JP4073144B2 - ポリオール樹脂およびトナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオール樹脂およびトナーに関し、より詳細には、複写機、ファックス、プリンター等の電子写真機器における静電荷像または磁気潜像を現像するために使われる乾式現像用トナーとして有用なポリオール樹脂、およびそのポリオール樹脂を含有するトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファックス、プリンター等の電子写真機器に適用されている静電荷像を現像する方法は、湿式現像方式と乾式現像方式とに大別されるが、最近は乾式現像方式の採用が多くなっている。乾式現像方式では、バインダーとなるトナー用樹脂にカーボンブラック等の着色剤やその他の添加剤を配合したトナー微粉末に、さらに鉄粉やガラスビーズ等のキャリアーを混合した摩擦帯電現像剤が用いられている。
【0003】
実際に複写物を得るためには、まず感光体に静電潜像を形成させ、この静電潜像に摩擦帯電性のトナーを電気的に付着させて現像し、次いでここで得られたトナー像を用紙等のシートに転写し、その後トナーに対し離型性を有する熱圧ローラーまたはフラッシュ光源を用いて定着させる工程を経て永久可視像を形成させている。磁気潜像の場合は、磁気ドラム上の潜像を磁性体を含むトナーによって現像した後、前記したと同じ工程を経て定着させている。
【0004】
このような使われ方をするトナーには、一般にトナーが用紙に強固に付着する定着性、および保存中にトナー粒子が凝集しないといういわゆる耐ブロッキング性に優れていることが要求される。熱ロール定着方法を使う場合には、さらに、定着ローラにトナーが付着して用紙を汚さないこと、すなわち耐オフセット性も要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、複写機、ファックス、プリンター等が家庭内に普及するに従い、これら機器を使用する上での消費電力の低減および可視像形成スピードの向上が要求されてきており、それに伴いトナー用樹脂の定着温度の低下が求められている。定着温度を下げるには、トナー用樹脂の軟化点を下げる、あるいは樹脂の分子量分布を狭くする等の方法が一般に使われるが、これらの方法をとると、耐ブロッキング性および耐オフセット性が低下する現象が現れてくる。
【0006】
そこで、本発明は、低温定着性に優れ、かつ耐ブロッキング性および耐オフセット性に優れたトナー用樹脂として好適なポリオール樹脂、ならびに、該ポリオール樹脂を含有するトナーの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)、ビスフェノール化合物(B)、二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)およびエポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)を反応させて得られるポリオール樹脂を提供する。
【0008】
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるのが好ましい。
【0009】
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)が、異なる数平均分子量を有する2以上のビスフェノール型エポキシ樹脂の混合物であるのは、好ましい態様の一つである。
【0010】
前記ビスフェノール化合物(B)が、ビスフェノールAであるのが好ましい。
【0011】
前記二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)が、炭素数2〜8のジオールのジグリシジルエーテルであるのが好ましい。
【0012】
前記二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)が、分子中にエーテル結合を1個以上有するジオールのジグリシジルエーテルであるのが好ましい。
【0013】
前記エポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)が、芳香族カルボン酸および/またはフェノール性化合物であるのが好ましい。
【0014】
前記ポリオール樹脂は、エポキシ当量が20,000(g/当量)以上、かつ水酸基価が100〜300(KOHmg/g)であるのが好ましい。
【0015】
前記ポリオール樹脂は、軟化点が85〜150℃、ガラス転移点が50〜90℃、数平均分子量(Mn)が1,000〜10,000、かつ重量平均分子量の数平均分子量に対する比(Mw/Mn)が2〜30であるのが好ましい。
【0016】
また、本発明は、前記ポリオール樹脂を含有することを特徴とするトナーを提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の第一の態様は、ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)、ビスフェノール化合物(B)、二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)およびエポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)を反応させて得られるポリオール樹脂である。
以下、各原料について、説明する。
【0018】
(1)ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)
ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)は、特に限定されず、ビスフェノール化合物とエピクロロヒドリンとの反応から製造されるいわゆる一段法エポキシ樹脂であっても、一段法エポキシ樹脂にさらにビスフェノール化合物を反応させて得られる二段法エポキシ樹脂等であってもよい。これらの反応に用いられるビスフェノール化合物は、後述するビスフェノール化合物を使用でき、それらのうち1種類を使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明に用いられるビスフェノール型エポキシ樹脂(A)の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂が挙げられる。中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、得られるポリオール樹脂に強靭性を付与することができるので好ましい。ビスフェノールA型エポキシ樹脂の製造については、例えば、垣内弘編著「新エポキシ樹脂」(昭晃堂)30頁(昭和60年)に記載されている。
【0019】
ここで使用されるビスフェノール型エポキシ樹脂(A)の性状は特に限定されるものではないが、例えば、数平均分子量(Mn)は、300〜10,000であるのが好ましく、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、1〜5であるのが好ましく、エポキシ当量は、180〜4,000(g/当量)であるのが好ましい。
【0020】
本発明においては、ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち1つを単独で用いてもよく、数平均分子量の異なる2以上を組み合わせて用いてもよく、構造の異なる2種類以上を組み合わせて用いてもよい。数平均分子量の異なる2以上を組み合わせて用いたり、構造の異なる2種類以上を組み合わせて用いたりすると、単独で用いる場合に比べて、耐久性が向上するだけでなく、耐ブロッキング性、耐オフセット性等の樹脂物性を制御しやすくなるので好ましい。
【0021】
例えば、分子量分布を広いものとするために、Mw/Mn値が大きくなるように、混合する樹脂の種類および混合する量を選択することにより、トナー樹脂の耐オフセット性向上を図ることができる。例えば、数平均分子量が異なる2つのビスフェノール型エポキシ樹脂を用いる場合、数平均分子量300以上3,000未満の低分子量側成分と、数平均分子量3,000〜10,000の高分子量側成分とを、低分子量側成分を主成分とすると(例えば、質量比で、低分子量側成分/高分子量側成分=9/1〜3/1)、ポリオール樹脂製造時の操作性が良好になると共に、トナーの耐オフセット性の向上が顕著に表われることから望ましい。ポリオール樹脂製造時の操作性が良好になるのは、低分子量側成分は液体なので扱いやすいため、また、キシレン等の溶媒に対して速やかに溶解するためである。
【0022】
(2)ビスフェノール化合物(B)
本発明のポリオール樹脂に用いられるビスフェノール化合物(B)としては、具体的に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔通称、ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン〔通称、ビスフェノールF〕、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン〔通称、ビスフェノールAD〕、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等を例示することができる。本発明においては、これらのうち1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、ビスフェノールAは、得られるポリオール樹脂に強靭性を付与することができるので好ましい。
【0023】
(3)二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)
本発明に用いられる二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)は、二価脂肪族アルコールの2個の水酸基(ヒドロキシル基)の水素原子がグリシジル基に置き換わった化合物である。
原料となる二価脂肪族アルコールは、非環式化合物のジオールであれば特に限定されないが、炭素数2〜8のジオールが好ましい。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが挙げられる。また、これらのオリゴマーであって、分子中にエーテル結合を1個以上有するジオール、例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコール、トリエチレングリコール等も好適に使用することができる。
したがって、本発明に用いられる二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)の好適例としては、上述したような炭素数2〜8のジオールのジグリシジルエーテル、分子中にエーテル結合を1個以上有するジオールのジグリシジルエーテルが挙げられる。
これらの二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテルは、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルは、得られるポリオール樹脂に可撓性が付与されるだけでなく、低粘度性も向上するため、紙等の受像体への浸透性に優れ、低温定着性に優れる。市販の1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルとしては、具体的には、ナガセ化成社製のEX−212が挙げられる。
【0024】
本発明に用いられる二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)は、例えば、上述したビスフェノール型エポキシ樹脂と同様に、上記二価脂肪族アルコールを水酸化ナトリウム等の触媒存在下にエピクロロヒドリンと反応させることにより、容易に得ることができる。
【0025】
(4)エポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)
エポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)は、特に限定されない。例えば、安息香酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、ジフェニル−4−カルボン酸等の芳香族カルボン酸;フェノール、クレゾール、α−ナフトール、β−ナフトール、p−クミルフェノール、フェニルフェノール等のフェノール性化合物が挙げられる。
これらは、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、芳香族カルボン酸および/またはフェノール性化合物が好ましい。特に、得られるポリオール樹脂の物性を容易にコントロールできる点から、安息香酸、p−クミルフェノールが好ましい。
【0026】
次に、本発明のポリオール樹脂の製造方法について説明する。
本発明に係わるポリオール樹脂は、上述した少なくとも4種類のモノマー、すなわち、ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)、ビスフェノール化合物(B)、二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)およびエポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)を共存させ、これらモノマー間で重合反応を進行させて製造することができる。
本発明においては、これらの成分は操作性の点から、同時添加(一括仕込み)とするのが好ましいが、任意の順序で各成分を順次添加することもできる。
【0027】
各モノマーの反応割合は特に制限されるものではないが、質量基準で、ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)が40〜70%、ビスフェノール化合物(B)が20〜30%、二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)が1〜10%、エポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)が1〜10%という割合の範囲内で重合系に添加し、重付加反応させることが好ましい。
【0028】
この重合反応は、通常、触媒の存在下で行われる。
本発明に用いられる触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物;ナトリウムメチラート等のアルカリ金属アルコラート;N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、ピリジン等の第三級アミン;テトラメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド等の第四級アンモニウム塩;トリフェニルホスフィン、トリエチルホスフィン等の有機リン化合物;塩化リチウム、臭化リチウム等のアルカリ金属塩;三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化スズ、2−エチルヘキサン酸スズ等のルイス酸が挙げられる。
触媒使用量は、生成物量に対して、1〜3,000ppmであるのが好ましく、50〜1,000ppmであるのがより好ましい。
【0029】
また、この重合反応の際に溶媒を使用してもよい。好適な溶媒としては、キシレン、トルエン等の芳香族化合物;2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル類;N,N−ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルホキシド、1−メチル−2−ピロリジノン等の非プロトン性極性溶媒を例示することができる。これらの溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。溶媒の使用量は、仕込原料の総質量に対して、1〜100質量%の割合になる量であるのが好ましく、5〜50質量%の割合になる量であるのがより好ましい。
【0030】
この重合反応は、触媒量にもよるが、通常、120〜180℃の温度範囲で進められ、生成物のエポキシ当量、フェノール性水酸基量、軟化点、GPCによる数平均分子量等のいずれかのファクターを経時的に測定することによって反応の進展度合いを追跡することが可能である。そして、エポキシ当量が20,000(g/当量)以上になった時点を反応終点とし、重合反応を終了させるのが好ましい。
【0031】
次に、上述のようにして得られる本発明のポリオール樹脂の性状について説明する。
(1)エポキシ当量は、20,000(g/当量)以上であるのが好ましい。
(2)水酸基価は、100〜300(KOHmg/g)の範囲にあるのが好ましく、120〜250(KOHmg/g)の範囲にあるのがより好ましい。水酸基価が上記範囲内にあると、ポリオール樹脂のガラス転移点が高くなり、また、ポリオール樹脂を含有するトナーと用紙等の受像体との親和性が向上する。
したがって、エポキシ当量が20,000(g/当量)以上、かつ水酸基価が100〜300(KOHmg/g)であるポリオール樹脂が好ましい。
【0032】
(3)軟化点は、85〜150℃の範囲にあるのが好ましく、95〜135℃の範囲にあるのがより好ましい。軟化点が上記範囲内にあると、ポリオール樹脂がシャープメルト性を示し、カラートナー用のバインダー樹脂として優れたものとなる。
(4)ガラス転移点は、50〜90℃の範囲にあるのが好ましく、55〜70℃の範囲にあるのが好ましい。ガラス転移点が上記範囲内にあると、ポリオール樹脂を含有するトナーが、優れた低温定着性および耐ブロッキング性を示すので好ましい。
【0033】
(5)数平均分子量(Mn)は、1,000〜10,000の範囲にあるのが好ましく、2,000〜7,000の範囲にあるのがより好ましい。数平均分子量が上記範囲内にあると、優れた耐オフセット性および耐久性が得られる。
(6)重量平均分子量(Mw)の数平均分子量に対する比(Mw/Mn)は、2〜30の範囲にあるのが好ましく、4〜20の範囲にあるのがより好ましい。Mw/Mnが上記範囲内にあると、ポリオール樹脂を含有するトナーの定着時のボイド発生およびオフセット発生を最小限に抑制することができる。
したがって、軟化点が85〜150℃、ガラス転移点が50〜90℃、数平均分子量(Mn)が1,000〜10,000、かつ重量平均分子量の数平均分子量に対する比(Mw/Mn)が2〜30であるポリオール樹脂が好ましい。
【0034】
本発明のポリオール樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)、ビスフェノール化合物(B)、二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)およびエポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)の少なくとも4成分を重合して製造される。そのため、分子主鎖に剛直なビスフェノール骨格と脂肪族アルコールに由来するエーテル結合が存在し、それにより強靭性と可撓性をもった樹脂になっており、また、分子末端に水酸基およびカルボン酸等に由来する炭化水素基が存在し、それにより樹脂自体が柔軟性を有したものとなっている。また、着色剤等のトナー配合剤との相溶性もよい。よって、本発明のポリオール樹脂は、印刷用紙等の受像体への接着性が良好である。
さらに、本発明のポリオール樹脂は、軟化点およびガラス転移点が上記好適範囲にある場合には、使用時に容易に軟化し、また、常温で保存しても固まるおそれが小さい。
従って、本発明のポリオール樹脂は、後述するトナーのバインダー樹脂として好適に利用できる他、粉体塗料用樹脂等の用途に好適に利用することができる。
【0035】
本発明の第二の態様は、本発明の第一の態様のポリオール樹脂を含有するトナーである。
本発明のトナーは、上述したポリオール樹脂を含有すれば特に限定されず、必要に応じて着色剤、磁性粉、他の結着樹脂等の各種成分を配合することができる。これらの各種成分は、一般的な電子写真用トナーに配合されるものを用いることができる。
【0036】
着色剤は、所望の色、結着樹脂との相溶性等の条件に応じて、適宜選択される。
例えば、黒色トナーを調製する場合は、従来公知の黒色着色剤であるカーボンブラック、表面を化学処理したグラフト化カーボンブラック等の顔料を用いることができる。
また、イエロー、マゼンタまたはシアンの三原色の電子写真用トナーを調製する場合にも、それぞれ従来公知の着色剤を使用することができる。例えば、イエローのトナーを調製する場合は、クロームイエロー、キノリンイエロー等の着色剤、マゼンタのトナーを調製する場合には、デュポンオイルレッド、ローズベンガル等の着色剤、シアンのトナーを調製する場合には、アニリンブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー等の着色剤を使用することができる。
これら着色剤の配合量は、本発明のトナーの全量に対して、0.01〜20質量%であるのが好ましく、1〜10質量%であるのがより好ましい。
【0037】
本発明のトナーを一成分系現像剤である磁性トナーとして用いる場合には、本発明のポリオール樹脂に磁性粉を配合することができる。磁性粉は、例えば、フェライト、マグネタイト等の酸化鉄微粉;鉄、コバルト、ニッケル等の金属微粉が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。磁性粉は、粒径1μm以下の微粉末であるのが好ましい。磁性粉の配合割合は、結着樹脂100質量部に対して、30〜300質量部の割合であるのが好ましく、50〜200質量部の割合であるのがより好ましい。
【0038】
本発明のトナーは、さらに、従来のトナーに常用される各種の配合剤、例えば、本発明のポリオール樹脂以外の結着樹脂、荷電調整剤、可塑剤、離型剤、流動性向上剤を任意に添加することができる。
本発明のポリオール樹脂以外の結着樹脂としては、例えば、スチレン・アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、アミドワックス、シリコンオイルが挙げられる。
流動性向上剤としては、例えば、シリカが挙げられる。
【0039】
本発明のトナーの製造方法は、特に限定されない。好適な具体例を以下に示す。
まず、本発明のポリオール樹脂に、着色剤としての顔料または染料、磁性トナーとして用いる場合には磁性粉、および、必要に応じて、他の結着樹脂、荷電調整剤、その他の添加剤等を添加し、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機によって十分に混合する。その後、加熱ロール、ニーダー、押出機等の加熱混合機を用いて溶融混合する。冷却固化後、ジェットミル等を用いて粉砕および分級を行って、本発明のトナーを製造することができる。本発明のトナーは、最終的に、平均粒径が3〜20μm、好ましくは5〜10μmの粒子に調整して使用される。
【0040】
本発明のトナーは、低温定着性に優れ、かつ、耐ブロッキング性および耐オフセット性に優れるので、有用である。
【0041】
【実施例】
次に本発明を実施例を通して説明するが、本発明はそれら実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、ポリオール樹脂の性状およびトナーの物性を評価するために測定した樹脂のエポキシ当量、水酸基価、軟化点、ガラス転移点(Tg)、GPCによる数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)、ならびに、トナーの耐ブロッキング性および定着性は、次に説明する方法にしたがって測定したものである。
【0042】
(1)エポキシ当量
樹脂試料0.2〜5gを精秤し、200ml容の三角フラスコに入れた後、ジオキサン25mlを加えて溶解させた。0.2mol/lの塩酸溶液(ジオキサン溶媒)25mlを加え、密栓して十分に混合した後、30分間静置した。次に、トルエン−エタノール混合溶液(体積比でトルエン/エタノール=1/1)50mlを加えた後、クレゾールレッドを指示薬として0.1mol/l水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。同様にして空試験を行った。滴定結果に基づいて、次式からエポキシ当量(g/当量)を計算した。
【0043】
エポキシ当量(g/当量)=1000×W/〔(B−S)×N×F〕
W:試料採取量(g)
B:空試験に要した水酸化ナトリウム水溶液の量(ml)
S:試料の試験に要した水酸化ナトリウム水溶液の量(ml)
N:水酸化ナトリウム水溶液の濃度(mol/l)
F:水酸化ナトリウム水溶液の力価
【0044】
(2)水酸基価
(a)25ml容のメスフラスコに樹脂1.5〜2.0gを精秤して入れ、予めモレキュラーシーブ4Aでエタノールおよび水を除去した精製クロロホルムを加えて、溶解させた。樹脂を完全に溶解させた後、精製クロロホルムを追加して、25mlの標線にメスアップして試料溶液を調製した。
(b)(a)で調製した試料溶液をKBr液セル(厚さ:0.2mm)にとり、精製クロロホルムを対照として4,000〜3,000cm-1の波数領域の吸収スペクトルを測定した。
【0045】
(c)表れた2つの吸収ピークの吸光度T1およびT2をベースとなる吸光度を基準(零)にして求めた。次に、T1+T2の値から、予め作成しておいた検量線を用いて水酸基濃度(eq/l)を求め、その後次式に従って水酸基価を換算した。
水酸基価(KOHmg/g)
=(水酸基濃度/4)×56.1×F/〔試料質量(g)〕×100
F:KBrセルの厚さ補正のための係数、F=L1/L2
L1:検量線作成時のセルの厚さ(mm)
L2:測定時に使用したセルの厚さ(mm)
【0046】
なお、検量線は、以下のようにして作成した。
6つの25ml容量フラスコに、予めモレキュラーシーブ4Aで脱水した精製ジエチレングリコールをそれぞれ0.1、0.2、0.3、0.4、0.5および0.6g採取した後、精製クロロホルムで標線にメスアップして6種の標準液を調製した。これらの標準液は、それぞれ0.075、0.151、0.226、0.301、0.376および0.452(eq/l)の水酸基濃度(水酸基当量)の標準液である。
次に、これらの標準液について、KBr液セル(厚さ:0.2mm)を用いて4000〜3000cm-1の波数領域における吸収スペクトルを測定した。表れた2つの吸収ピークの吸光度T1およびT2から、T1+T2の値と水酸基濃度(水酸基当量)との関係に整理してグラフ上にプロットし、検量線を得た。
【0047】
(3)軟化点
軟化点測定装置(メトラー社製、FP90)を使用して、1℃/minの昇温速度条件で試料の軟化温度を測定した。
【0048】
(4)ガラス転移点(Tg)
示差走査型熱量計を用い、次の条件で測定した。
・示差走査型熱量計:SEIKO1DSC100、SEIKO1SSC5040(Disk Station)
・測定条件
温度範囲:25〜150℃
昇温速度:10℃/min
サンプリング時間:0.5sec
サンプル量:10mg
【0049】
(5)GPCによる数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)
樹脂試料80mgをテトラヒドロフラン(THF)10mlに溶解して試料液を調製し、この試料液100μlをカラムに注入し、以下の条件で保持時間の測定を行った。また、平均分子量既知のポリスチレンを標準物質として用いて、保持時間を測定して、予め作成しておいた検量線から樹脂試料の数平均分子量をポリスチレン換算で求めた。
【0050】
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定条件は次の通りである。
・カラム:ガードカラム+GLR400M+GLR400M+GLR400(すべて日立製作所社製)
・カラム温度:40℃
・移動相、流量:THF、1ml/min
・ピーク検出法:UV254nm
【0051】
(6)耐ブロッキング性
70ml容のガラス製サンプル瓶中にトナー10gを入れ、60℃、相対湿度35%の恒温恒湿槽中に3時間放置した。その後、室温まで冷却してトナーの凝集度を観察し、次の基準で評価した。
A:サンプル瓶を逆さにしただけでトナーが落ちる
B:サンプル瓶を逆さにし、軽く振っただけでトナーが落ちる
C:サンプル瓶を逆さにし、軽くたたくとトナーが落ちる
D:サンプル瓶を逆さにし、強い振動を与えるとトナーが落ちる
E:サンプル瓶を逆さにし、強い振動を与えてもトナーが落ちない
【0052】
(7)定着性
電子写真複写機(富士ゼロックス社製、富士ゼロックス3500)を使用し、定着用熱ローラーの表面温度を変更可能に改造して複写試験機にした。定着用熱ローラーの表面温度を100〜200℃の範囲で変えて、現像剤による複写を行った。得られた複写画像を消しゴムで摩擦し、そのときの複写画像の濃度変化を目視で観察し、定着したか否かを判断した。
定着用熱ローラーの表面温度を110℃から5℃刻みで上げ、定着率が85%を超えた時の温度を最低定着温度とした。さらに温度を上げて試験を続け、トナーが熱ローラーに付着し始めた温度をオフセット開始温度とした。
【0053】
(実施例1)
攪拌装置、温度計、窒素導入口、および還流管を備えた500ml容のセパラブルフラスコに、次の原料を仕込んだ。
▲1▼ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三井化学社製、エポミックR140P、エポキシ当量188g/当量):152.12g
▲2▼ビスフェノールA:105.75g
▲3▼1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル:30.0g
▲4▼安息香酸:12.13g
▲5▼キシレン:30.0g
▲6▼テトラメチルアンモニウムクロリド50%水溶液:0.12g
【0054】
窒素雰囲気下で160℃にて1時間反応させた後、さらにテトラメチルアンモニウムクロリド50%水溶液0.12gを加え、還流管を減圧蒸留装置に替え、減圧度を徐々に高めながら、キシレンおよび水を留去して反応系内の圧力を常圧に戻した。その後6時間、加熱および攪拌を続けた。
この時点で、生成したポリオール樹脂をサンプリングしてエポキシ当量を測定し、エポキシ当量が20,000以上であることを確認した。そして、生成した本発明のポリオール樹脂をフラスコから抜き出した。
【0055】
得られたポリオール樹脂(P−1)は、水酸基価が155(KOHmg/g)、軟化点が112℃、ガラス転移点が60℃、数平均分子量(Mn)が3,960、重量平均分子量(Mw)が9,340、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が2.4であった。
【0056】
(実施例2)
攪拌装置、温度計、窒素導入口、および還流管を備えた500ml容のセパラブルフラスコに、次の原料を仕込んだ。
▲1▼ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三井化学社製、エポミックR140P、エポキシ当量188g/当量):151.97g
▲2▼ビスフェノールA:102.23g
▲3▼1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル:30.0g
▲4▼安息香酸:15.80g
▲5▼キシレン:30.0g
▲6▼塩化リチウム水溶液:20ppm(リチウムとして)
【0057】
窒素雰囲気下で160℃にて1時間反応した後、還流管を減圧蒸留装置に替え、減圧度を徐々に高めながら、キシレンおよび水を留去して反応系内の圧力を常圧に戻した。その後185℃に昇温し、昇温後6時間、加熱および攪拌を続けた。
この時点で、生成したポリオール樹脂をサンプリングしてエポキシ当量を測定し、エポキシ当量が20,000以上であることを確認した。そして、生成した本発明のポリオール樹脂をフラスコから抜き出した。
【0058】
得られたポリオール樹脂(P−2)は、水酸基価が150(KOHmg/g)、軟化点が114℃、ガラス転移点が61℃、数平均分子量(Mn)が3,940、重量平均分子量(Mw)が1,2860、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が3.3であった。
【0059】
(実施例3)
実施例2において原料を以下の仕込み量に代えた以外は、実施例2と全く同様に反応を行い、本発明のポリオール樹脂(P−3)を製造した。
▲1▼ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三井化学社製、エポミックR140P、エポキシ当量188g/当量):145.56g
▲2▼ビスフェノールA:101.60g
▲3▼1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル:30.0g
▲4▼p−クミルフェノール:22.84g
▲5▼キシレン:30.0g
▲6▼塩化リチウム水溶液:20ppm(リチウムとして)
【0060】
得られたポリオール樹脂(P−3)は、水酸基価が153(KOHmg/g)、軟化点が112℃、ガラス転移点が62℃、数平均分子量(Mn)が3,860、重量平均分子量(Mw)が17,370、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が4.5であった。
【0061】
(実施例4)
実施例2において原料を以下の仕込み量に代えた以外は、実施例2と全く同様に反応を行い、本発明のポリオール樹脂(P−4)を製造した。
▲1▼ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三井化学社製、エポミックR140P、エポキシ当量188g/当量):132.46g
▲2▼ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂(三井化学社製、エポミックR309、数平均分子量(Mn)4,660、エポキシ当量2,640g/当量):30.0g
▲3▼ビスフェノールA:88.29g
▲4▼1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル:30.0g
▲5▼安息香酸:19.25g
▲5▼キシレン:30.0g
▲6▼塩化リチウム水溶液:20ppm(リチウムとして)
【0062】
得られたポリオール樹脂(P−4)は、水酸基価が165(KOHmg/g)、軟化点が113℃、ガラス転移点が59℃、数平均分子量(Mn)が3,650、重量平均分子量(Mw)が20,230、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が5.5であった。
【0063】
(比較例1)
攪拌装置、温度計、窒素導入口、および還流管を備えた500ml容のセパラブルフラスコに、次の原料を仕込んだ。
▲1▼ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三井化学社製、エポミックR140P、エポキシ当量188g/当量):250g
▲2▼ビスフェノールA:140g
▲3▼フェノール:28g
▲4▼キシレン:50g
【0064】
窒素雰囲気下で70℃まで昇温し、1.8N塩化リチウム水溶液を加えた。その後185℃に昇温し、その間減圧下で水およびキシレンを留去させた。減圧を解除した後、さらに5時間反応を続け、エポキシ当量が20,000以上になったことを確認した。そして、生成したポリオール樹脂をフラスコから抜き出した。
【0065】
得られたポリオール樹脂(P−5)は、水酸基価が156(KOHmg/g)、軟化点が140℃、ガラス転移点が59℃、数平均分子量(Mn)が2,860、重量平均分子量(Mw)が6,300、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が2.2であった。
【0066】
(実施例5)
実施例1で得られたポリオール樹脂(P−1)と下記の配合剤を加え、スーパーミキサーで混合した後、二本ロールで溶融混練した。
▲1▼ポリオール樹脂(P−1):180g
▲2▼カーボンブラック(三菱化学社製、MA−100):12g
▲3▼ポリプロピレンワックス(三洋化成社製、ビスコール660P):4g
▲4▼クロム系帯電調節剤(保土谷化学社製、スピロンブラックTRH):4g
【0067】
得られた混合物を、冷却後、ジェットミルで粉砕し、さらに乾式気流分級機を用いて分級し、平均粒径10μmの粒子状ポリオール樹脂粉末を得た。次いで、その全量の0.4質量%となる割合で疎水性シリカ(日本アエロジル社製、R972)を添加し、ヘンシェルミキサー内で2回、30秒間攪拌混合して本発明のトナーを得た。このトナーについて、耐ブロッキング性の評価を行った。結果を第1表に示す。
次に、得られたトナー5gと鉄粉キャリアー(平均粒径:60〜100μm)95gとを均一に混合して現像剤を調製し、その現像剤を用いて定着性の評価を行った。結果を第1表に示す。
【0068】
(実施例6〜8)
実施例5で使用したポリオール樹脂(P−1)の代わりに、実施例2〜4で製造したポリオール樹脂(P−2、P−3およびP−4)をそれぞれ使用した以外は、実施例5と同様の方法により、本発明のトナーを得た。
次いで、得られたトナーの耐ブロッキング性および定着性の評価を行った。結果を第1表に示す。
【0069】
(比較例2)
ポリオール樹脂(P−1)の代わりに、比較例1で合成したポリオール樹脂(P−5)を用いた以外は、実施例5と同様の方法により、トナーを得た。
次いで、得られたトナーの耐ブロッキング性および定着性の評価を行った。結果を第1表に示す。
【0070】
第 1 表
【0071】
【発明の効果】
本発明のポリオール樹脂は、樹脂自体が柔軟性を有し、着色剤等のトナー配合剤との相溶性もよいので、印刷用紙等の受像体への接着性が良好であり、トナーのバインダー樹脂として好適に利用できる他、粉体塗料用樹脂等の用途に好適に利用することができるので有用である。
また、本発明のトナーは、本発明のポリオール樹脂を含有するため、その樹脂自体の持つ強靭性と柔軟性、および着色剤やワックス等のトナー配合剤との良好な相溶性が共に発揮されて、低温での定着性および高温での耐オフセット性に優れ、さらに耐ブロッキング性にも優れているので有用である。
Claims (10)
- ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)、ビスフェノール化合物(B)、二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)およびエポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)を反応させて得られるポリオール樹脂。
- 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のポリオール樹脂。
- 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)が、異なる数平均分子量を有する2以上のビスフェノール型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリオール樹脂。
- 前記ビスフェノール化合物(B)が、ビスフェノールAであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリオール樹脂。
- 前記二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)が、炭素数2〜8のジオールのジグリシジルエーテルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリオール樹脂。
- 前記二価脂肪族アルコールジグリシジルエーテル(C)が、分子中にエーテル結合を1個以上有するジオールのジグリシジルエーテルであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリオール樹脂。
- 前記エポキシ基と反応する活性水素を分子内に1個有する化合物(D)が、芳香族カルボン酸および/またはフェノール性化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリオール樹脂。
- エポキシ当量が20,000(g/当量)以上、かつ水酸基価が100〜300(KOHmg/g)であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリオール樹脂。
- 軟化点が85〜150℃、ガラス転移点が50〜90℃、数平均分子量(Mn)が1,000〜10,000、かつ重量平均分子量の数平均分子量に対する比(Mw/Mn)が2〜30であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のポリオール樹脂。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のポリオール樹脂を含有することを特徴とするトナー。
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