JP4073261B2 - 書換可能な記憶媒体における欠陥管理装置および欠陥管理方法 - Google Patents

書換可能な記憶媒体における欠陥管理装置および欠陥管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、書換可能な記録媒体にデータを確実に記録するために、記録媒体の記録面上の欠陥を認識・管理する欠陥管理装置および欠陥管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気ディスク(MOディスク等)、相変化ディスク(DVD−RAM等)、ハードディスク等の書換可能な記録媒体の記録面上には欠陥が存在する場合がある。欠陥には、記録媒体の出荷当時から存在する不良、記録媒体の保管中または使用中に生じた傷または汚れ、記録媒体の使用によって生じる劣化などが考えられる。
【0003】
ディスクドライバ等によってデータを記録媒体に書き込むときに、記録面上に欠陥が存在すると、その記録媒体にデータを確実に記録することができない場合がある。そこで、従来より、このような書換可能な記録媒体においては、ディスクドライバが記録媒体の記録面上に存在する欠陥を検出し、その欠陥が存在する部分を避けてデータを記録する技術が採用されている。このような技術は、一般に「ディフェクトマネージメント」(欠陥管理)などと呼ばれている。
【0004】
具体的には、ディスクドライバが、上位の制御装置(例えばDVDレコーダのメインコントローラなど)から、データを記録媒体の記録面上の記録領域に書き込む旨の命令を受け取ると、ディスクドライバは、まず、データを記録領域内の所定のセクタに書き込む。次に、ディスクドライバは、その所定のセクタから今書き込んだデータを読み出し、データの書込が正しく行われたか否かを判定する。データの書込が正しく行われていないと判定された場合には、記録面上の欠陥のためにその所定のセクタに異常があると推測される。そこで、この場合、ディスクドライバは、今書き込んだデータと同じ内容のデータを記録媒体の記録面上の代替領域に書き込む。すなわち、記録媒体の記録面上には、通常にデータを記録するための記録領域とは別の場所に代替領域が設けられている。記録面上の欠陥のためにデータを記録領域内の所定のセクタに正しく書き込むことができなかった場合には、そのデータを代替領域に書き込んでおく。これにより、欠陥により記録領域内の所定のセクタへの書込が失敗しても、データが失われてしまうことはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
記録面上の欠陥のためにデータの書込が正しく行われず、記録領域に書き込むべきデータを代替領域に書き込む場合には、ディスクドライバにおいてピックアップないしヘッドを記録領域から代替領域に移動させる動作(シーク動作)を行わなければならない。この場合、例えば、DVD−RAMなどのような記録ディスクにおいては、代替領域はディスクの内周側に配置され、記録領域はその外側に配置されているため、ピックアップを記録領域から代替領域に移動させる距離が長くなり、シーク動作に長時間を要することがある。
【0006】
そして、上述したデータの記録領域内への書込、今書き込んだデータの読出、データの書込が正しく行われたか否かの判定、データの書込が正しく行われていなかった場合の代替領域への書込といった一連の動作(以下、これを「従来のディフェクトマネージメント動作」という。)は、例えばディスクドライバがデータを記録領域の所定の1セクタに書き込むごとに行われる。したがって、記録面上に欠陥があると、シーク動作のためにデータの書込が中断され、データ書込の時間的連続性が損なわれる。その結果、ビデオデータやオーディオデータといったリアルタイムな書込または連続的な書込が必須のデータを記録媒体に記録することが困難になるという問題がある。
【0007】
また、記録面上に欠陥があると、データが記録領域とは別の場所に設けられた代替領域に記録されるため、データが場所的に不連続となる。そのため、例えばビデオデータやオーディオデータといった連続性が必須なデータが不連続に記録されてしまう。この結果、記録媒体に記録されたデータを再生するときにシーク動作を生じさせ、ビデオデータやオーディオデータを連続的に再生できないという問題がある。
【0008】
一方、ビデオデータやオーディオデータといった連続性の必須なデータを記録するときには、ディフェクトマネージメントを解除し、ディフェクトマネージメント動作を全く行わないように設定して、記録を行うことも考えられる。このようにすれば、記録面上に欠陥があってもシーク動作が生じることはないので、ビデオデータやオーディオデータの連続書込が可能となる。しかし、この場合、記録面上に欠陥があったときには、記録領域に書き込まれたデータに欠落が生じる。このデータの欠落は、欠落したデータの内容によっては重大な事態を引き起こす。例えば、ビデオデータの場合、欠落したデータが映像データ自体の場合には、映像の乱れを生じさせる程度の軽度のダメージですむかもしれない。ところが、欠落したデータが管理データや制御データの場合には、映像の再生自体が不能になるといった重大なダメージを生じさせるおそれがある。したがって、少なくとも制御データや管理データについては、ディフェクトマネージメントを実行し、確実な記録を保障する必要がある。よって、すべてのデータについてディフェクトマネージメントを解除してしまうのは好ましくないという問題がある。
【0009】
さらに、従来のディフェクトマネージメント動作は、ディスクドライバが自己の内部に設けられた制御装置によって単独で実行するのが一般的である。すなわち、例えばDVDレコーダにおいて、ディスクドライバは、DVDレコーダを総括的に制御するためのメインコントローラに接続されている。例えば、外部からDVDレコーダに対し、データのDVD−RAMへの記録指示が入力された場合には、DVDレコーダのメインコントローラは書込コマンドおよび記録すべきデータをディスクドライバに送るのみであり、従来のディフェクトマネージメント動作の制御は、ディスクドライバ内部の制御によって、DVDレコーダのメインコントローラの制御から独立かつ非同期に行われる。そのため、DVDレコーダのメインコントローラは、ディスクドライバの内部でDVD−RAMの記録面上の欠陥が検出されてシーク動作が生じ、そのためにデータの書込が中断されることを予測できない。その結果、ビデオデータやオーディオデータといった連続性が必須なデータの連続書込を実現するための制御機構を、DVDレコーダのメインコントローラ側に構築することはきわめて困難であるという問題がある。
【0010】
本発明は上記に例示したような問題点に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、データ書込・再生のリアルタイム性・連続性を確保しながら、ディフェクトマネージメントを実行することができる書換可能な記録媒体の欠陥管理装置および欠陥管理方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載の欠陥管理装置は、書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域と代替領域とが設けられた記録媒体からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成手段と、前記記録媒体にデータを書き込むときに、前記欠陥情報を参照し、前記欠陥位置にデータを書き込んだことを判定する書込判定手段と、前記書込判定手段により前記欠陥位置にデータを書き込んだことが判定されたときには、前記記録媒体の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む代替書込動作を行う代替書込手段と、前記代替書込手段による代替書込動作の実行時期を、記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する時期制御手段とを備える。
【0012】
上記課題を解決するために請求項7に記載のコンピュータプログラムは、コンピュータを請求項1ないし6のいずれかに記載の欠陥管理装置として機能させる。
【0013】
上記課題を解決するために請求項8に記載のデータ書換装置は、外部の書換制御装置により制御され、書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域と代替領域とが設けられた記録媒体に対しデータの読出および書込を行うデータ書換装置であって、前記記録媒体からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成手段と、前記記録媒体にデータを書き込むときに、前記欠陥情報を参照し、前記欠陥位置にデータを書き込んだことを判定する書込判定手段と、前記書込判定手段が前記欠陥位置にデータを欠陥位置にデータを書き込んだとき、その旨を前記書換制御装置に通知する通知手段と、前記書換制御装置が前記通知手段から通知された情報に基づき代替書込実行命令を出力したときには、それを受け取り、前記記録媒体の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む代替書込動作を行う代替書込手段とを備える。
【0014】
上記課題を解決するために請求項10に記載のコンピュータプログラムは、コンピュータを請求項8または9に記載のデータ書換装置として機能させる。
【0015】
上記課題を解決するために請求項11に記載の書換制御装置は、書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域と代替領域とが設けられた記録媒体に対しデータの読出および書込を行うデータ書換装置を外部から制御する装置であって、前記データ書換装置が前記記録媒体の記録面上の欠陥位置にデータを書き込んだことを認識する認識手段と、前記認識手段により、前記データ書換装置が前記記録媒体の記録面上の欠陥位置にデータを書き込んだことが認識されたときには、前記データ書換装置に対し、前記記録媒体の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む代替書込動作を行う旨の代替書込実行命令を出力する命令出力手段と、前記命令出力手段による代替動作実行命令の出力時期を、記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する時期制御手段とを備える。
【0016】
上記課題を解決するために請求項16に記載のコンピュータプログラムは、コンピュータを請求項11または15に記載の書換制御装置として機能させる。
【0019】
上記課題を解決するために請求項20に記載の欠陥管理方法は、書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域と代替領域とが設けられた記録媒体からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成工程と、前記記録媒体にデータを書き込むときに、前記欠陥情報を参照し、前記欠陥位置にデータを書き込んだことを判定する書込判定工程と、前記書込判定工程により前記欠陥位置にデータを書き込んだことが判定されたときには、前記記録媒体の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む代替書込動作を行う代替書込工程とを備え、前記代替書込工程による代替書込動作の実行時期を、記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する。
【0020】
上記課題を解決するために請求項21に記載の欠陥管理方法は、書換可能な記録媒体からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成工程と、前記欠陥情報生成工程により生成された前記欠陥情報を参照し、前記記録媒体上の記録面上の欠陥位置への書込を避けるようにして書込位置を決定する書込位置決定工程と、前記記録媒体の記録面上において、前記書込位置決定手段により決定された前記書込位置にデータを書き込む書込工程とを備える。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1および図2を参照して説明する。
【0023】
図1は第1実施形態にかかる欠陥管理装置の構成を示すブロック図であり、図2は第1実施形態にかかる欠陥管理装置の動作を示すフローチャートである。
【0024】
図1において、欠陥管理装置10は、書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域21と代替領域22とが設けられた記録媒体20からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体20の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成手段11と、記録媒体20にデータを書き込むときに、欠陥情報を参照し、欠陥位置にデータを書き込んだことを判定する書込判定手段12と、書込判定手段12により欠陥位置にデータを書き込んだことが判定されたときには、記録媒体20の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを記録媒体20の代替領域22に書き込む代替書込動作を行う代替書込手段13と、代替書込手段13による代替書込動作の実行時期を、記録媒体20へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する時期制御手段14とを備えている。
【0025】
このような構成を有する欠陥管理装置10は、記録媒体20の記録面上に記録されたデータを書き換えるときに、図2に示すようなディフェクトマネージメント(欠陥管理)を行う。すなわち、記録媒体20に記録されたデータを書き換えるために、まず、記録媒体20に記録されたデータを読み出す。このとき、欠陥情報生成手段11は欠陥情報を生成する(ステップS1)。欠陥情報とは、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す情報を含んでいる。
【0026】
次に、記録媒体20に記録されたデータを書き換えるために、記録媒体20に新たなデータを書き込む。このとき、データの書込は、記録媒体20の記録面上の欠陥の有無にかかわらず行われる。すなわち、記録面上に欠陥部位が存在していたとしても、その欠陥部位上にもデータが書き込まれる。なお、ここでいう欠陥とは、記録媒体の出荷時の初期不良、傷や汚れによる不良、記録媒体の長期使用による劣化などによって生じるものであるが、書込が全く不能となるような欠陥を意味するのではない。ここでいう欠陥とは、例えば、欠陥のない部位と比較してデータの書換可能回数(書換寿命)が少ない部位や、データの記録の確実性または安定性が悪い部位などを意味する。したがって、欠陥部位上であっても、データの記録状態の信頼性は低いものの、データを書き込むことは可能なのである。
【0027】
そして、記録媒体20に新たなデータを書き込むとき、書込判定手段12は、欠陥情報を参照し、欠陥位置にデータを書き込んだか否かを判定する(ステップS2およびS3)。
【0028】
次に、書込判定手段12により、欠陥位置にデータを書き込んだことが判定されたときには、代替書込手段13により代替書込動作を実行することが企図される。このとき、時期制御手段14は、この代替書込動作の実行時期を、記録媒体20へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する(ステップS4およびS5)。すなわち、記録媒体20へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となった時に、時期制御手段14は代替書込動作の実行を許可する。
【0029】
代替書込手段13は、時期制御手段14からの許可を待って、代替書込動作を実行する。すなわち、代替書込手段13は、記録媒体20の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを記録媒体20の代替領域22に書き込む(ステップS6)。これにより、欠陥位置に信頼性の低い記録状態で書き込まれたデータと同一内容のデータが代替領域に記録されるので、当該データが代替領域において信頼性の高い正常な記録状態で保持されることになる。
【0030】
このように第1実施形態にかかる欠陥管理装置10によれば、記録媒体20に対し、データの読出・書込を先に行い、その後の記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期に代替書込動作を行うこととしたので、記録媒体20へのデータの書込を時間的に連続的に行うことができる。したがって、ビデオデータやオーディオデータといったリアルタイムな書込または連続的な書込が必須のデータを記録媒体に時間的に連続的に記録することができる。そして、記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期に代替書込動作を行うので、記録媒体の欠陥のためにデータが失われるのを防止することができる。
【0031】
(第1実施形態における各種態様)
第1実施形態における各種態様を図3および図4を参照して説明する。
【0032】
図3は第1実施形態にかかる欠陥管理装置10の代替書込手段の構成および動作の第1態様を示している。図3に示すように、第1実施形態にかかる欠陥管理装置10において、代替書込手段13を、欠陥情報を参照し欠陥位置を認識する認識手段(ステップS11)と、認識手段により認識された欠陥位置に記録されたデータを記録媒体20から読み出す読出手段(ステップS12)と、読出手段により読み出されたデータを記録媒体20の代替領域22に書き込む書込手段(ステップS13)とを備える構成としてもよい。
【0033】
このような構成を有する代替書込手段13において、時期制御手段14により代替書込動作の実行が許可されたとき、認識手段は、欠陥情報生成手段11により生成された欠陥情報を参照し、記録媒体20の記録面上の欠陥位置を認識する(ステップS11)。
【0034】
次に、読出手段は、認識手段により認識された欠陥位置に記録されたデータを記録媒体20から読み出す(ステップS12)。
【0035】
次に、書込手段は、読出手段により読み出されたデータを記録媒体20の代替領域22に書き込む(ステップS13)。
【0036】
このように、代替書込動作において、記録媒体20の記録面上の欠陥位置に記録されたデータを読み出し、そのデータを代替領域22に書き込む構成としたので、記録媒体20の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを容易に効率よく取得することができる。したがって、代替領域22に書き込むべきデータを、事前の書込時にバッファメモリなどに保持しておく必要がない。このことは、記録媒体20に書き込むべきデータが、例えばデジタル放送によって供給されるビデオデータのように一過性のまたは大容量のデータの場合に有利である。
【0037】
また、図4は第1実施形態にかかる欠陥管理装置10の代替書込手段の構成および動作の第2態様を示している。図4に示すように、第1実施形態にかかる欠陥管理装置10において、代替書込手段13を、欠陥情報を参照し、欠陥位置を認識する認識手段(ステップS21)と、欠陥位置に記録したデータが代替書込すべきデータか否かを判定する判定手段(ステップS22)と、判定手段により欠陥位置に記録したデータが代替書込すべきデータであると判定されたときには、欠陥位置に記録されたデータを記録媒体20から読み出す読出手段(ステップS23)と、読出手段により読み出されたデータを記録媒体20の代替領域22に書き込む書込手段(ステップS24)とを備える構成としてもよい。
【0038】
このような構成を有する代替書込手段13において、時期制御手段14により代替書込動作の実行が許可されたとき、認識手段は、欠陥情報生成手段11により生成された欠陥情報を参照し、記録媒体20の記録面上の欠陥位置を認識する(ステップS21)。
【0039】
次に、判定手段は、欠陥位置に記録したデータが代替書込すべきデータか否かを判定する(ステップS22)。当該データを代替書込すべきか否かを決する基準は任意に決めることができる。具体的には、データの重要度やデータの種類などを基準にすることができる。例えば、データが制御データ又は管理データであるときに限り、それを代替書込すべきデータと判定する構成としてもよい。
【0040】
次に、判定手段により欠陥位置に記録したデータが代替書込すべきデータであると判定されたときには、読出手段は、認識手段により認識された欠陥位置に記録されたデータを記録媒体20から読み出す(ステップS23)。次に、書込手段は、読出手段により読み出されたデータを記録媒体20の代替領域22に書き込む(ステップS24)。
【0041】
このように、記録媒体20の欠陥位置に記録したデータを調べ、そのデータを代替書込すべきか否かを判定し、代替書込すべきデータのみを記録媒体20の代替領域22に代替書込する構成としたので、例えば、欠落の許されないデータについては代替書込を行い、当該データを確実に記録媒体20に記録すると共に、記録の連続性を確保することが優先させるデータについては代替書込を行わずに、当該データを連続的に記録媒体20に記録することができる。このように、データの種類や特性に応じて、最適な記録を実現することができる。
【0042】
例えば、制御データ、管理データおよび映像データなどから構成されるビデオデータを記録媒体20に記録する場合に、制御データおよび管理データのみを代替書込すべきデータと規定すれば、制御データおよび管理データについては確実に記録媒体20に記録することができ、一方、映像データについては連続的に記録媒体20に記録することができる。この結果、記録媒体20に記録したビデオデータを再生するときには、制御データおよび管理データを確実に再生できると共に、映像データの連続再生を実現することができる。
【0043】
再び図1に戻り、時期制御手段14の実施態様について説明する。図1において、時期制御手段14は、上述したように、代替書込手段13の代替書込動作の実行時期を、記録媒体20へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する(ステップS4およびS5)。ここで、記録媒体20へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期を、例えば、書込停止又は中断の指示が入力された時としもよい。また、記録媒体20へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期を、連続的に録画する必要のある映像データもしくは連続的に録音する必要のある音声データの書込が終了した時としてもよい。
【0044】
また、以上のような第1実施形態およびその各種態様は、専用の装置としてハードウェアと一体的に構成する形態で実現してもよいし、コンピュータにプログラムを読み込ませることによって実現してもよい。
【0045】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図5および図6を参照して説明する。
【0046】
図5は第2実施形態にかかる欠陥管理装置の構成を示すブロック図であり、図6はこの欠陥管理装置の動作を示すフローチャートである。
【0047】
図5に示すように、第2実施形態にかかる欠陥管理装置30は、データ書換装置40と、書換制御装置50とを備えている。
【0048】
データ書換装置40は、書換制御装置50により制御され、書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域61と代替領域62とが設けられた記録媒体60に対しデータの読出および書込を行うデータ書換装置であって、記録媒体60からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体60の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成手段41と、記録媒体60にデータを書き込むときに、欠陥情報を参照し、欠陥位置にデータを書き込んだことを判定する書込判定手段42と、書込判定手段42が欠陥位置にデータを欠陥位置にデータを書き込んだとき、その旨を書換制御装置50に通知する通知手段43と、書換制御装置50が通知手段43から通知された情報に基づき代替書込実行命令を出力したときには、それを受け取り、記録媒体60の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを記録媒体60の代替領域62に書き込む代替書込動作を行う代替書込手段44とを備えている。
【0049】
一方、書換制御装置50は、データ書換装置40を外部から制御する書換制御装置であって、データ書換装置40が記録媒体60の記録面上の欠陥位置にデータを書き込んだことを認識する認識手段51と、認識手段51によりデータ書換装置40が記録媒体60の記録面上の欠陥位置にデータを書き込んだことが認識されたときには、データ書換装置40に対し、記録媒体60の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを記録媒体60の代替領域62に書き込む代替書込動作を行う旨の代替書込実行命令を出力する命令出力手段52と、命令出力手段52による代替動作実行命令の出力時期を、記録媒体60へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する時期制御手段53とを備えている。
【0050】
このような構成を有する欠陥管理装置30は、記録媒体60の記録面上に記録されたデータを書き換えるときに、ディフェクトマネージメント(欠陥管理)を行う。すなわち、図6に示すように、まず、記録媒体60からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、データ書換装置40の欠陥情報生成手段41は欠陥情報を生成する(ステップS31)。欠陥情報とは、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す情報を含んでいる。
【0051】
次に、記録媒体60に新たなデータを書き込むときに、データ書換装置40の書込判定手段42は、欠陥情報を参照し、欠陥位置にデータを書き込んだか否かを判定する(ステップS32およびS33)。なお、この段階でのデータの書込は、記録媒体20の記録面上の欠陥の有無にかかわらず行われる。すなわち、記録面上に欠陥部位が存在していたとしても、その欠陥部位上にもデータが書き込まれる。
【0052】
次に、書込判定手段42により、欠陥位置にデータを書き込んだことが判定されたときには、データ書換装置40の通知手段43はその旨を書換制御装置50に通知する(ステップS34)。
【0053】
次に、書換制御装置50の認識手段51は、データ書換装置40からの通知を受け取り、データ書換装置40が記録媒体60の記録面上の欠陥位置にデータを書き込んだことを認識する(ステップS35)。
【0054】
次に、認識手段51により、データ書換装置40が記録媒体60の記録面上の欠陥位置にデータを書き込んだことが認識されたときには、書換制御装置50からデータ書換装置40へ、記録媒体60の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを記録媒体60の代替領域62に書き込む代替書込動作を行う旨の代替書込実行命令を出力することが企図される。このとき、書換制御装置50の時期制御手段53は、この代替書込実行命令の出力時期を、記録媒体60へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する(ステップS36およびS37)。すなわち、記録媒体60へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となった時に、時期制御手段53は代替書込実行命令の出力を許可する。
【0055】
書換制御装置50の命令出力手段52は、時期制御手段53からの許可を待って、代替書込実行命令をデータ書換装置40に出力する(ステップS38)。
【0056】
データ書換装置40の代替書込手段44は、書換制御装置50から出力された代替書込実行命令を受け取り、代替書込動作を実行する。すなわち、代替書込手段44は、記録媒体60の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを記録媒体60の代替領域62に書き込む(ステップS39)。
【0057】
このように第2実施形態にかかる欠陥管理装置30によれば、記録媒体60に対し、データの読出・書込を先に行い、その後の記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期に代替書込動作を行うこととしたので、記録媒体60へのデータの書込を時間的に連続的に行うことができる。したがって、ビデオデータやオーディオデータといったリアルタイムな書込または連続的な書込が必須のデータを記録媒体に時間的に連続的に記録することができる。そして、記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期に代替書込動作を行うので、記録媒体の欠陥のためにデータが失われるのを防止することができる。
【0058】
また、書換制御装置50がデータ書換装置40から欠陥情報を得て、それに基づいて代替書込の制御を行う。したがって、例えば、本実施形態にかかる欠陥管理装置30をDVDレコーダに適用する場合には、書換制御装置50をDVDレコーダのメインコントローラに適用し、データ書換装置40を同DVDレコーダのディスクドライバに適用すれば、DVDレコーダのメインコントロールによって欠陥管理を統括することができる。これにより、メインコントローラは、代替書込すべきことを予測できるので、記録すべきデータの重要度、種類、入力状況などの諸般の事情を考慮しながら、代替書込の有無、時期などを自在に決定することができる。したがって、データをその種類等に応じて最適な状態で記録媒体60に記録することができる。
【0059】
(第2実施形態における各種態様)
第2実施形態における各種態様を図7を参照して説明する。
【0060】
図7は第2実施形態にかかる欠陥管理装置30におけるデータ書換装置40の代替書込手段44の構成および動作の一態様を示している。図7に示すように、代替書込手段44を、欠陥位置に記録されたデータを記録媒体60から読み出す読出手段(ステップS41)と、読出手段により読み出されたデータを記録媒体60の代替領域62に書き込む書込手段(ステップS42)とを備える構成としてもよい。
【0061】
このように、代替書込動作において、記録媒体60の記録面上の欠陥位置に記録されたデータを読み出し、そのデータを代替領域62に書き込む構成としたので、記録媒体60の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを容易に効率よく取得することができる。したがって、代替領域62に書き込むべきデータを、事前の書込時にバッファメモリなどに保持しておく必要がない。このことは、記録媒体60に書き込むべきデータが、例えばデジタル放送によって供給されるビデオデータのように一過性のまたは大容量のデータの場合に有利である。
【0062】
一方、第2実施形態にかかる欠陥管理装置30における書換制御装置50の命令出力手段には、データ書換装置40により欠陥位置に書き込まれたデータが代替書込すべきデータか否かを判定する判定手段を備えてもよい。
【0063】
当該判定手段において、データを代替書込すべきか否かを決する基準は任意に決めることができる。例えば、データの重要度やデータの種類などを基準にすることができる。より具体的には、データが制御データ又は管理データであるときに限り、それを代替書込すべきデータと判定する構成としてもよい。
【0064】
このように、記録媒体60の欠陥位置に記録したデータを調べ、そのデータを代替書込すべきか否かを判定し、代替書込すべきデータのみを記録媒体60の代替領域62に代替書込する構成としたので、例えば、欠落の許されないデータについては代替書込を行い、当該データを確実に記録媒体60に記録すると共に、記録の連続性を確保することが優先させるデータについては代替書込を行わずに、当該データを連続的に記録媒体60に記録することができる。このように、データの種類や特性に応じて、最適な記録を実現することができる。
【0065】
再び図5に戻り、書換制御装置50の時期制御手段53の実施態様について説明する。図5において、時期制御手段53は、上述したように、代替書込手段52の代替書込実行命令の出力時期を、記録媒体60へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する(ステップS36およびS37)。ここで、記録媒体60へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期を、例えば、書込停止又は中断の指示が入力された時としもよい。また、記録媒体60へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期を、連続的に録画する必要のある映像データもしくは連続的に録音する必要のある音声データの書込が終了した時としてもよい。
【0066】
また、以上のような第2実施形態およびその各種態様は、専用の装置としてハードウェアと一体的に構成する形態で実現してもよいし、コンピュータにプログラムを読み込ませることによって実現してもよい。
【0067】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について図8および図9を参照して説明する。
【0068】
図8は第3実施形態にかかる欠陥管理装置の構成を示すブロック図であり、図9は第3実施形態にかかる欠陥管理装置の動作を示すフローチャートである。
【0069】
図8において、欠陥管理装置70は、書換可能な記録媒体80からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体80の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成手段71と、欠陥情報生成手段71により生成された欠陥情報を参照し、記録媒体80上の記録面上の欠陥位置への書込を避けるようにして書込位置を決定する書込位置決定手段72と、記録媒体80の記録面上において、書込位置決定手段72により決定された書込位置にデータを書き込む書込手段73とを備えている。
【0070】
このような構成を有する欠陥管理装置70は、記録媒体80の記録面上に記録されたデータを書き換えるときに、ディフェクトマネージメント(欠陥管理)を行う。すなわち、図9に示すように、まず、記録媒体80に記録されたデータを読み出すときに、欠陥情報生成手段71は欠陥情報を生成する(ステップS71)。欠陥情報とは、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す情報を含んでいる。
【0071】
次に、書込位置決定手段72は、欠陥情報生成手段71により生成された欠陥情報を参照し、記録媒体80上の記録面上の欠陥位置への書込を避けるようにして書込位置を決定する(ステップS72)。
【0072】
次に、書込手段73は、書込位置決定手段72により決定された書込位置にデータを書き込む(ステップS73)。
【0073】
これにより、データの書込を実際に開始する以前に、記録媒体80の記録面上の欠陥位置を認識し、その欠陥位置を避けるようにしてデータ書込位置を決定することができるので、データの書込が実際に開始されたときには、すでに決定されたデータ書込位置に従って、データを書き込むだけでよい。したがって、データの連続性を損なわないようにデータ書込位置を決定しておけば、それに従って、データを連続的に記録媒体80に記録することでき、かつ、記録媒体の欠陥部分を避けてデータを記録することができるので、記録媒体の欠陥によりデータが失われるのを防止することができる。
【0074】
(第3実施形態の各種態様)
第3実施形態にかかる欠陥管理装置70において、書込位置決定手段72は、記録すべきデータが制御データ又は管理データであるときに限り、記録媒体80の記録面上の欠陥位置への書込を避けるようにして書込位置を決定する構成としてもよい。
【0075】
また、以上のような第3実施形態およびその各種態様は、専用の装置としてハードウェアと一体的に構成する形態で実現してもよいし、コンピュータにプログラムを読み込ませることによって実現してもよい。
【0076】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。以下の実施例は、本発明を書換可能な回転式の記録媒体であるDVD−RAMに対してデータの書換を行うDVDレコーダに適用したものである。
【0077】
(第1実施例)
本発明の第1実施例について図10ないし図15を参照して説明する。
【0078】
図10は第1実施例にかかるDVDレコーダの構成を示すブロック図である。図10において、DVDレコーダ100は、DVD−RAMに対してデータの書換を行うレコーダである。DVDレコーダ100は、コントロールユニット110と、ドライブユニット120と、入力部140と、操作部150とを備えている。
【0079】
コントロールユニット110は、メインコントローラ111と、メインメモリ112とを備えている。メインコントローラ111は、CPU(セントラルプロセッシングユニット)その他の演算回路を備えており、ドライブユニット120の制御のほかDVDレコーダ100の統括的な制御を行う。
【0080】
メインメモリ112は、例えばRAM(ランダムアクセスメモリ)などの書換可能な記憶回路である。メインメモリ112は、メインコントローラ111に接続されており、メインコントローラ111の作業に必要な情報ないしデータを記憶する。
【0081】
ドライブユニット120は、ディスクドライバ121と、ドライブメモリ122を備えている。ディスクドライバ121は、DVD−RAM130を装填するためのディスクマウント、DVD−RAM130を回転させるスピンドルモータおよびスピンドルサーボ機構、DVD−RAM130に対してデータの読出・書込を行うための光ピックアップ、光ピックアップの照射光位置を制御するトラッキングサーボ・フォーカスサーボ機構等を備えている。さらに、ディスクドライバ121は、CPUなどの演算回路を備えており、後述するように、DVD−RAM130に記録されたデータのエラー検出や欠陥情報の生成を行う。また、ディスクドライバ121は、メインコントローラ111に接続されており、メインコントローラ111と双方向の通信を行う。
【0082】
ドライブメモリ122は、例えばRAMなどの書換可能な記憶回路である。ドライブメモリ122は、ディスクドライバ121に接続されており、ディスクドライバ121の作業に必要な情報ないしデータを記憶する。
【0083】
入力部140は、例えばデジタル放送によって供給されるビデオデータ等をDVDレコーダ100に取り込むための入力回路であり、メインコントローラ111に接続されている。
【0084】
操作部150は、ユーザがDVDレコーダ100を操作することを可能とするユーザ・インターフェースであり、例えば、ユーザが書換開始、停止、中断、DVD−RAM130のイジェクトなどの指示を入力するためのスイッチなどを備えている。操作部150はメインコントローラ111に接続されている。
【0085】
図11は、DVD−RAM130の記録面130aの構造を模式的に示す図である。図11において、紙面の左右方向がDVD−RAM130の半径方向であり、紙面左側がDVD−RAM130の内周側であり、紙面右側がDVD−RAM130の外周側である。図11に示すように、DVD−RAM130の記録面130aには、記録領域131と代替領域132が設けられている。記録領域131は、代替領域132に対してDVD−RAM130の外周側に配置されている。代替領域132は、DVD−RAM130の内周側に配置されている。また、代替領域132内の内周側には、代替テーブル132aが配置されている。
【0086】
記録領域131はビデオデータなど、DVDレコーダ100によりDVD−RAM130に書き込むべきデータを通常に記録するための領域である。一方、代替領域131は、記録領域131に欠陥がある場合に、その欠陥位置に記録すべきデータを記録する領域である。すなわち、記録面上の欠陥のためにデータを記録領域内の所定のセクタに正しく書き込むことができなかった場合には、そのデータを代替領域132に書き込んでおくことにより、データが失われてしまうことを防止することができる。
【0087】
このような構成を有するDVDレコーダ100は、例えばデジタル放送により供給されたビデオデータを入力部140により受け取る。ユーザが操作部150を操作し、そのビデオデータをDVD−RAM130へ記録すべき旨の指示を入力したときには、メインコントローラ111は、ディスクドライバ121を制御し、DVD−RAM130に対してデータの書換を行う。
【0088】
データの書換の基本的な手順は、まず、DVD−RAM130の記録領域131内においてデータを書き換えるべき場所を特定し、次に、書換可能か否かの確認などのために、その場所にすでに記録されたデータを読み出し、次に、その場所に新たなデータを書き込む。
【0089】
そして、DVDレコーダ100は、このようなデータの書換作業の中で、ディフェクトマネージメント(欠陥管理)を行う。
【0090】
図12ないし図15はDVDレコーダ100によるディフェクトマネージメントの動作を示すフローチャートである。図12はディフェクトマネージメントのメインルーチンを示している。図13は読出動作(図12中のステップS101)のルーチンを示し、図14は通常書込動作(図12中のステップS102)のルーチンを示している。図15は代替書込動作(図12中のステップS105)のルーチンを示している。
【0091】
図12において、DVD−RAM130に対してデータの書換が開始され、それと同時にディフェクトマネージメントが開始されると、まず、DVDレコーダ100は読出動作を実行する(ステップS101)。
【0092】
すなわち、図13に示すように、読出動作において、まず、メインコントローラ111は、DVD−RAM130の記録領域131内において、データを書き換えるべき場所を決定し、その場所の先頭アドレスを特定する。そして、メインコントローラ111は、ディスクドライバ121に対し、当該先頭アドレスと、そのアドレスからDVD−RAM130に記録されたデータを読み出すべき旨の命令を出力する(ステップS111)。
【0093】
次に、ディスクドライバ121は、メインコントローラ111から出力された上記アドレスと読出命令を受け取り、それに応じて、データをDVD−RAM130から読み出す(ステップS112)。
【0094】
次に、ディスクドライバ121は、DVD−RAM130から読み出したデータに対して、エラー検出を行う(ステップS113)。
【0095】
エラーが検出されたときには(ステップS114:YES)、そのデータが記録されていたDVD−RAM130のセクタが、欠陥のために異常な状態になっていることが推測される。そこで、この場合、ディスクドライバ121は欠陥情報を生成する(ステップS115)。欠陥情報には、エラーが検出されたデータの記録されていたセクタ(以下、これを「欠陥セクタ」という。)のアドレスと、欠陥の程度を示す情報とが含まれる。例えば、欠陥セクタにこれ以上データを記録することが許されない状態の場合には、欠陥の程度を示す情報は「1」となる。一方、欠陥セクタにまだデータの記録が許される場合には、欠陥の程度を示す情報は「0」となる。
【0096】
次に、ディスクドライバ121は、欠陥情報をドライブメモリ122に記憶する(ステップS116)。
【0097】
次に、ディスクドライバ121は、DVD−RAM130から読み出したデータをメインコントローラ111に出力し、読出動作を終了する。
【0098】
一方、ステップS114において、DVD−RAM130から読み出したデータについてエラーが検出されなかった場合には(ステップS114:NO)、ディスクドライバ121は、欠陥情報の生成・記憶を行わず、直ちに、DVD−RAM130から読み出したデータをメインコントローラ111に出力し、読出動作を終了する。
【0099】
図12に戻り、読出動作が終了すると、次に、DVDレコーダ100は通常書込動作を実行する(ステップS102)。
【0100】
すなわち、図14に示すように、メインコントローラ111は、ディスクドライバ121に対し、データを書き換えるべき場所の先頭アドレスと、そのアドレスからDVD−RAM130にデータを書き込むべき旨の命令と、書き込むべきデータを出力する(ステップS121)。
【0101】
次に、ディスクドライバ121は、メインコントローラ111から、上記アドレス、書込命令および書き込むべきデータを受け取り、受け取ったデータをDVD−RAM130に書き込む(ステップS122)。
【0102】
次に、ディスクドライバ121は、ドライブメモリ122に記憶された欠陥情報を参照し、その欠陥情報に含まれる欠陥セクタのアドレスと、書込アドレスとを比較する(ステップS123)。欠陥セクタにデータが書き込まれると、書込アドレスと欠陥セクタのアドレスが重なり合うので、両アドレスを比較することにより、欠陥セクタにデータを書き込んだか否かを判定することができる。
【0103】
書込アドレスが欠陥セクタのアドレスと重なり合った場合(または一致した場合)には(ステップS124:YES)、欠陥セクタにデータを書き込んだことをメインコントローラ111に通知するために、ディスクドライバ121は、欠陥セクタ使用信号をメインコントローラ111に出力する(ステップS125)。なお、欠陥セクタ使用信号とは、欠陥セクタにデータが書き込まれたことを示す信号である。
【0104】
次に、メインコントローラ111は、欠陥セクタ使用信号を受け取り、欠陥セクタ使用フラグをONにして、それをメインメモリ112に記憶し(ステップS126)、通常書込動作を終了する。なお、欠陥セクタ使用フラグとは、欠陥セクタにデータが書き込まれたことを示すフラグである。
【0105】
一方、ステップS124で、書込アドレスが欠陥セクタのアドレスと重なり合わなかった場合には(ステップS124:NO)、直ちに通常書込動作は終了する。
【0106】
図12に戻り、通常書込動作が終了すると、次に、メインコントローラ111は、メインメモリ112に記憶された欠陥セクタ使用フラグがONか否かを調べる。前記通常書込動作において、データが欠陥セクタ上に書き込まれたときには、欠陥セクタ使用フラグがONとなっている。欠陥セクタ使用フラグがONのときには、代替書込動作を行い、欠陥セクタに記録したデータと同一内容のデータをDVD−RAM130の代替領域132に記録することが企図される。
【0107】
そこで、欠陥セクタ使用フラグがONのときには(ステップS103:YES)、次に、メインコントローラ111は、現時点が、DVD−RAM130の記録領域131へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期か否かを判定する。例えば、ユーザにより操作部150を介して書換停止又は中断の指示が入力された時に、メインコントローラ111は、その時点を、DVD−RAM130の記録領域131へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期と判定する。また、ビデオデータまたはオーディオデータの通常書込が終了した時に、メインコントローラ111は、その時点を、DVD−RAM130の記録領域131へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期と判定する構成としてもよい。
【0108】
現時点が、DVD−RAM130の記録領域131へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期でない場合には(ステップS104:NO)、メインコントローラ111は、その時期が到来するまで待つ。そして、現時点が、DVD−RAM130の記録領域131へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期が到来した場合には(ステップS104:YES)、DVDレコーダ100は代替書換動作を行う(ステップS105)。
【0109】
すなわち、図15に示すように、まず、メインコントローラ111は、ディスクドライバ121に対し、欠陥情報の出力を要求する。ディスクドライバ121は、これに応じて、ドライブメモリ122に記憶された欠陥情報を読み出し、それをメインコントローラ111に出力する。メインコントローラ111はその欠陥情報を受け取る(ステップS131)。
【0110】
次に、メインコントローラ111は、欠陥情報を参照し、前記通常書込動作においてDVD−RAM130の欠陥セクタ上に書き込まれたデータの種類を判定する。すなわち、メインコントローラ111は、入力部140から入力され、通常書込動作によってDVD−RAM130に書き込んだデータの構造に関する情報(例えばビデオデータに含まれる制御データ、管理データ、映像データのそれぞれのアドレスなど)や、通常書込動作においてデータをDVD−RAM130の記録領域のどのアドレスに書き込んだかを示す情報(例えば、DVD−RAM130においてデータ書換を行う場所の先頭セクタのアドレス)を、少なくとも通常書込動作終了時点において認識し、それをメインメモリ112などに記憶している。したがって、メインコントローラ111は、これらの情報をメインメモリ112から読み出し、欠陥情報に含まれる欠陥セクタのアドレスと比較することで、通常書込動作において欠陥セクタ上に書き込まれたデータの種類を認識することができる。
【0111】
そして、欠陥セクタ上に書き込まれたデータが制御データまたは管理データのときには(ステップS132:YES)、メインコントローラ111は、当該データを代替領域に書き込むべきデータに選定し(ステップS133)、ステップS134〜S137の代替書込を行う。一方、欠陥セクタ上に書き込まれたデータが制御データでも管理データでもないとき、例えば映像データのときには(ステップS132:NO)、当該データを代替領域に書き込むデータには選定せず、ステップS134〜S137の代替書込は行わない。
【0112】
欠陥セクタ上に書き込まれたデータが制御データまたは管理データであり、当該データが代替領域に書き込むべきデータに選定されたときには、メインコントローラ111は、ディスクドライバ121に対し、代替領域131に書き込むべきデータが書き込まれている欠陥セクタのアドレスを出力すると共に、代替領域131に書き込むべきデータをDVD−RAM130から読み出す旨の命令を出力する(ステップS134)。
【0113】
ディスクドライバ121は、メインコントローラ111から出力された上記アドレスおよび命令を受け取り、そのアドレスの示す欠陥セクタ上に書き込まれたデータを、DVD−RAM130の記録領域131から読み出す。そして、そのデータをメインコントローラ111に出力する(ステップS135)。
【0114】
メインコントローラ111は、ディスクドライバ121から出力されたデータを受け取る。そして、メインコントローラ111は、代替書込命令と共に、その受け取ったデータをディスクドライバ121に出力する(ステップS136)。
【0115】
ディスクドライバ121は、メインコントローラ111からの代替書込命令に従い、メインコントローラ111から出力されたデータをDVD−RAM130の代替領域131内に書き込み(ステップS137)、代替書込動作を終了する。
【0116】
以上により、DVDレコーダ100によるデータの書換およびディフェクトマネージメントが終了する。なお、図12中のステップS103で、欠陥セクタ使用フラグがOFFのときには、通常書込動作時においてデータの欠陥セクタへの書込が行われなかったことを意味する。したがって、この場合には、ディフェクトマネージメントを直ちに終了する。
【0117】
以上のような第1実施例によれば、DVD−RAM130の記録領域131に対し、データの読出・書込を先に行い、その後のDVD−RAM130の記録領域131へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期に代替書込動作を行うこととしたので、DVD−RAM130の記録領域131へのデータの書込を時間的に連続的に行うことができる。したがって、デジタル放送により供給されるビデオデータやオーディオデータといったリアルタイムな書込または連続的な書込が必須のデータをDVD−RAM130に時間的に連続的に記録することができる。そして、DVD−RAM130へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期に代替書込動作を行うので、DVD−RAM130の欠陥のためにデータが失われるのを防止することができる。
【0118】
また、代替書込動作において、DVD−RAM130の欠陥セクタに記録されたデータを読み出し、そのデータを代替領域132に書き込む構成としたので、DVD−RAM130の欠陥セクタに書き込んだデータと同一内容のデータを容易に効率よく取得することができる。したがって、代替領域132に書き込むべきデータを、通常書込時にバッファメモリなどに保持しておく必要がない。このことは、DVD−RAM130に書き込むべきデータが、例えばデジタル放送によって供給されるビデオデータのように一過性のまたは大容量のデータの場合でも、バッファメモリを設ける必要がないなどの効果が得られる。
【0119】
また、代替領域の書き込むべきデータの種類を判定し、代替領域の書き込むべきデータとして制御データおよび管理データのみを選定する構成としたので、制御データや管理データといった欠落の許されないデータを確実にDVD−RAM130に記録することができると共に、映像データや音声データのような連続的記録が要請されるデータを時間的にも場所的にも連続的にDVD−RAM130の記録領域131に記録することができる。これにより、制御データや管理データの欠落によりデータの再生が不能になることを防止しつつ、DVD−RAM130に記録された映像データまたは音声データの連続的な再生を実現することができる。
【0120】
(第2実施例)
本発明の第2実施例について図16を参照して説明する。
【0121】
第2実施例にかかるDVDレコーダのハードウェアの基本的構成は第1実施例にかかるDVDレコーダ100(図10参照)と同じである。しかし、かかるハードウェアによって実現される第2実施例にかかるディフェクトマネージメントの構成(ソフトウェアの構成)および動作は、第1実施例によるものと異なる。そこで、以下、第2実施例にかかるディフェクトマネージメントの構成および動作について詳細に説明する。
【0122】
図16は第2実施例にかかるDVDレコーダにおいて実現されるディフェクトマネージメントの構成および動作を示すフローチャートである。DVDレコーダによってデータのDVD−RAMへの書換作業が開始されると、その作業の中で、ディフェクトマネーマネージメントが行われる。
【0123】
図16において、まず、DVDレコーダは読出動作を実行する(ステップS201)。読出動作の内容は、第1実施例によるものと同じである(図13参照)。
【0124】
次に、DVDレコーダのメインコントローラは、ディスクドライバに対し、欠陥情報の出力を要求する。ディスクドライバは、これに応じて、ドライブメモリに記憶された欠陥情報を読み出し、それをメインコントローラに出力する。メインコントローラはその欠陥情報を受け取る(ステップS202)。
【0125】
次に、メインコントローラは、欠陥情報を参照し、DVD−RAM上におけるデータの書込アドレスを決定する(ステップS203)。具体的には、DVD−RAMに書き込むべきデータの構造と欠陥セクタのアドレスとを比較することによって、欠陥セクタに書き込まれることが予想されるデータの種類を調べる。そのデータが制御データまたは管理データの場合には、当該データの書込位置を欠陥セクタに続く次の正常なセクタとなるように書込アドレスを設定する。一方、欠陥セクタに書き込まれることが予想されるデータが制御データでも管理データでもなく、例えば映像データの場合には、当該データの書込位置が当該欠陥セクタ上となるように書込アドレスを設定する。なお、欠陥セクタに書き込まれることが予想されるデータが映像データの場合であっても、当該データの書込位置が欠陥セクタに続く次の正常なセクタとなるように書込アドレスを設定する構成としてもよい。
【0126】
DVD−RAM上におけるデータの書込位置の決定が終了したら、メインコントローラは、ディスクドライバに対し、それら書込アドレスと共に、DVD−RAM上に書き込むべきデータを出力する(ステップS204)。
【0127】
そして、ディスクドライバは、メインコントローラから出力された書込アドレスおよびデータを受け取り、書込アドレスに従って、データをDVD−RAM上に書き込む(ステップS205)。以上より、データの書換およびディフェクトマネージメントは終了する。
【0128】
このように第2実施例によれば、データの書込を開始する以前に、DVD−RAMの欠陥セクタを認識し、その欠陥セクタを避けるようにしてデータ書込アドレスを決定することができるので、データの書込が実際に開始されたときには、すでに決定されたデータ書込アドレスに従って、データを書き込むだけでよい。したがって、データを時間的に連続的にDVD−RAMに記録することできる。そして、DVD−RAMの欠陥セクタを避けてデータを記録することができるので、記録媒体の欠陥によりデータが失われるのを防止することができる。また、データがDVD−RAMの代替領域に記録されるのを避けることができるので、データを場所的に連続的に記録することができる。
【0129】
(第3実施例)
本発明の第3実施例について図17ないし図19を参照して説明する。
【0130】
図17は第3実施例にかかるDVDレコーダの構成を示すブロック図である。なお、第3実施例にかかるDVDレコーダのハードウェアの基本的構成は、ディスクドライバを除き、第1実施例にかかるDVDレコーダ100(図10参照)と同じである。そこで、図17に示す第3実施例にかかるDVDレコーダ200において、第1実施例のDVDレコーダ100と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0131】
第3実施例にかかるDVDレコーダ200におけるドライブユニット220は、ディスクドライバ221と、ドライブメモリ222を備えている。ディスクドライバ221は、ディスクマウント、スピンドルモータ、スピンドルサーボ機構、光ピックアップ、光ピックアップを制御するためのトラッキングサーボ・フォーカスサーボ機構、CPUなどの演算回路を備えており、メインコントローラ111に接続されている。また、ドライブメモリ222は、第1実施例のドライブメモリ122と同様の構成である。
【0132】
さらに、第3実施例にかかるディスクドライバ221は、ディスクドライバ221の内部で、メインコントローラ111から独立した自らの制御によって、以下に述べる動作を行う機能を有する。
【0133】
すなわち、ディスクドライバ221は、データをDVD−RAM130に書き込む動作をするときに、まずデータをDVD−RAM130の記録領域131内に書き込み、次に今書き込んだデータを読み出し、次にデータの書込が正しく行われたか否かの判定し、データの書込が正しく行われていなかった場合には同一内容のデータを代替領域132へ書き込むという動作(以下、かかる一連の動作を「自動代替書込動作」という。)を行う。かかる自動代替書込動作はデータが1セクタまたは所定の複数のセクタ書き込まれるごとに行われる。また、この自動代替書込動作は外部から解除(OFF)することができる。すなわち、外部からディスクドライバ221に対して自動代替書込動作を解除する旨の指示を与えると、ディスクドライバ221はデータ書込時に自動代替書込動作を行わなくなる。一方、外部からディスクドライバ221に対して自動代替書込動作を設定(ON)する旨の指示を与えると、ディスクドライバ221はデータ書込時に自動代替書込動作を行うようになる。
【0134】
このような構成を有するDVDレコーダ200は、例えばデジタル放送により供給されたビデオデータを入力部140により受け取る。ユーザが操作部150を操作し、そのビデオデータをDVD−RAM130へ記録すべき旨の指示を入力したときには、メインコントローラ111は、ディスクドライバ221を制御し、DVD−RAM130に対してデータの書換を行う。そして、DVDレコーダ200は、データの書換作業の中で、ディフェクトマネージメント(欠陥管理)を行う。
【0135】
図18および図19はDVDレコーダ200によるディフェクトマネージメントの動作を示すフローチャートである。図18はディフェクトマネージメントのメインルーチンを示している。図19は代替書込動作(図18中のステップS306)のルーチンを示している。
【0136】
図18において、DVD−RAM130に対してデータの書換が開始され、それと同時にディフェクトマネージメントが開始されると、まず、メインコントローラ111は、ディスクドライバ221に対し、自動代替書込動作を解除する旨の命令を出力する。これにより、ディスクドライバ221の自動代替書込動作は解除される(ステップS301)。
【0137】
次に、DVDレコーダ200は、読出動作、通常書込動作、欠陥セクタ使用フラグの判定、DVD−RAM130へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期の判定(図18中のステップS302〜ステップS305)を行うが、これらについては第1実施例にかかるディフェクトマネージメント(図12中のステップS101〜S104)と同じである。
【0138】
次に、図18中のステップS305で、現時点が、DVD−RAM130へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期であると判定したときには(ステップS305:YES)、DVDレコーダ200は代替書込動作を行う(ステップS306)。すなわち、図19に示すように、まず、メインコントローラ111は、ディスクドライバ221に対し、欠陥情報の出力を要求する。ディスクドライバ221は、これに応じて、ドライブメモリ222に記憶された欠陥情報を読み出し、それをメインコントローラ111に出力する。メインコントローラ111はその欠陥情報を受け取る(ステップS311)。
【0139】
次に、メインコントローラ111は、欠陥情報を参照し、前記通常書込動作においてDVD−RAM130の欠陥セクタ上に書き込まれたデータの種類を判定する。そして、欠陥セクタ上に書き込まれたデータが制御データまたは管理データのときには(ステップS312:YES)、メインコントローラ111は、当該データを代替領域に書き込むべきデータに選定し(ステップS313)、ステップS314〜S318の代替書込を行う。一方、欠陥セクタ上に書き込まれたデータが制御データでも管理データでもないとき、例えば映像データのときには(ステップS312:NO)、当該データを代替領域に書き込むデータには選定せず、代替書込を行わない。
【0140】
次に、メインコントローラ111は、ディスクドライバ221に対し、代替領域131に書き込むべきデータが書き込まれている欠陥セクタのアドレスを出力すると共に、代替領域131に書き込むべきデータをDVD−RAM130から読み出す旨の命令を出力する(ステップS314)。
【0141】
ディスクドライバ221は、メインコントローラ111から出力された上記アドレスおよび命令を受け取り、そのアドレスの示す欠陥セクタ上に書き込まれたデータを、DVD−RAM130から読み出す。そして、そのデータをメインコントローラ111に出力する(ステップS315)。そして、メイントローラ111はそのデータを受け取る。
【0142】
次に、メインコントローラ111は、ディスクドライバ221に対し、自動代替書込動作を設定する旨の命令を出力する。これを受けて、ディスクドライバ221は、自動代替書込動作を設定(ON)する(ステップS316)。
【0143】
次に、メインコントローラ111は、書込命令と共に、その受け取ったデータをディスクドライバ221に出力する(ステップS317)。
【0144】
ディスクドライバ221は、メインコントローラ111からの書込命令に従い、メインコントローラ111から出力されたデータをDVD−RAM130に書き込む。このとき、ディスクドライバ221は、自動代替書込動作を行うので、メインコントローラ111から出力されたデータは、DVD−RAM130の代替領域131に書き込まれる(ステップS318)。
【0145】
以上により、DVDレコーダ200によるデータの書換およびディフェクトマネージメントが終了する。
【0146】
以上のような第3実施例によれば、第1実施例と同様に、DVD−RAM130へのデータの書込を時間的に連続的に行うことができ、デジタル放送により供給されるビデオデータやオーディオデータといったリアルタイムな書込または連続的な書込が必須のデータをDVD−RAM130に時間的に連続的に記録することができる。そして、DVD−RAM130の記録領域131へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期に代替書込動作を行うので、DVD−RAM130の欠陥のためにデータが失われるのを防止することができる。
【0147】
特に、自動代替書込動作を行う機能を有するディスクドライバの場合には、その機能を利用することができ、設計効率が良く、本発明にかかる欠陥管理装置を容易に実現することができる。
【0148】
なお、本発明は上述した実施例に限られない。上述した実施例では、DVD−RAMから読み出したデータのエラー検出や欠陥情報の生成をドライブユニット内部で行う構成としたが、例えば、ドライブユニットにはDVD−RAMへのデータの読出・書込を行う機能のみを持たせ、読出データからのエラー検出、欠陥情報の生成等のデータ処理を行う機能を、メインコントローラ側に持たせたり、専用のデータ処理装置に行わせる構成としてもよい。
【0149】
また、上述した実施例では、管理データおよび制御データについてのみ代替書込を行う場合を例に挙げたが、管理データおよび制御データ以外でも、欠落が許されないような重要なデータなど、欠落が好ましくないその他のデータについて代替書込を行うように設定してもよい。
【0150】
また、上述した実施例では、欠陥情報をドライブメモリ122(222)に記憶して保持する構成としたが、欠陥情報をDVD−RAM130の空き領域に記録して保持する構成としてもよい。
【0151】
また、上述した第1実施例および第2実施例では、DVD−RAMに対して書換を行うDVDレコーダに本発明を適用する場合を例に挙げたが、本発明は、DVD−RW等のその他の書換可能なDVDに対して書換を行うDVDレコーダまたはドライブ装置にも適用することができる。たとえ、DVD−RW用の既存のドライブ装置(ドライブユニット)のように、その内部にディフェクトマネージメント機能を備えていない場合であっても、本発明を適用することによりディフェクトマネージメントを実現することができる。
【0152】
また、上述した実施例では、DVDレコーダを例に挙げたが、本発明は、MOディスクなどの光磁気ディスクや相変化ディスク、光カードその他の書換可能な記録媒体を対象としたレコーダにも適用することができる。
【0153】
さらに、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う欠陥管理装置および欠陥管理方法並びにこれらの機能を実現するコンピュータプログラムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかる欠陥管理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態にかかる欠陥管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】第1実施形態にかかる欠陥管理装置の代替書込手段の構成および動作の第1態様を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態にかかる欠陥管理装置の代替書込手段の構成および動作の第2態様を示すフローチャートである。
【図5】第2実施形態にかかる欠陥管理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】第2実施形態にかかる欠陥管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態にかかる欠陥管理装置におけるデータ書換装置の代替書込手段の構成および動作の一態様を示すフローチャートである。
【図8】第3実施形態にかかる欠陥管理装置の構成を示すブロック図である。
【図9】第3実施形態にかかる欠陥管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】第1実施例にかかるDVDレコーダの構成を示すブロック図である。
【図11】DVD−RAMの記録面の構造を示す概念図である。
【図12】ディフェクトマネージメントのメインルーチンを示すフローチャートである。
【図13】読出動作を示すフローチャートである。
【図14】通常書込動作を示すフローチャートである。
【図15】第1実施例にかかる代替書込動作を示すフローチャートである。
【図16】第2実施例にかかるDVDレコーダにおいて実現されるディフェクトマネージメントの構成および動作を示すフローチャートである。
【図17】第3実施例にかかるDVDレコーダの構成を示すブロック図である。
【図18】ディフェクトマネージメントのメインルーチンを示すフローチャートである。
【図19】第3実施例にかかる代替書込動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10,30,70,100,200…欠陥管理装置(DVDレコーダ)
11,41,71…欠陥情報生成手段
12,42,72…書込判定手段
13,44…代替書込手段
14,53…時期制御手段
20,60,80,130…記録媒体(DVD−RAM)
21,61,131…記録領域
22,62,132…代替領域
40,121,221…データ書換装置(ディスクドライバ)
43…通知手段
50,111…書換制御装置(メインコントローラ)
51…認識手段
52…命令出力手段
73…書込手段

Claims (17)

  1. 書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域と代替領域とが設けられた記録媒体からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成手段と、
    前記記録媒体にデータを書き込むときに、前記欠陥情報を参照し、前記欠陥位置にデータを書き込んだことを判定する書込判定手段と、
    前記書込判定手段により前記欠陥位置にデータを書き込んだことが判定されたときには、前記記録媒体の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む代替書込動作を行う代替書込手段と、
    前記代替書込手段による代替書込動作の実行時期を、記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する時期制御手段と
    を備えた欠陥管理装置。
  2. 前記代替書込手段は、
    前記欠陥情報を参照し、前記欠陥位置を認識する認識手段と、
    前記認識手段により認識された前記欠陥位置に記録されたデータを前記記録媒体から読み出す読出手段と、
    前記読出手段により読み出されたデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む書込手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の欠陥管理装置。
  3. 前記代替書込手段は、
    前記欠陥情報を参照し、前記欠陥位置を認識する認識手段と、
    前記欠陥位置に記録したデータが代替書込すべきデータか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により、前記欠陥位置に記録したデータが代替書込すべきデータであると判定されたときには、前記欠陥位置に記録されたデータを前記記録媒体から読み出す読出手段と、
    前記読出手段により読み出されたデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む書込手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の欠陥管理装置。
  4. 前記判定手段は、前記欠陥位置に記録したデータが制御データ又は管理データであるときに限り、それを代替書込すべきデータと判定することを特徴とする請求項3に記載の欠陥管理装置。
  5. 前記時期制御手段は、書込停止又は中断の指示が入力された時に、代替書込動作を実行させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の欠陥管理装置。
  6. 前記時期制御手段は、連続的に録画する必要のある映像データ又は連続的に録音する必要のある音声データの書込が終了した時に、代替書込動作を実行させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の欠陥管理装置。
  7. コンピュータを請求項1ないし6のいずれかに記載の欠陥管理装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. 外部の書換制御装置により制御され、書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域と代替領域とが設けられた記録媒体に対しデータの読出および書込を行うデータ書換装置であって、
    前記記録媒体からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成手段と、
    前記記録媒体にデータを書き込むときに、前記欠陥情報を参照し、前記欠陥位置にデータを書き込んだことを判定する書込判定手段と、
    前記書込判定手段が前記欠陥位置にデータを書き込んだと判定したとき、その旨を前記書換制御装置に通知する通知手段と、
    前記書換制御装置が前記通知手段から通知された情報に基づき代替書込実行命令を出力したときには、それを受け取り、前記記録媒体の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む代替書込動作を行う代替書込手段と
    を備えたデータ書換装置。
  9. 前記代替書込手段は、
    前記欠陥位置に記録されたデータを前記記録媒体から読み出す読出手段と、
    前記読出手段により読み出されたデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む書込手段と
    を備えたことを特徴とする請求項8に記載のデータ書換装置。
  10. コンピュータを請求項8または9に記載のデータ書換装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  11. 書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域と代替領域とが設けられた記録媒体に対しデータの読出および書込を行うデータ書換装置を外部から制御する書換制御装置であって、
    前記データ書換装置が前記記録媒体の記録面上の欠陥位置にデータを書き込んだことを認識する認識手段と、
    前記認識手段により、前記データ書換装置が前記記録媒体の記録面上の欠陥位置にデータを書き込んだことが認識されたときには、前記データ書換装置に対し、前記記録媒体の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む代替書込動作を行う旨の代替書込実行命令を出力する命令出力手段と、
    前記命令出力手段による代替動作実行命令の出力時期を、記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御する時期制御手段と
    を備えた書換制御装置。
  12. 前記命令出力手段は、前記データ書換装置により前記欠陥位置に書き込まれたデータが代替書込すべきデータか否かを判定する判定手段を備えたことを特徴とする請求項11に記載の書換制御装置。
  13. 前記判定手段は、前記欠陥位置に記録したデータが制御データ又は管理データであるときに限り、それを代替書込すべきデータと判定することを特徴とする請求項12に記載の書換制御装置。
  14. 前記時期制御手段は、書込停止の指示が入力された時に、代替動作実行命令を出力させることを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の書換制御装置。
  15. 前記時期制御手段は、連続的に録画する必要のある映像データ又は連続的に録音する必要のある音声データの書込が終了した時に、代替動作実行命令を出力させることを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の書換制御装置。
  16. コンピュータを請求項11ないし15のいずれかに記載の書換制御装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  17. 書換可能な記録媒体であってその記録面上に記録領域と代替領域とが設けられた記録媒体からその記録面上に記録されたデータを読み出すときに、少なくともその記録媒体の記録面上の欠陥位置を示す欠陥情報を生成する欠陥情報生成工程と、
    前記記録媒体にデータを書き込むときに、前記欠陥情報を参照し、前記欠陥位置にデータを書き込んだことを判定する書込判定工程と、
    前記書込判定工程により前記欠陥位置にデータを書き込んだことが判定されたときには、前記記録媒体の欠陥位置に書き込んだデータと同一内容のデータを含むデータを前記記録媒体の前記代替領域に書き込む代替書込動作を行う代替書込工程とを備え、
    前記代替書込工程による代替書込動作の実行時期を、記録媒体へのデータの書込が行われない状態が継続することが予測される時期となるように制御することを特徴とする欠陥管理方法。
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