JP4072467B2 - 異仕様エンジンの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異仕様エンジンの製造方法に関し、詳しくは、バランサ軸軸受け孔の加工が簡単になる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、仕様が異なる複数種のエンジン間では、バランサ軸軸受け孔の相対配置が相互に関連づけられておらず、これらが大きく異なるのが通常である。このため、複数種のエンジンのバランサ軸軸受け孔の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジンのシリンダブロックの姿勢を同じにして、これを位置合わせしても、エンジンの種類が変わる度に、バランサ軸軸受け孔の加工位置が大きく変わる。このため、エンジンの種類が変わる度に、加工台での加工具の設定位置を大きく調節し直す必要がある。また、エンジンの種類が変わる度に、バランサ軸の組み付け位置が大きく変わるため、バランサ軸の組み付け工程では、その都度、バランサ軸の組み付け位置を確認する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術には、次の問題がある。
《問題1》 バランサ軸軸受け孔の加工が煩雑である。
複数種のエンジンのバランサ軸軸受け孔の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、エンジンの種類が変わる度に、加工台での加工具の設定位置を大きく調節し直す必要がある。このため、バランサ軸軸受け孔の加工が煩雑である。
【0004】
《問題2》 バランサ軸の組み付け作業が煩雑である。
エンジンの種類が変わる度に、バランサ軸の組み付け位置が大きく変わるため、バランサ軸の組み付け工程では、その都度、バランサ軸の組み付け位置を確認する必要があり、バランサ軸の組み付け作業が煩雑である。
【0005】
本発明の課題は、上記問題点を解決できる、異気筒エンジンの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明)
請求項1の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1及び図2に示すように、仕様が異なる複数種のエンジン(1)(2)を製造する、異仕様エンジンの製造方法において、
各種エンジン(1)(2)にそれぞれ平行な3組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)(1c)・(2a)(2b)(2c)を設け、
図1に示す特定種エンジン(1)では、2組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)で2本の2次バランサ軸(11a)(11b)を軸受けし、他の1組のバランサ軸軸受け孔(1c)で1本の1次バランサ軸(11c)を軸受けし、
図2に示す他種エンジン(2)では、3組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)(2c)でそれぞれ3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)を軸受けするようにし、
これら複数種のエンジン(1)(2)を製造するに当たり、製造する各種エンジン(1)(2)の各バランサ軸軸受け孔(1a)(1b)(1c)(2a)(2b)(2c)を相互に関連付け、
特定観察状態、すなわち、各種エンジン(1)(2)のクランク軸直交断面を想定し、各断面の姿勢を同じにして、各クランク軸軸線(1d)(2d)を一致させ、各断面を重ね合わせて見た観察状態で、
各種エンジン(1)(2)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各種エンジン(1)(2)の各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各種エンジン(1)(2)の各第3バランサ軸軸受け孔(1c)(2c)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) 同士の相対位置を相互に関連づけ、
前記特定観察状態で、各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) を少なくともその一部分同士が重なり合うように形成し、
各動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) は、これに軸受けした動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) がシリンダ ( 41 )( 42 ) の下部の横側にくるように配置し、左右一対の各バランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 1b )( 2a )( 2b ) のうち、高い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1b )( 2b ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11b )( 12b ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) の上方で、シリンダ ( 41 )( 42 ) の上部の横側にくるように配置し、低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11a )( 12a ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) とはエンジン幅方向逆側で、シリンダ ( 41 )( 42 ) の下部の斜め下にくるように配置し、この低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a ) の中心軸線 ( 21a )( 22a ) が動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) の中心軸線 ( 21e )( 22e ) よりも低くなるようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0007】
(請求項2の発明)
請求項2の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1及び図2に示すように、請求項1に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
前記特定観察状態で、各種エンジン(1)(2)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)をその中心軸線(21a)(22a)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(1)(2)の各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)をその中心軸線(21b)(22b)同士が実質的に一致するように形成した、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0008】
(請求項3の発明)
請求項3の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1及び図2に示すように、請求項1または請求項2に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
図1に示すように、前記特定種エンジン(1)が3気筒エンジンである、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0009】
(請求項4の発明)
請求項4の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1及び図2に示すように、請求項1から請求項3のいずれかに記載した異仕様エンジンの製造方法において、
図2に示す前記他種エンジン(2)が4気筒エンジンである、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0010】
(請求項5の発明)
請求項5の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図2及び図3に示すように、仕様が異なる複数種のエンジン(2)(3)を製造する、異仕様エンジンの製造方法において、
各種エンジン(2)(3)にそれぞれ平行な2組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)・(3a)(3b)と1組の別孔(2c)(3c)とを設け、
図3に示す特定種エンジン(3)では2組のバランサ軸軸受け孔(3a)(3b)で2本の2次バランサ軸(13a)(13b)を軸受けし、1組の別孔(3c)には何も取り付けず、壁(4)で仕切られたクランク室(5)の各気筒毎の区画空間(6)(6)同士を1組の別孔(3c)で連通させるようにし、
図2に示す他種エンジン(2)では、2組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)と1組の別孔(2c)とでそれぞれ3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)を軸受けするようにし、
これら複数種のエンジン(2)(3)を製造するに当たり、製造する各種エンジン(2)(3)の各2組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)・(3a)(3b)と各1組の別孔(2c)(3c)とを相互に関連付け、
特定観察状態、すなわち、各種エンジン(2)(3)のクランク軸直交断面を想定し、各断面の姿勢を同じにして、各クランク軸軸線(2d)(3d)を一致させ、各断面を重ね合わせて見た観察状態で、
各種エンジン(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各種エンジン(2)(3)の各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各種エンジン(2)(3)の各別孔(2c)(3c)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) 同士の相対位置を相互に関連づけ、
前記特定観察状態で、各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) は、これに軸受消した動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) がシリンダ ( 42 )( 43 ) の下部の横側にくるように配置し、左右一対の各バランサ軸軸受け孔 ( 2a )( 2b )( 3a )( 3b ) のうち、高い方のバランサ軸軸受け孔 ( 2b )( 3b ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 12b )( 13b ) が、動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) の上方で、シリンダ ( 42 )( 43 ) の上部の横側にくるように配置し、低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 2a )( 3a ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 12a )( 13a ) が、動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) とはエンジン幅方向逆側で、シリンダ ( 42 )( 43 ) の下部の斜め下にくるように配置し、この低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 2a )( 3a ) の中心軸線 ( 22a )( 23a ) が動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) の中心軸線 ( 22e )( 23e ) よりも低く なるようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0011】
(請求項6の発明)
請求項6の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図2及び図3に示すように、請求項5に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
前記特定観察状態で、各種エンジン(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)をその中心軸線(22a)(23a)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(2)(3)の各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)をその中心軸線(22b)(23b)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(2)(3)の各別孔(2c)(3c)をその中心軸線(22c)(23c)同士が実質的に一致するように形成した、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0012】
(請求項7の発明)
請求項7の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図2及び図3に示すように、請求項5または請求項6に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
図3に示すように、前記特定種エンジン(3)が4気筒エンジンである、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0013】
(請求項8の発明)
請求項8の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1から図3に示すように、仕様が異なる複数種のエンジン(1)(2)(3)を製造する、異仕様エンジンの製造方法において、
各種エンジン(1)(2)(3)にそれぞれ平行な2組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)・(2a)(2b)・(3a)(3b)と1組の別孔(1c)(2c)(3c)とを設け、
図1に示す第1種エンジン(1)では、2組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)でそれぞれ2本の2次バランサ軸(11a)(11b)を軸受けし、1組の別孔(1c)で1次バランサ軸(11c)を軸受けし、
図2に示す第2種エンジン(2)では、2組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)と1組の別孔(2c)とでそれぞれ3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)を軸受けし、
図3に示すように、第3種エンジン(3)では、2組のバランサ軸軸受け孔(3a)(3b)で2本の2次バランサ軸(13a)(13b)を軸受けし、1組の別孔(3c)には何も取り付けず、図6に示すように、壁(4)で仕切られたクランク室(5)の区画空間(6)(6)同士を1組の別孔(3c)で連通させるようにし、
これら複数種(1)(2)(3)のエンジンを製造するに当たり、製造する各種エンジン(1)(2)(3)の各バランサ軸軸受け孔( 1a )( 1b ) ( 2a )( 2b ) ( 3a )( 3b )と各別孔(1c)(2c)(3c)とを相互に関連付け、
特定観察状態、すなわち、各種エンジン(1)(2)(3)のクランク軸直交断面を想定し、各断面の姿勢を同じにして、各クランク軸軸線(1d)(2d)(3d)を一致させ、各断面を重ね合わせて見た観察状態で、
各種エンジン(1)(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各種エンジン(1)(2)(3)の各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各種エンジン(1)(2)(3)の各別孔(1c)(2c)(3c)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各種エンジン ( )( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) 同士の相対位置を相互に関連づけ、
前記特定観察状態で、各種エンジン ( )( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
各動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) は、これに軸受けした動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) がシリンダ ( 41 )( 42 )( 43 ) の下部の横側にくるように配置し、左右一対の各バランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 1b )( 2a )( 2b )( 3a )( 3b ) のうち、高い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1b )( 2b )( 3b ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11b )( 12b )( 13b ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) の上方で、シリンダ ( 41 )( 42 )( 43 ) の上部の横側にくるように配置し、低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a )( 3a ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11a )( 12a )( 13a ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) とはエンジン幅方向逆側で、シリンダ ( 41 )( 42 )( 43 ) の下部の斜め下にくるように配置し、この低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a )( 3a ) の中心軸線 ( 21a )( 22a )( 23a ) が動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) の中心軸線 ( 21e )( 22e )( 23e ) よりも低くなるようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0014】
(請求項9の発明)
請求項9の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1から図3に示すように、請求項8に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
前記特定観察状態で、各種エンジン(1)(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)をその中心軸線(21a)(22a)(23a)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(1)(2)(3)の各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)をその中心軸線(21b)(22b)(23b)同士が実質的に一致するように形成した、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0015】
【0016】
(請求項10の発明)
請求項10の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1から図3に示すように、請求項に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
前記特定観察状態で、各種エンジン(1)(2)(3)の各1組の動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)の中心軸線(21e)(22e)(23e)同士が実質的に一致するように、各動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)を形成する、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0017】
(請求項11の発明)
請求項11の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図2及び図3に示すように、請求項5から請求項7のいずれかに記載した異仕様エンジンの製造方法において、
各種エンジン(2)(3)の気筒数を一致させ、
前記特定観察状態で、各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)同士が実質的に一致するようにし、各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)同士が実質的に一致するようにし、各別孔(2c)(3c)同士が実質的に一致するようにし、各動弁カム軸軸受け孔(2e)(3e)が実質的に一致するようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
【0018】
(請求項12の発明)
請求項12の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1から図3に示すように、請求項8または請求項9に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
図2及び図3に示すように、第2種エンジン(2)と第3種エンジン(3)の気筒数を一致させ、
前記特定観察状態で、各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)同士が実質的に一致するようにし、各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)同士が実質的に一致するようにし、各別孔(2c)(3c)同士が実質的に一致するようにし、各動弁カム軸軸受け孔(2e)(3e)が実質的に一致するようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
(請求項13の発明)
請求項13の発明の発明特定事項は、次の通りである。
図2に示すように、請求項1から請求項12のいずれかに記載した異仕様エンジンの製造方法において、
三本の二次バランサ(12a)(12b)(12c)を備えたエンジンの二本の二次バランサ(12b)(12c)はそれぞれ可動質量部分(32b)(32c)を備え、この可動質量部分(32b)(32c)はエンジン回転数の増加に伴って遠心方向に移動するようにした、ことを特徴とするエンジンの製造方法。
【0019】
【発明の効果】
(請求項1の発明)
請求項1の発明は、次の効果を奏する。
《効果1》 バランサ軸軸受け孔の加工が簡単になる。
図1及び図2に示すように、各種エンジン(1)(2)のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)(1c)・(2a)(2b)(2c)の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン(1)(2)のシリンダブロック(31)(32)の姿勢を同じにして、クランク軸軸線(1d)(2d)が同じ位置か、または略同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、対応するバランサ軸軸受け孔(1a)(2a)・(1b)(2b)・(1c)(2c)の加工位置が同じか、または略同じになる。このため、加工台での加工具の設定位置を大きく調節し直す必要がなく、バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)・(1b)(2b)・(1c)(2c)の加工が簡単になる。
【0020】
《効果2》 バランサ軸の組み付け作業が簡単になる。
図1及び図2に示すように、エンジン(1)(2)の種類が変わっても、対応するバランサ軸(11a)(12a)・(11b)(12b)・(11c)(12c)の組み付け位置は同じか、または略同じになるため、バランサ軸の組み付け工程で、その都度、各バランサ軸の組み付け位置を確認する必要がなく、バランサ軸の組み付け作業が簡単になる。
《効果2の2》 動弁カム軸軸受け孔の加工が簡単になる。
図1及び図2に示すように、各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン ( )( ) のシリンダブロック ( 31 )( 32 ) の姿勢を同じにして、クランク軸軸線 ( 1d )( 2d ) が同じ位置か、または略同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) の加工位置が同じか、または略同じになる。このため、加工台での加工具の設定位置を大きく調節し直す必要がなく、動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) の加工が簡単になる。
《効果2の3》 動弁カム軸の組み付け作業が簡単になる。
図1及び図2に示すように、エンジン ( )( ) の種類が変わっても、動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) の組み付け位置は同じか、または略同じになるため、動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) の組み付け工程で、その都度、各動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) の組み付け位置を確認する必要がなく、動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) の組み付け作業が簡単になる。
【0021】
(請求項2の発明)
請求項2の発明は、請求項1の発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果3》 加工具の設定位置の調節を、各種エンジンで共通化することができる。
図1及び図2に示すように、各種エンジン(1)(2)のバランサ軸軸受け孔(1a)(2a)・(1b)(2b)の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン(1)(2)のシリンダブロック(31)(32)の姿勢を同じにして、クランク軸軸線(1d)(2d)が同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、対応するバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)・(2a)(2b)の中心軸線(21a)(21b)・(22a)(22b)同士が実質的に同じ位置になる。このため、加工台での加工具の設定位置の調節を、各種エンジン(1)(2)で共通化することができる。
【0022】
(請求項3の発明)
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果4》 1次バランサ軸の有効利用を図ることができる。
図1に示すように、バランサ軸軸受け孔(1c)に1次バランサ軸(11c)を取り付ける特定種エンジン(1)を、1次振動が大きい3気筒エンジンとするため、1次バランサ軸(11c)の有効利用を図ることができる。
【0023】
(請求項4の発明)
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果5》 2次バランサ軸の有効利用を図ることができる。
図2に示すように、3組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)(2c)で3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)を軸受けする他種エンジン(2)を、2次振動が大きい4気筒エンジンとするため、2次バランサ軸の有効利用を図ることができる。
【0024】
(請求項5の発明)
請求項5の発明は、次の効果を奏する。
《効果6》 バランサ軸軸受け孔や別孔の加工が簡単になる。
図2及び図3に示すように、各種エンジン(2)(3)のバランサ軸軸受け孔(2a)(3a)・(2b)(3b)や別孔(2c)・(3c)の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン(2)(3)のシリンダブロック(21)(31)の姿勢を同じにして、クランク軸軸線(2d)(3d)が同じ位置か、または略同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、対応するバランサ軸軸受け孔(2a)(3a)・(2b)(3b)や別孔(2c)・(3c)の加工位置が同じか、または略同じになる。このため、加工台での加工具の設定位置を大きく調節し直す必要がなく、バランサ軸軸受け孔や別孔の加工が簡単になる。
【0025】
《効果7》 バランサ軸の組み付け作業が簡単になる。
図2及び図3に示すように、エンジン(2)(3)の種類が変わっても、対応するバランサ軸(13a)(13b)の組み付け位置は同じか、または略同じになるため、バランサ軸(13a)(13b)の組み付け工程で、その都度、各バランサ軸(13a)(13b)の組み付け位置を確認する必要がなく、バランサ軸の組み付け作業が簡単になる。
《効果7の2》 動弁カム軸軸受け孔の加工が簡単になる。
図2及び図3に示すように、各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン ( )( ) のシリンダブロック ( 32 )( 33 ) の姿勢を同じにして、クランク軸軸線 ( 2d )( 3d ) が同じ位置か、または略同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) の加工位置が同じか、または略同じになる。このため、加工台での加工具の設定位置を大きく調節し直す必要がなく、動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) の加工が簡単になる。
《効果7の3》 動弁カム軸の組み付け作業が簡単になる。
図1と図2に示すように、エンジン ( )( ) の種類が変わっても、動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) の組み付け位置は同じか、または略同じになるため、動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) の組み付け工程で、その都度、各動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) の組み付け位置を確認する必要がなく、動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) の組み付け作業が簡単になる。
【0026】
(請求項6の発明)
請求項6の発明は、請求項5の発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果8》 加工具の設定位置の調節を、各種エンジンで共通化することができる。
図2及び図3に示すように、各種エンジン(2)(3)のバランサ軸軸受け孔(2a)(3a)・(2b)(3b)の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン(2)(3)のシリンダブロック(32)(33)の姿勢を同じにして、クランク軸軸線(2d)(3d)が同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、加工しようとするバランサ軸軸受け孔(2a)(3a)・(2b)(3b)の中心軸線(22a)(23a)・(22b)(23b)同士が実質的に同じ位置になる。このため、加工台での加工具の設定位置の調節を、各種エンジン(2)(3)で共通化することができる。
【0027】
(請求項7の発明)
請求項7の発明は、請求項5または請求項6の発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果9》 振動低減に悪影響を与えることなく、潤滑油油面の波立ちを抑制することができる
図3及び図6に示すように、別孔(3c)には何も取り付けず、壁(4)で仕切られたクランク室(5)の区画空間(6)(6)同士を別孔(3c)で連通させる特定種エンジン(3)を4気筒エンジンとした場合、振動低減に悪影響を与えることなく、区画空間(6)(6)相互間の差圧を少なくし、潤滑油油面の波立ちを抑制することができる。4気筒エンジンでは、本来的に1次振動が生じにくいため、別孔(3c)に1次バランサを配置しなくても、振動低減に悪影響を与えることはないからである。
【0028】
(請求項8の発明)
請求項8の発明は、次の効果を奏する。
《効果10》 バランサ軸軸受け孔や別孔の加工が簡単になる。
図1から図3に示すように、各種エンジン(1)(2)(3)のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)・(2a)(2b)・(3a)(3b)や別孔(1c)(2c)(3c)の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン(1)(2)(3)のシリンダブロック(31)(32)(33)の姿勢を同じにして、クランク軸軸線(1d)(2d)(3d)が同じ位置か、または略同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、対応するバランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)・(1b)(2b)(3b)や別孔(1c)(2c)(3c)の加工位置が同じか、または略同じになる。このため、加工台での加工具の設定位置を大きく調節し直す必要がなく、バランサ軸軸受け孔や別孔の加工が簡単になる。
【0029】
《効果11》 バランサ軸の組み付け作業が簡単になる。
図1から図3に示すように、エンジン(1)(2)(3)の種類が変わっても、対応するバランサ軸(11a)(12a)(13a)・(11b)(12b)(13b)の組み付け位置は同じか、または略同じになるため、バランサ軸の組み付け工程で、その都度、各バランサ軸の組み付け位置を確認する必要がなく、バランサ軸の組み付け作業が簡単になる。
《効果11の2》 動弁カム軸軸受け孔の加工が簡単になる。
図1から図3に示すように、各種エンジン ( )( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン ( )( )( ) のシリンダブロック ( 31 )( 32 )( 33 ) の姿勢を同じにして、クランク軸軸線 ( 1d )( 2d )( 3d ) が同じ位置か、または略同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) の加工位置が同じか、または略同じになる。このため、加工台での加工具の設定位置を大きく調節し直す必要がなく、動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) の加工が簡単になる。
《効果11の3》 動弁カム軸の組み付け作業が簡単になる。
図1から図3に示すように、エンジン ( )( )( ) の種類が変わっても、動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) の組み付け位置は同じか、または略同じになるため、動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) の組み付け工程で、その都度、各動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) の組み付け位置を確認する必要がなく、動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) の組み付け作業が簡単になる。
【0030】
(請求項9の発明)
請求項9の発明は、請求項8の発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果12》 加工具の設定位置の調節を、各種エンジンで共通化することができる。
各種エンジン(1)(2)(3)の第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)や第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン(1)(2)(3)のシリンダブロック(31)(32)(33)の姿勢を同じにして、クランク軸軸線(1d)(2d)(3d)が同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、対応する第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a) や第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)の中心軸線(21a)(22a)(23a)・(21b)(22b)(23b)同士が実質的に同じ位置になる。このため、加工台での加工具の設定位置の調節を、各種エンジン(1)(2)(3)で共通化することができる。
【0031】
【0032】
【0033】
(請求項10の発明)
請求項10の発明は、請求項1から請求項9の発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果15》 加工具の設定位置の調節を、各種エンジンで共通化することができる。
各種エンジン(1)(2)(3)の動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)の孔面仕上げ加工を、同じ加工台で行う場合、或いは、孔あけ加工を同じ加工台で行う場合、各種エンジン(1)(2)(3)のシリンダブロック(31)(32)(33)の姿勢を同じにして、クランク軸軸線(1d)(2d)(3d)が同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、加工しようとする動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)の中心軸線(21e)(22e)(23e)同士が実質的に同じ位置になる。このため、加工台での加工具の設定位置の調節を、各種エンジン(1)(2)(3)で共通化することができる。
【0034】
(請求項11の発明)
請求項11の発明は、請求項5から請求項7のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果16》 各種エンジンのシリンダブロックの共通化を図ることができる。
各種エンジン(2)(3)の気筒数を一致させ、各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)同士、各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)同士、各別孔(2c)(3c) 同士、各動弁カム軸軸受け孔(2e)(3e)同士が実質的に一致するようにしたため、各種エンジン(2)(3)のシリンダブロック(32)(33)の共通化を図ることができる。
【0035】
(請求項12の発明)
請求項12の発明は、請求項8または請求項9のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果17》 第2種エンジンと第3種エンジンのシリンダブロックの共通化を図ることができる。
第2種エンジン(2)と第3種エンジン(3)の気筒数を一致させ、各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)同士、各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)同士、各別孔(2c)(3c) 同士、各動弁カム軸軸受け孔(2e)(3e)同士が実質的に一致するようにしたため、第2種エンジン(2)と第3種エンジン(3)のシリンダブロック(32)(33)の共通化を図ることができる。
(請求項13の発明)
請求項13の発明は、請求項1から請求項12のいずれかの発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果18》 ローリングモーメントの低減が有効に行われる。
二本の二次バランサ(12b)(12c)がそれぞれ可動質量部分(32b)(32c)を備えたものでは、可動質量部分(32b)(32c)の作動により、ローリングモーメントの2次成分の低減が有効に行われる。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図6は、本発明の実施形態に係るエンジンの製造方法を説明する図である。この実施形態では、3種のエンジンを造り分ける方法について説明する。
【0037】
この実施形態の概要は、次の通りである。
図1に示す第1種エンジン(1)は直列3気筒ディーゼルエンジンで、2本の2次バランサ軸(11a)(11b)と1本の1次バランサ軸(11c)を備えたものであり、図2に示す第2種エンジン(2)は直列4気筒ディーゼルエンジンで、3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)を備えたものであり、図3に示す第3種エンジン(3)は直列4気筒ディーゼルエンジンで、2本の2次バランサ軸(13a)(13b)を備えたものである。この実施形態では、この仕様の異なる3種類のエンジン(1)(2)(3)を造り分けるエンジンの製造方法について説明する。
【0038】
第1種エンジン(1)の構成は、次の通りである。
図1に示すように、平行な2組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)と1組の別孔(1c)と1組の動弁カム軸軸受け孔(1e)を設け、2組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)で2本の2次バランサ軸(11a)(11b)を軸受けし、別孔(1c)で1本の1次バランサ軸(11c)を軸受けし、動弁カム軸軸受け孔(1e)で動弁カム軸(11e)を軸受けしている。2次バランサ軸(11a)(11b)は、ピッチングモーメントの2次成分を打ち消すためのもので、1次バランサ軸(11c)は、ピッチングモーメントの1次成分を打ち消すためのものである。クランク軸軸線(1d)と平行な向きで正面から見て、2組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)のうち、一方のバランサ軸軸受け孔(1a)はクランク軸(1f)の左横に形成され、他方のバランサ軸軸受け孔(1b)はクランク軸(1f)の右上に形成され、動弁カム軸軸受け孔(1e)と1次バランサ軸軸受け孔(1c)とはクランク軸(1f)の右横に形成されている。上記他方のバランサ軸軸受け孔(1b)は、シリンダ(41)の上部右横に配置され、動弁カム軸軸受け孔(1e)はシリンダ(41)の下部右横に配置され、バランサ軸軸受け孔(1b)と動弁カム軸軸受け孔(1e)との間には、脇水路(1g)が配置されている。
【0039】
第2種エンジン(2)の構成は、次の通りである。
図2に示すように、平行な3組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)(2c)と1組の動弁カム軸軸受け孔(2e)を設け、3組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)(2c)で3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)を軸受けし、動弁カム軸軸受け孔(2e)で動弁カム軸(12e)を軸受けしている。3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)は、シリンダ(42)の軸線方向に沿う往復起振力とローリングモーメントの各2次成分を打ち消すためのものである。クランク軸軸線(2d)と平行な向きで正面から見て、3組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)(2c)のうち、一のバランサ軸軸受け孔(2a)はクランク軸(f)の左横に形成され、他のバランサ軸軸受け孔(2b)はクランク軸(2f)の右上に形成され、動弁カム軸軸受け孔(2e)と残りの2次バランサ軸軸受け孔(2c)とはクランク軸(2f)の右横に形成されている。上記他のバランサ軸軸受け孔(2b)は、シリンダ(42)の上部右横に配置され、動弁カム軸軸受け孔(2e)はシリンダ(42)の下部右横に配置され、バランサ軸軸受け孔(2b)と動弁カム軸軸受け孔(2e)との間には、脇水路(2g)が配置されている。右側の上下の2次バランサ軸(2b)(2c)は、それぞれ可動質量部分(32b)(32c)を備え、この可動質量部分(32b)(32c)はエンジン回転数の増加に伴って遠心方向に移動する。この可動質量部分(32b)(32c)の作動により、ローリングモーメントの2次成分の低減が広い回転領域にわたって有効に行われる。
【0040】
第3種エンジン(3)の構成は、次の通りである。
図3に示すように、平行な2組のバランサ軸軸受け孔(3a)(3b)と1組の別孔(3c)と1組の動弁カム軸軸受け孔(3e)を設け、2組のバランサ軸軸受け孔(3a)(3b)で2本の2次バランサ軸(13a)(13b)を軸受けし、別孔(3c)には何も取り付けず、壁(4)で仕切られたクランク室(5)の各気筒毎の区画空間(6)(6)同士を別孔(3c)で連通させ、動弁カム軸軸受け孔(e)で動弁カム軸(13e)を軸受けしている。2次バランサ軸(13a)(13b)は、シリンダ(43)の軸線方向に沿う往復起振力の2次成分を打ち消すためのものである。クランク軸軸線(3d)と平行な向きで正面から見て、2組のバランサ軸軸受け孔(3a)(3b)のうち、一方のバランサ軸軸受け孔(3a)はクランク軸(3f)の左横に形成され、他方のバランサ軸軸受け孔(3b)はクランク軸(3f)の右上に形成され、動弁カム軸軸受け孔(3e)と別孔(3c)とはクランク軸(3f)の右横に形成されている。上記他方のバランサ軸軸受け孔(3b)は、シリンダ(43)の上部右横に配置され、動弁カム軸軸受け孔(3e)はシリンダ(43)の下部右横に配置され、バランサ軸軸受け孔(3b)と動弁カム軸軸受け孔(3e)との間には、脇水路(3g)が配置されている。
【0041】
これら複数種のエンジンの製造方法は、次の通りである。
製造する各種エンジン(1)(2)(3)の各バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)同士と別孔(1c)(2c)(3c)同士と動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)同士の相対位置を相互に関連付け、特定観察状態、すなわち、各種エンジン(1)(2)(3)のクランク軸直交断面を想定し、各断面の姿勢を同じにして、各クランク軸軸線(1d)(2d)(3d)を一致させ、各断面を重ね合わせて見た観察状態で、各種エンジン(1)(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)をその中心軸線(21a)(22a)(23a)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(1)(2)(3)の各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)をその中心軸線(21b)(22b)(23b)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(1)(2)(3)の1組の動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)の中心軸線(21e)(22e)(32e)同士が実質的に一致するように、各動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)を形成する。
【0042】
そして、特定観察状態で、各種エンジン(1)(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)同士が実質的に一致するように形成し、各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)同士が実質的に一致するように形成し、各動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)同士が実質的に一致するように形成し、各別孔(1c)(2c)(3c)の少なくとも一部分同士が重なり合うように形成している。第1種エンジン(1)の別孔(1c)は、第2種エンジン(2)の別孔(2c)及び第3種エンジン(3)の別孔(3c)と一部分同士が重なり合うように形成しているが、第2種エンジン(2)の別孔(2c)と第3種エンジン(3)の別孔(3c)同士が実質的に一致するように形成している。
各種エンジン ( )( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) 同士の相対位置を相互に関連づけ、前記特定観察状態で、各種エンジン ( )( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成している。
各動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) は、これに軸受けした動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) がシリンダ ( 41 )( 42 )( 43 ) の下部の横側にくるように配置し、左右一対の各バランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 1b )( 2a )( 2b )( 3a )( 3b ) のうち、高い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1b )( 2b )( 3b ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11b )( 12b )( 13b ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) の上方で、シリンダ ( 41 )( 42 )( 43 ) の上部の横側にくるように配置し、低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a )( 3a ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11a )( 12a )( 13a ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) とはエンジン幅方向逆側で、シリンダ ( 41 )( 42 )( 43 ) の下部の斜め下にくるように配置し、この低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a )( 3a ) の中心軸線 ( 21a )( 22a )( 23a ) が動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) の中心軸線 ( 21e )( 22e )( 23e ) よりも低くなるようにしている。
【0043】
各種エンジン(1)(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)と各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)と各別孔(1c)(2c)(3c)と各動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)と各脇通路(1g)(2g)(3g)とは、いずれも各シリンダブロック(31)(32)(33)を鋳造する際に、砂中子を用いて形成する。このうち、軸受けを行う各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)と各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)と第1種エンジン(1)の別孔(1c)と第2種エンジン(2)の別孔(2c)については、同じ加工台上で孔面仕上げ加工を行う。この場合、各種エンジン(1)(2)(3)のシリンダブロック(31)(32)(33)の姿勢を同じにして、クランク軸軸線(1d)(2d)(3d)が同じ位置にくるようにすると、エンジンの種類が変わっても、対応するバランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)・(1b)(2b)(3b)や別孔(1c)(2c)の加工位置が同じか、または略同じになる。また、エンジン(1)(2)(3)の種類が変わっても、対応するバランサ軸(11a)(12a)(13a)・(11b)(12b)(13b)の組み付け位置は同じになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る第1種エンジンの縦断正面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る第2種エンジンの縦断正面図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る第3種エンジンの縦断正面図である。
【図4】 図2のエンジンの横断平面図である。
【図5】 図3のエンジンの横断平面図である。
【図6】 図3のエンジンの他の横断平面図である。
【符号の説明】
(1)…第1種エンジン、(2)…第2種エンジン、(3)…第3種エンジン、(1a)(1b)(1c)・(2a)(2b)(2c)・(3a)(3b)…バランサ軸軸受け孔、(2c)(3c)…別孔、(1d)(2d)(3d)…クランク軸軸受け、(1e)(2e)(3e)…動弁カム軸軸受け孔、(12a)(12b)(12c)・(13a)(13b)…2次バランサ軸、(21a)(22a)(23a)・(21b)(22b)(23b)・(22c)(23c)…中心軸線、(4)…壁、(5)…クランク室、(6)…区画空間。

Claims (13)

  1. 仕様が異なる複数種のエンジン(1)(2)を製造する、異仕様エンジンの製造方法において、
    各種エンジン(1)(2)にそれぞれ平行な3組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)(1c)・(2a)(2b)(2c)を設け、
    特定種エンジン(1)では、2組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)で2本の2次バランサ軸(11a)(11b)を軸受けし、他の1組のバランサ軸軸受け孔(1c)で1本の1次バランサ軸(11c)を軸受けし、
    他種エンジン(2)では、3組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)(2c)でそれぞれ3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)を軸受けするようにし、
    これら複数種のエンジン(1)(2)を製造するに当たり、製造する各種エンジン(1)(2)の各バランサ軸軸受け孔(1a)(1b)(1c)・(2a)(2b)(2c)を相互に関連付け、
    特定観察状態、すなわち、各種エンジン(1)(2)のクランク軸直交断面を想定し、各断面の姿勢を同じにして、各クランク軸軸線(1d)(2d)を一致させ、各断面を重ね合わせて見た観察状態で、
    各種エンジン(1)(2)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各種エンジン(1)(2)の各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各種エンジン(1)(2)の各第3バランサ軸軸受け孔(1c)(2c)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) 同士の相対位置を相互に関連づけ、
    前記特定観察状態で、各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) は、これに軸受けした動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) がシリンダ ( 41 )( 42 ) の下部の横側にくるように配置し、左右一対の各バランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 1b )( 2a )( 2b ) のうち、高い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1b )( 2b ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11b )( 12b ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) の上方で、シリンダ ( 41 )( 42 ) の上部の横側にくるように配置し、低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11a )( 12a ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e ) とはエンジン幅方向逆側で、シリンダ ( 41 )( 42 ) の下部の斜め下にくるように配置し、この低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a ) の中心軸線 ( 21a )( 22a ) が動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e ) の中心軸線 ( 21e )( 22e ) よりも低くなるようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  2. 請求項1に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    前記特定観察状態で、各種エンジン(1)(2)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)をその中心軸線(21a)(22a)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(1)(2)の各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)をその中心軸線(21b)(22b)同士が実質的に一致するように形成した、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    前記特定種エンジン(1)が3気筒エンジンである、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    前記他種エンジン(2)が4気筒エンジンである、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  5. 仕様が異なる複数種のエンジン(2)(3)を製造する、異仕様エンジンの製造方法において、
    各種エンジン(2)(3)にそれぞれ平行な2組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)・(3a)(3b)と1組の別孔(2c)(3c)とを設け、
    特定種エンジン(3)では2組のバランサ軸軸受け孔(3a)(3b)で2本の2次バランサ軸(13a)(13b)を軸受けし、1組の別孔(3c)には何も取り付けず、壁(4)で仕切られたクランク室(5)の各気筒毎の区画空間(6)(6)同士を1組の別孔(3c)で連通させるようにし、
    他種エンジン(2)では、2組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)と1組の別孔(2c)とでそれぞれ3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)を軸受けするようにし、
    これら複数種のエンジン(2)(3)を製造するに当たり、製造する各種エンジン(2)(3)の各2組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)・(3a)(3b)と各1組の別孔(2c)(3c)とを相互に関連付け、
    特定観察状態、すなわち、各種エンジン(2)(3)のクランク軸直交断面を想定し、各断面の姿勢を同じにして、各クランク軸軸線(2d)(3d)を一致させ、各断面を重ね合わせて見た観察状態で、
    各種エンジン(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各種エンジン(2)(3)の各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各種エンジン(2)(3)の各別孔(2c)(3c)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) 同士の相対位置を相互に関連づけ、
    前記特定観察状態で、各種エンジン ( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) は、これに軸受けした動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) がシリンダ ( 42 )( 43 ) の下部の横側にくるように配置し、左右一対の各バランサ軸軸受け孔 ( 2a )( 2b )( 3a )( 3b ) のうち、高い方のバランサ軸軸受け孔 ( 2b )( 3b ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 12b )( 13b ) が、動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) の上方で、シリンダ ( 42 )( 43 ) の上部の横側にくるように配置し、低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 2a )( 3a ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 12a )( 13a ) が、動弁カム軸 ( 12e )( 13e ) とはエンジン幅方向逆側で、シリンダ ( 42 )( 43 ) の下部の斜め下にくるように配置し、この低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 2a )( 3a ) の中心軸線 ( 22a )( 23a ) が動弁カム軸軸受け孔 ( 2e )( 3e ) の中心軸線 ( 22e )( 23e ) よりも低くなるようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  6. 請求項5に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    前記特定観察状態で、各種エンジン(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)をその中心軸線(22a)(23a)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(2)(3)の各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)をその中心軸線(22b)(23b)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(2)(3)の各別孔(2c)(3c)をその中心軸線(22c)(23c)同士が実質的に一致するように形成した、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    前記特定種エンジン(3)が4気筒エンジンである、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  8. 仕様が異なる複数種のエンジン(1)(2)(3)を製造する、異仕様エンジンの製造方法において、
    各種エンジン(1)(2)(3)にそれぞれ平行な2組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)・(2a)(2b)・(3a)(3b)と1組の別孔(1c)(2c)(3c)とを設け、
    第1種エンジン(1)では、2組のバランサ軸軸受け孔(1a)(1b)でそれぞれ2本の2次バランサ軸(11a)(11b)を軸受けし、1組の別孔(1c)で1次バランサ軸(11c)を軸受けし、
    第2種エンジン(2)では、2組のバランサ軸軸受け孔(2a)(2b)と1組の別孔(2c)とでそれぞれ3本の2次バランサ軸(12a)(12b)(12c)を軸受けし、
    第3種エンジン(3)では、2組のバランサ軸軸受け孔(3a)(3b)で2本の2次バランサ軸(13a)(13b)を軸受けし、1組の別孔(3c)には何も取り付けず、壁(4)で仕切られたクランク室(5)の各気筒毎の区画空間(6)(6)同士を1組の別孔(3c)で連通させるようにし、
    これら複数種(1)(2)(3)のエンジンを製造するに当たり、製造する各種エンジン(1)(2)(3)の各バランサ軸軸受け孔( 1a )( 1b ) ( 2a )( 2b ) ( 3a )( 3b )と各別孔(1c)(2c)(3c)とを相互に関連付け、
    特定観察状態、すなわち、各種エンジン(1)(2)(3)のクランク軸直交断面を想定し、各断面の姿勢を同じにして、各クランク軸軸線(1d)(2d)(3d)を一致させ、各断面を重ね合わせて見た観察状態で、
    各種エンジン(1)(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各種エンジン(1)(2)(3)の各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各種エンジン(1)(2)(3)の各別孔(1c)(2c)(3c)をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各種エンジン ( )( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) 同士の相対位置を相互に関連づけ、
    前記特定観察状態で、各種エンジン ( )( )( ) の動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) をその少なくとも一部分同士が重なり合うように形成し、
    各動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) は、これに軸受けした動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) がシリンダ ( 41 )( 42 )( 43 ) の下部の横側にくるように配置し、左右一対の各バランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 1b )( 2a )( 2b )( 3a )( 3b ) のうち、高い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1b )( 2b )( 3b ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11b )( 12b )( 13b ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) の上方で、シリンダ ( 41 )( 42 )( 43 ) の上部の横側にくるように配置し、低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a )( 3a ) は、これに軸受けした2次回転バランサ軸 ( 11a )( 12a )( 13a ) が、動弁カム軸 ( 11e )( 12e )( 13e ) とはエンジン幅方向逆側で、シリンダ ( 41 )( 42 )( 43 ) の下部の斜め下にくるように配置し、この低い方のバランサ軸軸受け孔 ( 1a )( 2a )( 3a ) の中心軸線 ( 21a )( 22a )( 23a ) が動弁カム軸軸受け孔 ( 1e )( 2e )( 3e ) の中心軸線 ( 21e )( 22e )( 23e ) よりも低くなるようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  9. 請求項8に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    前記特定観察状態で、各種エンジン(1)(2)(3)の各第1バランサ軸軸受け孔(1a)(2a)(3a)をその中心軸線(21a)(22a)(23a)同士が実質的に一致するように形成し、各種エンジン(1)(2)(3)の各第2バランサ軸軸受け孔(1b)(2b)(3b)をその中心軸線(21b)(22b)(23b)同士が実質的に一致するように形成した、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  10. 請求項に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    前記特定観察状態で、各種エンジン(1)(2)(3)の各1組の動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)の中心軸線(21e)(22e)(32e)同士が実質的に一致するように、各動弁カム軸軸受け孔(1e)(2e)(3e)を形成する、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  11. 請求項5から請求項7のいずれかに記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    各種エンジン(2)(3)の気筒数を一致させ、
    前記特定観察状態で、各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)同士が実質的に一致するようにし、各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)同士が実質的に一致するようにし、各別孔(2c)(3c)同士が実質的に一致するようにし、各動弁カム軸軸受け孔(2e)(3e)が実質的に一致するようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  12. 請求項8または請求項9に記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    第2種エンジン(2)と第3種エンジン(3)の気筒数を一致させ、
    前記特定観察状態で、各第1バランサ軸軸受け孔(2a)(3a)同士が実質的に一致するようにし、各第2バランサ軸軸受け孔(2b)(3b)同士が実質的に一致するようにし、各別孔(2c)(3c)同士が実質的に一致するようにし、各動弁カム軸軸受け孔(2e)(3e)が実質的に一致するようにした、ことを特徴とする異仕様エンジンの製造方法。
  13. 請求項1から請求項12のいずれかに記載した異仕様エンジンの製造方法において、
    三本の二次バランサ(12a)(12b)(12c)を備えたエンジンの二本の二次バランサ(12b)(12c)はそれぞれ可動質量部分(32b)(32c)を備え、この可動質量部分(32b)(32c)はエンジン回転数の増加に伴って遠心方向に移動するようにした、ことを特徴とするエンジンの製造方法。
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