JP2004264214A - 印刷物検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷物に生じる搬送方向に延びる汚れおよび絵柄の欠損を容易かつ精度良く検査すること。
【解決手段】印刷物検査装置10は印刷物1,1a上の絵柄2を撮像するカメラ11と、カメラ11からの画像を2値化して得られた被検査画像に基づいて汚れおよび絵柄2の欠損を検出する画像処理部12と、画像処理部12からの検出結果に基づいて警報を発する警報装置13とを備えている。このうち、画像処理部12内には、良品印刷物1aについての2値化された基準画像情報が内蔵されている。画像処理部12は、基準画像情報における画素の列毎の着色画素数の最大値と最小値に基づいて、被検査画像の着色画素数がこの最大値を上回った場合に、印刷物の汚れを判定し、最小値を下回った場合に、絵柄2の欠損と判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】印刷物検査装置10は印刷物1,1a上の絵柄2を撮像するカメラ11と、カメラ11からの画像を2値化して得られた被検査画像に基づいて汚れおよび絵柄2の欠損を検出する画像処理部12と、画像処理部12からの検出結果に基づいて警報を発する警報装置13とを備えている。このうち、画像処理部12内には、良品印刷物1aについての2値化された基準画像情報が内蔵されている。画像処理部12は、基準画像情報における画素の列毎の着色画素数の最大値と最小値に基づいて、被検査画像の着色画素数がこの最大値を上回った場合に、印刷物の汚れを判定し、最小値を下回った場合に、絵柄2の欠損と判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイレクトメールなど1ページごとに異なる絵柄が形成された印刷物について縦線状の汚れと絵柄の抜けの欠陥を検出することができる印刷物検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンターで生産され1ページごとに絵柄が異なる印刷物の欠陥検査方法として、従来より、以下のような技術が知られている。例えばプリンターに入力される絵柄データを検査装置のメモリー上に参照画像として展開し、一方、印刷物の紙面の画像をカメラから入力して、両者の差を欠陥として検出する技術がある。
【0003】
また、簡略化のために参照画像を使わず、画像の絵柄以外の余白部分だけを検査対象として、そこに発生した着色領域を汚れ欠陥として検出する技術がある。
【0004】
また、同様に参照画像を使わず、画像を2値化して、島状に分布する連続した着色画素の集団として表現される絵柄を、モフォロジーと呼ばれる画像処理によって、印刷物の搬送方向に所定の画素数ずつ縮小する技術もある。この場合、文字列などの搬送方向に短い通常の絵柄を消去して、縦線状の長い汚れを検出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術のうち、参照画像を使う方法では、プリンターに入力される絵柄データを検査装置にも入力する必要があり、装置が大がかりで複雑になるという問題がある。また、参照画像と検査される画像との差を演算する場合にも、印刷物の蛇行による絵柄の位置ズレを補正しないと、高精度な検査は出来ないという問題がある。
【0006】
一方、余白部分だけを検査する簡易的な方法では、1ページごとに絵柄が変化する印刷物の場合、全ページで共通する余白部分は限られた部分となり、実用上重要な数字や文字列の周辺の検査が出来ないという問題がある。
【0007】
画像内の絵柄を搬送方向に縮小する方法では、長い縦罫線が消去できないため、これを長い縦線状の汚れと区別するために、検査される画像に被検査領域を設定するか、消去されなかった絵柄の座標も判定要素とするなどの補助的な手段が必要となる。また、実際に発生頻度が高い縦の破線状の汚れは縮小により消去されてしまい、検査できないという問題がある。
【0008】
また、発生頻度が高い縦線状の絵柄の欠損(文字欠け)を検査するためには、通常の文書では大半を占める余白部分を塗りつぶすまで、絵柄を画像処理によって膨張させる必要があり、現実的でないという問題がある。
【0009】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、印刷物の汚れと絵柄の欠陥を容易かつ精度良く検査することができる印刷物検査装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一方向へ搬送される印刷物上に配置され、この印刷物上の絵柄を撮像して画像を得るカメラと、カメラにより撮像された画像を2値化し、2値化された被検査画像について印刷物の搬送方向に沿う画素の列毎に着色画素の合計個数を求め、着色画素の合計個数が所定の許容範囲に納まるか否かを判定する画像処理部と、画像処理部の判定結果に基づいて動作する警報装置と、を備えたことを特徴とする印刷物検査装置である。
【0011】
本発明は、カメラは印刷物の搬送方向に直交して配置されたラインセンサカメラからなることを特徴とする印刷物検査装置である。
【0012】
本発明は、画像処理部は、予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像情報を有し、画像処理部は基準画像情報における画像の列毎の着色画素の数の最大値を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計個数がこの基準値を上回った場合に汚れ発生と判定することを特徴とする印刷物検査装置である。
【0013】
本発明は、画像処理部は予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像の情報を有し、画像処理部は基準画像情報における画像の列毎の着色画素の数の最小値を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計個数がこの基準値を下回った場合に絵柄の欠損と判定することを特徴とする印刷物検査装置である。
【0014】
本発明は、画像処理部は予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像の情報を有し、画像処理部は基準画像情報における着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を上回った場合に汚れ発生と判定することを特徴とする印刷物検査装置である。
【0015】
本発明は、画像処理部は予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像の情報を有し、画像処理部は基準画像情報における非着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を下回った場合に絵柄の欠損と判定することを特徴とする印刷物検査装置である。
【0016】
一般にプリンターで印刷される印刷物を撮像して得られる画像を2値化すると、画素の各列の中の着色画素の個数の比率は、縦の罫線部分で約半数、横の罫線を含む文字列の部分ではそれ以下となる。印刷物のページごとに絵柄が異なる場合でも縦の罫線の位置や本数が変化することは少なく、ほとんどの場合、文字列の長さや行数とともに横罫線の位置が変化する。この場合、画素の各列ごとの着色画素の個数は大きくは変化しない。
【0017】
ここで印刷物の縦の罫線とは、印刷物の搬送方向に沿う罫線をいい、横の罫線とは、縦の罫線に直交する罫線をいう。
【0018】
一方、プリンターによる印刷物の典型的な欠陥である、縦線状の汚れ(印刷物の搬送方向に沿う汚れ)が発生した場合には、その部分の画素列の着色画素の個数は、当該列の全画素数の半数以上となる。従って、画像処理部において、被検査画像内の画素の各列に関し、充分な枚数の良品印刷物について予め2値化された画像を取得して基準画像情報として入手しておく。次に、この基準画像の各列の着色画素数の最大値を縦線汚れに対する良否判定の閾値としてこれを上回る画素列があれば、印刷不良であるとする。このことにより、実用的な縦線状汚れの検査が可能である。
【0019】
また、もう一つの典型的な印刷欠陥である縦線状の絵柄の欠損(文字欠け)(印刷物の搬送方向に沿う欠損あるいは文字欠け)が発生した場合、プリンターによる印刷工程で何も印刷されていない白紙の用紙を使用する場合には、絵柄の欠損の部分の画素列の着色画素の個数はゼロになる。一方、予め下絵が印刷された用紙を使用する場合には、絵柄の欠損の部分の画素列の着色画素の個数はゼロにならず、充分な枚数の基準画像から算定した下絵の各列の着色画素数の最小値を下回ることはない。また、文字列部分の着色画素数は良品ページでも文字列の長さが変化するためゼロになることが多い。従って、その増減によって1枚の被検査画像から絵柄の欠損を検出することは現実的な方法ではない。
【0020】
本発明においては、所定の枚数にわたって連続した被検査画像全てにおいて、いずれかの画素列の着色画素数が、上記の最小値に一致または最小値に一定の係数を乗じた値を下回ることを判定条件とすることで、実用的な縦線状の絵柄の欠損の検査が可能となる。
【0021】
また、画像処理部において、基準画像情報における着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を上回った場合に汚れ発生と判定する。また基準画像情報における着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を下回った場合に絵柄の欠損と判定する。
【0022】
本発明において、画像の取得に、印刷物の上方に固定したラインセンサを用いる。ラインセンサにより得られる画像方向の一方を印刷物の搬送方向に一致させることにより、一般的なプリンターの印刷機構の一部に問題が生じた場合に発生する縦線状の特徴的な欠陥を確実に検出できる。
【0023】
本発明において、一般的には、白い用紙に白以外のインキで印刷された印刷物を対象としている。そして紙面上でインキによって形成された絵柄の部分が、明暗によって2値化した画像上では黒となり、これが着色画素となる。一方、逆に余白部分に着目して、白い画素を着色画素と考えても同じ作用を実現可能であり、黒い用紙に白いインキで印刷する場合も、本発明を適用することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図7は本発明による印刷物検査装置の一実施の形態を示す図である。
【0025】
図1に示すように、印刷物検査装置10はプリンター15により印刷され、一方向へ搬送される印刷物1上に配置されたラインセンサカメラ11と、ラインセンサカメラ11により印刷物1を撮像して得られた画像を2値化して被検査画像を得る画像処理部12とを備えている。
【0026】
このうち、ラインセンサカメラ11は印刷物1の搬送方向に直交する方向に配置され、2000画素の受光素子を有するラインセンサからなっている。そしてこのラインセンサカメラ11により印刷物1上の文字列等の絵柄2を撮像して画像を得るようになっている。
【0027】
また画像処理部12は、印刷物1を撮像して得られた画像を2値化するとともに、2値化された被検査画像について印刷物1の搬送方向に沿う画素の列毎に着色画素の合計個数を求め、着色画素の合計個数が所定の許容範囲内に納まるか否か判定するようになっている。
【0028】
画像処理部12における判定結果は警報装置13へ送られ、着色画素の合計個数が許容範囲内に納まっていない場合に、警報装置13から警報が発せられる。
【0029】
なお、上述のようにラインセンサカメラ11の受光素子は印刷物1の搬送方向に直交する方向に配置されているが、ラインセンサカメラ11の受光素子の列が厳密に印刷物1の搬送方向と直交していなくても、被検査画像の縦方向の画素の列は印刷物1の搬送方向と一致する。
【0030】
すなわち、ラインセンサカメラ11の受光素子の列が印刷物1の搬送方向と直交しない場合、ラインセンサカメラ11によって得られた画像は、ラインセンサカメラ11の受光素子の列が直交する場合に比べてわずかに変形するが、被検査画像の縦方向の画素の列は印刷物1の搬送方向と一致する。
【0031】
これに対して通常のエリアカメラの場合には、印刷物1の搬送方向と画素の縦の列とが厳密に一致するようエリアカメラの取付角度を調整する必要がある。
【0032】
また、プリンター15により絵柄2が印刷された印刷物1は、プリンター15により絵柄2と同時に印刷されたマーク3を有し、このマーク3は光センサ16により検知されるようになっている。
【0033】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず図7に示すように、良品印刷物1aについての2値化された基準画像情報を入手する。すなわち、良品印刷物1a(図2)のマーク3が光センサ16により検知され、光センサ16からの検知信号が画像処理部12へ送られる。
【0034】
画像処理部12は光センサ16からの検知信号(同期信号)に基づいて、ラインセンサカメラ11を作動させ、ラインセンサカメラ11により良品印刷物1a上の絵柄2を検知信号と同期して撮像する。
【0035】
ラインセンサカメラ11により印刷物1a上の絵柄2を撮像して得られた画像は、画像処理部12へ送られる。
【0036】
画像処理部12において、ラインセンサカメラ11により撮像して得られた画像は2値化されて基準画像となり(図2)、この基準画像について良品印刷物1aの搬送方向に沿う画素の列毎に着色画素の合計個数が求められる(図3)。
【0037】
上述のような作用が、複数の良品印刷物1aについて行われ、このようにして各良品印刷部1aからの基準画像について、画素の列毎に着色画素の合計個数が求められる。
【0038】
その後、画像処理部12において、複数の良品印刷物1aからの基準画像について、画素の列毎に最大値(上限値)と最小値(下限値)が求められる(図6参照)。
【0039】
次に検査対象となる印刷物1(図4)がプリンターから送られ、印刷物1のマーク3が光センサ16により検知され、光センサ16からの検知信号が画像処理部12へ送られる。画像処理部12は光センサ16からの検知信号(同期信号)に基づいて、ラインセンサカメラ11を作動させ、ラインセンサカメラ11により印刷物1の絵柄2が検知信号と同期して撮像される。ラインセンサカメラ11により印刷物1上の絵柄2を撮像して得られた画像は画像処理部12へ送られる。
【0040】
画像処理部12において、ラインセンサカメラ11により撮像して得られた画像は2値化されて被検査画像となり(図4)、印刷物1の搬送方向に沿う画素の列毎に着色画素の合計個数が求められる(図5)。
【0041】
次に画像処理部12において、複数の良品印刷物1aについての基準画像から求めた画素の列毎の最大値および最小値と、被検査画像から求めた着色画素の合計値とが比較される。
【0042】
このとき、被検査画像からの着色画素の合計値が基準画像の最大値を上回ったときに、当該画素の列において絵柄2に印刷物1の搬送方向に延びる汚れ5が発生したと判定する。
【0043】
一方、被検査画像からの着色画素の合計値が基準画像の最小値を下回るとともに、最小値を下回る回数が所定回数に達した場合に、当該画素の列において絵柄2に印刷物1の搬送方向に延びる欠損が生じたと判定する。
【0044】
次に画像処理部12において、絵柄2に汚れが発生したと判定した場合、あるいは絵柄2に欠損が生じたと判定した場合、画像処理部12から警報装置13へ警報信号が送られ、この警報装置13から警報が発せられる。
【0045】
なお、上記実施の形態において、基準画像情報に基づいて画像の列毎の着色画素の最大値と最小値を求め、この最大値および最小値と、被検査画像の着色画素の合計個数とを比較して汚れおよび欠損を判定する例を示したが、これに限らず基準画像情報における着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数と、被検査画像の着色画素の合計個数とを比較して汚れおよび欠損を判定してもよい。
【0046】
ここで論理和画像の着色画素数とは、列毎の着色画素の最大値と最小値ではなく、例えば複数の良品印刷物のうち奇数頁と偶数頁における着色画素の和をいい、列毎の着色画素数の和と、被検査画像の着色画素の合計個数とを比較してもよい。
【0047】
実施例
次に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、各品目ごとに印刷開始初期の約20ページの良品印刷物1aから得た画像(図2)を2値化して得られた2値化画像(図3)を用い、各ページについて画素列ごとの着色画素数を求める(図6)。そして各ページ毎に図6に示すような画素列ごとの着色画素数を求めて、画素列ごとの着配画素数の闘値を求める。複数の良品画像といえども、各ページで絵柄は異なるため、列ごとの着色画素数の分布は変化するが、文字列の部分は面積率が低く、複数の良品画像中の各列の着色画素数の最大値に注目すると分布が平均化される。
【0048】
この部分に縦線状の汚れが発生した場合、画素の多くが着色されるため、その個数は急増し、検出が容易である(図4および図5参照)。
【0049】
縦の罫線や写真などの部分は着色画像の面積率が高く、良品印刷物1aのページの2値化画像でもすでに着色画素の個数は多いが(図3)、縦線状の汚れ5が発生した場合には、文字列の部分と同じ割合で多くの画素が着色されるため、やはり容易に検出できる。
【0050】
被検査画像(図4および図5)は、印刷物1の各ページの所定の位置に付与されたマーク3を検知する光センサー3の信号をトリガーとすることによって、印刷物1の送り方向に同期して撮影される。通常、印刷物1のページの上下両端は余白であり、多少の位置ズレが生じても画像上の各画素列の着色画素数の変化は無い。
【0051】
一方、印刷物1の幅方向への搬送位置のずれは一般に避けられず、被検査画像内で幅方向に印刷物1の絵柄2の位置が変動する。印刷物1の搬送方向に沿う縦の罫線など高い閾値を要する絵柄2が位置ずれすると、隣接する画素列で汚れとして誤って検出されるため、これを避けるためには所定の絵柄2を基準として画像の幅方向の位置を補正することが望ましい。
【0052】
しかし、公知の画像処理技術などによって画像の位置を補正しても、原理的に1画素程度の位置ずれは残るため、閾値分布のぼかしなどの複雑な画像処理が必要となる。これを避けるべく、あえて本発明では位置補正をせず、位置ずれを含んだ複数の良品印刷物1aの基準画像から得られた各画素列の閾値の最大値を判定基準とすることにより実用的な汚れ5の検査を可能とした。
【0053】
この方法では、印刷物1の搬送方向に沿う縦の罫線に隣接するわずかな部分で検査感度の低下、すなわち比較的短い縦線状の汚れ欠陥の検出が困難になる傾向があるが、その他の広大な、横罫線を含む文字列の部分では隣接する画素列の閾値に大きな差が無いために、検査感度の低下は起こらず、位置ずれに影響されない高精度な検査が可能となる。
【0054】
また印刷物1の被検査画像において絵柄2を膨張させて、位置ずれをごまかす方法を用いていないので、検出できる汚れの太さも位置ずれの程度に影響されることなく、印刷物1の被検査画像の解像度を活かして、細い縦線状の汚れまで検査可能である。同様にして絵柄2の欠損についても容易に検出することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、プリンターからの基準画像データを用いることなく、印刷物に生じる搬送方向に延びる汚れおよび絵柄の欠損を精度良く検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による印刷物検査装置の一実施の形態を示す斜視図。
【図2】良品印刷物の2値化した基準画像を示す図。
【図3】良品印刷物の基準画像の着色画素数の分布図。
【図4】被検査印刷物の2値化した被検査画像を示す図。
【図5】被検査印刷物の基準画像の着色画素数の分布図。
【図6】良品印刷物の基準画像の着色画素数の最大値と最小値を求めるための図。
【図7】本発明による印刷物検査装置の作用を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 被検査印刷物
1a 良品印刷物
2 絵柄
3 マーク
5 汚れ
10 印刷物検査装置
11 ラインセンサカメラ
12 画像処理部
13 警報装置
15 プリンター
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイレクトメールなど1ページごとに異なる絵柄が形成された印刷物について縦線状の汚れと絵柄の抜けの欠陥を検出することができる印刷物検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンターで生産され1ページごとに絵柄が異なる印刷物の欠陥検査方法として、従来より、以下のような技術が知られている。例えばプリンターに入力される絵柄データを検査装置のメモリー上に参照画像として展開し、一方、印刷物の紙面の画像をカメラから入力して、両者の差を欠陥として検出する技術がある。
【0003】
また、簡略化のために参照画像を使わず、画像の絵柄以外の余白部分だけを検査対象として、そこに発生した着色領域を汚れ欠陥として検出する技術がある。
【0004】
また、同様に参照画像を使わず、画像を2値化して、島状に分布する連続した着色画素の集団として表現される絵柄を、モフォロジーと呼ばれる画像処理によって、印刷物の搬送方向に所定の画素数ずつ縮小する技術もある。この場合、文字列などの搬送方向に短い通常の絵柄を消去して、縦線状の長い汚れを検出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術のうち、参照画像を使う方法では、プリンターに入力される絵柄データを検査装置にも入力する必要があり、装置が大がかりで複雑になるという問題がある。また、参照画像と検査される画像との差を演算する場合にも、印刷物の蛇行による絵柄の位置ズレを補正しないと、高精度な検査は出来ないという問題がある。
【0006】
一方、余白部分だけを検査する簡易的な方法では、1ページごとに絵柄が変化する印刷物の場合、全ページで共通する余白部分は限られた部分となり、実用上重要な数字や文字列の周辺の検査が出来ないという問題がある。
【0007】
画像内の絵柄を搬送方向に縮小する方法では、長い縦罫線が消去できないため、これを長い縦線状の汚れと区別するために、検査される画像に被検査領域を設定するか、消去されなかった絵柄の座標も判定要素とするなどの補助的な手段が必要となる。また、実際に発生頻度が高い縦の破線状の汚れは縮小により消去されてしまい、検査できないという問題がある。
【0008】
また、発生頻度が高い縦線状の絵柄の欠損(文字欠け)を検査するためには、通常の文書では大半を占める余白部分を塗りつぶすまで、絵柄を画像処理によって膨張させる必要があり、現実的でないという問題がある。
【0009】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、印刷物の汚れと絵柄の欠陥を容易かつ精度良く検査することができる印刷物検査装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一方向へ搬送される印刷物上に配置され、この印刷物上の絵柄を撮像して画像を得るカメラと、カメラにより撮像された画像を2値化し、2値化された被検査画像について印刷物の搬送方向に沿う画素の列毎に着色画素の合計個数を求め、着色画素の合計個数が所定の許容範囲に納まるか否かを判定する画像処理部と、画像処理部の判定結果に基づいて動作する警報装置と、を備えたことを特徴とする印刷物検査装置である。
【0011】
本発明は、カメラは印刷物の搬送方向に直交して配置されたラインセンサカメラからなることを特徴とする印刷物検査装置である。
【0012】
本発明は、画像処理部は、予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像情報を有し、画像処理部は基準画像情報における画像の列毎の着色画素の数の最大値を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計個数がこの基準値を上回った場合に汚れ発生と判定することを特徴とする印刷物検査装置である。
【0013】
本発明は、画像処理部は予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像の情報を有し、画像処理部は基準画像情報における画像の列毎の着色画素の数の最小値を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計個数がこの基準値を下回った場合に絵柄の欠損と判定することを特徴とする印刷物検査装置である。
【0014】
本発明は、画像処理部は予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像の情報を有し、画像処理部は基準画像情報における着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を上回った場合に汚れ発生と判定することを特徴とする印刷物検査装置である。
【0015】
本発明は、画像処理部は予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像の情報を有し、画像処理部は基準画像情報における非着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を下回った場合に絵柄の欠損と判定することを特徴とする印刷物検査装置である。
【0016】
一般にプリンターで印刷される印刷物を撮像して得られる画像を2値化すると、画素の各列の中の着色画素の個数の比率は、縦の罫線部分で約半数、横の罫線を含む文字列の部分ではそれ以下となる。印刷物のページごとに絵柄が異なる場合でも縦の罫線の位置や本数が変化することは少なく、ほとんどの場合、文字列の長さや行数とともに横罫線の位置が変化する。この場合、画素の各列ごとの着色画素の個数は大きくは変化しない。
【0017】
ここで印刷物の縦の罫線とは、印刷物の搬送方向に沿う罫線をいい、横の罫線とは、縦の罫線に直交する罫線をいう。
【0018】
一方、プリンターによる印刷物の典型的な欠陥である、縦線状の汚れ(印刷物の搬送方向に沿う汚れ)が発生した場合には、その部分の画素列の着色画素の個数は、当該列の全画素数の半数以上となる。従って、画像処理部において、被検査画像内の画素の各列に関し、充分な枚数の良品印刷物について予め2値化された画像を取得して基準画像情報として入手しておく。次に、この基準画像の各列の着色画素数の最大値を縦線汚れに対する良否判定の閾値としてこれを上回る画素列があれば、印刷不良であるとする。このことにより、実用的な縦線状汚れの検査が可能である。
【0019】
また、もう一つの典型的な印刷欠陥である縦線状の絵柄の欠損(文字欠け)(印刷物の搬送方向に沿う欠損あるいは文字欠け)が発生した場合、プリンターによる印刷工程で何も印刷されていない白紙の用紙を使用する場合には、絵柄の欠損の部分の画素列の着色画素の個数はゼロになる。一方、予め下絵が印刷された用紙を使用する場合には、絵柄の欠損の部分の画素列の着色画素の個数はゼロにならず、充分な枚数の基準画像から算定した下絵の各列の着色画素数の最小値を下回ることはない。また、文字列部分の着色画素数は良品ページでも文字列の長さが変化するためゼロになることが多い。従って、その増減によって1枚の被検査画像から絵柄の欠損を検出することは現実的な方法ではない。
【0020】
本発明においては、所定の枚数にわたって連続した被検査画像全てにおいて、いずれかの画素列の着色画素数が、上記の最小値に一致または最小値に一定の係数を乗じた値を下回ることを判定条件とすることで、実用的な縦線状の絵柄の欠損の検査が可能となる。
【0021】
また、画像処理部において、基準画像情報における着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を上回った場合に汚れ発生と判定する。また基準画像情報における着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を下回った場合に絵柄の欠損と判定する。
【0022】
本発明において、画像の取得に、印刷物の上方に固定したラインセンサを用いる。ラインセンサにより得られる画像方向の一方を印刷物の搬送方向に一致させることにより、一般的なプリンターの印刷機構の一部に問題が生じた場合に発生する縦線状の特徴的な欠陥を確実に検出できる。
【0023】
本発明において、一般的には、白い用紙に白以外のインキで印刷された印刷物を対象としている。そして紙面上でインキによって形成された絵柄の部分が、明暗によって2値化した画像上では黒となり、これが着色画素となる。一方、逆に余白部分に着目して、白い画素を着色画素と考えても同じ作用を実現可能であり、黒い用紙に白いインキで印刷する場合も、本発明を適用することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図7は本発明による印刷物検査装置の一実施の形態を示す図である。
【0025】
図1に示すように、印刷物検査装置10はプリンター15により印刷され、一方向へ搬送される印刷物1上に配置されたラインセンサカメラ11と、ラインセンサカメラ11により印刷物1を撮像して得られた画像を2値化して被検査画像を得る画像処理部12とを備えている。
【0026】
このうち、ラインセンサカメラ11は印刷物1の搬送方向に直交する方向に配置され、2000画素の受光素子を有するラインセンサからなっている。そしてこのラインセンサカメラ11により印刷物1上の文字列等の絵柄2を撮像して画像を得るようになっている。
【0027】
また画像処理部12は、印刷物1を撮像して得られた画像を2値化するとともに、2値化された被検査画像について印刷物1の搬送方向に沿う画素の列毎に着色画素の合計個数を求め、着色画素の合計個数が所定の許容範囲内に納まるか否か判定するようになっている。
【0028】
画像処理部12における判定結果は警報装置13へ送られ、着色画素の合計個数が許容範囲内に納まっていない場合に、警報装置13から警報が発せられる。
【0029】
なお、上述のようにラインセンサカメラ11の受光素子は印刷物1の搬送方向に直交する方向に配置されているが、ラインセンサカメラ11の受光素子の列が厳密に印刷物1の搬送方向と直交していなくても、被検査画像の縦方向の画素の列は印刷物1の搬送方向と一致する。
【0030】
すなわち、ラインセンサカメラ11の受光素子の列が印刷物1の搬送方向と直交しない場合、ラインセンサカメラ11によって得られた画像は、ラインセンサカメラ11の受光素子の列が直交する場合に比べてわずかに変形するが、被検査画像の縦方向の画素の列は印刷物1の搬送方向と一致する。
【0031】
これに対して通常のエリアカメラの場合には、印刷物1の搬送方向と画素の縦の列とが厳密に一致するようエリアカメラの取付角度を調整する必要がある。
【0032】
また、プリンター15により絵柄2が印刷された印刷物1は、プリンター15により絵柄2と同時に印刷されたマーク3を有し、このマーク3は光センサ16により検知されるようになっている。
【0033】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず図7に示すように、良品印刷物1aについての2値化された基準画像情報を入手する。すなわち、良品印刷物1a(図2)のマーク3が光センサ16により検知され、光センサ16からの検知信号が画像処理部12へ送られる。
【0034】
画像処理部12は光センサ16からの検知信号(同期信号)に基づいて、ラインセンサカメラ11を作動させ、ラインセンサカメラ11により良品印刷物1a上の絵柄2を検知信号と同期して撮像する。
【0035】
ラインセンサカメラ11により印刷物1a上の絵柄2を撮像して得られた画像は、画像処理部12へ送られる。
【0036】
画像処理部12において、ラインセンサカメラ11により撮像して得られた画像は2値化されて基準画像となり(図2)、この基準画像について良品印刷物1aの搬送方向に沿う画素の列毎に着色画素の合計個数が求められる(図3)。
【0037】
上述のような作用が、複数の良品印刷物1aについて行われ、このようにして各良品印刷部1aからの基準画像について、画素の列毎に着色画素の合計個数が求められる。
【0038】
その後、画像処理部12において、複数の良品印刷物1aからの基準画像について、画素の列毎に最大値(上限値)と最小値(下限値)が求められる(図6参照)。
【0039】
次に検査対象となる印刷物1(図4)がプリンターから送られ、印刷物1のマーク3が光センサ16により検知され、光センサ16からの検知信号が画像処理部12へ送られる。画像処理部12は光センサ16からの検知信号(同期信号)に基づいて、ラインセンサカメラ11を作動させ、ラインセンサカメラ11により印刷物1の絵柄2が検知信号と同期して撮像される。ラインセンサカメラ11により印刷物1上の絵柄2を撮像して得られた画像は画像処理部12へ送られる。
【0040】
画像処理部12において、ラインセンサカメラ11により撮像して得られた画像は2値化されて被検査画像となり(図4)、印刷物1の搬送方向に沿う画素の列毎に着色画素の合計個数が求められる(図5)。
【0041】
次に画像処理部12において、複数の良品印刷物1aについての基準画像から求めた画素の列毎の最大値および最小値と、被検査画像から求めた着色画素の合計値とが比較される。
【0042】
このとき、被検査画像からの着色画素の合計値が基準画像の最大値を上回ったときに、当該画素の列において絵柄2に印刷物1の搬送方向に延びる汚れ5が発生したと判定する。
【0043】
一方、被検査画像からの着色画素の合計値が基準画像の最小値を下回るとともに、最小値を下回る回数が所定回数に達した場合に、当該画素の列において絵柄2に印刷物1の搬送方向に延びる欠損が生じたと判定する。
【0044】
次に画像処理部12において、絵柄2に汚れが発生したと判定した場合、あるいは絵柄2に欠損が生じたと判定した場合、画像処理部12から警報装置13へ警報信号が送られ、この警報装置13から警報が発せられる。
【0045】
なお、上記実施の形態において、基準画像情報に基づいて画像の列毎の着色画素の最大値と最小値を求め、この最大値および最小値と、被検査画像の着色画素の合計個数とを比較して汚れおよび欠損を判定する例を示したが、これに限らず基準画像情報における着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数と、被検査画像の着色画素の合計個数とを比較して汚れおよび欠損を判定してもよい。
【0046】
ここで論理和画像の着色画素数とは、列毎の着色画素の最大値と最小値ではなく、例えば複数の良品印刷物のうち奇数頁と偶数頁における着色画素の和をいい、列毎の着色画素数の和と、被検査画像の着色画素の合計個数とを比較してもよい。
【0047】
実施例
次に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、各品目ごとに印刷開始初期の約20ページの良品印刷物1aから得た画像(図2)を2値化して得られた2値化画像(図3)を用い、各ページについて画素列ごとの着色画素数を求める(図6)。そして各ページ毎に図6に示すような画素列ごとの着色画素数を求めて、画素列ごとの着配画素数の闘値を求める。複数の良品画像といえども、各ページで絵柄は異なるため、列ごとの着色画素数の分布は変化するが、文字列の部分は面積率が低く、複数の良品画像中の各列の着色画素数の最大値に注目すると分布が平均化される。
【0048】
この部分に縦線状の汚れが発生した場合、画素の多くが着色されるため、その個数は急増し、検出が容易である(図4および図5参照)。
【0049】
縦の罫線や写真などの部分は着色画像の面積率が高く、良品印刷物1aのページの2値化画像でもすでに着色画素の個数は多いが(図3)、縦線状の汚れ5が発生した場合には、文字列の部分と同じ割合で多くの画素が着色されるため、やはり容易に検出できる。
【0050】
被検査画像(図4および図5)は、印刷物1の各ページの所定の位置に付与されたマーク3を検知する光センサー3の信号をトリガーとすることによって、印刷物1の送り方向に同期して撮影される。通常、印刷物1のページの上下両端は余白であり、多少の位置ズレが生じても画像上の各画素列の着色画素数の変化は無い。
【0051】
一方、印刷物1の幅方向への搬送位置のずれは一般に避けられず、被検査画像内で幅方向に印刷物1の絵柄2の位置が変動する。印刷物1の搬送方向に沿う縦の罫線など高い閾値を要する絵柄2が位置ずれすると、隣接する画素列で汚れとして誤って検出されるため、これを避けるためには所定の絵柄2を基準として画像の幅方向の位置を補正することが望ましい。
【0052】
しかし、公知の画像処理技術などによって画像の位置を補正しても、原理的に1画素程度の位置ずれは残るため、閾値分布のぼかしなどの複雑な画像処理が必要となる。これを避けるべく、あえて本発明では位置補正をせず、位置ずれを含んだ複数の良品印刷物1aの基準画像から得られた各画素列の閾値の最大値を判定基準とすることにより実用的な汚れ5の検査を可能とした。
【0053】
この方法では、印刷物1の搬送方向に沿う縦の罫線に隣接するわずかな部分で検査感度の低下、すなわち比較的短い縦線状の汚れ欠陥の検出が困難になる傾向があるが、その他の広大な、横罫線を含む文字列の部分では隣接する画素列の閾値に大きな差が無いために、検査感度の低下は起こらず、位置ずれに影響されない高精度な検査が可能となる。
【0054】
また印刷物1の被検査画像において絵柄2を膨張させて、位置ずれをごまかす方法を用いていないので、検出できる汚れの太さも位置ずれの程度に影響されることなく、印刷物1の被検査画像の解像度を活かして、細い縦線状の汚れまで検査可能である。同様にして絵柄2の欠損についても容易に検出することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、プリンターからの基準画像データを用いることなく、印刷物に生じる搬送方向に延びる汚れおよび絵柄の欠損を精度良く検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による印刷物検査装置の一実施の形態を示す斜視図。
【図2】良品印刷物の2値化した基準画像を示す図。
【図3】良品印刷物の基準画像の着色画素数の分布図。
【図4】被検査印刷物の2値化した被検査画像を示す図。
【図5】被検査印刷物の基準画像の着色画素数の分布図。
【図6】良品印刷物の基準画像の着色画素数の最大値と最小値を求めるための図。
【図7】本発明による印刷物検査装置の作用を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 被検査印刷物
1a 良品印刷物
2 絵柄
3 マーク
5 汚れ
10 印刷物検査装置
11 ラインセンサカメラ
12 画像処理部
13 警報装置
15 プリンター
Claims (6)
- 一方向へ搬送される印刷物上に配置され、この印刷物上の絵柄を撮像して画像を得るカメラと、
カメラにより撮像された画像を2値化し、2値化された被検査画像について印刷物の搬送方向に沿う画素の列毎に着色画素の合計個数を求め、着色画素の合計個数が所定の許容範囲に納まるか否かを判定する画像処理部と、
画像処理部の判定結果に基づいて動作する警報装置と、を備えたことを特徴とする印刷物検査装置。 - カメラは印刷物の搬送方向に直交して配置されたラインセンサカメラからなることを特徴とする請求項1記載の印刷物検査装置。
- 画像処理部は、予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像情報を有し、
画像処理部は基準画像情報における画像の列毎の着色画素の数の最大値を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計個数がこの基準値を上回った場合に汚れ発生と判定することを特徴とする請求項1記載の印刷物検査装置。 - 画像処理部は予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像の情報を有し、
画像処理部は基準画像情報における画像の列毎の着色画素の数の最小値を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計個数がこの基準値を下回った場合に絵柄の欠損と判定することを特徴とする請求項1記載の印刷物検査装置。 - 画像処理部は予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像の情報を有し、
画像処理部は基準画像情報における着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を上回った場合に汚れ発生と判定することを特徴とする請求項1記載の印刷物検査装置。 - 画像処理部は予め複数の良品印刷物についての2値化された基準画像の情報を有し、
画像処理部は基準画像情報における非着色画素領域の論理和画像の列毎の着色画素数を基準として、カメラで撮像された被検査画像の当該列の着色画素の合計値がこの基準値を下回った場合に絵柄の欠損と判定することを特徴とする請求項1記載の印刷物検査装置。
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JP2011095107A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Mutual Corp | 異物検査装置および異物検査方法 |
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-
2003
- 2003-03-03 JP JP2003056063A patent/JP2004264214A/ja not_active Withdrawn
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