JP4073480B2 - 長さ測定装置を固定する装置 - Google Patents

Description

本発明は長さ測定装置を固定する装置であって、工作機械及び一般の機械に取付けられた一体型の位置決め装置及び測定装置等に使用可能な装置に関する。
長さ測定装置を工作機械に対して固定可能な各種の位置決め装置及び測定装置は周知である。位置決め装置及び測定装置は別々に製造される完全に独立したユニットである（ドイツ特許第２７１２４２１号参照）。
ベース・フレームのガイドと、同ガイドに付随するキャリッジ、即ちスライドとは互いに独立した整列を可能とすべく、工作機械の位置決め装置に対して常には互いに独立して取付けられている。測定を適切に実施するためには、位置決め装置及び測定装置の協働に関する特別な要件及び条件を満たす必要がある。特に、特別に機械加工した取付け面を機械、ベース・ベッド及びスライドにそれぞれ形成する必要がある。更に、測定装置をスライドのオペレーションにおいて整列させる特別な調整手段が必要である。機械に対する測定装置の取付けは長い時間を要する。
測定装置の取付けレールの形態をなす特別な取付け手段はハイデンハイン社（Fa. Heidenhain）が１９９４年４月に発行した“ＮＣ長さ測定装置（NC-Laengenmesssysteme）”と称される論文中に開示されている。取付けレールは機械的安定性を確保し、かつ機械のベース・フレーム及び測定装置の間の熱膨張を補償する。更に、機械のベース・フレームに対して取付けレールを取付けた後、同取付けレールに対する測定装置の簡単な取付け及び交換が可能である。問題点としては、取付けレールを測定装置の基準と同一の基準に基づいて機械に取付ける必要性と、取付けレールをスライドの案内オペレーションにおいて整列させる必要性と、高価な取付けレールの使用によるコストの明らかな上昇とが挙げられる。
国際特許出願公開第９０／０２９１９号は別の種類の測定装置を開示している。この場合、付着性鋼帯からなるスケール（Selbstklebender Stahlbandmassstab）をスライドの案内オペーレーションにおいて整列させるべく、同スケールはアプリケータを介して機械ベッド、即ち基部に接着されている。スケールが不安定であることに加えて、同スケールの接着プロセスにおいて必然的に生じる僅かな機械的応力または応力差によりスケールの測定精度が低下する。このため、この種の測定装置はコストが高いうえ、実現可能な測定精度が低い。
本発明は前述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、長さ測定装置をリニア・ガイド・ユニット等の装置に対して簡単かつ迅速に取付け可能な長さ測定装置を固定する装置を提供することにある。これにより、測定プロセスに悪影響を及ぼすことはない。
本発明の目的はスケールをガイド・レールの凹部内に直接着脱可能に取付けるか、または同スケールに結合されたスケール支持体を介して確実に係合するようにガイド・レールの凹部内に間接的に着脱可能に取付けた長さ測定装置を固定する装置によって達成される。
本発明の好ましい構成において、スケールまたはスケール支持体は自身の長手方向エッジを介してガイド・レール上の対応する凹部内へ挿入可能である。
本発明の効果的な別の構成において、凹部及びガイド・レールは１つの部品からなる。
本発明の好ましい別の構成において、凹部は溝またはスロットとして形成されている。
凹部は連続して効果的に形成されている。
本発明の効果的な構成において、凹部は複数のブロックとして形成されている。
スケールは可撓性の高い金属帯から効果的に形成され、さらには確実な係合を介してガイド・レールに対して整列及び固定可能である。
本発明の別の効果的な構成において、スケールは確実な係合を形成すべく長手方向の位置でガイド・レールに着脱可能に固定されている。また、スケールをガイド・レールに対して一端で固定し得る。
本発明の解決策は位置決めユニット及び測定システムを１つの構造ユニットとして提供する。これにより、測定装置を工作機械に対して簡単、迅速かつ経済的に取付け可能である。
取付けられた測定装置はガイド・ユニットに対して既に整列されているため、使用者は位置決め装置に対する取付け面を提供するのみでよい。測定装置は位置決め装置から独立した自律ユニットとして交換できる。従って、位置決め装置及び測定装置は互いに独立して交換及び修理できる。
以下に、本発明を添付図面に基づいて詳述する。
図１は本発明の装置の基本構成を示す斜視図である。
図２は本発明の別の実施の形態に基づく装置の斜視図である。
図１に概略を示す本発明の装置において、同装置の長手方向に移動可能なガイド・スライド２はガイド・レール１上に配置されている。
更に、ガイド・スライド２はネジ等によって測定ヘッド３に着脱可能に固定されている。
スケール４は長形スケール支持体５によって支持されている。スケール４は弾性接着剤（Elastischen Kleber）によりスケール支持体５に効果的に結合されている。また、弾性接着剤に代えて当業者に周知の他の固定手段の使用が可能である。
測定ヘッド３は電子工学の分野において周知の接続エレメントを介して評価ユニット（図示略）に接続されている。評価ユニットはガイド・スライドの制御及び測定信号の評価を行う。
スケール支持体５は自身の長手方向に延びるスロットの形態をなす２つの接触面６，７を有する。凹部８，９は長手方向に延びており、さらにはスケール支持体５と、精密機械工学の分野において周知な方法で、確実に係合するように同スケール支持体５を収容している。
また、凹部８，９はガイド・レール１と一体をなし得る。更に、凹部８，９は測定技術の分野において周知の接着剤等の固定手段により、溝またはスロットとして連続的にガイド・レール１上に取付けるか、または複数のブロックとして不連続にガイド・レール１上に取付け得る。
測定装置は測定ヘッド３、スケール４及びスケール支持体５を有する。スケール支持体５を凹部８，９内へ挿入した後で、測定を実施すべく測定装置の調整を可能とするように凹部８，９は長手方向に形成されている。
長手方向への案内におけるスケール支持体５及びスケール４の位置の安定を伴う調整を実現すべく、スケール支持体５はネジ等の固定エレメント１０を介してガイド・レール１に固定されている。
３つのストッパー（Anschlagelemente）１１，１２，１３がガイド・スライド２上に取付けられている。ガイド・スライド２はストッパー１１，１２，１３により測定ヘッドに接続されている。
ストッパー１１，１２，１３は別の調整を行うことなく測定ヘッド３及びスケール４の間の正しい位置関係を保証すべく、測定ヘッド３をガイド・スライド２に固定した際に同測定ヘッド３がストッパー１１，１２，１３にのみ当接するように形成されている。これはガイド・レール１及びガイド・スライド２を有する位置決め装置の大量生産において、測定装置を位置決め装置に対して非常に簡単に確実かつ経済的に取付け得るという効果を有する。その一方、測定装置は位置決め装置から独立して分解及び組立可能である。
製造上の理由から、接触面６，７及び凹部８，９を長手方向に連続して形成することは常には効果的である。
図２に示す実施の形態において、スケール１４の目盛りは図１に示すスケール支持体５上に形成されている。即ち、スケール１４は図１に示すように凹部８，９と確実に係合すべく同凹部８，９内を長手方向に摺動し得るように十分な剛性を有する。これにより、スケール１４の接触面１５，１６は図１に示すスケール支持体５の接触面６，７の機能を有する。

Claims (4)

1. ガイド・スライド（２）に用いられるガイド・レール（１）に長さ測定装置を固定するための固定装置であって、前記固定装置は、スケール（４）と、前記スケールに対して相対的に移動可能な測定ヘッド（３）とを含み、前記ガイド・スライド（２）は、前記ガイド・レール（１）上に沿って移動可能であり、前記測定ヘッド（３）は、前記ガイド・スライド（２）に対して着脱可能に取付けられ、前記スケール（４）は、前記ガイド・レール（１）に設けられた凹部（８，９）内に直接に、又は同スケール（４）に結合されたスケール支持体（５）を介して確実かつ着脱可能に取付けられ、前記固定装置は、
   前記ガイド・スライド（２）に固定された３つのストッパ（１１，１２，１３）を備え、同３つのストッパ（１１，１２，１３）は、前記測定ヘッド（３）が前記ガイド・スライド（２）に取付けられる際、同測定ヘッド（３）と接触し、同測定ヘッド（３）を前記ガイド・スライド（２）に容易かつ正確に位置決めして前記スケール（４）と整列させ、
   前記スケール（４）又はスケール支持体（５）は、前記ガイド・レールの長手方向における所定位置にて固定されていることを特徴とする固定装置。
2. 前記スケール（４）はガイド・レール（１）に対して着脱可能に固定されていることを特徴とする請求項１に記載の固定装置。
3. 前記スケール（４）はガイド・レール（１）の少なくとも一端部に対して固定されていることを特徴とする請求項１または２に記載の固定装置。
4. 前記スケール（４）は可撓性の高い金属帯からなり、さらには前記確実な取付けによってガイド・レール（１）に対して整列及び固定可能な請求項１乃至３のいずれか一項に記載の固定装置。

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