JP4073739B2 - 流体式トルク伝達装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体式トルク伝達装置、特に、エンジンからのトルクを流体によってトランスミッションの入力軸に伝達するための流体式トルク伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
流体式トルク伝達装置の一つであるトルクコンバータは、3種の羽根車(インペラー、タービン、ステータ)を内部に有し、内部の作動流体を介してトルクを伝達する流体式トルク伝達装置の一種である。インペラーは、エンジンからのトルクが入力されるフロントカバーのトランスミッション側に配置・固定されており、インペラーシェルとフロントカバーとによって内部に作動流体が充填された流体室を形成している。タービンは、流体室内においてインペラーのエンジン側に対向するように設けられており、トランスミッションにトルクを出力することが可能である。ステータは、インペラーとタービンとの間に配置されており、タービンからインペラーへ向かう作動流体の流れを整流することが可能である。このようなトルクコンバータには、ロックアップ装置が設けられていることが多い。
【0003】
ロックアップ装置は、タービンとフロントカバーとの間に配置されており、フロントカバーとタービンとを機械的に連結することでフロントカバーからタービンにトルクを直接伝達するための装置である。そして、ロックアップ装置は、フロントカバーの摩擦面に押圧されることで連結及び連結解除可能な円板状のピストンと、ピストンとタービンとの間に配置されピストンとタービンとの間でトルクを伝達するための弾性連結機構とを備えている。ピストンの外周部には、フロントカバーの摩擦面に対向するように摩擦フェーシングが貼り付けられた摩擦連結部が形成されている。
【0004】
このようなトルクコンバータにおいて、エンジンを始動してエンジンからフロントカバーにトルクが入力されると、インペラーはフロントカバーとともに回転する。これにより、インペラーからタービンに作動流体が流れてタービンを回転させる。そして、タービンに伝達されたトルクは、トランスミッションの入力軸に伝達される。このとき、ロックアップ装置のピストンは、フロントカバーの摩擦面から離れた状態(ロックアップOFF)になっているため、タービンに弾性連結機構を介して連れ回りの状態になっている。すなわち、エンジンからフロントカバーに入力されたトルクは、インペラーとタービンとの流体駆動によって、トランスミッションに伝達されている。
【0005】
次に、トルクコンバータの速度比が上昇して、インペラー及びタービンの回転数が所定の回転数(ロックアップ点)になると、ピストンとフロントカバーとの軸方向間の空間(第1流体室)の作動流体を排出して、ピストンのタービン側の空間(第2流体室)の流体圧力を相対的に高くする。これにより、ピストンがフロントカバー側に移動して、ピストンの摩擦連結部がフロントカバーの摩擦面に押圧された状態(ロックアップON)になり、フロントカバーに入力されたトルクは、ピストン、弾性連結機構、タービンの順に伝達されるようになる。そして、タービンに伝達されたトルクは、トランスミッションの入力軸に伝達される。
【0006】
上記のようなエンジン始動からロックアップ点付近までの状態(ドライブ状態)において、第1流体室はフロントカバーとピストンとの間に挟まれた空間であるため、第1流体室の作動流体にはフロントカバー及びピストンの回転数に起因する遠心力が作用する。また、第2流体室はタービンとピストンとの間に挟まれた空間であるため、第2流体室の作動流体にはタービン及びピストンの回転数に起因する遠心力が作用する。そして、タービン及びピストンの回転数はフロントカバーの回転数よりも小さいため、第1流体室の作動流体に作用する遠心力は、第2流体室の作動流体に作用する遠心力よりも大きい。この遠心力は第1流体室及び第2流体室の作動流体の流速に影響しており、第2流体室の作動流体の圧力は、作用する遠心力が小さい分だけ第1流体室の作動流体の圧力よりも高くなる。つまり、ドライブ状態において、ピストンには、摩擦連結部を摩擦面に押し付ける程ではないが、ピストンをフロントカバー側に押圧するような力が作用している。このため、ピストンの摩擦連結部をフロントカバーの摩擦面に押圧する動作の応答性(ロックアップ応答性)は良好である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
また、上記のドライブ状態以外にロックアップOFFからロックアップONにする場合として、アクセルの踏み込みを解除して慣性走行している場合がある。このような場合、トルクコンバータは、タービンの回転数がエンジンの回転数すなわちインペラーの回転数よりも大きい状態(コースト状態)になっている。
【0008】
コースト状態においては、ドライブ状態とは異なり、第1流体室の作動流体に作用する遠心力よりも第2流体室の作動流体に作用する遠心力のほうが大きくなるため、第1流体室の作動流体の圧力が第2流体室の作動流体の圧力よりも高くなる。つまり、ピストンには、フロントカバー側からタービン側に押圧するような力が作用している。このため、コースト状態からロックアップONにする場合は、ドライブ状態からロックアップONにする場合のような十分なロックアップ応答性を得ることができない。
【0009】
本発明の課題は、ロックアップ装置を備えた流体式トルク伝達装置において、ドライブ状態におけるロックアップ応答性を損なうことなく、コースト状態におけるロックアップ応答性を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の流体式トルク伝達装置は、エンジンからのトルクを作動流体によってトランスミッションの入力軸に伝達するための流体式トルク伝達装置であって、フロントカバーと、インペラーと、タービンと、ロックアップ装置とを備えている。フロントカバーは、エンジンからのトルクが入力される。インペラーは、フロントカバーのトランスミッション側に配置され、フロントカバーとともに流体室を形成する。タービンは、流体室内においてインペラーのエンジン側に対向するように設けられ、トランスミッションにトルクを出力可能である。ロックアップ装置は、フロントカバーとタービンとの間に配置され、フロントカバーに連結及び連結解除可能なピストンと、ピストンとタービンとの間に配置されピストンとタービンとの間でトルクを伝達するための弾性連結機構とを有する。ピストンは、フロントカバーのトランスミッション側の面に押圧される摩擦連結部と、摩擦連結部の半径方向内周側のエンジン側の面に設けられ半径方向内周側に向かうとともにエンジン側に傾斜するピストン傾斜面とを有している。フロントカバーは、摩擦連結部が押圧される摩擦面と、摩擦面の半径方向内周側に設けられ半径方向内周側に向かうとともにエンジン側に傾斜するカバー傾斜面を有している。軸中心からピストン傾斜面の外周端までの半径R3と、軸中心からピストン傾斜面の内周端までの半径R4と、軸中心からカバー傾斜面の外周端までの半径R1と、軸中心からカバー傾斜面の内周端までの半径R2との関係は、R1>R3>R2>R4である。ピストン傾斜面の外周端とピストン傾斜面の内周端とを結ぶ面がピストンの摩擦連結部のエンジン側の面に対して半径方向外周側に向かってなす角度θ2と、カバー傾斜面の外周端とカバー傾斜面の内周端を結ぶ面がフロントカバーの摩擦面に対して半径方向外周側に向かってなす角度θ1との関係は、θ1>θ2である。また、ピストン傾斜面の外周端とピストン傾斜面の内周端とを結ぶ面とカバー傾斜面の外周端とカバー傾斜面の内周端を結ぶ面とを半径方向外周側に延長して交差させたときに形成される角度θ 3 を2等分する仮想的な仮想傾斜面を有している。ピストン傾斜面の外周端から仮想傾斜面に直交するようにフロントカバー側に向かって延びる線がフロントカバーのピストン側の面に交差する位置は、カバー傾斜面の外周端とカバー傾斜面の内周端とを結ぶ面上にある。カバー傾斜面の内周端から仮想傾斜面に直交するようにピストン側に向かって延びる線がピストンのフロントカバー側の面に交差する位置は、ピストン傾斜面の外周端とピストン傾斜面の内周端とを結ぶ面上にある。
【0011】
本願発明者は、コースト状態においてピストンとフロントカバーとの間の作動流体の圧力のほうがタービンとピストンとの間の空間の作動流体の圧力よりも高くなる傾向が各空間に作用する遠心力によって生じる作動流体の半径方向の流れによって形成されることに着目して、ロックアップ応答性を向上させるための検討を行った。
【0012】
通常、ピストンとフロントカバーとの間の空間の作動流体には、ピストン及びフロントカバーの回転に伴う遠心力によって半径方向への流れが生じている。この作動流体の流速は、ピストンとフロントカバーとの間の空間の各所において作用する遠心力の大きさによって変化する。そして、ピストンとフロントカバーとの間の空間において作用する遠心力は半径方向外方の領域ほど大きくなるため、それに起因して生じる作動流体の圧力損失についても半径方向外方に向かって大きくなる。このため、ピストンとフロントカバーとの間の空間には作動流体の圧力が小さくなるような圧力分布が形成される傾向にある。
【0013】
しかし、作動流体の圧力損失に影響する因子は、作動流体に作用する遠心力だけではなく、作動流体が流れる領域の流路面積や流路形状がある。作動流体は、流路面積が小さいほど流速が高くなる傾向にあり、また、流路形状が複雑な形状であるほどスムーズに流れない傾向にある。この点に着目して、従来の流体式トルク伝達装置のピストンとフロントカバーとの間の空間、特に、ロックアップ応答性に対して影響が大きい摩擦連結部の半径方向内周側のカバー傾斜面とピストン傾斜面との間の領域を見ると、軸中心からピストン傾斜面の半径方向内周端までの半径R4と、軸中心からカバー傾斜面の半径方向内周端まで半径R2との関係はR4≒R2であり、また、ピストン傾斜面と摩擦連結部とのなす角度θ2と、カバー傾斜面と摩擦面とのなす角度θ1との関係はθ2≒θ1であることが分かった。つまり、従来の流体式トルク伝達装置のピストンとフロントカバーとの間の空間のうち、摩擦連結部の半径方向内周側のカバー傾斜面とピストン傾斜面との間の領域では、θ2≒θ1であるために流路面積が半径方向外周側に向かうほど大きくなっており、また、R4≒R2であるためにピストン傾斜面とカバー傾斜面との半径方向端部の流路が急に曲がったような形状となっている。このため、従来の流体式トルク伝達装置では、ピストンとフロントカバーとの間の空間のうち摩擦連結部及びその半径方向内周側の領域における流体の流速が小さくなるため、結果的に、この領域における圧力損失が小さくなる傾向になっていた。
【0014】
以上の点を考慮して、本願発明者は、半径R1〜R4の関係をR1>R3>R2>R4とし、かつ、角度θ2と角度θ1との関係をθ1>θ2として、ピストンとフロントカバーとの間の空間のうち摩擦連結部の半径方向内周側の領域における流体をスムーズに流すことができるようにし、かつ、従来よりも作動流体の流速を増加させる。このようにすると、ピストンとフロントカバーとの間の空間のうち摩擦連結部及びその半径方向内周側の領域における作動流体の圧力損失が大きくなるため、この領域における作動流体の圧力が低くなる。これにより、コースト状態において、ピストンとフロントカバーとの間の空間の作動流体の圧力がピストンとタービンとの間の空間の作動流体の圧力よりも高くなる傾向を小さくすることができるため、コースト状態におけるロックアップ応答性を向上させることができる。
【0015】
また、コースト状態においては、フロントカバーよりもピストンの回転数が相対的に高いため、ピストンの回転ピストンとフロントカバーとの間の空間のうちピストン側の領域の流体に大きな遠心力が作用しており、流体の流速が大きくなる傾向にある。本願発明では、ピストン傾斜面及びカバー傾斜面を摩擦連結部の内周側から半径方向内周側に向かうとともにエンジン側に傾斜するように傾斜させ、かつ、角度θ2と角度θ1との関係をθ1>θ2としてピストン傾斜面が軸方向に向けることで、ピストンの回転による遠心力の影響を十分に受けて流体の減速を抑えている。これにより、コースト状態におけるロックアップ応答性をさらに向上させることができる。
【0016】
さらに、本願発明は、ドライブ状態における作動流体の圧力分布に対しても悪影響を与える傾向にはないため、ドライブ状態におけるロックアップ応答性を損なうことなく、コースト状態におけるロックアップ応答性を向上させることができる。
【0017】
さらに、この流体式トルク伝達装置では、カバー傾斜面とピストン傾斜面との間の領域と、その半径方向外周側の領域とが滑らかに連通される。同様に、カバー傾斜面とピストン傾斜面との間の領域と、その半径方向内周側の領域とが滑らかに連通される。これにより、ピストンとフロントカバーとの間の空間を流れる流体を半径方向内周側から外周側の摩擦連結部までスムーズに流すことができるため、流体の流速が小さくなるのをさらに抑えることができるため、コースト状態におけるロックアップ応答性の向上に寄与できる。
【0018】
請求項2に記載の流体式トルク伝達装置は、請求項1において、角度θ2と角度θ1との関係は、θ1≧θ2+5°である。
【0019】
この流体式トルク伝達装置では、角度θ2と角度θ1との関係をθ1≧θ2+5°とすることで、コースト状態においても、従来の流体式トルク伝達装置のドライブ状態におけるロックアップ応答性に近い応答性を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態としての流体式トルク伝達装置について、図面に基づいて説明する。
【0021】
(1)トルクコンバータの構成
図1は、本発明の一実施形態としてのトルクコンバータ1を示している。トルクコンバータ1は、車両に搭載されており、図1の紙面左側に配置されたエンジン(図示せず)からのトルクを作動流体によって図1の紙面右側に配置されたトランスミッション(図示せず)に伝達するためのものである。ここで、図1の軸O−Oは、トルクコンバータ1の回転軸線である。
【0022】
図1において、トルクコンバータ1は、主に、フロントカバー2と、インペラー3と、タービン4と、ステータ5と、ロックアップ装置6とから構成されている。
【0023】
フロントカバー2は、クランクシャフト等のエンジン側の構成部材に装着されて、エンジンからのトルクが入力されるようになっている。フロントカバー2は、略円板状の部材であり、その外周部からトランスミッション側に向かって延びるように形成された外周筒状部2aと、その内周部から軸方向エンジン側に延びるように形成されたボス部2bとを有している。外周筒状部2aのトランスミッション側端部は、インペラー3を構成するインペラーシェル31の外周側端部と溶接により固定されている。ボス部2bは、クランクシャフト(図示せず)の中心孔に挿入されている。
【0024】
インペラー3は、フロントカバー2のトランスミッション側に配置されフロントカバーとともに流体室を形成している。インペラー3は、主に、インペラーシェル31と、インペラーシェル31の内側に固定された複数のインペラーブレード32と、インペラーシェル31の内周部に固定されたインペラーハブ33とから構成されている。上記のように、インペラーシェル31の外周側端部はフロントカバー2の外周筒状部2aに固定されているため、インペラー3にはフロントカバー2を介してエンジンからのトルクが入力されるようになっている。
【0025】
タービン4は、流体室内においてインペラー3のエンジン側に対向するように設けられており、トランスミッションにトルクを出力することが可能である。タービン4は、主に、タービンシェル41と、タービンシェル41のインペラー側の面に固定された複数のタービンブレード42と、タービンシェル41の内周部に固定されたタービンハブ43とから構成されている。タービンハブ43は、フランジ部43aとボス部43bとから構成されている。そして、タービンシェル41は、フランジ部43aに複数のリベット7によって固定されている。ボス部43bの内周部には、トランスミッションの入力軸に係合するスプライン43cが形成されている。これにより、タービン4は、トランスミッションの入力軸と一体回転するようになっている。
【0026】
ステータ5は、インペラー3の内周部とタービン4の内周部との軸方向間に配置されており、タービン4からインペラー3に向かう作動流体の流れを整流するためのものである。ステータ5は、主に、環状のステータキャリア51と、ステータキャリア51の外周面に設けられた複数のステータブレード52とから構成されている。ステータキャリア51は、ワンウェイクラッチ8を介して固定軸(図示せず)に支持されている。
【0027】
ロックアップ装置6は、フロントカバー2とタービン4との軸方向間に配置されており、フロントカバー2とタービン4とを機械的に連結するためのものである。ロックアップ装置6は、主に、フロントカバー2に連結及び連結解除可能なピストン61と、ピストン61とタービン4との間に配置されてピストン61とタービン4との間でトルクを伝達するための弾性連結機構71とから構成されている。
【0028】
弾性連結機構71は、主に、ドライブプレート72と、ドリブンプレート73と、両プレート72、73間に配置された複数のトーションスプリング74とから構成されている。ドライブプレート72は、ピストン61の外周筒状部61aの内周部に固定された環状の部材である。ドライブプレート72は、トーションスプリング74の周囲を保持するとともに回転方向両端を支持している。具体的には、ドライブプレート72は、円周方向に配置された複数のトーションスプリング74の外周側及び内周側をそれぞれ支持するための保持部72a、72bと、各トーションスプリング74の回転方向両端を支持するための係合部72c、72dとを有している。ドリブンプレート73は、タービンシェル41の外周部のフロントカバー側面に固定された環状の部材である。ドリブンプレート73は、円周方向に配置された複数の爪部73aを有している。爪部73aは、各トーションスプリング74の回転方向端に係合している。これにより、ドライブプレート72からのトルクは、トーションスプリング74を介してドリブンプレート73に伝達されるようになっている。
【0029】
ピストン61は、円板状の部材であり、フロントカバー2とタービンシェル41との間の空間をフロントカバー2側の第1流体室Sとタービン4側の第2流体室Tとに分割するように配置されている。ピストン61は、その内周部にトランスミッション側に延びる内周筒状部61bを有している。内周筒状部61bは、タービンハブ43のフランジ部43aの外周面に軸方向及び回転方向に相対移動可能に支持されている。タービンハブ43のフランジ部43aの外周面には、ピストン61の内周筒状部61bの支持部における作動流体の漏れをなくすためのシールリング9が設けられている。これにより、シールリング9は、第1流体室Sの内周部と第2流体室Tの内周部との間をシールしている。ピストン61は、その外周部にドライブプレート72の外周部を支持するための外周筒状部61aと、その内周側にフロントカバー2のトランスミッション側の面に押圧される摩擦連結部61cとを有している。摩擦連結部61cには、フロントカバー2の摩擦面2cに対向する側に摩擦フェーシング62が貼りつけられている。
【0030】
次に、図2を用いて、ピストン61及びフロントカバー2の詳細な形状について説明する。ピストン61の摩擦連結部61cの半径方向内周側には、ピストン傾斜面61dが形成されている。ピストン傾斜面61dは、ピストン61の第1流体室S側の面の一部であり、摩擦連結部61cの半径方向内周側の位置から半径方向内周側に向かうとともにエンジン側に傾斜するような形状を有している。ここで、ピストン傾斜面61dの半径方向外周端の位置を位置Aとし、ピストン傾斜面61dの半径方向内周端の位置を位置Bとする。また、軸O−Oから位置Aまでの半径を半径R3とし、軸O−Oから位置Bまでの半径を半径R4とする。さらに、ピストン傾斜面61d(すなわち、位置Aと位置Bとを結ぶ面)と摩擦連結部61cの摩擦フェーシング62が設けられた面とが半径方向外周側に向かってなす角度を角度θ2とする。
【0031】
一方、フロントカバー2には、ピストン傾斜面61dに対応するように、カバー傾斜面2dが形成されている。カバー傾斜面2dは、フロントカバー2の第1流体室S側の面の一部であり、ピストン傾斜面61dと同様に、摩擦面2cの半径方向内周側の位置から半径方向内周側に向かうとともにエンジン側に傾斜するような形状を有している。ここで、カバー傾斜面2dの半径方向外周端の位置を位置Cとし、カバー傾斜面2dの半径方向内周端の位置を位置Dとする。また、軸O−Oから位置Cまでの半径を半径R1とし、軸O−Oから位置Dまでの半径を半径R2とする。さらに、カバー傾斜面2d(すなわち、位置Cと位置Dとを結ぶ面)と摩擦面2cが設けられた面とが半径方向外周側に向かってなす角度を角度θ1とする。
【0032】
ここで、ピストン傾斜面61dとカバー傾斜面2dとの寸法関係は、次のようになっている。まず、半径R1〜R4の関係は、R1>R3>R2>R4になっている。また、角度θ1と角度θ2との関係は、θ1>θ2になっている。すなわち、第1流体室Sの摩擦連結部61cの半径方向内周側の空間は、ピストン傾斜面61dとカバー傾斜面2dとによって、半径方向外周側に向かうにとともにピストン傾斜面61dとカバー傾斜面2dとの軸方向の間隔が狭くなるようなテーパ形状の空間となっている。
【0033】
次に、ピストン傾斜面61dを半径方向外周側に延長した面とカバー傾斜面2dを半径方向外周側に延長した面とが交差する位置を位置Pとし、位置Pと位置A及びBとがなす角度を角度θ3とする。そして、角度θ3を角度θ4に2等分する仮想的な面を仮想傾斜面63とする。また、ピストン傾斜面61dの位置Aから仮想傾斜面63を直交するように延びてカバー傾斜面2dに交差する位置を位置Xとする。さらに、カバー傾斜面2dの位置Dから仮想傾斜面63を直交するように延びてピストン傾斜面61dに交差する位置を位置Yとする。
【0034】
ここで、位置X及び位置Yは、ピストン傾斜面61d及びカバー傾斜面2dに対して、以下のような寸法関係を有している。位置Xは、カバー傾斜面2dの位置Cと位置Dとを結ぶ面上にある。また、位置Yは、ピストン傾斜面61dの位置Aと位置Bとを結ぶ面上にある。これにより、位置Dは、位置Bに対して所定の距離だけ外周側に離れた位置に配置される。また、位置Cは、位置Aに対して所定の距離だけ外周側に離れた位置に配置される。すなわち、ピストン傾斜面61d及びカバー傾斜面2dによって形成されるテーパ形状の空間は、その外周側の空間及び内周側の空間と滑らかに連結されている。
【0035】
(2)トルクコンバータの動作
以下に、トルクコンバータ1の動作について説明する。
【0036】
トルクコンバータ1において、エンジンを始動してエンジンからフロントカバー2にトルクが入力されると、インペラー3はフロントカバー2とともに回転する(ドライブ状態)。これにより、インペラー3からタービン4に作動流体が流れてタービン4を回転させる。そして、タービン4に伝達されたトルクは、トランスミッションの入力軸に伝達される。このとき、ロックアップ装置6のピストン61は、ロックアップOFFになっているため、タービン4に弾性連結機構71を介して連れ回りの状態になっている。すなわち、エンジンからフロントカバー2に入力されたトルクは、インペラー3とタービン4との流体駆動によって、トランスミッションに伝達されている。
【0037】
次に、トルクコンバータの速度比eが上昇して、インペラー及びタービンの回転数が所定の回転数(ロックアップ点)になると、第1流体室Sの作動流体を排出して、第2流体室Tの流体圧力を相対的に高くする。これにより、ピストン61がフロントカバー2側に移動して、ロックアップONになるため、フロントカバー2に入力されたトルクは、ピストン61、弾性連結機構71、タービン4の順に伝達される。そして、タービン4に伝達されたトルクは、トランスミッションの入力軸に伝達される。
【0038】
また、アクセルの踏み込みを解除して慣性走行している場合のように、タービン4の回転数がエンジンの回転数すなわちインペラー3の回転数よりも大きい状態(コースト状態)においてもロックアップ動作を行う場合がある。この場合においても、ドライブ状態でのロックアップ動作と同様に、第1流体室Sの作動流体を排出して、第2流体室Tの流体圧力を相対的に高くすることによって、ロックアップ動作を行う。この場合、タービン4の回転数がエンジンの回転数よりも高い状態でロックアップONになるため、タービン4が制動されて、車両にエンジンブレーキがかかる。
【0039】
(3)トルクコンバータの特徴
以下に、トルクコンバータ1の特徴について説明する。
【0040】
(i)ドライブ状態における特徴
上記のようなエンジン始動からロックアップ点付近までの状態(ドライブ状態)において、第1流体室S内の流体には、半径方向への流れが生じている。図3に速度比e=0.9における第1流体室S内の位置Bから摩擦連結部61cまでの領域における半径方向の流速分布を従来例のトルクコンバータ(R4≒R2、θ2≒θ1)の流速分布とともに示す。いずれの場合においても半径方向外周側に向かうほど作動流体の流速が高くなる傾向であるが、流速の値は本発明のトルクコンバータ1のほうが大きくなっている。これは、半径R1〜R4の関係をR1>R3>R2>R4とし、かつ、角度θ2と角度θ1との関係をθ1>θ2(図3では、θ1≧θ2+5°)としているためである。そして、このような作動流体の流れによって、位置Bから摩擦連結部61cまでの圧力損失は従来よりも大きくなり、第1流体室Sの圧力は従来よりも小さくなっている。これにより、第1流体室Sと第2流体室Tとの圧力差は、従来よりも大きくなり、ピストン61がフロントカバー2側に押圧されやすくなっている。このため、ロックアップ応答性は従来と同等か若しくは向上する傾向になっている。
【0041】
(ii)コースト状態における特徴
図3にコースト状態(図3では、速度比e=1.2)における第1流体室S内の位置Bから摩擦連結部61cまでの領域における半径方向の流速分布を従来例のトルクコンバータ(R4≒R2、θ2≒θ1)の流速分布とともに示す。本発明のトルクコンバータ1の場合、従来に比べて、半径方向の流速の値が大きくなっており、速度比e=0.9の場合に近い特性が得られている。これは、半径R1〜R4の関係をR1>R3>R2>R4とし、かつ、角度θ2と角度θ1との関係をθ1>θ2(図3では、θ1≧θ2+5°)としているためである。
【0042】
また、トルクコンバータ1では、ピストン傾斜面61d及びカバー傾斜面2dを摩擦連結部61cの内周側から半径方向内周側に向かうとともにエンジン側に傾斜させ、かつ、θ1>θ2としてピストン傾斜面61dをカバー傾斜面2dよりも軸方向に向けることで、ピストン61の回転による遠心力の影響を十分に受けることができるようにして、作動流体の減速を抑えている。
【0043】
さらに、トルクコンバータ1では、カバー傾斜面2dとピストン傾斜面61dとの間の領域と摩擦連結部61c側の領域とが滑らかに連通され、かつ、カバー傾斜面2dとピストン傾斜面61dとの間の領域と半径方向内周側の領域とが滑らかに連通されているため、ピストン61とフロントカバー2との間の空間を流れる流体を半径方向内周側から外周側の摩擦連結部61cまでスムーズに流すことが可能になり、流体の流速が小さくなるのを抑えている。
【0044】
このように、トルクコンバータ1では、第1流体室Sのピストン傾斜面61dとカバー傾斜面2dとの間の領域における作動流体の流速を高めて摩擦連結部61c及びその半径方向内周側の領域における作動流体の圧力を低くすることによって、コースト状態における第1流体室Sの流体圧力が第2流体室Tの流体圧力よりも大きくなる傾向を小さくすることができるため、ロックアップ応答性を向上させることができる。
【0045】
(4)他の実施形態
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0046】
例えば、ロックアップ装置の弾性連結機構の具体的な構成は、前記実施形態のものと異なるものでもよい。
【0047】
また、本発明の流体式トルク伝達装置の1つであるフルードカップリングに適用してもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、ピストンの摩擦連結部の半径方向内周側に設けられたピストン傾斜面とフロントカバーに設けられたカバー傾斜面とを所定の角度・寸法関係にすることによって、ドライブ状態におけるロックアップ応答性を損なうことなく、コースト状態におけるロックアップ応答性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態としてのトルクコンバータ縦断面概略図。
【図2】 図1の部分拡大図。
【図3】 第1流体室における作動流体の半径方向の流速分布図。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ(流体式トルク伝達装置)
2 フロントカバー
2c 摩擦面
2d カバー傾斜面
3 インペラー
4 タービン
6 ロックアップ装置
61 ピストン
61c 摩擦連結部
61d ピストン傾斜面
63 仮想傾斜面
1〜R4 半径
θ1、θ2 角度

Claims (2)

  1. エンジンからのトルクを作動流体によってトランスミッションの入力軸に伝達するための流体式トルク伝達装置であって、
    前記エンジンからのトルクが入力されるフロントカバーと、
    前記フロントカバーのトランスミッション側に配置され、前記フロントカバーとともに流体室を形成するインペラーと、
    前記流体室内において前記インペラーのエンジン側に対向するように設けられ、前記トランスミッションにトルクを出力可能なタービンと、
    前記フロントカバーと前記タービンとの間に配置され、前記フロントカバーに連結及び連結解除可能なピストンと、前記ピストンと前記タービンとの間に配置され前記ピストンと前記タービンとの間でトルクを伝達するための弾性連結機構とを有するロックアップ装置とを備え、
    前記ピストンは、前記フロントカバーのトランスミッション側の面に押圧される摩擦連結部と、前記摩擦連結部の半径方向内周側のエンジン側の面に設けられ半径方向内周側に向かうとともにエンジン側に傾斜するピストン傾斜面とを有しており、
    前記フロントカバーは、前記摩擦連結部が押圧される摩擦面と、前記摩擦面の半径方向内周側に設けられ半径方向内周側に向かうとともにエンジン側に傾斜するカバー傾斜面を有しており、
    軸中心から前記ピストン傾斜面の外周端までの半径R3と、軸中心から前記ピストン傾斜面の内周端までの半径R4と、軸中心から前記カバー傾斜面の外周端までの半径R1と、軸中心から前記カバー傾斜面の内周端までの半径R2との関係は、R1>R3>R2>R4であり、
    前記ピストン傾斜面の外周端と前記ピストン傾斜面の内周端とを結ぶ面が前記ピストンの摩擦連結部のエンジン側の面に対して半径方向外周側に向かってなす角度θ2と、前記カバー傾斜面の外周端と前記カバー傾斜面の内周端を結ぶ面が前記フロントカバーの摩擦面に対して半径方向外周側に向かってなす角度θ1との関係は、θ1>θ2であり、
    前記ピストン傾斜面の外周端と前記ピストン傾斜面の内周端とを結ぶ面と前記カバー傾斜面の外周端と前記カバー傾斜面の内周端を結ぶ面とを半径方向外周側に延長して交差させたときに形成される角度θ 3 を2等分する仮想的な仮想傾斜面を有しており、
    前記ピストン傾斜面の外周端から前記仮想傾斜面に直交するように前記フロントカバー側に向かって延びる線が前記フロントカバーのピストン側の面に交差する位置は、前記カバー傾斜面の外周端と前記カバー傾斜面の内周端とを結ぶ面上にあり、
    前記カバー傾斜面の内周端から前記仮想傾斜面に直交するように前記ピストン側に向かって延びる線が前記ピストンのフロントカバー側の面に交差する位置は、前記ピストン傾斜面の外周端と前記ピストン傾斜面の内周端とを結ぶ面上にある、
    流体式トルク伝達装置。
  2. 前記角度θ2と、前記角度θ1との関係は、θ1≧θ2+5°である、請求項1に記載の流体式トルク伝達装置。
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