JP4071312B2 - 小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小の距離を保って対向する一対の接点部と、これら接点部間に位置する可動の接点片等とを有し、接点片等が前記対向する接点部のいずれかに接触することにより電気回路の切換を行うマイクロスイッチなどの小型スイッチにおいて、特に対向して設けられた接点部に使用される接点片の取付部構造の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、上記小型スイッチに用いられる接点部の材料としては、接触面の比抵抗が小さいこと、機械的衝撃による摩耗に耐えること、及び外部環境に対して安定して酸化しないこと、などの機能的な観点から金や白金等が用いられている。しかし、金や白金等は高価なために接点部の接触面である接点片のみに使用され、接点部の本体部分であるリードフレームには銅や銅合金が使用されることが多い。
【0003】
図7は、一対のリードフレーム2a,2bに接点片1a,1bを取り付ける場合の従来例を示したものである。リードフレーム2a,2bの各対向辺4a,4bには平面形状が略長方形の凹所3a,3bが形成される。前記接点片1a,1bは、凹所3a,3bと略同一の平面形状をしており、凹所3a,3b内に挿入された後かしめ矢5によって上方向から圧縮され塑性変形する。接点片1a,1bは横方向に膨張して凹所3a,3bとの間の隙間6を埋め、リードフレーム2a,2bに強固に固定されることになる。小型スイッチにあっては、対向する接点片1a,1b間の距離が約0.6mmから1.6mm程度と微小に設定されるので、かしめる際には接点片1a,1b間の距離を確保するためのスペーサ7を接点片1a,1b間に挟み込む必要がある(例えば特公平2−15966号公報参照)。
【0004】
図8は、かしめた後の接点片1a,1b、リードフレーム2a,2b及びスペーサ7の相互の関係を示したものである。接点片1a,1bは、かしめ矢5による打撃を受けて横方向に膨張しリードフレームにかしめられると共に、凹所3a,3bからのはみ出しはスペーサ7によって規制される。なお、図中の符号8a,8bはかしめによってできた凹みであり、またスペーサ7はかしめた後に取り除かれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来における接点片の取付部構造の製造方法にあっては、かしめた時に接点片1a,1bでスペーサ7を挟み付けているために、スペーサ7を取り除く際にスペーサ7と接点片1a,1bとの接触面に生じる摩擦力によりスペーサ7が摩耗し、繰り返し使用しているとスペーサ7の表面が粗くなって、接点片1a,1bの接触面にも傷を発生させる等の問題があった。このため、スペーサ7を頻繁に交換しなければ品質維持が図られず、製品コストが上昇する原因となっていた他、スペーサ7の取扱いが製造工程において面倒なものとなっていた。一方、上記接点片1a,1bの接触面に発生する傷を少なくする方法として、例えば接触面に潤滑油を塗布することも考えられるが、この場合には摩擦熱によって潤滑油が接点片1a,1bに焼き付き、導通不良を起こしてしまうおそれがあった。
【0006】
そこで、本発明は、接点片をリードフレームにかしめる際に、対向する接点片の間の距離をスペーサ等を使用しなくても一定に確保できるようにすると共に、接点片の表面に傷が付くのを防止した小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、所定の間隔を保って対向する一対のリードフレームと、各リードフレームの対向辺に設けられた凹所と、該凹所と同じ平面形状を有し凹所内に挿入された後に上記リードフレームにかしめられる接点片とからなる小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法であって、上記凹所の平面形状にリードフレームの対向辺から内部に向かって横幅が広くなる部分を設け、この凹所に挿入した前記接点片の周囲のリードフレームを打撃することによって、前記接点片を前記リードフレームにかしめてなることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に基づいて本発明に係る小型スイッチの接点片の取付部構造の実施例を詳細に説明する。図1乃至図3に示したように、一対のリードフレーム9a,9bには、従来と同様に、各対向辺10a,10bに凹所11a,11bが設けられる。この凹所11a,11bは、平面形状が従来例とは異なっており、図示したように、リードフレーム9a,9bの各対向辺10a,10b側が狭く内部の方が広い略凸字形状に形成されている。
【0009】
一方、この凹所11a,11b内に挿入される接点片12a,12bも、上記凹所11a,11bの形状に対応した略凸字形の平面形状を持っており、凹所11a,11bに僅かな隙間を持って嵌まり込む。
【0010】
接点片12a,12bは、その周囲3ヶ所をかしめ矢(図示せず)で打撃することによりリードフレーム9a,9bにかしめられるが、同一形状の凹所11a,11b内に嵌め込まれているために、かしめた時に各対向片10a,10b側へずれ動いてしまうことがない。従って、従来のように対向する接点片12a,12bの間にスペーサを配置しなくても、所定の距離を保った状態で接点片12a,12bが互いに向かい合うことになる。また、接点片12a,12bは、かしめる前から凹所11a,11bに位置決めされるので、小さな打撃力でもリードフレーム9a,9bにしっかりと固定される他、接点片12a,12b自体には打撃力を加えてないので、接点片12a,12bの接触面に歪みが発生しにくく接触面を良好に保つことができる。なお、図3において、14a,14bはかしめ矢の打撃によって生じた凹みである。
【0011】
なお、上記凹所11a,11bの平面形状は、対向辺10a,10b側よりリードフレーム9a,9bの内部の横幅が広ければ上記凸型形状に限られるものではなく、例えば台形形状などでもよい。
【0012】
次に、上記接点部を形成するための一方法を説明する。リードフレーム9a,9bには主に黄銅等の銅合金が使用され、約0.3mmから1.0mm程度の厚さに設定される。一方、接点片12a,12bには金や白金等の材料が使用され、リードフレーム9a,9bとほぼ同じ厚さに設定される。接点片12a,12b間の距離は、電気容量やスイッチの種類等により0.6mmから1.6mm程度の間に設定される。
【0013】
図4乃至図6は、上述したプレスを用いた接点片の切断方法、及び接点片の凹所への挿入方法を示したものである。図示したように、プレス機上にはリードフレーム9が固定されており、リードフレーム9の上部には左右方向に移動可能なスライドパンチ15が配置されている。スライドパンチ15は、後述する接点片用帯材から接点片を切り出すと共に、この接点片を凹所11上に搬送するための装置である。スライドパンチ15上にはこれに接触するようにダイス16が固定される。ダイス16には接点片12と同じ平面形状の孔が設けられ、この孔内に接点片用帯材17が挿入されている。スライドパンチ15上にもダイス16と同じ形状の孔が設けられ、ダイス16の孔を通して接点片用帯材17が挿入されている。ダイス16は固定されているので、スライドパンチ15が左右方向に移動することで、ダイス16とスライドパンチ15との間で接点片用帯材17を剪断することができる。
【0014】
図6に示したように、プレス機を下降させるとこれに伴ってロッキングブロック18が下降し、その下部斜面18aでスライドパンチ15の上部斜面15aを押し出して、スライドパンチ15を水平方向に移動させる。スライドパンチ15の移動により接点片用帯材17から接点片12が切り出される。接点片12が凹所11のほぼ真上まで搬送されてスライドパンチ15が停止する。そして、図6に示したように、かしめ矢19が下降してきてスライドパンチ15内から接点片12を押し出し、リードフレーム9に設けられた凹所11内に嵌め入れる。なお、その後の工程で接点片12の周囲を打撃して接点片12のかしめを完了する。従って、凹所12の形状やスライドパンチ15及びダイス16に設けられた孔の形状、更には接点片用帯材17の断面形状をそれぞれ凸形状にすることで、上記実施例と同様の接点片の取付部構造を得ることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法によれば、対向する各リードフレームには対向辺側からリードフレーム内部に向かって横幅が広くなるように凹所を設け、該凹所内に凹所と同じ平面形状を持つ接点片を挿入し、リードフレームに接点片をかしめるようにしたので、かしめた時に接点片が対向辺側へずれ動くといったことがない。従って、従来のように対向する接点片の間にスペーサを配置しなくても両者間に一定の隙間を保つことができるため、スペーサを必要としない分製造工程が簡易となり、結果的に製造コストの削減を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る接点片の取付部構造においてかしめる前の状態を示す斜視図である。
【図2】上記図1のA−A線断面図である。
【図3】上記接点片の取付部構造においてかしめた後の構造を示す斜視図である。
【図4】上記接点片の取付構造の製造工程の一部を示す斜視図である。
【図5】上記図4のB−B線断面図である。
【図6】接点片をリードフレームの凹所に挿入する時の状態を示した断面図である。
【図7】従来の接点片の取付部構造においてかしめる前の状態を示す斜視図である。
【図8】上記図7の取付部構造においてかしめた後の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
9a,9b リードフレーム
10a,10b 対向辺
11a,11b 凹所
12a,12b 接点片
Claims (3)
- 所定の間隔を保って対向する一対のリードフレームと、各リードフレームの対向辺に設けられた凹所と、該凹所と同じ平面形状を有し凹所内に挿入された後に上記リードフレームにかしめられる接点片とからなる小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法であって、上記凹所の平面形状にリードフレームの対向辺から内部に向かって横幅が広くなる部分を設け、この凹所に挿入した前記接点片の周囲のリードフレームを打撃することによって、前記接点片を前記リードフレームにかしめてなることを特徴とする小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法。
- 前記接点片は、前記リードフレームの凹所の周囲3ヶ所をかしめて固定される請求項1記載の小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法。
- 前記凹所の周囲3ヶ所は、前記凹所の左右のそれぞれの側部に1ヶ所ずつ及び後部に1ヶ所である請求項2記載の小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP34738696A JP4071312B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP34738696A JP4071312B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法 |
Publications (2)
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JPH10188708A JPH10188708A (ja) | 1998-07-21 |
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ID=18389883
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JP34738696A Expired - Lifetime JP4071312B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 小型スイッチの接点片の取付部構造の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4071312B2 (ja) |
-
1996
- 1996-12-26 JP JP34738696A patent/JP4071312B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10188708A (ja) | 1998-07-21 |
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