JP3716121B2 - 建築計画用定規および建築物の計画方法 - Google Patents

建築計画用定規および建築物の計画方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の計画段階において、建築物の概略形態や敷地内での配置を設定するための建築計画用定規と、これを利用した建築物の計画方法に関し、より詳細には、いわゆる道路斜線制限の規定に従って建築物の道路側部分の形態や配置を設定するための建築計画用定規および建築物の計画方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物の形態については、その建築物が建築される個々の敷地ごとに、建築基準法等による数値的な制限規定が何項目にもわたって適用されることとなる。そのため、個々の敷地に建築物を建築しようとする際には、まず初期の計画段階において、建築物の階数や面積、当該敷地内における建築物の配置、突出部の高さなど、建築物の全体的な概略形態を仮定しながらこれを前記制限規定に沿ってチェックし、そのチェックに基づく修正を繰り返しながら合法的な概略形態を設定する作業が行われる。
【0003】
このような計画作業は、計画担当者が各種制限規定に関する知識や経験に基づいて、その都度一定の時間と手間をかけて行っているのが通常であり、敷地条件は個々に千差万別であることから、計画作業の標準化や効率化を図ることが容易ではないという実情がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記制限規定のひとつに、いわゆる道路斜線制限の規定がある。この規定は、敷地に面する前面道路側の美観や解放感などを確保するために、前面道路の幅員に応じて、建築物の各部分の高さを一定以下に制限するものである。
【0005】
平成10年現在の建築基準法では、建築物の各部分の高さは、所定の地域・地区等の区分に応じ、前面道路の反対側の境界線からの水平距離が所定の距離(20〜35m)以下の範囲内においては、当該部分から前面道路の反対側の境界線までの水平距離に、地域・地区等の区分ごとに定められた所定の数値(1.25または1.5)を乗じて得たもの以下でなければならない(同法第56条第1項第1号)とされている。
【0006】
つまりこの規定は、図5に示すように、所定の地域・地区内に建築される建築物1は、原則として、前面道路Rの反対側の境界線ALから敷地上空に向けて1.25/1または1.5/1の勾配(以下、これらを道路斜線の勾配値という)で立ち上げた斜線SL(以下、これを道路斜線という)よりも上方に突出してはならないというものである。
【0007】
この規定に従うためには、建築しようとする建築物1の前面道路R側の主要な突出部1a,1b,1cについて、その高さha,hb,hcと、前面道路Rの反対側の境界線ALまでの水平距離pa,pb,pcとをそれぞれチェックすることが必要であり、万一いずれかの突出部が道路斜線SLよりも上方に突出するようであれば、その部分の高さを低くするか、その位置を道路境界線BLから後退させるという修正を行わなければならない。しかも、このようなチェック作業は、特に建築物1の上部の形態が複雑になるほど面倒になる。なお、符号CLは道路中心線、符号GLは地盤面を示す。
【0008】
さらに、前面道路の境界線から後退した建築物に対しては、前記規定の適用について、前記第1項第1号中「前面道路の反対側の境界線」とあるのは、「前面道路の反対側の境界線から当該建築物の後退距離に相当する距離だけ外側の線」とする(同法第56条第1項第2号)との緩和規定が設けられている。
【0009】
この緩和規定は、図6に示すように、建築物1の最も道路側の外壁が道路境界線BLから後退する場合には、その後退距離wだけ前面道路Rが向かい側に拡幅されたものと見做し、その拡幅された外側の線を起点にして道路斜線SLが立ち上げられるというものである。
【0010】
しかし、この緩和規定を適用しようとすると、建築物1の道路境界線BLからの後退距離wに基づいて道路斜線SLの起点位置が定まるので、建築物1の配置計画を見直すたびに道路斜線SLの起点位置もその都度変動してしまうこととなる。したがって、建築物1の主要な突出部1dについて、その高さhdと、道路斜線の起点位置からの水平距離pdとをチェックする作業がさらに煩雑になってしまうという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、建築物の計画段階において、建築物が道路境界線からある程度後退して配置されることを前提として、前記緩和規定を適用する際にそのチェック作業を行うのに便利な建築計画用定規と、これを利用した建築物の計画方法を提供することにより、例えばプレファブ住宅のように形態がある程度標準化された建築物については、道路斜線制限の規定に反しない建築物の形態や配置を誰でも簡単かつ迅速に設定できるようにすることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の建築計画用定規は、標準化された形態を有する建築物における、棟、軒、パラペット、バルコニー手摺等の主要な突出部について、それら各突出部の高さを道路斜線の勾配値で除した値に1/2を乗じて得られる各突出部の道路中心線からの後退距離が、定規の縁部に沿って、共通の原点から一方向に所定の縮尺でそれぞれ標示されてなることを特徴としている。
【0013】
また、請求項2に記載の建築計画用定規は、標準化された形態を有する建築物における、棟、軒、パラペット、バルコニー手摺等の主要な突出部について、それら各突出部の高さを道路斜線の勾配値で除した値に1/2を乗じた後、さらに壁厚を考慮して補正することにより得られる各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離が、定規の縁部に沿って、共通の原点から一方向に所定の縮尺でそれぞれ標示されてなることを特徴としている。
【0014】
本発明において標準化された形態を有する建築物とは、例えば、パネル構法やユニット構法等により建築される、プレファブ式住宅や中・低層アパートなどに代表される建築物である。このような建築物は、一般に、基本構造、柱配置、階高、各種建材、各種設備ユニットなどが共通のモジュールに則して標準化されており、建築物の各構成部分ごとに数種類ないし十数種類のバリエーションが用意された設計パターンを適宜組み合わせて建築物全体を構成するようになっている。そのため、ある程度の設計自由度は確保されているが、建築物の外形に現れる屋根やバルコニー等の形態は一定範囲のパターンに限定されるものである。そこで、想定される各パターンの形態について、主要な突出部の高さをあらかじめ数値化して定規上に標示しておくことにより、その定規を用いて簡単かつ迅速に計画作業を行なうことが可能になる。すなわち、本発明は、このように標準化された形態を有する建築物を計画するために用いられる建築計画用定規である。
【0015】
さらに、本発明において主要な突出部とは、建築物の外方または上方に突出して形成された、道路斜線に干渉するおそれのある部分である。したがって、棟、軒、パラペット、バルコニー手摺以外にも、これらに類する形態の部分については、その機能や用途にかかわらずすべて包含される。
【0016】
また、請求項3に記載の建築物の計画方法は、標準化された形態を有する建築物における主要な各突出部の高さを道路斜線の勾配値で除した値に1/2を乗じて得られる各突出部の道路中心線からの後退距離、または該後退距離に壁厚を考慮した補正を加えて得られる各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離が、定規の縁部に沿って、共通の原点から一方向に所定の縮尺でそれぞれ標示されてなる建築計画用定規を、該建築計画用定規と同縮尺の敷地平面図上に重ね、前記縁部を道路中心線に直交させるとともに前記原点を道路中心線上に一致させ、該縁部に標示された各突出部の道路中心線からの後退距離または各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離にしたがって各突出部の道路側位置を敷地平面図上に作図することにより、前記建築物の道路側部分の形態および配置を設定することを特徴としている。
【0017】
建築物が道路境界線から後退して配置されることを前提とすると、前記緩和規定により、道路境界線からの後退距離分だけ前面道路を向かい側に拡幅した位置を起点にして道路斜線が立ち上げられる。このとき、該建築物の道路側の壁面位置と道路斜線の起点との間を二分する位置は、常に道路中心線に一致することとなる。したがって、道路中心線を基準にすれば、建築物の主要な各突出部が道路斜線ぎりぎりになる位置を、それぞれの高さに応じてあらかじめ割り出しておくことが可能になる。
【0018】
すなわち、本発明の建築計画用定規は、主要な各突出部の高さを道路斜線の勾配値で除した値に1/2を乗じて得られる各突出部の道路中心線からの後退距離(請求項1)、あるいは該後退距離に壁厚を考慮した補正を加えて得られる各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離(請求項2)をあらかじめ割り出しておき、かかる後退距離を、定規の縁部に沿って、道路中心線を示す原点から一方向に所定の縮尺でそれぞれ標示してなるものである。
【0019】
この建築計画用定規を同縮尺の敷地平面図上に重ね、建築計画用定規の縁部を道路中心線に直交させて、該縁部に標示された原点位置を道路中心線上に一致させると、該縁部に標示された各突出部の道路中心線からの後退距離または各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離をたよりにして、主要な各突出部の道路側位置を敷地平面図上に迅速にプロットすることができる。こうしてプロットされた各突出部の道路側位置を通って道路中心線に平行する直線を敷地平面図上に作図することにより、該直線を基準にして、予定される建築物の概略形態や敷地内における配置を誰でも簡単に設定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0021】
図1は、本発明の建築計画用定規(以下、単に定規という)を用いて計画しようとする建築物10の一例を示す立面図である。例示した建築物10は、3階建てのプレファブ住宅であって、陸屋根形式の3階屋根を有し、敷地条件に合わせて3階部分の一部を2階部分よりも所定寸法だけセットバックさせたり、3階屋根の一部を所定勾配で斜めに葺き下ろしたりできるよう、その基本構造が標準化されている。
【0022】
この建築物10においては、道路斜線に干渉するおそれのある主要な突出部として、例えば3階屋根(屋上)のパラペット頂部11、3階部分の外方に一定の出寸法で突出して設けたバルコニーの手摺頂部12、3階部分をセットバックさせた場合の2階屋根のパラペット頂部13、および3階屋根を葺き下ろした場合の各葺き下ろし屋根の軒先14,15,16などが挙げられる。
【0023】
そして、これら各突出部11〜16の地盤面GLからの高さは、それぞれ、3階屋根のパラペット頂部11の高さh1、3階バルコニーの手摺頂部12の高さh2、2階屋根のパラペット頂部13の高さh3、3階葺き下ろし屋根の軒先14,15,16のそれぞれの高さh4,h5,h6、と設定されている。
【0024】
図2は、前記建築物10を計画するために用意された本発明の定規2を示す。この定規2は、前記建築物10における各突出部11〜16の高さh1〜h6と、その高さh1〜h6にそれぞれ対応する各突出部11〜16の壁芯位置での道路中心線からの後退距離d1〜d6とを、1枚の板上に、例えば1/100の縮尺で標示したもので、その1辺の縁部21が作図基準線として定められ、この縁部21上に道路中心線CLからの後退距離d1〜d6のゼロ位置を示す原点20が設定されている。この定規2の表面には、作図基準線となる縁部21に平行に、前面道路Rおよび地盤面GLの断面線22が描かれるとともに、原点20から縁部21に直交して、道路中心線CL上の垂直面を示す一点鎖線23が描かれている。
【0025】
断面線22の上方には、前記した主要な突出部11〜16の外観をそれぞれ簡略化してあらわした姿図31〜36が描かれている。これらの姿図31〜36は、各突出部11〜16の地盤面GLからの高さh1〜h6を、断面線22を基準にして1/100の縮尺であらわしたもので、各姿図31〜36の横方向の位置は、後述するように、各突出部11〜16が道路斜線SLぎりぎりに位置する場合の道路中心線CLからの後退距離d1〜d6に基づいて割り出されている。
【0026】
姿図31〜36に描かれた各突出部11〜16それぞれからは、断面線22に平行な補助線41〜46が引かれ、これらの補助線41〜46の脇に各突出部11〜16の名称と高さh1〜h6がそれぞれ標示されている。
【0027】
また、姿図31〜36に描かれた各突出部11〜16の壁芯に相当する位置から断面線22に向けてそれぞれ垂下線51〜56が引かれ、これらの垂下線51〜56が縁部21まで延長されて、それら延長された垂下線51〜56の脇に各突出部11〜16の壁芯位置での道路中心線CLからの後退距離d1〜d6がそれぞれ標示されている。
【0028】
この後退距離d1〜d6は、各突出部11〜16の高さh1〜h6を道路斜線SLの勾配値(例えば1.25)で除した値に1/2を乗じた後、さらに壁厚を考慮して補正することにより得られた値である。こうして得られた道路中心線CLからの後退距離d1〜d6を、定規2の縁部21に沿って、原点20から一方向に1/100の縮尺でそれぞれ標示することにより、本発明の定規2が構成されている。
【0029】
なお、ここでいう「壁厚を考慮して補正」とは、具体的には、各突出部11〜16の高さh1〜h6を道路斜線SLの勾配値で除し、これに1/2を乗じて得られた値に、各突出部11〜16の最も外側の位置と該突出部11〜16を構成する壁芯位置との水平方向の差分寸法を加算することであるが、建築物10の構造によっては、これ以外の計算方法によって補正を行う場合もある。
【0030】
続いて、この定規2を使用して建築物10の前面道路R側の形態や配置を設定する方法について説明する。
【0031】
まず、図3に示すような敷地平面図6を用意する。この敷地平面図6は、定規2と同じ1/100の縮尺で描かれたものである。この敷地平面図6に例示した敷地は、四辺形状で、北東側、北西側および南西側の3辺の隣地境界線EL1,EL2,EL3を有し、南東側に、例えば幅員5mの前面道路Rに接道する道路境界線BLを有している。
【0032】
そこで、まず図4に示すように、南東側の道路境界線BL上に本発明の定規2を重ね、この定規2の縁部21を道路中心線CLに直交させるとともに、定規2の原点20を道路中心線CL上の任意の位置に一致させる。そして、仮に建築物10を総3階建てで計画しようとするならば、3階屋根のパラペット頂部11に対応する道路中心線CLからの後退距離d1が標示された垂下線51と縁部21との交点71に印をつけ、この印を通って道路中心線CLに平行する直線81を敷地平面図6上に引く。すると、この直線81が、3階屋根のパラペットの位置、すなわち総3階建ての外壁の道路側の限界位置を示すこととなる。
【0033】
また、仮に建築物10の3階屋根の一部を葺き下ろし屋根とするならば、同様にして、葺き下ろし屋根の軒先16に対応する道路中心線CLからの後退距離d6が標示された垂下線56と縁部21との交点72に印をつけ、この印を通って道路中心線CLに平行する直線82を引く。この直線82によって、葺き下ろし屋根の軒先16、すなわち2階部分までの高さの外壁の、道路側の限界位置が示されることとなる。
【0034】
こうして、建築物10の南東側外壁の道路側の限界位置が敷地平面図6上に作図されるので、あとはこれに従って、適当な位置に設計上の基準となる壁芯を設定し、北東側、北西側および南西側の壁芯の位置を順次割り出してゆけばよい。この際、必要に応じて、北側斜線制限の規定や、採光に有効な開口部の隣地境界線からの後退距離等についてもチェックするものとする。
【0035】
また、敷地に接道する前面道路が複数本ある場合には、すべての前面道路について同様の作業をおこなう。ただし、その先後順は任意である。
【0036】
このように、本発明の定規2を使用することにより、プレファブ住宅のように形態がある程度標準化された建築物10については、道路斜線制限の規定に反しない建築物10の形態や配置を、誰でも簡単かつ迅速に設定することができるようになる。
【0037】
なお、ここでは、計画作業の実情に合わせて、定規2に標示する各突出部11〜16の道路中心線CLからの後退距離d1〜d6を各突出部11〜16の壁芯位置を基準にして標示し、敷地平面図6上にも各突出部11〜16の壁芯位置を作図するようにしている。しかし、これに限らず、各突出部11〜16の最も外側の位置を基準にして割り出した道路中心線CLからの後退距離を定規2に標示して、計画作業をおこなうことも可能である。
【0038】
また、前記実施の形態においては、道路斜線SLの勾配値が1.25/1の場合を例示したが、地域・地区等の区分によっては道路斜線SLの勾配値が1.5/1に規定されているところもあるので、その場合には、1.5/1の勾配値に基づいて作成された別の定規を用意し、その定規を用いて計画を行う。
【0039】
また、前記した定規2は、各突出部11〜16の姿図31〜36や道路中心線CLからの後退距離d1〜d6を示す垂下線51〜56が1/100の縮尺で標示され、同じ1/100の縮尺で描かれた敷地平面図6とともに使用されるものであったが、定規の縮尺は、計画に使用する敷地平面図と同一でありさえすれば1/50や1/200など他の縮尺であっても差し支えない。
【0040】
また、前記した定規2には、前面道路Rおよび地盤面GLの断面線22、道路中心線CL上の垂直面を示す一点鎖線23、各突出部11〜16の外観を示す姿図31〜36などが描かれているが、これらは計画作業中に、建築物10の各部の形態や位置関係などを視覚的に捉えやすくするためのものである。したがって、これらの標示を省略し、細長い定規の縁部21に各突出部11〜16の道路中心線CLからの後退距離d1〜d6のみを所定の縮尺で標示して、その各標示線の脇に各突出部11〜16の名称を記載したものによっても、本発明を実施することは可能である。
【0041】
また、建築基準法等の改正により、道路斜線SLの勾配値等が変更された場合には、当然、その値に基づいて割り出される各突出部11〜16の道路中心線CLからの後退距離d1〜d6も変更されることとなる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、主要な各突出部の高さを道路斜線の勾配値で除した値に1/2を乗じて得られる各突出部の道路中心線からの後退距離、あるいはこの道路中心線からの後退距離に壁厚を考慮した補正を加えて得られる各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離が、建築計画用定規の縁部に沿って、共通の原点から一方向に所定の縮尺でそれぞれ標示されているため、この建築計画用定規を同縮尺の敷地平面図上に重ね、縁部を道路中心線に直交させて、縁部に標示された原点位置を道路中心線上に一致させることにより、該縁部に標示された各突出部の道路中心線からの後退距離、または各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離をたよりにして、予定される建築物の概略形態や敷地内における配置を、合法的に、かつ誰でも簡単に設定することができる。その結果、計画作業の省力化が図られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築計画用定規を使用して計画される建築物の一例を示す立面図である。
【図2】本発明の建築計画用定規の実施の形態を示す平面図である。
【図3】前記建築計画用定規を使用して建築物を計画する際の、敷地の一例を示す敷地平面図である。
【図4】前記建築計画用定規の使用方法を示す説明図である。
【図5】道路斜線制限の規定を図解して示す説明図である。
【図6】道路斜線制限の緩和規定を図解して示す説明図である。
【符号の説明】
10 建築物
11〜16 突出部
2 建築計画用定規
20 原点
21 縁部
6 敷地平面図
BL 道路境界線
CL 道路中心線
d1〜d6 各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離
h1〜h6 各突出部の高さ
SL 道路斜線

Claims (3)

  1. 標準化された形態を有する建築物における、棟、軒、パラペット、バルコニー手摺等の主要な突出部について、それら各突出部の高さを道路斜線の勾配値で除した値に1/2を乗じて得られる各突出部の道路中心線からの後退距離が、定規の縁部に沿って、共通の原点から一方向に所定の縮尺でそれぞれ標示されてなることを特徴とする建築計画用定規。
  2. 標準化された形態を有する建築物における、棟、軒、パラペット、バルコニー手摺等の主要な突出部について、それら各突出部の高さを道路斜線の勾配値で除した値に1/2を乗じた後、さらに壁厚を考慮して補正することにより得られる各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離が、定規の縁部に沿って、共通の原点から一方向に所定の縮尺でそれぞれ標示されてなることを特徴とする建築計画用定規。
  3. 標準化された形態を有する建築物における主要な各突出部の高さを道路斜線の勾配値で除した値に1/2を乗じて得られる各突出部の道路中心線からの後退距離、または該後退距離に壁厚を考慮した補正を加えて得られる各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離が、定規の縁部に沿って、共通の原点から一方向に所定の縮尺でそれぞれ標示されてなる建築計画用定規を、該建築計画用定規と同縮尺の敷地平面図上に重ね、前記縁部を道路中心線に直交させるとともに前記原点を道路中心線上に一致させ、該縁部に標示された各突出部の道路中心線からの後退距離または各突出部の壁芯位置での道路中心線からの後退距離にしたがって各突出部の道路側位置を敷地平面図上に作図することにより、前記建築物の道路側部分の形態および配置を設定することを特徴とする建築物の計画方法。
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