JP4070905B2 - 消火装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内において発生した火災発生場所の位置に応じて、室内に設けた複数の消火液散布ヘッドのうちの所定の消火液散布ヘッドから消火液を散布して火災の初期消火を効率良く行い得る消火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から各家庭の室内1’に配設され、消防車が到着するまでの間の初期消火を行うための消火装置が各種提案されている。このような消火装置としては、図8に示すように天井の中央部近傍に火災感知センサーと消火液散布ヘッド4’とを配設してなる消火装置が挙げられる。
【0003】
しかしながら、上記消火装置では一つの消火液散布ヘッド4’が室内の天井の中央部近傍にのみ配設されているとともに、家庭の室内には、通常、その天井の中央部に照明器具A’が設置されていることが多いことから、図8に示したように、この照明器具A’が障害になって消火液散布ヘッド4’から散布された消火液が室内1’に均一に散布されない散布障害発生域Yが発生する、即ち、上記消火液散布ヘッド4’から見た照明器具A’の向こう側の室内1’部分に消火液が十分に散布されないことがあるといった問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、室内のいずれの場所で発生した火災であっても、その初期消火を確実に行い得る消火装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の消火装置は、室内を複数の散布域部に区画すると共に各区画散布域部に火災感知センサーと消火液散布ヘッドとを配設し、これらの全ての消火液散布ヘッドを一つの消火液貯蔵タンクに連通させてなる消火装置において、いずれか一つの区画散布域部に配設した火災感知センサーが火災を感知した時に、この区画散布域部と該区画散布域部に隣接する区画散布域部との消火液散布ヘッドから上記消火液貯蔵タンク内の消火液を散布させ、他の区画散布域部の消火液散布ヘッドを散布不能状態に維持するように構成したことを特徴とする。
【0006】
さらに、上記消火装置において、室内を該室の中央部が交差点となるように四つ以上の散布域部に区画し、火災発生時には火災感知センサーが感知した区画散布域部に対して対角線上に対向する区画散布域部の消火液散布ヘッドのみを散布不能状態に維持させるように構成している。
【0007】
請求項2に記載の消火装置は、請求項1に記載の消火装置において、消火液貯蔵タンクは各区画散布域部に対応して配設した開閉弁を介して各消火液散布ヘッドに連通していると共に、各区画散布域部に火災感知センサーの作動によってガス通路を通じて上記消火液貯蔵タンク側に圧力ガスを供給するガスボンベを配設し、火災の発生時に、該火災を感知した火災感知センサーによりこの火災感知センサーに対応するガスボンベを開放させてその圧力ガスによりこの火災感知センサーを設けた区画散布域部と該区画散布域部に隣接する区画散布域部とを除くその他の区画散布域部側の開閉弁を閉止する一方、消火液貯蔵タンク内の消火液を上記火災感知センサーを設けた区画散布域部とこの区画散布域部に隣接する区画散布域部に消火液散布ヘッドを通じて散布させるように構成したことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の消火装置は、請求項2に記載の消火装置における開閉弁の構造であって、弁本体内に消火液流通路とこの消火液流通路の開閉用弁体とを設けて該開閉用弁体を介して上記消火液流通路を消火液貯蔵タンクと消火液散布ヘッドとに連通させている一方、上記弁本体内に上記消火液流通路開閉用弁体を圧力ガスによって閉止させるガス流通路を形成してあり、このガス流通路の出口側を逆止弁を介して消火液貯蔵タンク側に連通させていると共に入口側をガスボンベに火災感知センサーを介して連通させてなる構造を有している。
【0009】
【作用】
本発明の消火装置の作動要領を説明する。室内の任意の場所で火災が発生すると、この火災が発生した区画散布域部に対応した火災感知センサーが上記火災を感知し、一つの消火液貯蔵タンク内からこの火災感知センサーを有する区画散布域部に設けられた消火液散布ヘッドと該区画散布域部に隣接する区画散布域部に設けられた消火液散布ヘッドとに消火液を供給してこれらの消火液散布ヘッドから消火液が散布され、上記火災の初期消火が行われる。
【0010】
一方、上記区画散布域部以外の区画散布域部には消火液を散布する必要はないので、上記火災感知センサーによる火災の感知によってその区画散布域部の消火液散布ヘッドには上記消火液貯蔵タンクからの消火液の供給が遮断された状態にする。このように、火災が発生した区画散布域部及びこの区画散布域部に隣接した区画散布域部に対応した消火散布ヘッドから消火液が散布されて、火災部分だけでなくその周囲にも消火液が散布されるので、火災が他に拡がることはない。
【0011】
又、この時、上述したように上記区画散布域部以外の区画散布域部の消火液散布ヘッドは消火液が散布不能状態に維持されるので、消火液貯蔵タンク内の消火液は、火災が発生した区画散布域部及びこの区画散布域部に隣接した区画散布域部の消火散布ヘッドに集中的に供給され、よって、必要最小限の量の消火液でもって火災部分に充分な量の消火液を供給することができ火災の初期消火を確実に行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の消火装置の具体的な実施の形態を図面を参照しつつ説明すると、図1に示したように、平面矩形状の1つの室1を点線で示す仮想線によって四等分割して四つの区画散布域部1a、1b、1c、1dに区画し、これらの仮想的に分割された各区画散布域部1a、1b、1c、1dの夫々に火災感知センサー2a、2b、2c、2dと、各火災感知センサー2a、2b、2c、2dの夫々に対応した消火液散布ヘッド4a、4b、4c、4dとを配設している。
【0013】
上記各火災感知センサー2a〜2dは、上記各区画散布域部1a〜1dの天井下面における略中央部に夫々配設されていると共にこれらの火災感知センサー2a〜2dの夫々に対応させて天井裏側にガスボンベ3a、3b、3c、3d(図2、図3に示す)を配設している一方、上記各消火液散布ヘッド4a〜4dは、上記室1の中央部、即ち、各区画散布域部1a〜1dの交差点における天井下面に吊支された照明器具Aの回りにおける各区画散布域部1a〜1dの隅角部にそれぞれ配設されてあり、これらの消火液散布ヘッド4a〜4bからそれぞれの対応する区画散布域部1a〜1dに向かって消火液Bが散布されると、図1に示すように、それぞれの区画散布域部1a〜1dの略々全面に対して平面円形状の散布エリア5a〜5dとなり、且つ隣接する散布エリア5a〜5dの一部は重複するように構成されている。
【0014】
さらに、上記室1の天井裏の適所、好ましくは、上記照明器具Aの上方側の天井裏空間部には上記各火災感知センサー2a〜2dにそれぞれ対応する4個の開閉弁6a〜6dを一まとめにして配設していると共に1つの消火液貯蔵タンク8を設置してあり、この消火液貯蔵タンク8はガス圧によって圧搾変形可能な容器から形成されていて密封外筒9に内蔵されている。
【0015】
上記各開閉弁6a〜6dの構造は、図4に示すように、本体60の上半部内に上下方向に貫通するガス流通路61を形成していると共に下半部内に消火液流通路62を形成し、これらのガス流通路61の下端と消火液流通路62の上端間に弁体63を上下摺動自在に内装している弁室64を形成してあり、弁体63は常態においてはスプリング69の弾発力によって消火液流通路62の開口上端縁に形成している弁座65から離間していて弁室64内を消火液流通路62に連通させた状態を維持している。一方、上記ガス流通路61の下端は弁室64の上端に連通して弁体63をガス圧により押し下げるようにしていると共に上端開口部に逆止弁66を設けている。さらに、ガス流通路61の中間部には該ガス流通路61と後述する外部配管とを連通させるガス流入口67を設けていると共に弁室64側には該弁室64を通じて消火液流通路62に消火液を供給するための消火液流入口68を連通させている。
【0016】
このように構成した各開閉弁6a〜6dは図2に示すように、逆止弁66を設けているガス流通路61の上端開口部を分岐ガス管10a 〜10d を介して1本のガス導入管10に連通させていると共にこのガス導入管10の開口端部を図2及び図5に示すように、上記消火液貯蔵タンク8の密封外筒9内の加圧室91に連結、連通させている。さらに、各開閉弁6a〜6dの消火液流入口68を分岐消火液管11a 〜11d を介して1本の消火液供給管11に連通させていると共にこの消火液供給管11を上記消火液貯蔵タンク8に連結、連通させている。なお、消火液貯蔵タンク8の消火液吐出口は一定以上の圧力によって破壊する蓋部材81により閉止されてあり、この蓋部材81を介して上記消火液供給管11を消火液吐出口に接続している。
【0017】
また、各開閉弁6a〜6dのガス流入口67には夫々ガス供給管12a 〜12d が連結、連通してあり、これらのガス供給管12a 〜12d は夫々対応する火災感知センサー2a〜2d側のガスボンベ3a〜3dに接続している。そして、各ガスボンベ3a〜3dには火災感知センサー2a〜2dの作動によってガスボンベ3a〜3dを開放する弁機構7a〜7dがそれぞれ配設されている。
【0018】
この弁機構7a〜7dは、図2に及び図3(a)(b)に示すように、弁函71内にスプリング74によって常時上方に付勢されている弁棒72を上下摺動自在に配設してあり、この弁棒72を上記スプリング力に抗して下動させてその下端を一定温度(約70℃) に達した時に作動する火災感知センサー2a〜2dの作動片21により保持させ、常態においてはその内部に設けているガス通路73の開口上端部をガスボンベ3a〜3dのガス供給口から離間させ且つ該ガス通路73の他端を弁函71内を通じて夫々の開閉弁6a〜6dの上記ガス流入口67に連結、連通している上記ガス供給管12a 〜12d との連通を遮断していると共に火災の発生によって作動片21が作動した時に上動して該弁棒72のガス通路73をガスボンベ3a〜3dのガス供給口と上記ガス供給管12a 〜12d にそれぞれ連通させるように構成している。
【0019】
上記のように、各区画散布域部1a〜1dに配設した火災感知センサー2a〜2dに一対一の対応で弁機構7a〜7dを介してガスボンベ3a〜3dをそれぞれ配設すると共にこれらのガスボンベ3a〜3bからのガス供給管12a 〜12d をそれぞれ対応する開閉弁6a〜6dのガス流入口67に連結、連通させているが、開閉弁6a〜6bの上記各消火液流通路62は、図2に示すように、例えば、区画散布域部1aに対応した開閉弁6aの消火液流通路62を消火液流出管13a を通じて該区画散布域部1aと対角線上の区画散布域部1cに設けた消火液散布ヘッド4cに連結、連通させている。同様に、区画散布域部1bに対応した開閉弁6bの消火液流通路62を消火液流出管13b を通じて該区画散布域部1bと対角線上の区画散布域部1dに設けた消火液散布ヘッド4dに連結、連通させ、区画散布域部1cに対応した開閉弁6cの消火液流通路62を消火液流出管13c を通じて該区画散布域部1cと対角線上の区画散布域部1aに設けた消火液散布ヘッド4aに連結、連通させ、区画散布域部1dに対応した開閉弁6dの消火液流通路62を消火液流出管13d を通じて該区画散布域部1dと対角線上の区画散布域部1bに設けた消火液散布ヘッド4bに連結、連通させている。
【0020】
次に、上記のように構成した消火装置の使用要領について説明する。図1に示したように、例えば、室1内における区画散布域部1aにおけるX地点において火災が発生した場合、該区画散布域部1a内に配設された火災感知センサー2aがX地点における火災による熱を感知し、所定温度(70℃内外) に達した時に該火災感知センサー2aの作動片21が作動してこの作動片21によって固定、保持されていた弁機構7aの弁棒72が上動し、図3(b) に示すように該弁棒72内のガス通路73の開口上端を火災感知センサー2aに対応して設けられたガスボンベ3aのガス供給口に連結、連通させると同時にこのガス通路73をガス供給管12a に連通させる。
【0021】
そうすると、ガスボンベ3a内のガスがガス供給管12a を流通して開閉弁6aのガス流入口67内に入り、このガス流入口67からガス流通路61を通じて逆止弁66を開放させながら分岐ガス管10a からガス導入管10内に入り、該ガス導入管10を通じて消火液貯蔵タンク8の密封外筒9の加圧室91内に圧入、充満してそのガス圧により消火液貯蔵タンク8が圧潰され、蓋部材81を破壊して内部の消火液Bを消火液供給管11に押し出す。なお、分岐ガス管10a からガス導入管10内に圧送されたガスはこのガス導入管10を通じて他の分岐ガス管10b 〜10d に供給されるが、それぞれの分岐ガス管10b 〜10d と接続している開閉弁6b〜6d側へは逆止弁66によって流入するのを阻止されている。
【0022】
一方、消火液貯蔵タンク8の蓋部材81が破壊する前に、開閉弁6a内のガス流通路61を流通するガスの圧力上昇により弁体63がスプリング69の弾発力に抗して押し下げられて弁座65に圧着し、この開閉弁6aの消火液流通路62を閉止して上記火災感知センサー2aを配設している区画散布域部1aに対して対角線上で対向している区画散布域部1c側の消火液散布ヘッド4cに連通した消火液流出管13a への消火液の供給を遮断状態にする。
【0023】
而して、ガス圧により押し潰されて消火液貯蔵タンク8から消火液供給管11に押し出された消火液Bは、この消火液供給管11から分岐消火液管11a 〜11d に流入し、それぞれの分岐消火液管11a 〜11d と連通している開閉弁6a〜6dの消火液流入口68を通じて弁室64内に入る。この時、上述したように、区画散布域部1aに対して対角線上で対向している区画散布域部1c側の消火液散布ヘッド4cに連通した消火液流出管13a はガス圧による弁体63の閉止によりその流通路である開閉弁6a内の弁室64との連通が遮断されているので、該区画散布域部1c側の消火液散布ヘッド4cからは消火液が散布されず、その他の区画散布域部1a、1b、1dに配設している消火液散布ヘッド4a、4b、4dに対しては弁室64からスプリング69力により開放されている消火液流出管13b 、13c 、13d を通じて消火液が供給され、これらの消火液散布ヘッド4a、4b、4dから消火液を区画散布域部1a、1b、1dに、図6に示すように散布して上記区画散布域部1a内のX地点における火災の初期消火が行われる。
【0024】
このように、上記区画散布域部1a〜1dのうちのいずれか一つの区画散布域部内において火災が発生すると、この火災が発生した区画散布域部に配設している火災感知センサーが作動してこの区画散布域部と該区画散布域部に隣接する区画散布域部とに配設した消火液散布ヘッドから消火液Bを散布させる一方、火災が発生した区画散布域部に対して対角線上に対向する区画散布域部に対してはこの区画散布域部に配設している消火液散布ヘッドからの消火液Bの散布を行われないように構成している。
【0025】
従って、火災が発生した区画散布域部と該区画散布域部に隣接する区画散布域部内に集中的に消火液Bを供給して散布することができ、よって、火災の初期消火を十分なものとすることができる。特に、室内1の中央部に照明器具Aが配設されている場合には、火災の発生地点Xからみて照明器具Aの向こう側に配設されている消火液散布ヘッド、即ち、火災が発生した区画散布域部に対して対角線上に対向する区画散布域部に配設した消火液散布ヘッドからの火災発生地点Xへの消火液Bの散布は上記照明器具Aが邪魔になって十分に行えないことが多い。
【0026】
よって、本発明の消火装置では、火災発生地点Xへの消火液Bの散布が十分に行えない可能性のある上記消火液散布ヘッドからの消火液Bの散布を停止するとともに、火災が発生した区画散布域部とこの区画散布域部に隣接する区画散布域部に対応した消火液散布ヘッドから集中的に消火液を散布して、火災の初期消火を効率良く行えるにように構成しているものである。
【0027】
更に、通常、消火液散布ヘッドからの消火液の散布は、図6に示したように、側面略円錐形状で行われるため、各消火液散布ヘッドが有する消火液散布エリアの中央部では十分な消火液Bの散布が行われる一方、上記消火液散布エリアの外側になるほど消火液Bの散布量は相対的に少なくなることがあり、従来の消火装置では、消火液散布エリアの外側近傍地点において火災が発生した場合には、その初期消火が不十分となることがあったが、上記消火装置では、たとえ消火液散布エリアの外側近傍地点において火災が発生した場合にあっても、その隣接する区画散布域部に対応した消火液散布ヘッドからも消火液が二重に散布されるので、消火液の散布が不十分となるといった不測の事態は発生せず、消火液散布エリアの外側近傍地点における火災に対しても十分な初期消火を行うことができる。
【0028】
なお、以上の実施例においては、消火液貯蔵タンク8を密封外筒9内に収納して、この密封外筒9内に圧力ガスを供給することにより、そのガス圧で消火液貯蔵タンク8を圧縮して消火液Bを消火液散布ヘッド4a〜4d側に圧送しているが、図7に示したように、消火液貯蔵タンク8の上部に上記ガス導入管10の先端部を直接連結、連通させておき、上記消火液貯蔵タンク8内に上記ガス導入管10を通じて圧入されるガスにより該消火液貯蔵タンク8内の消火液Bを直接加圧して、上記消火液貯蔵タンク8の下部に連結、連通している上記消火液供給管11に消火液Bを圧送するように構成しておいてもよい。
【0029】
又、以上の実施例においては、一つの室1を4分割した仮想空間からなる区画散布域部を想定し、各区画散布域部に対応して火災感知センサーや消火液散布ヘッド等の消火設備を設けたが、4つの区画散布域部に限定されることなく、それ以上の区画散布域部に仮想的に分割して各区画散布域部に上記火災感知センサーや消火液散布ヘッド等の消火設備を配設すると共に上記ガス配管、消火液配管等の配管設備と各区画散布域部に対応する開閉弁等を配した消火装置を構成してもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明の消火装置によれば、火災が発生した区画散布域部とこの区画散布域部に隣接する区画散布域部に対応した消火液散布ヘッドに消火液を集中的に供給、散布して、必要最小限の量の消火液でもって火災の初期消火を十分なものとすることができるとともに、火災地点の周辺に予め消火液を同時に散布しておくことによって火災が他の場所に拡がるのを未然に防止することができる。
【0031】
特に、各区画散布域部同士の隣接地点近傍において火災が発生した場合にあっても、火災が発生した区画散布域部とこの区画散布域部に隣接する区画散布域部に対応した消火液散布ヘッドの双方から消火液が散布され、火災地点に充分な量の消火液が散布されるので、このような地点の火災の初期消火も確実に且つ充分に行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消火装置の配置図、
【図2】本発明の消火装置の配管図、
【図3】ガスボンベからのガスの遮断状態(a) と連通状態(b) とを示す拡大断面図、
【図4】開閉弁の縦断面図、
【図5】消火液貯蔵タンクの簡略断面図、
【図6】消火液散布ヘッドからの消火液の散布状態を示した側面図、
【図7】消火液貯蔵タンクの別な実施例を示す簡略断面図、
【図8】従来例を示す簡略平面図。
【符号の説明】
1 室内
1a〜1d 区画散布域部
2a〜2d 火災感知センサー
3a〜3d ガスボンベ
4a〜4d 消火液散布ヘッド
5a〜5d 消火液散布エリア
6a〜6d 開閉弁
7a〜7d 弁機構
8 消火液貯蔵タンク
10 ガス導入管
11 消火液供給管
12a 〜12d ガス供給管
13a 〜13d ガス流出管
61 ガス流通路
62 消火液流通路
63 弁体
64 弁室
Claims (3)
- 室内を該室の中央部が交差点となるように四つ以上の散布域部に区画すると共に各区画散布域部に火災感知センサーと消火液散布ヘッドとを配設し、これらの全ての消火液散布ヘッドを一つの消火液貯蔵タンクに連通させてなる消火装置において、いずれか一つの区画散布域部に配設した火災感知センサーが火災を感知した時に、この区画散布域部と該区画散布域部に隣接する区画散布域部との消火液散布ヘッドから上記消火液貯蔵タンク内の消火液を散布させ、火災感知センサーが感知した区画散布域部に対して対角線上に対向する区画散布域部の消火液散布ヘッドを散布不能状態に維持させるように構成したことを特徴とする消火装置。
- 消火液貯蔵タンクは各区画散布域部に対応して配設した開閉弁を介して各消火液散布ヘッドに連通していると共に、各区画散布域部に火災感知センサーの作動によってガス通路を通じて上記消火液貯蔵タンク側に圧力ガスを供給するガスボンベを配設し、火災の発生時に、該火災を感知した火災感知センサーによりこの火災感知センサーに対応するガスボンベを開放させてその圧力ガスによりこの火災感知センサーを設けた区画散布域部と該区画散布域部に隣接する区画散布域部とを除くその他の区画散布域部側の開閉弁を閉止する一方、消火液貯蔵タンク内の消火液を上記火災感知センサーを設けた区画散布域部とこの区画散布域部に隣接する区画散布域部に消火液散布ヘッドを通じて散布させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の消火装置。
- 開閉弁は、弁本体内に消火液流通路とこの消火液流通路の開閉用弁体とを設けて該開閉用弁体を介して上記消火液流通路を消火液貯蔵タンクと消火液散布ヘッドとに連通させている一方、上記弁本体内に上記消火液流通路開閉用弁体を圧力ガスによって閉止させるガス流通路を形成してあり、このガス流通路の出口側を逆止弁を介して消火液貯蔵タンク側に連通させていると共に入口側をガスボンベに火災感知センサーを介して連通させていることを特徴とする請求項2に記載の消火装置。
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