JP4071900B2 - 平板瓦群およびその瓦葺割付方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、千鳥葺に使用する平板瓦(半瓦を製作可能な平板瓦)に関し、詳しくは、平板形状の桟瓦、半瓦、冠瓦、隅瓦などで一群を構成する平板瓦群およびその瓦葺割付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(従来の技術1)
平板瓦の瓦葺き形式には、千鳥葺き形式と筋葺き形式があり、上下左右に隣接する各種瓦の間から雨水が漏らない様に、屋根に葺設施工していた。
【0003】
(従来の技術2)
又、施工に際して、屋根に対する各種瓦の割付を必要とするが、瓦の大きさ(縦横長さ、働き長さ、働き幅)と、屋根の面積と、屋根の勾配並びに屋根の形状は、一定の大きさ、比率ではないために、屋根への瓦葺き時の割付は多種多様で、施工が容易でなかった。
その詳細としては、例えば、瓦の大きさ一つとっても版別に相違し、又瓦の大きさが一定だとしても、屋根の面積、勾配によって割付は変化する。
即ち、屋根の面積は、平面投影面積で表示される一方、実際の傾斜屋根面の施工面積は屋根勾配によって決定されるので、両者間で横幅(瓦の働き幅)は同一であるが、縦方向長さ(瓦の働き長さ)及び面積は相違する。
又、瓦の大きさは実寸と1、2例の働き寸法が表示されているとしても、屋根の面積及び勾配によって施工面積は相違するから、施工面積の異なる屋根に働き面積が一定の瓦を良好に葺くためには、瓦の枚数の算出及びその割り付けが複雑となっていた。
【0004】
(従来の技術3)
そこで、かかる欠点を改良するものとして、特公昭57−4774号公報に記載された、「瓦相互の葺き重ねによって露出される瓦素子のはたらき面の横幅長をモデュール長さM1 、縦幅長をモデュール長さM2 とし、かつ屋根の傾斜角度をθとしたとき、前記はたらき面の横幅長M1 と縦幅長M2 をM1 =M2cosθの関係に設定して平面投影が正方形をなすように相互の瓦素子を葺き重ねて屋根の瓦葺きをする屋根の傾斜度を含むモデュール瓦による瓦葺き方法」が知られている。
かかる瓦葺き方法においては、瓦枚数算出は容易になるとしても、谷部分や隅棟部分の瓦葺き方法が課題として残った。
【0005】
(従来の技術4)
そこで、かかる欠点を改良するものとして、特開平8−109708号公報に記載された、「特定寸法形状の桟瓦、両桟瓦、半瓦、両桟半瓦、側方接続部付き谷瓦、谷瓦、廻り隅瓦とからなる瓦」が知られている。
かかる方法においては、所期の目的は達成されるとしても、「瓦屋根を葺くのに必要な瓦部材を屋根勾配に応じて予め工場で製作しておく」という条件があった。
【0006】
(従来の技術5)
又、上記のモジュール瓦における従来技術中、谷部分と隅棟部分に関する課題は、モジュール瓦に限られず、その他の通例の瓦においても同様な課題が存在していた。
即ち、谷部分や隅棟部分における端部の瓦(或いは瓦の端)が一定位置になるとは限らないから、かかる端部瓦の形状を、谷部分や隅棟部分に合わせて切断した瓦を葺く必要があった。
しかしながら、施工現場で瓦を切断すること自体が容易でないし、ましてや、特定形状に切断することは、失敗も多く非常に困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、平板瓦の千鳥葺きにおいて、施工現場での瓦割付等の各種作業を容易化する様にした平板瓦群およびその瓦葺割付方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来技術に基づく、谷部分や隅棟部分での瓦割付、加工葺付作業が困難な課題に鑑み、敷設未了の残軒長さを測定し、残軒長さに適した所定条件の各種瓦を選択、加工、敷設する平板瓦群の瓦葺割付方法であって、残軒長さと、半瓦の半瓦働き幅、調整隅瓦の働き幅、調整隅瓦の単数又は複数の隅瓦調節幅、及び冠瓦の冠調節幅を比較し、敷設可能な半瓦、調整隅瓦を選択すると共に、必要に応じて調整隅瓦の隅瓦調節幅を切断加工して敷設することによって、残軒長さに必要な瓦を葺設すると共に、冠瓦と隅瓦の重合量を適宜変化させて漏水防止施工の適切重合状態を確保して、上記課題を解決する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る平板瓦群から必要な各種瓦を選択加工して瓦葺割付する方法を示す説明図、図5は屋根形状の左右両方が隅棟で、半瓦2を必要とする敷設状況(残軒長さAが最大時)における平板瓦群を構成する瓦種類を表示する平面図、図6は屋根形状の左右両方が隅棟で、半瓦2が不要で調整隅瓦4bの切断調整を必要とする敷設状況(残軒長さAが最小時)における平板瓦群を構成する瓦種類を表示する平面図、図7は屋根形状の右側が谷、左側が隅棟の時における平板瓦群を構成する瓦種類を表示する平面図である。
そして、本発明にかかる平板瓦群は千鳥葺に使用されるものであって、平板状の桟瓦1(半瓦2を製作可能な平板桟瓦1)、平板桟瓦1に比して半分の横幅(働き幅)を有する半瓦2、冠瓦3、基本隅瓦4a又は谷瓦5、所定位置で割り線6、6aを設けた調整隅瓦4bで一群(平板瓦群)を構成している。
【0010】
上記の2種類の隅瓦4(基本隅瓦4aと調整隅瓦4b)及び谷瓦5の種類、趣旨は次の通りである。
基本隅瓦4a又は谷瓦5は、葺設当初の非調整側(図中、右側)で隅棟S又は谷(図示せず)に沿って葺設されるものであり、屋根形状に応じて基本隅瓦4a又は谷瓦5が選択葺設される。
他方、調整隅瓦4bは、葺設終了の調整側(図中、左側)で隅芯(隅棟Sの中心)Yと葺設済瓦の間の残軒長さAに応じて、そのまま或いは割り線6、6aによる加工調整状態で葺設される(図1参照)。
尚、上記の屋根形状とは、左右両側が隅棟Sか谷かの意味であり、少なくとも一方(図中、左側)が隅棟Sであり、他方(図中、右側)が隅棟Sか谷である。又、本明細書では葺設終了側で調整を行っているが、調整は隅棟S側であれば可能であり、瓦形状を含めて図示のものに限らない。
【0011】
又、本発明が対象とする平板状の桟瓦1は、桟瓦1の働き幅bの半分の働き幅1/2 bを有する半瓦2を製作可能な瓦であり、桟瓦1、半瓦2などは屋根葺設時に左右の他の瓦と連結可能、且つ上下の他の瓦と重合(連結)可能な形状のものである。
例えば、後述の実施例の図8に示す様に、桟瓦1の瓦本体11(本体部)に2個所の隆起部(敷設時に2個所の隆起部となる3個の段丘21、21a 、21b)を有するものの他、隆起部がなかったり、偶数個を有するものが考えられる。
以下、本発明の平板瓦群の各種瓦を順次、説明するに際して、実施例の各種瓦に耐風防災機能を付したものを説明するが、耐風防災機能を有しないものに本発明を適用出来ることは勿論である。
【0012】
先ず、平板状の桟瓦1の基本構成は、図8に示す様に、瓦本体11を平面方形状と成している。
そして、瓦本体11の短尺な端部(図8中、前後側)を頭12及び尻13と夫々成し、頭12の先端下部に垂れ14を突設し、瓦本体11の表面において、尻13の手前に一条の水返し15を瓦本体11の横手方向に設けている。
【0013】
又、瓦本体11の長尺な一端部(図8中、右側)を下方切欠の桟16と成し、他端縁部(図8中、左側)に帯板片を下方側に段差を設けて延出形成して差込部17と成している。
差込部17は、尻13から頭12の近傍に至る長さと、瓦本体11の桟16との重合幅を有しており、表面の長尺端部及び尻13側の端部に沿って鉤状の水返し18を設け、更に、表面中央に水返し突条19を差込部17の長さ方向に設けている。
【0014】
又、瓦本体11の表面両側端には、尻13の水返し15に連続して、流れ方向に水返し20、20a及び段丘21、21a…を夫々設けているが、葺き合わせ時に漏水しない様にすれば、段丘21、21a…等を割愛しても良い。
又、尻13の水返し15の両端部表面にV字状の凹部22、22aと裏面における対応位置に凸部(図示せず)を設け、更に水返し15の内側に釘孔(図示せず)を設けている。
【0015】
かかる基本構成を有する桟瓦1において、図8の平面図及び図18の流れ方向での重合状態図に示す様に、耐風機能の構成要件としての係合凸部23と係合差込部24を、尻13の水返し15の中央と差込部17の側端部に夫々設けている。
例えば、尻13に設けた係合凸部23は、水返し15の中央に立上部と一側への水平部を連続し、水平部の下部に一側から差込自在な差込空間を有する鉤状の係合凸部23を突出状に設けている。
他方、差込部17の側端部に設けた水返し18の先端寄りの一部を内方側に屈曲させ、当該屈曲部25の外側で流れ方向に所定長さの帯板状の係合差込部24を設けている。
水返し18の屈曲部25の形状は尻13から頭12にかけて、内方傾斜、流れ方向、外方傾斜と成し、屈曲部25は全体的に”〕”かっこ状と成し、上下の誘水傾斜部を係止部と成している。
【0016】
次に上記基本構成の桟瓦1並びに瓦葺割付に関する平板瓦群(各種瓦)の構成及び寸法の一例などについて説明する。
図8に示す構成の桟瓦1において、桟瓦1の横幅における差込部17を除いた幅、即ち、左端の段丘21ないし右端の段丘21bが形成された瓦本体11の幅を、桟瓦1の働き幅bとしている。
即ち、桟瓦1における左右両側の下方切欠の桟16及び延出した差込部17は、瓦葺設時における横方向の接続用の構成要素であって、働き幅に関係しない。
尚、本件明細書中の一部では、平板瓦群を構成する各種瓦の一側又は両側に設けた桟16又は差込部17を側方接続部と総称している。
【0017】
又、図9に示す様に、半瓦2は桟瓦1の働き幅bの半分の働き幅1/2 bを有するものであり、瓦本体11に2個(敷設時1個)の左側の段丘21および右側の段丘21bを有する他は、桟瓦1と同一構成である。
尚、桟瓦1と半瓦2における左側の段丘21と右側の段丘21bは、屋根葺設時に他の桟瓦1、半瓦2等と一体化して一つの隆起部となり、この結合段丘(隆起部)は桟瓦1における中央の段丘21aと略同一形状となる。
【0018】
又、2種類の隅瓦4(基本隅瓦4aと調整隅瓦4b)は、左右(右の当初葺設の非調整側、左の調整側)のもので形状が相違するが、基本的に桟瓦1を隅棟Sに対応させて変形させたものであり、図示のものは右側から葺設する場合のものである。
そして、図12に示す様に、一方の右側の基本隅瓦4aにおいては、桟瓦1における右側の桟16が無く、それに代わって右側に2段の結合段丘21c 、21d を延設し、又桟瓦1に比して尻側13の右上角部が斜め方向(葺設時の隅棟S方向と一致する方向、以下、斜め方向は同一趣旨)に切断されている。
尚、右側の基本隅瓦4aの働き幅は、桟瓦1の働き幅bに比して右上角部の斜め切断個所だけ短くなっているが、右側の基本隅瓦4aは施工当初に葺設され、本発明の葺設に関する調整には関係していない。
【0019】
又、図11に示す様に、他方の左側の調整隅瓦4bは、桟瓦1における左側の差込部17が無く、それに代わって左側に2段の結合段丘21c 、21d を延設すると共に、尻13側の左上角部が斜め方向に切断されている。
更に、斜め方向の切断端部に平行して、その内側に隅瓦調節幅C1、C2の二条の割り線6、6aが裏面に形成され、即ち、調整隅瓦4bにおける瓦本体11の斜め切断側に、第1、第2調節部7、7aを延設している。
かかる構成により、桟瓦1又は半瓦2に隣接敷設される調整隅瓦4bにあっては、瓦本体11における1本目の割り線6までを隅瓦最小働き幅aと成し、1、2本目の割り線6、6a間を隅瓦調節幅C1の第2調節部7aと成し、更に、1本目の割り線6と斜め切断端部の間を隅瓦調節幅C2の第1調節部7と成している。
尚、調整隅瓦4bは、2本の割り線6、6aを設けて2個の第1、第2調節部7、7aを延設したものを説明したが、割り線6、6a及び第1、第2調節部7、7aは単数又は3本、3個以上であっても良く、その選択は冠瓦3の冠調節幅Bとの関連、或いは、各調節機能に割り振られる実際寸法を考慮して選択される。
【0020】
又、図13に示す様に、谷瓦5は、図12の右側の基本隅瓦4aと同様に敷設当初の非調整側のものであり、基本的に桟瓦1を谷に対応させて変形させたものであり、谷瓦5は桟瓦1に比して頭12の右下角部が斜め方向に切断され、桟瓦1における右側の桟16が無く、それに代わって右側に2段の結合段丘21c 、21d を延設している。
【0021】
又、図10に示す様に、冠瓦3は山形状で隅棟Sに沿うと共に隅瓦4(基本隅瓦4a、調整隅瓦4b)の切断端部側と重合状態で葺設される瓦であり、本件発明においても基本、調整隅瓦4a、4bの両者と重合されるが、基本隅瓦4aとの重合は葺設初期段階であり、調整隅瓦4bとの重合は葺設最終段階であって、調整隅瓦4bは、その働き幅が調整されると共に、冠瓦3と調整隅瓦4bの重合幅も適宜変更調整される。
上記作用で葺設される冠瓦3は、図2に示す様に、瓦緊結用、固定用の金具、木材、台土等(固定台M)を介して棟木、屋根等に固定されるために、冠瓦3の頂点中央を含む所定幅が屋根への冠瓦取付幅2Dとなり、その両側が調整隅瓦4bとの重合部(重合調節部を含む)である。
即ち、冠瓦取付幅2Dは冠瓦3の下に調整隅瓦4bが重なり合わない幅を示す一方、冠瓦取付幅2D以外が冠瓦3と調整隅瓦4bの最大重なり幅を示している。
【0022】
以下、本発明の主眼である冠瓦3と調整隅瓦4bとの調整重合について、図2、10に基づいて詳細を説明する。
冠瓦3における調整隅瓦4bとの重合部は、冠瓦3と調整隅瓦4bの重合が最低限設定される最小重合幅Eを有すると共に、調整隅瓦4bの端部(斜め方向切断端部(第1調節部7端部)、第2調節部7a端部、瓦本体11端部)の左右位置に応じた冠調節幅Bを有しており、冠瓦3と調整隅瓦4bの重合幅は、
(1) 最小重合幅E(図2(b) 又は図17(b) の状態)
(2) 最小重合幅Eと冠調節幅Bの一部の合計
(3) 最小重合幅Eと冠調節幅Bの合計(図2(a) 又は図17(a) の状態)
のいずれかである。
又、図10に示す様に、上記幅等を云い換えると、図示した冠瓦3は傾斜2面から成り、中心振り分けで両側に一対の冠主体30、30a を有し、該冠主体30、30a の一方側の幅は、冠瓦取付幅2Dの半分の冠瓦取付一方幅である冠瓦無効重合幅D、冠調節幅B、最小重合幅Eとの合計である。
尚、冠瓦3は、図示のものでは、傾斜2面から成るものを示したが、半円状、その他のものでも良い。
【0023】
上記平板瓦群を構成する各種瓦における働き幅、重合幅などは上記の通りであり、各種幅寸法は各種瓦の関連において、且つ、後述する割付判断手法の関連において、次の条件を有するものである。
残軒長さAの測定の欄(段落番号〔0033〕)及びステップ90の説明の欄(段落番号〔0048〕)で後述する様に、Aーa<bであるので、(測定された残軒長さAー調整隅瓦4bの最小働き幅a)である調節残軒AAは桟瓦1の働き幅bより小さい(調節残軒AA<桟瓦働き幅b)ために、且つ、桟瓦1とその他の瓦による調整幅を勘案すると、
(残軒長さAー隅瓦最小働き幅a)の調節残軒AAと、半瓦2の働き幅1/2 bと、冠瓦3及び調整隅瓦4bの合計調節幅(冠調節幅B+隅瓦調節幅C2)は、
AA≦1/2 b+B+C2
の関係である。
【0024】
又、調節残軒AAに対する調節は半瓦2の有無選択又はその他(冠瓦3と調整隅瓦4b)で行うために、半瓦2の有無選択後に冠瓦3と調整隅瓦4bで行う最終残軒ABは、半瓦働き幅1/2 bより小さいが、半瓦働き幅1/2 bに近い場合も当然あるため、最終残軒ABより冠瓦3と調整隅瓦4bの合計調節幅(冠調節幅B+隅瓦調節幅C2)が大きいことが必要である。
従って、1/2 b≦B+C2の関係が成立する。
【0025】
又、冠調節幅Bと隅瓦調節幅C1、冠調節幅Bと(隅瓦調節幅C2−隅瓦調節幅C1)の関係においては、冠瓦3の冠調節幅Bに対して調整隅瓦4bの隅瓦調節幅C2−隅瓦調節幅C1の第1調節部7又は隅瓦調節幅C1の第2調節部7aが完全重合する場合があるため、冠調節幅Bは隅瓦調節幅C1、隅瓦調節幅C2−隅瓦調節幅C1と同等以上の必要性がある。
即ち、B≧C1、B≧C2−C1の関係が存在する。
【0026】
又、冠調節幅B、隅瓦調節幅C1、(隅瓦調節幅C2−隅瓦調節幅C1)の個々の寸法において、上記の様に、B≧C1、B≧C2−C1、1/2 b≦B+C2の条件がある一方、C1とC2の絶対的な条件は無い。
しかしながら、3者は密接な関係があると共に、隅瓦調節幅C1と(隅瓦調節幅C2−隅瓦調節幅C1)の冠調節幅Bに対する関係では同等作用を有しているために、冠調節幅B、隅瓦調節幅C1、(隅瓦調節幅C2−隅瓦調節幅C1)は略同一関係と成しても良い。
従って、3者の寸法は略同一幅と成しても良いので、3者の個々の寸法は次の寸法となる。
即ち、B=1/2 b÷3+α1
C1=1/2 b÷3+α2
C2-C1 =1/2 b÷3+α3
の条件となり、B≧C1、B≧C2−C1の関係を満たすために、α1 はα2 、α3 よりも同等以上の必要がある一方、α2 とα3 は同一でも良いので、実施例では、α1 =α2 =α3 で3者同一寸法(45mm)と成している。
【0027】
上記の様に、各種瓦における幅の定義並びに関係を説明したので、以下、望ましい実際寸法と共に実施例寸法を説明する。
尚、実施例寸法は各図(図3、5〜11)において、幅(寸法)符号に括弧書きで併記表示し、又図16のex)A寸法範囲では、実施例寸法の各種瓦で割付を行う場合を示している。
【0028】
桟瓦1の働き幅b:望ましい寸法200 〜400mm
理由:桟瓦1の働き幅寸法bが大きければ、扱う枚数が少なくなることにより、施工が楽になると共に、瓦の重なりに対して働き面積(表面に露出する面積)が大きくなるため、葺き面積当たりの瓦の単価が下がる。
ただし、瓦を大きくするのは製造上難しく、現状の粘土瓦製造技術では400mm 程度が最大であり、実質的には粘土瓦JISのF形寸法である305mm 程度が上限になっている。
この理由は、桟瓦1が大きくなれば比例して半瓦2、冠瓦3、隅瓦4も大きくなるため、各種瓦の製造が難しくなり、桟瓦1の働き幅bが大きいことが望ましいが、その寸法には限界がある。
逆に、桟瓦1の働き幅bが小さければ上記性質と反対となり、桟瓦1の働き幅bが小さいと、各種弊害が発生するため、200mm 程度が下限になっている。
本発明の実施例においては、桟瓦1の働き幅bは250mm としている。
【0029】
又、半瓦2と桟瓦1の関係は、桟瓦1の働き幅bの半分が半瓦2の半瓦働き幅1/2bであるため、半瓦2の半瓦働き幅1/2bの実施例寸法は125mm である。
【0030】
冠瓦3の重合幅B:望ましい寸法1/2b÷3+α1
調整隅瓦4bの1段階調節幅C1:望ましい寸法1/2b÷3+α2
調整隅瓦4bの隅瓦調節幅C2−隅瓦調節幅C1:望ましい寸法1/2b÷3+α3
理由:これらの幅寸法は上述の様に、条件としては1/2b≦B+C2、B ≧C1を満たすためα1 はα2 、α3 よりも大きい必要があるが、出来るだけ小さい方が冠瓦3、調整隅瓦4bの製造がしやすいため、実施例寸法は3者共に45mmとしている。
【0031】
冠瓦3の冠瓦取付一方幅D:望ましい寸法0 〜40mm
理由:冠瓦3の固定方法により異なるが、図2に示す様に、隅棟Sの芯Yに冠瓦固定用の木材(固定台M)を入れる場合は、その固定台M分だけは冠瓦取付幅2Dの寸法を取る必要がある。
一般的に使われている木材(固定台M)は45×45mmであり、木材の上面と冠瓦3の冠主体30の傾斜面の関係があるため、冠瓦3の冠瓦取付一方幅Dは32mm(22.5 ×√2)となり、実施例寸法は40mmとしている。
【0032】
調整隅瓦4bの最少働き幅a:望ましい寸法30〜70mm
理由:雨水漏水防止のため、冠瓦3と調整隅瓦4bは所定幅の重合が欠かせず、調整隅瓦4bの最小働き幅aは、アンダーラップの幅以上の寸法が必要であり、他方、あまり大きくなると製造上作りにくくなり、アンダーラップの幅が一般的には40mm程度であり、その前後が望ましい寸法であるため、実施例寸法は56mmとしている。
【0033】
次に、本発明に係る割付方法において、最初の作業である残軒長さAの測定手法を説明する。
割付作業開始時に測定し、(桟瓦1)、半瓦2、調節隅瓦4bの瓦敷設必要な残軒長さAは、図3に示す様に、水平方向における冠瓦3の重合許容位置(最大重なり位置)と敷設済の桟瓦1との距離である。
尚、後述する様に、残軒長さAが桟瓦1の働き幅bと調節隅瓦4bの最少働き幅aの合計より長い場合には、桟瓦1を追加敷設し、且つ、如何なる場合にも調節隅瓦4bは敷設するために、本発明の主眼である半瓦2の選択、又は調節隅瓦4bの切断加工に関しては、実質上、〔残軒長さA−調節隅瓦4bの働き幅a〕は桟瓦1の働き幅bより短い。
【0034】
そして、残軒長さAの実際の測定に際しては、通常、棟木等に表示されている墨書きの隅棟の中心(隅芯)Yから冠瓦無効重合幅(冠瓦取付一方幅)Dの位置を基準位置(冠瓦取付一方幅Dの幅で隅芯Yと平行で必要に応じて墨を打つ)と成し、該基準位置と敷設済の桟瓦1との距離を測定する。
或いは、隅芯Yと敷設済の桟瓦1との距離を測定後、かかる測定値から冠瓦取付一方幅Dを減算して求めても良い。
又、水平方向での測定に際して、桟木Wに瓦裏面の引掛を係止させるために、桟木Wの上端位置を測定時の水平基準線Xとしている。
従って、水平基準線X(桟木W)に沿って敷設済の桟瓦1から水平方向で、隅芯Yから冠瓦取付一方幅Dの距離をおいた交点が残軒長さAの測定点Pとなる。
尚、流れ方向の位置を桟木Wの上端と成したが、引掛を有する瓦を使用した場合の便宜を考慮したものであり、かかる位置に限定されない。
本実施例の場合には、基準水平線Xを桟木Wと成したため、斜め切断された調整隅瓦4bの働き幅a、隅瓦調節幅C1、隅瓦調節幅C2の設定も、基準水平線Xと成しており、各図に引掛として破線で、基準水平線Xとして一点鎖線で表示している。
【0035】
以下、上記寸法等の平板瓦群の瓦葺割付方法の詳細並びに手順を説明する。
上記構成の各種瓦を使用して割り付ける方法は、例えば、図19(a)(b)に示す様に、最下段の右側の隅棟S(又は谷)に対して右側の基本隅瓦4a(又は谷瓦5)を敷設し、次に、半瓦2を敷設し、順次、左側に桟瓦1を敷設し、左側の隅棟Sに近接した時点で、後述の様に、半瓦2、調整隅瓦4bを選択して葺設する。
そして、下から2段目の敷設に際して、右側の基本隅瓦4aを敷設後、半瓦2を敷設せずに、順次、左側に桟瓦1を敷設し、左側は最下段のものと同様に葺設する。
以下、第3段目は最下段と同様に、第4段目は第2段目と同様にして、順次、葺き上げる。
【0036】
右側から順次敷設した後、左側での残余敷設に際しては、図1に示す様に、測定した残軒長さAと半瓦2、調整隅瓦4bを比較して、その取捨選択等を図14の手順(フローチャート)に沿って判断し、必要とする半瓦2、調整隅瓦4bをパターンA〜Fの様に決定する。
判断手法を大別すると、冠瓦3と調整隅瓦4bの重合量が許容範囲(冠調節幅B)内で変動する状態で、半瓦2の採用・非採用、調整隅瓦4bの2段階の切断・非切断が判断され、敷設される。
【0037】
上記説明で引用した図面は、図1は平板瓦群の瓦葺割付に際して、半瓦2と隅瓦4が取捨選択される状況を示し、図2は図1のA−A位置における敷設完了状態での断面端面を説明する図であって、冠瓦3と調整隅瓦4bの重合量が変動する状況も併せて示し、図17は残軒長さAがパターンDの時の施工状況(冠瓦3と調整隅瓦4bの重合量の変動)を説明する図であり、(a) は最大重合時(寸法範囲における残軒長さAの下限時)、(b) は最少重合時(寸法範囲における残軒長さAの上限時)の図である。
【0038】
尚、実際の葺設作業では、残軒長さAを図14のフローチャートで判断することは時間を要するため、測定された残軒長さAを図16に示す一覧表の第4欄のex)A寸法範囲に当てはめて、必要とする半瓦2、調整隅瓦4bを選択或いは加工して、敷設する。
【0039】
次に平板瓦群の瓦葺割付の判断手法を図14の判断手順(フローチャート)に基づいて説明する。
先ず、右側から順次敷設した敷設終了直前に、図3に示す様に、ステップ10では敷設未了の残軒長さAを測定する。
【0040】
次に、ステップ20では、〔(a+1/2b) ≦A〕を判断し、即ち、
(隅瓦最少働き幅aと半瓦働き幅1/2bの合計)と(残軒長さA)を比較し、
〔(a+1/2b) >A〕で測定値の残軒長さAが小さい(狭い)場合には、(第1、2調節部7、7a切断後の最小幅の)調整隅瓦4bと半瓦2の両方を敷設できず、〔半瓦2は不要と判断して〕図中N経路のステップ90へ進み、
それ以外の場合には、〔半瓦2は必要と判断して〕図中Y経路のステップ30へ進む。
【0041】
以下、〔半瓦2が必要と判断された〕ステップ30〜80or200 の瓦葺割付方法(パターンA〜C)を説明する。
ステップ30以降では、隅瓦調節幅C1、C2を有した調整隅瓦4bを、そのまま敷設するか、或いは、割り線6、6aで切断して敷設するか、を判断する。
先ず、ステップ30では、〔A-(a+1/2b)<C1〕の判断を行い、即ち、
(残軒長さA─(隅瓦最少働き幅a+半瓦働き幅1/2b))と(隅瓦調節幅C1)を比較し、
調整隅瓦4bと半瓦2の両方敷設状態における残りの敷設必要軒長さ(上述の説明では最終残軒AB)に比して隅瓦調節幅C1が大きい場合には、〔隅瓦調節幅C1は不要と判断して〕図中Y経路のステップ40のパターンA<半瓦を入れ隅瓦の調節を2段階切断する>へ進み、
それ以外の場合には、〔隅瓦調節幅C1は必要と判断して〕図中N経路のステップ50へ進む。
【0042】
ステップ40のパターンAでは、〔隅瓦調節幅C1が不要と判断された〕ので、割り線6で(第2調節部7aが端部に一体化した)第1調節部7を切断して、調整隅瓦4bの端部調節部で2段階調節する。
尚、上記の条件式〔A-(a+1/2b)<C1〕を〔A<(a+1/2b) +C1〕と置き換えると、半瓦2と共に敷設する調整隅瓦4bの隅瓦調節幅C1を切断しない場合には、調整隅瓦4bを敷設できないことを意味している。
【0043】
次に、ステップ50では、〔C1≦A-(a+1/2b)<C2〕の判断を行い、即ち、
(残軒長さA─(隅瓦最少働き幅a+半瓦働き幅1/2b))と(隅瓦調節幅C1、C2)を比較し、
調整隅瓦4bと半瓦2の両方敷設状態における残りの敷設必要軒長さ(最終残軒AB)に比して隅瓦調節幅C1が同一又は小さく、且つ、隅瓦調節幅C2が大きい場合には、〔隅瓦調節幅C1は必要だが、隅瓦調節幅C2は不要と判断して〕図中Y経路のステップ60のパターンB<半瓦を入れ隅瓦の調節を1段階切断する>へ進み、
それ以外の場合には、〔隅瓦調節幅C1、C2が必要と判断して〕図中N経路のステップ70へ進む。
【0044】
ステップ60のパターンBでは、〔隅瓦調節幅C1が必要で、隅瓦調節幅C2が不要と判断された〕ので、割り線6aで第2調節部7aを切断して、調整隅瓦4bの端部調節部で1段階調節する。
尚、上記の条件式中〔C1≦A-(a+1/2b) 〕を〔C1+(a+1/2b) ≦A 〕と置き換えると、半瓦2と共に敷設する調整隅瓦4bの隅瓦調節幅C1を切断しなくても、調整隅瓦4bを敷設でき、且つ、条件式中〔A-(a+1/2b)<C2〕を〔A<(a+1/2b) +C2〕と置き換えると、半瓦2と共に敷設する調整隅瓦4bの隅瓦調節幅C2を切断しない場合には、調整隅瓦4bを敷設できないことを意味している。
【0045】
次に、ステップ70では、〔C2≦A-(a+1/2b)<(C2+B)〕の2判断を行う。
前段の〔C2≦A-(a+1/2b) 〕なる判断においては、
(残軒長さA─(隅瓦最少働き幅a+半瓦働き幅1/2b))と(隅瓦調節幅C2)を比較し、
調整隅瓦4bと半瓦2の両方敷設状態における残りの敷設必要軒長さ(最終残軒AB)に比して隅瓦調節幅C2が同一又は小さい場合には、後段の判断にもよるが、〔隅瓦調節幅C2は必要との判断を確認して〕図中Y経路のステップ80のパターンC<半瓦を入れ隅瓦を切断せず使用する>へ進む。
ステップ80のパターンCでは、〔隅瓦調節幅C1、C2が必要と確認された〕ので、割り線6、6aで第1、2調節部7、7aを切断せず、そのままの状態で調整隅瓦4bを敷設する。
【0046】
又、ステップ70における後段の〔A-(a+1/2b)<(C2+B)〕なる判断においては、
(残軒長さA─(隅瓦最少働き幅a+半瓦働き幅1/2b))と(隅瓦調節幅C2+冠調節幅B)を比較し、
調整隅瓦4bと半瓦2の両方敷設状態における残りの敷設必要軒長さ(最終残軒AB)に比して隅瓦調節幅C2と冠調節幅Bの合計が大きい場合には、前段の確認に変化はない。
しかしながら、〔A-(a+1/2b) > (C2+B) 〕で(隅瓦調節幅C2+冠調節幅B)が小さい場合には、敷設必要軒長さに冠瓦3と調整隅瓦4b(冠調節幅Bと隅瓦調節幅C2)だけでは到達しないこととなり、〔敷設未了幅が存在と判断して〕図中N経路のステップ200 の<桟瓦を1枚入れ再度Aを測定する>へ進む。
尚、ステップ200 が該当する場合は、割付当初のステップ10の残軒長さAの測定が早すぎた場合である。
【0047】
次に、ステップ20で〔半瓦2が不要と判断された〕ステップ90〜140 or300 の瓦葺割付方法(パターンD〜F)を説明する。
ステップ30〜80では、半瓦2を入れて、隅瓦調節幅C1、C2を有した調整隅瓦4bを、そのまま敷設するか、或いは、割り線6、6aで切断して敷設するか、を判断したが、ステップ90〜140 では、半瓦2を入れずに、同様の判断を行う。
尚、ステップ30〜80とステップ90〜140 の判断及び施工における判断の条件式は「+1/2b」の有無が大きな相違である。
【0048】
先ず、ステップ90では、〔(A-a)<0 〕の判断を行い、即ち、
(残軒長さA)と(隅瓦最少働き幅a)を比較し、
(隅瓦最少働き幅a)が(残軒長さA)より大きい場合には、調整隅瓦4bの端部が冠瓦3の冠瓦無効重合幅(冠瓦取付一方幅)Dに位置して残軒長さAに調整隅瓦4bを敷設できず、〔敷設不可能と判断して〕図中Y経路のステップ300 の<桟瓦を1枚外し再度Aを測定する>へ進む。
尚、ステップ300 が該当する場合は、割付当初のステップ10の残軒長さAの測定が遅すぎた場合である。
又、上記判断から、桟瓦1を1枚外した再測定Aは当初測定Aー桟瓦働き幅bに相当するので、これをA-a<0 の条件式に代入すると、
A-b-a<0
A-a<b
となり、この条件式が上述(段落番号〔0023〕)の幅寸法条件に関係する。
【0049】
そして、ステップ100 では、〔0 ≦(A-a)<C1〕の判断を行い、即ち、
(残軒長さA─隅瓦最少働き幅a)と(隅瓦調節幅C1)を比較し、
調整隅瓦4bの敷設状態における残りの敷設必要軒長さ(最終残軒AB)が存在し、且つ、敷設必要軒長さに比して隅瓦調節幅C1が大きい場合には、〔隅瓦調節幅C1は不要と判断して〕図中Y経路のステップ110 のパターンD<隅瓦の調節を2段階切断する>へ進む。
かかるステップ100 での判断はステップ30の判断と同様であり、半瓦2の要否だけが相違し、パターンA、D共に<隅瓦の調節を2段階切断する>点では同一である。
他方、上記以外の判断の場合には、〔隅瓦調節幅C1は必要と判断して〕図中N経路のステップ120 へ進む。
【0050】
そして、ステップ110 のパターンDでは、〔隅瓦調節幅C1が不要と判断された〕ので、割り線6で(第2調節部7aが端部に一体化した)第1調節部7を切断して、調整隅瓦4bの端部調節部で2段階調節する。
尚、上記の条件式〔A-a<C1〕を〔A<a +C1〕と置き換えると、調整隅瓦4bの隅瓦調節幅C1を切断しない場合には、調整隅瓦4bを敷設できないことを意味している。
【0051】
次に、ステップ120 では、〔C1≦A-a<C2〕の判断を行い、即ち、
(残軒長さA─隅瓦最少働き幅a)と(隅瓦調節幅C1、C2)を比較し、
調整隅瓦4bの敷設状態における残りの敷設必要軒長さ(最終残軒AB)に比して隅瓦調節幅C1が同一又は小さく、且つ、隅瓦調節幅C2が大きい場合には、〔隅瓦調節幅C1は必要だが、隅瓦調節幅C2は不要と判断して〕図中Y経路のステップ130 のパターンE<隅瓦の調節を1段階切断する>へ進み、
それ以外の場合には、〔隅瓦調節幅C1、C2が必要と判断して〕図中N経路のステップ140 のパターンF<隅瓦を切断せず使用する>へ進む。
【0052】
ステップ130 のパターンEでは、〔隅瓦調節幅C1が必要で、隅瓦調節幅C2が不要と判断された〕ので、割り線6aで第2調節部7aを切断して、調整隅瓦4bの端部調節部で1段階調節する。
ステップ140 のパターンFでは、〔隅瓦調節幅C1、C2が必要と判断された〕ので、割り線6、6aで第1、2調節部7、7aを切断せず、そのままの状態で調整隅瓦4bを敷設する。
【0053】
上記のステップ120 の判断は、ステップ50、70の判断と同様であり、上記のパターンE、FはパターンB、Cに比して半瓦2の要否だけが相違し、全6パターンA〜Fは半瓦2の有無の2種類に大別されると共に、調整隅瓦4bの切断加工に3種類に分別される場合である。
尚、上記の前段の条件式〔C1≦A-a 〕を〔C1+a ≦A 〕と置き換えると、調整隅瓦4bの隅瓦調節幅C1を切断しなくても、調整隅瓦4bを敷設でき、且つ、後段の条件式〔A-a<C2〕を〔A<a +C2〕と置き換えると、調整隅瓦4bの隅瓦調節幅C2を切断しない場合には、調整隅瓦4bを敷設できないことを意味している。
【0054】
上述の様に、各種瓦の望ましい寸法、割付手法等は上記の通りであり、又実施例寸法並びにその寸法による一覧表も明細書及び図面に示した。
ここでは、実施例寸法並びに導き出される寸法を再掲も含めて記載する。
即ち、桟瓦1の働き幅bは250mm 、半瓦2の働き幅1/2 bは125mm 、冠瓦3の冠瓦無効重合幅(冠瓦取付一方幅)Dは45mm、冠調節幅Bは45mm、最小重合幅Eは35mm、最大重合幅は冠調節幅Bと最小重合幅Eの合計の80mm、調整隅瓦4bの働き幅aは56mm、隅瓦調節幅C1は45mm、隅瓦調節幅C2は90mmである。
【0055】
又、図16に示す一覧表は、上記の判断手法(フローチャート)及びその結果を一覧化すると共に、上記実施例寸法を適用、計算したものであり、表中、第4欄のex) A寸法範囲、及び第5欄の施工方法により、実際の施工を行うのであるが、図3に示す様に、測定された残軒長さAが179mm であった時には、図16の一覧表中、パターンFに該当し、(半瓦が不要で)<隅瓦を切断せず使用する>施工を行う。
尚、残軒長さAに割付ける各種瓦の選択、加工等の上記の判断手法(フローチャート)及び寸法一覧表で行うことを基本とするが、各種瓦の各調節機能に割り振った実際寸法によっては、選定されるパターンが一義的に決定せずに2種類以上のパターンが選定されることがあり、その場合には適宜選択する。
又、実際寸法の元となる各調節機能の条件も、一義的に決定されない条件が存在するため、この場合には2種類以上のパターンが選定されることがある。
【0056】
又、A寸法範囲の上限、下限時の施工状況をパターンDにより説明する。
図17(a) 、(b) は、残軒長さAが56mm又は100mm でパターンDに該当した時の重合量が変化する施工状況を説明する図であり、図17(a) は残軒長さAが56mmでパターンDの下限時における桟瓦1、調整隅瓦4b、冠瓦3の重合状態を示し、図17(b) は、残軒長さAが100mm の上限時のものを示している。
そして、図17(a) の下限時には、基準水平線Xの位置において、冠瓦3の冠調節幅Bの全てが調整隅瓦4bと重合すると共に、冠瓦3の最小重合幅Eが調整隅瓦4b又は桟瓦1と重合している状態を示している。
即ち、かかる下限時には、冠調節幅Bと最小重合幅Eの合計は80mmであることに対して、残軒長さAに敷設される調整隅瓦4bの働き幅aは56mmであるために、冠瓦3は調整隅瓦4bの全体に重合すると共に、桟瓦1にも重合している。
又、図17(b) の上限時には、基準水平線Xの位置における調整隅瓦4bの先端は桟瓦1から56mmで、冠瓦3の冠調節幅Bの先端は桟瓦1から55(100-45)mmであり、冠調節幅Bの先端が1mmだけ桟瓦1側であるが、両者の先端位置は略一致し、冠調節幅Bの1mmと冠瓦3の最小重合幅Eが調整隅瓦4bと重合している状態を示している。
【0057】
又、各種寸法の設定位置は桟木Wへの取付位置であり、且つ、桟瓦1、調整隅瓦4b等は流れ方向及び働き方向に敷設されることに対して、冠瓦3は隅棟S方向に敷設されるために、重合個所、状態は頭12と尻13(上下)では変化する。
更に、調整隅瓦4bにおける斜め切断方向は隅棟Sと同一方向と成しているために、冠瓦3の最小重合幅Eと調整隅瓦4bの重合状態は、上下どの位置においても同一幅の重合状態を維持している。
従って、図17(a) の下限時には、冠瓦3の尻13では調整隅瓦4bの他、桟瓦1とも重合し、冠瓦3の頭12では調整隅瓦4bの中間部に重合し、図17(b) の上限時には、冠瓦3と調整隅瓦4bは最小重合幅Eの部分だけで重合している。
【0058】
ここまで、各種瓦を使用した割付及び終端部施工を説明したので、半瓦2を使用することによる千鳥葺の詳細について説明する。
上記実施例(図1)では最下段での敷設に際して、基本隅瓦4aの隣から桟瓦1を順次敷設し、終端部で必要に応じて半瓦2を使用する施工例を説明したが、千鳥葺での半瓦2の使用は当初段階である。
即ち、図19(a)(b)に示す様に、最下段での敷設当初段階で、基本隅瓦4aの隣に半瓦2を敷設し、2段目での敷設時に基本隅瓦4aの隣に半瓦2を敷設せずに、多数の桟瓦1を順次葺設すると、1、2段目で桟瓦1は、その桟瓦働き幅bの半分ずれて千鳥葺と成している。
【0059】
そして、各段における終端部では、上述の割付により、調整隅瓦4bの敷設時に残軒長さAに応じた半瓦2が必要であるか、不要であるか、が判断・施工された。
一方、葺設された桟瓦1が千鳥葺ならば、1、2段目における桟瓦1の敷設終了段階では、半瓦2の半瓦働き幅1/2bだけ、横方向にずれていることになる。
従って、図19(a) 、図4(a) に示す様に、敷設終了段階で1段目に半瓦2を必要とするならば、2段目に半瓦2は不要となり、逆に図19(b) 、図4(b) に示す様に、1段目で半瓦2が不要ならば2段目では必要となり、この奇数段、偶数段の関係は葺き上がり時の各段でも同一関係となる。
【0060】
又、図19(c)(d)に示す様に、最下段での敷設当初段階で、基本隅瓦4aの隣に半瓦2を敷設せずに、2段目での敷設時に基本隅瓦4aの隣に半瓦2を敷設しても、1、2段目では桟瓦1は半分ずれて千鳥葺と成る。
この場合の敷設終了段階でも、上述の割付施工が実施されるため、図19(c) 、図4(a) に示す様に1段目に半瓦2を必要としたり、図19(d) 、図4(b) に示す様に1段目に半瓦2が不要となり、2段目では逆の関係となり、更に、奇数段、偶数段の全段における関係も同一となる。
【0061】
従って、千鳥葺では、図19(a) に示す様に、1段目の初期に半瓦2を敷設し終期でも半瓦2が必要で、1段目に2個の半瓦2が必要で、2段目では半瓦2は初期、終期ともに非敷設、不要となり、全段では2個又は0個の繰り返しとなる。
又、図19(d) に示す様に、奇数段では0個、偶数段で2個の半瓦2が必要となる葺設状態もある。
或いは、図19(b)(c)に示す様に各段の初期又は終期のどちらか一方で半瓦2が1個必要となる。
【0062】
次に、流れ方向の重合状態相違、即ち、屋根勾配が相違した屋根にも同一の瓦を使用出来ることを説明する。
図18は、上下の各種瓦(図示のものでは桟瓦1)の上下重合状態を示す平面投影図であり、上方の桟瓦1における頭12又は垂れ14が、下方の桟瓦1における尻13の水返し15近傍に重合する状態を示している。
詳細には、桟瓦1において水返し15と段丘21、21a …の間に、段丘21、21a …を尻13側に縮径延設した形状で重合段丘26、26a …を形成し(図8参照)、又桟瓦1における頭12の垂れ14に重合段丘26、26a …上に位置する様に切欠部(図示せず)を設けている。
尚、切欠部の形成状態としては、瓦本体11が段丘21、21a …で凹凸となっているため、頭12の垂れ14を同量だけ、瓦本体11、段丘21から垂下させれば自然に切欠部が形成される。
又、上述の通り、瓦本体11に形成した段丘21、21a …は単独のものや、結合段丘があり、図示のものでは、これらの幅が若干不一致であるが、段丘21と重合段丘26の連結(紋り)形状を変化させて、上下の瓦の重合個所である重合段丘26、26a …を同一幅、形状と成し、上下の瓦における頭12と重合段丘26の重合状態を確保している。
又、上下重合に関しては、桟瓦1について説明したが、全ての上下関係を有するものについて、同様に形成している。
【0063】
又、上下の瓦における重合を、頭12の垂れ14に設けた切欠部と重合段丘26の重合で行っており、重合段丘26は流れ方向に所定長さを有しているため、切欠部と重合段丘26の位置関係は所定量変動可能である。
そして、図18に示す様に、上下の桟瓦1の重合関係において、両者の重合位置は若干量、位置変動が可能であるため、屋根勾配による利き足(流れ方向長さ)の変化に対応している。
図示のものでは、270mm と290mm の差20mmが位置変動量である。
【0064】
次に、本発明の適用例等について説明する。
上記実施例では一端側から(図示では右側から)葺設する場合を説明したが、この応用例、適用例について説明する。
先ず、基本隅瓦4a又は谷瓦5を、各段ともに同一形状のものを使用する上記実施例では、桟瓦1の上下左右の位置関係を維持するためにはモジュール瓦である必要がある。
例えば、隅棟S又は谷は、平面投影図上で45°の角度を有しているのが通例であるために、順次葺設される桟瓦1の位置が同一関係(比例関係、関数関係)を要求されるので、正方形が必要となる。
尚、本発明の適用例であるモジュール瓦は、働き長さ=働き幅×勾配伸び率であって、葺設時における平面投影において、桟瓦1の働き面が正方形であることを意味している。
【0065】
又、応用例の2番目としては、左右両方共に隅棟Sであるならば、中間部、特に端部側の桟瓦1を先ず、敷設し、左右両端部の隅棟S近傍において、本発明の主眼である割付方法を適用する。
即ち、左右両端に位置する桟瓦1と隅棟Sとの左右2個所の残軒長さAを測定し、両端の敷設終了個所において必要とする半瓦2又は調整隅瓦4bを選択、加工する。
【0066】
更に、その他の応用例としては、通例施工である敷設当初側に1個の桟瓦1を敷設し、その端部は残余幅に合わせて適宜切断し、終端側は上記発明を適用する。
この様に応用することにより、瓦はモジュール瓦でなくても、如何なる屋根形状のものにも本発明による施工が可能となる。
【0067】
【発明の効果】
要するに本発明は、敷設未了の残軒長さAを測定し、残軒長さAに適した請求項1又は2記載の各種瓦を選択、加工、敷設する平板瓦群の瓦葺割付方法であって、残軒長さAと、半瓦2の半瓦働き幅1/2b、調整隅瓦4bの働き幅a、調整隅瓦4bの単数又は複数の隅瓦調節幅C1、C2、及び冠瓦3の冠調節幅Bを比較し、敷設可能な半瓦2、調整隅瓦4bを選択すると共に、必要に応じて調整隅瓦4bの隅瓦調節幅 C1 、 C2 を切断加工して敷設する様にしたので、屋根形状が如何なる形状であっても、或いは、谷部分又は一方の隅棟S部分から葺設開始しても、又は、横方向一列の葺設終了直前の端部の桟瓦1が一定位置にならないとしても、桟瓦1の端部と隅芯Yの間の残軒長さAを測定した後、当該間隔に必要とされる瓦(半瓦2、調整隅瓦4b)を選択敷設することにより、瓦割付を容易に行うことが出来る。
又、冠瓦3と調整隅瓦4bの重合量は冠調節幅Bの間であれば、調整隅瓦4bの端部切断個所が冠瓦3の下側にアンダーラップして隠れるため、調整隅瓦4bの切断に精密性が不要で切断作業を非熟練者以外でも容易に行うことが出来る。
そして、上記の作用、効果から明らかな様に、特定個所の距離測定、測定値からの瓦選択、加工、敷設だけで、瓦割付葺設を極めて容易に行うことが出来ることにより、従来技術の制限であった「瓦屋根を葺くのに必要な瓦部材を屋根勾配に応じて予め工場で製作しておく」条件が撤廃され、多種多様な屋根形状に対応して瓦割付を、現場で事前準備不要で簡易作業で行うことが出来る。
【0068】
又、調整隅瓦4bに複数の割り線6、6aを設けて複数の隅瓦調節幅 C1 、 C2 の調節部7、7aを延設したので、調整隅瓦4bにおける調節幅を拡大したり、冠瓦3と調整隅瓦4bの調節機能の多様化を図ることにより、残軒長さAへの対応を容易化することが出来、且つ、切断作業自体も割り線6、 6a に沿った作業で頗る容易に行うことが出来る。
【0069】
又、千鳥葺に本発明を適用することにより、半瓦2は各段1個又は1段置きに0、2個となり、半瓦2の必要数は平均各段1個となり、半瓦2の全体必要数が簡易に計算出来、瓦の受発注に多大な貢献を発揮することが出来る。
【0070】
又、各種瓦の働き幅の設定位置は、桟木Wへの取付位置と成したので、一端が斜めに切断された調整隅瓦4bでも、その隅瓦最少働き幅aの設定、規定を容易化することが出来る。
又、桟木Wの上面を残軒長さAの測定位置と成したので、残軒長さAの測定に際して、流れ方向位置が規定されるために、残軒長さAの測定を容易に行うことが出来る。
【0071】
又、桟瓦1はモジュール瓦と成すと共に、敷設当初の基本隅瓦4a又は谷瓦5は葺設屋根の各段に同一形状のものを敷設する様にしたので、桟瓦1がモジュール瓦であれば、敷設当初側の基本隅瓦4a又は谷瓦5を同一形状のものとすることが出来ると共に、モジュール瓦の本来の効果(瓦の所要枚数算出等)を発揮することが出来る等その実用的効果甚だ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平板瓦群の瓦葺割付方法を示す説明図である。
【図2】図1のAーA位置における敷設完了状態での断面端面説明図である。
【図3】終端敷設直前における残軒長さの測定状況を説明する図である。
【図4】敷設終端側における半瓦の有無を示すと共に、調整隅瓦と冠瓦の重合状態(最大重合時)を示す図である。
【図5】左右両方が隅棟で半瓦を必要とする敷設状況(残軒長さが最大時)における平板瓦群を構成する瓦種類を表示する平面図である。
【図6】左右両方が隅棟で半瓦が不要で調整隅瓦の切断調整を必要する敷設状況(残軒長さが最小時)における平板瓦群を構成する瓦種類を表示する平面図である。
【図7】右側が谷、左側が隅棟の時における平板瓦群を構成する瓦種類を表示する平面図である。
【図8】桟瓦の平面図である。
【図9】半瓦の平面図である。
【図10】冠瓦の平面図である。
【図11】調整隅瓦の平面図である。
【図12】基本隅瓦の平面図である。
【図13】谷瓦の平面図である。
【図14】瓦葺割付方法のフローチャートを示す図である。
【図15】図14のフローチャート記載事項を説明する一覧表の図である。
【図16】瓦葺割付方法の一覧表の図である。
【図17】残軒長さがパターンDの時の施工状況を説明する図であり、(a) は下限時、(b) は上限時の図である。
【図18】流れ方向での調整可能状態を示す図である。
【図19】千鳥葺を示す平面図である。
【符号の説明】
1 桟瓦
2 半瓦
3 冠瓦
4a、4b 基本隅瓦、調整隅瓦
5 谷瓦
6、6a 割り線
7、7a 第1、第2調節部
11 瓦本体
12 頭
13 尻
30、30a 冠主体
a 隅瓦最少働き幅
b、1/2b 桟瓦働き幅、半瓦働き幅
C1、C2 隅瓦調節幅
A 残軒長さ
B 冠調節幅
D 冠瓦無効重合幅(冠瓦取付一方幅)
E 最小重合幅
S 隅棟
W 桟木
Claims (7)
- 千鳥葺に使用される平板瓦群であり、且つ、
平板状の桟瓦(1)、該桟瓦(1)に比して半分の働き幅(1/2 b)を有する半瓦(2)、冠瓦(3)、基本隅瓦(4a)又は谷瓦(5)、及び隅瓦調節幅( C1 、 C2 )を有した調整隅瓦(4b)で一群を構成した平板瓦群であって、
桟瓦(1)は、働き幅(b)の瓦本体(11)の両側に側方接続部(16、17)を設けた瓦であり、
半瓦(2)は、桟瓦(1)の半分の働き幅(1/2 b)の瓦本体(11)の両側に側方接続部(16、17)を設けた瓦であり、
冠瓦(3)は、隅棟(S)に配置される調整隅瓦(4b)の端部に部分的に重合される山形状で、且つ、中心振り分けで両側に一対の冠主体(30、30a)を有し、該冠主体(30、30a)の一方側の幅は、隅棟(S)への冠瓦取付用の冠瓦無効重合幅(D)、冠調節幅(B)、最小重合幅(E)を有した瓦であり、
基本隅瓦(4a)又は谷瓦(5)は、葺設屋根形状に応じて選択され、桟瓦(1)における尻(13)又は頭(12)の角部が斜め方向に切断された瓦であり、
調整隅瓦(4b)は、桟瓦(1)における尻(13)の角部が斜め方向に切断され、働き幅(a)の瓦本体(11)の斜め切断側に隅瓦調節幅( C1 、 C2 )を有した瓦である、
ことを特徴とする平板瓦群。 - 調整隅瓦(4b)に複数の割り線(6、6a)を設けて複数の隅瓦調節幅( C1 、 C2 )の調節部(7、7a)を延設したことを特徴とする請求項1記載の平板瓦群。
- 葺設屋根の各段に敷設される基本隅瓦(4a)又は谷瓦(5)は同一形状であると共に、桟瓦(1)はモジュール瓦であることを特徴とする請求項1又は2記載の平板瓦群。
- 各種瓦の働き幅の設定位置は、桟木(W)への取付位置と成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の平板瓦群。
- 敷設未了の残軒長さ(A)を測定し、残軒長さ(A)に適した請求項1又は2記載の各種瓦を選択、加工、敷設する平板瓦群の瓦葺割付方法であって、残軒長さ(A)と、半瓦(2)の半瓦働き幅(1/2 b)、調整隅瓦(4b)の働き幅(a)、調整隅瓦(4b)の単数又は複数の隅瓦調節幅(C1、C2)、及び冠瓦(3)の冠調節幅(B)を比較し、敷設可能な半瓦(2)、調整隅瓦(4b)を選択すると共に、必要に応じて調整隅瓦(4b)の隅瓦調節幅( C1 、 C2 )を切断加工して敷設する様にした、ことを特徴とする平板瓦群の瓦葺割付方法。
- 桟瓦(1)はモジュール瓦と成すと共に、敷設当初の基本隅瓦(4a)又は谷瓦(5)は葺設屋根の各段に同一形状のものを敷設する様にしたことを特徴とする請求項5記載の平板瓦群の瓦葺割付方法。
- 桟木(W)の上面で残軒長さ(A)を測定する様にしたことを特徴とする請求項5又は6記載の平板瓦群の瓦葺割付方法。
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