像するように構成することもできる。
【0020】
カメラ1としては、CCD(charge coupled device)型またはMOS(metal oxide semiconductor)型等のイメージセンサと、結像光学系(レンズ)、駆動・増幅回路、等を有するエリアセンサカメラまたはラインセンサカメラを使用することができる。ラインセンサカメラを使用するときには、その主走査と印刷物100の移送による副走査により2次元の画像を撮像する。ラインセンサカメラを使用すると、高い解像性を得易い。
カメラ1の結像光学系に印刷物100のインキ色の補色フィルターを装着し、その補色フィルターを介して撮像するように構成する。この構成によって、印刷汚れのコントラストが良くなり検査性能を高めることができる。
【0021】
光電センサ2は、移送される印刷物100の特徴個所(絵柄の輪郭、マーク、等)を検出するためのセンサである。光電センサ2の検出信号は、カメラ1による撮像のタイミングを与える。
【0022】
データ処理部3は、印刷汚れ検査装置における動作の制御、印刷汚れを抽出する処理、印刷物100の良否を判定する処理、等を行なう(詳細を後述する)。データ処理部3としては、パーソナルコンピュータ、画像処理装置、等のデータ処理装置のハードウェアとソフトウェアによって実現することができる。
【0023】
警報器4は、データ処理部3によって印刷物100が不良であると判定されたときに、警報音声を発してオペレータに知らせるための警報器である。オペレータは警報音声を聞くことで状況を把握し必要な処置を行なうことができる。
キーボード5とマウス6はオペレータがデータ処理部3に対するの設定、等の入力を行う部分である。
ディスプレイ7は、その入力を行うための入力画面の表示、撮像画像の表示、印刷汚れ検出の表示、等を行う。
【0024】
以上の構成において、本発明の印刷汚れ検査装置の動作について図2〜図6参照して説明する。本発明の印刷汚れ検査装置の動作は大別して設定過程と検査過程とに分けることができる。図2は本発明の印刷汚れ検査装置における設定の過程を示すフロー図である。図3は本発明の印刷汚れ検査装置における検査の過程を示すフロー図である。図4〜図6は本発明の印刷汚れ検査装置において設定される検査領域、または検査領域と汚れとの関係を示す模式図である。
【0025】
まず、設定過程について説明する。図2のステップS1(撮像)において、カメラ1により印刷物100における1単位分(版胴一周分、1ページ分)の撮像が行なわれる。データ処理部3は、光電センサ2が印刷物の特徴個所を検出して出力する検出信号を入力すると、カメラ1に印刷物100の撮像を行なう司令を出力する。この設定過程において撮像する印刷物100は、印刷汚れ、等の欠陥が存在しない適正な印刷物とする。そして、データ処理部3は、カメラ1が出力する撮像信号を入力しA/D(analog-to-digital)変換してメモリに撮像画像を記憶する。
【0026】
次に、ステップS2(検査領域設定)において、データ処理部3はディスプレイ7に撮像画像を表示する。オペレータは、ディスプレイ7を見ながら、マウス等を操作して検査領域を設定する。その検査領域は複数を設定することができる。図4にはディスプレイに表示された印刷物100における1単位分の画像と、その画像において設定された検査領域の一例(検査領域a)が示されている。この検査領域は、図4に示す一例においては、矩形の領域として1つが設定されている。
【0027】
また、図5にはディスプレイに表示された印刷物100における1単位分の画像と、その画像において設定された検査領域の一例が示されている。この検査領域は、図5に示す一例においては、矩形の領域として複数(検査領域a〜g)が設定されている。またこの検査領域は、図4、図5に示す一例において、適正な印刷物においては横断するパターンが存在しない領域として設定されている。
【0028】
検査処理の全体は後述するが、横断するパターンが存在しない場合には、その検査領域に横断するパターンが1つでも生じると、それは汚れによって生じたものと判定することができる。また、横断するパターンが存在する場合には、その検査領域に存在する横断するパターンの個数が変化するとそれは汚れによって生じたものと判定することができる。
【0029】
均一な検査精度を得るためには、一般に、検査領域は長方形となる。この検査領域には絵柄の全体が入っていてもよく、絵柄の一部分が進入していてもよい。ただし、撮像を繰り返したときに撮像領域と検査領域との間に位置ずれが生じる。位置ずれ補正を行わない場合には、通常生じる位置ずれに対して横断するパターンの個数が変化しないような領域を撮像画像において選定して検査領域を設定することが必要である。
【0030】
検査領域の大きさとしては、1単位分の印刷物の全体を1つの検査領域とすることも可能である。しかし、実際には画像処理装置におけるデータ処理の負荷が大きくなる。また、1単位分の印刷物の全体を横断する長いパターンでなければ検出できなくなる。したがって、効果的な検査領域の設定方法ではない。逆に、幅が狭い細帯状の検査領域を多数配列した場合も、品質上は不良とならない点状の汚れまで検出することとなり実用的ではない。結論として、一般に、印刷汚れは用紙の移送方向に長い線状であることが多いため、大きな絵柄や、罫線部分を除いた領域に、検出したい印刷汚れの下限寸法程度の幅の領域を設定することが好適である。
【0031】
次に、ステップS3(2値化)において、撮像画像における検査領域の画像を所定のしきい値で2値化する。しきい値は、たとえば、検査領域の画像において画素値の頻度分布を求め、大きい(明るい)画素値の分布の山と小さい(暗い)画素値の分布の山との2つを明確に区分できるような分布の谷となる画素値として決定される。
【0032】
次に、ステップS4(横断パターン抽出)において、設定された検査領域において存在する横断パターンを抽出する。横断パターンは、検査領域を横断するパターンのことで、検査領域が図4、図5に示すような矩形の場合には、天地方向の2辺(図4、図5に示す一例では矩形の長辺)の一方から出て他方に入る連続したパターンである。
【0033】
この横断パターンの抽出について一例を説明する。まず、互いに隣接する画素には同一番号を付与し、互いに隣接しない画素には異なる番号を付与する。検査領域のすべての画素に対してこれを行うと、その番号は独立して存在する画素群(画素1個の画素群を含む)を特定する番号となる。そして、1つ1つの画素群について天地方向の2辺の画素が含まれているか否かを判定する。2辺の画素が両方とも含まれているときにはその画素群は横断パターンであり、それ以外のときには横断パターンではない。
【0034】
次に、ステップS5(個数登録)において、その検査領域について抽出された横断パターンの個数をその検査領域に関連付けて登録する。図4においては1つの検査領域であるが、図5に示すように複数の検査領域が存在するときには、各々の検査領域に関連つけて、その検査領域における横断パターンの個数を登録する。
【0035】
以上、設定過程について説明した。次に、本発明の印刷汚れ検査装置の動作における検査過程について図3を参照して説明する。まず、図3のステップS101(撮像)において、カメラ1により印刷物100における1単位分(版胴一周分、1ページ分)の撮像が行なわれる。データ処理部3は、光電センサ2が印刷物の特徴個所を検出して出力する検出信号を入力すると、カメラ1に印刷物100の撮像を行なう司令を出力する。この設定過程において撮像する印刷物100は、検査対象の印刷物とする。そして、データ処理部3は、カメラ1が出力する撮像信号を入力しA/D(analog-to-digital)変換してメモリに撮像画像を記憶する。
【0036】
次に、ステップS102(検査領域切り出し)において、データ処理部3は設定されている検査領域に対応する撮像画像の領域を切り出す(図4参照)。複数の検査領域が設定されているときには、その複数の検査領域に対応する撮像画像の複数の領域を切り出す(図5参照)。
【0037】
次に、ステップS103(2値化)において、撮像画像における検査領域の画像を所定のしきい値で2値化する。しきい値は、たとえば、検査領域の画像において画素値の頻度分布を求め、大きい(明るい)画素値の分布の山と小さい(暗い)画素値の分布の山との2つを明確に区分できるような分布の谷となる画素値として決定される。複数の検査領域が存在する場合には、その検査領域の各々に対してしきい値を決定する。
【0038】
次に、ステップS104(横断パターン抽出)において、検査領域において存在する横断パターンを抽出する。検査領域が図4、図5に示すような矩形の場合には、天地方向の2辺(図4に示す一例では矩形の長辺)の一方から出て他方に入る連続したパターンである。
【0039】
次に、ステップS105(良否判定)において、その検査領域について抽出された横断パターンの個数をその検査領域に関連付けて登録されている個数と比較する。データ処理部3は、その個数が一致していれば印刷汚れは検出されない、すなわち「良」と判定する。一方、データ処理部3は、その個数が一致していなければ印刷汚れが検出された、すなわち「不良」と判定する。図4においては1つの検査領域であるが、図5に示すように複数の検査領域が存在するときには、各々の検査領域における良否判定を行う。
【0040】
そして、検査領域の「不良」が1つでも存在したときには、その1単位分の印刷物は「不良」であり、検査領域のすべてが「良」のときに限って、その1単位分の印刷物は「良」であるとする良否判定を行う。1単位分の印刷物が「不良」のときにはステップS107に進む。一方、1単位分の印刷物が「良」のときにはステップS106に進む。
【0041】
次に、ステップS106(警報出力)において、データ処理部3は警報器4を作動させて警報出力を行う。また、データ処理部3は、1単位分の印刷物の撮像画像と、不良と判定された検査領域の境界をディスプレイ7に表示する。オペレータは、警報により印刷汚れの発生を知り、表示によりその位置を知ることができる。
【0042】
次に、ステップS107(終了)において、印刷物における検査対象のすべて(全単位分)の検査を終了したか否かが判定される。終了していないときにはステップS101に戻り、上述の以降のステップを繰り返す。終了したときには検査過程の動作を終了とする。
【0043】
上述した検査過程の一例において検出することができる印刷汚れについて図6を参照して説明する。図6において、汚れaは斜めの波線、汚れbは斜めの太線、汚れcは垂直な波線である。いずれも、検査領域aを横断しているから、上述の検査過程において検出することができる印刷汚れである。
【0044】
【発明の効果】
以上のとおりであるから、本発明の請求項1に係る印刷汚れ検査方法によれば、位置ずれや可変情報による誤判定がなく、検査できる領域を広くとれるため重要性の高い領域の検査漏れが少なく実用性の高い印刷汚れ検査方法が提供される。また、検査領域の設定が容易であるとともにアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。また、一般的に印刷方向に流れる印刷汚れの発生頻度が高いことから、検査性能をほとんど低下させることなくアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。
また本発明の請求項2に係る印刷汚れ検査方法によれば、横断するパターンの有無によって直ちに印刷汚れの有無が判定されからアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。
また本発明の請求項3に係る印刷汚れ検査方法によれば、撮像画像における印刷汚れのコントラストが良くなり検査性能を高めることができる。
また本発明の請求項4に係る印刷汚れ検査方法によれば、検査領域を横断するパターンの個数が一致したときにのみ適正な印刷物であると厳密な判定が行なわれる。
また本発明の請求項5に係る印刷汚れ検査方法によれば、検査できる領域を広くとれるため重要性の高い領域の検査漏れが少なく、また各々の検査領域を狭くすることができるから小さい印刷汚れも検出される。
また本発明の請求項6に係る印刷汚れ検査装置によれば、位置ずれや可変情報による誤判定がなく、検査できる領域を広くとれるため重要性の高い領域の検査漏れが少なく実用性の高い印刷汚れ検査方装置が提供される。また、検査領域の設定が容易であるとともにアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。また、一般的に印刷方向に流れる印刷汚れの発生頻度が高いことから、検査性能をほとんど低下させることなくアルゴリズムが簡易化し検査速度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷汚れ検査装置について構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の印刷汚れ検査装置における設定の過程を示すフロー図である。
【図3】本発明の印刷汚れ検査装置における検査の過程を示すフロー図である。
【図4】本発明の印刷汚れ検査装置において設定される検査領域(1個所)を示す模式図である。
【図5】本発明の印刷汚れ検査装置において設定される検査領域(複数個所)を示す模式図である。
【図6】本発明の印刷汚れ検査装置において設定される検査領域と検出できる汚れとの関係を示す模式図である。
【符号の説明】
1 カメラ
2 光電センサ
4 警報器
5 キーボード
6 マウス
7 ディスプレイ
11 プリンタ
100 印刷物
101 汚れ

Claims (6)

  1. 印刷物の撮像画像において所定の検査領域として印刷方向に対して直角方向の2つの水平辺と、印刷方向に対して平行方向の2つの垂直辺とから成る矩形の領域を設定する検査領域設定過程と、
    その検査領域の画像を所定のしきい値で2値化して2値化画像を生成する2値化過程と、
    その2値化画像の前記検査領域において独立して存在する画素群について前記検査領域の2つの水平辺の画素が両方とも含まれているパターンであるところの横断するパターンの個数を演算する個数演算過程と、
    その個数に基づいて前記検査領域における印刷汚れの有無を判定する汚れ判定過程と、
    を有することを特徴とする印刷汚れ検査方法。
  2. 請求項1記載の印刷汚れ検査方法において、前記所定の検査領域は、適正な印刷物においては横断するパターンが存在しない領域であることを特徴とする印刷汚れ検査方法。
  3. 請求項1または2に記載の印刷汚れ検査方法において、前記撮像画像はインキ色の補色フィルターを介して撮像した画像であることを特徴とする印刷汚れ検査方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の印刷汚れ検査方法において、前記汚れ判定過程は、検査基準印刷物における前記個数と検査対象印刷物における前記個数が一致したときには印刷汚れが無く、それ以外のときには印刷汚れが有ると判定する過程であることを特徴とする印刷汚れ検査方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の印刷汚れ検査方法において、前記検査領域は前記印刷物の撮像画像において複数が設定され、その複数の検査領域の各々に対して前記一連の過程が行なわれることを特徴とする印刷汚れ検査方法。
  6. 印刷物の撮像画像において所定の検査領域として印刷方向に対して直角方向の2つの水平辺と、印刷方向に対して平行方向の2つの垂直辺とから成る矩形の領域を設定する検査領域設定手段と、その検査領域の画像を所定のしきい値で2値化して2値化画像を生成する2値化手段と、その2値化画像の前記検査領域において独立して存在する画素群について前記検査領域の2つの水平辺の画素が両方とも含まれているパターンであるところの前記検査領域を横断するパターンの個数を演算する個数演算手段と、その個数に基づいて前記検査領域における印刷汚れの有無を判定する汚れ判定手段とを具備することを特徴とする印刷汚れ検査装置。
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