JP4073229B2 - 航空機胴体の放射線検査のための方法及びシステム - Google Patents

航空機胴体の放射線検査のための方法及びシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に航空機胴体の放射線検査に関し、特に、妨害構造の事前の知識なく航空機胴体を検査する方法及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、航空機胴体は、周囲フレーム部材と長手方向ストリンガから成る格子構造を軽量金属薄板の外被で被覆したものである。外被は通常はリベットなどによってフレーム部材及びストリンガに装着されている。高度が高くなっても乗客に不快感を与えないようにするため、航空機には、客室内に海抜に近い空気圧で呼吸できる環境を発生させる客室加圧システムが設けられている。客室に圧力を加えることにより、外被、フレーム部材及びストリンガはわずかに膨張する。その圧力が取り除かれると、外被、フレーム部材及びストリンガは正規の形状に戻る。これに関連する圧力差は相対的に小さいが、飛行のたびに起こる加圧と減圧のシーケンスにより胴体構造に加えられる応力の繰返しサイクルは疲労につながり、亀裂を発生させる危険がある。この疲労による損傷は胴体構造の腐食により助長される場合が多い。
【0003】
疲労亀裂は、その性質上、極めて小さく、検出するのが困難である。通常、亀裂はごく小さいため、航空機客室のルーチンの加圧では、ごく小さな亀裂が航空機内部に検出可能なほどの圧力損失を発生させず、従って、その検出には至らない。腐食と周期的な応力の組み合わせ効果によって、リベットの周囲のゆるみ及び/又はリベットの亀裂が引き起こされることもある。この状態が検出されないと、フレーム部材やストリンガから外被が分離してしまう可能性もある。
【0004】
従来、航空機胴体の検査はその大半を目視検査の技術に依存していた。この方法は人間の能力によって大きく左右され、周囲の照明条件、環境の影響、並びに検査担当者の視力矯正の程度、時間的制約、心理状態、集中力及び判断力などの物理的及び心理的制約によって限定される。更に、目視検査技法の場合、航空機を広範囲に解体しなければならない。従って、この方法は長い時間と多大な労力を要し、コストも高い。
【0005】
これまでに提案されたもう1つの航空機胴体検査方法は放射線を使用するものである。この方法は従来の目視検査で必要であった航空機解体の量を減少させることはできるが、客室内部に設置された物体がX線画像を著しく複雑にして、欠陥を遮蔽してしまい、従って、欠陥の識別と定量化は更に困難になる。障害となる物体は頭上物入れ、隔壁、エアマスク、酸素供給用配管、照明器具、電気配線、固定器具、トイレ、配膳室の備品などである。そのような妨害物体の厳密な場所が分かっていれば、通常、妨害なく関心領域を撮影できるように撮影角度を判定することができる。妨害物体の一部は既知の固定された位置にあるが、その他の物体の位置は航空機ごとに著しく異なる。例えば、電気配線や酸素供給用配管は可撓性であり、その位置は固定されない、従って、妨害構造の場所について十分な事前知識がないと、妨害を回避する撮影角度を計画又は予測することは困難である。そのような場合、初期検査では、障害物を含む視野で撮影された画像が提供される。このため、影響のあった領域を別の角度と向きから再度検査しなければならず、検査の費用と時間が更に増加する結果となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、妨害構造の場所についての事前の知識なく胴体の全て又は大半を正確に検査できるような、航空機胴体の放射線検査のための方法及び装置が必要である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の要求は、航空機胴体の放射線検査のためのシステム及び方法を提供する本発明によって満たされる。システムは胴体の一方の側面に配置された放射線源と、胴体の別の側面に配置された複数の放射線検出器とを含む。放射線検出器は、放射線源からの放射線をそれぞれ異なる角度で受け取るように放射線源に対して既知の位置に配置される。システムは、放射線源及び放射線検出器を協調して移動させるマニピュレータを更に含む。システムは、胴体の関心領域の立体画像を表示するように、放射線検出器により検出された放射線を処理する。立体画像は、まず、胴体の第1の組の画像を複数の角度から検出するために胴体及び放射線検出器を放射線源によって照射し、放射線源及び放射線検出器を胴体に関して再度位置決めし、次に、胴体の第2の組の画像を検出するために胴体及び放射線検出器を放射線源によって照射することにより獲得される。それら複数組の画像を使用して、立体画像を生成する。
【0008】
本発明及び従来の技術と比較した場合の本発明の利点は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明及び特許請求の範囲を読むことにより明白になるであろう。
【0009】
本発明であると考えられる主題を特定して指摘し且つ本明細書の冒頭部分で明確に特許請求する。しかし、本発明は添付の図面と関連付けて以下の説明を参照することにより最も良く理解されるであろう。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面中、同じ図中符号は様々な図を通して同じ要素を指示している。図面を参照すると、図1は、航空機胴体12を検査するための放射線検査システム10を概略的に示す。胴体12は通常周囲フレーム部材と、長手方向ストリンガとから成る格子構造を軽量金属薄板の外被で被覆した円筒形の壁14を具備する。システム10は胴体壁14の第1の側面に配置された放射線源16と、胴体壁14の第2の、反対側の面に配置された複数の放射線検出器18とを含む。図1にはそのような放射線検出器が2つ示されているが、本発明が3つ以上の検出器を含むことは明白になるであろう。放射線源16と放射線検出器18は、放射線源16により放出された放射線が胴体壁14を照射し、放射線検出器18の各々に入射するように、壁14の両側に相対的に配置されている。放射線検出器18は放射線源16に対して、放射線が各放射線検出器にそれぞれ異なる角度で入射するように位置決めされている。図1に示すように、放射線源16は胴体12の内側に配置され、放射線検出器18は胴体12の外側に配置されている。しかし、放射線源16が胴体12の外側にあり且つ放射線検出器18が胴体12の内側にある、これとは全く逆の配置も可能であることに注意すべきである。
【0011】
放射線源16は、高電圧電源(図示せず)により給電される標準の工業用X線管であるのが好ましいが、それは必ずしも不可欠ではない。ガンマ線を発生する同位体放射線源などの別の放射線源も同様に使用可能であろう。放射線源16は大きな円錐形又はパノラマボリューム対して放射線束を発生するが、これを特定の関心領域に限定するためにコリメートされる。すなわち、このゾーンは少なくとも2つの検査領域(すなわち、検出器ごとに1つの検査領域)を放射線源の放射線束軸に関してそれぞれ異なる角度でさらすのに十分な大きさに形成される。放射線検出器18は、放射線源16により放出される放射線を観測可能な画像として処理することができるどのような手段であっても良い。X線フィルムを使用できるであろうが、一般に放射線検出器18は入射放射線を電気出力信号に変換する種類であるのが好ましい。ただし、これは不可欠ではない。この目的に適する多くのX線検出器が市販されている。当該技術において知られているように、そのようなX線検出器は一般にX線感知領域と、感知領域に入射したX線を示す出力信号を発生する手段とを有する。
【0012】
放射線検出器18により出力された画像データ信号はコントローラ20へ送信される。コントローラ20は従来のコンピュータユニットであれば良い。以下に更に詳細に説明するように、コントローラ20はそれらの信号を処理し、対応する立体画像を観察装置22に表示させる。そこで、オペレータは表示された画像を見て、胴体12の欠陥を検査することができる。データ画像信号はコントローラ20内のメモリにも格納される。コントローラ20は放射線源16の動作も制御し、放射線源をオン/オフすると共に、印加される電圧を調整する。
【0013】
放射線源16を胴体12に関して移動させる第1の精密マニピュレータ24と、放射線検出器18を胴体12に関して移動させる第2の精密マニピュレータ26とが設けられている。精密マニピュレータ24、26は所望の動きを発生させることができるどのような種類の装置であっても良い。この目的に適するマニピュレータ構造の1つを図2から図4に示す。胴体壁14は、周囲フレーム部材28と、長手方向ストリンガ30(図4に切り欠き図で示す)とから成る格子構造を軽量金属薄板の外被32で被覆することにより形成されている。図3に示すように、乗客デッキ34は内部機室の床を規定するように胴体12内部に水平に配設されている。機室には従来通りの頭上物入れ36と、換気パネル38と、再度パネル40とが設けられている。図示されてはいないが、胴体12は通常は照明器具、配線、断熱材などの他の従来の構造を含む。
【0014】
第1のマニピュレータ24は、放射線源16が装着されている第1のキャリア44を含む。第1のキャリア44は、乗客デッキ34に配置され且つ胴体12の中心長手方向線と平行に延出する2本のガイドレール46に摺動自在に装着されている。第1のキャリア44はコントローラ20の制御の下にガイドレール46に沿って往復移動する。その動きはモータ(図示せず)などの従来の動力手段により、当該技術で知られている方式により発生される。このため、放射線源16を胴体12の長さに沿って選択的に位置決めすることが可能である。この構成により、放射線源16は胴体12の周囲方向にパノラマ放射線ビームを、前進方向及び尾翼方向には特定の関心領域に限定された状態で発生するようにコリメートされる。従って、放射線源16は乗客デッキ34の上方の床線から床線まで、胴体12の相対的に短い長手方向部分に沿って胴体12を照査する。
【0015】
第1のマニピュレータ24は、放射線源16を胴体12内部に配置された物体に全く妨害されずに所望の移動範囲にわたって移動させるように構成されている。従って、検査を実施するときに、そのような物体(頭上物入れ、隔壁、エアマスク、酸素供給用配管、照明器具、電気配線、固定用器具、トイレ、配膳室の備品など)を取り外す必要はない。
【0016】
第2のマニピュレータ26は、胴体12の外面に装着された複数の湾曲したガイドレール48を含むレールシステムを利用する。装着は、レール48に固定され、胴体12と係合する吸引カップなどの何らかの手段により行うことができる。ガイドレール48は、胴体12に対して周方向に配向し、胴体12の長さに沿って離間する。各ガイドレール48は、胴体の湾曲に対応し且つ胴体12の一方の側面の乗客デッキ34に隣接する箇所から胴体のアーチ状の湾曲に沿って胴体12の他方の側面の乗客デッキ34に隣接する箇所まで延出するように構成されている。このため、ガイドレール48は放射線源16により放出されるパノラマ放射線ビームの経路をたどるように配列されているのである。湾曲したガイドレール48は、放射線検出器18を胴体12の関心領域の上方に位置決めするように胴体12に配置されている。各放射線検出器18はそれぞれ一対の隣接するガイドレール48の間に装着されており、各対の隣接するガイドレール48は1つの関心検査領域を規定している。従って、ガイドレール48は検査すべき胴体構造の両側に配置されていることになる。例えば、図4は、フレーム部材28の欠陥の有無を検査できるように各々のフレーム部材28にまたがるように配置されたガイドレール48を示す。しかし、ストリンガ、ラップジョイントなどの他の胴体構造を検査する目的でもシステム10を使用できるであろうということに注意すべきである。
【0017】
第2のマニピュレータ26は放射線検出器18ごとに1つずつ設けられる第2のキャリア50と、第2のキャリア50の各々を支持する支持ビーム52とを含む。図2から図4には2つの放射線検出器18が示されているが、先に述べた通り、3つ以上の検出器を採用できる。各放射線検出器18は、胴体12に面するように第2のキャリア50の下面に装着されている。支持ビーム52は、放射線検出器18を胴体12に関して所望の場所に配置するように、選択された検査領域を規定している隣接するガイドレール48に摺動自在に装着されている。支持ビーム52はコントローラ20の制御の下に、従来の何らかの動力手段により当該技術で知られているように選択されたガイドレール48に沿って移動される。このため、放射線検出器18は乗客デッキ34の上方で胴体12の外面の上方を移動することができる。放射線検出器18が放射線源16に対して精密に位置決めされるように、コントローラ20はキャリア44及び50を移動させ、その結果として放射線源16と放射線検出器18を協調して移動させる。
【0018】
次に、図中符号28a〜28eにより示される一連の隣接するフレーム部材を含む胴体壁14の一部分の検査を一例として示す図5から図7を参照して検査システム10の動作を説明する。図示されている例では、3つの選択された検査領域の湾曲したガイドレール48に3つの放射線検出器18a〜18eが装着されているが、本発明がこの特定の検出器数に限定されないことに注意すべきである。更に、本発明はフレーム部材の検査に限定されず、ストリンガ、ラップジョイントなどの他の胴体構造の検査にも使用可能である。図5に示すように、検出器18a〜18cは、検出器18aがフレーム部材28aと整列し、検出器18bはフレーム部材28bと整列し、且つ検出器18cはフレーム部材28cと整列するように配置されている。第1のマニピュレータ24は、3つの検出器18a〜18cの各々が放射線源16からの放射線にそれぞれ異なる角度でさらされるように、放射線源16を中央の検出器18bと長手方向に整列するように移動させるべく制御される。
【0019】
その後、放射線源16をオンすると、乗客デッキ34の上方の胴体12の隣接する領域が放射線で照射される。放射線源16が放射線を放出している間、第2のマニピュレータ26は放射線検出器18a〜18cを胴体12の外面に沿って前進させるように作動される。放射線源16により放出された放射線はフレーム部材28a〜28cを通過して、放射線検出器18a〜18cのうち対応する検出器に入射する。放射線は電気信号に変換されて、コントローラ20へ送信される。このため、検出器18aはフレーム部材28aの画像を第1の角度で検出し、検出器18bはフレーム部材28bの画像を第2の角度(胴体12の長手方向軸に対して垂直である)で検出し、検出器18cはフレーム部材28cの画像を第3の角度で検出する。
【0020】
第1の位置における胴体12の検査が完了したならば、図6に示すように、検出器18aがフレーム部材28bと整列し、検出器18bはフレーム部材28cと整列し、且つ検出器18cはフレーム部材28dと整列するように、胴体12上で放射線検出器18a〜18cを再度位置決めする。第1のマニピュレータ24は、放射線源16を再度位置決めされた中央の検出器18b及びフレーム部材28cと長手方向に整列するように再び移動させる。その後、放射線源16をオンして、放射線検出器18a〜18cを胴体12の外面の上で移動させながら、この位置における検査を同じように実行する。この位置では、検出器18aはフレーム部材28bの画像を第1の角度で検出し、検出器18bはフレーム部材28cの画像を第2の角度で検出し、検出器18cはフレーム部材28dの画像を第3の角度で検出する。
【0021】
次に、図7に示すように、検出器18aがフレーム部材28cと整列し、検出器18bはフレーム部材28dと整列し、且つ検出器18cはフレーム部材28eと整列するように、胴体12上で放射線検出器18a〜18cを再度位置決めする。第1のマニピュレータ24は、放射線源16を再度位置決めされた中央の検出器18bと長手方向に整列するように再び移動させる。その後、放射線源16をオンして、放射線検出器18a〜18cを胴体12の外面の上で移動させながら、この位置における検査を同じように実行する。この位置では、検出器18aはフレーム画像28cの画像を第1の角度で検出し、検出器18bはフレーム部材28dの画像を第2の角度で検出し、検出器18cはフレーム部材28eの画像を第3の角度で検出する。各フレーム部材が3つの角度の各々から撮影され終わるまで、このプロセスを胴体12の長さに沿って順次繰り返す。
【0022】
コントローラ20は検出器18a〜18cからの様々な信号を処理して、観察装置22に画像を表示する。画像は精密な既知の幾何学的配置で撮影されているため、オペレータは観察装置22で立体的に画像を見ることができる。立体画像を提示する電気光学観察装置として、多種多様な装置が市販されている。電子検出器の代わりにフィルムを使用する場合にも、数多くの機械的立体画像観察装置を利用できる。フレーム部材ごとに複数の観察角度を規定することにより、検査システム10においては画像の奥行きを認知することができる。すなわち、オペレータはフレーム部材のそれぞれ異なる幾何学的奥行きや、頭上物入れ、隔壁、エアマスク、酸素供給用配管、照明器具、電気配線などの重なり合う構造物を識別することが可能になる。従って、オペレータは、放射線源とフレーム部材との間に位置する妨害構造によって起こる画像アーティファクトからフレーム部材の欠陥を区別できる。これにより、フレーム部材内部にある欠陥の場所の深さも判定することができるようになる。更に、周知のデジタル画像技法を利用して画質を向上させることもできる。
【0023】
以上、妨害構造の場所についての事前の知識なく胴体の全て又は大半の部分を正確に検査することができる航空機胴体の放射線検査のための方法及び装置を説明した。本発明の特定の実施例を説明したが、特許請求の範囲に定義されている本発明の趣旨から逸脱せずに上記の実施例に対して様々な変形を実施できることは当業者には明白であろう。なお、特許請求の範囲に記載された符号は、理解容易のためであってなんら発明の技術的範囲を実施例に限縮するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 航空機胴体を検査するための放射線検査システムの概略図。
【図2】 航空機胴体を検査するための放射線検査システムの更に詳細な概略図。
【図3】 図2の放射線検査システムの一部の端部断面図。
【図4】 内部胴体構造を明確に示すために胴体の一部を部分的に切り欠いて示す図2の検査システムを具備した航空機の斜視図。
【図5】 放射線源及び検出器が第1の位置にある状態の放射線検査システムの部分概略図。
【図6】 放射線源及び検出器が第2の位置にある状態の放射線検査システムの部分概略図。
【図7】 放射線源及び検出器が第3の位置にある状態の放射線検査システムの部分概略図。
【符号の説明】
10…放射線検査システム、12…航空機胴体、16…放射線源、18、18a〜18c…放射線検出器、20…コントローラ、22…観察装置、24…第1のマニピュレータ、26…第2のマニピュレータ、44…第1のキャリア、46…ガイドレール、48…湾曲したガイドレール、50…第2のキャリア、52…支持ビーム

Claims (12)

  1. 一連の隣り合う周囲フレーム部材(28)を備える航空機胴体(12)の放射線検査のためのシステム(10)において、
    前記胴体(12)の一方の側面に配置される放射線源(16)と、
    前記胴体(12)の別の側面に配置され、前記放射線源(16)からの放射線をそれぞれ異なる角度で受け取るように位置決めされている複数の放射線検出器(18)と、
    各放射線検出器(18)が前記胴体(12)の特定部分の複数の画像を複数の角度から検出できるように前記放射線源(16)及び前記放射線検出器(18)を協調して移動させる手段(24、26)と、
    前記放射線検出器(18)の出力に基づいて立体画像を表示する手段(22)と
    を具備し、
    前記移動させる手段(24、26)は、前記放射線源(16)を移動させる第1のマニピュレータ(24)及び前記放射線検出器(18)を移動させる第2のマニピュレータ(26)であり、
    前記第1のマニピュレータ(24)は、前記胴体(12)の内側に配置され且つ前記胴体(12)に関して長手方向に延出する少なくとも1本の第1のガイドレール(46)と、前記第1のガイドレール(46)に摺動自在に装着されたキャリア(44)と、を具備し、
    前記放射線源(16)は、前記キャリア(44)に装着されており、
    前記第2のマニピュレータ(26)は、胴体(12)に対して周方向に配向し且つ胴体の長さに沿って離間する複数の第2のガイドレール(48)を備え、
    前記第2のガイドレール(48)は、胴体(12)の湾曲に対応し且つ前記周囲フレーム部材(28)の両側に配置され、
    前記複数の放射線検出器(18)は、それぞれ一対の隣接する第2のガイドレール(48)の間に装着されている、システム(10)。
  2. 第1のマニピュレータ(24)及び第2のマニピュレータ(26)は、前記放射線検出器(18)が全て前記放射線源(16)に対して既知の位置に配置されるように前記放射線源(16)及び前記放射線検出器(18)を協調して移動させることを特徴とする、請求項1記載のシステム(10)。
  3. 前記第1及び第2のマニピュレータ(24、26)を制御するコントローラ(20)を更に具備する請求項1又は2記載のシステム(10)。
  4. 前記第1のマニピュレータ(24)は前記胴体(12)の内側に配置され、前記胴体(12)内部の物体のいずれをも妨害することなく前記放射線源(16)を移動させる請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシステム(10)。
  5. 前記第2のマニピュレータ(26)は、前記ガイドレール(48)のうち一群のガイドレールに摺動自在に装着された支持ビーム(52)を更に具備し、複数の前記キャリア(50)前記支持ビーム(52)に装着されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシステム(10)。
  6. 前記放射線源(16)はX線源であり且つ前記放射線検出器(18)はX線検出器である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシステム(10)。
  7. 一連の隣り合う周囲フレーム部材(28)を備える航空機胴体(12)の放射線検査の方法において、
    前記胴体(12)の一方の側面に配置される放射線源(16)を設けることと、
    前記胴体(12)の別の側面に配置され、前記放射線源(16)からの放射線をそれぞれ異なる角度で受け取るように位置決めされている複数の放射線検出器(18)を設けることと、
    前記胴体(12)の内側に配置され且つ前記胴体(12)に関して長手方向に延出する少なくとも1本の第1のガイドレール(46)及び前記第1のガイドレール(46)に摺動自在に装着され前記放射線源(16)を装着するキャリア(44)を具備する第1のマニピュレータ(24)、並びに、前記胴体(12)に対して周方向に配向し且つ胴体の長さに沿って離間する複数の第2のガイドレール(48)を備える第2のマニピュレータ(26)を用い、前記第2のガイドレール(48)を胴体(12)の湾曲に対応させ且つ周囲フレーム部材(28)の両側に配置し、前記複数の放射線検出器(18)をそれぞれ一対の隣接する第2のガイドレール(48)の間に装着して、各放射線検出器(18)が前記胴体(12)の特定部分の複数の画像を複数の角度から検出できるように前記放射線源(16)及び前記放射線検出器(18)を協調して移動させることと、
    前記放射線源(16)及び前記放射線検出器(18)を使用して、前記胴体(12)の画像を複数の角度から検出することと、
    検出された画像を使用して、前記胴体(12)の立体画像を表示することと
    から成る方法。
  8. 第1のマニピュレータ(24)及び第2のマニピュレータ(26)は、前記放射線検出器(18)が全て前記放射線源(16)に対して既知の位置に配置されるように前記放射線源(16)及び前記放射線検出器(18)を協調して移動させることを特徴とする、請求項7記載の方法。
  9. コントローラ(20)によって前記第1及び第2のマニピュレータ(24、26)を制御することを特徴とする、請求項7又は8記載の方法。
  10. 前記第1のマニピュレータ(24)を前記胴体(12)の内側に配置し、前記胴体(12)内部の物体のいずれをも妨害することなく前記放射線源(16)を移動させることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記第2のマニピュレータ(26)は前記ガイドレール(48)のうち一群のガイドレールに摺動自在に装着された支持ビーム(52)を更に具備し、複数の前記キャリア(50)が前記支持ビーム(52)に装着されており、前記支持ビームを前記胴体の長さに沿って順次移動させることを特徴とする、請求項7乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記放射線源(16)はX線源であり且つ前記放射線検出器(18)はX線検出器である請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法。
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