JP4071333B2 - 酢酸の製造用イリジウム触媒カルボニル化方法 - Google Patents

酢酸の製造用イリジウム触媒カルボニル化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4071333B2
JP4071333B2 JP35098997A JP35098997A JP4071333B2 JP 4071333 B2 JP4071333 B2 JP 4071333B2 JP 35098997 A JP35098997 A JP 35098997A JP 35098997 A JP35098997 A JP 35098997A JP 4071333 B2 JP4071333 B2 JP 4071333B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iridium
iodide
promoter
carbonylation
liquid reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP35098997A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10310550A (ja
Inventor
ジャン ディッツェル エバート
グレン サンリー ジョン
ジョン ワット ロバート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BP Chemicals Ltd
Original Assignee
BP Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BP Chemicals Ltd filed Critical BP Chemicals Ltd
Publication of JPH10310550A publication Critical patent/JPH10310550A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4071333B2 publication Critical patent/JP4071333B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/10Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide
    • C07C51/12Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide on an oxygen-containing group in organic compounds, e.g. alcohols

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【0001】
本発明は酢酸の製造方法、特にイリジウム触媒と沃化メチル助触媒と促進剤との存在下におけるカルボニル化による酢酸の製造方法に関するものである。
【0002】
イリジウム触媒カルボニル化方法によるカルボン酸の製造は公知であり、たとえばGB−A−1234121号、US−A−3772380号、DE−A−1767150号、EP−A−0616997号、EP−A−0618184号、EP−A−0618183号、EP−A−0657386号およびWO−A−95/31426号に記載されている。
【0003】
特にWO−A−95/31426号は、一酸化炭素と(n)個の炭素原子を有する少なくとも1種のアルコールとの、イリジウムの化合物およびハロゲン助触媒に基づく触媒系の存在下における液相反応による(n+1)個の炭素原子を有するカルボン酸もしくはそのエステルの製造方法を開示している。この方法は、反応媒体中に0より大〜10%、典型的には0.5〜8%、好ましくは2〜8%の容量の水と;2〜40%の間で変化する容量のカルボン酸およびアルコールに対応するエステルと;沃化物とイリジウムとの原子比が0より大〜10、典型的には0より大〜3、好ましくは0より大〜1.5であるような性質の可溶性型における沃化物とを維持することを特徴とする。反応媒体におけるハロゲン助触媒の容量は0より大〜10%、典型的には0.5〜8%、好ましくは1〜6%の範囲である。適する沃化物はアルカリ土類金属およびアルカリ金属の沃化物、特に沃化リチウムを包含する。WO−A−95/31426号の方法は非促進型である。
【0004】
EP−A−0643034号は、酢酸とイリジウム触媒と沃化メチルと少なくとも所定濃度の水と酢酸メチルとルテニウムおよびオスミウムから選択される促進剤との存在下におけるメタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化方法を記載している。バッチ式および連続式の実験がそこに記載されている。連続式実験において、水濃度は6.8重量%程度に低い。
【0005】
本出願人によるヨーロッパ特許出願公開第0752406号(1996年4月18日付け出願)は、(1)メタノールおよび/またはその反応性誘導体と一酸化炭素とをイリジウムカルボニル化触媒と沃化メチル助触媒と所定濃度の水と酢酸と酢酸メチルと少なくとも1種の促進剤とからなる液体反応組成物を含有するカルボニル化反応器に連続供給し;(2)メタノールおよび/またはその反応性誘導体を液体反応組成物中で一酸化炭素と接触させて酢酸を生成させ;(3)酢酸を液体反応組成物から回収することからなる酢酸の製造方法を開示しており、この方法は液体反応組成物中に反応の過程にわたり(a)6.5重量%以下の濃度の水、(b)1〜35重量%の範囲の濃度の酢酸メチル、および(c)4〜20重量%の範囲の濃度の沃化メチルを連続的に維持することを特徴とする。
【0006】
EP−A−0643034号およびヨーロッパ特許出願第96302734.7号の促進型方法においては、たとえば(a)腐蝕金属、特にニッケル、鉄およびクロム、並びに(b)ホスフィンもしくは窒素含有化合物またはその場で四級化しうるリガンドのようなイオン性汚染物を、これらがI- を液体反応組成物中に発生することにより反応に悪影響を及ぼして反応速度に悪作用を示すため、液体反応組成物中に最小に保たねばならないと言われる。同様に、たとえばアルカリ金属沃化物(たとえば沃化リチウム)のような汚染物も最小量に保つべきであると言われる。
【0007】
カルボン酸イリジウムの製造および特にカルボニル化反応におけるその使用に向けられるWO−A−96/237757号には促進剤の使用が記載されておらず、WO−A−95/314326号とは異なりアルカリもしくはアルカリ土類イオンをその存在がカルボン酸イリジウムを触媒として用いるその後の反応の速度論および選択率に有害作用を示しうるため好ましくは除去すると述べられている。
【0008】
改良されたイリジウム触媒促進カルボニル化法につきニーズがまだ存在する。
【0009】
この技術問題は、水組成の点で規定されると共にアルカリ金属沃化物、アルカリ土類沃化物、I- を発生しうる金属錯体、I- を発生しうる塩およびその2種もしくはそれ以上の混合物から選択される補助促進剤を含有する液体反応組成物をイリジウム触媒促進カルボニル化法にて使用することにより解決される。
【0010】
したがって本発明は、メタノールおよび/またはその反応性誘導体をイリジウムカルボニル化触媒と沃化メチル助触媒と所定濃度の水と酢酸と酢酸メチルと少なくとも1種の促進剤とからなる液体反応組成物を含有するカルボニル化反応器内にて一酸化炭素でカルボニル化することによる酢酸の製造方法において、水濃度はカルボニル化速度と水濃度との関係のグラフにおける最大が生ずる数値またはそれ以下であり、液体反応組成物中にはアルカリ金属沃化物、アルカリ土類金属沃化物、I- を発生しうる金属錯体、I- を発生しうる塩、およびその2種もしくはそれ以上の混合物から選択される補助促進剤を用いることを特徴とする酢酸の製造方法を提供する。
【0011】
本発明の方法は幾つかの技術的利点をもたらす。すなわち腐蝕金属、アルカリおよび/またはアルカリ土類金属の汚染物を除去すべく液体反応組成物を処理する目的でイオン交換樹脂床を用いる要求が減少しうる。
【0012】
本発明の低い水濃度におけるカルボニル化速度の増大は、減少したイリジウム触媒濃度にて操作すると共にカルボニル化速度を維持することを可能にする。これは、たとえばプロピオン酸のような副生物の生成速度の減少という利点を有する。
【0013】
副生物であるプロピオン酸、メタン、水素および二酸化炭素の生成速度も減少しうる。
【0014】
特に低い水濃度における向上した触媒および促進剤の安定性も有利に達成しうる。
【0015】
水は、たとえばメタノール反応体と酢酸生成物との間のエステル化反応により液体反応組成物中にその場で生成させることができる。さらに、少量の水はメタンおよび水を生成させるメタノールの水素化により生成させることもできる。水はカルボニル化反応器中へ液体反応組成物の他の成分と一緒に或いは別途に導入することができる。水は反応器から抜取られた反応組成物の他の成分から分離することができ、調節量で循環させて液体反応組成物における水の所要濃度を維持することができる。
【0016】
上記ヨーロッパ特許出願公開第0752406号を参照して、カルボニル化反応の速度は液体反応組成物における水濃度が6.5重量%より大の濃度から減少するにつれて増大し、6.5重量%以下の水濃度にて最大値を通過し、次いで極めて低い水濃度に近付くにつれ減少すると言われる。上記特許出願の第8図には、反応速度と明かに最大値を示す水濃度との関係のプロットが存在する。カルボニル化速度が最大となる水濃度は、液体反応組成物における酢酸メチルの濃度が増加するにつれて増大すると言われる。カルボニル化速度が最大となる水濃度は液体反応組成物における沃化メチルの濃度が増加するにつれて減少すると思われる。本発明の目的で液体反応組成物における水濃度は好ましくは6重量%未満、より好ましくは4.5重量%未満に維持される。本発明によりこのような低い水濃度で操作すれば、カルボニル化反応器から抜取られた反応組成物からの酢酸の回収が容易化されるという利点をもたらす。何故なら、酢酸から分離せねばならない水の量が減少すると共に、酢酸からの水の分離が回収工程のエネルギー消費部分であり、減少した水濃度が処理困難性および/または経費の減少をもたらすからである。
【0017】
本発明の方法において、メタノールの適する反応性誘導体は酢酸メチル、ジメチルエーテルおよび沃化メチルを包含する。メタノールとその反応性誘導体との混合物を本発明の方法に反応体として使用することができる。好ましくはメタノールおよび/または酢酸メチルを反応体として使用する。酢酸メチルもしくはジメチルエーテルを使用する場合、酢酸を生成させるには水共反応体が必要とされる。メタノールおよび/またはその反応性誘導体の少なくと幾分かは酢酸生成物もしくは溶剤との反応により液体反応組成物内で酢酸メチルまで変換され、したがって酢酸メチルとして存在する。本発明の方法において、液体反応組成物における酢酸メチルの濃度は好適には1〜70重量%、好ましくは2〜50重量%、より好ましくは5〜40重量%の範囲である。
【0018】
本発明の方法において、液体反応組成物における沃化メチル助触媒の濃度は好適には1〜30重量%の範囲、好ましくは1〜20重量%の範囲である。
【0019】
本発明にしたがい補助促進剤を添加して低い沃化メチルおよび水の濃度にて高いカルボニル化速度を達成する利点は腐蝕を減少させうることであり、速度を増大させる代案方法は、腐蝕の増大を引起しうる沃化メチル濃度の増加である。
【0020】
本発明の方法においてイリジウムカルボニル化触媒は、好適には液体反応組成物中にイリジウムとして測定し400〜5000ppmの範囲の濃度、好ましくはイリジウムとして測定し500〜3000ppmの範囲、より好ましくはイリジウムとして測定し700〜3000ppmの範囲である。本発明の方法においてカルボニル化反応の速度は、イリジウムの濃度が増大するにつれて増大する。
【0021】
液体反応組成物におけるイリジウム触媒は、液体反応組成物に対し可溶性である任意のイリジウム含有化合物で構成することができる。イリジウム触媒は、カルボニル化反応用の液体反応組成物中にこの液体反応組成物に溶解するか或いは可溶性型まで変換する任意適する形態で添加しうることができる。液体反応生成物に添加しうる適するイリジウム含有化合物の例はIrCl3 、IrI3 、IrBr3 、[Ir(CO)2 I]2 、[Ir(CO)2 Cl]2 、[Ir(CO)2 Br]2 、[Ir(CO)2 2 - + 、[Ir(CO)2 Br2 - + 、[Ir(CO)2 4 - + 、[Ir(CH3 )I3 (CO)2 - + 、Ir4 (CO)12、IrCl3 ・3H2 O、IrBr3 ・3H2 O、Ir4 (CO)12、イリジウム金属、Ir2 3 、IrO2 、Ir(acac)(CO)2 、Ir(acac)3 、酢酸イリジウム、[Ir3 O(OAc)6 (H2 O)3 ][OAc]およびヘキサクロルイリジウム酸[H2 IrCl6 ]、好ましくはたとえば酢酸塩、修酸塩およびアセト酢酸塩のようなイリジウムの塩素フリー錯体を包含し、これらはたとえば水、アルコールおよび/またはカルボン酸のようなカルボニル化反応成分の1種もしくはそれ以上に対し可溶性である。酢酸または酢酸水溶液にて使用しうる緑色(green)酢酸イリジウムが特に好適である。
【0022】
本発明の方法では1種もしくはそれ以上の促進剤を反応組成物中に存在させる。適する促進剤はルテニウム、オスミウム、タングステン、レニウム、亜鉛、カドミウム、インジウム、ガリウムおよび水銀から選択され、より好ましくはルテニウムおよびオスミウムから選択される。ルテニウムが最も好適な促進剤である。好ましくは促進剤は液体反応組成物および/または酢酸回収段階からカルボニル化反応まで循環される液体工程流に対する溶解度の限界までの有効量にて存在させる。促進剤は好ましくは液体反応組成物中に[0.5〜15]:1、好ましくは[2〜10]:1、より好ましくは[2〜7.5]:1の促進剤とイリジウムとのモル比にて存在させる。適する促進剤濃度は400〜5000ppmである。
【0023】
促進剤は、液体反応組成物に対し可溶性である任意適する促進性金属含有化合物で構成することができる。この促進剤はカルボニル化反応用の液体反応組成物中に、この液体反応組成物に溶解するか或いは可溶性型まで変換しうる任意適する形態で添加することができ。促進剤の供給源として使用しうる適するルテニウム含有化合物の例は塩化ルテニウム(III)、塩化ルテニウム(III)三水塩、塩化ルテニウム(IV)、臭化ルテニウム(III)、ルテニウム金属、酸化ルテニウム、蟻酸ルテニウム(III)、[Ru(CO)3 3 - + 、[Ru(CO)2 2 n 、[Ru(CO)4 2 ]、[Ru(CO)3 2 2 、テトラ(アセト)クロルルテニウム(II,III)、酢酸塩ルテニウム(III)、プロピオン酸ルテニウム(III)、酪酸ルテニウム(III)、ルテニウムペンタカルボニル、トリルテニウムデドカカルボニルおよび混合ルテニウムハロカルボニル、たとえばジクロルトリカルボニルルテニウム(II)二量体、ジブロモトリカルボニルルテニウム(II)二量体、並びに他の有機ルテニウム錯体、たとえばテトラクロルビス(4−サイメン)ジルテニウム(II)、テトラクロルビス(ベンゼン)ジルテニウム(II)、ジクロル(シクロオクタ−1,5−ジエン)ルテニウム(II)ポリマーおよびトリス(アセチルアセトネート)ルテニウム(III)を包含する。
【0024】
促進剤の供給源として使用しうる適するオスミウム含有化合物の例は塩化オスミウム(II)(水和物および無水物)、オスミウム金属、四酸化オスミウム、トリオスミウムドデカカルボニル、[Os(CO)4 2 ]、[Os(CO)3 2 2 、[Os(CO)3 3 - + 、ペンタクロル−μ−ニトロジオスミウム、並びに混合オスミウムハロカルボニル、たとえばトリカルボニルジクロルオスミウム(II)二量体および他の有機オスミウム錯体を包含する。
【0025】
促進剤の供給源として使用しうる適するタングステン含有化合物の例はW(CO)6 、WCl4 、WCl6 、WBr5 、WI2 もしくはC9 12W(CO)3 、並びに任意のタングステンクロル−ブロモ−、もしくはイオド−カルボニル化合物を包含する。
【0026】
促進剤の供給源として使用しうる適するレニウム含有化合物の例はRe2 (CO)10、Re(CO)5 Cl、Re(CO)5 Br、Re(CO)5 I、ReCl3 ・xH2 O、[Re(CO)4 I]2 、[Re(CO)4 2 - + およびReCl5 ・yH2 Oを包含する。
【0027】
使用しうる適するカドミウム含有化合物の例はCd(OAc)2 、CdI2 、CdBr2 、CdCl2 、Cd(OH)2 およびカドミウムアセチルオセトネートを包含する。
【0028】
促進剤の供給源として使用しうる適する水銀含有化合物の例はHg(OAc)2 、HgI2 、HgBr2 、HgCl2 、Hg2 2 およびHg2 Cl2 を包含する。
【0029】
促進剤の供給源として使用しうる適する亜鉛含有化合物の例はZn(OAc)2 、Zn(OH)2 、ZnI2 、ZnBr2 、ZnCl2 および亜鉛アセチルアセトネートを包含する。
【0030】
促進剤の供給源として使用しうる適するガリウム含有化合物の例はガリウムアセチルアセトネート、酢酸ガリウム、GaCl3 、GaBr3 、GaI3 、Ga2 Cl4 およびGa(OH)3 を包含する。
【0031】
促進剤の供給源として使用しうる適するインジウム含有化合物の例はインジウムアセチルアセトネート、酢酸インジウム、InCl3 、InBr3 、InI3 、InIおよびIn(OH)3 を包含する。
【0032】
液体反応組成物中にはアルカリ金属沃化物、アルカリ土類金属沃化物、I- を発生しうる金属錯体、I- を発生しうる塩、並びにその2種もしくはそれ以上の混合物から選択される補助促進剤を用いる。適するアルカリ金属沃化物は沃化リチウムを包含する。適するアルカリ土類金属沃化物は沃化カルシウムを包含する。I- を発生しうる適する金属錯体はランタニド族金属(たとえばランタンおよびセリウム)並びにニッケル、鉄、アルミニウムおよびクロムの錯体、典型的にはAl(OAc)2 (OH)およびCe(OAc)3 水和物を包含する。I- を発生しうる塩は、たとえばその場でI- および有機塩まで変換しうる酢酸塩および有機塩、たとえば第四アンモニウム沃化物およびホスホニウム沃化物を包含し、これらはそのまま添加することができる。好適な補助促進剤は沃化リチウムである。
【0033】
アルカリ金属沃化物、アルカリ土類金属沃化物、I- を発生しうる金属錯体、I- を発生しうる塩およびその2種もしくはそれ以上の混合物から選択される補助促進剤は好適には、カルボニル化速度を増大させるのに有効であるような量にて存在させる。液体反応組成物に導入するこの種の補助促進剤の量は他の供給源からのI- の存在を考慮して選択すべきである。何故なら、液体反応組成物における過剰量のI- は悪影響を及ぼしうると思われるからである。約2:1のルテニウムとイリジウムとのモル比で補助促進剤としてリチウムを使用する場合、リチウムとイリジウムとのモル比は好適には[0.1〜2]:1の範囲、好ましくは[0.5〜1.5]:1の範囲である。第四アンモニウムおよびホスホニウム沃化物補助促進剤についても同様な範囲を用いることができる。ルテニウムとイリジウムとの高いモル比(たとえば5:1もしくはそれ以上)にて、一層高いリチウムの比を用いて促進作用を得ることができる。典型的には、たとえばルテニウムとイリジウムとのモル比が約[2:1]である際にリチウムを補助促進剤として用いる場合、リチウムとイリジウムとのモル比は好適には[0.5〜1.5]:1の範囲である。確定的でないが、他の因子のうち反応溶液における金属中心の酸化状態は沃素イオンの他の供給源につき適する濃度範囲を特定するのを困難にする。しかしながら、典型的には二価および三価の金属塩につき適する補助促進剤範囲は[0.1〜1]:1のイリジウムに対するモル当量とすることができ、[2〜10]:1の促進剤比がイリジウムに対するモル当量である。
【0034】
一酸化炭素反応体は実質的に純粋とすることができ、或いはたとえば二酸化炭素、メタン、窒素、貴ガス、水およびC1 〜C4 パラフィン系炭化水素のような不活性不純物を含有することもできる。一酸化炭素供給物中に水性ガスシフト反応によりその場で発生する水素の存在は好ましくは、その存在が水素化生成物の生成をもたらしうるので低く保たれる。すなわち、一酸化炭素反応体における水素の量は好ましくは1モル%未満、より好ましくは0.5モル%未満、さらに好ましくは0.3モル%未満であり、かつ/またはカルボニル化反応器における水素の分圧は好ましくは1バール未満の分圧、より好ましくは0.5バール未満、さらに好ましくは0.3バール未満の分圧である。反応器における一酸化炭素の分圧は0より大〜40バール、典型的には4〜30バールの範囲である。
【0035】
カルボニル化反応の全圧力は好適には10〜200barg、好ましくは15〜100barg、より好ましくは15〜50bargの範囲である。カルボニル化反応の温度は好適には100〜300℃の範囲、好ましくは150〜220℃の範囲である。
【0036】
本発明の方法はバッチ式として或いは連続法として、好ましくは連続法として行うことができる。
【0037】
酢酸生成物は、蒸気および/または液体をカルボニル化反応器から抜取ると共に抜取られた物質から酢酸を回収することにより液体反応組成物から回収することができる。好ましくは酢酸は、液体反応組成物をカルボニル化反応器から連続的に抜取ると共に抜取られた液体反応組成物から1段階もしくはそれ以上のフラッシュおよび/または分別蒸留段階により酢酸を回収して液体反応組成物から回収され、酢酸は液体反応組成物の他の成分、たとえばイリジウム触媒、沃化メチル助触媒、促進剤、酢酸メチル、未反応メタノールおよび/またはその反応性誘導体水および酢酸溶剤(これらは反応器に循環して液体反応組成物における濃度を維持することができる)から分離される。酢酸生成物の回収段階に際しイリジウム触媒の安定性を維持するには、カルボニル化反応器へ循環させるためのイリジウムカルボニル化触媒を含有する工程流における水を少なくとも0.5重量%の濃度に維持すべきである。
【0038】
以下、実施例と種々異なる沃化メチルおよび酢酸メチル濃度におけるルテニウム促進反応のための異なる水濃度でのカルボニル化速度をグラフで示す図1〜5とを参照して本発明を説明する。
【0039】
カルボニル化実施権の一般的説明
全ての実験は、ガス分散インペラと液体触媒注入設備と冷却コイルとを備えた磁気駆動撹拌機が装着された300mLジルコニウムオートクレーブを用いて行った。オートクレーブに対するガス供給はバラスト容器から行い、供給ガスを加えてオートクレーブを一定圧力に維持した。反応試験における所定時点でのガス吸収速度を用いて、カルボニル化速度を特定反応器組成(反応器組成は低温脱ガス容積に基づく)にて1時間当たりの低温脱ガス反応器組成物の1L当たりに消費された反応体のモル数として計算した{モル/L/hr}。
【0040】
酢酸メチル濃度は反応の過程にわたり出発組成から計算し、その際1モルの酢酸メチルが各1モルの消費一酸化炭素につき消費されると仮定する。オートクレーブのヘッドスペースにおける有機成分については斟酌しなかった。
【0041】
各バッチ式カルボニル化実験につき、酢酸/水の液体反応器充填物の1部に溶解された触媒、H2 IrCl6 を液体注入設備に充填した。次いで反応器を窒素で圧力試験し、ガス試料採取システムを介し排気し、一酸化炭素で数回(3×3〜10barg)フラッシュさせた。促進剤もしくは添加剤を使用する場合、これはオートクレーブに入れて酢酸充填物(約10g)の部分で覆った後に圧力試験した。反応組成物の残余の液体成分は液体添加ポートを介しオートクレーブに添加した。次いでオートクレーブを必要に応じ5bargの一酸化炭素で加圧し、徐々に排気させた。次いでオートクレーブを一酸化炭素で加圧し(典型的には6barg)、撹拌(1500rpm)しながら反応温度(190℃)まで加熱した。次いで全圧力を、バラスト容器から一酸化炭素を供給することにより所望操作圧力の約3barg低い点まで上昇させた。所定温度で安定した後(約15分間)、触媒を一酸化炭素の過剰圧力を用いて注入した。触媒注入設備は>90%の効率を有する。反応器圧力を、バラスト容器からガスを供給することにより実験の全体にわたり一定値(±0.5barg)に維持した。バラスト容器からのガス吸収を、実験の全経過にわたりデータログ設備を用いて測定した。反応温度を、ユーロターム(商標)制御システムに接続された加熱外套により所望反応温度の±1℃以内に維持した。さらに、過剰の反応熱を冷却コイルにより除去した。各試験はガス吸収が止まるまで(すなわち1分間当たり0.1バール未満のガスがバラスト容器から消費されるまで)行った。次いでバラスト容器を分離し、反応器残留部を冷却コイルの使用により冷却した。H2 IrCl6 (水溶液)はジョンソン・マッセイ社により供給された。酢酸はメタノール/酢酸メチル混合供給原料のカルボニル化により得ると共に、極めて少量のプロピオン酸とその先駆体とを含有した。酢酸メチル、水および沃化メチルはアルドリッチ社から供給された。[Ru(CO)4 2 ]は[Ru3 (CO)12(STREMケミカルス社)および沃素(アルドリッチ社)から合成した。沃化クロム(III)、沃化ガリウム(III)、沃化インジウム(III)および沃化鉄(II)はSTREMケミカルス社から供給された。充填組成物を表1に示す。
【0042】
実施例1〜13および実験A〜J
上記の一般的手順を用いた。充填組成物を表1に示す。
【0043】
実験A〜Jは、促進剤を用いず或いは補助促進剤を用いず或いは水濃度がカルボニル化速度と水濃度との関係のグラフにおける最大が生ずる点より高かった理由で本発明によるものでない。
【0044】
表2における実験D並びに実施例1および2は、ルテニウム促進イリジウム触媒(イリジウムに対し約2モル当量のルテニウム)を用いたカルボニル化活性に対するクロムの添加(沃化メチルクロム(III)として添加)の190℃および28barg全圧力における作用を示す。種々の酢酸メチル(MeOAc)濃度および水濃度における速度データを表2に示す。
【0045】
比較の目的で190℃および28barg全圧における他の実験をもルテニウム促進イリジウム触媒(イリジウムに対し約2モル当量のルテニウム)を用いて行い、カルボニル化速度と水濃度との間の関係を30%w/wのMeOAcおよび2.1%沃化メチル(MeI)にて並びに15%w/wのMeOAcおよび2.0%w/w MeIにて測定した。これら追加実験からのデータを、実験A〜D並びに実施例1および2からのデータと一緒に図1および図2にグラフで示す。表2並びに図1および図2における速度データは、カルボニル化速度が水濃度の低下と共に減少する際、ルテニウム促進反応に対するイリジウムに対し0.75モル当量のクロムの添加(沃化クロム(III)として添加)の有利な作用を示す。たとえば30%w/w MeOAcおよび2.1%w/w MeIおよび2.0%w/w水にて、クロムの添加はカルボニル化速度を5.4モル/L/hrから15.2モル/L/hrまで上昇させる。
【0046】
実施例3と実験Bとの比較は、30%w/w MeOAc、2.1%w/w MeIおよび2.0%w/w水にて、ルテニウム促進反応につきイリジウムに対し0.75モル当量の鉄の添加(沃化鉄(II)として添加)のカルボニル化速度に対する有利な作用を示す。これら条件下での鉄の添加はカルボニル化速度を5.4モル/L/hrから10.2モル/L/hrまで増大させる。
【0047】
実験Eと実施例4との比較(表3)は16.9%w/wの比較的高いMeI濃度にて2.0%w/wの水濃度および30%w/w MeOACでルテニウム促進反応につきイリジウムに対し0.75モル当量にてクロムの添加(沃化クロム(III)として添加)のカルボニル化速度に対する有利な作用を示す。
【0048】
さらに比較の目的で、190℃および28barg全圧における他の実験をルテニウム促進イリジウム触媒を用いて行い、30%w/w MeOAcおよび16.9%MeIにてカルボニル化速度と水濃度との間の関係を決定した。これら追加実験からの速度データを実験Eおよび実施例4からのデータと共に図3にグラフで示す。図3は、カルボニル化速度が16.9%w/w MeIおよび30%w/w MeOAcにて水濃度の低下と共に減少する際、ルテニウム促進反応につきイリジウムに対し0.75モル当量にてクロムを添加する有利な作用を示し、カルボニル化速度は31.1モル/L/hrから42.9モル/L/hrまで上昇した。
【0049】
実施例5と実験Hとの比較(表4)は、30%w/w酢酸メチル、8.4%w/w 沃化メチルおよび2.0%w/w水にてルテニウム促進反応につきイリジウムに対し1モル当量にてリチウムの添加(沃化リチウムとして添加)のカルボニル化速度に対する有利な作用を示す。これら条件下での沃化リチウムの添加はカルボニル化速度を15.1モル/L/hrから30.8モル/L/hrまで増大させる。さらに実験Fと実験Gとの比較は、非促進イリジウム触媒反応に対する沃化リチウムの添加が同じ条件下でカルボニル化速度に対し悪作用を有することを示す。実験F〜Hおよび実施例5からの速度データを下表に要約する。
【0050】
Figure 0004071333
【0051】
さらに比較の目的で190℃および28barg全圧にて他の実験をルテニウム促進イリジウム触媒を用い沃化リチウムの存在下および不存在下の両者で行って、30%w/w酢酸メチルおよび8.4%w/w沃化メチルにおけるカルボニル化速度と水濃度との間の関係を決定した。これら追加実験からの速度データを図4にグラフで示し、これは速度が水濃度の低下と共に減少する際ルテニウム促進反応に対する沃化リチウムの添加の有利な作用を示す。これら実験の反応速度を低い酢酸メチル濃度(たとえば15%%w/w酢酸メチル)出も決定した。実験Iと実施例6との下表における比較は、15%w/w酢酸メチル、0.5%w/w水および8%w/w沃化メチルにおけるリチウムの添加(沃化リチウムとして添加)の有利な作用を示す。
【0052】
Figure 0004071333
【0053】
図5は、30%w/w酢酸メチル、2%w/w水および8.4%w/w沃化メチルにおける一連のルテニウム促進反応につきリチウムとイリジウムとのモル比のカルボニル化速度に対する作用を示す。これら条件下で、リチウムとイリジウムとの最適モル比は2:1および5:1のルテニウムとイリジウムとの両モル比にて0.5:1〜1.5:1であることが見られる。
【0054】
各種の促進剤および添加剤組合せ物(実施例7〜14、並びに実験IおよびJ)を用いて実験Hを反復した(表5)。実施例7〜11、13および14は全てイオン性沃化物の供給源である各種の添加剤が本発明の条件下で補助促進剤として効果的であることを示す。それぞれ酢酸アルミニウムおよび酢酸セリウムを用いた実施例8および11は、補助促進剤をその酢酸型で添加しうることを示す。実験Jと実施例12との比較は、イリジウムに対し1モル当量におけるリチウム(沃化リチウムとして添加)が本発明の条件下でガリウム促進イリジウム触媒につき補助促進剤となることを示す。
【0055】
【表1】
Figure 0004071333
【0056】
【表2】
Figure 0004071333
【0057】
【表3】
Figure 0004071333
【0058】
【表4】
Figure 0004071333
【0059】
【表5】
Figure 0004071333
【0060】
【表6】
Figure 0004071333

【図面の簡単な説明】
【図1】カルボニル化速度が水濃度の低下と共に減少する際ルテニウム促進反応につきイリジウムに対し0.75モル当量にてクロムの添加(沃化クロム(II)として添加)の有利な作用を示す説明図である。
【図2】カルボニル化速度が水濃度の低下と共に減少する際ルテニウム促進反応につきイリジウムに対し0.75モル当量にてクロムの添加(沃化クロム(II)として添加)の有利な作用を示す説明図である。
【図3】カルボニル化速度が16.9%w/wMeIおよび30%w/w MeOAcにて水濃度の低下と共に減少する際ルテニウム促進反応につきイリジウムに対し0.75モル当量にてクロムを添加する有利な作用を示す説明図であり、カルボニル化速度は31.1モル/L/hrから42.9モル/L/hrまで増大している。
【図4】速度が水濃度の低下と共に減少する際ルテニウム促進反応に対する沃化リチウムの添加の有利な作用を示す説明図である。
【図5】30%w/w酢酸メチル、2%w/w水および8.4%w/w沃化メチルにて一連のルテニウム促進反応につきリチウムとインジウムとのモル比のカルボニル化速度に対する作用を示す説明図である。

Claims (19)

  1. メタノールおよび/またはその反応性誘導体を、イリジウムカルボニル化触媒と沃化メチル助触媒と所定濃度の水と酢酸と酢酸メチルとルテニウム、オスミウム、タングステン、レニウム、亜鉛、カドミウム、インジウム、ガリウムおよび水銀から選択する少なくとも1種の促進剤とからなる液体反応組成物を含有するカルボニル化反応器内にて一酸化炭素でカルボニル化することによる酢酸の製造方法において、水濃度はカルボニル化速度と水濃度との関係のグラフにおける最大が生ずる数値またはそれ以下であり、液体反応組成物中にはアルカリ金属沃化物、アルカリ土類金属沃化物、I- を発生しうる金属錯体、I- を発生しうる塩、およびその2種もしくはそれ以上の混合物から選択される補助促進剤を用いることを特徴とする酢酸の製造方法。
  2. 液体反応組成物における水濃度が6重量%未満である請求項1に記載の方法。
  3. 液体反応組成物における水濃度が4.5重量%未満である請求項2に記載の方法。
  4. メタノールおよび/または酢酸メチルをカルボニル化する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 液体反応組成物における酢酸メチルの濃度が5〜40重量%の範囲である請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 液体反応組成物における沃化メチル助触媒の濃度が1〜20重量%の範囲である請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. イリジウムカルボニル化触媒をイリジウムとして測定し500〜3000ppmの範囲の濃度にて液体反応組成物中に存在させる請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 促進剤がルテニウムである請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 促進剤を[0.5〜15]:1の促進剤:イリジウムのモル比にて液体反応組成物中に存在させる請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  10. 補助促進剤がアルカリ金属沃化物である請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  11. アルカリ金属沃化物が沃化リチウムである請求項10に記載の方法。
  12. 補助促進剤がアルカリ土類金属沃化物である請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  13. 補助促進剤がI- を発生しうる金属錯体である請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  14. 金属がランタン、セリウム、アルミニウム、ニッケル、鉄またはクロムである請求項13に記載の方法。
  15. 金属がその沃化物の形態である請求項14に記載の方法。
  16. 補助促進剤がI- を発生しうる塩である請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  17. 塩が第四アンモニウムもしくはホスホニウム沃化物である請求項16に記載の方法。
  18. 補助促進剤がリチウムであり、ルテニウムとイリジウムとのモル比が約[2:1]であり、リチウムとイリジウムとのモル比が[0.5〜1.5]:1の範囲である請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  19. カルボニル化反応温度が150〜220℃の範囲であり、全圧力が15〜100bargの範囲である請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
JP35098997A 1996-12-19 1997-12-19 酢酸の製造用イリジウム触媒カルボニル化方法 Expired - Fee Related JP4071333B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9626429.6 1996-12-19
GBGB9626429.6A GB9626429D0 (en) 1996-12-19 1996-12-19 Process

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10310550A JPH10310550A (ja) 1998-11-24
JP4071333B2 true JP4071333B2 (ja) 2008-04-02

Family

ID=10804718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35098997A Expired - Fee Related JP4071333B2 (ja) 1996-12-19 1997-12-19 酢酸の製造用イリジウム触媒カルボニル化方法

Country Status (19)

Country Link
US (1) US5877348A (ja)
EP (1) EP0849248B1 (ja)
JP (1) JP4071333B2 (ja)
KR (1) KR19980064382A (ja)
CN (1) CN1117059C (ja)
AR (1) AR010832A1 (ja)
BR (1) BR9706621A (ja)
CA (1) CA2225137C (ja)
DE (1) DE69705292T2 (ja)
GB (1) GB9626429D0 (ja)
ID (1) ID19237A (ja)
MY (1) MY128193A (ja)
NO (1) NO975919L (ja)
RU (1) RU2184724C2 (ja)
SA (2) SA98190161B1 (ja)
SG (1) SG55440A1 (ja)
TW (1) TW462962B (ja)
UA (1) UA51653C2 (ja)
ZA (1) ZA9711273B (ja)

Families Citing this family (91)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9626324D0 (en) * 1996-12-19 1997-02-05 Bp Chem Int Ltd Process
US6211405B1 (en) * 1998-10-23 2001-04-03 Celanese International Corporation Addition of iridium to the rhodium/inorganic iodide catalyst system
US6552221B1 (en) 1998-12-18 2003-04-22 Millenium Petrochemicals, Inc. Process control for acetic acid manufacture
US6137000A (en) * 1999-02-16 2000-10-24 Eastman Chemical Company Method for carbonylation of lower aliphatic alcohols using a supported iridium and lanthanide series catalyst
DE19917681C2 (de) * 1999-04-19 2003-02-27 Heraeus Gmbh W C Verfahren zur Herstellung von Iridiumacetat
US6274096B1 (en) 1999-11-01 2001-08-14 Acetex (Cyprus) Limited Methanol plant retrofit
US6781014B1 (en) 1999-11-01 2004-08-24 Acetex (Cyprus) Limited Methanol plant retrofit for manufacture of acetic acid
US6232352B1 (en) 1999-11-01 2001-05-15 Acetex Limited Methanol plant retrofit for acetic acid manufacture
US6458995B1 (en) 2000-03-31 2002-10-01 Celanese International Corporation Catalytic composition for carbonylation including iridium and pyridine polymers
YU101502A (sh) * 2000-07-06 2006-05-25 Millenium Petrochemicals Inc. Upravljanje procesom proizvodnje sirćetne kiseline
US6627770B1 (en) 2000-08-24 2003-09-30 Celanese International Corporation Method and apparatus for sequesting entrained and volatile catalyst species in a carbonylation process
US6531630B2 (en) 2000-12-29 2003-03-11 Kenneth Ebenes Vidalin Bimodal acetic acid manufacture
GB0211560D0 (en) * 2002-05-20 2002-06-26 Bp Chem Int Ltd Process
GB0213485D0 (en) * 2002-06-12 2002-07-24 Bp Chem Int Ltd Process
GB0221800D0 (en) 2002-09-19 2002-10-30 Bp Chem Int Ltd Process
GB0222618D0 (en) * 2002-09-30 2002-11-06 Bp Chem Int Ltd Process
US6846951B1 (en) 2003-10-09 2005-01-25 Acetex (Cyprus) Limited Integrated process for acetic acid and methanol
MY146697A (en) 2004-07-09 2012-09-14 Acetex Cyprus Ltd Preparation of syngas for acetic acid synthesis by partial oxidation of methanol feedstock
CA2496839A1 (en) 2004-07-19 2006-01-19 Woodland Chemical Systems Inc. Process for producing ethanol from synthesis gas rich in carbon monoxide
CN100443173C (zh) * 2004-11-22 2008-12-17 中国科学院化学研究所 甲醇合成乙酸或乙酸甲酯合成乙酐的催化剂体系及应用
GB0601865D0 (en) * 2006-01-30 2006-03-08 Bp Chem Int Ltd Process
TWI465424B (zh) 2006-03-21 2014-12-21 Bp Chem Int Ltd 製造醋酸的方法
BRPI0710578B1 (pt) * 2006-04-05 2016-11-29 Woodland Biofuels Inc método de produção de etanol a partir de gás de síntese
GB0607395D0 (en) * 2006-04-12 2006-05-24 Bp Chem Int Ltd Process
DE102007014914B4 (de) * 2007-03-26 2013-09-12 Heraeus Precious Metals Gmbh & Co. Kg Katalytisch hochwirksame Edelmetall-Carboxylat-Verbindungen von Ir, Ru, Rh, Pd, Pt und Au
US7902398B2 (en) 2007-04-25 2011-03-08 Celanese International Corporation Method and apparatus for carbonylation with reduced catalyst loss
US7989659B2 (en) 2007-05-17 2011-08-02 Celanese International Corporation Method and apparatus for making acetic acid with improved light ends column productivity
US7619113B2 (en) * 2007-09-27 2009-11-17 Celanese International Corporation Method and apparatus for making acetic acid with improved purification
US7902397B2 (en) * 2007-10-11 2011-03-08 Celanese International Corporation Method and apparatus for making acetic acid with improved productivity
MY175851A (en) * 2008-04-29 2020-07-13 Celanese Int Corp Methanol carbonylation system having absorber with multiple solvent options
US7820855B2 (en) 2008-04-29 2010-10-26 Celanese International Corporation Method and apparatus for carbonylating methanol with acetic acid enriched flash stream
US7884237B2 (en) 2008-11-07 2011-02-08 Celanese International Corp. Methanol carbonylation with improved aldehyde removal
US8168822B2 (en) 2009-07-07 2012-05-01 Celanese International Corporation Acetic acid production by way of carbonylation with enhanced reaction and flashing
US8455685B2 (en) 2009-07-07 2013-06-04 Celanese International Corporation Acetic anhydride production by way of carbonylation with enhanced reaction and flashing
CN102093198B (zh) * 2009-12-15 2012-12-05 上海吴泾化工有限公司 一种生产乙酸的方法
CN102093196B (zh) * 2009-12-15 2013-03-06 上海吴泾化工有限公司 一种链烷醇和/或其活性衍生物的羰基化制备羧酸的方法
WO2012039841A1 (en) 2010-02-02 2012-03-29 Celanese International Corporation Integrated process for producing alcohols from a mixed acid feed
US8575403B2 (en) 2010-05-07 2013-11-05 Celanese International Corporation Hydrolysis of ethyl acetate in ethanol separation process
US8932372B2 (en) 2010-02-02 2015-01-13 Celanese International Corporation Integrated process for producing alcohols from a mixed acid feed
US8569551B2 (en) 2010-05-07 2013-10-29 Celanese International Corporation Alcohol production process integrating acetic acid feed stream comprising water from carbonylation process
US8710279B2 (en) 2010-07-09 2014-04-29 Celanese International Corporation Hydrogenolysis of ethyl acetate in alcohol separation processes
US9272970B2 (en) 2010-07-09 2016-03-01 Celanese International Corporation Hydrogenolysis of ethyl acetate in alcohol separation processes
US8664454B2 (en) 2010-07-09 2014-03-04 Celanese International Corporation Process for production of ethanol using a mixed feed using copper containing catalyst
US8859827B2 (en) 2011-11-18 2014-10-14 Celanese International Corporation Esterifying acetic acid to produce ester feed for hydrogenolysis
US8378141B2 (en) 2010-08-16 2013-02-19 Celanese International Corporation Process and system for supplying vapor from drying column to light ends column
US8530696B2 (en) 2010-09-24 2013-09-10 Celanese International Corporation Pump around reactor for production of acetic acid
US8877963B2 (en) 2010-09-28 2014-11-04 Celanese International Corporation Production of acetic acid with high conversion rate
US8394988B2 (en) 2010-09-28 2013-03-12 Celanese International Corporation Production of acetic acid with high conversion rate
US8461379B2 (en) 2010-10-12 2013-06-11 Celanese International Corporation Production of acetic acid comprising feeding at least one reactant to a recycle stream
TWI527793B (zh) 2010-10-13 2016-04-01 瑟蘭斯國際股份有限公司 回收鹵素促進劑和移除過錳酸鹽還原化合物的製程
CN101973866B (zh) * 2010-10-27 2013-04-24 上海华谊(集团)公司 一种羰化合成丙酸的制备方法
US8637698B2 (en) 2010-11-19 2014-01-28 Celanese International Corporation Production of acetic acid with an increased production rate
EP2653459B2 (en) * 2010-12-15 2021-12-08 Daicel Corporation Acetic acid production method
US8563773B2 (en) 2010-12-16 2013-10-22 Celanese International Corporation Eductor-based reactor and pump around loops for production of acetic acid
US8754268B2 (en) 2011-04-26 2014-06-17 Celanese International Corporation Process for removing water from alcohol mixtures
CN103080053B (zh) 2011-04-26 2015-08-12 国际人造丝公司 使用叠置床反应器生产乙醇的方法
WO2012149137A1 (en) 2011-04-26 2012-11-01 Celanese International Corporation Process for the production of ethanol from an acetic acid feed and a recycled ethyl acetate feed
US8686199B2 (en) 2011-04-26 2014-04-01 Celanese International Corporation Process for reducing the concentration of acetic acid in a crude alcohol product
US8592635B2 (en) 2011-04-26 2013-11-26 Celanese International Corporation Integrated ethanol production by extracting halides from acetic acid
US8884081B2 (en) 2011-04-26 2014-11-11 Celanese International Corporation Integrated process for producing acetic acid and alcohol
US9073816B2 (en) 2011-04-26 2015-07-07 Celanese International Corporation Reducing ethyl acetate concentration in recycle streams for ethanol production processes
US8697908B2 (en) 2011-05-05 2014-04-15 Celanese International Corporation Removal of amine compounds from carbonylation process stream containing corrosion metal contaminants
US8952196B2 (en) 2011-05-05 2015-02-10 Celanese International Corporation Removal of aromatics from carbonylation process
US8895786B2 (en) 2011-08-03 2014-11-25 Celanese International Corporation Processes for increasing alcohol production
US9663437B2 (en) 2011-09-13 2017-05-30 Celanese International Corporation Production of acetic acid with high conversion rate
WO2013070209A1 (en) 2011-11-09 2013-05-16 Celanese International Corporation Integrated carbonylation and hydrogenation process to obtain ethanol
US8614359B2 (en) 2011-11-09 2013-12-24 Celanese International Corporation Integrated acid and alcohol production process
US8686201B2 (en) 2011-11-09 2014-04-01 Celanese International Corporation Integrated acid and alcohol production process having flashing to recover acid production catalyst
WO2013070210A1 (en) 2011-11-09 2013-05-16 Celanese International Corporation Integrated carbonylation and hydrogenation process to obtain ethanol having flashing to recover acid production catalyst
US8748673B2 (en) 2011-11-18 2014-06-10 Celanese International Corporation Process of recovery of ethanol from hydrogenolysis process
US20130131400A1 (en) 2011-11-22 2013-05-23 Celanese International Corporation Hydrogenating Acetic Acid to Produce Ethyl Acetate and Reducing Ethyl Acetate to Ethanol
EP2782890A1 (en) 2011-11-22 2014-10-01 Celanese International Corporation Esterifying an ethanol and acetic acid mixture to produce an ester feed for hydrogenolysis
US9029614B2 (en) 2011-12-14 2015-05-12 Celanese International Corporation Phasing reactor product from hydrogenating acetic acid into ethyl acetate feed to produce ethanol
WO2013101304A1 (en) 2011-12-29 2013-07-04 Celanese International Corporation Process for producing ethanol from impure methanol
WO2013119275A1 (en) 2012-02-08 2013-08-15 Celanese International Corporation Production of acetic acid from methanol
US8859810B2 (en) 2012-08-21 2014-10-14 Celanese International Corporation Process for recovering permanganate reducing compounds from an acetic acid production process
WO2014143840A2 (en) 2013-03-15 2014-09-18 Celanese International Corporation Process for separating product gas using carbonylation processes
US9505691B2 (en) 2014-10-02 2016-11-29 Celanese International Corporation Process for producing acetic acid
US9260369B1 (en) 2014-11-14 2016-02-16 Celanese International Corporation Processes for producing acetic acid product having low butyl acetate content
US9302975B1 (en) 2015-07-01 2016-04-05 Celanese International Corporation Process for flashing a reaction medium
US9561994B2 (en) 2015-01-30 2017-02-07 Celanese International Corporation Processes for producing acetic acid
US9487464B2 (en) 2015-01-30 2016-11-08 Celanese International Corporation Processes for producing acetic acid
US9505696B2 (en) 2015-02-04 2016-11-29 Celanese International Corporation Process to control HI concentration in residuum stream
US10413840B2 (en) 2015-02-04 2019-09-17 Celanese International Coporation Process to control HI concentration in residuum stream
US9512056B2 (en) 2015-02-04 2016-12-06 Celanese International Corporation Process to control HI concentration in residuum stream
US9302974B1 (en) 2015-07-01 2016-04-05 Celanese International Corporation Process for producing acetic acid
US9382183B1 (en) 2015-07-01 2016-07-05 Celanese International Corporation Process for flashing a reaction medium
WO2017058264A1 (en) 2015-10-02 2017-04-06 Celanese International Corporation Process to produce acetic acid with recycle of water
US9908835B2 (en) 2015-11-13 2018-03-06 Celanese International Corporation Processes for purifying acetic and hydrating anhydride
US9957216B2 (en) 2015-11-13 2018-05-01 Celanese International Corporation Processes for producing acetic acid
JP2023528451A (ja) 2020-06-03 2023-07-04 セラニーズ・インターナショナル・コーポレーション 酢酸の製造及び精製

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8904125D0 (en) * 1989-02-23 1989-04-05 British Petroleum Co Plc Process for preparing carboxylic acids
US5672743A (en) * 1993-09-10 1997-09-30 Bp Chemicals Limited Process for the production of acetic acid
CN1070167C (zh) * 1994-05-13 2001-08-29 派蒂斯艾西提克公司 用基于铱和碘化物的可溶性催化剂制备羧酸或相应酯的方法
GB9503382D0 (en) * 1995-02-21 1995-04-12 Bp Chem Int Ltd Process
US5696284A (en) * 1995-06-21 1997-12-09 Bp Chemicals Limited Process for the carbonylation of alkyl alcohols and/or reactive derivatives thereof

Also Published As

Publication number Publication date
AR010832A1 (es) 2000-07-12
CA2225137A1 (en) 1998-06-19
ID19237A (id) 1998-06-28
ZA9711273B (en) 1999-06-15
EP0849248B1 (en) 2001-06-20
GB9626429D0 (en) 1997-02-05
CN1117059C (zh) 2003-08-06
TW462962B (en) 2001-11-11
NO975919D0 (no) 1997-12-16
BR9706621A (pt) 1999-05-18
NO975919L (no) 1998-06-22
RU2184724C2 (ru) 2002-07-10
SG55440A1 (en) 1998-12-21
SA98190161B1 (ar) 2006-10-09
CN1187482A (zh) 1998-07-15
SA98190164B1 (ar) 2006-10-11
UA51653C2 (uk) 2002-12-16
JPH10310550A (ja) 1998-11-24
EP0849248A1 (en) 1998-06-24
DE69705292D1 (de) 2001-07-26
DE69705292T2 (de) 2001-10-11
US5877348A (en) 1999-03-02
CA2225137C (en) 2008-05-20
MX9710438A (es) 1998-09-30
MY128193A (en) 2007-01-31
KR19980064382A (ko) 1998-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4071333B2 (ja) 酢酸の製造用イリジウム触媒カルボニル化方法
JP4017723B2 (ja) 酢酸の製造用イリジウム触媒カルボニル化方法
JP3884504B2 (ja) アルキルアルコールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化方法
JP4017725B2 (ja) 酢酸の製造用イリジウム触媒カルボニル化方法
JP4017724B2 (ja) 酢酸の製造用イリジウム触媒カルボニル化方法
KR100674393B1 (ko) 디메틸에테르의카르보닐화에의한아세트산제조방법
KR101051905B1 (ko) 금속-세자리 리간드 촉매를 사용한 카르보닐화 방법
JP5336028B2 (ja) 酢酸の製造方法
EP0999198B1 (en) Process for the production of acetic acid
MXPA97010438A (en) Catalyzed carbonilation process with iridiopara acet acid production
GB2337751A (en) Iridium-catalysed carbonylation process for the production of acetic acid

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees